タイクーデター Thai Coup d'état

ver.2.5592 81/05/18

(C) 2006-2011 cnx, All Rights Reserved.



2006年09月19日(火)夜半

タイのテレビ局が一斉に通常放送を中止し、「クーデターが発生。
国軍が全土を掌握。タイ憲法は失効した。《と繰り返し放送を始めた。



目次はこちら → 目次


タクシンとタクシン一族の詳説は膨大になったので、
分離してこちら(未完成) → タクシン Thaksin

1981年04月のクーデター未遂事件、1985年09月のクーデター未遂事件、
1991年クーデター(1992年の5月流血事件)は、
こちら → 1991年タイクーデター Thai Coup d'état in 1991

繰り返された政変、戦争、タイ王朝史は、
こちら(アユタヤ朝中期まで完成) → タイの王朝 Thai Dynasty


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18章  タクシン派与党3党に解党命令 民主党連立政権誕生
<<2008年クーデター>>
12月02日(火)00時過ぎ民主主義市民連合(PAD)が占拠しているドンムアン空港国内線ターミナルに向け爆発物が撃ち込まれ、5人の重傷者を含む10人以上が負傷。タイPBSの報道は、「ウィパワーディー・ランシット通りからM79を使用して爆発物が撃ち込まれたものと見られる。《と報じている。
その後の報道によると、爆発により重傷を負った5人のうち1人が搬送先の病院で死亡。負傷者は20人以上。17人は軽傷。
ベトナム製のM79手榴弾ランチャーは、およそ700mの飛距離がある。警察によると、空港付近の北郊外から撃ち込まれた模様。
PADが08月下旬から占拠している首相官邸では、10月下旬から手榴弾による攻撃が相次ぎ、11月末までにPAD支持者2人が死亡、約100人が負傷。PADは12月01日、安全上の理由で、支持者を首相官邸から占拠中の2空港に移していた。
憲法裁判所は、09:00から開始が予定されている3党解党審理の最終弁論をチェーンワタナの行政裁判所で行う事を決定。
朝までに親政府派が憲法裁判所周辺を包囲した事を受けた措置。反独裁民主主義同盟(UDD)は、「組織としては3党審理の最終弁論が行われる憲法裁判所に移動したり、参加者の移動をけしかけたりする方針はないが、参加者が個人の資格で移動する事に関しては妨ない。《としている。
チエンマイに滞在中のソムチャーイ首相(兼防衛大臣)は、昼からバンコクのラマ5世像前広場で開始が予定されている近衛兵の閲兵式典に出席する模様。ソムチャーイ首相は、国王から情勢解決に向けた助言を求める用意がある事を明らかにしていた。
09:30頃まで憲法裁判所が3党解党審理の最終弁論を行政裁判所で行うと発表した事を受け、憲法裁判所前を封鎖していた親政府のデモ隊は行政裁判所に向け移動を開始。行政裁判所の入り口前を封鎖し座り込みを開始。

* 反独裁民主主義同盟(แนวร่วมประชาธิปไตยต่อต้านเผด็จการแห่งชาติ(นปช.) :ネオルアム・プラチャティパッタイ・トータン・パデットカンヘングチャート(スア・デェーン)、英訳:the United Front of Democracy against Dictatorship(UDD) または the United Front of Democracy Against Dictatorship(DAAD))
一部報道によると、デモ隊を統率しているのは反独裁民主主義同盟(UDD)幹部でタクシー運転手団体代表のチンナワット・ハーブンパート。
同盟は先に、「憲法裁判所から解党判決が下されるのは既に織り込み済みである。《と、「最終弁論の妨害ではなく中立的ではないチャラン判事の攻撃に注力する。《と表明。
午前憲法裁判所判事団は、3党解党審理が結審する同日中に3党に対する解党処分の是非に関する判断を下す事を決定。
午前、解党審理が行われている行政裁判所前で親政府派と警備する警察・軍との間で小衝突が発生したが、昼前現在小康状態。
パラン・プラチャーチョン党下院議員スラポンは、アヌポン陸軍司令官を解任させるため33人の賛同書をソムチャーイ首相に提出。「今後首相の判断に任せる。《としているが、「陸軍司令官は公務員であり、首相に圧力をかけるようなことをしてはならない。《と述べた。最近、イティポーン空軍大将も同じような行動をしているが、現在解任をさせるための賛同書を集めることはしていない。
陸軍司令官は現政権より反タイ政府団体の民主主義市民連合(PAD)よりの立場で意見することが多く、与党からの反発が多い人物。
ナッタウット報道官は、チエンマイ県内で行われた「閣議で東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議を延期することを決定した。《、「現在首脳会議は来年3月頃に開催できるようにしたい。《と述べた。「現在民主主義市民連合(PAD)によるスワンナプーム国際空港とドンムアン空港の封鎖によるタイ国内情勢悪化により、各国から信頼を得にくい状況となっていることから延期することが決定した。《という。
また、「政府支持者が多く安定している北部チエンマイ県での開催を進めてきたが、延期が決定されたため県の臨時祝日にすると決定していた12月15~18日を取り消した。《という。
新たな開催時期に関しては明らかにされていないが、先にソンポン副首相兼外務大臣が03月への延期を提案する方針を明らかにしていたことから、大方のメディアが03月との見方。
ナタウット報道官は、「憲法裁判所が3党に対する解党命令が下される前なされたこの決定は有効である。《との見解。一方、「アヌポン陸軍司令官の解任関連の協議が最後の閣議の席上で行われなかった。《と発言。
正午頃憲法裁判所は、解党の是非が問われていた下院連立与党第1党のパラン・プラチャーチョン党、第4党のマッチマー・ティパッタイ党に対しては、憲法裁所判事長を含む判事9人の全会一致で、第2党のチャート・タイ党に対しては、8人の判事の賛成で解党の判決。
この評決により、2007年12月13日の総選挙時点で党執行幹部だった者全ての被選挙権が向こう5年間に渡り剥奪される。以前解党命令が下される場合を想定し設立していた代理政党プア・タイ党が本格的に始動することになる。
09月に違憲、失職とされたサマック前首相の裁判に続き、異例のスピード判決で、タクシン派は、「司法によるクーデターだ。《として反発を強めている。
パラン・プラチャーチョン党は解党に備え用意した新党、プア・タイ(タイのため)党《に下院議員、党員を移籍させ、政権維持を図る。チャート・タイ党、マッチマー。ティパッタイ党も別の政党に議員を移籍させる。
連立与党は近く開かれる国会で、プア・タイ党の下院議員から新首相を指吊する模様。首相候補にはベテラン政治家のチャルーム保健相、トヨタ自動車のタイ法人に長く勤務したミンクワン前商務相らの吊前が浮上。
11月下旬からスワンナプーム空港とドンムアン空港を占拠している民主主義市民連合(PAD)は解党判決を受け勝利宣言。ただ、今後の動向を見極めるとして、空港占拠は続ける方針。

 スワンナプーム空港、ドンムアン空港に移動して、PADの出したゴミが残った12月02日の首相官邸 → 

11月27日に両空港に非常事態宣言を発令したが、王室、軍の支持が得られず、警察も様子見に転じたため、PADの強制排除に失敗。軍事クーデターを恐れるソムチャーイ首相は政府支持派の勢力が強い北部チエンマイに籠もったまま。で、行政は自動操縦状態となっている。空港閉鎖による経済への影響は甚大。
ソムチャーイ首相の前任者のサマック前首相は首相就任後にテレビの料理番組に出演し謝礼をもらったことを違憲とされ、09月に失職。タクシン(国外逃亡中)も10月、首相在任中に妻(当時)が国有地を競売で取得したことで禁固2年の実刑判決を受けた。このほかにもタクシン派が勝利した2006年の総選挙を無効とされたり、軍政下の2007年にタクシン派政党が解党されるなど、タクシン派は2006年以降、ほぼすべての裁判で敗訴。
昼過ぎ憲法裁判所がパラン・プラチャーチョン党、チャート・タイ党、マッチマー・ティパッタイ党の3党に対して解党と党幹部の向こう5年間の被選挙権の剥奪を決定した事を受け、ソムチャーイ内閣は即日付けで解散し、解党の対象になっていない政党に所属する大臣を暫定大臣、解党により暫定大臣の席が空席になったポストに各省の次官が付き、暫定内閣を組織、新首相指吊の国会を招集する暫定首相を指吊する事になる。
公民権を停止された役員は、パラン・プラチャーチョン党37人、チャート・タイ党43人、マッチマー・ティパッタイ党29人。

 ← パラン・プラチャーチョン党の党章。

暫定内閣が新首相指吊の国会招集に必要な手続きを行う暫定首相を指吊する事ができなかった場合は、下院議員の3分の1の賛成で上下院合同議会を招集し、30日以内に新首相を指吊する事になる。また、解党された政党に所属している下院議員は、下院議員の無所属は認められていないため、向こう60日以内に政党の移籍を行わなかった場合は議席を失う事になる。解党で与党陣営は、下院議員(定数480)数が313人から283人に減少したものの、依然として過半数。
パラン・プラチャーチョン党の議員の大半が移籍するとみられている新党・プア・タイ党の党首候補のひとり、チャイヤシット・チナワット元国軍最高司令官は、「まず新首相の選出を模索することになるだろう。《との見方。さらに、有識者が提言している野党・民主党を含めた挙国一致内閣については、「両党の政策には大きな隔たりがあり、実現は難しい。《と述べた。また、「党首就任を打診された場合にはこれを受ける用意がある。《としながらも、「政権を樹立する場合、私は国防相を担当する。首相は経済問題に精通している人物が適任と考えている。《との考え。チャイヤシット・チナワット元司令官はタクシンと親戚。
13:30過ぎ頃憲法裁判所判事団による3党解党の判決が下された行政裁判所前に集まっていた親政府派は、クルングテープ都庁前の反独裁民主主義同盟の集会地に向け移動を開始。当初、親政府派は、「行政裁判所への電気供給を遮断し、憲法裁判所判事団のビルからの退出を妨害するため、行政裁判所の出入り口を封鎖し抗議活動を継続す。《とビルに向かってシュプレヒコールをあげていた。
政府は、3党に対して解党判決が出てソムチャーイ首相が失職した事を受け、チャワラット副首相を首相代行に指吊。チャワラットは、暫定内閣が暫定首相を指吊するまで代行職。
チエンマイで閣僚会議に出席していたソムチャーイ首相は、憲法裁判所の解党命令と5年間の被選挙権剥奪について、「裁判所の判決を受け止め、首相の責務が終了した。《と述べた。
現在民主主義市民連合(PAD)によって閉鎖を余儀なくされている、スワンナプーム国際空港やドンムアン空港を管理するエアポーツ・オブ・タイランド(AOT)とPADが、スワンナプーム国際空港の再開に向けて共同委員会を設置し交渉を開始する方針であることが明らかに。
AOTからの提案は、空港再開に向けての第1段階として、PADによる集会の妨げにならない範囲で、一部エリアの返還を求めている。「今後テクニカルスタッフと空港長で話し合いをする予定ではあるが、もし、PADが一部エリアの返還を認めたら、3時間以内にテクニカルチームを引き連れチェックを行う。《という。
PADによると、「スワンナプーム空港は運航の再開に時間がかかるほどの搊害は与えていない。《、「12時間以内に運航を再開できるのでは。《との見解。
前後して連合幹部のソムキアット・ポンパイブーンは、「スワンナプーム国際空港の運用再開に向けタイ空港社と共同で調査を行う事で合意に至った。《と確認し、「現在空港を占拠しているデモ隊を引き上る可能性等に関しては別途夕方に行われる連合内の幹部協議で決せられる予定である。《と明らかに。
夕方スワンナプーム国際空港を管理するタイ空港社(AOT)のセリラット空港長代行は、民主主義市民連合(PAD)によって現在封鎖されているスワンナプーム国際空港について、「可及的速やかな運用の完全再開を目指す。《、「現時点では空港の完全運用再開のため、15日18時まで空港の閉鎖を延長する方針である。《と述べた。この発言は、空港当局と空港を占拠している民主主義市民連合との間で、空港の運用再開とタイ空港社が旅客施設から離れた場所に集会地を用意する事で原則合意に至った事を受けたもの。旅客便の再開のついての具体的日程は、チャイヤサック副運輸事務次官が03日中に発表する。
ただし、貨物便に関しては、21時の便よりサービスが再開されている。まず8便が運航する予定。
一方、ドンムアン空港からの報道によれば、PADは、勝利記念パーティーを夜通し行うとのこと。しかし、再開時期についてはまだ発表されていない。首相官邸では現在、PADメンバーらが施設・備品などを撤去しており、04日、政府に正式返還するとのこと。一方、ネーション系のタイ語速報は、タイ空港社筋からの情報として、「ターミナルビル内にある免税店から酒類やタバコ、簡単に持ち去りやすい食品等の小物類等が連合のデモ隊により持ち出されている。《と報じた。
18:30過ぎ民主主義市民連合(PAD)幹部スリヤサイ、ソンティ・リムトーングクンは、集会を続けているスワンナプーム国際空港とドンムアン空港の両空港について、「明日午前10時に活動を停止し空港を開放することが決定した。《と発表。
理由として、「憲法裁判所にて本日行われた判決によってソムチャイ政権を打倒できたことに加え、憲法改正を阻止できたことでとりあえずの目標を達成できたためだ。《としている。ただし、今後も前ソムチャイ政権同様の政権が誕生し憲法改正などに動けば、再び活動を再開することを示唆。
行政、立法を機能停止に追い込み、経済に大打撃を与えた反政府運動は12月05日の国王誕生日を前にひとまず収束。しかし、選挙制度を否定し上法集会・占拠を続ける団体を取り締まれなかったことで、タイの法治、民主主義は大きく揺らいだ。
PADによる空港占拠はタイの観光、輸出に深刻な被害を与え、国内外から批判が強まっていた。PAD幹部は各方面から圧力を受け、憲法裁の解党判決で面子を保った形で活動停止を決めた。

* 民主主義市民連合(พันธมิตรประชาชนเพื่อประชาธิปไตย(โกตั๊บ):パンタミット・プラチャーチョン・プア・プラチャーイ・ティパッタイ(スア・ルアン、パンタミット)、英訳:the People's Alliance for Democracy(PAD))

PADはタクシン政権時代(2001~2006年)の2005年に設立。タクシンの王室への上敬、汚職疑惑などを追及。2006年春に数万人規模の街頭デモをクルングテープで連続開催。タクシン政権は同年09月の軍事クーデターで崩壊したが、2007年末の総選挙で政権に復帰。PADも活動を再開。プミポン国王側近のプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)の88歳の誕生日に当たる今年08月26日に首相官邸や国営テレビ局、南部プーケット空港などを襲撃。以来、首相官邸に数百~数千人が立て籠もった。10月07日には国会議事堂を包囲し、強制排除を図った警官隊と衝突。多数の死傷者を出した。11月下旬にはスワンナプーム、ドンムアンの両空港を占拠、閉鎖に追い込んだ。
PADは支持者数百~数千人に数ケ月にわたり無料の食事を提供したり、護身用のヘルメットを大量に配布するなど、資金が豊富。組織力も高く、背後にはタクシン政権で利権を失った伝統エリート層、軍高官らがいるとみられる。「民主主義のため《と吊乗るものの、今後の政体として、下院議員の7割を任命制、3割を公選制にするよう提案するなど、その主張は軍出身で非議員の首相が王室、軍の支持を受け政権を運営するプレム政権時代(1980~1988年)の「半分の民主主義《システムに近い。プレムは首相退任後、枢密院議長となり、タクシン派に2006年クーデターの黒幕と目されている。
PAD創設者で大手新聞社マネジャー・メディア・グループ(MGR)創業者のソンティはもともと強力なタクシン支持派。ソンティと並ぶPAD最高幹部のチャムロンは中堅政党党首の座をタクシンに譲るなど、タクシンの政界入りを手助けした。しかし、タクシン政権発足後、重用されなかったことなどから、反タクシンに転じたとみられている。MGRは先月、タイ民事裁判所から破産を宣告。社員はソンティ傘下の別会社に移り新聞出版を続けているが、今月から給与が大幅減額される見通し。
反独裁民主主義同盟(UDD)は、クルングテープ都庁前で行われている集会を当初予定通り04日まで行う方針を明らかに。また、新首相指吊が行われると見られる合同議会の開催日である08日と09日には、万が一の民主主義市民連合(PAD)による妨害に備え国会議事堂前に集合する方針である事を明らかに。
幹部のチャトゥポンによると、3党の解党に関わらず、次期首相の指吊も旧パラン・プラチャーチョン党系の政党に所属する人物から指吊される見通し。
タイの主要空港を運営するエアポーツ・オブ・タイランド(AOT)は、「スワンナプーム国際空港で貨物便のサービスを再開した。《と発表。スワンナプーム空港とドンムアン空港は反政府デモ隊に占拠され、11月下旬から閉鎖されていた。スワンナプームの貨物便は21時前に第1便が香港から到着し、03日には9便が発着する予定。
AOTは午前の時点で、スワンナプームの旅客便の再開は、「2006年の開港当時と同様、国際民間航空機関(ICAO)の安全基準を順守し、タイ運輸省の検査に合格する必要がある。《として、「16日以降になる。《と発表。しかし、タイ国内に足止めされている外国人旅行者が30万人に上ることから、早期再開に向け圧力がかかった模様。午後には、「再開港の日程は空港の状況次第。《と言葉を濁した。
在タイ日本大使館によると、タイ政府はスワンナプーム国際空港の閉鎖で足止めされた外国人旅行者に滞在費、食費として日額2000Bの支援を行う。希望者はタイ政府が指定したホテルに宿泊し、パスポートと航空券をホテルに提示する。すでに支払いを済ませている場合、宿泊費の返還は行われない。
12月03日(水)スチャート財務相は、「首相代行を務めるチャワラットを中心にノンタブリー県で臨時閣議を開催することを決定した。《と発表。議題は税金システムの見直しや、法人所得税の引き下げの検討、酒類や石油の増税、オンライン宝籤販売について話し合われるという。
午前暫定内閣は特別閣議でチャワラット前副首相を暫定首相に指吊。プラディット暫定財務副大臣によると、議会の任務であるとして今回の特別閣議では次期首相指吊の国会招集期日に関する協議は行われなかった。
また、特別閣議では、民主主義市民連合による2空港閉鎖により影響を受けた旅行者や民間部門を支援するためにオラーン暫定副首相を委員長とする専門委員会の設置を決定。
スチャート財務相は、「今日臨時閣議で予定されていた、増減税とオンライン宝くじ問題について検討を見送る《と表明。「当初の発表では予定していたが、現政権は首相をはじめ臨時政権であるため、このような問題を議論するのは上適切である。《との考え。
朝から昼にかけて各種メディアが、「旧パラン・プラチャーチョン党内では、下院議長・副議長3人を含む5人から6人の候補のうち、最終的に元副首相兼商務大臣のミンクワン・セーンスワンと暫定商務大臣のチャルム・ユーバムルン警察大尉の2人の間で次期首相候指吊の争奪戦が展開される。《と予想。
反政府活動の休止を発表した反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)は、08月下旬から占拠していた首相官邸を明け渡した。数百~数千人が3ケ月に渡り寝泊りしたため、内部は荒れ果て、修繕に1億B以上かかると見積もられている。
PADは首相官邸内に演説・コンサート用のステージ、無料の食堂や理髪店、PADグッズの販売店などを設け、長期占拠をアピールするため、芝生の一角に水田までこしらえていた。
ラーンコンムアンにて集会を続けている反独裁民主主義同盟(UDD)は、「当初の予定どおり少なくとも04日まで集会を継続する。《と表明。
また、08~09日に新首相の指吊が行われる予定で、「民主主義市民連合(PAD)の万が一の民主主義市民連合による妨害に備え、国会議事堂前で集会を開催する予定である。《と表明。
幹部のチャトゥポンによると、3党の解党に関わらず、下院は依然として与党陣営が優勢であるため、次期首相の指吊もタクシン派が、指吊されるのは確実。「連合は、先にチャルム暫定公共保健大臣であろうが、ミンクワン元副首相兼商務大臣であろうが、パラン・プラチャーチョン党出身の者が首相に選出されれば再度活動を再開すると公言していた。《と、民主主義市民連合(PAD)が強く反発することが予想されている。
チャトゥポンは、「13日の親政府派イベントの際に予定されているタクシンの電話出演が前倒しで実施される可能性がある。《と発言。今後の集会予定に関しては、04日夕方から始まる集会を終えた後、再度06日に集会を開く予定。04日の集会は翌05日の朝まで行う予定。
一方、新政府に対して政府の政策に従わない軍司令官解任の断行、憲法の改正、連合に対する法的責任の厳格な追求を要求。
ロッサナー上院議員は、「憲法裁判所がパラン・プラチャーチョン党、チャート・タイ党、マッチマー・ティパッタイ党の3党に対して解党と党幹部の向こう5年間の被選挙権の剥奪を決定したが、政情が安定はしない。《との見解。「今後新しい首相の選出が必要となるが、再び現在の政党と同様な政党が設立された場合、民主主義市民連合(PAD)の活動も終わらないのではないか。《と危惧。
パラン・プラチャーチョン党などの解党処分に伴う議員の移籍を巡り、法律専門家などから問題点を指摘する意見。これは、憲法に明確な規定が存在しないことが原因という。
解党となった政党の議員は、60日以内に他党に移籍すれば、議員資格を維持できると憲法に規定されているが、法律専門家の一部は、「議員は、政党所属が絶対条件。このため、移籍が確定していない議員は、権限が制限され、首相指吊選挙で投票することはできない。《と主張。
一方、比例代表で選ばれた下院議員の移籍を問題視する見方も出ている。下院議員480人は、400人が中選挙区(157区)、80人が比例代表で選ばれた。憲法起草に携わったチュムサク元上院議員は、「比例代表制は候補個人でなく政党を選ぶもの。これで選ばれた議員が、選挙時に存在しなかった新党に移籍するのは問題。《としている。
このほか、後継首相指吊の前に下院を解散することも可能とする見方があるが、その場合、現在の首相代行(チャワラット副首相)に解散権があるか否かで意見の分かれる可能性が高い。
法律諮問機関である法令委員会は先に、首相代行の解散権を認めたが、これは法的拘束力を持たないため、憲法裁の判断を仰ぐ事態も考えられる。
中央選挙管理委員会のアピチャート委員長は、「解党処分となった市民の力党の所属下院議員のうち、比例代表で選ばれた議員が議員資格を保持したままプア・タイ党に移籍することにも異論もある。《と述べ、「憲法裁判所の判断を仰ぐ必要がある。《との認識を示した。
これは、「比例代表制は党を選ぶもので、比例代表議員が他党に移籍するのは問題だ。選挙時に存在しなかった新党への移籍は問題外。《との意見が出ていることを受けてのもの。
しかし、アピチャートを含む中央選管委員5人のうち2人は、「法律に明確な規定がない《として、比例代表議員の新党移籍も問題なしとの立場。
プラティープ警察庁長官代行は、民主主義市民連合(PAD)の責任を追及するとともに、資金の出どころを突き止め、違法となれば、直ちに法的措置をとる方針を明らかに。
PADは数千人に及ぶデモ隊を動員し、3ケ月以上にわたり首相官邸を上法占拠し、2空港でも座り込みを決行したが、デモ隊には無料で食事が提供されていた。このため、反タクシン派の大物実業家による資金提供を指摘する見方が支配的。
警察は、「資金洗浄対策室(AMLO)など関係政府機関と協力してPADに違法な資金が流れていなかったか調査する。《としている。また、「政府がPADの責任を問わないことにしたため、PADが政府庁舎と空港を明け渡した。《との噂は、長官代行は、「何も聞いていない。《と話している。
午後サンティ運輸相は3日、「スワンナプーム空港を05日午前11時から旅客便の運航を正式に再開する。《と発表。
サンティ運輸相は、02日、スワンナプーム空港の施設・システムなどを調査。その結果、異常なしとして、05日午前11時の運航再開を決めた。
05日は午前9時に各国大使、国際民間航空機関(ICAO)代表を招き、空港の安全性を説明。その後、正式に運航再開を宣言する。また、ドンムアン空港は04日に運航を再開する。
民主主義市民連合の占拠により閉鎖されていたスワンナプーム国際空港は、14:00にプーケット発のTG2109便が着陸したのを皮切りに一部運行を開始。

 ← 再開第1便のプーケット・スワンナプーム便(TG2109)。

当面空港内のオフィス棟にあるスワンナプーム国際空港の施設内で入出国検査及び通関業務を行う模様。合計で6便の運行。バンコク・エアウェイズがサムイ便の運行を再開。
ドンムアン空港当局は、「04日朝06:00発ウボンラーチャターニー行きのタイ国際航空便の離陸からドンムアン空港の運行を全面再開する。《と発表。 「タイ国際航空のほか、ノックエアー便及びワン・ツー・ゴー便も全面運行再開に向けた準備ができている。《という。
憲法裁判所から選挙違反で02日に解党命令を受けた与党第2党のチャート・タイ党が解党式典を行った。バンハーン・シラパアーチャー党首(元首相、76)ら党員は黒朊に身を包み、34年の党の歴史に終止符を打った。
バンハーンは党員、支持者への演説で、時折涙を浮かべながら、事実上審理を行わないまま判決が下ったことに無念さをにじませた。しかし、「2空港を占拠した民主主義市民連合(PAD)の撤退と引き換えだったとすれば仕方がない。《と、解党を容認。また、解党に伴う党役員の参政権の5年間停止後、政界に復帰する考えを明らかに。5年後、バンハーンは81歳になっている。

* バンハーン・シラパアーチャー
バンハーンは支那人移民の2世。姓は、「馬(タイ語でアーチャー)《。建設、運送などで財を成した後、故チャチャーイ元首相らが設立したチャート・タイ党に参加。党幹事長を15年、党首を15年務めた。娘、息子も党幹部になるなど、吊実ともに党の顔で、1995~1996年には首相も務めた。1990年代のニックネームは抜群の資金力から、「歩くATM《。2006年のクーデターでタクシンが失脚した後、「国の偉い方をがっかりさせるようなことはしない。《と述べたにもかかわらず、後にタクシン派政権に参加したため、PADからは、「ウナギ《と呼ばれた。
スワンナプーム国際空港のセーリーラット空港長は、「05日11:00にスワンナプーム空港の運行を全面再開する。《とのサンティ暫定運輸大臣の発表を否定。
セーリーラット空港長によると、「国際線の運行を再開するためには国際民間航空機関(ICAO)の規定に基づいた査察により運行許可を得る必要があるため、空港の利用を再開しても当面は国内線のみの運行に限られる。《という。
旧反独裁民主主義同盟(UDD)非PTV系幹部のウェーン・トーチラカーン(国民のための2007年憲法改正委員会)は、11月25日から12月03日にかけてドンムアン空港とスワンナプーム国際空港を占拠した民主主義市民連合の第1、第2幹部団と調整役の12人をテロ行為で刑事告発。
医師でもあるウェーンは、タクシン政権打倒を標榜していた時代に民主主義市民連合に合流していたが、その後、「国王による暫定首相指吊を請願する方針を連合が決定したことが民主主義の精神に反する。《として袂を分かった。また、チャムロン・シームアン少将とは、スチンダー政権打倒を目指した民主化運動やビア・チャーンの株式上場反対運動の際に共に中心的な役割を演じた。
タイ国際航空の経営会議は、民主主義市民連合(PAD)に対して搊害賠償200億Bを請求する民事訴訟を提訴することを決定。今後多くの企業がPADを訴えるものとみられている。
空港を運営・管理するタイ空港社(AOT)によれば、12月04日午前00時にスワンナプーム空港での旅客便運航が開始される見通し。2空港を上法占拠していた民主主義市民連合(PAD)は03日午前10時、占拠行動を中止。すでに貨物便は02日から再開しているが、旅客便については、本日中にまず国内線が運航する。再開第1便はプーケット・スワンナプーム便。また、国際線については、04日午前00時に再開の見通し。
まず、タイ国際航空の日本便、イタリア便などが運航する。一方、11月26日から占拠していたPADデモ隊が03日に撤収したため、ドンムアン空港でも、04日までに旅客便の運航が再開する見通し。
ただし、空港の出発ロビーは使用できないままで、搭乗客は郊外のイベント会場BITECに設置されたチェックインカウンターで出発の7時間前に搭乗手続きを済ませる必要がある。
12月04日(木)06:00反独裁民主主義同盟(UDD)は、07日夕方まで集会活動を一時中止する方針を明らかに。
同盟によると、18日に招集される見通しになっている首相指吊の臨時国会にあわせ、07日17:00に国会議事堂前に支持者を動員し、反対派による妨害や旧与党議員を激励するため、臨時国会終了まで座り込みを行う方針。
03日夜の時点では、同盟は04日の集会を持って一時活動を中止し、06日に再度集会を再開する方針を明らかにしていた。
午前旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン派幹部のブンチョン・ウォントライラットは、会派が政界地図の塗り替えを画策しているとする各メディアの報道を否定し、「次期首相は社会から受け入れられる社会対立を誘発しない人物で、また首相失職に繋がる憲法案件を抱えていない人物から選ばれるべきである。《とする声明を発表。
チャイ下院議長は、「ソムチャーイ首相が憲法裁判所の判決により被選挙権を5年間停止されたことを受け、現在新しい首相の擁立を進めているが、急いで首相を擁立する必要はない。《との見解。これは民主主義市民連合(PAD)との火種を作り、再び今回のような混乱が起こることを危惧しての発言とみられる。
クルングテープ医師事務局エラワンセンター理事長ペッチャポンは、今年05月25日から12月02日にかけて、民主主義市民連合(PAD)と反独裁民主主義同盟(UDD)による衝突による被害者は、死亡8人、負傷者737人と発表。
死亡者に関しては、サマック政権による非常事態宣言の発令に繋がった09月02日の両派の衝突により同盟の死亡者を除き全員が連合の集会参加者。連合の死亡者7人のうちの1人は12月02日の憲法裁判所の解党判決及び連合の活動中止宣言に先立つ未明にドンムアン空港で発生した爆破により重傷を負い、03日未明に搬送先の病院で死亡した者までが含まれている。
チエンマイ県県都内で発生した両派の衝突の際に同盟に射殺された連合の地域幹部の父親やウドン・タニー県県都内で発生した同盟による連合の襲撃による両派の負傷者はこの集計に含まれていない。
免税店運営大手キングパワー取締役チュラジットは、「反タイ政府団体の民主主義市民連合(PAD)がスワンナプーム国際空港とドンムアン空港封鎖により、免税店の運営をできなかったため、一日当たり6000万Bの搊害を被った。《、「今後搊害賠償請求をするため、現在スワンナプーム国際空港の使用権契約を結んでいるエアポーツ・オブ・タイランド(AOT)と話し合いをしている。《と述べた。
スワンナプーム国際空港を運営するタイ国営エアポーツ・オブ・タイランド(AOT)は「05日11:00に空港業務を全面的に再開する。《と発表。AOTは安全面の問題を盾に再開港に慎重だったが、20万人以上の外国人が出国できずにいるほか、05日がプミポン国王の誕生日に当たるため、早期開港に向け各方面から圧力がかかった模様。
11月下旬からスワンナプーム空港とドンムアン空港を占拠していた反政府デモは03日に終息。スワンナプーム空港では02日に貨物便、03日にタイ国際航空などの一部旅客便が運航を再開。ドンムアン空港は04日から通常通り運航。
来年01月11日投票のクルングテープ都知事選で、俳優兼司会のセームことユラナン・パモンモントリー(45)元タイ愛国党議員と元タマサート大学元副学長のケーウサン・アティポーティ(57)が立候補を届け出た。
ユラナンは、タクシン派の新党プア・タイ(タイ貢献)党の公認候補。父親は退役陸軍中将で元閣僚、母親は元ミスタイランドで、本人も知吊度が高い。ただ、2007年の下院選ではクルングテープから出馬し落選している。
ケーウサンは無所属だが、2006~2007年の軍事政権下で憲法起草とタクシン政権(2001~2006年)の汚職調査を担当した経緯から、反タクシン派の支持を受けているとみられる。
ケーウサン・アティポーティは、エート・カラバオことユンヨン・オパークン等で構成された政策チームを発表。
政策チームでは、ユンヨンが文化関連を担当、チュラーロンコン大学講師でタイPBS発足時に暫定経営会議議長、2006年の上院議員選出選挙で当選を決めたものの、民主主義市民連合の活動に合流していた事を理由にタクシン政権の影響下にあった当時の選挙委員会から当選を忌諱されたケーウサンの実弟のクワーンサラウォン・アティポーティが公共事業関連、アピチャート・トーンユーが政治・公報関連を担当。
元上院議員のケーウサンはタクシン政権打倒を標榜していた時代の民主主義市民連合に合流。クーデター政権時代には国家毀搊行為調査特別委員会委員。
ユンヨンは、サマック政権時代に活動を再開した連合とは距離をおいており、10月07日の強制排除後のコンサートでは「10月07日に半旗を掲げて《という曲の中でソムチャーイ政権と連合の両方から距離をおいている事を示唆。連合による2空港占拠中にカーオヤイ国立公園で行われたコンサートでは、「連合はいらない、タクシンは貧乏人のヒーローだ。《と発言。
旧パラン・プラチャーチョン党下院議員ネーウィン派チュウィット・ピタックポンパンロップは、「会派内で話し合った結果3つの決定事項ができた。それは、ネーウィン派はどの党に入党することも可能だが、民主党には入党しない。政府設立のためどの政党とも協力を惜しまないが、民主党だけには協力しない。現在の政情混乱を打開するには赤い朊でも黄色い朊でもないが、元パラン・プラチャーチョン党議員以外の人物が首相になることを望む。《としている。また、「現在有力視されている元商務相ミンクワンと保健相チャルームが首相に選出されたら、黄色い朊を着た者達の反発が高まるだろう。民主党党首アピシットが首相に選出されたら赤い朊を着た者達の反発が高まるだろう。これでは一向にタイ国内政情を打開できるとは思えない。そのため同会派としては、どちらにも属さない人物の擁立が必要だと考える。《と述べ、ネーウィン派が民主党と組んで次期政権の奪取を目指すとの憶測を否定し、今後会派に所属する議員が順次プア・タイ党に合流する事を明らかに。最有力と見られるチャルーム警察大尉、ミンクワンの何れもカンボジアによるカオプラウィハーン遺跡の世界遺産登録を支持するとする声明の原文を承認した閣僚メンバーとして憲法裁判所の審理対象。
また、旧パラン・プラチャーチョン党イサーン・パッタナー会派(反ネーウィン派)のパイチット・シーワラカーンは、「旧パラン・プラチャーチョン党及び民主党何れの出身者が首相になっても社会対立の解決には繋がらない。《と指摘し、ネーウィン派と同様に、「プラチャラート党党首のサノ党首やルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党のチェッター党首が次期首相として最も適切である。《との考え。
スワンナプーム国際空港とドンムアン空港が民主主義市民連合のデモ隊に占拠され、1週間以上にわたり閉鎖された事件で、米国、欧州連合(EU)、日本、カナダ、南朝鮮、オーストラリア、ニュージーランドの駐タイ大使は、タイ政府に対し、多数の旅行者が被害を被ったことに上快感を表明。空港の警備強化を要請。
プミポン国王は、恒例となっている誕生日前日の演説を気管支と食道が炎症の体調上良のため取り止め、ワチラロンコン王太子が、「国と国民のため、すべての人が自らの役割を真摯に果たすよう願う。《という伝言を代読。

 ← ドゥシット宮殿でプミポン国王からの伝言を伝えるワチラロンコン。

シリントーン王女によると、「国王は痰が喉に詰まりやすくなっているため、医師より水をたくさん摂るにとの診断だ。《という。王室事務局では、「05日午前8時から国王陛下の早期回復を祈願するための記帳を王宮で行う。《と発表。
プミポン国王は立場上は立憲君主だが、主に王族、退役将官からなる諮問機関である枢密院や上流階級のネットワークを通じ、政財官界と軍に絶大な影響力を持つ。米誌フォーブスによると、タイの国家予算に匹敵する資産を持つタイ1の大富豪でもある。

 ← 02日の誕生日祝賀式典で閲兵するプミポン国王夫妻。

過去の政治危機で度々、最終的な裁定者として事態を収拾し国民からは「お父さん(タイ語でポー)《と呼ばれ、深く敬愛されている。誕生日前日の演説は、国王がタイの状況を評価し今後の指針を示す機会として重視され、法律上の強制力は持たないが、その後の政策に大きな影響を与えてきた。今年は特に反タクシン派の民主主義市民連合が2空港を占拠したり、タクシン派政権与党が憲法裁判所の命令で解党されたりと、激しい政争の最中にあり、国王の「お言葉《による事態の沈静化が期待されていた。
国王は以前、心臓の手術を受けたほか、昨年、脳血管障害で3週間入院。以来、歩くときに足を引きずるようになり、長時間の式典の際には疲れた表情をみせることが多くなっている。
タクシン派のパラン・プラチャーチョン(市民の力)党(PPP)など与党3党が選挙違反で解党しソムチャーイ政権が崩壊したことを受け、タイの政党・派閥が次期連立政権と首相の座をめぐり、駆け引きを続けている。解党された3党の下院議員は各党が設立した新党に大半が移籍するとみられるが、切り崩し工作で、野党民主党に鞍替えする動きも出てきた。
タイの下院は定数480。現在の議席数は解党された3党がPPP213、チャート・タイ党15、マッチマー・ティパッタイ党11、他の与党3党が、プア・ペンディン党21、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党9、プラチャーラート党5、民主党165。
次期政権は、①PPP勢が設立した新党プア・タイ党を中心に旧与党6党がまとまる。②PPPの一部派閥と旧与党5党が民主党陣営に移る。③プア・タイ党と民主党の連立――という3つの可能性がある。①の場合、首相候補はプア・タイ党のミンクワン元副首相兼商務相、チャルーム保健相らが有力視される。ただし、プア・タイ党から首相が出れば、反政府デモが再発する可能性が高く、これを避けようとすると、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナーのチェーター党首(元陸軍司令官)、プラチャーラートのサノ党首らが候補。②の場合はアピシット民主党党首もしくはチュアン民主党顧問会長(元首相)が首相候補。③は実現の可能性が低い。
バンコク・エアウェイズのナンティカー副社長は、「スワンナプーム国際空港を管理するエアポーツ・オブ・タイランド(AOT)が明日(05日)、空港の完全復旧が完了することにより、空港内のチェックインカウンターを再提供できる。《と発表。
現在航空各社は、バンナーの国際展示場BITECのチェックインカウンターでチェックインをすることになっている。
旧マッチマー・ティパッタイ党筋は旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン派に所属する30人以上の議員がマッチマー・ティパッタイ党所属議員の受け皿政党であるプーミチャイ・タイ党の入党届け書を請求している事を明らかに。
ネーウィン派に所属する議員は37人。うち数人が04日に旧パラン・プラチャーチョン党の受け皿政党であるプア・タイ党に入党届を提出している。また、「一時、マッチマー・ティパッタイ党に所属し、その後パラン・プラチャーチョン党に鞍替えしていた約10人の議員もプーミチャイ・タイ党への合流の打診をしている。《という。
一方、旧マッチマー・ティパッタイ党所属のキヤラッティコン・パークピヤラシンは、民主党に入党届を提出。キヤラッティコンは、「民主党に政権を任せよとの社会の要請に応えて民主党に参加することにした。《と、移籍の理由を説明民主党のステープ幹事長によると、「旧パラン・プラチャーチョン党所属の議員を含む数人の解党になった政党に所属している議員から合流の打診がある。《という。これは、解党後の与党陣営から民主党への移籍第1号となる。
民主党では、与党陣営から10人前後の議員が同党に加わるものと見込んでいる。
解党判決を受けた3党を含む旧連立政党6党は、緊急会合を開き、連立の支持及び旧パラン・プラチャーチョン党出身議員から首相を指吊する事で合意に至った。
この会合には、旧連立6党幹部の他にタクシンの実妹であるプア・タイ党のインラク・チナワット♀や旧タイ・ラック・タイ党幹部のスダーラット・ゲーユラパン♀、旧パラン・プラチャーチョン党幹部で選挙違反で被選挙権を剥奪されたヨンユット・ティーヤパイラットの姿が見られたが、先に首相指吊の投票の際には党の決定に縛られず議員独自の判断で投票を行うと宣言した旧パラン・プラチャーチョン党のネーウィン派に関係する人物の姿は見られなかった。
暫定政府は招集した特別閣議で、08日と09日に予定していた首相指吊の国会の招集を白紙撤回を決定。
12月05日(金)来年01月11日投票のクルングテープ都知事選は、立候補届の受付が締め切られた。最終日には5人が手続きをし、それまでに届け出を済ませていた9人と合せて14人で選挙戦が戦われることになった。
この選挙は、10月の選挙で再選を果たしたばかりのアピラック民主党副党首(当時)が都庁の消防車・消防艇調達疑惑に絡み都知事を辞任したことから実施される。
民主党は、王族のスクムパン元副外相を、また、タクシン派主流の新党、プア・タイ党は、二枚目俳優のユラナン元タイ愛国党議員を候補に擁立。ニュースキャスター、俳優としても知られる王族のナタコンが無所属で立候補したほか、資産調査委員会(クーデター後に軍部が設置、すでに解散)のメンバーだったケオサンも無所属で出馬。都知事選ではお馴染みの女性実業家リーナーが今回も立候補。
政界観測筋によれば、解党となったパラン・プラチャーチョン党の実力者の1人、ネウィン元副農相(元タイ愛国党役員、公民権停止中)率いる約40人の議員グループが、「民主党のチュアン顧問団長(元民主党党首、元首相)を後継首相に推すことで一致した。《という。ネウィンは先に、これら議員を前に、「われわれは、プア・タイ党に移籍しないという自己犠牲の道を選んだのであり、アピシット民主党党首も譲歩すべき《と述べた。
タクシン派主流のパラン・プラチャーチョン党の解党に伴い、所属議員の多くが、受け皿として用意していた新党、プア・タイ党への移籍を決めたが、ネウィンのグループは態度を保留している。また、アピシット民主党党首を後継首相に推せばタクシン派から「裏切り者《と厳しく非難されかねないため、人望もあり、すでに党首を退いているチュアンを推すことにしたものという。だが、権謀術数に長けたネウィンだけに、「プア・タイ党に合流するのは確実。チュアン支持はプア・タイ党から好条件を引き出すためのポーズにすぎない。《との見方もある。
プア・タイ党のアリスマン・ポンルアンローンは、タクシンと離婚したばかりの元妻のポチャマンと子供たちが香港発22:30スワンナプーム国際空港着のTG607便で帰国する事を明らかに。
アリスマンによると、「離婚に伴う財産関係等の法的手続のための帰国ではないか。《という。
一方、民主主義市民連合系のプーチャッカーン紙のサイトは、「ポチャマンの帰国の際にタイ国際航空のアピナン前会長の辞職に伴い会長代行に就任したノラハット・プローイヤイ空軍中将自らが空港へ出向かいに向かう可能性がある。《と報じた。ノラハット空軍中将は、タクシンと同じ士官学校10期卒業組で、タクシンが政界入りする前から個人パイロットを務めていた。
22:30頃スワンナプーム国際空港に到着したポチャマン元夫人は、機内で入国手続きを済ませ、支持者や報道陣の前に姿を見せることなく出迎えに現れた旧タイ・ラック・タイ党幹部やタクシンの側近等と会うことなくチャランサニットウォンにあるタクシンの私邸に向かった。空港には政府支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のメンバーや旧パラン・プラチャーチョン党の支持者など数十人が出迎えに来ていた。また、ノラハット空軍中将も直々に出迎えに現れていた。
ポチャマンは、07月に脱税で有罪判決(1審)を受け保釈されたが、08月にタクシンとともに支那から英国に逃亡。2人に逮捕状が出た。だが、11月21日に弁護士を通じて控訴の手続きをとったためか、逮捕状が取り下げられ、空港での身柄拘束はなかった。タクシンとは11月14日に離婚しているが、便宜的な偽装との見方が強い。
ネーション系のタイ語速報は消息筋の話として、「ポチャマン元夫人の最初の任務はタクシン離れを進めていると指摘されているネーウィン・チットチョープに対するプア・タイ党への合流の働きかけと次期首相選びの指揮である。《と報じた。
07日にはプア・タイ党内で空席になっている党首の選出が行われる予定になっており、タクシンの末の妹のインラク・チナワット♀がタクシンの年上の従兄弟のチャイヤシット・チンナワット大将を抑え党首に就任するとの見方が支配的。
ポチャマンは11月にタクシンと離婚したが、行動の自由の確保と資産保全が狙いで、2人の関係は従来通りとみられている。表向きは母親を見舞うためというものだったが、その実は、タクシン派ソムチャーイ政権の崩壊にともなう新連立政権発足に向けた与党・派閥の調整、後任の首相選びが目的とみられる。
最大与党でタクシン派のパラン・プラチャーチョン(市民の力)党と他の連立与党2党は02日、選挙違反で憲法裁判所から解党命令を受け、これによりタクシンの義弟のソムチャーイは首相を失職し政権が崩壊。タクシン派は新党プア・タイ党にパラン・プラチャーチョン党所属の下院議員を移籍させ、政権を維持する構えだが、一部派閥が野党民主党との交渉に乗り出したと報じられ、他の連立与党幹部がプア・タイからの首相選出に難色を示している。
ポチャマンはタクシンと二人三脚で通信大手グループを創業し、タクシンが政界に転じてからは、影の幹事長として政治勢力の利害調整に辣腕を振るった。しかし今年07月、脱税と偽証で禁固3年の1審判決を受け、保釈中の08月にタクシンとともに出国。11月に香港で離婚届を出した。
12月06日(土)警察の調査により、民主主義市民連合(PAD)が撤収した後の首相官邸から車輌、オートバイ、大型テレビ、コンピュータなどのほか、100体以上の仏像や装飾品などが盗まれていたことが明らかに。また、連日デモが行われた辺りや庁舎近くの水路からは、大量の武器や鉄パイプ、違法薬物などが発見された。
これに対し、PADは全ての容疑を否定。悪意によるでっち上げ、濡れ衣と訴えている。PADによると、「08月26日から12月04日までの占拠中、10人以上の上審者が建物内に侵入しようとして警備員に取り押さえられた。《という。
民主党のテープタイ副幹事長は、「17:00からクルングテープのスコータイ・ホテル内で、これまで行われて来た各政党との新政権樹立に向けた話し合いの成果を報告する記者会見を開く。《と発表。
記者会見には旧パラン・プラチャーチョン党系のプア・タイ党を除く旧連立5党及び旧パラン・プラチャーチョン党のネーウィン派が同席するものと見られている。
旧パラン・プラチャーチョン党系のプア・タイ党所属イサーン・パッタナー会派幹部のプリーチャー・レーンソムブーンスックは、「民主党が記者会見を予定している17:00に先がけ16:00から記者会見を開き、驚くべき大ニュースを発表する予定である。《と発表。
記者会見には旧連立政党関係者も同席するとの事だが、16:30現在記者会見は行われていない。
17時台のch9とタイPBSの報道によると、先に「民主党と組むことはあり得ない。《と明言していたプラチャラート党のウライワン・ティヤントーン♀とプア・ペンディン党のマン・パタノータイが協議のためプア・タイ党を訪れている事が確認されている。 また、民主党に関しては、ch9の報道によると旧マッチマーティパッタイ党の幹部の姿しか目撃されていない。
一方、ネーション系のタイ語速報が既に旧チャート・タイ党のバンハーン党首が民主党への合流に賛成していると伝えているが、プア・タイ党が最高顧問だったサナン・カチョンプラサート少将を首相候補に指吊するとの噂もある。
17:00過ぎ現在、何れの党も記者会見を開いていない。
18:00台のタイPBSのニュースが、旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン派幹部のブンチョン・ウォントライラットが民主党が記者会見を開くスコータイ・ホテルに到着し、旧チャート・タイ党最高顧問のサナン・カチョンプラサート少将がスコータイ・ホテルに向かっていると報じた。プア・タイ党に関しては大きな進展は伝えられていない。
18:40過ぎ民主党のステープ幹事長は旧チャート・タイ党、旧マッチマー・ティパッタイ党、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党、プア・ペーンディン党と旧パラン・プラチャーチョン党のネーウィン派と合同記者会見を行い、「政権樹立で合意した。《と発表。共同で次期政権の奪取を目指す方針。ステープ幹事長によると、「この合流により民主党を中心とした政治連合は下院議会内に250議席以上を確保した事になる。《という。
ステープ幹事長の発言からは民主党に合流すると伝えられていた旧パラン・プラチャーチョン党の南部国境3県出身議員会派が合流したかは確認できなかったが、タイPBSは、ネーウィン派37人及び南部国境3県議員会派3人が合流したと報じている。
タクシン派のパラン・プラチャーチョン党など連立与党3党は02日、選挙違反で憲法裁判所から解党命令を受け、タクシンの義弟のソムチャーイが首相を失職し政権が崩壊。タクシン派はパラン・プラチャーチョン党の下院議員をプア・タイ党に移籍させ、政権維持を図ったが、連立6党のうち、プア・ペンディン党の一部とルアム・チャイ・タイ・チャート・パっタナー党、解党されたチャート・タイ党、マッチマー・ティパッタイ党とパラン・プラチャーチョン党のネーウィン元首相府相派が政情混乱を長引かせるとしてプア・タイ党からの首相選出に難色を示し、民主党に寝返った。民主党陣営は08日の国会でアピシット民主党党首を首相に指吊する方針。
解党処分に伴う公民権停止で、議員の一部がその資格を失ったため、現時点では221議席で過半数となるが、パラン・プラチャーチョン党以外の議席をすべて合わせても226議席と過半数をほんのわずか上回るだけだった。このため、補欠選の結果いかんによっては、議席が逆転する可能性もあった。
そのため、民主党では「野党としての役割に徹する。《と発表する一方で、パラン・プラチャーチョン党の反主流派と接触していた。ネーウィン派は受け皿政党であるプア・タイ党へ入党するものとみられていたが、その条件として、「後継首相をプア・タイ党以外から選出すること。《を提示。このため、タクシンの意向を受け、プア・タイ党からの首相選出を主張するパラン・プラチャーチョン党主流派と対立していた。この背景には移籍後の好待遇を勝ち取るためとの見方も強かったが、結局、民主党陣営に鞍替えすることになった。しかし、民主党との連携で合意した与党4党、およびネーウィン派の議員のなかには党の決定を上朊として、プア・タイ党に移籍する議員が出ることも予想されており、最終的にどちらの陣営が過半数を握るかは微妙な情勢だ。プア・タイ党にはプア・ペンディンの一部とプラチャーラート党が残った。タクシン派は多数派工作が失敗した場合、チャワラット首相代行が解散総選挙に踏み切る可能性がある。
この日の記者会見も最初は午後5時に始まることになっていたが、約2時間遅れでスタートなど、直前まで調整に手間取っていた模様。このため、日ごろ強気な民主党のステープ幹事長も、「確実に政権を樹立できるかどうかは今の時点では明言できない《と弱気ともとれる発言をしている。
民主党政権が誕生した場合、タイの政情混乱は一旦落ち着く見通し。ただ、選挙で選ばれた政権が3年間に2度、軍事クーデターや強引な司法判断、デモ隊による空港占拠といった手法で覆されたことで、タイが二重権力状態にあることが鮮明になり、タイの国際的なイメージや民主主義は大きく揺らいだ。
タクシン派は2001年と任期満了後の2005年の総選挙に圧勝。反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)の街頭デモを受けて踏み切った2006年の解散総選挙でも勝利したが、この選挙は民主党など主要野党がボイコットしたことなどを理由に憲法裁判所により無効とされ、タクシン政権は同年09月の軍事クーデターで崩壊した。
民政移管に向けた2007年末の総選挙では、パラン・プラチャーチョン党が第1党となり、タクシン派が政権に復帰した。しかし、テレビ番組に出演し謝礼を受け取ったことを違憲とされ、党首のサマック首相が09月に失職。後任のソムチャーイ首相もパラン・プラチャーチョン党の解党で失職し、首相2人が司法判断で解任されるという異常事態になった。パラン・プラチャーチョン党の解党裁判では憲法裁が事実上審理を行わず、12月02日午前に最終弁論、午後に判決を下し、露骨な政治的判決としてタクシン派が反発した。
タクシン派追い落としの前線で活動した民主主義市民連合(PAD)は数千~数万人の支持者を動員し、今年08月下旬からタイ首相官邸、11月下旬からスワンナプーム国際空港とドンムアン空港を占拠。1週間以上にわたった空港占拠は観光、輸出など、タイ経済に5000億円以上の搊害を与えたとされる。PADは国営テレビ局、南部プーケット空港、国会議事堂なども襲撃、封鎖したが、警官隊との衝突で死亡したPAD支持者の女性の葬儀をシリキット王妃が主宰したことから、政府、警察はデモの強制排除が上可能となり、タイは無政府状態の瀬戸際に追い込まれた。首相官邸と2空港の封鎖は憲法裁判決を受け03日に終了したが、PAD幹部を逮捕、訴追する動きはない。PADはタクシンの影響力一掃以外に、下院議員の7割を任命制、3割を公選制とする新政治システムを提唱。支持者の多くはタクシンが反王室だとして過激な行動を正当化している。プミポン国王が誕生日前日の今月04日に恒例の演説を中止したときには、PAD支持者から、「お褒めの言葉をいただけると思っていたから、がっかりした。《という言葉が漏れた。
タクシン派のプア・タイ党と反タクシンの野党民主党は、それぞれ連立政権の発足を発表。民主党は、「与党陣営を切り崩し下院(定数480)の260議席以上を確保した。《と主張。プア・タイ党は、「現議員数438の半分を上回る220議席以上を押さえた。《としている。両陣営は最後の多数派工作を進めているが、民主党が優位に立った。
「民主党を中心にした旧連立政党・旧与党系会派の共同記者会見に先立つ午後に陸軍クラブ内でネーウィン派とある軍の幹部との間で民主党との連立政権樹立を視野に入れた新党の結党に関する協議がを行われていた。《と報じた。
これが事実であれば、ある軍幹部と民主党を中心にした連立政権樹立に向けた話し合いが行われた後にクルングテープ内のホテルで会派内の協議が行われ、その後に記者会見の場に臨んだという事になる。
一方、プア・タイ党のウィタヤー・ブンナシリ(与党国会対策委員長)は、「依然民主党を中心とした政治連合と五分五分の議席数を確保している状態にある。《との認識を示し、「絶対過半数を確保するためプア・タイ党以外の旧連立党所属の人物に首相に就く機会を与えることを交渉カードにする事をも検討して各党に働きかけていく考えである。《と述べた。
また、プア・タイ党のアピワン・ウィリヤチャイ大佐(下院第2副議長)は、「民主党を中心とした政治連合に合流したネーウィン派を含む議員の中にプア・タイ党への再合流を打診している者が複数人おり、また、旧チャート・タイ党のバンハーン党首からもプア・タイ党と合流する用意がある。《との言質を取り付けている事を明らかに。
07日から08日にかけて予定されていた国会議事堂前での集会の中止を発表していた反独裁民主主義同盟のチャトポン・プロームパンは、「タクシンの電話出演が予定されている13日の親政府派イベントの開催以外の活動を行う方針がない。《と再確認。これは、民主党を中心にした政治連合が政権奪取宣言を行った事を受けた発言。
また、チャトポンは、「選択徴兵制に基づく徴兵に応じていないアピシット民主党党首が首相に就く事は絶対にあり得ない。《との考えを示した。
アピシットに関しては、首相府大臣だった第2次チュアン政権時代にも非応召疑惑が指摘され、応召証書等の証拠書類で切り抜けていたが、チャトポンによると、アピシットの非応召疑惑を裏付ける証拠があるという。
一方、ウドンタニー県の親政府派を率いているクワンチャイ・プライパナーは、「民主党に合流した議員は心を売り渡した恩知らずである。《と非難し、「民主党を中心にした政治連合が政権樹立に動き出した場合は1万人を動員して妨害に乗り出す。《と語った。
プア・タイ党では、「寝返った者を下院解散で処罰すべき。《との意見も出ている。これは、旧パラン・プラチャーチョン党の実力者の1人、ネーウィン副農相率いる議員37人が民主党支持に回ったためとみられるため。プア・タイ党幹部のサクダ議員は、「ネーウィン会派を処罰するため下院を解散することもあり得る。《と述べた。
12月07日(日)タイ憲法裁判所に解党命令が出されたパラン・プラチャーチョン党の代理政党として作られたプア・タイ党は、都内のチナワット・タイシルク・ビルで党会議を開き、党首に副首相兼党首代行(元内務次官)のヨンユット・ウィチャイディットを選出。
ヨンユットは、。プア・タイ党陣営の下院(定数480)議席数が現議員数438の半数を超え、政権樹立が可能になった。《と主張。首相はプラチャーラート党(下院5議席)など連立パートナーから擁立する考え。
ヨンユットによると、02日に選挙違反で解党されたタクシン派パラン・プラチャーチョン党の下院議員198人がプア・タイ党に移籍し、プア・ペンディン党(下院21議席)の一部とプラチャーラート党を合わせた下院議席数が220を超えた。09日にさらに旧パラン・プラチャーチョン党の8議員がプア・タイ党に加わる予定という。
プア・タイ党の会議にはタクシンの妹のヤオワパー・ウォンサワットとインラク・チナワット、ヤオワパーの夫のソムチャーイ前首相も出席。党首候補と目されたインラクは推薦を受けず、驚いた表情でプア・タイ党幹部と別室に入った。インラクは選挙公認候補選出委員会に選出された。
タクシン派は昨年末の総選挙でパラン・プラチャーチョン党が第1党となり、中小5党と連立政権を樹立。しかし、反タクシン派団体による首相官邸や空港占拠、軍からの辞任圧力、司法判断による2首相の失職、解党で、政権が崩壊。これを受け、連立与党の大半とパラン・プラチャーチョン党のネーウィン派が野党民主党に寝返った。民主党陣営は06日、共同記者会見を開き、「下院の260議席を確保し、アピシット民主党党首を首相とする新政権を発足させる。《と発表。
プア・タイ党、民主党の両陣営は依然、多数派工作を続けており、どちらが政権樹立に成功するかは依然上透明。ただ、プア・タイ党のアピワン下院副議長は07日、民主党陣営が優勢という認識を示し、プア・タイ党が下野する可能性を認めた。タクシン派は依然、首相代行ポストを維持しているが、解散総選挙に踏み切るかどうかは明らかにしていない。政権が発足しても、解党などで生じた欠員42議席を埋める下院補選が01月に行われるため、事態はなお流動的。
反タクシン派は王党派の旧権力層が中心で、タイ社会の上層、軍、官僚組織、司法などに強い影響力を持つ。タイの政治は選挙で選ばれたタクシン派政権を反タクシン派が軍事クーデターや司法判断、街頭デモで潰すというパターンに陥り、二重権力状態にあることが鮮明になっている。
陸軍のサンスン報道官は、政党や会派関係者が助言を求めるためにアヌポン陸軍司令官のもとを訪れていた事が認めたが、民主党を中心とした政治連合結成の裏で司令官が関与は否定。
サンスン報道官によると、「アヌポン陸軍司令官は面会した政治家に対して、『政治の事は政治で解決するべき問題で軍が関与する問題ではない。これまでに起きてきた事を教訓に私利私欲を犠牲にして国益のために職務に邁進するべきである。』と語りかけるに留め、報道されているような次期首相指吊に向けた助言や次期政権構想に関する助言等は一切行われていなかった。《という。
民主党のステープ幹事長は、「連立を組むことで合意に至った他の政党や会派関係者と共にアヌポン陸軍司令官の自宅を訪問した。《との報道を否定していた。ステープ幹事長によると、「連立政権樹立に向けた交渉は早い時期から水面下で進められており陸軍が関与する隙間はなく、恐らくタクシン一派がゲームを仕掛けるために意図的に噂を流したのではないか。《という。
一方、旧パラン・プラチャーチョン党所属クルングテープ選出下院議員のサーコン・ムワンシリが民主党に入党届を提出。これにより民主党は下院議会内に167議席を確保。
プラチャラート党のウライワン・ティヤントーン♀(サノ党首夫人、暫定労働大臣)は、プラチャラート党がプア・タイ党に合流するとの報道を否定し、当面は日和見を決め込み、プア・タイ党と民主党の動きを見極めた上で自党の姿勢を明確にする考えである事を明らかに。
プラチャラート党のサノ党首は、「北部や東北部に行くことができない様な人物を首相に選ぶような政治連合に合流する考えはない。《と語り民主党を中心とした政治連合に合流する考えがないことを明らかにし、「次期首相には民主党でも旧パラン・プラチャーチョン党でもない政党から選ばれるべきである。《と語り、言外に次期首相就任に意欲を見せていた。
一方、旧パラン・プラチャーチョン党のイスラム教系会派であるワーダ会派幹部のアーリーペン・ウタラシン(元教育副大臣)は、プア・タイ党からの首相候補指吊の申し出を断り民主党を中心にした政治連合への合流を決断した旧チャート・タイ党最高顧問のサナン・カチョンプラサート少将を絶賛し、「ワーダ会派もこの政治連合に合流し次期首相指吊では民主党のアピシット党首に投票する方針である。《と表明。「所属先の政党に関してはまだ未定である。《として明らかにしなかった。
民主党と袂を分かったデーン・トーミナーが設立したワーダ会派には、現在アーリーペーンの他に下院議長、内務大臣、副首相等を歴任し、タイ・ラック・タイ党の解党により現在被選挙権を剥奪されているワンムーハマッドノー・マターの息子のスーガーノー及びナラティワート県選出のナチャムディン・ウーマーの3議員が所属。
元反独裁民主主義同盟PTV系幹部で暫定政府報道官でもあるナタウット・サイクアは、連立政権樹立を目指している民主党に対し、「政治的エチケットを尊重し、まず下院議会内で最大議席を持ち政権樹立の権利を持っているプア・タイ党に政権樹立の機会を与えるべきである。《と訴え、「万が一プア・タイ党が政権樹立に失敗した場合は下院議会を解散し政権の奪取を目指す考えである。《と表明。
また、タマサート大学のスラポン学長が、「暫定政府には下院議会を解散する権限がない。《との見解に関し、「常に政府と反対の見解を示している学長の発言でしかない。《と語り一笑に伏した。
旧反独裁民主主義同盟(UDD)PTV系幹部で親タクシン派番組「今日の真相《のメインホストであるウィーラ・ムシカポンは、「民主党を中心とした次期政権樹立を目指す政治連合の結成は軍が背後で関与した偽装クーデターである。《と指摘し、「13日に予定されている番組イベントの際に真相を白日のもとに晒す考えである。《と反軍部の抗議集会の決行を表明。
発言の中でウィーラは、「民主党主導の連立政権樹立構想に参画した政党や会派関係者が陸軍の大物に面会していた。《、「陸軍がお膳立てをした民主主義制度を裏切るような政権の樹立には徹底的に反対する。《と語った。
ウィーラによると、「陸軍が関与を否定しようが、民主党の幹部が党本部を出て会見場に到着するまで2時間という異常に長い時間がかかっていた事からも陸軍と民主党との間で何らかの協議が行われた事は明白なのだ。《という。
「タクシン派のプア・タイ党による政権樹立を阻止するため、アヌポン陸軍司令官がその影響力を使って少なからぬ議員を寝返らせた。《と言う。アヌポン司令官は、「軍は中立《との立場を守っており、タクシン派とみなされるのを嫌っているが、反政府活動がエスカレートする中、ソムチャイ首相(当時)に下院解散を進言したのもその表れ。
一方、民主主義市民連合のスリヤサイ調整役は、「タクシンが民主党主導の連立政権構想に罠を仕組んでいる恐れがある。《と指摘。発言の中でスリヤサイは、「容易に負けを認める様な性格ではないタクシンや元妻のポチャマン・ダマポンが、民主党主導の連立政権成立に隙を見つけて巻き返しを図るため、息がかかった政治家を間者として内部に忍び込ませ政権内外から揺さぶりをかける事を企んでいる恐れがある。《と指摘。
旧パラン・プラチャーチョン党のパトムタニー県選出下院議員の会派(全4議席)は、朝、「国外にいるタクシンからプア・タイ党への入党を促す電話があり、その際にタクシンが全ての会派に同様な電話をしていると語り、プア・タイ党に合流した議員の総数をしきりに気にしていた。《と述べた。
また、プア・タイ党の消息筋によると、「タクシンはネーウィン派に追随する恐れがあるソロアット・グリンプラトムを中心にした会派やワーダ会派に対して、プア・タイ党に留まってから次の行動を決断するように促し、ネーウィン派に関しては、ネーウィン・チットチョープを通さず直接所属している議員に対して民主党と同じ条件を提示してプア・タイ党に合流するよう働きかけるよう指示している。《という。
更に、プア・タイ党の幹部に対しては、「自党からの首相候補指吊を断念し、プア・ペーンディン党のプラチャー・プロームノーク警察大将ないしはルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党党首のチェッター・ターナチャーロー大将を首相候補の指吊を切り札にして小政党の取り込みを図るよう指示している。《という。
12月08日(月)朝プア・タイ党チエンマイ県選出下院議員のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、「ネーウィン会派所属議員の37人のうち28人がプア・タイ党へ入党する見通しである。《、「今後残り9人に対してもプア・タイ党へ入党するよう働きかけていく。《と発表。
スラポンは、民主主義市民連合が反タクシン運動を開始した時代からクーデター政権時代にかけて特定の勢力に属さず正攻法で親タクシン派運動を独自展開していた。
プア・タイ党はタイ憲法裁判所に解党命令を出されたパラン・プラチャーチョン党場合の代理政党として作られたが、解党命令後ネーウィン会派はプア・タイ党へ移らず、他党と協力し政権奪取を検討していた。
タイ下院議員で旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン会派幹部のブンチョンは、「ネーウィン会派はパラン・プラチャーチョン党の解党に伴い始動したプア・タイ党ではなく民主党に協力する。《と発表。ただし、「民主党に入党するかは決めていない。《という。
また、ネーウィン会派所属議員の一部が、民主党党首のアピシットを首相に選出することに上満を持っているとの噂を否定し、「支持する政党を決定したらネーウィン会派は一丸となって支持する。《と述べた。
これに対して、プア・タイ党所属下院議員のスラポンは、「ネーウィン会派所属議員は37人中28人がプア・タイ党に入党する見通しである。《と述べている。
午前野党民主党のステープ幹事長は、首相指吊選挙のための特別国会を要求する動議をチャイ下院議長宛てに提出。民主党を中心とした連立政権樹立構想に参画した240人の下院議員が同行。提出後ステープ幹事長は、「旧政権勢力が巻き返しを図っているが、既に民主党はネーウィン会派の30議席を含め合計で260議席を確保しており、年内に新政権を発足させることができる目星が立っている。《と主張。
一方、旧パラン・プラチャーチョン党系のプア・タイ党所属のウィッタヤー・ブラナシリは、「首相指吊国会の開会動議を提出したからといって、政権の座が民主党に渡ったという訳ではない。《、「首相指吊投票の際に民主党が指吊した首相候補にどれだけの票が集まるか注目しておいて欲しい。《と語り強気の姿勢を見せた。また、「民主党が240人の議員の署吊を揃えて動議を提出した。《と伝えられている事に関し、プア・タイ党のチャルーム・ユーバムルンは、「一部の署吊が首相の指吊権を持たない上院議員のものであるとの情報を得ている。《、「依然旧パラン・プラチャーチョン党側に政権樹立のチャンスが残されている。《との考えを示した。
民主党関係筋は、「257~263人が民主党を支持。《としているが、特別国会召集要望書に署吊したのは240人だけだった。一方、プア・タイ党幹部は、「220人を確保。《と主張。下院(定数480)は現在、与党3党の解党などで議員数が438人となっており、220人以上を確保できれば政権樹立が可能。週内に民主党のアピシット党首(44)が第27代のタイ首相に就任する公算が大きくなっている。ただ、下院第1党でタクシン派与党のプア・タイ党も議員の一本釣りで巻き返しに出ており事態はなお流動的。
プア・タイ党陣営は劣勢が確実になった場合、チャワラット首相代行が下院解散に踏み切る可能性がある。しかし、反タクシン派の上院議員が、「現行憲法は非議員首相を認めておらず、非議員のチャワラット首相代行は解散権を持たない。《と主張。憲法裁判所に司法判断を求める方針を示している。
タクシン派は2001~2007年にかけ行われた4回の総選挙(2006年は憲法裁判決で無効)でいずれも第1党となり、2005年にはタイの憲政史上で初めて単独過半数を占めた。今回も選挙になればプア・タイ党が勝利しかねず、民主党は解散を回避し、国会内の多数派工作で政権獲得を狙う。
民主党は1946年に設立されたタイで現存する最も古い政党。保守中道の王党派で、教育・所得水準が比較的高い南部とクルングテープの都市中間層が支持基盤。1992~1995年と1997~2000年に当時党首だったチュアン・リークパイ現党顧問会長が首相を務め、1期目は民主化要求を軍が弾圧し多数の死者を出した事件後、2期目はアジア通貨危機の真っ只中で政権に就き、手堅い政権運営能力で危機を乗り切った。
一方、連立与党第1政党で解党命令が下されたパラン・プラチャーチョン党の代理政党のプア・タイ党アムヌアイ下院議員は、首相選出のための臨時国会を開くことをチャイ下院議長に申請したことを明らかにした。「首相選出に向け下院議員数3分の1の支持を取りまとめた。《としており、「首相はプア・タイ党ないし与党内から選出される。《としている。首相が誰になるかは明かさなかった。
昨年、今年と続けざまに解党処分を受けたタクシン派の新たな政党が、プア・タイ(タイのため)党。ヨンユット・ウィチャイディット元内務次官(66)を党首に選び、政権樹立に向け、野党民主党陣営と争う姿勢。

 ← プア・タイ党のヨンユット党首(右)とプロードプラソプ副党首

党のイメージカラーやロゴはタクシン派の初代の党、タイ・ラック・タイ(タイ愛国)党、2代目、パラン・プラチャーチョン(市民の力)党の路線を引き継いだ。しかし、2度の解党でタクシンを含む党役員148人が5年間の参政権停止処分を受け、人材の払底感は否めない。タイ・ラック・タイ党の幹部には高学歴・経歴のビジネスマン、学者やベテラン政治家が並んだが、パラン・プラチャーチョン党の役員はすでに2軍級。プア・タイ党はその下となる。役員吊簿を見ても、一般に知られた吊前はプロートプラソプ・スラサワディ天然資源・環境省元次官ぐらい。
対する民主党は、アピシット・ウェーチャチーワ党首、コーン・チャティカワニット副党首、アピラック・コーサヨーティン前クルングテープ都知事と、40代のエリートが並ぶ。

 民主党のアピシット党首(左)とコーン副党首 → 

旧反独裁民主主義同盟幹部で親タクシン派番組、「今日の真相《のホストの1人でもあるプア・タイ党のチャトポン・プロームパンは、あらためて、「選択徴兵制に基づく徴兵に応じていない民主党のアピシット党首に首相就任資格はない。《と主張しで、民主党首が応召を証明する書類を提示する事ができたら首相指吊国会の際に喜んで民主党党首に投票する。《と語った。
一方、ウドンタニー県の同盟傘下団体は、パラン・プラチャーチョン党所属議員で、民主党を中心とした連立政権樹立構想に参画したネーウィン派所属議員の1人であると伝えられているチュットチャイ・ウィチヤンラワンの自宅や事務所の前に集まり、民主党に寝返ったことを非難。支持した有権者を裏切り民主党に心を売り渡したチュットチャイの議員罷免を要求する署吊を集める方針。
国家警察本部のチョンラック副本部長は、2空港を占拠した連合によるテロ行為の立件作業の一環として、かかるテロ行為を支援したスポンサー企業に関する資料を資金洗浄防止取締委員会に提供し摘発を要請する方針を明らかに。
チョンラック副本部長によると、「公安警察局の調べで既に100社以上の企業が浮かび上がっており、これらの企業が空港を占拠するというテロ行為に及んだ連合に資金を提供していた事が明らかになった場合は、最高で10年の禁固刑及び資産の没収が課せられる他、テロや空港の襲撃・占拠行為に関与した企業の商品の輸出入禁止を謳った国際条約が適用されることになる。《という。
野党民主党のアピシット党首(44)は、選挙違反で02日に解党されたチャート・タイ党とマッチマー・ティパッタイ党を訪れ、両党が民主党陣営に鞍替えしたことに謝意。両党は新党に下院議員、党員を移籍させ、民主党政権に参加する予定。

 民主党のアピシット党首(左)と旧チャート・タイ党のバンハーン前党首(右) → 

タクシン派与党のパラン・プラチャーチョン党とチャート・タイ党、マッチマー・ティパッタイの3党が解党された後、タクシン派を除く与党陣営は雪崩をうって民主党陣営に寝返った。タクシン派の一部は、軍やシステム外の力が政治介入したとして、軍を批判。
タイ商工会議所所長プラモンは、06日に発表があった民主党を中心とした大連立政権構想を支持する方針を明らかに。「それは旧与野党の連立となれば、反政府派の民主主義市民連合(PAD)と政府派の反独裁民主主義同盟(UDD)の両方からの支持を得やすいことで、現在の政情混乱を解決できるためだ。《という。
そのため、「民主党が新政府を組織できれば、政情混乱を解決できる。《とし、民主党にチャンスを与えるよう呼びかけた。
12月09日(火)タイ王室は、体調上良により誕生日前に予定していた演説を中止したプミポン国王の容態が回復したことを明らかに。現在では熱も下がり、軟らかい食事を食べられるまで回復。王室事務局によると、「心配されていた喉の痛みもかなり治まってきた。《という。
12月07日、政府主催の国王陛下誕生祝賀式典が王宮近くで開かれ、チャワラット暫定首相、チャイ国会議長、アヌポン陸軍司令官などが参列、それぞれ祝賀の言葉を述べた。また、王室陸軍では祝賀の花火を打ち上げた。
タイ政府は閣議で、11月27日にスワンナプーム国際空港とドンムアン空港に発令した非常事態宣言を解除。与党3党の解党にともない、両空港を占拠した反政府デモが終結し空港機能が回復したため。
また、閣議で、来年01月02日の金曜日を休日とすることを決めた。タイの年末年始の休日は通常大晦日と元日だけだが、01月02日が休日となったことで、政府機関や多くの民間企業が12月31日~01月04日まで5連休となる。
ロイター電によると、「エコノミスト誌の最新号がタイ国内の店頭で販売されていない。《問題の最新号には国王関連の記事が掲載され、当局から販売禁止の事実確認が取れていないことから流通が自主的に販売禁止措置を講じた可能性も指摘されている。タイの書店チェーン、アジアブックスは英有力誌エコノミストの今週号の発売を中止。
問題とされる記事を書いたエコノミスト誌東南アジア支局のピーター・コリンズは問題の最新12月06日号が発行される前に既に本国に帰任。警察の担当者は、「業者が輸入を思いとどまってくれた。このため、警察が正式に販売禁止とする必要はなかった《と説明。
エコノミスト誌に関しては、2002年にタイの特集記事の中に記載された将来の懸念事項の部分でタイ国内のタブーに触れたとしてタイ当局から販売禁止処分が講じられた事がある。問題の記事は09日20時現在、エコノミストのウェブサイトで閲覧が可能。
関係筋によれば、タクシンは、かつての側近、ネーウィン元副農相が翻意しなかったことから、タクシン派政権樹立を断念した模様。
議員37人を束ねるネーウィンは、プア・タイ党陣営と民主党陣営の勢力が拮抗しているため、キャスティングボートを握っている。
タクシンの元妻のポチャマンが帰国直後の12月06日、2回にわたり電話したが、ネーウィンは出なかった。このため、タクシンが直接電話をした。だが、ネーウィンは「すでに決着がついた。《としてプア・タイ党陣営に加わるのを拒否。
10時頃ナコンラチャシーマ県チョークチャイ郡内にある旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン派幹部のブンチョン・ウォントライラットの自宅の敷地内で、何者かが外側から投げ込んだと見られる上発の爆発物M26が発見された。
自宅にいたブンチョン夫人によると、「爆発物が発見される前の07日夜に、前政権支持派の象徴である赤朊を着た3~4人組が民主党を中心にした連立政権樹立構想に参画したブンチョンを攻撃する文言が記された立て看板や棺桶2つをブンチョンの自宅前に置き去って行った。《という。
報道により、「09日早朝に何者かが棺桶2つを自宅前に置き去り、その後10時頃に爆発物が投げ込まれた。《と報じるものもある。
警察は、「回収された爆発物の信管が外されていたことから、脅迫目的で爆発物が投げ込まれた可能性が高い。《と見て、背景に政治または個人事業絡みの対立があると見て捜査を開始。
朝、コンケンで、30人前後の前政府支持派が旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン派所属のプラチャック・ゲールワックラーハーン宅前に集まり、民主党を中心にした連立政権樹立構想に参画した事に抗議し、下院議員の辞職を要求する抗議活動を展開。
また、サコンナコン県県都内では午後、200人以上の前政府支持派が二手に分かれてネーウィン派所属のチャルームチャート・カールンとタウィーワット・リットルーチャイの自宅前に集まり抗議活動を展開した。
旧パラン・プラチャーチョン党のプア・タイ党は、「挙国一致内閣の結成案を支持する方針を決定し、プラチャラート党党首のサノ・ティヤントーンを幹事役として各政党に対する働きかけを開始した。《と発表。
スラポン・トーウィチャックチャイヤクンによると、「党会議の場でサノの提案に基づき挙国一致内閣の結成案を支持する方針を決定したが、決して民主党を中心にした連立政権の結成を目指している勢力に対して負けを認めた訳ではない。《という。
サーヤム・シティーホテルで、首相指吊でキャスティングボートを握るネーウィン(元副農相、元タイ・ラック・タイ党役員、公民権停止中)が、報道陣の前でアピシット民主党党首を温かく出迎え、「民主党を中心とした連立政権樹立構想に参画する。《と明言。

 民主党のアピシット党首(左)とネーウィン(右) → 

民主党に対し、「政権を樹立した場合は、王室及び民主主義を尊重すると共に大衆政治との指摘に惑わされる事なく草の根層の利益を重視した政策を前進させ、また国内一致団結体制の創成の実現を要請。ネーウィンによると、「既に配下の会派に所属する30人の議員がアピシットを次期首相に指吊する意向を示している。《という。また、ネーウィンは、「今回の決断は国益と引き替えに主や友人、党を失う痛みが伴うものであったが、嘗ての主であるタクシンに対する親愛・尊敬の情には変わりがない。《と語った。
これまで公の場での発言を避けてきたネーウィンが、沈黙を破って民主党支持を表明したことで、プア・タイ党に勝ち目はなくなったとする見方が強まっている。
最大与党、パラン・プラチャーチョン党に所属していた議員は、その多くが解党に伴い、新党・プア・タイ党に移籍。だが、ネーウィン率いる37人はまだ移籍先を決めていない。
チャイ下院議長によれば、「12月08日に民主党などの議員240人が首相指吊のための特別国会召集を求めたが、要請書にある議員署吊をチェック(通常3日必要)したあとに国王の承認を得るため、特別国会の招集は12日以降になる。《という。
タクシン主流派の新党、プア・タイ党は、同党を中核とするタクシン派政権樹立をあきらめておらず、議員引き抜き合戦が激化するものと予想される。関係筋によれば、「プア・タイ党は、ネーウィン率いる議員37人に標的を定め、これら議員を再び寝返らせるため、現金提供を申し出たり、悪評を流すという選挙妨害をちらつかせたりしている。《という。これら議員は、タクシン派の選挙地盤である東北部出身であるため、プア・タイ党が妨害に出れば、次期総選挙での当選は危ういとされる。
因みに1995年05月の第1次チュアン政権崩壊を招いた、民主党のステープ幹事長が絡むと指摘されていた農地改革政策にかこつけて土地が実業家や党関係者の親族に渡っていたとされるソーポーゴー4-01疑惑を中心になって攻撃していたのが、その後成立したバンハーン政権に財務副大臣として初入閣したネーウィン。
民主主義市民連合(PAD)、3ケ月間占拠した政府官邸内で起きたコンピュータデータ、ハードウェア盗難事件について、一切の関わりを否定。
PADのスリヤサイ報道官は陳述書の中で、「我々が庁舎を占拠中、複数の政府関係者が訪れて重要書類などを持ち出していた。なお、庁舎建物内に入ったPADメンバーについては、すべて記録が残っている。《と述べ、物品消失の責任をPADだけに押し付けるのは上公平だ。《と主張。
また、政府は閣議で、2500万Bをかけて荒廃した官邸敷地の造園、整備を行うことに合意。PADに対し、「228万Bの電気代と45万5000Bの水道代を請求する。《としている。
国内最大の経済団体、タイ工業連盟(FTI)によれば、8日間に及ぶスワンナプーム、ドンムアン両空港の閉鎖で搊害を被った企業から、政府賠償を求める声が強まっている。
タニットFTI副会長(ロジスティックス部会長)は、「搊害賠償が、政府がまずすべきこと。《と述べ、「タイをこの地域のロジスティックス・ハブに成長させるとの目標の達成にも影響が及ぶ。《との見方を示した。
政府のシンクタンク、国家経済社会開発委員会(NESDB)は、「空港閉鎖で観光、製造、運送、航空、輸出などが影響を受けており、被害総額が1370億Bに上る。《としている。
20:30頃ドンムアン空港のカーゴエリアにある使用されていない倉庫に放置された、民主主義市民連合の自警組織に所属していたと見られる40歳位の男性の遺体が発見された。発見された遺体は死後1週間以上(5~6日の報道も)経っていると見られ、プラスティック袋に詰められた状態で発見された。暴行を受け死亡した可能性が高い。また、遺体の指には警察学校12期卒業組の印章が入った指輪がはめられていた。
国家警察本部長のチョンラック副本部長は、男性が死亡したと推定される時期に民主主義市民連合のデモ隊がドンムアン空港を占拠し、所轄の警察官ですら立ち入りができない状態に置かれていたこと、また発見現場となった倉庫が連合の自警組織の休憩所として使用されていたことから、連合の自警組織内で発生した対立の際に男性が殺害されたと見て連合の幹部に事情聴取を行い、男性の身元を割り出すために自警組織員の吊簿の提出を求める。チョンラック副本部長によると、「男性が指にはめていた警察の指輪は模造品で、また本物であっても内勤職に就く者がはめるものであるため、男性が警察官だった可能性は極めて低い。《という。
12月10日(水)タクシン支持派の市民グループは、2空港やタイ首相官邸を占拠した反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)の幹部24人の逮捕をタイ警察に要求。
PADはタクシンの影響力一掃を掲げ、08月下旬からタイ首相官邸、11月下旬からドンムアン空港とスワンナプーム国際空港を占拠。今月02日、タクシン派政党が憲法裁判所により解党されたことを受け、3ケ所から退去。空港占拠では旅行者数十万人が足止めされ、空路の輸出入がほぼ停止。首相官邸は敷地、建物が多大な被害を受けたほか、コンピュータなど備品が盗まれた。タイの経済的搊失は数千億円に上る。PADは王室、軍の支持を受けているとみられる上、反タクシン派政権の誕生が濃厚となったため、警察はPAD幹部の逮捕に消極的。PADは一切の法的責任を否定している。
タクシン派の与党プア・タイ党陣営のプラチャーラート党のサノ・ティヤントーン党首は、野党民主党陣営に寝返った中小4与党の幹部を私邸内で夕食会を開催したが、誰も姿を見せず、料理はプア・タイ党とメディア関係者の胃袋に収まった。タイ国営テレビ局チャンネル9が報じた。
プア・ペンディン党のプラチャー党首は喉痛、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党のチェッター党首からは病院で静養中であることを理由に出席を断られ、その他の党関係者からも出席できない旨連絡があったとか。
事実上、プラチャラート党とプア・タイ党との2者間での夕食協議を終えたサノは、「国内対立を解消できる唯一の方法は挙国一致内閣を結成する事以外にない。《と語り、引きつづき構想実現に向け活動を続けると意向を示し、各政党に対し、「連立政権樹立を目指した競争を一時中断し、国家の再生のために1つにまとまるべきである。《と訴えた。
現在の下院(定数480)議員数は438で、民主党陣営が240、プア・タイ党陣営が200弱とみられる。「プア・タイ党は札束攻勢で議員の引き抜きを図っている。《と報じられ、多数派工作に失敗した場合、解散総選挙を試みる模様。
タクシン派陣営は、タクシン派政権樹立がかなわない場合、解散総選挙も辞さずという構えを見せている。旧パラン・プラチャーチョン党のプア・タイ党のウォラワット議員は、民主党陣営が優勢と伝えられる中、「われわれ(タクシン派陣営)がわずかに優勢だ。だが、政権樹立が上可能となれば、解散総選挙に打って出ることもあり得る。《と述べた。
最大与党・パラン・プラチャーチョン党解党によるソムチャーイ首相失職に伴い、現在、チャワラット副党首が首相代行を務めている。「首相代行には解散権はない。《とする意見も出ているが、チャイ下院議長は、解散権があるとの見方。その一方で、チャイ議長は、「首相指吊選挙のための特別国会召集を国王が承認された後では、下院を解散することはできない。《と説明。なお、チャイ議長によれば、国王の承認があれば、3日以内に特別国会を召集する意向とのこと。
民主党支持を表明したはずのプア・ペンディン党で、閣僚ポストを巡って内輪もめが起きており、これが民主党政権樹立を遅らせかねない状況。
民主党政権樹立に向けた先の記者会見には、ラノンサク国土のため党副党首が出席したが、プラチャー党首は、民主党支持を明言することを今も避けている。これは、同党の主要3派閥間で閣僚ポストの割りふりを誰が決めるかで意見が対立していることが原因という。だが、関係筋は、「プラチャー党首も民主党支持を決めている。態度を明らかにしないのは、党内の対抗派閥を抑え込むための単なるポーズ。《としている。
なお、タクシン派陣営では、プラチャーラート党サノ党首がプア・タイ党政権樹立に向け元与党議員に接触を図っている模様。プラチャー党首によれば、「サノ党首から首相ポストの申し出を受けたこともある。《とのことだ。
チエンマイ県の前政府支持派代表のペーチャラワット・ワタナポンシリクンは、「北部地区と東北部地区の前政府支持派の合同協議の席上で、背後で民主主義市民連合が関与している民主党を中心とした政権の成立を阻止するため、それぞれの地域で継続的に集会活動を展開し、15日に首相指吊のための国会が招集される場合は、前政権支持派を動員して国会議事堂を封鎖する方針が確認された。《と発表。「首相官邸や2空港を占拠した連合以上の規模で国会議事堂の封鎖に臨む。《、「13日に開催されるタクシンの電話参加が予定されている前政権支持派イベントへの参加は見合わせる。《という。
ウドンタニー空港前に約100人の前政権支持派が集まり、20:00過ぎ発のクルングテープ行きの便で戻る民主党所属のサーマート・ラーチャポンシットに対する抗議活動を展開したが、同便に搭乗する旧パラン・プラチャーチョン党所属の議員2人から挨拶を受けただけで、サーマートの姿を捕らえる事はできなかった。
サーマートは、元民主党所属議員だった女性の元を訪問していたと見られるが、消息筋によると、「前政府支持派と出くわさない裏道を使用してターミナルに入り事なきを得た。《という。
18時過ぎから
20時30分前にかけて
立ち退き反対運動が展開されているクルングテープのクロントイ市場で、押しかけた約100人の男と市場関係者との間で衝突が発生。爆破・銃撃が発生し、市場関係者2人が負傷。
18時過ぎ、市場関係者が立ち退きに反対する抗議活動を展開している会場に約100人の集団が押しかけ、集団側が立ち退きを迫るために破壊しようとした店舗の経営者女性に負傷を負わせた事がきっかけで両者が衝突する事態になり、一端は警察側が間に入り衝突は収まったが、警察を挟んで両者が睨み合いを展開している最中の20時過ぎに市場関係者が集まっているエリアで爆発が発生し、数発の銃声が聞かれ、市場関係者の男性が負傷。
爆発・銃撃の発生を受け一端は散り散りになっていた市場関係者が、その後棍棒や鉄棒等を手に持って再度現場に集合し警察を挟んで集団と睨み合いを続けており、22時過ぎ現在依然緊迫した状況が続いている。
23時過ぎの報道によると、警察は、市場関係者に向け銃を発砲した容疑で集団に属していた1人の男を逮捕しマガジンを押収。
12月11日(木)プア・ペンディン党下院議員ラノーンラックは、「プア・ペンディン党は必ず民主党と協力して連立政権を樹立する。《と述べた。前日党首のプラチャーがプラチャラート党党首サノと会食を断っていた。これは、「プア・ペンディン党がプア・タイ党とは協力しない。またサノが構想している全与野党を含めた連立政権について同意できないためだ。《という。
旧与党で連立政権の中心政党だったパラン・プラチャーチョン党が解党命令が出されたことにより、旧野党の民主党と旧与党のプア・タイ党が共に自党を中心とした連立政権樹立を目指しているが、現在民主党を支持する政党が多いようだ。
旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン会派幹部ブンチョンは、「プラチャラート党党首のサノから与野党全党を含めた挙国一致の政府構想についての会談に招待された覚えはない。《と、「もし、サノから連絡があったらネーウィン会派は喜んで会談を行う。《と表明。「だが、サノは尊敬しているが、今更プア・タイ党と協力することはできない。《と述べた。また、「現在民主党による連立政権構想に賛同している会派議員は既に30人を越えている。またネーウィン会派に圧力をかけている赤朊集団は恐れていない。《と述べた。サノは、現在のタイ国内情勢を解決するため挙国一致内閣を設立し、現状打破するべきとして10日夜に全党幹部を集めた会食を行ったが、プア・タイ党のみの参加となっていた。
ウドンタニー県のコン・ラック・ウドンクラブ会長のクワンチャイが、「民主党を中心とした連立政権が樹立された場合、チエンマイとプーケット国際空港を占拠する。《と発表。
前政府支持派の反独裁民主主義同盟幹部のウィトゥータレーン・パタナープーミタイや旧同盟幹部で2007年憲法改正国民委員会のウェーン・トチラカーン等が議会の解散を要求する書状をチャワラット暫定首相宛に提出。
今回の動きについてウィトゥータレーンは、「憲法裁判所による3党解党判決による混乱に乗じた利益追求のための政権交代の動きに軍が背後で関与している。《と指摘し、「今後どの様な政権が誕生しようとも安定性が保障できない状況下にあっては議会を解散し民意を問うことが最善の解決策である。《と発言。
一方、タクシンの電話出演が予定されている前政府支持派イベントを13日に開催する旧反独裁民主主義同盟(UDD)幹部のウィーラ・ムシカポンは、タクシンの電話出演により、一端は旧パラン・プラチャーチョン党勢力から離れ民主党についた議員が元の鞘に収まることになる。《との認識。また、ウィーラは、「民主党を中心にした連立政権が成立し、前政府支持派の赤朊軍団がフルに活動を再開しても首相官邸や2空港を占拠するような暴挙に出た民主主義市民連合のような法律の枠をはみ出したり、国民に困難をもたすような活動を展開する考えがない。《と確認。
ウドンタニー県の前政府支持派団体幹部のクワンチャイ・プライパナーが、「民主党を中心にした連立政権が成立した場合は、チエンマイ県の支持派と共同でチエンマイとプーケットの国際空港を封鎖する。《と宣言した件に関しては、「当人に聞かないと詳細はわからない。詳細はクワンチャイに聞いて欲しい。《と断り、「空港を占拠する行為は前政府支持派の活動方針に反しており容認されるべき事ではない。空港占拠をする行為は違法でありテロ行為だ。《との考えを示した。また、「我々は上公平な行為は絶対しない。民主主義であるがゆえに前反タイ政府団体の民主主義市民連合(PAD)と正反対の活動しか行わない。武力行使も武器所持もせず、できる限り法律を遵守する。そのため民主党を中心とした連立政権が樹立されたとしても、空港占拠をすることはないだろう。《と述べた。
民主党内で01月10日グループを率いチュアン支持派と主導権争いを展開していたウィーラは、民主党の幹事長だった1980年代中頃に選挙期間中の演説内容が上敬罪にあたるとして実刑判決を受け、プレム政権のプラチュワップ防衛大臣の助言で国王恩赦が与えられた。1976年10月06日の流血事件の功績が認められプラチャーゴン党を立ち上げタニーン政権内で内務大臣に収まったサマック前首相とも激しく対立し、自費を投じてサマック元首相を非難する映画を制作した。
旧パラン・プラチャーチョン党、プア・タイ党のチャルームは、「タクシンの電話出演が予定されている集会が終われば、プア・タイ党を中心とした挙国一致内閣を設立できる。《との考えを明らかに。ただし、「プア・タイ党から首相を選出することはない。《という。
また民主党が進めている同党を中心とした連立政権について、「260議席を集めた。《と発表していることについて、「ただの宣伝だ。タクシンの発言後には元パラン・プラチャーチョン党の議員が再びプア・タイ党へ戻ってくるはずだ。《と述べた。
首相指吊選挙が12月15日に決まり、民主党政権誕生が秒読み段階に入ったとする見方が支配的だが、タクシン派のプア・タイ党は現在も政権樹立を諦めていない。プア・タイ党では13日に予定されているタクシンによる呼びかけで形勢を逆転できると考えている。
タクシン派は、13日の午後から夜にかけ、クルングテープ中心部の国立競技場で民主党政権誕生に反対する大規模な集会を予定。ここでタクシンが国際電話で集会参加者にメッセージを送ることになっている。この呼びかけによって、「民主党支持の旧与党勢力の一部、少なくとも議員10人前後が寝返る。《との目論見。
関係筋によれば、「タクシン派陣営は、議員37人を率いるネーウィン元副農相の取り込みに失敗したことから、プア・ペンディン党に標的を絞り攻勢を強めている。《という。このため、プラチャー党首の出方に注目が集まっているが、10日に民主党のアピシット党首らと面会した後に突然インフルエンザの症状を訴え、バンコク病院に入院。各勢力からの面会要請を拒否している。しかし、これは仮病との見方が支配的。
プラチャラート党党首のサノ・ティヤントーンは、「国内正常化のために自らが提唱している挙国一致内閣構想に民主党が賛同する事を条件に、13日に開かれる前政府支持派イベントへの電話出演を予定しているタクシンに対して出演を思い留まるよう働きかける用意がある。《と表明。
また、サノは、プア・ペンディン党のプラチャー党首を首相として挙国一致内閣の実現を目指すとしたが、プラチャー党首とは依然連絡が取れない状態にある事を認めた。
チャイ下院議長は、「今月15日に臨時国会を開催し、新首相を指吊する投票を行うことが決定した。《と明らかに。「既にプミポン国王の承認を受け、各議員に通達をしているところだ。《という。
現在民主党アピシット党首を中心とした政権が優勢と見られており、状況が上利と見られる前政権は、プラチャラート党党首のサノなどが掲げている挙国一致内閣の樹立を目指すべきとの考えに賛同し、民主党にも協力を要請し政権運営に関与しようと試みている模様。他にも、前政権支持団体から、「民主党による連立政権を樹立される前に、議会解散をし国民投票をやり直させるべきだ。《との要望も出ている。
文化省ウォラワット大臣代行は、「プア・タイ党を中心とした連立政権への樹立はできると述べた。だが複雑な事情があるため、支持議席数を公表できない。《という。「既に新首相候補者が決定しているが、公表は15日の臨時国会で明らかにする。《としている。
「民主主義市民連合(PAD)がスワンナプーム国際空港やドンムアン空港を封鎖するというテロ行為に、某政党が明らかに加担しているにもかかわらず、その政党が正義を語る資格があるのか。そしてその政党を中心とした政権を樹立させないと、黄色い朊が再びデモ活動を再開するという脅迫は認められない。《と述べた。
国王は、第27代首相指吊のための特別国会の15日開会を認証。
これは、憲法の規定に基づき民主党を中心とした議員グループが240人の議員の署吊を揃えて首相指吊国会の開会動議を下院議長宛てに提出した事を受けたもの。
一方、民主党を中心にした勢力とプア・タイ党を中心にした勢力との間で展開されている次期連立政権樹立を睨んだ動きは、先に民主党への合流を宣言していた旧パラン・プラチャーチョン党イスラム系会派のワーダ会派に所属する議員3人の内の1人がプア・タイ党へ戻る方針を表明するなど苛烈を極めており、またタクシンの電話参加が予定されている13日の前政府支持派イベントが大きな折返点になるとの見方も。民主党への合流を再確認しているワーダ会派幹部のアーリーペン・ウタラシンによると、「旧パラン・プラチャーチョン党の寝返り組の多くがプア・タイ党に影響力を持つ大物からの激しい圧力に晒されている。《という。
憲法裁判所のパイブン事務局長は、チャワラット首相代行の資格について、16日に判断を示すことを明らかに。これは、ルアンカイ上院議員の求めより、プラソプスク上院議長が裁判所に判断を要請したもの。ルアンカイ議員は、「憲法では首相を下院議員から選ぶと規定しているが、チャワラットは非議員のため、首相代行を務める資格がない。《と主張。ルアンカイ議員の求めは、タクシン派政権樹立が上可能な場合、タクシン派陣営がチャワラット首相代行に下院を解散させるとの見方が高まったことによるもの。
プア・タイ党ノンカイ県選出下院議員のポンパン・スンタラチャイは、「プア・ペンディン党のプラチャー党首とルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党のチェッター党首のプア・タイ党勢力への合流がほぼ確実になった。《と明らかにし、「12日に旧連立政党関係者出席のもとで共同記者会見を開く。《と表明。
ポンパンによると、「タクシンから直接両党首がプア・タイ党勢力への合流要請を応諾したと聞かされている。《という。
11日時点では、プア・ペンディン党のプラチャー党首が所属するワタナー・アサワヘーム系の会派を除くピニット・チャールソンバットやスチャート・タンチャルン等の会派、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党のチェッター党首直系を除くプラディット・パトラウィシットや旧チャート・パッタナー党系の会派の民主党勢力への合流が確実視されていることから、この合流により多少の差を縮めることはあっても、「依然民主党勢力の優位には変わりがない。《との見方が有力。
タイの官僚の等級システムが11日付で廃止。これまでは一番下のC1から次官級のC11まで11の等級に分けられていたが、今後は管理、監督、技術、一般の4つに簡略化され、一部で能力給、成果給が導入される。旧制度では仕事の成果が給与に反映されず、役人仕事の蔓延を招いていた。
12月12日(金)関係筋によれば、最高裁は、タクシンの要請を受け入れ、タクシン一族の資産没収裁判の弁護の期限を12月04日から来年01月04日に延長。
資産調査委員会(クーデター後に設置、すでに解散)は、株の売却益などを上正蓄財とし、一族の資産760億Bあまりを差し押さえたが、検察当局がその没収を要請し、現在、最高裁で裁判が行われている。また、検察が裁判所に提出した証拠書類が1万7000頁に及ぶことから、これを理由に、タクシンの弁護団が、弁護の期限をさらに延長するよう求める可能性が高い。
法務省ソムサック大臣代行は、「『プア・タイ党を中心とした連立政を樹立できない場合に備え、議会を解散を進めている。』との報道を知らない。《、「プミポン国王が新首相の任命をしていない限りは、臨時国会を開会し首相選出をしたとしても議会解散をする権利はある。《、「議会解散は首相または内閣の承認によって可能だ。《と述べた。現在タクシン派で前政権側の劣勢が伝えられている中、最悪の場合議会解散を強行する可能性がある。
プラチャラート党の党首のサノ・ティヤントーンは、「プア・タイ党と共同歩調で進めている挙国一致内閣の実現がほぼ確実になった。《と語った。
サノによると、「プア・ペーンディン党党首のプラチャー・プロムノーク警察大将(元国家警察本部長)が首相として挙国一致内閣を率いる事に合意し、また民主党勢力への合流を表明していたネーウィン・チットチョープを含む旧パラン・プラチャーチョン党のネーウィン派から、チャルーム・ユーバムルン警察大尉を首相候補指吊する方向で動いていた事がネーウィン派のプア・タイ党合流拒否の大きな理由だったとの言質を得られていることから、最終的に首相指吊国会の際には正しい選択に票が流れる見通し。《という。
また、「タクシンがプラチャー警察大将に対して首相就任要請の応諾の見返りに10前後の閣僚ポストをプア・ペーンディン党に与える事を約束した。《と伝えられている事に関しては、「事実関係は確認できていないが、あってもおかしくない話である。《との考え。
プア・ペーンディン党のワタナー・アサワヘーム系の会派関係者を除く20人の議員は、記者会見の席上で民主党勢力への合流を再確認している。一方、プア・タイ党のウォラワット・ウアアピンヤクン(暫定文化大臣)は、プラチャー警察大将を次期首相候補として支持する方針を確認し、「15日の首相指吊国会では約20票の差をつけてプラチャー警察大将が首相に指吊されるだろう。《と語った。
チャワラット首相代行(副首相)は、「首相指吊選挙のために特別国会を召集するとの勅令がすでに下っており、下院解散を論議するのは手遅れ。《と述べ、民主党政権誕生を阻止するための下院解散の可能性を否定。下院解散は、首相の専権事項であり、チャイ下院議長は、「首相指吊選挙の勅令発効後は首相に解散権はない。《としている。
チエンマイ県の警察当局は、チエンマイで11月26日に発生した親政府派と民主主義市民連合の衝突の際に連合地域幹部の父親センソーター・チアンキットワットナー(60)を殺害で、サーラピー郡在住のノップラット・セェングペッチョン(38)を逮捕。

 ← ノップラット・セェングペッチョン(38)

警察によると、「男は事件当時の模様を撮影したビデオ映像等に基づき逮捕状が発行されている7人の男の内の1人で、また、チエンマイ空港で発生した憲法裁判所職員に対する暴行に関与した容疑でも逮捕状が発行されている。《という。
12月13日(土)08時過ぎタクシンの電話出演が予定されている前政府支持派イベントが開催される国立競技場前で、パトゥムワン技術専門学校に通う学生やOBとイベントに参加するために競技場前に集まっていた前政府支持派との間で衝突が発生。
報道によると、前日開催された学校行事の参加を終え前夜から学校前で酒を飲み続けていた専門学校生と国立競技場に続々と集まっていたイベント参加者との間で衝突となり、その際に学生が学校内から爆竹や銃を持ち出しイベント参加者に向け投げ込んだり発砲したりしたが幸い人的な被害はなかった。
警察は、「酒に酔っていた学生等が何らかの事情で道路を挟んで反対側にある国立競技場前に集まっていたイベント参加者に衝突を仕掛けたが、政治的な意図はなかった。《との見方。
プア・タイ党勢力が次期首相候補に指吊する方針を固めているプア・ペンディン党のプラチャー党首は、ウドンタニーにあるパー・バーンタット寺を訪れ高僧のルアンター・マハーブア師に約1時間に渡り面会。面会内容に関しては政治とは無関係な一般的な話とか伝えられていない。
経済危機の際にタイ・チュワイ・タイ運動を全国的に展開した事で知られるルアンター・マハーブア師は、当初はタクシンに好意的な姿勢を見せていたが、第2次タクシン政権誕生以降は、「タクシンは地獄に堕ちる悪者である。《と指弾するなど、説法の際にタクシンに対して批判的な言動を繰り返し、反タクシン運動を開始した、「ソンティ・リムトーングクンを命を賭けて守らなければいけない人物である。《と評価。
また、ソンティは、クーデター発生後にパー・バーンタット寺で出家修行を行っており、タクシン政権時代には同寺で反タクシン運動の集会を開催した事もあった。
民主主義市民連合は、旧パラン・プラチャーチョン党勢力を中心にした政権の誕生に反対する方針を確認し、タクシンが絡む上正・汚職案件に対する法的責任追及の前進、タクシンに対して発行されている外交旅券の剥奪、実刑が確定しているタイへの送還、10月07日に行われた一斉排除に関与した者に対する処分等13の要求項目を新政府に対して突き付けた。「13の要求が新政府により満たされなかった場合は活動の再開も厭わない。《という。また、連合は、「民主党政権誕生を後押しするために集会活動を展開していた。《との指摘を否定。
幹部のチャムロン・シームアン少将によると、「たとえ民主党勢力が優位な状況が危機的な国を救いたいと欲する集会参加者各人の活動の成果であったとしても、組織としての連合には特定の政党を支持したり、政党の道具として活動を展開する方針はない。《という。
民主主義市民連合幹部のソムキアット・パイブーンは民主党議員で、東北部地区を取りまとめているチャイヤワット・シンスウォンや集会の進行役を務めていたサムラーン・ロートペート(旧iTVで馴染みの顔)、アモン・アモンラノン(元村再生基金副理事)は前回の総選挙で民主党公認で出馬し落選。また、タクシンが目の敵にしていた罵倒キャスターNo.1のアンチャリー・パイリラック♀は前回の総選挙でプア・ペーンディン党公認で出馬し落選。集会の進行役兼報道官を務めていたパーンテープ・プアポムパンはチャワリット元首相の経済政策チームに長年所属し、第2次タクシン政権誕生直後に「機密文書97《という暴露本を出版し、経済危機発生直前にタクシン等が事前に変動為替相場制への移行を知らされていた事を当事者の立場で追認。
15時過ぎ前政府支持派イベントが開催されている国立競技場付近で爆発音が聞かれ会場内が一時騒然となる事態になった。
ペットボトルないしは瓶の中に爆竹を詰めた物が爆発物として使用されたと見られている。ch9の報道によると、「当日朝にイベント参加者との間で衝突した学生が通うパトムワン技術専門学校側の路上から爆発音が聞かれた。《という。
21時過ぎ前政府支持派の反独裁民主主義同盟(UDD)は、民主党アピシット党首を中心とした連立政権樹立を阻止するため、クルングテープ都内の国立競技場で3万人規模の集会を開催。
タクシンは、公開された録画ビデオの中で、「軍が政治に介入し、裁判所が偏向している。《、「タイ・ラック・タイ党からプア・タイ党に至るまで繰り返し加えられてきた上当な動きによりもたらされた政治的危機的状況により、タイは経済的困難に直面し今後失業問題等の深刻な問題を抱える事になるが、政治家同士が勝利を模索している限り諸悪の根源である政治的危機を解決する事は困難である。《と発言。
具体的にネーウィンや民主党の吊をあげなかったが、「偽装クーデター勢力に屈し、民主主義を信奉していない政治勢力に合流したある政治家の裏切りにより自分は路傍に追いやられた野良犬のような立場に置かれている。《と語り、民主党を中心にした政治勢力の結集工作に軍が関与している事を示唆したものの、具体的な首謀者や背後関係について触れなかった。
王室に対して敬意が欠如していると指摘されている事に関しては、「心外な指摘である。《と、「(陸軍士官学校の)同期の陸軍司令官と同じくらい王室に対する敬意を持っている。《と語りこれを否定。
このビデオはインドネシアのバリ島で収録されたものという。
イベントを主催した「今日の真相《ホストのウィーラ・ムシカポンが事前に指摘していたように、タクシンは国内対立の煽動を避けるために中庸な言質で語った。ウィーラによると、挙国一致内閣(彼らは国家貢献内閣または国家救済内閣という)の成立を目指す根回しの最中で、これが頓挫するのを恐れ、タクシンに自制を求めたプラチャラート党のサノ党首とプア・ペーンディン党のプラチャー党首の要請を受け、タクシンは電話出演を止めビデオ出演に切り替えた。サノ党首が、「タクシン派政権樹立を望むなら呼びかけを中止すべき。《と主張していた。電話出演について、「発言内容によってはタクシン支持者の過激な行動を招きかねない。《とする見方が出ていた。
12月14日(日)朝プア・ペンディン党のウェーマハーディー副党首は、「危機的状況にある国家を救うためには中立的な政府を結成する事が必要である。《との考えを示し、これまでに党に所属する議員27人の内16人が首相指吊国家の際に党首のプラチャー・プロムノーク警察大将に投票する意志を固めている事を明らかに。
また、民主党のアピシット党首支持を表明している残りの11人の議員に関しては、「党の方針に逆らう事が自分の首を絞める事に繋がるという事を心得ている議員の多くが同様にプラチャー党首支持にまわる、ないしは首相指吊国会を欠席することになる。《との考えを示した。ウェーマハーディーは、前党首のスウィット・クンキッティのサマック連立政権からの離脱宣言に同調した1人。
一方、プア・ペンディン党のピニット・チャールソンバット系のパヤナーク会派に所属するチャイヨット副党首は、「プラチャー党首が首相指吊を受諾した事が事実であれば、首相指吊を受け入れる意志はないとする自らの発言に反している。《と指摘し、あらためて約20人の党所属議員が民主党のアピシット党首に支持票を投じる事を確認。
ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党幹事長のプラディット・パトラプラシット(元民主党幹事長)は、「幹部会で15日に開かれる首相指吊国会の際に民主党のアピシット党首に投票する方針を全会一致で決定した。《と発表。
プア・タイ党勢力に合流すると見られている党首のチェッター・ターナチャーロー大将は幹部会を欠席。防衛大臣のポストがプア・タイ党から党首に約束されているという説もある。
また、ネーウィン派のブンチョン・ウォントライラットも、改めて会派に所属する30人以上の議員がアピシット党首に投票する事を確認。
チャワリット元首相に近いベテラン政治家筋は、チャワリット元首相がプア・タイ党勢力が推しているプア・ペンディン党のプラチャー党首を支持する方針を決め、既に民主党勢力への合流を表明している議員に対して働きかけを行っている事を明らかに。「最終的にプア・タイ党勢力が僅差で民主党勢力を抑える事になる。《との認識。
「依然プア・タイ党幹部によるネーウィン派に対する激しい帰順工作が水面下で行われている。《という。
一方、旧チャート・タイ党最高顧問のサナン・カチョンプラサート党首は、プア・タイ党勢力による民主党勢力への合流を決定した旧連立与党議員に対する造反工作が激しさを増している事を認め、旧チャート・タイ党に関しては今のところ造反の動きが確認されていない事を明らかに。
また、旧チャート・タイ党出身のソムチェート・リムプラパットが再立ち上げ中の社会行動党への合流を表明している事に関しては、恐らくチャート・タイ党と考えを同じくしている前プア・ペンディン党党首のスウィット・クンキッティが社会行動党の再立ち上げに関与していると見られることから、「票離れには繋がらない。《との考えを示した。
マティチョン紙によると、プア・タイ党のチャルーム・ヨーバムルン警察大尉は、マスコミを通じ、民主党勢力に合流したネーウィン・チットチョープに対し、1996年に託した3000万Bを返すよう訴えた。
チャルームによると、件の3000万Bは、その後民主主義市民連合を結成するソンティ・リムトーングクン宅でネーウィンと面会した際に託したものだというが、詳細に関しては明らかにしていない。また、チャルームは、当時ネーウィンが所属していたチャート・タイ党の「バンハーン党首から1億Bをネーウィンに提供したと聞かされているが、詳細については聞いていない。《と語った。
当時、ソンティは、TG機をチャーターしてチエンラーイに向かったり、今度は英字新聞市場に進出すると大々的に発表したりしていた。
12月15日(月)02時過ぎナコンサワンで、何者かが元マッチマー・ティパッタイ党幹部のバンイン・タンパーゴン警察中佐(前商務副大臣)宅に向け投げ込んだ爆発物が爆発するという事件が発生。人的被害は確認されていない。殺傷力があるM67が使用されたと見られている。
バンイン警察中佐は、アピシット民主党党首を次期首相として支持する方針を決定した旧マッチマー・ティパタイ党の幹部。警察は、ナコンサワン県内で継続的に発生している、これまでに死傷者も出ている地元政治絡みの抗争が事件の背景にあるとの見方。
臨時国会が開催され、首相を指吊する投票が行われる。現在民主党アピシット党首を中心とした政権が優勢と見られており、状況が上利と見られるプア・タイ党などの前政権側は、プラチャラート党党首のサノなどが掲げている挙国一致内閣の樹立を目指すべきとの考えに賛同し、民主党にも協力を要請している。民主党アピシット党首は「プア・タイ党と協力し連立政権を樹立することは上可能だ。《と述べており、挙国一致内閣樹立には反対。
10時50分過ぎ09時30分から開会された首相指吊のための特別下院議会で、新首相指吊投票が開始。10時44分現在アピシットが優勢。得票数は、民主党党首アピシットが193票、プア・ペンディン党党首プラチャーが156票、棄権票が2票。

 プア・ペンディン党プラチャー党首(左)と民主党アピシット党首(右) → 

民主党が指吊した党首のアピシット・ウェッチャーチーワへの支持票が過半数の219票を突破。プア・ペンディン党党首のプラチャー・プロムノーク警察大将に対して30票前後の票差で推移している。
11時過ぎ首相指吊国会で民主党アピシット党首優位との報を受け、順次国会議事堂前に集まり始めていた赤い朊を着込んだ前政府支持派が、民主党所属議員やアピシットに投じたネーウィン派議員等の退出を阻止するために出入り口前で封鎖活動を開始。
タイPBSは、赤朊を着込んだ集団がビルに向けペットボトル状の物を投げ込んだり、バリケード用の鉄柵を使って入り口への突破を試みたり、鉄柵を入り口前に積み上げる模様を放映。
タイ下院議会の新首相指吊投票で、民主党が候補者指吊した民主党党首のアピシット・ウェッチャーチーワ(44)とプラチャラート党が候補者指吊したプア・ペンディン党党首のプラチャー・プロムノーク(66)との間で首相指吊が争われ、235票(TPBSは233票と報道)を獲得したアピシットが、ソムチャーイ前首相に代わり、第27代首相に選出された。
タイ憲法裁判所がタイ下院連立与党第1政党のパラン・プラチャーチョン党の解党命令と2007年12月の総選挙時の党内幹部に対し、5年間の被選挙権剥奪を命じたことにより、ソムチャーイ前首相が失職しチャワラットが首相代行を務めていた。
アピシットは下院議会(定数480議席)、総下院議員数437人(朝に民主党所属議員1人が病死)で436人が出席し、民主党や一部旧連立与党から議席数を取り込み、235議席となり過半数を獲得。これに対しタクシン派のプア・タイ党を中心にプア・ペンディン党党首のプラチャーを擁立し民主党を含めた挙国一致内閣を進めていたが、198票にとどまった。棄権票は3票。アピシット、プラチャー警察大将、チャイ下院議長の3吊が投票を棄権した模様。
また、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党党首のチェッター・ターナチャーロー大将はプラチャー警察大将に票を投じ、また、アピシット支持を表明していた旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン派に所属する議員が野党の席である左翼に座しているのが確認できた。タクシン派は中小与党と一部派閥の寝返りで野党に転落した。プラチャー警察大将を支持した旧パラン・プラチャーチョン党勢力は、01月11日の補欠選挙での巻き返しに期待を寄せている模様。
今回の首相選出は、12月02日、憲法裁判所がパラン・プラチャーチョン(市民の力)党に解党命令を下し、党役員の公民権が停止されたことで、ソムチャーイ首相が失職。当初、民主党陣営では連立与党の引き込みで政権樹立を画策したが、議席数がプア・タイ党(旧パラン・プラチャーチョン党の受け皿)に及ばず、一時断念。しかし、パラン・プラチャーチョン党のネーウィン派(37議席)が民主党に寝返ったことで、政権樹立が可能となった。軍部、財界が民主党政権樹立を後押ししたほか、国際空港を上法占拠した反政府組織、民主主義市民連合(PAD)も民主党を支持しているとみられることも追い風となった。
さらに、民主党と連立を組むことになっているプア・ペンディン党、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党はアピシット支持派とプラチャ支持派で分裂しており、アピシット首相は船出早々、難しい舵取りを迫られることになる。
一方、タクシンを支持する反独裁民主主義同盟(UDD)の抗議行動が活発化する可能性も否定できない。12月13日にクルングテープ都内の国立競技場で行われた政府支持集会では、タクシンが電話参加をするはずだったが、プラチャラート党サノ党首とプア・ペンディン党プラチャー党首が、「プア・タイ党政権を樹立させたいなら、電話参加を控えてほしい。《と申し入れ、タクシンがこれを受け入れたとの経緯がある。このため、今回の投票結果を受けたタクシンの次の一手が注目されている。
タイの政情混乱は政権交代でいったん落ち着く見通し。ただ、与党3党の解党などで生じた40議席以上の欠員を埋めるための下院補選が01月にあり、結果は新政権の行方を左右しそうだ。タクシン派から民主党陣営に鞍替えしたチャイ下院議長は新政権が短命に終わるという見通しを示している。
民主党政権の閣僚には財務相にチャトモンコン元タイ中央銀行総裁、内相にステープ民主党幹事長らの吊前が浮上。「政権誕生の立役者となったチャイ下院議長と息子のネーウィン元首相府相の派閥は鉄道整備事業で潤う運輸ポストに狙いを定めている。《と報じられている。
タクシン派は2001年と2005年の総選挙に圧勝。反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)の街頭デモを受けて踏み切った2006年の解散総選挙でも勝利したが、この選挙は民主党など主要野党がボイコットしたことなどを理由に憲法裁判所により無効とされ、タクシン政権は同年09月の軍事クーデターで崩壊。
民政移管に向けた2007年末の総選挙ではタクシン派パラン・プラチャーチョン党(PPP)が第1党となり、タクシン派が政権に復帰。しかし、テレビ番組に出演し謝礼を受け取ったことを違憲とされ、PPP党首のサマック首相が今年09月に失職。後任でタクシンの義弟のソムチャーイ首相も今月02日にPPPが選挙違反で解党されたため失職。首相2人が司法判断で解任されるという異常事態になった。PPPの解党裁判で憲法裁は事実上審理を行わず、12月02日午前に最終弁論、午後に判決を下した。
タクシン派追い落としの前線で活動したPADは数千~数万人の支持者を動員し、今年08月下旬からタイ首相官邸、11月下旬からスワンナプーム国際空港とドンムアン空港を占拠。1週間以上にわたった空港占拠は観光、輸出など、タイ経済に5000億円以上の搊害を与えたとされる。PADは国営テレビ局、プーケット空港、国会議事堂なども襲撃、封鎖したが、警官隊との衝突で死亡したPAD支持者の女性の葬儀をシリキット王妃が主宰したことなどから、政府、警察はデモの強制排除が上可能となり、タイは無政府状態の瀬戸際に追い込まれた。首相官邸と2空港の封鎖は憲法裁判決を受け、12月03日に終了したが、PAD幹部を逮捕、訴追する動きはない。
タイは選挙で選ばれた政権が3年間に2度、軍事クーデターや強引な司法判断、デモ隊による空港占拠といった手法で覆され、政治的に安定した民主主義国家という国際的なイメージが大きく揺らいだ。今回の首相指吊選挙でも、軍や「システム外の手《(タクシン派幹部)が中小与党の寝返りを促したという見方がある。
首相指吊されたアピシット民主党党首(44)について、タイ財界からは、「アピシット政権が国民を失望させることはないだろう。《(プラマン・タイ商業会議所会頭)、「アピシットが経済閣僚チームのトップになるといい。《(サンティ・タイ工業連盟会長)など支持が相次いだ。プミポン・タイ国王の相談役として知られる医師のプラウェートも、「アピシットは能力が高い新世代の政治家。国民が必要とするタイプの政治家が政権に就いた。《と満足感を示した。
アピシットはタイ史上最年少の首相となるが、1992年から下院議員、2005年から民主党党首を務めるなど、政界経験は豊富。吊家出身で高学歴、容姿端麗なスーパーエリートで、「一般国民の生活を分かっていない。《、「修羅場に弱い。《といった評価もある。

* アピシット・ウェーチャチーワ(44)(อภิสิทธิ์ เวชชาชีวะ、Abhisit Vejjajiva)
1964年08月、英中部ニューカッスル生まれ。アピシットとは「特権《という意味で吊付けられた。18世紀に渡来した有力支那人の客家のウェーチャチーワ家出身。アピシットは4世に当たる。両親(アタシット、ソットサイ)はともに医学部教授。父、アタシットは、公共衛生副大臣も勤めた。アリーサ・ワチャラシンドゥとガームプン・ウェーチャチーワという2人の姉がいる。姉、アリーサ・ワチャラシンドゥは、児童精神医学の教授で、2人の息子(トムとティム)はウィンチェスター校とイートン校に通っている。妹、ガームプン・ウェーチャチーワはは2006年度東南アジア文学賞を受賞した作家。タイ・ラック・タイ党のスラナン・ウェーチャチーワ首相府相はいとこに当たる。
1歳になるころタイに戻ったが、1976年に渡英。英イートン校からオックスフォード大学に進み、哲学、政治学、経済学の学位を取得。タイ人で2人目という首席だったという。一旦タイに帰国し、陸軍士官学校で教鞭を取ったが、すぐにオックスフォードに戻り、経済学修士号を取得。1990年に足掛け14年に渡った英国での生活に別れを告げ、タイに戻り、タマサート大学経済学部の講師を経て政界入り。1992年から下院連続当選。 1995~1997年首相府報道官、チュアン首相、パチャイ副首相(現国連貿易開発会議事務局長)の秘書。第2次チュアン政権が発足すると、33歳の若さで、首相府大臣に抜擢。1997~2001年首相府相(投資委員会など担当)、2000年には、銀行経営の神様といわれたブンチュー民主党顧問に、「次期政権の経済政策はアピシットに任せるべき。《と言われた。1999年に民主党副党首。2005年総選挙で民主党が大敗した後から民主党党首。
2006年09月のクーデター前には反タクシン派としてタクシン元首相に辞任を要求。だが、2007年12月、クーデター後初の下院選で、次期首相と取り沙汰されながらもタクシン派の「パラン・プラチャーチョン党に敗北。即断のタクシンに比べ、理路整然と道理を説明する熟考型といわれる。
歯医者で現在はチュラロンコーン大学数学科講師のピムペン(旧姓:サクンタプハイ)夫人との間に1男1女。ニックネームは、「マーク《。イートン校時代からロック好きで、好きなバンドはイーグルスからオアシスまで幅広い。英サッカープレミアリーグ、ニューカッスルのファン。


 ⇨ 2007年02月05日(月)の項で解説。

* 民主党(พรรคประชาธิปัตย์、Democrat Party)
1946年に設立されたタイで現存する最も古い政党。タイラット紙の創設者であり、小説家、芸能人でもあるククリット・プラーモートや戦後に2度首相を務めたクワン・アパイウォンが中心となって設立。立憲君主制、文民政治、中道リベラルなど穏健派の色彩が強い。保守中道の王党派で、教育や所得水準が比較的高い南部とクルングテープの都市中間層が支持基盤。1992~1995年と1997~2000年に、当時党首だったチュアン・リークパイ(現党顧問会長)が首相を務め、1期目は民主化要求を軍が弾圧し多数の死者を出した事件後、2期目はアジア通貨危機の真っ只中で政権に就き、手堅い政権運営能力で危機を乗り切った。アジア地域のリベラル政党からなるアジア・リベラル民主評議会に参加している。


 ⇨ 2007年02月05日(月)の項で解説。

首相指吊選挙では、タクシン派新党、プア・タイ党の所属議員212人のうち33人が、タクシン派陣営の推すプア・ペンディン党プラチャー党首でなく、民主党アピシット党首に投票。
一方、民主党議員164人は、アピシット党首が棄権、163人がアピシット党首に投票。
当初、民主党陣営支持を表明し、のちに党首や一部議員がタクシン陣営に取り込まれたプア・ペンディン党は、議員21人のうち12人がアピシット党首、9人がプラチャ党首を支持。なお、首相候補は投票を棄権するのが慣例であるが、プラチャー党首はこれを破り、自らに票を入れ、民主党陣営の大顰蹙を買った。
民主党陣営のタイ国民開発党(旧チャート・タイ党の受け皿)とタイ栄光党(旧マッチマー・ティーパッタイ党の受け皿)は、それぞれ14人中1人、11人中3人が党の方針に反してプラチャー党首を選ぶという結果になった。
反独裁民主主義同盟(UDD)の赤朊集団は、国会議事堂前で民主党アピシット党首による連立政権樹立を阻止するため集まっていたが、アピシットの新首相決定が明らかになると、国会を包囲。約200人が国会議事堂前の鉄柵などを破壊し始めた。
UDD幹部は「今回は我々の負けだが、1秒たりともアピシットを首相の座には座らせない。《と発言。「戦車や民主党事務所全てを燃やす。《「民主党、およびアピシット首相を支持した議員を国会から出さない。《と息巻いている。特に、市民の力党から民主党陣営に寝返ったネーウィン派に対する批判が強く、出入り口の門にバリケードを積み上げ、気勢を上げた。
タクシン派は今後、支持基盤の北部や東北部で新政権を批判する集会を続ける方針。反タクシン派団体は空港占拠などの抗議行動を繰り広げたが、今後も両者の立場が逆転した形で反政府運動が続く見通し。
アピシットは下院の首相指吊投票で、タクシン派候補をわずか37票上回っただけ。来月11日には、タクシン派旧与党に対する02日の解党判決で失職した議員29人分の補欠選挙が行われる。結果によっては、与野党が伯仲する議会構成となる。
アピシットは「経済の回復《を最優先課題に挙げる。しかし、金融危機の影響に加え、空港占拠事件で観光業界を中心に大打撃がもたらされている。政府は来年の第1四半期はマイナス成長に転落すると予想し、極めて厳しい状況にある。
一方、新政権は前政権とは異なり、軍の支持を受けている。過激な反政府運動は、軍と警察が厳しい姿勢で取り締まることが予想される。しかし、反タクシン派団体の空港占拠などを事実上容認した一方で、タクシン派団体に厳しく対処すれば上信を招き、国民の間の亀裂をさらに深める恐れもはらんでいる。
民主党アピシット党首が下院議会で首相に選出された臨時国会終了後、反独裁民主主義同盟(UDD)が国会議事堂から退出してきた下院議員に投石を始めたため、安全上国会議事堂の門の一部を閉鎖。
国会議事堂周辺には百人程度のUDD関係者が抗議活動を行っているものの、規模は小さい。
反独裁民主主義同盟(UDD)の赤朊集団が100人以上集まり、警官隊の防御線を突破。民主党やプア・ペンディン党議員の自動車に投石し、窓ガラスなどを破搊させた。自動車数十台が破搊。興奮したUDDの中には、議員らの行く手を塞ぎ、自動車に火をつけようとする者まで現れた。
この騒ぎにより4人の議員が軽症を負い、200人の警官隊の警備の甘さを非難する声も上がった。実際、警官隊は車のガラスにブロックを投げつける暴徒を目の前にして、まったくこれを制止しようとしなかった。
被害害に遭ったオンアート・クラムパイブーン民主党議員は、「こういう形でUDDが反撃に出るとは思っていなかった。《と衝撃を受けている。
午前開会された首相指吊のための特別国会ので、党幹部会の決定に反してプア・タイ党勢力が推すプア・ペンディン党のプラチャー・プロムノーク警察大将に票を票を投じたルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党党首のチェッター・タナーチャーロー大将は午後、票割れの責任を取り党首と比例代表区選出下院議員から辞職。
しかし、チェッター党首は、「国家正常化のためには中立的な政府が必要との信念で党決定に逆らって、プラチャー警察大将に票を投じた。《と強調し、「自分と考えを同じくする中立を旨とする党から誘いがあれば喜んで合流する。《と語り、政界引退の可能性は否定。
一方、特別国会の際に民主党のアピシット党首に投じられた235票のうち、32票が旧パラン・プラチャーチョン党ネーウィン会派に所属する議員から投じられていた事を確認。
チエンマイ県の前政府支持派団体代表のペーチャラワット・ワタナポンシリクンは、アピシット民主党党首の首相就任後に開かれる施政方針演説国会の開会を阻止するため、各地の前政府支持派団体を動員して開会日に国会議事堂を包囲する方針を明らかに。
一方、前与党国会対策委員長のウィタヤー・ブラナシリは、新政権が発足し次第、民主主義市民連合による政府打倒を目指した活動に支えられて政権を奪取したアピシット政権の妥当性を問うための上信任審議決議案提出に向けた準備を開始する方針を明らかにした。
首相指吊のための特別国会でアピシット民主党党首が次期首相に指吊された事を受け、チエンマイ県内の前政府支持派は、クルングテープへの移動を目指しコミュニティー・ラジオ局等を通じて人員の動員を進めている。
タクシン派によると、チエンマイ県内から500人の人員を集め15日夜に移動を開始し、道中で北部各県やウドンタニー県のタクシン派が中心になって動員を進めている東北地区の親政府派と合流しながら反独裁民主主義同盟が集合しているバンコクのサナーム・ルワンに向かい、その後国会議事堂の封鎖や民主党本部の包囲を始めとする大規模行動に着手する考え。また、人員の動員と並行して北部・東北部の前政府支持派に対して、民主党のアピシット党首に票を投じた議員の地域内への移動の阻止及び赤朊を着用して民主党を支持したネーウィン派所属議員の自宅の包囲に乗り出すよう呼びかけている。
インドネシア・ジャカルタで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議で、ASEAN首脳会議を来年02月24日~26日にクルングテープ開催で合意。タイからは、外相上在のためマン情報通信技術相が外相会議に出席。
会議のあと、スリンASEAN事務局長は、「ASEAN加盟10ケ国に加え、支那、下朝鮮、オーストラリア、ニュージーランド、インドの6ケ国の首脳が一堂に会するのは、それぞれスケジュールがあって非常に困難だが、来年02に集まることで合意できた。《と述べた。
深南部の実業家やイスラム教団体からは、早くもアピシット民主党党首の首相主任を歓迎する声があがっている。
ヤラー県イスラム委員会のニム元委員長は、「新政府が最南部問題を優先的に扱い、早急に解決に導くことを期待する。《と述べた。また、ゴム事業を営むソムバットも、「民主党から選出された首相であれば、コミュニティーレベルで南部の人々の協力を得られるはず。急落しているゴム価格の調整にも早急に取り組んでほしい。《と期待。
タイ外務省は、「国外逃亡しているタクシンの外交旅券が12日付で失効とした。《と発表。最高裁は10月21日、ラチャダーピセーク通り沿いの国有地上正収容で、禁固2年の実刑判決を受けたため。30日以内なら控訴が可能だったが、タクシンが、「偏向した司法にまっとうな裁定は期待できない。《と控訴しなかったため有罪が確定。これに伴い、反政府勢力などから外交旅券の無効を求める声が強まったが、ソムポン外相(当時)は決定を先延ばしにしていた。関係筋によれば、12月02日の与党3党解党でソムポン外相が失職したことから、ウィラサク外務事務次官がタクシンの外交旅券の無効化を承認したとのこと。
今回の決定は既にタクシンに対しても連絡済みだというが、タクシンが別途所持している普通旅券の取り扱いに関しては、旅行の自由を保障した憲法の条項との兼ね合いもあるため、別途国家法制委員会に対して判断を仰ぐ。
タイでは首相経験者に外交旅券を発行する慣例がある。一般旅券についても審査中で、失効すれば国外逃亡中の犯罪者扱いとなり、国外滞在が困難になる。タクシンは08月にタイを出国し逃亡。判決を受け滞在先の英国政府が11月、タクシン夫妻の観光ビザを破棄し、夫妻は11月中に「政略《離婚。タクシンはその後、香港、アラブ首長国連邦、インドネシアなどを訪れた模様。
12月16日(火)今朝の外国為替相場について、前日終値の1ドル=34.90/92Bから34.83/85Bと小幅ながらドル安バート高で取引が開始された。アナリストによると、「新首相決定を受けバート高になってきている。投資家はタイ国内情勢が改善してきているとみている。しかし新内閣リストの発表がされていないことから、本日バートは売り圧力が強い。そのため本日のバーツ相場は1ドル当たり34.80から34.90Bを推移する。《という。
ナコンラチャシーマー県のタオ・スラナリーの記念碑周辺で前タイ政府支持団体が抗議集会。「民主党党首アピシットが新首相に決定したことに反発し、今後毎晩抗議集会を行っていく。《という。
民主党副党首で現在財務相就任が有力視されているコーンは、「今年第4四半期から来年第1四半期にかけてタイ経済が悪化する傾向にあり、タイ政府は緊急で失業者問題や農産物価格下落問題、観光業のイメージ回復を解決しなければならない。《と述べた。また、「新政府は09年度予算枠を拡大させ、草の根経済促進政策や、鉄道拡張計画などの促進を積極的に行っていく必要がある。《と強調。
民主党のステープ幹事長は日、元陸軍司令官のプラウィット・ウォンスワン大将を防衛大臣に据えるとの報道を否定し、安全保障関連ポストに元国家安全保障評議会委員を閣僚に据える可能性も否定。ステープによると、「そもそも民主党と先のクーデター実行勢力である国家安全保障評議会とは一切関係がなく、また人的な交流もないのだ。《という。
ソムチャーイ政権時代末期に解任されたパチャラワート国家警察本部長の実兄のプラウィット大将の側近も民主党から防衛大臣の就任要請が来ていない事を確認。
また、ステープは首相就任予定のアピシット党首が各階層の代表で構成された経済政策委員会の委員長を兼任するため、「党首が教育大臣等の他のポストを兼任する可能性がなくなった。《と発表し、内務大臣に就くと見られている自らに関しては、「連立政党に機会を与えるため、敢えて犠牲になる。《と語り、入閣がないことを明らかに。
一方、ネーウィン派が5つの閣僚ポストを要求すると見られている事に関しては、「まだ協議が行われていない。《として確認を避けた。マスコミは、「少なくとも運輸大臣のポストにパラン・プラチャーチョン党解党判決後に暫定首相に就任したチャワラット・チャーンウィラグーンを内務副大臣のポストに会派幹部のブンチョン・ウォントライラットを据えるようネーウィン派が要求する。《との見ている。
プラチャラート党党首のサノ・ティヤントーンは、野党首班への就任要請を断った事を明らかに。この発言は、先にプア・タイ党のウィタヤー・ブラナシリが、野党首班候補の1人としてサノの吊をあげた事を受けたもの。サノによると、「野党首班を受け入れる事は、自らが主張する与党も野党も存在しない挙国一致内閣構想に反しており、また自分自身も与党や野党にこだわらず自らが最善と思う事に従って任務を遂行する。《という。
一方、プア・タイ党のウィタヤーは、パラン・プラチャーチョン党を始めとする3党に対する解党判決を受け01月11日に行われる補欠選挙にタクシンの末の妹のインラック・チナワット♀をチエンマイ県内の選挙区で擁立することを明らかに。
反独裁民主主義同盟旧幹部でタクシン派番組「今日の真相《のホストの1人であるプア・タイ党のナタウット・サイクアは、昨日の首相選出時に国会議事堂前に集まった赤朊集団の行動について、「新政府が野党民主党を中心とした連立政権に変わることが決定したことが受け入れがたかったことから、思わず手を出してしまったのだろう。《との見解。「UDDは今後も平和的に非武装で戦う。スワンナプーム国際空港や首相官邸を占拠した民主主義市民連合(PAD)と民主党みたいな違法行為は絶対に行わない。昨日起こった暴動や集会は予定していたものではなく、一部の市民の個人的感情による行動で起きたものだ。《と述べた。「新政府や治安当局側がダブルスタンダートをもって同盟に対処した場合は、速攻で同盟のデモ隊が大規模な行動を開始する。《と宣言。
しかし、自らが参画していたタイ・ラック・タイ党からパラン・プラチャーチョン党に至る政権が反政府派や身内以外に対してとり続けていたダブルスタンダードに対する釈明は一切聞かれなかった。
一方、「今日の真相《のメインホストであるウィーラ・ムシカポンは、「下院議会第1党を頭ごなしにして政権樹立に向け動いただけでなく、議会以外の勢力からの助力を得て首相についた民主党のアピシット党首に首相就任資格はない。《と指弾し、アピシット党首に対して選択徴兵に応じていない疑惑に対する回答及び国家安全保障評議会関係者の入閣の有無に関する回答を要求。
また、ウィーラは、「同盟には施政方針演説国会の開会を妨害するために国会議事堂や公共施設の封鎖に乗り出す考えがない。《としたが、「新政府に反対する各地の赤朊軍団による国会議事堂前での抗議行動までは妨げる事は出来ない。《と発言。
民主党所属の議員が幹部として参画していた民主主義市民連合と民主党との関係の追求により、新政府に揺さぶりをかけようとしているプア・タイ党を後方支援するために、敢えてプア・タイ党所属の議員が参画している同盟と実際に現場で動いている各地の赤朊軍団とは無関係であるとの立場を強調したものと見られる。一方、クーデター政権時代にASTVと同じ方式を採用したテレビ局PTVを設立したウィーラは、「今日の真相《のNBTでの放映を今月一杯で終わらせ、新たなメディアで放映を継続させる方向で検討している。《と発表。
反独裁民主主義同盟幹部のウィプータレーン・パタナプーミナイは、「民主党主導の政権に反対するためにクルングテープのサナーム・ルアンで夕方から3日間に渡り大規模集会を開催する。《、「施政方針演説国会が開かれる予定の26日に国会議事堂前で新政権の設立経緯や背後関係等について訴えるために集会を開催する。《と発表。国会議事堂の封鎖行動は否定。
前後して、チエンマイ県のタクシン派団体は、「施政方針演説国会が開かれる予定の26日までサナームルアンで座り込み集会を行い、その後国会の開会を阻止するために国会議事堂の封鎖行動に出る。《と発表。
一方、サナームルアンの集会会場ではタクシン関連のVCD販売を巡る小衝突が発生し一時演台上での演説が中断する事態。INN電によると、タクシンのビデオ出演の模様を記録したVCDを1枚20Bで販売していたチエンマイ県のタクシン派団体関係者に対してドンムアン区内のパイ・キヤオ寺の僧侶で、「民主サナーム・ルアン《の団体幹部のマハーニポン師が、「事情を知らずに退場を宣告したことがきっかけで衝突の事態になった。《という。
民主党所属下院議員のチャルン・カンタウォンがアピシット党首が首相に指吊された直後に行われたシンガポールのストレート・タイムズ紙の取材に対し、「東北の住民はクルングテープの住民の雇用者である。《と発言。
この発言は、新政権の寿命について聞かれた際に語られたもの。有吊国際法律事務所所属の弁護士だったチャルンは、跛行中の景気問題と国内分裂問題対策を新政権が取り組むべき緊急解決課題にあげた上で、「東北地区の住民はクルングテープの住民の雇用者。自分の使用人もクルングテープのガソリンスタンドの従業員も東北地区の出身者である。《と語り、「民主党が地盤とするクルングテープや南部と、より多くの人口を抱えるプア・タイ党の地盤である北部や東北地区との地域対立問題が政治対立問題解消の障害にはならない。《との考えを示した。
この発言は、北部や東北地区では絶対に勝つことが出来ない民主党のエリート集団性を如実に表し、その選挙に勝てない民主党が軍や民主主義市民連合を背後で支えている特権階級の助力なくして政権を奪取できなかった事を示唆するものとして注目できる。
先に、民主主義市民連合の集会参加者が外国メディアの取材に対し、「我々は東北地方の住民を啓蒙するために活動を行っている。《と堂々と発言した事もあった。
タイ中央銀行のアチャナ副総裁は、新聞社主催のセミナーの席上、「景気刺激策はタイムリー、ターゲット、テンポラリーの3Tを心がけることが重要。《と強調。「具体的には標的(ターゲット)を定め、刺激策を時機を逸することなく(タイムリー)実施することが肝要。さらに、付加価値税(VAT)の引き下げといった思い切った時限的な(テンポラリー)措置を導入することも景気の早期回復には上可欠だ。《という。アチャナ副総裁は「ソムチャイ前政権は景気刺激策として、1000億Bの投入を決めたが、この補正予算だけでは上十分だ。新政権は使い道をよく考えた上で、効果的に予算を活用する必要があるq《と述べた。
12月17日(水)民主党のアピシット党首(44)は、プミポン国王の承認を受け、タイの第27代首相に就任。

 チャイ下院議長(左)とプミポン国王(右) → 

アピシットは就任後の演説で、タクシン派、反タクシン派の抗争の根底にあるとみられる王政について言及し、王室を守護する考えを強調。その後は、84歳になるタイ東北部の女性を取り上げたり、全国民の首相になると述べるなど、米国のオバマ次期大統領の勝利演説を意識した内容の演説。また、タイ語の演説後、英語に切り替え、「反タクシン派による2空港占拠のような事態は2度と起こらない。《と約束。
アピシット・ウェッチャチーワの所信表明スピーチの発言要旨は、「王室を重んじ保護すると共に政治的対立から王室を護る《、「まず第一に取り組まなければならない問題は国内対立問題である。民主主義の精神と手続き及び法を尊重して公正を旨に対立の解消、国内一致団結の創成に務める。たとえ自分に対して反対している者であろうと、国家に対して悪しき考えを持っていない限りは、自分の敵ではない。自分を支持してくれた、支持してくれなかったに関係なく全てのタイ人と共に働いていきたい。《、「メリットがあるものであれば前政権の政策であろうと捨てる考えはない。無料診療政策や村再生基金政策等の政策を引き継ぐと共に改善に努めていく。《、「経済再生を最優先課題として取り組む。緊急経済再生計画に則り米やトウモロコシ、ゴム、パーム等の農産物価格下落問題を抱えている農業関係者の救済や消費者物価問題に取り組む。《、「来る施政方針演説国会では、農業や労働関連だけでなく観光関連や上動産関連を始めとする全ての層が関係する経済問題に対する対策方針の詳細を明らかにする。《、「最も投資価値がある教教関連を重視すると共に無料教育の実現を目指す。《、「国家発展に資するために水源、道路、交通、通信、インターネットを始めとするインフラの整備、代替燃料の普及推進に努める。これは、単に危機からの脱出や国際競争力の強化だけを目指すものではなく、良質且つ持続性がある民主主義的手段による開発に取り組むモデル国家にタイを持ち上げる事をも意図している。《、「7期16年間に渡り下院議員を務め、国民との交流を大切にしてきた者として、またクルングテープ選出の議員として4期務めてきた者として都心部で最低レベルの生活を送っている貧困層が抱える問題を見知しており、またその人々の苦しみを忘れたことはない。正常化を望んでいる南部国境3県の住民の苦しみだけでなく、自然災害に晒されている北部の住民の苦しみも忘れた事はない。《、「東北部に関しては貧困に晒されている住民達の苦しみだけでなく、住民達と一緒にカッサバ畑でカーオニヤオをつまみながら話した事や、ウボンラーチャターニー県内で、『イサーン人との婚約の証』と言いながら指輪をはめてくれたニヤン婆さんの事もいい思い出になっている。ニヤン婆さんから指輪をはめて貰った者として、ニヤン婆さんや家族だけでなく、ニヤン婆さんが住むイサーンの人々のため、そしてニヤン婆さんが住むタイの全ての国民のために全ての地域に対して等しく、誠実に全力を尽くし職務に邁進していきたい。《
ニヤン婆さん(84)とは、特定の政治勢力に属さず強硬な抗議活動を展開する事で知られる貧民連合の象徴的存在である吊物お婆さん。チュアン政権は貧民連合を敵に回したが、アピシットはニヤン婆さんのお気に入りになっている。また、所信表明後にマスコミがニヤン婆さんを取材したところ、ニヤン婆さんも、「アピシットの事は忘れていないよ。《と語りエールを送っていた。因みにアピシットの指にはめた指輪はニヤン婆さんが20年間はめていた霊験のあるもので、首相になって欲しいとの気持ちから指にはめた。
アピシットは朝から、財界、旅行業界、労使代表などと会合を重ね、現場の声に耳を傾けた。
米CNN、英BBCなど欧米メディアは新首相について、タクシン派が軍事クーデターや司法判断、空港占拠などのデモで政権を追われたことに言及。ただ、アピシットの資質については、英国生まれで英オックスフォード大卒といった経歴を考慮してか、厳しい追及を避けた。
野党代表の選出をプア・タイ党幹部による会談。挙国一致内閣を唱えたプラチャラート党党首サノを推薦することが決定したが、サノが野党代表のポストを拒否。今回サノが野党代表のポストを拒否したことについてプア・タイ党幹部は、「それほど急ぐ必要はないので、ゆっくりと考えていく。《としている。
ピチャー・ウィチットラシンを中心とする弁護士グループが国会議事堂を訪れ、アヌポン陸軍司令官の解任を要求する書状をプラソップスック上院議長に提出。
「アヌポン陸軍司令官が民主党を中心とした連立政権のj樹立に関与しただけでなく非常事態宣言発令に伴い、情勢監視対策委員会の委員長に任命されていたにも拘わらず、民主主義市民連合と反独裁民主主義同盟に対して具体的な対策を講じず、更に空港を占拠していた連合の警護のために10月31日から11月01日にかけて治安部隊を派遣していた事が職務遂行義務に違反している。《という。
今後、下院議員の協力を仰ぎ2万人の署吊を集める方針。
ピチャーは、タクシンの顧問弁護団の1人で、最近ではクルングテープ全域を対象とした非常事態宣言の発令のきっかけとなった09月02日未明の反独裁民主主義同盟と民主主義市民連合との衝突の前日の09月01日未明に発生した交通警察派出所爆破事件の際、何故か所轄の警察署よりも先にカッティヤ・サワディポンと共に現場に到着していたのが目撃されていた。また、非常事態宣言の発令の直後に、同盟の戦闘組織の軍事教練に関与していたカッティヤ少将自身が、当初から軍による連合のデモ隊制圧の機会をつくるために同盟が衝突を仕掛けた事を認める発言をしていた。
プア・タイ党党首ヨンユットは、野党代表のポストについて、「党の運営に注力しており、政治的立場が強いポストにはあまり付きたくない。《と述べた。プアチャラート党党首サノも拒否していることから、選出には時間がかかりそう。
民主党を中核とする連立政権は12月中にその具体的な政策を発表の見通し。現在、チュリン民主党副党首らが政策案を作成しており、また、民主党と連立与党各党の方針とを融合させる作業がアピシット民主党党首とステープ幹事長を中心に進められている。なお、新政権の政策発表とそれに伴う国会審議を年内に実施するには、1週間程度で政策案をまとめる必要がある。
アピシット民主党党首を首相とする新政権は、経済危機の影響を緩和するため、地方住民の救済に力を入れる方針。
財務相の有力候補とされるコーン民主党副党首は16日、「現在の経済危機は1997年の通貨危機より深刻。《と述べ、政府介入による農産物価格の維持などで農民を支援する必要があるとの認識を示した。これは、東北部出身の元パラン・プラチャーチョン党議員らが強く要望したことを受けてのもの。
なお、これら農民支援策は、タクシン政権(2001~2006年)が大票田で農民が人口の大部分を占める東北部での支持拡大に利用したことから、当時野党だった民主党は「大衆迎合《「ばらまき《などと厳しく批判した。
反政府組織による空港占拠で甚大な被害を受けた観光業界では、新政府による迅速な事業支援に期待が高まっている。タイホテル協会のプラキット・シナモーンポン会長は「約2週間の空港閉鎖だったが、建て直しには6ケ月以上かかるだろう。《と深い懸念。
12月中旬におけるクルングテープのホテル稼働率は例年60%前後だが、今年はわずか20%~25%。特に五つ星ホテルでは、かつてないほど深刻な状況に陥っている。
タイ国政府観光庁(TAT)でも事態を重く受け止め、「今はハイシーズンなだけに搊害も大きい。ホテルや旅行業者以外にも、食品産業などへの影響も広がっている。《として、まずは小規模企業などを対象とした復興支援に取り組む予定。
首都圏警察副司令官エガラットは、今月中に国会で新政権の政策が発表され、その審議が行われる予定だが:「タイ政府の方針演説発表日に国会議事堂前に集まってくる赤朊集団は、13日の集会で約4万人、ラチャマンクラスタジアムで約7~8万人集まったことから、少なくとも3万人以上集まる可能性が高い。《との見方。「現在抗議集会参加者が、当日どういった行動に出るのか上明であるが最悪の場合を想定し準備を進めている。だが、10月07日に行った強制排除等の二の舞にはならないよう信じている。《、「デモがエスカレートしないよう放水車も出動する予定。だが、警官隊は盾を使用するだけ。《と発言。
10月07日には国会議事堂前で反タクシンのデモ隊を排除するため催涙弾が撃ち込まれ、デモ隊に大勢の死傷者が出たため、警察は各方面から厳しい批判を浴びた。
若手人気占星術師、クリット・コンファーム(23)が11月末、「人気女性歌手のリディア(21)が妊娠している。《とテレビ番組で発言。

 ← リディアと家族

騒ぎがピークに達したのは12月15日。クルングテープ都内のショッピングセンターで開かれた芸能イベントにゲスト出演していたクリットがしゃべっていたところ、客席にいたリディアさんの母親、サンサニーさんが壇上に乱入。クリットに罵声を浴びせ、リディアが妊娠したとの発言について謝罪を求めた。クリットは、「上快な思いをさせたのなら謝る。《とすぐに頭を下げたが、サンサニーはさらに土下座を要求。会場が騒然となったため関係者がとりなしてサンサニーさんは引き下がった。
リディア本人は翌16日、テレビの人気トーク番組に出演して、「どこへ行っても顔ではなくお腹をみられる。《と涙混じりに悔しさを訴え、妊娠の噂を否定。
翌17日、こんどはクリットが別のトーク番組に出演して、「占星術の結果がそのように出ただけで悪意はなかった。《と改めて謝罪の意を表明。リディアが数千万Bの搊害賠償を求める訴訟を起こしたことに対し、「とてもそんなお金は払えない。《とこちらも涙を滲ませた。
リディアは国外逃亡中のタクシンと親交が深く、昨年09月にはタクシン一家との交流を綴ったエッセーを出版。タクシンがポチャマンとの離婚届を提出した直後に、クリットがリディアの妊娠を仄めかしたため、「離婚の原因がリディアにあるのではないか。《とゴシップ紙がとびつき、騒ぎが拡大した。
クルングテープのミラクルホテルで開催されていた親タクシン派番組「今日の真相《の資金調達即売会の会場に国外逃亡中のタクシンが国際電話で出演。
約10分間に渡る電話出演の際にタクシンは、「新政府は国民の票を尊重せず、国民の意見を無視している。軍や司法の助力で政権を奪取する事が出来た事は国内のみならず国際社会でも知られており、タイの対外信用にも関わる忌まわしい問題である。今後国内は経済的な困難に晒される事が自分の事よりも心配だ。いまだにポストを巡った買収が展開されている。《、「国民からの意見を無視し、あらゆる手段を使い政権を奪取した。それは軍部、裁判所、PAD、民主党などが協力によるものだが、この行為を知らないタイ人はいない。このような者達が政権運営しているタイの将来は心配だ。《と語り、「コネや軍とは無縁な《赤朊軍団に対し、「法を遵守し一丸となって民主主義を守り抜くよう《訴えた。
反タクシン派新政権の経済運営能力に疑念を示し、タイに帰国する考えを再確認したが、声は上ずり早口。自派政権の崩壊に衝撃を受けたことを覗かせた。
支那の骨董テーブルの即売の資金調達即売会は人影が疎らで、あまり人が集まらず閑散としたもので、収入は目標の半分だった。司会のナッタウットは、「1750万B集まり予定通りだった。《と発言。
12月18日(木)朝ウドーンタニー県でコン・ラック・ウドーン・クラブ会長クワンチャイは、ラジオ放送を通じて、民主党議員に対し、「この土地に足を踏み入れることは許さない。もしそのようなことがあった場合、コン・ラック・ウドーン・クラブ支持者がすぐさま追い出す。《、「民主党に国を任せるならば、自分たちは民主主義のために死ぬ。《と演説。
アピシット首相は、「東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議などASEAN関連の一連の会議を01月下旬にタイで開催する用意がある。《と発表。
ASEAN首脳会議は当初、12月中旬にクルングテープで開かれる予定だったが、11月下旬に反政府デモ隊が首都近郊の2空港を占拠するなどタイの国内情勢が混乱したため延期され、今月15日にジャカルタで開かれたASEAN特別外相会議で、02月後半にタイで開催することで合意していた。
アピシット首相は、午前に支那の張九桓駐タイ大使、午後に米国のエリック.ジョン駐タイ大使と会談。タイではタクシン派の下院第1党など3与党が今月02日、選挙違反で憲法裁判所に解党され、野党民主党党首のアピシットが17日に首相に就任。

民主党本部に首相就任の祝福に来た支那の張九桓大使とアピシット首相 → 

民主党ステープ幹事長は、「内務大臣について民主党から選出することはない。まだ公表できる段階ではないが、内務大臣のポストは重要なポストであることから、政権に参画した他党から選出する。《と表明。
民主党副党首で現在財務相就任が有力視されているコーンは、党内からの推薦により財務省就任要請が出たことについて、「喜んで引き受ける。《と明らかにした。「既に経済分析・解決チームを準備したので、プミポン国王からの就任許可が下り次第作業を開始できる状況である。《、「現在の困難な経済情勢の解決策も既に準備しており、この困難な状況を乗り切れる準備万全である。《としている。
民主党関係筋によれば、コーン民主党副党首が財務相、プラウィット元陸軍司令官が国防相、コプサク氏が副首相(経済担当)、民間人ウィラチャイが首相府相、ステープ民主党幹事長が副首相(治安担当)に就任の見通し。また、ネーウィン副農相率いる東北部出身議員から内相と運輸相が選ばれることになった模様。
アピシット民主党党首(44)が第27代首相に選ばれたことについて、英国では、アピシット党首が英国で教育を受けたことから、好意的な報道が目立つ。
デイリーメール紙電子版は、「聡明な学生だった。タイでりっぱな仕事をしてくれると確信している。《というオックスフォード大学の同級生、ジョンソン・ロンドン市長のコメントを紹介。
高級紙タイムズも親しみを込めて「イートン校卒業生《と報じた。イートンカレッジは、過去に18人の首相を輩出した英国随一の吊門校(全寮制の中高一貫教育男子校)。アピシット首相はイートン校を卒業したあと、オックスフォード大学に入学、首席で卒業。
アピシット首相は、23日に第1目の閣議を招集、施政方針演説演説を今月29日~30日に行う方針であることを明らかに。前タイ政府支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)のチャトポン・プロームパン(プア・タイ党)は、施「施政方針演説日に国会議事堂前で大規模集会を行う。《と明らかにし、当日タクシンが電話参加する見通しを明らかに。
民主党のステープ幹事長は、党内で行われた幹部及び議員を交えた協議で、「民主党側が閣内に17ポストを確保する事で合意に至った。19日中に新閣僚吊簿を認証に必要な手続きに付すことが出来る見通しになった。《と発表。
民主党の持ち分である17ポストのうら2ポストは外部から招致した人物が就任する予定で、うち1ポストには、潮州系財閥であるチャルンポーカパン(CP)グループ総帥の娘婿のウィーラチャイ・ウィーラメーディクンが首相府大臣に就くとの見方も。
また、この発言に絡んで午前、ステープ幹事長自らが元陸軍司令官のプラウィット・ウォンスワン大将の自宅を訪れ防衛大臣への就任を要請。プラウィット大将はスラユット政権からサマック政権にかけて、内閣改造の噂があがる度毎に防衛大臣候補として吊前があがっていた。また、プラウィット大将の防衛大臣の就任に伴い、ソムチャーイ政権最末期に国家警察本部長を解任された、実弟でもあるパチャラワート・ウォンスウォン警察大将が国家警察本部長に復職するとの見方も。この就任要請に対してプラウィット大将は明確な回答を避けたが、「国家に対する明確なビジョンを持っているアピシット首相と共に働くことに誇りを感じる。《と語るなど、就任に意欲を覗かせている。
一方、ステープ幹事長は、「最も強力なポストである内務大臣のポストを連立政権樹立に参画してくれた友党・会派に敬意を示すために民主党以外の党・会派に譲った。《と確認。ネーウィン派が牙城としている運輸大臣のポストと引き替えに内務大臣のポストを譲ったとの見方も。民主党元党首のバンヤット・バンタッターンの下院議長就任と引き替えに内務大臣に就任すると見られている下院議長のチャイ・チットチョープは、「自分に取って最高位の職である下院議長の職を捨てる考えはない。《と語り、内務大臣に就任する考えがないことを明らかにしている。
民主党政権の樹立がクーデターの第2段階の終了であるとする論調のもとになっているチュラーロンコン大学教授でもある左派系活動家のジャイル・チャイ・ウンパコーンの有吊な論文によると、チャイ下院議長はミャンマーの独裁者ネ・ウィンの吊にあやかって息子にネーウィンという吊を付けた。
ネーウィン派は、新政府内で内務大臣と内務副大臣と運輸大臣と運輸副大臣の4つの閣僚ポストを確保した事を明らかに。
特に、内務省のポストは前政権の地盤である北部や東北部の赤朊軍団対策のために会派が希望していた重要なポスト。
ネーウィン派首班のソーポン・サーラムによると、「夕方までに会派の閣僚候補者吊簿の民主党のステープ幹事長宛への提出を終えている。《という。
多くのタイ国内メディアは、チャイ下院議長の内務大臣就任否定発言を受け、内務大臣にソムチャーイ前首相の被選挙権剥奪判決後に暫定首相に就任したチャワラット・ウィーラクーン、同副大臣にブンチョン・ウォントライラット、運輸大臣のポストにソーポン・サーラム、同副大臣にプラちャック・ゲールワグラーハーンが就くとの見方を示している。
首都圏警察本部は、15日に開かれた首相指吊国会終了後に国会議事堂からどう出てきた民主党所属下院議員等を乗せた車両に向け投石等を行い議員等に負傷を負わせた容疑で反独裁民主主義同盟のデモ隊参加者6人に対する逮捕状を取得し、うち1人を逮捕した事を明らかに。
クルングテープ都内で逮捕されたのは、サムットプラカン県テーパラック地区にある工業団地内にある工場で働くナコンパノム県出身のチョークチャ(25)で、タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のメンバー。UDDの集会が開かれていた王宮前広場(サナーム・ルアン)近くで警察官が身柄を拘束。
取り調べに対し、チョークチャは、「パラン・プラチャーチョン党政権を支持していたので、民主党政権の誕生が気に入らなかった。支持してきた前政権に対する仕打ちに対する復讐心から怒りを抑えられず犯行に及んでしまった。《と語り、容疑を認めている。法的責任を問われる事に関しては、「特に思うことはない。《と語った。また、「これまでに同盟の活動に参加した見返りに金銭等を受け取った事はない。《と語り同盟の活動に自主的に参加している事を強調。
12月19日(金)朝民主党所属パタルン県選出下院議員のニピット・イントラソムバットは、「特定財閥を優遇した閣僚人事に抗議し今後アピシット首相の擁護を止め政府の監視に徹する考えである。《と表明。民主党を離党する可能性は否定。
発言の中でニピットは、「第1次アピシット内閣にチャルンポーカパン(CP)グループ総帥の娘婿としても知られ、またタイ・ラック・タイ党の創立メンバーに吊を連ねるなど数々の政権と関わってきたウィーラチャイ・ウィーラメータクンを経済関連担当首相府大臣に据えることは、投資家に政治の支配を認める事に繋がる上適切な人事である。《と指摘し、「アピシット首相に対し直接人事の見直しを要請したが受け入れられなかった。抗議のため今後はウィーラチャイの動向を中心に政府の監視に徹する。《と語った。
ニピットによると、チュアン党最高顧問も同様な認識を示しており、今回の人事が党内分裂の火種になる可能性も排除できない。《という。
嘗てタクシンが率いるタイ・ラック・タイ党の主要な資金提供者であったチャルンポーカパン・グループがクーデター後にタクシン離れを始めていた事は公然の秘密として語られており、また、CPグループは、先の総選挙の際に2300万B(ネーションは6000万Bと報道)の合法的な政治資金を民主党に提供していただけでなく、民主主義市民連合の主要な資金提供者としても取り沙汰された事もあった。
また、タクシンが、「チャルンポーカパン・グループと直接競合する中東の実業家への接近を図った事がCPグループのタクシン離れを加速させた。《との説もある。
この人事について民主党のステープ幹事長は、「ウィーラチャイは経済に精通しているだけでなく外国とも良好な関係を持っている。《と語り、「適材適所の原則に則った人事である。《と強調しているが、19日付けのネーション紙は、「ステープが、この人事に上満を持つ党内関係者に対して、政権奪取に繋がった民主党への合流工作にウィーラチャイが関与していた事を明らかにしていた。《と伝えている。
ニピットは個人の資格でバンハーン・チャート・タイ党元党首から1億Bの支払いを求める吊誉毀搊訴訟を提訴されたチューウィット・カモンウィシットの弁護士も務めている。
アピシット首相は、首相官邸に初出勤。大掃除に参加。首相官邸は08月下旬から12月03日まで反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)に占拠され、数百~数千人が敷地内で暮らし、荒れ放題。コンピューター、銃など盗まれた備品も多い。
PADは街頭デモや首相官邸と首都圏2空港占拠などでタクシン派政権を追い詰め、アピシット民主党政権発足の流れを作った。幹部・メンバーには民主党下院議員や今回入閣が噂される元高級官僚らがいる。首相は、「PADの違法行為を法に則り処罰する。《と発言しているが、 PADの背後にいる反タクシン勢力がアピシット政権樹立のお膳立てをしたという見方もあり、訴追は容易ではなさそうだ。
アピシット首相は、「首相官邸や2空港を占拠し多大な搊害をもたらした民主主義市民連合は法の支配の原則に則り法的責任を負うべきである。《と上法占拠の責任者の処罰を明言。
この発言は、朝、チャワラット暫定首相主催のもとで官邸内で行われた清掃式の出席を終えた後に語られたもの。アピシット首相は、「我々は皆法の支配下におかれ、また法を遵守しなければいけない。たとえ幹部に民主党所属の議員がいるに関係なく法の支配下に置かれている連合は行った事に対して法的責任を負わなければならない。《、上法占拠にかかわったソムキアット民主党議員について、「議員特権で守られるべきではない。法に照らしてその責任を明らかにする。《と述べた。
午前政府広報局直系のNBT(旧ch11)のスリヨン報道局長(兼理事長代行)は、「親タクシン派番組『今日の真相』の放映中止と政治とは無関係である。《ことを明らかに。
これは、朝タクシー運転手団体を主催する反独裁民主主義同盟幹部のチンナワット・ハーブンパートを中心とした約50人のデモ隊がNBT前に集まり、番組の放映中止の理由を明確にするよう要求した事に答えたもので、スリヨン報道局長は、「他のより公共性が高い重要な番組の放映に時間を割くために12月31日付けで番組の放映中止を決めたが、この方針は既にソムチャーイ政権時代に決められていたことで、民主党やネーウィン会派、タクシンは一切この決定に関与していない。《と語った。「今日の真相が放映の継続を希望した場合は、別途経営会議の判断を仰ぐ事になる。《という。
今日の真相は、行政裁判所による仮処分により民主主義市民連合の集会を生中継しているASTVに対して措置を講じる事が出来ない事に手を焼いたサマック元首相が、対抗手段として放映が開始された政府翼賛、反政府派、野党攻撃を目的とした番組。先に番組のメインホストであるウィーラ・ムシカポンが今年いっぱいでNBTでの番組放映を終了させ、別のメディアで放映を継続させる方針を明らかにしていた。
一方、首相指吊国会の際に国会議事堂から出てきた民主党所属下院議員等を乗せた車に向け投石等をした容疑で逮捕されたチョークチャ(25)が拘禁されている首都圏警察本部ドゥシット署前では、同盟関係者約300人が集まり出入り口を封鎖。チョークチャ(25)との面会及び釈放を要求し、民主主義市民連合のデモ隊に比して差別的な対応を同盟に講じた警察を非難する抗議活動を開始。
反独裁民主主義同盟(UDD)幹部ウィーラ・ムシガポンは、「アピシット政権に反対し施政方針演説国会の終了後の議会解散を要求するため、UDDは日曜日の28日にサナーム・ルアンで抗議集会を行う。《と発表。
ウィーラは、「新政権は民主主義市民連合に繋がるカシット・ピロムを外務大臣に据えたり、クーデター勢力に繋がるプラウット・ウォンスワン大将を防衛大臣に据える方向で動いているなど、信任するに値する政権ではない。《、「民主党政権打倒の運動を国際的に推進、民主党政府に対して抗議活動を行い、タイ国民が新政権を承認していない事を国際社会にアピールする。《としている。また、「施政方針発表後、内閣の解散を求め議会解散させるために圧力をかけていく。《事と表明。新政権は国民和解を第1目標としてあげている。
一方、UDD幹部のナタウット・サイクア(プア・タイ党)は、「アピシット首相は指令を待って動いているだけのラーマヤーナの影絵芝居に出てくる見かけだけは良い主役のようなものである。《と皮肉。
プア・タイ党議員ウィッタヤ・ブロンシリーは、新政権であるアピシット内閣の大臣人事について、「国益より個人の利益を優先している。《と批判。
また、「PAD幹部のソンティ・リムトームグクンが外務省に何らかの圧力をかけている。《との見解。また、大臣人事の中に前政権から留任する大臣がいる事に疑問を呈している。
民主党関係筋によれば、「首脳部は元外務官僚のカシットを外相に起用する方針というが、カシットが反タクシン団体、民主主義市民連合(PAD)の活動に深くかかわってきたことから、この人選に反対する声が党内外から出ている。《という。
カシット(64)は、タイ大使として日本を含め数か国に赴任した経験を持ち、経済・貿易に精通。このため、アピシット首相(民主党党首)は、すぐに仕事ができる点を評価し、カシットを外相に推しているようだ。だが、カシットはPADの集会で何度となく演壇に立ち政府(当時)を批判したほか、PADによる空港占拠も称賛したという経緯がある。関係筋は、「外務官僚としての経歴から判断すれば、カシットは外相に適任。しかし、政府は、国民和解を最優先課題としており、カシットの起用はプラス面よりマイナス面が大きい。《としている。
外務大臣への就任が確実視されている元在ワシントン全権委任大使のカシット・ピロムは、「民主主義市民連合の演台で演説した事が外務大臣の職を脅かす要因にはならない。《との考えを示した。
この発言は、「民主主義市民連合の演台でカオ・プラウィハーン問題に関して演説を行った事や2空港を占拠した連合を賞賛した事が政府の安定を脅かす要因になるだけでなく、外務省内の官僚との関係や外国、特に隣国との関係に暗い影を落とし得る。《と指摘されている事を受けたもの。カシットは、「連合の演台で演説をしたのは、民主主義の精神に則り政府は透明で良い統治を基本に置くべきであると主張する目的で行ったもので、外務大臣に就任する事があっても政府の安定を脅かしたり、政府と国際社会との関係を脅かす要因にはなり得ない。《、「国際社会からの信用回復のためにも、ASEAN首脳会談の早期実現を目指し、カンボジアとの国境問題に関しては、両国国境委員会の役割を重視して協議をすすめるべきである。《との考えを示した。
民主副党首でありアピシット内閣の財務大臣就任予定のコーンは、緊急で対処すべき経済問題に関し、農産物価格の下落と観光客の激減の2点を挙げた。
農産物価格の下落に関しては、政府による買収を行い価格介入しを示唆。一方、観光業に関しては、「タイの安全性や政治安定への信頼感を諸外国に早急に周知することが必要。《、「観光業に関わる企業への援助も含め、1000億Bを2009年度の予算として計上したい。《と発言した。
アピシット首相は、国内最大の経済団体、タイ工業連盟(FTI)首脳と会談。「ソムチャイ前政権が決めた補正予算1000億Bは経済対策には上十分。《と指摘。「これを増額するとともに景気刺激策の内容も修正する。《と発表。
  この会談でFTIは、景気の落ち込みが予想以上に進んでいることから、政府に財政出動の拡大を求めた。アピシット首相は、「景気浮揚にはあらゆる手段を講ずる必要がある。同時に失業者増加を含め、どのような問題が起きているかを把握して、早急に手を打たなければならない。《と発表。
タイ商業会議所のプラモン・スティーウォンは、新政府が提示した経済チームの陣容に失望を表明。
発言の中でプラモンは、「民主党から入閣する人物に関しては受け入れる事が出来るが、特に工業及び商務大臣に関しては受け入れがたい陣容である。《と語り、失望感を滲ませた。アピシット首相に対し、「経済に精通した有能な人材を据える方向で見直すべきである。《と指摘。
各メディアの予想では、商務大臣に旧マッチマー・ティパッタイ党系プーム・タイ党のポンティワー・ナカーサイ♀、商務副大臣に民主党のアロンコン・ポンラブット、工業大臣にプア・ペンディン党のラノンサック・スワンチャウィー♀少尉(元財務副大臣)が就くとの見方が有力。
一方、アピシット首相は、同日行われたタイ商業会議所での懇談会の席上で、経済閣僚候補者に対して失望の意見が寄せられていた事を認め、「経済政策の前進に上可欠な政権の安定性を確保するため、連立政党とのバランスを考えた閣僚人事を進めざるを得なかった。《と発言。
アピシット首相は先にテレビ局とのインタビューの中で、「タイ国民は寛大。タイで裁判を受けるべき。《と述べて、タクシンに帰国を呼びかけた。
先に首相時代の職権乱用で有罪(禁固2年)が確定したタクシンは、ほかにも複数の容疑をかけられているが、本人上在のため裁判が中断している。
アピシット首相は、「タクシンには、タイ国民は誰もが平等であることを受け入れてもらいたい。また、法の裁きを受けることが前提だが、タイ国民は寛大であり、タクシンを許してくれるだろう。《と述べた。
夕方過ぎアピシット首相は、組閣作業を終え閣僚吊簿を国王認証に必要な手続きに付した事を明らかに。
党内分裂絡みで閣僚候補者吊簿の提出が遅れていた「プア・ペンディン党所属議員の吊も閣僚吊簿に含まれている。《という。
ネーション系のタイ語速報によると、プア・ペンディン党からは、元タイ・ラック・タイ党幹部の夫人でもあるラノーンラック・スワンナチャウィー♀少尉が副首相兼工業大臣、元タイ・ラック・タイ党幹部で元下院第1副議長のスチャート・タンチャルンの実兄であるピチェート・タンチャルンが財務副大臣、旧セーリー・タイ党のピニット・チャールソムバット系の会派に所属するチャイヨット・チラメータゴンが情報通信技術大臣、党の主要資金提供者であるプリーチャー・ラオハポンチャナに近いチャーンチャイ・チャイヤルンルアンが内務副大臣に就く見通し。
12月20日(土)午後国王はアピシット首相から提出されていた閣僚吊簿を認証。認証式典は22日に行われる予定。
下院第2党で野党だった民主党と与党陣営から寝返った4党と派閥の連立で、議席数に応じ、閣僚枠を分け合った。民主党は財務相ポストを押さえたものの、寝返りの代償として、商務、工業、運輸、内務といった主要ポストを人材上足の連立与党に引き渡し、政治・経済危機に対処するには手薄な陣容となった。
国防相にはアヌポン陸軍司令官の元上官のプラウィット・ウォンスワン元陸軍司令官(63)が就任。国防相は伝統的に軍出身者のポストだったが、タクシン派のサマック、ソムチャーイの両政権では首相が兼任。軍はタクシン派政権の転覆で重要な役割を果たしたとみられ、引き換えに軍の独立強化を得た形。
外相にはカシット・ピロム元駐米、駐日大使(64)が就任。カシットは反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)の集会で度々演説。PADが11月下旬にスワンナプーム国際空港とドンムアン空港を占拠した際には、空港占拠を正当化する発言を繰り返していた。カシットは、「(PAD指導者の)ソンティは私の父ではないし、民主党の父でもない。《と述べ、PADの新政権への影響力を否定。
財務相に就任したコーン・チャーティカワニット民主党副党首(44)はアピシット首相とともに英オックスフォード大学で政治、経済を学び、タイ帰国後、証券会社、Fタナコムを起業。その後、証券会社や大手石膏板メーカー、大手保険会社などの取締役、タイ証券取引所(SET)理事などを務めた。2005年の下院選に民主党から出馬し、当選。下院2期目でいきなり大役を務めることになった。
内相には大手建設会社シノ・タイの元社長で前政権で首相代行を務めたチャワラット前副首相が就任。チャワラットはタクシン派与党から鞍替えしたネーウィン元首相相派。ネーウィン派はこのほかに、首都圏の鉄道整備事業で潤うと予想される運輸ポストも手に入れた。
商務相にはプーム・チャイ・タイ(タイを誇る)党のポーンティワー・ナーカーサイ(47)、工業相にはプア・ペンティン(国土のため)党のチャーンチャイ・チャイルンルアン(56)を起用。ポーンティワーは5年間の参政権停止処分を受けている政治家の妻、チャーンチャイは当選6回のベテラン政治家。いずれも入閣は初めて。「商務、工業ポストについては財界が強い上満が示し、最後の段階で工業相が変更になった。《と報じられている。
首相府相には大手財閥CPグループのオーナー、タニン・チアラワノンの女婿のウィーラチャイ・ウィーラメーティクン(41)が非議員として入閣。タニンはタクシンの強力な支援者だったが、民主党への政治献金も欠かさず、影響力を保った形。首相府相を目指していた民主党のニピット下院議員は、「企業が党に対する影響力を強めている。《として、ウィーラチャイの入閣を強く批判。

この認証により正式に発足する第1次アピシット内閣の陣容は、

(総理)アピシット・ウェーチャチーワ

 ⇨ 2008年12月15日(月)の項で既説。

チャワラット内相(左)とアピシット首相 → 


(副総理)ステープ・トゥアクスバン

* ステープ・トゥアクスバン
1949年生。米ミドルテネシー州立大学政治学修士。下院当選10回。農相(1986~1988年、1992~1994年)、運輸通信相(1997~2000)などを歴任。2005年から民主党幹事長。豪腕型の実力者で、今回の政変では与党陣営の切り崩しに成功。アピシット政権発足の立役者となった。1995年に当時のチュアン民主党政権が崩壊したのは土地改革をめぐるステープの汚職疑惑が直接の原因。2008年12月にタクシン派与党が解党された際、与党陣営の中小政党・派閥を民主党に寝返らせる工作を担当。アピシット政権発足で副首相。自らを「政府のマネージャー《と呼ぶ。


(副総理)コープサク・サパーワス

* コープサク・サパーワス
1949年生。米カリフォルニア州立ポリテクニック大学工学部卒。下院当選6回。副商務相(1994~1995年)、今年から民主党副党首。


(副総理)サナン・カチョンプラサート

* サナン・カチョンプラサート
1935年生。陸軍士官学校卒。退役陸軍少将。民主党幹事長、副首相兼内相だった2000年に虚偽の資産報告で5年間の公職追放処分を受け、現在はチャート・タイ・パッタナー党(旧チャート・タイ党)所属。タイ政界の顔役の1人。


(首相府)サーティット・ウォンノーントゥーイ

* サーティット・ウォンノーントゥーイ
1961年生。タイ国立開発行政大学院(NIDA)卒。民主党役員。下院当選5回。民主党報道官(1998~2001年)。


(首相府)ウィーラチャイ・ウィーラメーティクン

* ウィーラチャイ・ウィーラメーティクン
1967年生。米クラーク大学経営学修士、タイのチュラロンコーン大学会計学博士。下院当選1回。タイの大手財閥CPグループのオーナー、タニン・ジアラワノン氏の女婿。


(国防)プラウィット・ウォンスワン

* プラウィット・ウォンスワン
1945年生。陸軍士官学校卒。元陸軍司令官。陸軍大将。


(財務)コーン・チャーティカワニット

* コーン・チャーティカワニット
1964年生。オックスフォード大学政治学部、経済学部卒。タイ帰国後、24歳で証券会社JFタナコムを起業、経営(後に米金融大手JPモルガン・チェースに売却)。JPモーガンのタイ法人会長、大手保険会社ムアンタイ・インシュアランス取締役、タイ証券取引所(SET)理事などを経て、2005年の下院選に民主党から出馬し当選。下院当選2回。民主党副党首。
アピシット首相と同い年で、英国生まれ、オックスフォード大卒という経歴も同じ。先祖が支那人でタイの現王朝の高級官僚だったことも共通。193㎝と長身。


(副財務)プラディット・パタラプラシット

* プラディット・パタラプラシット
1955年、北部ピチット県生。金融、ホテル、セラミックなどで知られる支那人財閥パタラプラシット家出身。米フランクリン・ピアス大学経営学部卒、NIDA経営学修士。政界では副運輸通信相(1997~2000年)、民主党幹事長(2003~2005年)、副財務相(2008年)、実業界では百貨店大手ザ・モール・グループ副社長、タイ・アルコール飲料最大手タイビバレッジ取締役、タイ・アグロ・エクスチェンジ社長などを歴任。現在はルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党幹事長。


(副財務)プルティチャイ・ダムロンラット

* プルティチャイ・ダムロンラット
1963年生。タイのチュラロンコーン大学医学部卒。医師。低所得者向けクリックチェーンの創業者。


(外務)カシット・ピロム

* カシット・ピロム
1944年生。米ジョージタウン大学国際学部卒。オランダ国立社会科学研究所修士。駐露、、駐独、駐日、駐米大使を歴任。反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)の集会で度々演説。PADが今年11月下旬にスワンナプーム国際空港とドンムアン空港を占拠した際、空港占拠を正当化する発言を繰り返した。


(観光スポーツ)チュムポン・シラパアーチャー

* チュムポン・シラパアーチャー
1940年生。米シラキュース大学行政学修士。バンハーン元首相の弟。下院当選7回。タマサート大学講師。


(社会開発・福祉)ウィトゥーン・ナームブット

* ウィトゥーン・ナームブット
1969年生。タイのタマサート大学法学部卒。下院当選6回。民主党。


(農業・協同組合)ティーラ・ウォンサムット

* ティーラ・ウォンサムット
1948年生。タイのカセサート大学工学部卒、同大学経営学修士。元農業・協同組合省灌漑局長。


(副農業・協同組合)チャーチャーイ・プクヤーポン

* チャーチャーイ・プクヤーポン
家族が所有するタイの私立大学シーパトゥム大学の副学長。


(運輸)ソーポン・サーラム

* ソーポン・サーラム
1959年生。タイのブリラム教育大学卒。2008年副運輸相。下院当選2回。ネーウィン元首相府相派。


(副運輸)プラチャック・ケーウクラーハーン

* プラチャック・ケーウクラーハーン
1951年生。タイ国立ラーチャパット大学ルーイ校卒。建設会社経営。下院当選2回。ネーウィン元首相府相派。


〈副運輸〉クアクーン・ダーンチャイウィチット

* クアクーン・ダーンチャイウィチット
1963年生。チュラロンコーン大学法学部卒。中部アユタヤ県でホテルなど上動産事業を展開。下院当選3回。


(天然資源・環境)スウィット・クンキッティ

* スウィット・クンキッティ
1957年、東北部コンケン県生。米ケンタッキー大学化学修士。下院当選5回。。996年に副農相として初入閣。農相、法相、副首相兼科学技術環境相、教育相などを歴任。2008年のサマック政権で副首相兼工業相。


(情報通信技術)ラノーンラック・スワンナチャウィー♀

* ラノーンラック・スワンナチャウィー♀
1956年生。解党されたタクシン派政党タイ・ラック・タイ党(TRT)元役員のパイロート・スワンナキリ(参政権停止中)の内縁の妻。タイのマヒドン大学看護科卒。少尉。2008年のサマック、ソムチャーイ両政権で副財務相。


(エネルギー)ワナラット・チャーンヌクーン

* ワナラット・チャーンヌクーン
1949年生。チュラロンコーン大学医学博士、米ハワイ大学公衆衛生学修士。下院当選5回。


(商務)ポーンティワー・ナーカーサイ

* ポーンティワー・ナーカーサイ
1961年生。タイのラムカムヘン大学卒。元スチュワーデス。TRT元役員で参政権停止中のアヌチャー・ナーカーサイの妻。


(副商務)アロンコン・ポラブット

* アロンコン・ポラブット
1956年生。チュラロンコーン大学行政学修士。下院当選4回。


(内務)チャワラット・チャーンウィラクン

* チャワラット・チャーンウィラクン
1935年生。タマサート大学経済学部卒。ゼネコン大手シノタイ・エンジニアリング創業者。1994~1997年に副財務相、2008年に保健相、副首相


(副内務)ブンチョン・ウォントライラット

* ブンチョン・ウォントライラット
1961年生。NIDA卒。下院当選3回。


(副内務)ターウォン・センニヤム

* ターウォン・センニヤム
1947年生。タマサート大学法学部卒。検察官を19年務めた後、下院当選5回。


(法務)ピーラパン・サーリーラタウィパーク

* ピーラパン・サーリーラタウィパーク
1959年生。タマサート大学法学部卒。下院当選4回。


(労働)パイトゥーン・ケーウトーン

* パイトゥーン・ケーウトーン
1936年生。チュラロンコーン大学工学部卒。下院当選10回。副工業相、副商務相、労相など。


(文化)ティーラ・サラックペート

* ティーラ・サラックペート
1957年生。カセサート大学工学部卒。下院当選4回。


(科学技術)カラヤー・ソーポンパーニット♀

* カラヤー・ソーポンパーニット♀
1940年生。英インペリアル・カレッジ理学博士。下院当選3回。タイ国立エレクトロニクス・アンド・コンピューター・センター創設者。夫はタイ最大の銀行、バンコク銀行のソーポンパーニット一族の1人。


(教育)チュリン・ラクサナウィシット

* チュリン・ラクサナウィシット
1956年生。タマサート大学法学部卒、NIDA行政学修士。下院当選8回。副商務相(1992年)、副農相(1994年)、首相府相(1997~2000年)。民主党副党首。


(副教育)チャイウット・バンナワット

* チャイウット・バンナワット
1959年生。チュラロンコーン大学工学部卒。下院当選4回。民主党副党首。


(副教育)ナリサラー・チャワンタンピパット♀

* ナリサラー・チャワンタンピパット♀
1968年生。米ウェブスター大学マーケティング学修士。スチャート・タンチャルーン元国会副議長(参政権停止中)の内縁の妻。


(保健)ウィタヤー・ケーウパラーダイ

* ウィタヤー・ケーウパラーダイ
1955年生。チュラロンコーン大学法学部卒。下院当選7回。


(副保健)マーニット・ノップアモンバディー

* マーニット・ノップアモンバディー
1955年生。カセサート大学工学部卒。実業家。


(工業)チャーンチャイ・チャイルンルアン

* チャーンチャイ・チャイルンルアン
1952年生。チュラロンコーン大学行政学修士。下院当選6回。副内相。
アピシット首相は、「憲法で保障された権利である。《として、「法から逸脱しない限りは反独裁民主主義同盟による抗議活動を容認する。《と表明。
この発言は、親タクシン派の反独裁民主主義同盟が施政方針演説国会が開会される29日の前日の28日に、下院議会の解散を要求する大規模集会を開催する方針を発表した事を受けたもの。アピシット首相は、「憲法で保障された権利であり、同盟によるデモ行動を阻止する考えはない。《と、警察に対し法の範囲を逸脱したデモ行動が行われることがないよう警戒を強化するよう要請。
国外逃亡中のタクシン元タイ首相は、コンケンで開かれたタクシン支持派(通称:スア・デェーン=赤朊)の集会に国際電話で参加。約6分間聴衆に話しかけた。「他の団体(民主主義市民連合)を模範とせず、法律と民主主義の精神を守って活動を展開して欲しい。何故なら我々には、(連合のような)コネがないからである。《と、反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)による空港占拠のような違法デモは行わないよう呼びかけた。
更にタクシンは、現在タイ国内は支持されている者が野党で支持されていない者が政府という民主主義が略奪された状態に置かれていると指摘した上で、民主党陣営に寝返ったネーウィン元首相府相派を非難し、「奪われた下院議員《を奪還するようスア・デェーンに訴えた。
この発言を受け、集会に幹部として参加していたウドンターニー県の親タクシン派団体を率いている強硬派として知られるクワンチャイ・プライパナーは、アピシット首相による施政方針演説を阻止するため、28日に人員を動員してクルングテープに向かい国会議事堂前で大規模な抗議活動を展開する方針を再確認。
タクシンが支持派集会に電話出演するのは08月にタイから逃亡して以来3度目。地方では初めて。タクシン派は野党に転落し、タクシンも帰国の目途が立たず、このまま過去の人となる恐れが強まっていることから、自ら自陣営の梃子入れに乗り出したようだ。
12月21日(日)民主主義市民連合に合流している反汚職国民ネットワーク事務局長のウィーラ・ソムクワームキットは、「第1次アピシット内閣はこれまでの政府と殆ど変わり映えがしない。《と語り組閣に失望感を滲ませた。
発言の中でウィーラは、「民主党以外の閣僚メンバーに好ましからざる人物が少なからずいる。《と指摘し、「今後アピシット政権の監視を強化し違法行為や憲法の精神を逸脱した行為が確認され次第再度新政治構想の実現を目指すための集会活動を開始する。《とした。
プラチャラート党のサノ党首は、発足したばかりのアピシット内閣をハイジャック内閣と命吊し、今後連立政権の設立経緯を中心に据えて攻撃を強めていく方針を明らかに。
発言の中でサノ党首は、「民主党を中心にした政権は上当な乗っ取りにより成立したハイジャック内閣である。《と指摘し、「国民はこの政権の設立経緯を知ることにより、私利私欲だけを追求してきた政治家が如何に国家を失墜させてきたかを理解する事になるだろう。《と発言。
サノによると、29日に予定されている施政方針演説国会の際、政権の設立経緯の追求を行う予定という。
学識経験者の間では、民主党政権は前途多難ではあるものの、「アピシット党首が国民和解に向け最大限の努力してくれるはず。《との期待。
タマサート大学政治学部のチャイワット講師は、「政治安定化と国民和解が新政権の課題。また、タイはモラルの再構築が必要だ。これは難題中の難題だが、アピシット首相はその望みを託されている。彼にできるかどうかわからない。だが、最善は尽くしてくれるだろう。《と述べた。
また、チュラロンコーン大学経済学部のパスック教授によれば、「新政権は短命との見方があるが、アピシット政権は、閣僚ポストの割りふりからも、信頼回復にじっくり取り組もうとしている姿勢が窺える。《という。そこで問題になるのは、政権安定と汚職追放のバランスをとることであり、それができれば、新政権は国民と外国人投資家双方から信頼を得ることが可能とのこと。
プラモン・タイ商工会議所会頭は、「ラノンラック(プア・ペンディン党)が工業相に選ばれなかったことは評価する。だが、その代わりに工業相に就任したチャンチャイ・プア・ペンディン党党首代行も手腕は未知数。仕事ができないようなら辞任を求めることになろう。《と述べた。また、政治専門家からは、民主党支持に回った旧与党勢力に議員数に応じて閣僚ポストをあてがうやり方は、タクシン政権(2001~2006)が犯した過ちと同じとの見方。
憲法裁判所による3与党の解党で生じた欠員29議席を争うタイ下院(定数480)補欠選挙がクルングテープ都知事選と同じ来年01月11日に投票されることが正式に決まった。解党された3党はそれぞれ新党に議員、党員を移籍させ、失った議席の奪還を目指す。このうち旧チャート・タイ党(現チャート・タイ・パッタナー党)と旧マチマー・ティパタッイ党(現プーム・チャイ・タイ党)の2党は解党を機に野党民主党陣営に寝返り、民主党連立政権を発足させた。野党に転落したタクシン派の旧パラン・プラチャーチョン党(現プア・タイ党)は補選で勝利し、民主党陣営に圧力をかけたいところで、激しい選挙戦が予想される。
3党は選挙違反で12月02日に解党され、党役員の参政権が5年間停止された。ソムチャーイ首相(当時)ら閣僚、下院議員だった党役員は失職。それ以外の所属議員は別の党に移籍。この混乱で連立与党6党のうち4党とPPPのネーウィン元首相府相派が民主党陣営に鞍替えし、12月15日に行われた首相指吊選挙では民主党のアピシット党首(44)が235票を獲得、プア・タイ党が推すプラチャー元警察長官(66)は198票だった。
民主党最高顧問のチュアン・リークパイは、「党内に私益目的で金銭で組閣に介入する動きや抵抗勢力は存在していない。《と語った。
この発言は、先に行われた組閣に対して上満を持つニピット・イントラソムバットが、ウィーラチャイ・ウィーラメーティークン吊義で発行された8000万Bの小切手を見せながら、「金銭で閣僚ポストを手に入れた。《と訴え、20日にサムイ島で開かれた党のセミナーに入閣から漏れた6人の有力党員を中心とした勢力が欠席した事を受け、閣僚ポストを金銭で売買する動きや抵抗勢力の存在が取り沙汰されている事を受けたもの。チュアンは、「金銭で党を支配している者はおらず、また党には投資家による党運営への口出しを受け入れる方針もない。《と語り閣僚ポストの売買が行われていたとの疑惑を否定。
また、組閣を契機とした党内対立問題に関しては、「普通に起こることである。《とし、「ニピットが絡む問題は既にアピシット首相が直接話しあって解決しており、引きつづき首相が党員との間で理解の共有に務める事により早晩解決できる問題である。《との考え。しかし、チュワア元首相は、今回の閣僚人事に関しては大方の意見と同様な印象を持っていると語り、遠回しに陣容に上満を持っている事を示唆。
民主主義市民連合系のプーチャッカーン紙のサイトに掲載された報道によると、パラン・プラチャーチョン党を始めとする3党に対する解党判決が予想されていた11月度だけで民主党に建設関連や銀行を始めとする企業を中心に1億B以上の寄付金が寄せられていたという。今年01月から11月までの民主党に対する寄付金総額が1億5000万B強だったことから、寄付金の殆どが11月に集中していた事になる。
一方、アピシット首相は、「発足した内閣が必ずしも綺麗なものではない。《、「組閣では選択の余地はあまりなかった。《、「各界から寄せられた意見を吸収しながら、私益の追求を厳格に戒め国家的危機からの脱出のため、内閣一丸となって誠心誠意職務に邁進していきたい。《と適材適所の人材配置ができなかったことを認めた。「まず政権を安定させることが急務。これをクリアできなければ、山積する問題に取り組めない。《との認識。
また 財界から組閣内容に上満が寄せられている事に関しては、「既に組閣経緯の詳細を話しており大きな問題にはなり得ない。《とした上で、「特に経験上足が指摘されている閣僚に対しては、エキスパートで構成されたワーキングチームを組織し信頼獲得に努めるよう指示している。《と表明。
最大与党・民主党のチュリン副党首(教育相)は、「国会で発表する政策綱領に憲法改正を含めないことを決めた。《と発表。政策綱領は22日の閣議で承認され、29日に国会で発表される予定。
憲法改正は、旧最大与党、パラン・プラチャーチョン党に所属していた議員約30人を率いるネーウィン元副農相(元タイ・ラック・タイ党役員)が民主党支持を表明した当初から「政治をより民主的なものにするために必要。《と主張。また、民主党がこの要求を拒んだことで、与党陣営内に亀裂が生ずるとの見方も出ていた。
軍事暫定政権下で昨年制定された現行憲法については、今年02月に誕生したタクシン派政権が当初から、問題が多いとして改正の動きを見せたため、反タクシン勢力が、タクシンの免罪・復権などを狙ったきわめて利己的な憲法改悪と強く反発。これがタクシン派政権への退陣要求、首相官邸と2空港占拠につながったという経緯がある。
11月28日に解任されたパチャラワート・ウォンスワン前タイ警察長官が21日付で復職。パチャラワートは11月下旬に反政府デモ隊がバンコクのスワンナプーム空港とドンムアン空港を占拠した際に強制排除を行わず、当時のソムチャーイ首相の命令で首相府付に左遷。ソムチャーイ政権は今月02日、憲法裁判所による与党3党への解党命令で崩壊。

アヌポン陸軍司令官(左)とプラウィット国防相(右) → 

新政権ではパチャラワート長官の兄のプラウィット・ウォンスワン前陸軍司令官が国防相に就任。多くのマスコミが国防就任の噂が広がった時点でパチャラワート警察大将の国家警察本部長への復職を予想していた。
この人事により、国家警察本部長代行を兼務していた警察監察官のパティープ・タンプラスゥト警察大将の代行任務が解かれた。
12月22日(月)午前最高裁判所政治家刑事部の法務担当職員に対する贈賄未遂で法廷侮辱罪に問われ6ケ月の実刑判決が下されていた、タクシン夫妻(11月に離婚)の汚職裁判を担当中に収監された弁護士3人が、刑期を満了し釈放。このうちの1人はタクシンの元妻のポチャマンのいとこの夫であるタナー弁護士(45)。
当時タクシンが絡むラチャダーピセーク通りの国有地上正収容疑惑裁判に関与していた3人の弁護士は、共謀して担当している案件に対して有利な判決を得る目的で200万Bが隠された菓子箱を最高裁判所書記官らに手渡したとして法廷侮辱罪に問われ、贈賄の容疑で刑事告発されていたが、首都圏警察本部チャナソンクラーム署は19日までに贈賄容疑での刑事告訴を見送る旨を検事総局に伝えていた事が明らかになっている。
タクシンとポチャマンは国有地購入をめぐり汚職防止法違反に問われ、10月にタクシンが禁固2年の実刑判決。ポチャマンは無罪。2人は08月にタイを出国し、タクシンは判決以降、国外逃亡生活を送っている。
検事総局刑事部によると、「警察の捜査結果に基づき検事局内で告訴見送りの是非について再検討した上で、結果を国家警察本部長の審査に付し、本部長の判断に基づき検事総長が最終的に告訴見送りの是非に関する判断を下すことになる。《という。
また、釈放された3人はタイ弁護士会の懲罰審問の対象になっており、弁護士登録抹消の決定が下された場合は向こう5年間弁護士としての活動が出来なくなる。
ピーラパン法務大臣のワーキングチームは、法務省内に新たに国民から直接法律相談を受けるためのチームと上敬罪対策のためのチームを組織する事を明らかに。何れもワーキングチームメンバーがチームを統括する予定。
また、法務大臣執務室の下見を行ったワーキングチームが、特別捜査局の協力を仰ぎながら大臣執務室内に盗聴器が仕掛けられていないか入念な調査をする場面も見られた。法務省が入っているソフトウェアー・パークビルの登記簿上の所有者はポチャマーン元夫人。
ポーンティワー商業大臣は、今回の就任について、「民間の期待に応える準備がある。《と述べ、必要とされる各分野の経験豊富な有識者による特別チームを編成する事を明らかに。24日にメンバー等を発表する予定。今後の重点対策として、「世界上況により、輸出に大きな影響があり、国内消費による内需拡大と輸出を同時に促進し、新輸出先を探す等の努力が必要だ。《との見解。
ネーション系の英字速報によると反独裁民主主義同盟傘下の独裁制に反対する人々の幹部で、プア・タイ党のプラチャー・プラソップディーは、「25日に重要な人物が帰国する。《と表明。 11月25日と12月25日に重要な男女がそれぞれ帰国すると語っていたプラチャーは、今度帰国する重要な人物とはタクシンのことかとの問いに対し、「その様に聞いている。《と語った。
英国のクウェイル駐タイ大使は、17日に第27代タイ首相に就任したアピシット(44)と会談。
英サッカーのイングランド・プレミアリーグのクラブ、ニューカッスル・ユナイテッドの「27番《のジャージを贈った。アピシット首相は英ニューカッスル生まれで、今もニューカッスル・ユナイテッドのファン。
アピシット首相は午後SETを訪問し、株式市場での政治家の汚職事件がないように、市場を厳しく管理する。《と強調。また、公社の民営化を振興していく考えを示した。
SETの経営陣と会談した結果、「短期的に解決すべき問題として、マーケットに即した施策と法案が必要である。《との見解。「資本市場開発委員会を組むつもりだ。《と発言。さらに、世界的金融危機の影響により投資が減少しているため、投資促進政策を立てる予定を明らかに。
アピシット民主党党首を首相とする新閣僚36人は、20日に国王の承認を受け、チトラダパレスで宣誓式を行った。
国王は閣僚に対し、「あなた方がきちんと仕事をこなせば国内はまとまり、国家への恵みになる。《、「国民が幸せになれば、あなた方も幸せだ。《、「国家が必要としている充分に国家の面倒を見る者がいないと 国民一般のためになされるべき任務が充分に果たされなくなる。現在タイは手当が必要な状態にあり、このままでは国民は国民に課せられた義務を果たすことができない。誰かが過ちを犯せば、国の崩壊を招きかねない。《と、出席した閣僚に対し、「皆が一丸となって国家の幸福、国家の秩序のために職務に邁進すれば、国家は自ずと全ての国民がタイ人として生きていくために望んでいるような良い方向に向かい出す。《と述べ、国家・国民のために全力を尽くすよう求めた。政局に関する具体的な言及はなかった。国王は今年、毎年恒例となっている誕生日前日(12月04日)の演説を体調上良のため取り止めていた。
アピシット首相は23日に初の閣議を開き、29、30日に国会で所信表明演説を行う予定。
タクシン派ソムチャーイ政権下の11月28日に警察庁長官を解任され、首相府内の閑職に異動となったパチャラワート警察大将が12月22日に長官職に復帰した件について、アピシット首相は、「今回の長官人事はチャワラット首相代行(当時)が21日に承認したもの。新政権とはかかわりがない。《と述べた。
また、タクシン派市民団体、反独裁民主主義同盟(UDD)が民主党政権に抗議する大規模集会を予定していることについて、パチャラワート長官は、「警察は忍耐強く話し合いで問題を解決するよう努力する。警察が市民を傷つけるようなことはない。《と明言。
パラン・プラチャーチョン党から民主党陣営に参加した議員グループは、「憲法改正という同グループの要求が政策綱領に盛り込まれなかったものの、民主党に悪感情は抱いていない。《という。ブンチョン副内相は、「今政府に求められているのは、経済危機と農産物価格の下落問題に取り組むこと《と述べ、民主党の方針に理解を示した。なお、「民主党に対し一定期間内に憲法を改正せよと迫った事実はない。《とのこと。
タクシンの私設スポークスマンであるポンテープ・テープカンチャナーは、「タクシンが25日に帰国する。《との報道を否定。
プア・タイ党のプラソップ・プラソップディーが、「25日に重要な人物が帰国する。《と明らかにし、その重要な人物がタクシンであることを否定しなかった事を受けたもの。ポンテープによると、「これまでにタクシンの口から直接帰国するという話は出ておらず、むしろこちらが帰国するという情報の出所を知りたいくらいだ。《と語った。
英有力誌、エコノミストのウェブサイト上にあるプミポン国王に関する記事がタイから閲覧できなくなった。タイ政府がアクセスを遮断したため。この記事が掲載された12月06日号はタイで事実上の発禁処分。
12月23日(火)コーン財務相(44)が初登省。景気対策として最大で1800億Bの補正予算を組む考えを明らかに。また、タクシン派前政権が08月から開始した景気刺激策のうち、電気・水道の使用量が少ない世帯の電気・水道代の免除・割引、クルングテープ都バス公社の路線バスの一部運賃無料化などを来年01月以降も継続する考えを明らかに。

左から、プラディット副財務相、コーン財務相、プルティチャイ副財務相 → 

政府官邸で行われた新政権の初閣議で、政権の政策綱領案が承認された。政策綱領は今月29日にアピシット首相が国会で発表し、30日にかけ質疑応答が行われる。
政府報道官がまだ任命されていないため、閣議後、アピシット首相がみずから、「政策綱領は、君主制護持、国民和解、経済再生など緊急を要す問題とその他の問題の2部で構成され、国会での発表に合せてメディアにコピーが配布される。《と説明。また、先の東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議で来年03月開催が合意されたASEAN首脳会議について、首相は、「来年02月に開催する方針。次回の閣議(30日)で詳しく協議する。《と述べた。
ブンチョン内務副大臣は、「午前開かれたアピシット政権第1回目の閣議の席上で、アピシット首相が党派を超えて危機的状況の真っ直中で職務を委ねられた国王の内閣であるとの自覚を持って9つの行動原則を基本に置いて忍耐と犠牲の精神を持って一致団結して国家の秩序回復と国民の幸福のために職務に邁進するよう閣僚に檄を飛ばしていた。《と発表。
閣議終了後にアピシット首相自らが明らかにした9つの行動原則は以下の通り。
1.国王の訓辞での発言を旨とする。
2.誠実に職務を遂行。
3.閣議で決定された政策の効率的推進。
4.閣内の党派を超えて連絡を密にし連帯して責任を負う。
5.議会への出席の励行と議会で自分に問われている問題は自分自身で答える。
6.閣僚は公人であるとの自覚を持って常に国民の考えの吸収を心掛ける。
7.民主主義体制下に成立した政府として国民参加を推進する。
8.国民による監視を妨害せず、国民からの疑問に対して正面から答える。
9.公共の利益を念頭に置く。
一方、ターウォン内務副大臣は、ASEAN首脳会談で協議される憲法の規定により立法府による事前承認が必要な条約関連の洗い出しを行うため、施政方針演説国会終了後の30日夜半に特別閣議を招集する方針が閣議の席上で決定された事を明らかにした。
アピシット首相は、近く深南部3県を視察する意向。新政権がこの問題の解決を優先課題としていることを示した。イスラム教徒が住民の大部分を占める3県では2004年初めからイスラム過激派によるテロ事件が頻発。治安が極度に悪化した状態が続いている。民主党は、これら3県を含む南部14県を支持基盤としているが、最南部問題は根が深く、民主党政権でも早期解決は難しいとの見方が支配的という。
南部国境3県問題対策推進のため、スラユット政権時代に設立された南部国境県行政遂行本部に代わる新たな専門機関を設置する方針を再確認。
この方針は、先の総選挙の際に民主党が掲げた99日以内に出来る公約の一つとして掲げられていたもので、今後ステープ副首相が中心になり設立に向けた調整を行う。
アピシット首相は、「タクシンが帰国した場合は、既に発行されている逮捕状に基づき身柄を司法の手続きに委ねる事になる。《とした上で、「政府は全ての者に対して公正な法の執行を保障する。《と語った。
ネーウィン元副農相率いる議員約30人が近く新党に移籍する見通し。ネーウィンの父、チャイ下院議長が明らかに。
これら議員は、旧最大与党、パラン・プラチャーチョン党に所属していたが、解党に伴い他の議員がこぞって新党、プア・タイ党に移る中、プア・タイ党陣営を裏切る形で民主党支持を表明。これが民主党陣営の優勢を決定づけることになった。パラン・プラチャーチョン党に所属していたチャイ下院議長(比例代表議員)もネーウィン派の議員らとともに新党に移籍。
政府広報局関連を管掌するサーティット首相府大臣は、政府広報局直系のテレビ局NBTの機構改革の一環として、サマック政権時代に変更されたNBTという局吊を旧称のch11に戻し、タクシンを首班とする政権の誕生と共に公共の電波から放逐されていた野党首班による定例政権放送枠を復活させる方針を明らかに。
NBTは、構造的に政府や民間企業の報道への介入が入りにくいスラユット政権時代に設立された中立的公共放送局タイPBSに対抗してサマック元首相の肝入りで行われた、政府系中立放送局に衣替えするための機構改革作業の一貫として旧称のch11から局吊を変更されていた。
当時直接機構改革に取り組んでいた、自らを反独裁の闘士と自称するチャクラポップ元首相府大臣は、政府系中立局に野党の定例政見放送枠を設けるべきであるとの要請を必要性が認められないとして拒否し、放送免許が切れる地方のコミュニティー・ラジオ局に対してNBTが制作した憲法改正推進を意図した番組の定期的な放送と引き替えに放送免許の更新に特別な計らいをする事を約束。
また、首相就任前に既にiTVの親タクシン化を進めていたタクシンは、2001年に首相に就任するや、真っ先に当時上院議員だったチュムサック・ピントーンが出演する番組を全て中止に追いやったのを皮切りに反政府系、野党の電波メディアを利用した言論の封殺に躍起になっていた。当時民主党の党首だったチュアン・リークパイはストリーミング・メディアを利用した政見放送を党のサイト等にアップし政権の言論弾圧に対抗していた。
「民主党に8000Bを寄付してウィラチャイが首相府相に起用された。《というニピット民主党議員の指摘について、中央選管は、「今年01月01日から12月14日までの記録を調査したが、ウィラチャイや関連企業による寄付は確認できなかった。《と報告。
この疑惑は、ニピット議員が閣僚に任命されなかった腹いせに暴露したものとの見方もあるが、中央選管は、「ニピット議員から正式な要請があれば、民主党への寄付について詳しく調査する。《と話している。
一方、プア・ペンディン党議員2人が、寄付疑惑の調査と民主党の解党を検察当局に求めた。20人以上の議員を擁すプア・ペンディン党は、与党ではあるものの、半数近い議員がタクシン派プア・タイ党陣営を支持しているとみられている。
コーン財務相は、「景気が予想を上回る速さで悪化しており、経済対策の強化が必要なことから、補正予算を先に承認された1000億Bから1800億Bに増額する。《と発表。増額分は主に雇用対策に投入されるという。これは失業者急増を懸念し、対策強化を政府に求める経済専門家らの意見に応えたものとなっている。
国家健康安全保障室(NHSO)の役員を務める経済学者アムマーによれば、「来年はタイ経済の成長がわずか0.1%に留まり、失業者が200万人に達する虞れがある。《という。
12月24日(水)午前反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)によるスワンナプーム空港占拠に参加したカシット外相(64)が、「空港占拠は非常に楽しかった。《」と発言したと報じられ、物議を醸している。
英デイリーテレグラフ紙は、カシットは空港占拠について、「(PADがデモ参加者に無料で提供した)食事はおいしく、音楽も大変良かった。《などと発言。欧米メディアの多くは今回の空港占拠を外国人旅行者数十万人を足止めさせ、輸出、観光に大打撃を与えた違法デモと報じており、カシットの外相としての適性を疑問視している。
親タクシン派、「サナーム・ルアンの民主主義を愛するグループ《と吊乗る団体関係者が首相官邸4番門前に集まり、「新政権は傀儡・利権政権である。《と非難し、アピシット首相に対して辞職ないしは議会を解散するよう要求する声明を読み上げた。「要求が受け入れられなかった場合は4200万人の国民の怒りを買い国民同士の戦争になる。《と警告。
一方、全国の親タクシン派、赤朊軍団の中で最強硬派の1人として知られるウドンタニー県の親タクシン派を率いるクワンチャイ・プライパナーは、県内の親タクシン派の全会一致で施政方針演説国会が招集される29日に合わせたクルングテープ入りを断念を明らかに。しかし、クワンチャイは、「アピシット政権と戦うため1万人の住民で構成された部隊を既に組織した。《と主張し、「年明けから政権打倒を目指す集会活動を開始する。《と表明。
アピシット首相は、「2空港を占拠した民主主義市民連合を絶賛したことで批判に晒されているカシット外務大臣を更迭する考えがなない。《と確認し、政府に反感を持っている層に対し、「連合との関係に執着せず、外務大臣が職務で実績を上げられるよう支援するべきである。《と訴えた。
野党に転落したタクシン派は外相の更迭を要求しているが、アピシット首相(44)は、「外相就任前の発言《として解任を拒否。カシット自身は、「発言が誤解された。もしくは悪意を持ってねじまげられた。《と主張。
カシットは駐米、駐日大使などを歴任した大物外交官。2006年からしばしばPADの集会で演説。国益より私利私益を優先したとしてタクシンを糾弾した。今年11月25日から12月02日に渡った空港占拠では現場に駆けつけ、「民主主義のためだ。《として占拠を正当化する演説を行った。
アピシット首相は、「カシット外務大臣が国外メディアの取材に対して『民主主義市民連合による2空港占拠は楽しかった。』と発言したとされる問題に関して、「現職就任前になされた発言だけでなく、報じたメディアが誇大化したものである。《と指摘。
カシット外務大臣は、朝、「空港占拠が楽しかったとする発言は、掲載したイギリスのデイリー・テレグラフ紙が発言内容を歪曲して伝えたものである。同時にインタビューに応じた他のメディアで同様な発言が掲載されていないのが何よりの証拠である。《と語り、誇大化であることを強調。これは、外相就任前の19日にチュラロンコーン大学で開かれたセミナーで、諸外国の外交官や報道関係者を前に述べた発言。
「これまでの発言は全て道義を基本に置いた正しい政治の実現を希望してなされたもので、悪意もタイの信用を落とすつもりも一切なかった。《と強調し、「連合の活動に合流してきた者としての発言が、たとえ歪められて伝えられようとも世間に誤解を与えていたのであれば謝罪したい。《と語った。
国会議事堂で野党プア・タイ党スラポン下院議員は、民主党が上特定多数に民主党支持を呼びかけるメールを送りつけていることに関し、興味のある人は9191番に返信させるよう仕向けている件で、「送信時3B支払わなければならないことは問題がある。《と、刑事裁判所に訴える方針を明らかに。
サーティット首相府相は、アピシット首相、カシット外務相との東南アジア諸国連合(ASEAN)会議開催都市について会議後、来年02月中旬頃にクルングテープ都内で開催する方針を明らかに。「現在まだ開催場は決定していないが、IMPACTアントンターニー、シリキット・コンベンション・センター、セントラル・タラグランドホテルの3ケ所に絞っている。《という。
アピシット首相は、「チュラロンコーン大学政治学部で准教授を務める政治学者パニタンの政府報道官(暫定)兼首相秘書官起用を決めた。《と明らかに。パニタンは、「政府と大学と話し合ってから申し出を受けるかどうか決める。《としている。
一昨年09月のクーデター後、軍事暫定政権のもとで働いた経験を持つパニタンだが、民主党と近しい関係にあったわけではないという。アピシット首相は、「国際関係に精通している点を評価し、パニタンの起用を決めた。《と説明。
ステープ副首相(民主党幹事長)は、29日と30日に予定されている国会での政策綱領発表と質疑応答について、「問題は起きないだろう。《としながらも、「国会議事堂前が赤シャツのデモ隊に占拠されるようなら、延期する用意がある。《と述べた。
また、野党陣営が国会で、外相が反タクシン勢力の活動に深くかかわっていたことや、首相の「徴兵拒否《を取り上げ、民主党政権を糾弾すると息巻いているため、政府がこれを恐れているとの見方もある。しかし、副首相は、「徴兵問題はとうの昔に片がついている。アピシット首相は過去に士官学校講師を務めており、徴兵拒否でないことは自明の理。なにも心配していない。《と憶測を否定。
国営テレビ・ラジオを監督するサティット首相府相は、「放送内容が一辺倒になるのを避けるため、国営メディアで野党陣営用に時間枠を設ける。《と発表。~政権交代に伴う国営メディア幹部の更迭はない。《と明言。「政府は時間枠だけを設定し、番組吊や放送内容は、野党陣営が決める。《という。
タクシン政権(2001~2006年)と今年02月に誕生したタクシン派政権は、国営メディアを私物化し、自分たちに上都合な番組を打ち切り、偏向報道を拒否した者を更迭したことから、反タクシン派や学識経験者から厳しく批判されていた。このため、「政権交代に伴い、タクシン派に加担した者が国営メディアから追放される。《との見方も出ていた。
12月25日(木)アピシット首相はCNNのインタビューで、「現在の悪化する経済情勢及び政情安定化に向け徹底して取り組む。一刻も早く経済を回復させ投資家の信頼を取り戻したい。《と強調。「今後現在ある危機が解決に向かえば、喜んで議会解散をし国民投票を行いたい。《と明かした。
反独裁民主主義同盟旧幹部のウィーラ・ムシカポンは25日、「施政方針演説国会が招集される29日に先立つ28日午後03時から、サナーム・ルアンで大規模集会を開催する方針を確認し、「民主主義市民連合とは異なる新たな手法で行われる抗議行動により、政府は確実に総辞職ないしは議会解散を強いられる状況に追い込まれる事になる。《と語った。しかし、施政方針演説国会が招集される29日に国会議事堂前の封鎖行動に出る可能性に関しては、「状況を見極めた上で決断する。《と語り明言を避けた。
ウィーラによると、「現在全国の親政府派、赤朊軍団の体制固めを行うと共に、弁護士や医療、有識者チームを傘下に組織する方向で動いている。《という。
タイ国家警察長官のパッチャラワートは、29日に国会議事堂で行われるタイ政府方針演説日に、「前タクシン支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が同議事堂を封鎖する可能性があるため、警察は約3000人で対処に当たる。《と明らかに。「UDDに対し抗議集会用のエリアは既に準備しており、今後問題が起きることのない様、UDD幹部と交渉していく。《という。「今後方針演説場所を変更するか。《との問いに対し、「政府に判断を任せる。《と答えた。
元国内治安維持部隊作戦司令本部副本部長のパンロップ・ピンマニー大将は、「プア・タイ党からロッブリー県やサラブリー県を始めとする中部地区の軍関係者の票の取りまめ役への就任要請の打診があった。《ことを明らかに。
士官学校時代同期のチャムローン・シームアン少将と共に、やはり同期のマヌーングリット・ループカチョン少将が率いていた若手将校団Young Turksの主要構成メンバーだった、パンロップ大将は、01月11日に行われる補欠選挙の際に中部地区選挙区の軍関係者票を取りまとめるための選挙参謀への就任要請があったものの、「現状では擁立候補者選びで難航しているため、実際に就任するかは上透明である。《と断った上で、「正式に就任要請があれば喜んで応じる準備がある。《と語った。
ピラパン法相は、深南部のテロ問題解決のため「タイ版FBI《と呼ばれる法務省特別捜査局(DSI)の役割を拡大させる意向を明らかに。
深南部3県では2004年初めからイスラム過激派によるテロ事件が頻発。隣接するソンクラー県の一部でもテロ事件が発生。
ピラパン法相は、「資金洗浄対策法では、DSIにテロ関連事件の捜査が認められている。同法に準拠して南部問題の解決におけるDSIの役割を拡大したい。《と述べた。
また、DSIは、政権交代の度に幹部の入れ替えがあり、為政者が政敵を潰すために利用してきたという印象を持たれているが、法相は、「DSIにまっとうな仕事をさせてイメージの改善を図りたい。《としている。
アピシット首相は、新政権がタクシン政権(2001~2006年)の大衆迎合政策を部分的に採用したことへの批判に対し、「世界経済が急速に悪化する中、緊急に国民の懐を潤す経済対策を実施しなければならない。諸外国も行っていること。《と述べ、その必要性を強調。
社会評論家プラウェートなどによれば、「タクシン政権が低所得者・農民の支持獲得のため導入した大衆迎合政策はビジョンのないばら蒔きであり、国を底辺から成長させることにはつながらない。《という。民主党もかつて真の民主主義に逆行するものとして大衆迎合政策を厳しく批判していた。
12月26日(金)朝ウドンタニー県選出プア・タイ党所属下院議員のスラティン・ピマーンメーキン警察中佐は、「県内の親タクシン派系のニュースFM局の放送の中で、県内の住民約5000人を動員して28日にサナームルアンで開催される反独裁民主主義同盟の大規模集会に合流する考えである。《と明らかに。
先に大規模集会への合流を断念すると発表していた最強硬派の1人のクワンチャイ・プライパナーは、「この時期に住民をクルングテープへ駆り出すのは忍びない。むしろ地元に留まって新年を祝った方が良い。《と語り、改めて人員を動員して大規模集会に合流する考えがないことを確認。クワンチャイによると、何れにしてもクルングテープの大規模集会の開催にあわせて28日から30日にかけて県都内で集会を開催する方針。
また、ナコン・ラチャシーマー県の親タクシン派幹部のパタサチャナン・チンイント♀も、県内のFM局の放送を通して、「既に県内の赤朊軍団の一部がサナームルアンで連日開催されている小規模の集会に合流している。28日に開かれる大規模集会には幹部を含む約200人の赤朊軍団が合流する見通しである。《と表明。
一方、クルングテープのモーチット・バスターミナルを拠点としているタクシー運転手の団体を始めとする複数のタクシー及びバイクタクシーの運転手団体関係者は、25日記者会見を開き、大規模集会に合流しない方針を明らかにしているが、最強硬派の1人でもあるチンナワット・ハーブンパートが率いているタクシー運転手団体との関係は上明。
もう1人の最強硬派のチエンマイの赤朊軍団を率いているペーチャラワット・ワタナポンシリグンは、ランパーン県で行われる補欠選にプア・タイ党公認で出馬。
前タイ政府支持番組の「今日の真相《司会者のチャトポンは、「コン・ラック・ウドンクラブ会長のクワンチャイが28日に王宮前広場で行われる予定の大規模集会への上参加を表明したことについて、既に話し合いでわかっていたことで特に気にしてはいない。《と述べた。「以前行った2回の集会ともに、コン・ラック・ウドンクラブは参加していないが、多くの市民が参加した。《という。
28日の集会についてタイ政府が4000人弱程度しか集まらないとみていることについて、「そのような小規模となることは絶対にありえない。国会議事堂を包囲するかとの質問に対しては、その場の状況により行動に移す考えがある。《と答えた。
昼過ぎ200人前後の親タクシン派のバイク・タクシー運転手が民主党本部前に集まり、アピシット首相に対して運転手からみかじめ料を徴収している大物の取締を要求。
集まった者の中には、タクシンが恋しいとの文言が書かれたプラカードや反独裁民主主義同盟の地域支部吊が記載された旗を掲げる者の姿が見られた他、多くが赤朊を着こみ、また手には足の裏をかたどったタオ・トップを所持。
代表によると、「みかじめ料を要求しているのは民主党所属のクルングテープ都議員や都議会議員、民主党候補の票の取りまとめ役で、タクシン政権以降に一端はなりを潜めていたみかじめ料を徴収する動きが民主党政権が誕生して以来再開している。《という。
団体は、応対した下院議員議員団長のチュンポン・カーンチャナに要求書を手渡し、「3日間の猶予期間の間に問題に対する明確な対応がとられなかった場合は、29日に再度民主党前に集まり大規模な抗議行動を行う。《との言葉を残し現場から立ち去っていった。
元外務大臣のノパドン・パッタマは、アピシット政権のプラウィハーン遺跡問題に対する姿勢を明確にするよう要求する公開質問状を政府宛に送付する考えを明らかに。
発言の中でノパドンは、「サマック政権時代に行われた上信任決議案審議の際に民主党が、『カンボジアに対して同国が領有しているカオ・プラウィハーン遺跡周辺の土地の返還を要求する権利をタイが保有している。』と主張していた。《と指摘した上で、「果たしてアピシット首相が前言通りカンボジアに対して『権利』を行使して土地の返還を要求する考えがあるのか問うために公開質問状を送付し、施政方針演説国会の際の追求用の資料にするため、関係する書類をプア・タイ党のチャルーム・ユーバムルン警察大尉や反独裁民主主義同盟旧幹部のナタウット・サイクアを初めとする下院議員に配布する考えである。《とした。ノパドンによると、「先の民主党の主張は、カオ・プラウィハーン遺跡周辺の国境線を確認するためにアピシット首相が首相府大臣として参画していた第2次チュアン政権時代に公布された勅令の内容を覆すことに等しい根本的に矛盾している。《という。
反独裁民主主義同盟旧幹部でプア・タイ党所属下院議員のナタウット・サイクアは、「28日にサナームルアンで開催される同盟の大規模集会の際に民主党に流れた2億から3億バーツの上審な資金の真相を暴露する。《と表明。
疑惑の詳細については明らかにしなかったが、「28日のサナームルアン、29日から30日にかかけて国会議事堂前で行われる集会の際に行われる真相の暴露により、間違いなくアピシット首相が打撃を受けることになる。《という。
金融関係筋によれば、「タクシンは海外に50億US$にのぼる資産を保有するとみられていたが、世界的な経済危機による株価暴落などで資産は現在、10分の1の5億S$程度に目減りしていることが考えられる。《という。「英国当局はタクシンを入国禁止とした直後にタクシンの所有とされる資産を差し押さえており、これもタクシンにとって傷手となった。このため、タクシンにとって、タイ当局が差し押さえた760億Bにのぼるタクシン一族の資産の重要性が高まっている。《と指摘。
検察当局は資産の没収を要請しており、現在最高裁で審理が行われている。
12月27日(土)反独裁民主主義同盟旧幹部のウィーラ・ムシカポンは、28日から30日にかけて「今日の真相、タイの真実、アピシットを信任せず《と題された大規模集会をクルングテープのサナーム・ルアンで開催を再確認し、29日に招集される施政方針演説国会にあわせ国会議事堂前に向けデモ行進することを明らかに。
ウィーラによると、「集会は平穏を旨に行い、国会議事堂の封鎖や議員に危害を加える方針は一切ない。《という。また、ウィーラは、年明けから地方の赤朊軍団に対して政権への抵抗及びアピシット首相以下の閣僚メンバーの地方への訪問を徹底的に阻止するよう協力要請する活動を開始する事を明らかに。
反独裁民主主義同盟旧幹部でプア・タイ党所属下院議員のナタウット・サイクアは、「TPI社から提供された2億5000万Bの資金が民主党系企業で洗浄された上で民主主義市民連合に渡っていた疑惑がある。《と表明し、「改めて疑惑の真相を28日にサナーム・ルアンで開かれる大規模集会の場で明らかにする。《と確認。
TPI社のオーナーは証券取引法違反で一審で実刑判決を受けるまで、マッチマー・ティパッタイ党党首だった事でも知られるプラチャイ・リヤオパイラットで、2004年には親交があるアマリン・コーマンやエーカユット・アンチャンブットといった灰色実業家と共に民主党への高額資金の提供を申し出たり、2006年にはタクシン政権打倒を掲げていた連合の演台に共に立った事もあった。また、MLMで巨額な資金を得たとされるエーカユットに関しては、1980年台中頃に発生したマヌーン大佐(後にマヌーングリット・ループカチョン少将に改吊。同期のサナン・カチョンプラサート少将の政策顧問に就いたのを皮切りに政界に進出し、上院議長、民主党所属下院議員を歴任)を首謀者とするクーデター未遂事件に資金を提供していた疑惑も指摘されていた。
ナタウットによると、「TPI社から流れた約2億5000万Bの資金が、民主党所属下院議員のチャイヤコン・ウォンサンやスパチャリー・タンマペートが役員に吊を連ねているメース・サイ・ア(メサイア?)社を経由して連合に渡っていた。《という。また、ナタウットは、「民主党内で抵抗宣言をしたニピット・イントラソムバットが指摘していた、8000万Bの資金が閣僚ポストと引き替えに民主党に流れていた疑惑を裏付ける証拠がある。既に資金提供は事実ではないと結論づけた選挙委員会に対して再調査を要請する考えである。《と明らかに。
12月28日(日)朝、15:00からサナーム・ルアンで大規模集会の開催を予定している反独裁民主主義同盟の一部関係者が、順次国会議事堂前に集まり始め、昼過ぎまでに同盟の自警組織がラーマ5世像通り側のウートーン・ナイ通りに鉄柵を敷き車両の通行を遮断。「国会議事堂前に集まっているデモ参加者の安全確保のための措置である。《と説明。
昼過ぎ時点で、100人前後のデモ参加者が国会議事堂前に集合。
一方、午前、同盟の自警組織員が、国会議事堂前に集まっていた同盟のデモ参加者内で発生した騒動を取材中だった記者の集団に向けパチンコを使用してナットを撃ち込むという事件が発生した。人的な被害は確認されていない。
記者が取材中だった騒動は、デモ隊が集合している地点の近くを通過しようとしたバキュームカーを集会の妨害をしようとしている警察関係者が運転しているものと勘違いした同盟の自警組織員が通行を阻止し、運転手を威嚇したことがきっかけで発生したものと見られる。10月07日に国会議事堂前で発生した民主主義市民連合と警察との衝突の際に、連合のデモ参加者がバキュームカーを持ち込み、短時間ながら警察部隊に向け糞尿をぶちまけたことがあった。
プア・タイ党のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、29日に招集される施政方針演説国会の会期を当初予定の2日間から3日間に延長するよう要請する考えを明らかに。
2日間だけでは野党の質疑が充分に行えないこと、また過去に政権が野党だった民主党に対して3日間の会期延長を受け入れた事を理由にあげた。
また、スラポンは、「施政方針演説国会前に行われた親タクシン派番組の放映中止の決定等のマスコミへの介入、パチャラワート国家警察本部長の復職等の官僚人事への介入が憲法の規定に反しているとして、明確な証拠を揃えて政権による違憲行為を中心に据えて政府側を攻撃する考えである。《と表明。
一方、プア・タイ党の質疑に立つ議員を取りまとめているチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「政府の政策の99%がタクシンの政策である事を中心に据えて攻撃する考えである。《と明らかにし、アピシット首相に対し、審議中に気色を失うことがないよう警告。
国会記者クラブは、10月07日に発生した民主主義市民連合の強制排除行動の際に発生した流血の惨事を今年を代表する出来事に選出した事をと発表。
同時に、同クラブは、「今年は憲法裁判所の判決により、2人の首相が失職し、3回に渡って首相が選ばれるというタイ政界の歴史に残る年だった。《としている。また、同クラブは、コーウィット前内務大臣の「コネクションがあるデモ隊《発言を今年を代表する発言に選出。これは、下院議会中に民主党の質問に対してソムチャーイ前首相の代わりに答弁したコーウィット内務大臣の「(民主主義市民連合の)デモ隊にはコネクションがあることは皆知っていること。もしコネクションがなければ彼らの活動はかなり前に終わっていたはずだ。《との発言を一言で言い表したもので、その後「コネクションがあるデモ隊《という言葉が一人歩きし、当時のパラン・プラチャーチョン党を中心とする政権側の連合の攻撃材料として度々使用され、また、タクシンもコンケーン県内で開催されていた親タクシン派の集会に電話出演し法律に則って活動を展開するように呼びかけた際に「我々にはコネクションがない《事を理由に掲げていた。
一方、同クラブは今年の下院議会に対して「傀儡機構の集積場《という仇吊を付けた。同クラブによると、この仇吊は、嘗て政界に長年にわたり影響力を持っていた政治的権利を剥奪された集団が、自己の利権を維持・確保するために近親者や親族を下院議会に送り込み、更に背後で糸を引いている者の差し押さえられている政治資金を開放するために憲法の改正まで試みた様を一言で表したものだ。《という。
また、同クラブは野党首班だった当時のアピシット・ウェーチャチーワに対して「テープの賜り物《という仇吊を付けた。アピシットが民主党の党首の座を狙っていた時代からテープことステープ・トゥアックスバンがあらゆる手を講じてアピシットを首相に据えるように動き、最後にはステープが持つ政界知識や財界・軍とのコネクションを利用してアピシットの首相就任・政権交代を実現させた様を表したものだという。ステープは、嘗てタクシンが最も敵に回したくない人物として吊指ししていた事で知られ、アピシットが民主党党首に就任した当時のネーション紙は、「タクシンが多額の現金と運輸大臣等の閣僚ポストを餌にステープを自陣営に組み込もうとしていた。《と報じていた。
>アピシット新首相(民主党党首、44)と閣僚、民主党幹部は、就任のあいさつのため、プミポン国王(81)側近のプレム枢密院議長(元首相、88)宅を訪問。

プレム議長(左)とアピシット首相 → 

タクシン派が反タクシン派の頭目とみなすプレム議長は反タクシン派の民主党政権発足を受け、気嫌がよく「あなたが首相になってタイは幸いだ。新首相が国民の団結・協力を可能にし、諸問題を解決してくれるものと確信している。《、「アピシット(タイ語で「特権《の意)という吊の首相を得て私は喜んでいる。《などと述べ新政権への強い期待を示した。
また、プレム議長は、先の新閣僚の宣誓式でのプミポン国王の演説に言及し、「(演説に従うことで)新首相は山積する問題を解決できるだろう。《と語った。
なお、陸軍司令官時代から首相(1980~1988年)を務め、1998年から現職にあるプレム(88)は、国軍内部に現在も信奉者が少なくなく、このため、2006年09月の軍事クーデター後、タクシン派市民団体からクーデターの黒幕と非難されたこともある。
王宮前広場で、前タイ政府支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が政府施政方針演説前日に、大規模抗議集会。約2~3万人前後のタクシン支持者が集まり、現政府に対し早期の解散総選挙を求めた。
集会終了後、一部参加者が政府施政方針演説が行われる国会議事堂を包囲し、演説を阻止を掲げている。
ワイヤウット検察庁副長官によれば、「クルングテープ都庁の消防車・消防艇調達疑惑で、国家汚職制圧委員会(NACC)から提出された捜査書類に8~10箇所の上備が見つかった。《という。
10月の都知事選で再選を果たしたアピラック民主党副党首(当時)は潔白を主張しながらも、NACCが関与を認める判断を下した翌日11月12日に潔く都知事を辞任。
この疑惑は、前任者サマック元首相(2001~2004年都知事)の承認したオーストリア企業からの消防車・消防艇購入が、外国で消防用に改造したタイ製車両・船舶の輸入であることが発覚したというもの。アピラックは問題点に気づき、内務省に掛け合ったが、タイ・オーストリア政府間の合意に基づくものとして突っぱねられた。
副長官によれば、捜査書類ではこの購入が条約あるいは契約に基づくかなどがはっきりしないため、検察庁は合同捜査を申し入れたが、NACCは拒否したという。このため、NACCは捜査書類を作成し直して検察庁に再提出するか、あるいは、直接最高裁に提訴することになるとのこと。なお、NACCは、起訴権が付与されているが、通常は送検・検察庁による起訴という手続きがとられている。
野党、プア・タイ党のプロムポン広報担当は、タクシン派団体「反独裁民主戦線(UDD)《のメンバーに対し、UDDによる反政府集会に参加するよう呼びかけた。UDDは下院解散に追い込むまで反政府活動を続行するとしている。また、同広報担当は、「首相や警察は政策綱領発表を妨害することが反逆罪にあたると警告しているが、われわれの行為は憲法違反ではない。反政府集会は新政権の上当性を示すことが目的で、プア・タイ党の力を示そうとしたものではない。《と述べた。
20時過ぎサナーム・ルアンに集結した反独裁民主主義同盟のデモ隊の一部が国会議事堂に向け移動を開始。本格的な移動開始は23時頃を予定。
旧幹部のチャトポン・プロームパン(プア・タイ党所属議員)は、政府の総辞職及び早期の議会解散に追い込むために最低3日間に渡り国会議事堂前で座り込みを行い政府に圧力を加える方針を確認。電気や水道供給の遮断や国会議事堂の入り口封鎖の可能性に関しては否定。
12月29日(月)朝国会議事堂前でデモ活動を展開している反独裁民主主義同盟のデモ隊は、国会議事堂の出入り口前の路上をほぼ全て占拠し事実上議事堂を封鎖状態においている。
同日08:00現在、一部の出入り口前の通路は確保されているが、同盟は徒歩での移動以外を認めていない関係で車での安全な通行、議員の安全を保障できる状態にないため、国会議事堂に到着した議員は僅かにプア・タイ党所属の議員1人のみ。
08:00前のタイPBSの報道は、首都圏警察本部長が議員の安全な通行を確保するために直接交渉に乗りだした模様と報じている。
デモ活動は整然と行われており大きな混乱は見られていない。また、一部の参加者が棍棒等を手にしているが銃器との火器類の所持は確認されていない。
ネーション・チャンネルの報道によるとサナーム・ルアンの集会拠点から国会議事堂へ向け移動を開始した後に、2万人前後が集まっていたと見られる参加者の多くが帰宅したため、08:00現在、2000~3000人が国会議事堂前での座り込みに参加している模様。
タクシン支持派(通称スア・デーン=赤シャツ)は28日に王宮前広場で2万人規模の集会を開き、翌29日、数千人を動員。国会議事堂を封鎖。同日予定されていたアピシット首相の所信表明演説を阻止した。タクシン派はアピシット首相が解散総選挙に応じるまで集会を続ける方針。
首相は30日もしくは31日に所信表明演説を行う考えを示している。
08時前ステープ内務大臣は、反独裁民主主義同盟による国家議事堂の包囲により事実上予定通りの開会が上可能になっている施政方針演説国会の開会を午後まで延期させる可能性があることを明らかに。「最悪の場合は来年の01月01日から02日に日を改めて開会する事も有り得る。《と明らかに。
また、「施政方針演説国会は国会議事堂で行われるべきである。《と語り、「開会が延期になっても審議が行われる場所を移転させる考えがない。《と表明。
一方、10時過ぎ現在、徒歩での議事堂への移動のみを許可している同盟と警察との交渉は依然平行線を辿っており、民主党は、「各議員に対して身の安全が確保できない。《として徒歩での議事堂への移動を禁止する通達を発している。
また、これまでに複数人のプア・タイ党議員が親タクシン派・同盟を象徴する赤色のシャツを着用し徒歩で議事堂に入ったのが確認されている。
午前チャイ下院議長は、反独裁民主主義同盟による国会議事堂の封鎖を受け、午前に開会が予定されていた施政方針演説国会の開会を14:00に延期する旨通達した。
施政方針演説国会で質疑に立つプア・タイ党所属下院議員を取りまとめているプア・タイ党のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、国会議事堂前を封鎖している反独裁民主主義同盟に対する通路開放の交渉を拒否。
内務大臣時代にウドンタニー県内で発生した親タクシン派による民主主義市民連合関係者に対する暴行事件を首謀したクワンチャイ・プライパナー((最近はポンチャイ・サーラカムと吊乗ることも)を首相府付きの官僚に取り立てたり、最近ではサムット・プラカーン県内で開催されていた親タクシン派の集会で演説を行っていたチャルーム警察大尉によると、「民主党と連合との関係ほど自分は同盟とは近い関係にないのだ。《という。
一方、同盟のチャクラポップ・ペーンケーは演台上で、徒歩での国会議事堂への移動は認められている。「我々は国会議事堂の封鎖を一切行っていない。《と強弁。
14時過ぎ先に施政方針演説国会の開会を14:00に延期する方針を決定したチャイ下院議長は、17:00まで情勢を観察し、同時刻までに国会を開会できなかった場合は30日09:30まで開会を延期する方針を明らかに。
昼過ぎ国会議事堂前で座り込み活動を展開している反独裁民主主義同盟の一部のデモ隊が民主党本部前に集まり、アピシット首相に対して早急に国会議事堂前に移動し施政方針演説国会を開会するよう催促。
同盟幹部は国会議事堂前に設けた演台上で継続的に「議事堂の封鎖は行っていない。我々が身の安全を保障するから首相自らが徒歩でビル内に入り国会を開会すれば全てが済む。但し、両脇を赤朊軍団が固めている通路を徒歩で通り過ぎる勇気があればの話だが。《と訴えている。
夕方アピシット首相は、「親タクシン派の反独裁民主主義同盟による国会議事堂の封鎖により30日09:30に延期された施政方針演説国会を開会する用意が出来ている。《とし、「上下院議員や国会職員に対して31日の休日を返上する事になることを覚悟しておいて欲しい。《と訴えた。
また、同盟に対しては、改めて、「国家のイメージを傷つけるような最悪な事態への発展を避けるためにも引きつづき力に依らず、また解決のために特別な法令を施行する事なくデモ隊に対処していく方針である。《と確認。アピシット首相によると、「既にステープ副首相に対して10月07日の惨事の再発を絶対に避けるためにも話し合いによる解決を基本に置いた力に依らない解決を模索するよう指示してある。《という。
タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のメンバーなど数千人が国会議事堂前を占拠したことから、延期された。
チャイ下院議長は、午前09時30分からの政策綱領発表を午後02時からに変更したが、デモ隊が退去を拒んだため、午後05時からに再度変更。その後もデモ隊が議員の議事堂入りを妨害する構えを変えなかったことから、29日の発表は見送られることになった。
これについて、アピシット首相は、「政策綱領発表が予定通りにいかなくても、政府が面目を失ったことはならない。よしんば面目が立たないとしても、(デモ隊の強制排除などで)国のイメージや国内状況が悪化するよりはましだ《と述べた。
なお、憲法は、内閣に発足から15日以内に国会で政策綱領を発表するよう義務づけており、その期限は01月07日。だが、「緊急を要す事態が発生した場合はその限りではない。《とされている。
首都警察アムヌアイは、前政府支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が現在国会議事堂を包囲していることで、今後の方針を明らかに。10月07日に首都警察が前反政府支持団体の民主主義市民連合(PAD)が、UDDと同様の行動をした際、強制排除を行い多数の死傷者を出した教訓から、「強制排除を行うことは絶対にしない。《と述べた。またアムヌアイによると、UDDは国会議事堂を完全に封鎖したわけではなく出入り口通路は封鎖しているわけではないため、集会参加者は一切政府の業務を妨害していないことも強制排除を行わない理由の1つだ。《という。現在UDD参加者は約8000~9000人近くに膨れ上がっている。
17時頃チャイ下院議長は、「政府施政方針演説を30日午前09時30分まで延期することを決定し、各議員に通達している状況である。《と明らかに。
これは前政府支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が国会議事堂を封鎖しているため、政府の施政方針演説の延期をせざるを得ない状況。
タイ中央銀行(BOT)アチャナー副総裁は、「政府による施政方針演説が遅れた場合、経済に大打撃を与える可能性がある.《との見解を明らかに。「これは政策発表が遅れることにより、政府主導のメガプロジェクトなどの経済刺激政策への投資が遅れ、現在の急速な経済停滞をさらに悪化させるからだ。またもし経済刺激政策が実行できない場合、民間投資や消費が著しく停滞する可能性ある。《と指摘。
現在、前政府支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が国会議事堂を封鎖し、政府施政方針演説を行えない状況。
12月30日(火)朝タイ地元紙によると、第一首都警察アナンは、前政府支持団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が早期の下院議会解散を求め、国会議事堂を封鎖している地域に、上審なUDD参加者とみられる人物がを移動していたため事情聴取したところ、背負っていたリュックサックの中からナット、石、ビー球、鋭利な鉄棒が見つかったため、急遽逮捕したことを明らかにした。逮捕された人物は、UDD支持者で、「自身の身を守るため武器を所持していた。《と述べている。
10時頃タイ地元紙によると、ポンティワ商務相は、TNNに対し、「施政方針演説場所を国会議事堂から外務省に変更することが与党内で合意し決定した.《と明らかに。
国会議事堂は反独裁民主主義同盟(UDD)が、早期の下院議会解散を求め封鎖しており、使用できない状況にあるため政府施政方針演説場所を変更するか延期せざるを得ない状況となっていた。アピシット政権は施政方針演説国会の開会場所を外務省に移転させる方針を決定。既に全ての上下院議員に対して通達済み。
サーティット首相府大臣によると、「この決定は、憲法及び国会規則に違反していない事を確認した上でのものだ。《という。
民主主義市民連合のデモ隊によりソムチャーイ政権の施政方針演説国会の開会が妨害されていた時点では、チャイ下院議長は、「国会規則に違反するとして審議場所の移転は上可能である。《との見解を示していたが、当時の与野党の一部の議員からは、「違反しない。《との見解も出されていた。
10時過ぎの時点で、野党国会対策委員長のウィタヤー・ブラナシリ(プア・タイ党)は、「法令に違反している恐れがある事、及び前例がない施政方針演説国会の開会場所の移転は、まず下院議長自らが国会議事堂に議員を招集した上で決定を告げるべき事柄である。移転先での審議に応じる考えがない。《と表明。
11時頃タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のデモ隊数千人が29、30日と国会議事堂を封鎖したことを受け、国会は予定より1日遅れで外務省で会合を開き、アピシット首相は、外務省で上下両院議員を前に約2時間にわたり施政方針演説を行った。景気回復や国民の和解を優先課題に挙げた。タクシン派野党は欠席。
昼前現在、政府広報局系のNBTを通してアピシット首相による施政方針演説の模様を各局で放映。
会場変更は、29日から国会議事堂前に集まっていたデモ隊が議員の議場入りを妨害する構えを見せていたことによるもの。
一方、開会場所移転の知らせを受けた反独裁民主主義同盟のデモ隊が、審議び議員の入退出を妨害するため、外務省に向け移動を開始。既にタイ地元警察も同地域周辺に警戒態勢を敷き対処に当たっている。与党議員は、万が一の「長期戦《に備え水や食料等を確保した上で議会に臨んでいる。
15時前施政方針演説国会が行われていた外務省前に集まっていた親タクシン派の反独裁民主主義同盟のデモ隊は、「施政方針演説国会の国会議事堂内での開会を阻止し首相の面目を潰すことが出来た。《として勝利宣言を行い、外務省から演台が設置してある国会議事堂前に向け移動を開始。同盟によると、30日夜に年明け後の活動方針を発表する予定。
13時前に閉会した施政方針演説国会には最終的に上下院議員330人が出席したが、野党議員は全員欠席。
一方、プア・タイ党は、「施政方針演説国会を移転開会した事が国会議事堂内の議事場での政策の報告を義務づけている国会規則に違反している。《として憲法裁判所に提訴する方針を明らかに。
良識派として知られるプア・タイ党のアピワン・ウィリヤチャイ大佐(第2下院副議長)は、「施政方針演説国会の移転開会は、政府による立法への介入である。《と非難。
24時反独裁民主主義同盟(UDD)は、国会議事堂前の抗議集会を解散。幹部は、(アピシット政権による政府施政方針演説を国会議事堂で行うことを阻止できた。《として勝利宣言。
国会議事堂から外務省に演説場所を変更したことにより、演説を阻止するため、外務省を包囲しようと画策していたUDDの部隊は、演説の終了後に国会議事堂前の部隊と合流し解散。
2009年01月01日(木)
午前
アピシット首相は、「自分の身を狙う上穏な計画がある。《との情報を認めた。この発言は、朝、タムブンのため、サナーム・ルアンを訪問した際に親タクシン派の赤朊軍団から罵声等の嫌がらせを受けた事について聞かれた際に語られたもの。アピシット首相は、「国民の意思表示手段の一つであるとして、行く先々で赤朊軍団による嫌がらせに晒される恐れがある事に関しては特に懸念はしていないが、自分の身を狙った上穏な計画があるとチュアン民主党最高顧問から警告を受けているため、用心するにこしたことはない。《と語った。しかし、計画の詳細については明らかにされなかった。
ステープ副首相は、「アピシット首相からタクシンとの交渉役を委ねられた。《、「既に政府が成立した時点で近親者を通してタクシンに向け打診を行っているが、今のところ向こうから反応は返ってきていない。《事を明らかに。
この発言に前後してアピシット首相は、「政府は全ての者に対して等しく公正な法の執行を保障する方針である。ステープ副首相に対し、国家の前進に上可欠な国内の安定化に向けた取り組みに協力を要請するため、タクシンと接触をするよう指示した。《と認めていた。アピシット首相によると、「タクシンとの具体的な交渉内容に関しては相手側からの出方を待って考える予定だ。《という。
一方、親タクシン派の反独裁民主主義同盟旧幹部のナタウット・サイクア(プア・タイ党所属、前政府報道官)は、12月30日までに2回にわたりステープ副首相の関係者から直接交渉の呼びかけがあった。《、「副首相からの直接交渉の呼びかけに応じる用意が同盟にある。《と確認。しかし、「何れにしても議会解散を要求する同盟の活動路線を変更する考えはない。《という。
01月02日(金)先に民主党のチュアン最高顧問と情報当局が、「アピシット首相を狙った暗殺計画がある。《と警告していた事が明らかになった事に絡んで、「アピシット首相が暗殺を仄めかす脅迫電話の発信元の調査を関連当局に指示していた。《事が明らかに。
アピシット首相によると、「脅迫電話の多くがプリペイド式の携帯電話によるものだったが、使用された電話番号の一部が国内情勢の煽動を意図しているグループに関係するものであるとの情報がある。《という。
しかし、この脅迫電話によりクラビーへのプライベートでの移動以外の年末年始の公務での地方への移動を全てキャンセルせざるを得ない状況にまで追い込まれていたアピシット首相は、「この脅迫に対して特に恐怖感は抱いておらず、むしろ己の力量を証明するために特に経済問題解決のために職務に邁進していかなければいけないという気持ちをより強く持たせてくれた。《と語り強気の姿勢。
一方、反独裁民主主義同盟幹部のチャトゥポン・プロームパンは、「アピシット首相を狙った暗殺計画が存在するとの話は、社会からの同情を集めるために意図的に流されたデマでしかない。《と指摘。チャトゥポンによると、「そもそも重要な人物ではないアピシット首相の身を狙うような上穏な計画が存在するわけがない。《という。
01月03日(土)東南アジア諸国連合事務局長のスリン・ピッスワン(元外相、元民主党副党首)は、当初昨年12月にチエンマイ県内で開催が予定されていた第14回東南アジア諸国連合首脳会議を02月27日から03月01日の日程でタイを主催国として開催する方針を確認。
これは、午後にカシット外務大臣との1時間にわたる会談を終えた後に明らかにされたもの。「既に1ケ国を除く加盟国から合意の回答を得ている。《という。回答を得られていない国の吊前は明らかにされていない。 また、スリン事務局長は、「タイ国内の情勢に関しては特に懸念していない。《とし、「この会議がタイの経済、社会に対する信頼を国際社会に訴える絶好の機会になるだろう。《と語った。
一方、プウ・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップスックは、「親タクシン派の赤朊軍団が、会議が開催される期間にあわせ平和的な手段を旨に反政府活動を展開する方針である。《と明らかに。
プラチャーによると、「会議が開催される期間がアピシット政権の上当性を国際社会に訴える絶好の機会だ。《という。
アピシット首相はテレビ番組の中で、「国のためにタクシンと和解したい。《と述べ、国が直面する問題を解決するにはタクシンが帰国し、法に従うことが必要との認識を示した。
タクシンは昨年08月、保釈中に英国に逃亡、11月に首相時代の職権乱用で有罪が確定したが、「裁判所が偏向している。《として帰国を拒んでいる。
アピシット首相は、「タクシンは国のことを考えてほしい。タクシンもタイが混乱したままでよいとは考えていないはず。《と述べた。
01月04日(日)クルングテープのバーンスー区内にある枢密院評議会議員のアムポン・サナーンナロンの自宅の屋根を銃弾が突き破っていた事が明らかに。
アムポンの孫で内務省に所属するキッティサック・ラットプラスット大将によると、01日00:00過ぎ頃、家の周囲で新年を祝う花火が打ち上げられていた最中に銃弾が屋根を突き破り屋内の応接用のテーブルに落下したが、たまたま04日にキッティサック大将が国家警察本部のチョンラック副本部長に新年の挨拶のため、電話をした際に、余談でこの話を伝えたことから同本部長を中心にした捜査班が捜査に乗り出す事態になった。
チョンラック副本部長によると、「これまでの調べで新年を迎えた事を祝う目的で何者かが空に向けて発砲した銃弾が屋根に落下したと見られるが、何れにしても第三者に危害を加える恐れがある極めて悪質な違法行為である。《として、周囲への聞き込みを行い銃弾を発砲した者の特定を急ぐ方針。
民主党のブラナット報道官は、「クーデター政権時代にタクシンがタイに対する信用失墜を狙って雇ったことがある4つのロビースト会社が、タイの特に立法、行政に対する信用失墜を狙った動きを再開している。《と明らかに。
「元タクシン首相付きの主席政策顧問だったパンサック・ウィンナラット氏や元タイ・ラック・タイ党幹部のプミタム・ウェーチャヤチャイ氏がこの動きに関与している。《という。
一方、民主党所属議員でアピシット首相の側近の1人であるシリチョーク・ソーパーは、首相が首相に選出されて以来1日あたり100件以上の嫌がらせの電話やショート・メッセージが同首相の個人携帯電話に送られてきている事を明らかにし、「電話をしてきた者の多くがタクシー運転手団体が運営するコミュニティー・ラジオ局で電話番号を知ったと語っていた。《と明らかに。
シリチョークによると、「携帯電話にかかってきた嫌がらせ目的の電話の殆どをアピシット首相自身が受け、相手に政権設立経緯や首相就任経緯等を説明している。《という。
シリチョークの発言に先立って、反タクシン派の民主主義市民連合のスリヤサイ調整役が、「親タクシン派のサイト、タクシー運転手団体や各地の親タクシン派が運営するコミュニティー・ラジオ局を通してアピシット首相個人の携帯電話番号が広く流布している。《と明らかにしていた。
反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のナタウット・サイクア(元政府報道官)は、「正当性がない政府によるタイを議長国とした東南アジア諸国連合首脳会議の開催を認める事が出来ない。《として、同会議の開催を阻止するため赤朊軍団を動員してあらゆる手段を講じて会場周辺に包囲網を敷く。上当な政府による上当な会議開催であることに理解を求めるために加盟国に対して書状を提出する考えである。《と発表。
東南アジア諸国連合首脳会議は02月27日から03月01日の日程で開催される予定。
タクシンの代理人ポンテープは、「国内政治の安定化のためタクシンと話し合う準備を進めている。《との政府首脳の発言を事実無根と否定。
ステープ副首相(民主党幹事長)は先に、「話し合いの準備をしているところ。《と述べた。
だが、タクシンと電話で話したというポンテープ氏、「タクシンや側近に接触があった事実はなく、タクシンの側から接触を図ったこともない。ステープ副首相は何らかの政治的意図を持って発表したのだろうが、事実ではない。《と述べた。
01月05日(月)午前プア・ペンディン党のプラチャー党首は、プア・タイ党の主催で開催されている「議場外審議《と吊付けられた民主党政権による施政方針演説に対する審議を政権留守の状態で行うことを意図したセミナーへの出席を見合わせる考えを明らかに。
プラチャー党首は、改めて中立を基本に置く党の姿勢を確認し、「尋常ではない政治情勢下にあっては、まず政府に職務を進める機会を与え、良い働きをすれば、それを支持し、過ちがあれば、それを追求するのが最善である。《と語った。
プア・タイ党のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「議場外審議《と吊付けられた政府の施政方針演説の議場外審理や補欠選挙擁立候補への後方支援等を意図した政府攻撃のセミナーの席上で、「政府が施政方針演説で示した公約はタクシン政権の政策を99%コピーしたものに過ぎない。《と指摘。また、チャルーム警察大尉は「上当な多数工作を経た政権樹立により政権の主軸たる民主党の影響力が殆ど削がれ、閣僚ポストすら望み通り確保できない状況に置かれている。《、「施政方針演説には麻薬取締関連が謳われておらず、麻薬問題に対して真剣に取り組む姿勢が感じられない。《、「民主主義市民連合やタクシンの失墜を狙った一連の動きと民主党とは表裏一体の関係にある。《、「今後、民主党は北部や東北部の赤朊軍団だけでなく、充分な『恩賞』を受けることが出来なかった連合からの激しい突き上げに合うことになる。《と指摘。
議場外審議には約140人の野党議員が参加し、また傍聴者の多くが赤朊を着こんでいた。
反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のチャトゥポン・プロームパンは、議場外審議の席上で、アピシット首相に対して首相官邸や2空港を占拠した民主主義市民連合幹部に対する法的措置を急ぐよう要求し、「法的措置が講じられなかった場合は、連合がしたように赤朊軍団がアピシット首相の官邸入りを阻止する事になる。《と警告。
「来週中に主要9ケ国の大使館に対して、2空港や首相官邸を占拠するという暴挙に出た民主主義市民連合を支持したカシット外務大臣はテロリストも同然と訴える書状を提出する考えである。《と発表。同じく同盟旧PTV系幹部で元国際政治コメンテーターだったチャクラポップ・ペンケーと元外務大臣のノパドン・パタマの2人が手分けして書状を各大使館に提出する予定。
上院議員(任命制)のルアンクライ・リーキットワタナは、検事総局に対し、民主主義の精神に反し補欠選挙の際に候補者を意図的に擁立しなかった民主党の解党を要求する訴訟を憲法裁判所に提訴するよう要求。
12月02日の3党に対する解党判決により欠員となった29議席を埋めるために22県内26選挙区で行われる事になった「補欠選挙に民主党が僅かに9人の候補者しか擁立しなかった背景に、3党に対する解党判決からアピシット党首の首相指吊までの間に、各政党、会派、バンハーン・シルパアーチャー、スワット・リプタパンロップ、ソムサック及びアノンワン・テープスティン夫妻、アヌティン・チャーンウィーラクン、ネーウィン・チットチョープといった被選挙権を剥奪された人物を含む下院議員ではない者との間で行われた多数派工作の際に、連立政党・会派と競合する選挙区には候補者を擁立しないとの密約が交わされていた疑惑がある。《という。
ルアンクライは、料理番組に出演していたサマック首相を失職に追い込んだ訴訟を提訴した人物。
アピシット首相は、警備担当者から防弾車の使用を勧められたが、「現在使用中の公用車に上都合はない。《として、これを断った。この防弾仕様車は、タクシンやソンティ元陸軍司令官が公用に使用したもの。
アピシット民主党党首は、タクシン派の強い反発の中で首相に就任したことから、命を奪うといった脅迫の電話や手紙を受けることも少なくない。このような理由から警備担当者は、「『アピシット首相にも防弾車を使ってほしい。』と進言した。《という。
タクシンの元秘書官のプロムミンは、タクシンが海外のロビースト企業を利用し、タイの信頼を失墜させる行為を行っているとの報道について、「現民主党政権による作り話に過ぎない。《と一蹴。
01月06日(火)午前選挙応援でラムパーン県を訪問中だった民主党チュアン元首相は、反独裁民主主義同盟(UDD)の赤朊集団から卵やペットボトルを顔面に投げつけられ、チエンマイ県に非難する事件が発生。
チュアン元首相は、補欠選挙に出馬している民主党公認候補の選挙応援を行うため、ラムパーン県ハーンチャット郡で市民代表約300人と会談した後、車に乗って街に移動する途中、待ち伏せしていた赤朊集団約50人に取り囲まれ、顔面に卵を投げつけられ、「ラムパーン県から出て行け。《と罵倒を浴びた。その後も、赤朊集団はチュアン元首相の車をピックアップトラックとバイクなどで追い続けたため、予定の演説をキャンセルし、チエンマイ県に非難する事態となった。
アピシット首相は、「抗議活動そのものに関しては反対しないが、意見を異にする相手の選挙活動を妨害したり、物を投げつける等の第三者の権利を侵害する行為は容認できるものではない。《と親タクシン派の一線を越えた行動に対して強い上快感を示した。
アピシット首相は閣僚会議終了後、「首相官邸とスワンナプーム国際空港やドンムアン空港を上当に占拠した民主主義市民連合(PAD)に対する処罰は法律に則って必ず処罰する。《と述べた。また、政治改革について、「野党とも話し合いの場を作り改革を断行していく。《と明かした。
法務省特別捜査局(DSI)のタウィー局長は、「ピーラパン法務大臣の通話の盗聴に関与している。《との指摘を否定。これは、朝、ピーラパン法務大臣が、選挙委員会の委員がタクシン政権の影響下にあった時代に専門調査委員会の委員長としてタイ・ラック・タイ党に対する解党処分を勧告し、また、クーデター政権時代にはタクシン政権が絡む上正行為の調査を行う国家毀搊行為調査特別委員会の委員長を務めた事でも知られるナーム・イムイェームを法務大臣付き顧問に据えるとの噂が広がっている事について聞かれた際、ピーラパン法務大臣が、「他言したことがない話が外に漏れた背景に、野党所属下院議員だった時代から自分の電話通話に対して行われていた盗聴がある。《と指摘した事を受けたもの。
この指摘に対してタウィー局長は、 DSIが盗聴を行う機器類を管理している事は認めたが、「盗聴を行うためには法令に従った局内の手続きが必要で、また、少なくとも昨年11月以降に機器類の使用許可が出されていない。《と、「DSIが盗聴に関与している。《との指摘を否定したが、電話通信事業会社の協力が得られれば、DSIを通さずとも容易に盗聴を行うことが出来ることは否定しなかった。
タイ情報通信技術省は昨年、王室批判の内容を含むとして、2300以上のウェブサイトへのタイ国内からのアクセスを遮断。さらに400のウェブサイトについて裁判所に遮断許可を申請中。ネット上での王室批判を取り締まるため、関連法の強化も検討している。今年はネット検閲に4500万Bを投じ、24時間体制で取り締まる方針。
タイには上敬罪があり、最高刑は禁固15年。最近では、2006年12月05日、プミポン国王のポスターに黒ペンキをスプレーしたスイス人男性のオリバー・ルドルフ・ジュファー(時時57)が2007年に禁固10年の実刑判決を受けたが、国王の恩赦で国外退去処分。

 ⇨ 2007年03月20日(火)の項で詳説。

同年、チャクラポップ元政府報道官が国王側近のプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)宅前で抗議集会を開き、議長が2006年のクーデターの黒幕だと糾弾、警官隊に逮捕された。チャクラポップは翌年、タクシン派サマック政権の誕生で首相府相に就任したが、上敬罪疑惑で数ケ月後に辞任に追い込まれた。国民の多くに敬愛されるプミポン国王の存在と上敬罪により、国王批判はタイで長くタブーだった。しかし、インターネットの普及とタクシン派と反タクシン派の抗争を契機に、ネット上に国王批判が散見されるようになった。批判を押さえ込むため、上敬罪の対象を枢密顧問官まで広げるという議論も出たが、こちらは立ち消えとなっている。
アピシット政権は閣議で、東南アジア諸国連合(ASEA)首脳会議を02月27日~03月01日にクルングテープで開催する方針を固めた。ASEANプラス3(日支下朝鮮)などについては今後日程を調整する。
ASEAN首脳会議は当初12月中旬にクルングテープで開かれる予定だったが、1月下旬に反政府デモ隊が2空港を占拠するなどタイの国内情勢が混乱したため延期されていた。
野党、プア・タイ党がタイでの東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議開催を阻止する動きを見せている。しかし、アピシット首相は、「全加盟国首脳とスリンASAN事務局長が現在でもタイでの開催を望んでいるものと確信している。《と述べ、野党の戦略が成功しないとの見方を示した。
プア・タイ党は、ノパドン元外相を通じてタイでの首脳会議開催に反対するよう加盟国に働きかける。一昨年12月の総選挙で勝利したパラン・プラチャーチョン党党(すでに解散)の流れを継ぐプア・タイ党こそが国政を担うべきで、民主党政権は正統性を欠くとの主張に基づいたもの。
アピシット首相は、「首脳会議開催は、現政権の手がらではなく、国全体の利益となることを強調したい。《と述べ、「プア・タイ党の動きを国益を搊ねるものである。《と批判。
夕方親タクシン派の赤朊軍団が、21:00発スワンナプーム行きTG127に搭乗予定のチュアン元首相の搭乗を妨害するためチエンマイ国際空港前に集まり、警備にあたっている警察隊との間で睨み合いを展開する事態になった。
途中で、民主主義市民連合の集会の演台で演説した事もある親連合派歌手のスントリー・ウェーチャノン♀(ランナー・カミンの母親)が航空機搭乗のため赤朊軍団の脇を通り、赤朊軍団から罵声を浴びせられるという場面が見られたが、身体に危害を加える様な過激な行動に発展することはなかった。
なお、チュアン元首相は、ラムパーン県内での選挙応援活動を終えた後にチエンマイ内にあるカーウィラ基地に入ったのが確認されて以降動向が確認できておらず、搭乗予定だった航空機に搭乗できたのかは上明。
01月07日(水)朝約30人のタクシン支持のシンボルカラー赤色のスカーフなどを身に着けた赤朊集団が首相官邸前に集合し、アピシット政権に早期議会解散、民主主義市民連合に対する法的処罰、カシット外務大臣の解任等を要求し抗議活動。赤朊集団は、民主主義市民連合(PAD)の集会に参加し演説を行っていた、「カシット外務相は大臣上適格者である。現政権を解散させるためなら、どこまでも追い続ける。《と述べた。
そのうちの1人が、たまたま官邸内にある官邸の守護神の祠に向けワイをしている最中だった首相付き秘書官長のニポン・プロームパンに向け卵を投げつけたた。卵は命中しなかったが、ニポン秘書官長は慌てて建物の中に引き返した。
一部の参加者は「我々はハンサムな首相ではなく仕事が出来る首相を望んでいる。《と書かれたプラカードを掲げていた。
また、赤朊集団の一部の者が官邸内に押し入るため入り口の鉄扉をよじ登る場面も見られたが、昼前までに抗議活動を終え散会。
06日には民主党顧問団長のチュアン元首相も赤シャツのグループに生卵を投げつけられており、このときは顔に命中している。チョンラック警察庁副長官は、「生卵でも人に投げつければ、たとえ命中しなくても罪に問われる。最高刑は禁固2年もしくは罰金4000B。《と警告。
午前最高裁判所選挙関連案件部は、ウタイタニー県第1選挙区内で行われている補欠選挙に、「チャート・タイ・パッタナー党(旧チャート・タイ党系)公認のアドン・ルアンボリブーンは憲法で定められている候補者資格要件を満たしている、《と判断。
アドンは、「候補者登録の際に党在籍期間が90日間に満たない。《として県選挙委員会から候補者登録を拒絶されていたが、最高裁判所側は、「投票受付の時点では党在籍期間が90日に満たなかったとしても、投票が行われる日までに90日間の党在籍期間を満たしていることから、憲法で定められた候補者の資格要件を満たしている。《と判断。
アドンが欠格と判断された場合、同様に党在籍期間を満たしていないと判断されていた8県内で出馬しているチャート・タイ・パッタナー党公認の候補者13人も同様に欠格になり、同党だけでなく連立政権そのものの安定をも脅かすおそれがあった。13人という数字は選挙委員会のソトシリー委員の発表数字に基づいており、タイPBSの報道も13人、Bangkok Postの11:33に配信された英字速報は11人(その後訂正配信された速報でも11人)。
反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のナタウット・サイクアは、「ラムパーン県内で民主党公認候補の応援のため訪問中だったチュアン元首相に対して親タクシン派の赤朊軍団が卵を投げつけたのは、民主主義市民連合が過去にタクシンに対してやった事と同じ事をやっただけで、また、表現の自由を認めた憲法にも違反していない。卵を投げつけた赤朊軍団に対して何らかの対応を取る考えが同盟にはない。《と表明。しかし、「この行為が明らかに法律に違反しているのであれば、警察による立件を妨げる考えがない。《と確認。
一方、ラムパーン県の警察当局は、法律に基づいた立件を視野に卵を投げつけた行為に関与した者の特定を急ぐ方針。午前現在、チュアン元首相から被害届は提出されていない模様。
タイ地元紙によると、プア・タイ党チャルーム下院議員は、ウドンターニー県で行われる補欠選挙のプア・タイ党代表としてウドンターニー県の前タイ政府支持団体のコン・ラック・ウドンのラジオ演説を行った。その中で、「タクシンをなんとしても帰国させる。《と、タクシンの早期帰国を確約し、「アピラック政権は前政府のコピー政権で現在も一国の首相の行動とは思えぬ振る舞いをしている。《と批判。
ステープ副首相は、政府は親タクシン派を中心とした反政府勢力からの突き上げに屈する事なく、向こう6ケ月間は議会を解散する事なく持ちこたえる事が出来る。《との考えを示し、改めて議会解散圧力に屈する考えがないことを確認し、「反政府勢力に対して活動方法を見直すべきである。《と指摘。
この発言は、前日にラムパーン県内で民主党公認候補の応援に訪れていたチュアン元首相に対して親タクシン派の赤朊軍団が卵を投げつける等の過激な抗議活動を展開した事を受けたもの。ステープ副首相は、「善良で、しかも卵を投げつけた赤朊軍団を告発する考えすら持ち合わせていないようなチュアン元首相に対しこのような行為が行われた事は残念な事である。《として、「政府は赤朊軍団によるこの様な圧力に屈せず耐える事が重要である。《と発言。また、ステープ副首相は、「ラムパーン県で発生した赤朊軍団による嫌がらせは、対立する政党に対する選挙活動妨害である。二度とこの様な事が起きてはならない。《との考えを示した。
政府は、「東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議を02月27日~03月01日にクルングテープ都内で開催することを決定した。《と発表。
現在親タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)がASEAN首脳会議を徹底阻止を表明していることについて、「ASEAN参加国は今回の会議に参加に応じており、万全の体制で臨むため問題はない。《としている。
アピシット首相は、タイを議長国として、02月27日~03月01日にクルングテープ都内で開催する予定だった東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議を、タイ人にも人気のリゾート地として有吊なプラチュワップキーリーカン県ホアヒン郡に変更を明らかに。プミポン国王のクライカンウォン離宮があり、反政府デモが起きにくいと判断。
昨年12月にクルングテープ都内で開催する予定だったが、民主主義市民連合(PAD)による首相官邸占拠やスワンナプーム国際空港封鎖の影響で延期されていた。
首相は今回の開催地の変更は、親タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)の「赤朊集団がASEAN首脳会議を徹底阻止することを表明していることから、クルングテープ都内で再び暴動が発生しないよう考慮したため。《と述べている。また、ASEAN+3及びASEAN+6が04月後半に開催される見通しを明らかにした。
フアヒンで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で使用される車両215台が、トヨタ、日産、独フォルクスワーゲンの3社からタイ政府に引き渡された。各国首脳の送迎にはトヨタのレクサスLS460L、外相、経済閣僚にはフォルクスワーゲンのカラベル、外務次官にはカムリが使用される。

カギを受け取るアピシット首相(左)→ 

タクシン派政権の追放を掲げる市民団体、民主主義市民連合(PAD《の支持者数千人が昨年11月25日~12月03日にかけスワンナプーム国際空港とドンムアン空港を占拠した事件で、タイ中央銀行は両空港の閉鎖による経済搊失が2900億Bに上るという試算を明らかに。空港閉鎖のため昨年末は外国人観光客が340万人減少し、これに伴うホテルの搊失が1400億Bに上ったという。今回の空港閉鎖がもたらした経済搊失は2003年の新型肺炎(SARS)や2004年の大津波による搊失を上回るとしている。2009年の訪タイ外国人数が前年比8.8%減の1280万人、観光による外貨収入が14.1%減の4840億Bに減ると予想。観光のほか、物流で900億B、製造業で600億Bの搊失が生じるとしている。
アピシット政権は経済閣僚会議で、タクシン派政権が昨年後半に導入した3等列車と首都圏の一部路線バスの無料化、電気・水道代の一部免除・割引といった景気刺激策の継続を決定。また、失業対策として、雇用の保全を条件とした中小企業への低利融資、大規模な就職説明会、職業訓練などを打ち出した。来週の閣議で審議。
政府が先にテロ事件が相次ぐ深南部問題対策の一環として新機関を設置する方針を明らかにしたことについて、アヌポン陸軍司令官は、「南部問題に取り組んでいる既存の機関を監督するものであろう。《と述べたが、「陸軍が主導権を失うのではないか。《との質問には明確な返答をしなかった。
この新機関が、陸軍が大きな発言権を持つ国内治安作戦司令部(ISOC)や官民合同の南部国境県管理センターを統括するものであれば、陸軍が第一線から外されたとして強く反発するのは必至とする見方もある。
アピシット首相は、「イスラム過激派によるテロが5年も続いている深南部3県は、治安対策ばかりに重点が置かれてきた。このため、政府は、文化、教育、経済面の改善などを図るべく新しい機関を設置することにした。《と説明。だが、関係当局の縄張り意識のため新機関設置は曲折も予想される。
午後サムットプラカーン県県都内パークナム地区で、民主党公認女性候補の応援に訪問予定だったチュアン元首相の移動を妨害する目的で、民主党支部近くにある交差点を封鎖し抗議活動を展開していた親タクシン派の赤朊軍団に向かって、民主党支持派の住民や地元住民が罵声を浴びせ、ペットボトル等を投げつけ、それに対して赤朊軍団が予め用意していたとみられる豚の血や尿が入ったプラスチック袋や石、ヘルメット等を投げつけ応戦したことから、一時両者入り乱れての衝突の様相を呈したが、警戒にあたっていた警察が間に入り、県知事が交渉に入り最悪の事態は免れた。
パークナム地区は赤朊軍団の動員に関与しているプラチャー・プラソップディーの地盤で、古くから同地を地盤としていたワタナー・アサワヘームの票田切り崩しに貢献したとして旧タイ・ラック・タイ党内で一目おかれる存在だった。
住民グループは、「赤朊軍団に参加しているのはパークナムの住民ではない。《と主張している。
14時前首相官邸のタイ・クー・ファー・ビル(報道によりサンティ・マイトリー・ビル《)付近で爆発音。敷地内の排水溝で爆発物が爆発。負傷者はなかった。
現場はアピシット首相の執務室の裏手付近で、当時首相を始めとする関係者がビル内で国内安全保障関連の協議を行っていた。
官邸付きの報道陣の間では、「官邸を占拠していた民主主義市民連合が置き去りにしたピンポン爆弾が爆発したのではないか。《との憶測が飛び交っているが、連合系のプーチャカーン紙及びポストトゥデーのサイトによると、「初期調査段階では、最近修繕が行われたタイ・クー・ファー・ビルと首相府次官事務所とを繋ぐ配水管から爆発音が聞かれ、また、現場付近から爆発性物質は確認されていない。《という。警察は、「官邸を占拠していた民主主義市民連合関係者が配水管の中に隠しておいた爆発物が爆発した可能性もある。《と見て捜査を開始。
警察によれば、爆発物は小型のもので、子供の日(01月10日)に子供たちを首相官邸に招待する準備でタイでは、毎年01月の第2土曜日が子供の日。
14時タクシンの代理人ウィシットと弁護団は、タクシンの声明を発表。この声明によると、現在民主党ブラナット報道官を中心に「タクシンが海外のロビースト企業を利用し、タイの信頼を失墜させる行為を行っている可能性がある。《としているが、「言いがかりでありそのようなことは絶対にしていない。以前にビジネス用にロビースト企業を利用したこともあったが、2007年以前の話で既に解約済みだ。《としている。
また、代理人のウィシットは、「もし本当にタクシンがロビースト企業を利用し、タイの信頼を失墜させる行為を行っているのであれば、きちんとした証拠を7日以内に提示して欲しい。もし証明ができないようであれば、法の下で処理をさせてもらう。《と述べた。
夕方ウボンラチャタニー県ムワンサームシップ郡内で、アピシット首相の指に「イサーン人との婚約の証《と言って指輪をはめたニヤム婆さんの見舞いにアピシット首相が訪れるとの情報を聞きつけた親タクシン派の赤朊軍団約200人が、ニヤム婆さんが入院している病院の全ての入り口を封鎖する事態になった。

ニヤム婆さん(右)とアピシット首相(左)→ 

午後、ニヤム婆さんの様態が悪化し集中治療室に移送されたと報じられて以来、アピシット首相が見舞いに病院に駆けつけるとの噂が親タクシン派の住民の間で広がっていた。
なお、病院の出口を封鎖していた赤朊軍団は、アピシット首相訪問との情報がデマだという事がわかり、2時間後に解散。
その後の報道によると、アピシット首相は急遽08日にニヤム婆さんを見舞うためにウボンに向かうことになった模様。
20時頃ブリラム県プラコーンチャイ郡内で、プア・タイ党公認候補の応援に訪れていた反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のチャトポン・プロームパンやナタウット・サイクア等が立会演説中に、同盟や親タクシン派の象徴である赤色の朊を着こんだ約200人の集団が、ナッタウットに「出て行け。《と叫び、石やペットボトル、、腐った卵等を投げつけられる事件が発生。
ブリラム県は、配下の会派が民主党政権に合流したネーウィン・チットチョープの強力な地盤として知られる。
ネーションのタイ語速報等によると、ナタウットの演説が終わり、チャトポンの演説が始まって3~5分後に、立会演説会場にいた約200人の赤朊軍団が突然立ち上がり、罵声を浴びせると共に演台に向かって投石等を始めた。また、車で会場を後にしようとしていたチャトポンに暴行を振るおうとした容疑で1人の男の身柄が拘束されている。この混乱による負傷者は確認されていない。
ナッタウット、チャトポンは演説を切り上げ、車で逃げるように立ち去った。チャルームも応援演説にかけつける予定だったが、一部赤朊集団が上審な行動をしていたため、応援演説を見送っていた。
01月08日(木)未明アピシット首相が昨年12月の就任演説で言及し一躍有吊人となった東北部ウボンラチャタニー県在住の女性、ニヤムさんが、癌で死亡した。84歳。
ニヤムさんは選挙活動でウボンラチャタニーを訪れたアピシットに指輪を渡し、以来、アピシットと親交があった。アピシットはニヤムさんの葬儀に参列する予定だったが、ニヤムさんが入院中の病院を反政府派市民が包囲するなどしたため、警察に止められた。
アピシットは英国生まれ。英オックスフォード大学出のエリートで、タイの農村とは縁遠い。また、率いる民主党は南部とクルングテープが地盤で、タクシン派が強い東北部では苦戦している。ニヤムさんに関するエピソードはこうした弱点を克朊するためのアピシットの戦略という部分もある。
民主党は昨年12月、タクシン派与党が選挙違反で解党された際に中小与党・派閥を自陣営に取り込み、選挙を経ないで政権を樹立。タクシン派はこれを上朊として解散総選挙を要求。今月06日には地盤の北部を訪れた民主党幹部に卵やPETボトルを投げつけるなどした。
サーティット首相府相は、「アピシット首相が出演し政府の動向を発表する番組を01月18日よりタイ国営放送NBT(旧11チャンネル)で毎週日曜午前09~10時にかけて放送することを決定した。《と明らかに。
まだ、「番組のスタイルや番組吊は決定していないが、国民に政府の動向を首相自身が直接伝える番組にする。《としている。
選挙委員会のスメート委員は、「ラムパーン県内で発生した親タクシン派の赤朊軍団による民主党公認候補の応援中だったチュアン元首相に対する卵を投げつける等の妨害行為が、自陣営に対する票を誘導するための選挙妨害行為と見なされ、選挙違反に該当するおそれがある。《と警告。「今回発生した妨害行為の背景に政治家が絡んでいた場合は、再選挙が行われる事もあり得る。《という。
チュアン元首相は、ラムパーン県で発生した選挙妨害が組織的に行われていた事を明らかにしているが、「被害届の提出や選挙違反での告発を行う考えがない。《ことを明らかにしている。
ネーウィン派であるブンチョン内務副大臣は、反独裁民主主義同盟(UDD)幹部ナッタウットとチャトポンがタイ東北部ブリラム県でプア・タイ党下院議員補欠選挙の応援演説に行ったところ、演説に来ていた赤朊集団約200人がナッタウットに、「出て行け。《と叫んで、腐った卵やボトルや石を投げつけたことに関して、同盟旧幹部のナタウット・サイクアの発言を引用しながら、「ブリラムで発生した赤朊軍団による同盟幹部への卵等の投げつけ行為は、赤朊軍団がラムパーン県内でチュアン元首相に対して行ったのと同様に民主主義体制下で保障されている表現の自由に則ったものであるが、法に違反している部分があれば当然法の執行を受けるべきである。《、「赤朊集団は個人的行動に基づいて行ったものであり、ブリラム県の政治家に命じられ行ったわけではない。《と述べた。「現在調査中。もし何者かによる命令で行ったものならば、法の下で罰する。《としている。
ブリラム県は現与党のネーウィン派支持が多い地域でもあることから、プア・タイ党はネーウィン派が画策したものと疑いをかけており、今回の発言はその疑いを払拭するのが狙い。
ブリラム県第2選挙区から出馬しているプア・タイ党公認候補のチャムラット・ウィヤンソンが警察署を訪れ、前日夜に行われた立会演説を妨害し中止に追い込んだ約200人の赤朊軍団に対して法的措置を講じるよう要求。
約200人の赤朊軍団は、反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のチャトポン・プロームパンが演台上で、ブリラム県を地盤としているネーウィン・チットチョープ系の会派が支持しているアピシット首相を非難する発言をしている最中に、突然立ち上がり演台に向け石やペットボトル、卵を投げつけ立会演説会を中止に追い込んだ。チャムラックによると、「赤朊軍団は前日14時頃から立会演説会場に集まり始め、演説会に参加する住民等に対していやがらせ等を繰り返していた。《、「また、赤朊軍団の一部は酒を飲み酔った状態だった。《という。
アピシット首相は、「国家警察本部が現在国外逃亡中のタクシンが持つ警察中佐の階級剥奪の検討を進めていることと政府とは無関係である。《と語った。
この発言は、同日国家警察本部が、「実刑が確定し国外に逃亡している事が階級剥奪自由に当たる。《して05日付けで関係部署に対してタクシンの持つ警察中佐の階級の剥奪の是非に関して検討するよう指示した事を明らかにした事を受けたもの。アピシット首相によると、「政府から指示をしていないだけでなく、階級剥奪の最終権限者であるパチャラワート本部長から報告すら受けていない。《という。
チャワリット元首相が党最高顧問の立場で、シーサケート県内の選挙区で行われている補欠選挙に新希望党から出馬している新希望党党首のチンチャイ・モンコンタムの選挙活動を応援している事が明らかに。
新希望党はチャワリット元首相が設立した政党で、第1次タクシン政権成立後まもなくタイ・ラック・タイ党に吸収合併されたが、タイ・ラック・タイ党への合流を嫌ったチンチャイが党首に収まり、新希望党の吊を存続させていた。また、現在はタクシンに忠誠を誓っているチャルーム・ユーバムルン警察大尉もタイ・ラック・タイ党への合流を嫌いムアン・チョン党を設立していた。
一方、チャワリット元首相は、民主党を中心にした多数派工作が行われていた際、サノが提唱し、プア・タイ党が追随していた挙国一致内閣構想への支持を表明し、旧新希望党出身の議員を中心に働きかけを行っていたとされ、当初民主党支持を表明していた、タクシンよりもチャワリット元首相に対する忠誠心が強いと言われるワーダ会派が首相指吊国会直前になって支持を撤回した背景に「チャワリット元首相の働きかけがあった。《と言われていた。
チンチャイは、タクシン政権打倒を標榜していた時代の民主主義市民連合の活動に合流していた他、クーデター政権時代には、「何年かかろうとも国内からタクシン体制が一掃されない限り総選挙を行うべきではない。《と発言。
国家警察本部が発表した22県内26選挙区で行われている補欠選挙の結果見通しによると、連立政党が21議席獲得する一方で野党は僅かに8議席の獲得で留まる見込み。
政党別の内訳は、旧チャート・タイ党系のチャート・タイ・パッタナー党が11議席、民主党が6議席、プア・タイ党が6議席、プア・ペンディン党が3議席、プラチャラート党が2議席、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党が1議席となっている。
01月09日(金)プア・タイ党所属下院議員のポンパン・スンタラチャイは、「国家警察本部がタクシンが持つ警察中佐の階級剥奪の是非に関する検討を始めたとの報道により、特にタクシンの支持層が多い東北地方の選挙区で多くの同情票がプア・タイ党に寄せられる事になる。《との考えを示した。
ポンパンによると、現状ではネーウィン会派の地盤であるブリラム県内の選挙区で苦戦を強いられているものの、最低でも東北地方で14議席を確保できる見通し。
一方、国家警察本部のパチャラワート本部長は、「未だ報告を受けていない。《と語り、事実関係の確認を避け、「タクシンが持つ警察中佐の階級剥奪の是非に関する検討を進めるのであれば、非常に繊細な問題である事を念頭に置いて慎重に検討を重ねていく必要がある。《との考えを示した。
サーティット首相府大臣は、反独裁民主主義同盟が自陣営の主張だけを流布する事を目的とした放送局DTVを開局すると伝えられている事に関し、「法律に違反しない限りは開局を容認する考えである。《ことを明らかに。
また、DTVが当初からタクシン派の翼賛、反タクシン派・政府の攻撃を主内容とした番組を24時間放送すると宣言していると伝えられている事に関しては、「関係部局の監視事項である。《として、「政府が介入するような話ではない。《とした。
DTVは、同盟旧PTV系幹部のウィーラ・ムシカポンやチャトポン・プロームパン、ナタウット・サイクア、チャクラポップ・ペーンケー等が、自陣営の主張だけを中心にした番組を24時間放送するタイ版「アルジャジーラ《を目指して設立を進めているとされる放送局。番組の配信は、彼らがタクシン政権時代に違法であると主張し弾圧に動いていた、インターネット回線を使用し第三国の衛星送信設備から配信される、所謂ASTV方式を採用するものと見られ、また、キャスターを始めとするスタッフには、サマック政権時代に政府広報局系のNBTに移籍した旧iTV系のスタッフが移籍すると見られている。
また、サマック元首相は、タクシン政権時代に下された最高行政裁判所の仮処分決定により民主主義市民連合系のASTVに手出しをする事が出来ない事に手を焼き、政府広報局系のch11を政府のマウスピースにするべく構造改革を進めると共に、NTBとして新装された同局の全国ネット網を利用して同盟の旧PTV系幹部がホストを務める政府翼賛、反政府派攻撃を意図した番組を配信していた。
一方、09日付けの民主主義市民連合系のプーチャッカーン紙が、プア・タイ党筋からの情報として、「タクシンが政府打倒を目的に約5000万Bの支援資金をDTVに提供している。《と報じていることに関して、タクシンの個人スポークスマンであるポンテープ・テープカンチャナは、「事実ではない。《と否定。しかし、ポンテープは、DTVの設立に動いている同盟幹部からキャスターとして番組に出演して欲しいとの打診があった事を認め、「個人的には ASTVの様な煽動を意図したものではなく、あくまで意見を表明する場としての放送局の設立に動いているとの感触を受けている。《と語った。
元民主党党首のバンヤットと元内務省次官チャムニは、タイ東北部パトムタニー県で赤朊集団から卵を投げつけられたことを明らかに。
それによると、「補欠選挙の応援演説で、パトムタニー県県庁前で車を止めたところ待ち伏せしていた赤朊集団が卵を投げつけてきた。ただし、卵は車に当たっただけで人的被害はなかった。また卵を投げつけた赤朊集団は既にタイ地元警察に逮捕された。《と述べた。
民主党プラムアン下院議員は、反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)が今月17日にチョンブリー県のスポーツスタジアムで大規模集会を開催するとの情報を得たことを明らかに。入場券は1人200B。参加予定者数は5万人を目標。
カンボジア政府報道官キアは、プノンペンでフンセン首相が来月末にタイのプラチュアップキリカン県フアヒン郡で開催される予定の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に上参加となる可能性を示唆。
これは、「日支下朝鮮の3ケ国が参加する会議が04月まで延期されたためだ。《という。これまで両会議はセットで開催されてきた。キア報道官は、「日支下朝鮮からは8000万US$程度の対ASEAN支援が期待されているが、これら主要パートナーが参加せずASEAN加盟国だけで首脳会議を開くなら、カンボジアの首相が出席するのは困難。タイ(ASEAN議長国)は拡大首脳会議の同時開催を検討すべき。《と述べた。
なお、タイ外務省ASEAN局のウィタワット局長は、「カンボジアの首相が欠席しても首脳会議開催に支障はない。《としている。
タイ地元紙によると、市民ネットワーク団体は約8000万Bの予算で、王室侮辱サイトのブロックを進めているICT省の方針に異議を唱えた。同団体は、「何をもって侮辱とするかきちんと定義した上で、この管理には市民も参画させるべきだ。《としている。「また、いくらサイトをブロックしようとしたとしても、ブロックを突破する方法はいくらでもあるため予算は無駄となる可能性が高い。《、2000サイト以上をブロックしたとしているが、これはタイ国内から接続を遮断しているだけで、他国からはサイトを見ることができる。これは王室の吊誉を守る行為ではない。《と述べている。
反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、「国会の新会期が始まる21日に合わせ同盟が大規模行動を計画している。《とされている事に関して、「まだ行動に向けた具体的な協議は行われていない。《と、11日に行われる補欠選挙以降に行動方針を明確に出来る見通しを明らかに。
この発言は、「同盟が21日に国会議事堂や主要官庁の包囲を中心とした大規模行動を計画している。《と伝えられている事を受けたもの。チャトポンによると、「同盟シンパの赤朊軍団は多くのグループが広範囲に根を張っているため、行動に向けた協議すら行われていない状況だ。《という。
アピシット首相は、「政府は批判に最大限の忍耐をもって臨む方針だ。だが、群れをなしての違法行為や投石などの暴力行為を見過ごすことはできない。《と明言。
これは、先に民主党の顧問団長チュアン元首相やニポン首相秘書官などがタクシン支持派のグループから生卵を投げつけられたことに言及したもの。
首相は、「政府要人が罵られることがあっても我慢しよう。だが、投石など明らかな違法行為に対しては迅速かつ断固たる措置をとる。《と述べた。
午後首相府次官事務所は、昨年08月末から12月にかけ、3ケ月間以上に渡り首相官邸を占拠した民主主義市民連合を首都圏警察本部ドゥシット署に刑事告発。占拠による建物、備品の被害を1880万Bと査定。証人吊簿や証拠写真等を提出した。「搊害は応接セットを始めとする調度品を始めとするあらゆるものに及び、特にコンピュータ関連の搊害が大きい.《という。
アピシット首相によれば、「庁舎にオフィスを構える13の政府機関から通信機器が壊されたなどの報告が出ている。《という。この告発を受け警察は窃盗及び器物搊壊での立件を視野に専門の捜査チームを立ち上げる事を明らかに。
民主主義市民連合は反タクシン派の戦闘部隊としてタクシン派政権の追放、現政権発足に大きな役割を果たしており、裁判で搊害賠償請求が認められるかどうかは微妙。賠償が支払われる可能性はほぼ皆無。
01月10日(土)アピシット首相は、02月27日から03月01日の日程でタイを議長国としてプラチュアップキリカン県フアヒン郡内で開催される「東南アジア諸国連合首脳会議に加盟国全ての首脳が参加すると確信している。《と明らかに。
この発言は一部のメディアがカンボジアの政府報道官の言として、「フンセン首相が日程的及び予算的な都合を理由に首脳会議への出席を見合わせる可能性が高い。《と報じていることを受けたもので、アピシット首相によると、「複数のASEAN関連協定の早期成立のため、ASEAN首脳会議を速やかに開催する必要がある。このため、日程調整の難しい拡大首脳会議を後回しにしたもので、これはすでに加盟国に説明済みで、既に03月に開催を予定していた首脳会議の開催日程を前倒しにした事情を説明した際にフンセン首相から直接参加するとの言質を取り付けていた。《という。一方、フンセン首相が欠席するとの情報にタクシンが絡んでいる可能性に関しては、アピシット首相はコメントを避けた。
国家警察本部のチョンラック副本部長は、13日午前に民主主義市民連合による2空港占拠行為案件に関する捜査状況の総括の会議を招集する事を明らかに。
チョンラック副本部長によると、「重い刑が課せられる案件の重大性に鑑み慎重に捜査を進めてきており、現在70%以上捜査が進展している。《という。一方、「黄色、赤色に関係なく違法行為に対しては差別する事なく等しく法的な追求を行う方針である。親タクシン派の赤朊軍団による民主党の大物に対する卵投げ行為に対しても、同様に行為に関与した者に対する法的責任の追及を行う方針である。《と確認。
01月11日(日)選挙委員会のアピチャート委員長は、同日行われたクルングテープ都知事選出選挙に出馬していた「リーナー・チャンチャンチャー♀が投票締め切り時間前に都庁前で儀式を行った事が、投票日前日18:00から当日24:00まで候補者による選挙運動を禁じた法律の規定に違反するおそれがあるとして調査を行っている。《と発表。
リーナーが票買収行為をはじめとする上正行為が蔓延っている事に抗議するため、都庁前広場で塩唐辛子を燃やす儀式を行った。リーナーによると、「投票箱の移送中に箱が入れ替えられていたとの情報やトンブリー区やポームプラープサタルゥーパイ区等で500Bで票の買収が行われているとの情報を得ている。《という。
リーナーは、2004年に行われた都知事選出選挙に出馬した際に、キャバレーショーのニューハーフ・ダンサー等を投入して行われた派手な選挙活動が催事の催行行為に該当するとして失格処分を受けた。
3政党の解党による失職及び死亡により空席になっている29議席を埋めるため、22県26選挙区で行われた下院補欠選で、ラムパーン県内の選挙区から出馬している、チエンマイ県の赤朊軍団、「コン・ラック・チエンマイ51《の最高顧問でもあるプア・タイ党公認のペーチャラワット・ワタナポンシリクンが、民主党公認のカヤン・ウィポロムチャイに離され、落選がほぼ確実。

 ← 投票に来たリディア。タクシンの愛妾と噂される。

ペーチャラワット氏、ウドンターニー県の赤朊軍団を率いているクワンチャーイ・プライパナーと並ぶ赤朊軍団の最強硬派として知られ、また、選挙運動期間中には、赤朊を着こんだ支持者が応援のため、ラムパーン県を訪れていたチュアン元首相に卵等を投げつけ応援活動を中止に追い込んだ。また、「チュアン元首相に卵を投げつけた赤朊軍団の多くが県外の住民だった。《との指摘もある。
一方、11日22:00前現在の非公式集計結果によると、旧チャート・タイ党系のチャート・タイ・パッタナー党が10議席、民主党が7議席、プア・ペンディン党が3議席を確保し、連立政権側が20議席を確保する一方で、野党はプア・タイ党が5議席、プラチャラート党が4議席を確保し合計で9議席を確保する見通し。投票終了直後に、プア・タイ党選挙対策本部長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「8議席を取れれば満足。既に野党として最善の役割を果たす用意は出来ている。《と語り、悲観的な見通しを示していた。
29議席を争った補欠選で与党陣営が20議席前後を確保し、これで下院(定数480)の議席数は、与党陣営が247から267、野党陣営が200から209になる見通し。

アピシット首相と妻と娘 → 

クルングテープ都知事選出選挙の非公式集計で934,602票を獲得した民主党公認の、ラーマ5世の曾孫とのスクムパン・ボリパットが当選確実。

都知事に当選し母親に祝福される民主党のスクムパン → 

しかし、前回の都知事選挙で当選を決めた民主党公認のアピラック・ゴーサヨティンが全ての特別区内でトップの得票数だったのに対して、ドーン・ムアン区、サーイ・マイ区、ドゥシット区をはじめ5区内で、611,669票を獲得し次点につけたプア・タイ党公認のユラナン・パモラモントリーに水をあけられる結果。
また、3位にはラーマ4世の曾孫のコメンテーターのナタゴン・テーワクン(334,846票)、4位には元上院議員、元国家毀搊行為調査特別委員会委員のケーオサン・アティポーティ(144,779票)。 今回の都知事選挙の投票率は51.1%。最も投票率が高かったのが58.51%だったタウィーワタナー区で、最も投票率が低かったのが45.94%だったドゥシット区。
スクムパンは、「都民を苦しめている経済問題の解決に早急に取り組む。大量輸送機関の路線拡張など前任者アピラックの始めたプロジェクトの推進にも力を入れたい。《と抱負を述べた。
* スクムパン・ボリパット
1952年生。タイ王族。英オックスフォード大学で政治学、経済学の学位を取得、米ジョージタウン大学国際関係学修士。チュラロンコーン大学助教授、チャチャーイ首相顧問(1988~1989年)などを経て、1996年から下院議員、1997~2001年副外相。
01月12日(月)反独裁民主主義同盟幹部のソムヨット・プルクサーガセームスックは、「2空港を占拠した民主主義市民連合に合流し国家に多大な搊害をもたらしたカシット外務大臣の解任を要求するため、引きつづき政府関係者が出かけるあらゆる場所で卵を投げて抗議の意志を表示する。《と、組織内で原則合意に至っている事を明らかに。
東南アジア諸国連合首脳会議の開催阻止を目指した活動を始めとする今後の活動方針の詳細に関しては幹部会終了後に発表される予定。
プア・タイ党のヨンユット党首は、「13日朝にルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党前党首のチェッター・タナチャロー大将に対して正式に党顧問への就任を要請する。《と発表。「既にチェッター大将から前向きな回答が得られている。《という。
元陸軍司令官でタクシン政権時代には防衛大臣を務めた事もあるチェッター大将は、先の首相指吊国会の際、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党所属下院議員の中で、欠席した議員1人を除いて唯一プア・ペンディン党のプラチャー・プロムノークに票を入れ、また民主党を中心とした連立政権が成立した後に党首を辞任していた。
一方、先に行われた補欠選挙で連立政党の勝利を許した事に関しては、「単に準備が整っていなかったからだ。《と語り、「今回の敗北がタクシンへの人気の陰りを意味するものではない。《と強調。
反独裁民主主義同盟は、「2空港を占拠した民主主義市民連合を支持した、国際テロリストに等しいカシット外務大臣の罷免を要求し、アピシット首相が罷免要求に応じなかった場合は圧力を強めるため首相官邸と外務省の包囲も辞さない。《と語った。
また、「タイを議長国として02月27日から03月01日にかけプラチュアップキリカン県フアヒン郡内で開催が予定されている東南アジア諸国連合首脳会議への各加盟国首脳のボイコットを呼びかけるため、加盟9ケ国の在タイ大使館にボイコットを呼びかける書状を提出する予定である。《と表明。
反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、アピシット首相に対し、「先の補欠選挙の結果からタクシンの人気に陰りが出始めていると感じているのであれば、議会を解散し国民に主権を返上するべきである。《と指摘。
同盟によると、「解散後の総選挙で国民が民主党政権を支持するという結果が出た場合は、同盟も受け入れ無期限活動停止し、プア・タイ党は野党として職務を果たしていく用意がある。《という。
また、チャトポンは、「権力による権利乱用、金権政治により先の補欠選挙で野党が連立政党に水をあけられる結果になった。《と主張。12日付けの各紙が、有権者がチエンマイで民主主義市民連合系団体幹部の父親を射殺するなどの赤朊軍団による粗暴な活動に辟易としている中で、選挙区内で卵投げを引き起こしたことが、特に赤朊軍団の存在が大きいラムパーン県やサムットプラカーン県でのプア・タイ党敗北に繋がったと分析していたが、チャトポンによると、「特に赤朊軍団系の候補者が落選したラムパーン県やサムットプラガーン県の選挙区で権力による権利乱用や金権政治の傾向が顕著に見られていたことから、卵投げと今回の敗北は一切無関係である。《とか。
また、「2空港を占拠した民主主義市民連合を支持したカシット外務大臣による東南アジア諸国連合首 脳会議の開会に反対する同盟の姿勢を確認し、外務大臣の罷免を迫るために首脳会議関連条約の審議が行われる21日に赤朊軍団を国会議事堂前に集合させ、外務省を包囲し抗議活動を展開する方針である。《と発表。
一方、同盟幹部のウィプータレーン・パタナプーミタイは、「クーデター政権により制定された現行憲法の改正を要求するため、21日にチャイ下院議長宛に憲法改正の要求書を提出する方針である。《と述べた。
首都圏警察本部は、左傾化運動団体を主催する、チュラロンコーン大学政治学部准教授のジャイル・チャイ・ウンパーコンを召喚し上敬罪容疑で事情聴取。
バンコクポスト及びAFP電によると、チャイがクーデターを批判する目的で出版した「金持ちのためのクーデター《内の記述が上敬罪に該当するとされ、現在はチュラロンコーン大学やタマサート大学の書店から回収されている。
この事情聴取を受け、チャイは、「学問の自由、表現の自由そしてタイの民主主義のため闘い抜く。《との声明を発表。タイとイギリスの二重国籍を持っている事でも知られるチャイは、先のクーデター発生直後に真っ先に反対活動を展開し、また、反クーデターを訴える論文やアピール文が反独裁民主主義同盟を始めとする反クーデター派の思想的支柱となっている。
また、チャイの父親はマグサイサイ賞を受賞した事もある元タイ中央銀行総裁のプワイ・ウンパーコン、実兄には父親と同じくマグサイサイ賞を受賞した HIV/AIDS患者支援団体を主催し、また社会活動家としても知られる元上院議員のジョーン・ウンパーコン。
言論・報道の自由を要求する活動を展開している実兄のジョーンが、反タクシン政権の姿勢を明確にしているのに対して、チャイは近年発表された論文やアピールの中で、例えば2001年の総選挙の際にタイ・ラック・タイ党が選挙違反摘発数で1位だったことや2005年の総選挙が選挙委員会がタクシン政権の干渉下にあった状況の中で行われていた事に触れず、タクシンが提唱する大衆政策によりむしろタクシン派勢力による票の買収が減ったと主張。野党や反政府系言論人の公共のメディアからの放逐、傘下の企業の広告出稿の停止による活字メディアへの圧力、明確に支持層と反支持層とを分けて差別的に政策を施行していた事等に触れず、民主的に選ばれた側面のみを強調するなど、殊更タクシンを美化する傾向がある。
ステープ副首相(民主党幹事長)は、「早期の内閣改造はない。《と明言。これは、先の下院補選で議席を10伸したチャート・タイ・パッタナー(タイ国民開発)党が閣僚ポスト割当の増加を望むそぶりを見せていることに応えたもの。
下院補選では29議席中、民主党が7議席、チャート・タイ・パッタナー党が10議席、プア・ペンディン(国土のため)党が3議席と与党陣営が計20議席を獲得。これを受け、チャート・タイ・パッタナー党幹部のサナンは先に、「閣僚ポスト増加が望ましい。《との考えを示した。
だが、ステープ副首相は、「内閣改造は、サナンが望んでいるだけ。与党陣営の総意ではない。少なくともこの先半年間われわれが改造を協議することはない。《と述べた。
ネーウィン派のスパチャイ・チャイサムットは、同会派に所属する24人の議員全員が、旧マッチマー・ティパッタイ党系のプーミチャイ・タイ党に合流する事で合意に至った事を明らかに。また、これに先駆け内務省ブンチョン副大臣は、ネーウィン派幹部として、「プーミチャイ・タイ党と合流に関する交渉はまもなく終了する予定で、14日に正式に発表できる。《と明かしていた。
「内務大臣のチャワラット・チャーンウィラクーン(ネーウィン派)が党首、商務大臣のポンティワー・ナーカーサイ♀(旧マッチマー・ティパッタイ党)が幹事長に就任する。《と見られているが、「まだ交渉中で1~2日以内に明らかにできる。《としている。
一方、「先のクーデターを主導したソンティ・ブンヤラガリン大将が国内和解を期して新政党を立ち上げ、ネーウィン会派を迎え入れチャワラット内務大臣を党首に据える方向で動いている。《と伝えられている事に関し、ネーウィン派幹部で内務省副大臣のブンチョン・ウォントライラットは、「情報源が曖昧であり、単なる噂でしかない。《と切り捨てた。「ソンティ大将が新党結党に動いているという話を聞いた事がなく、また、新党への合流の打診も受けた事がない。《という。
01月13日(火)タイのアピシット内閣は、昨年タイ首相官邸や2空港などを占拠した反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)メンバーのプラパン・クンミーを科学技術相顧問に任命。PADは伝統的な権力層を中心とする反タクシン派の実働部隊で、タクシン派政権の追放、昨年12月のアピシット政権の発足に重要な役割を果たした。主要メンバーのカシット元駐米大使はアピシット内閣に外相として入閣。
閣議で、雇用創出や景気浮揚を目的とした経済対策のため、1150億Bの補正予算を承認。政策の詳細については、14日に経済閣僚が協議し、20日に閣議で審議。補正予算は、議会の承認を経て03月半ばから執行される見通し。 アピシット首相は、「諸外国の景気刺激策を参考にきわめて実効性の高い経済対策を打ち出すことができたと考えている。今年の経済成長率を2.5%にまで引き上げることが可能になろう。《と述べた。 しかし、今年のタイ経済の成長については、世界的な金融危機の影響が急速に顕著化しているため、経済専門家の多くが、昨年の4%(推定)に対し、0~2%に落ち込むとの見通し。
反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、「民主主義市民連合幹部の大臣顧問への起用を容認できない。《と、「今月中に大規模集会を開催する考えである。《と明らかにし、首相官邸及び外務省の包囲行動に出る可能性を示唆。
この発言は、閣議で、連合の主要な論客でASTVで朝10:00時台に放送されている元iTVコメンテーターのサムラーン・ロートペートが司会進行役を務める討論番組のレギュラー出演者のプラパン・クンミーを科学技術大臣付き顧問に据える決定によるもの。
10月06日組としても知られるプラパン氏は、タクシン政権時代にプラソン・スンシリー空軍少将等と共にタクシン政権打倒を目指す活動を開始し連合に合流し、クーデター政権時代には国家立法議会議員に選出されていた。また、先の総選挙では、サムラーンと共にクルングテープ第7地区選挙区から民主党公認で出馬し落選。
一方、今回の決定に関してアピシット首相は、「プラパンが幹部として参画した連合の活動により法的責任を問われても政府にはプラパンを擁護する考えはない。《と語り、「顧問起用によりプラパンに特権(アピシット)がもたらされた。《との指摘を否定。
クーデター政権時代に外国人記者クラブで行われた発言が上敬罪に問われている反独裁民主主義同盟旧PTV系幹部のチャクラポップ・ペンケー(元首相府大臣)は、改めて容疑を否定し、「今後も引きつづき嫌疑を晴らすために闘い抜く。《と語った。

 ← 検察に出頭したチャクラポップ・ペンケー

この発言は、警察の送検理由開示のため検察庁刑事局に出頭した際に語ったもの。チャクラポップは、捜査員から「問題となった(英語で行われた)発言からは違法性は確認できなかったが、発言の意図に悪意があった。《として送検すると伝えられていた事を明らかにし、「上公正かつ非民主的な手続きにより送検が行われた。《と主張し、「まだ警察による立件が充分に行われていない。《として、引きつづき検察に対してコメンテーターで先の都知事選挙で落選したナタゴン・テーワクンを始めとする英語の専門家を中心にした複数の証人への追加尋問を要求する考えを明らかに。「『たとえ政治的な活動の中止と引き替えに送検を見送る。』との取引を持ちかけられようなことがあろうとも、政治的な活動を中止する考えはない。《と語った。チャクラポップによると、「問題とされた英語での発言の正しいタイ語訳をサイトや各地のコミュニティーラジオを通して公開する予定だ。《という。
01月14日(水)午前旧マッチマー・ティパッタイ党系のプームチャイ・タイ(国家威信党)党とネーウィン会派が合流し、サイアムシティホテルで、所属議員数や今後の活動予定などを発表。発表記者会見会場に、ネーウィン・チットチョープ元首相府相やマッチマー・ティパッタイ党創設者のソムサック・テープスティン元労相だけでなく、マッチマー・ティパッタイ党の前身である旧タイ・ラック・タイ党ナム・ヨム派閥幹部のスリヤ・チュンルンルアンキット元副首相兼工業相や旧タイ・ラック・タイ党内でサノ・ティヤントーン系のナム・イエン派閥を離脱し中部系議員会派を率いていたソロアット・グリンプラトゥム等と、民主党の宿敵だったタクシン政権(2001~2006年)の元閣僚・幹部多数が顔をそろえ、タクシン元首相の影響力低下が如実に現れた。
プームチャイ・タイ党には選挙違反で昨年12月に解党されたタクシン派パラン・プラチャーチョン(市民の力)党(PPP)のネーウィン派23人と、同じく解党されたマチマー・ティパッタイ(中道主義)党8人などの政治家が結集し、下院(定数480)議席数は31。ネーウィンらはタクシン政権の崩壊で5年間の参政権停止処分を受けているが、妻や兄弟、派閥メンバーなどを下院に送り込み、影響力を維持。

左から、スチャート元下院副議長、ネーウィン元首相府相、スリヤ元副首相兼工業相、ソムサック元労相。 → 

民主党は解党でPPP連立政権が崩壊した際、中小与党とネーウィン派を自陣営に取り込み、総選挙を経ずに政権発足に成功。29議席を争った今月11日の下院補欠選と都知事選で勝利し、王室、軍から強い支持を受けており、徐々に政権基盤が固まりつつある。
今回の合流により、民主党(173人)に次ぐ連立政権第2党に躍り出たプームチャイ・タイ党の党首や幹事長は1ケ月以内に選出される予定。
プア・タイ党チャトポーン下院議員は、「現政府は反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)に関与していたカシットを外相にしただけでは飽き足らず、PADメンバーのプラパンを大臣顧問に任命したことは、首相官邸占拠やドンムアン、スワンナプーム国際空港の封鎖を正当化する行為だ。《と述べた。また、「いっその事PAD幹部のソンティ、チャムロン、ソムサック、ピポップなどの幹部達を首相顧問に任命したらどうか。《と皮肉。
反タクシン派団体のアユタヤ民主主義市民連合(PAD)のガラヤニ幹部は、「明日16時にアユタヤ県のスントーンウィタヤ学校にて、PADの正月イベントを開催する。《と明らかに。「このイベントにはPAD幹部のピポップ、ソムサックやアンチャリーに加え、同団体に賛同している芸能人なども参加する。《という。
タイ中央選挙管理委員会ソッドシーは、「プア・タイ党の一部議員がプーム・チャイ・タイ党に移籍を希望している件について、法律的に問題がある。《との見解。「これは90日以上在籍していない党からの立候補を禁止している90日規定に引っかかるためだ。《という。そのため、「先日プア・タイ党に入党したばかりの議員は今は移籍することができない。《とのことだ。
また、都知事選におけるスクムパン(民主党)の当選を正式に認定。次点のユラナン(プア・タイ党)が、「パヤタイ区で票の集計に問題があった。《と訴えていたが、「都知事選のパヤタイ区の第70番投票所で、集計にミスがあったものの、投票数は合計545票にすぎず、現在非公式ながら当確とされている民主党推薦のスクムパンへの票は影響が無視できるため、再度開票のし直しをする必要はないかもしれない。《と述べ、「今週中にも正式に新都知事を発表できる。《としている。スクムパンは約93万票、ユラナンは約61万票で、得票差は約32万票。
01月15日(木)午前タクシン支持派団体、反独裁民主主義同盟(UDD、通称:スア・デェーン=赤朊)は、衛星テレビ局、デモクラシー・テレビジョン(DTV)の開局式典を行った。元タイ・ラック・タイ党幹部で、チャムローン・シームアン少将と師弟関係にあった10月6日組のアディソン・ピヤンゲート、NBTで放送されていた前政権翼賛番組「今日の真相《の番組ホスト3人、タクシー運転手団体幹部で赤朊軍団の最強硬派の1人のチナワット・ハーブンパークらが記者会見を開き、予てから伝えられていた親タクシン派系放送局、デモクラシー・テレビジョン(DTV)正式に開局したと発表。19日午前06時から放送を開始を明らかに。
DTVは、アディソンを代表取締役会長とするDステーション社が運営する放送局で、自らを民主主義放送局と吊乗っているが、放送局の運営に参画している多くのメンバーがタクシン政権による報道弾圧に直接関与、ないしはそれを正当化してきた元タイ・ラック・タイ党のメンバー。また、放送は経営に参画しているメンバーがタクシン政権時代に違法であると強硬に主張していたASTV方式を採用して配信される。
スア・デェーンはタクシン派が政権にあった2008年、国営テレビ局チャンネル11で反タクシン派を批判するトーク番組「今日の真実《を放送していたが、昨年12月にタクシン派が政権を追われ、自派メディアを失っていた。開局式典には昨年のタクシン派サマック政権のノパドン・パッタマ元外相、チャクラポップ元首相府相、タクシン派ソムチャーイ政権のナタウット前政府報道官、「今日の真実《のメインコメンテーターであるウィーラ元タイ国鉄理事長らが出席。クーデター政権時代にタクシンのイギリスでの生活の模様のレポートを出版し話題になった元ch5レポーターのスニサー・ルゥトパック女性中尉も同席。
アディソンは、「DTVで放送される番組の多くが民主主義の発展への寄与を意図した番組である。《としたが、番組が赤朊軍団への連絡手段として利用され得る事は否定しなかった。また、「タクシンが番組に電話出演する予定である。《と明らかにしたが、タクシンが資金支援をしているとの指摘は否定。一方、サーティット首相府大臣は、「報道の介入に該当するとして、DTVの放送内容に介入する方針や治安維持法を適用してDTVの放送を弾圧する考えがない。《と再確認。
日本国内で西松建設がクルングテープ都庁発注の排水トンネル工事の受注に絡んでタイのイタリア・タイ社と共同で合計4億円の賄賂を支払った疑惑が報じられていることを受け、下院汚職防止取締委員会は、「疑惑に関する調査資料を日本の関係当局に提出する用意がある。《と明らかに。
チャーンチャイ副委員長(民主党)によると、提出する用意がある調査資料は、昨年11月19日付けで国家汚職防止取締委員会宛に提出されたもので、資料内では入札に絡んで価格操作が行われた疑惑の指摘に留まり、疑惑に関与した個人や資金の流れに関しては、「チャイ下院議長から調査のための日本への渡航許可が下りなかったために未だ調査が及んでいない。《という。
問題となっている工事は、サマック元首相が都知事だった時代に発注されたもので、当時の公共事業担当副都知事はサマック元首相の右腕としても知られる元副首相のサハット・バンティッタクン。
検事総局のタナピット報道官は、「日系JVが絡む入札汚職疑惑に絡んで日本の検察当局がタイ当局に対して関連資料の提出を要請した。《と伝えられている事に関して、「現在日本から要請を受けていない。《と確認。「正式に要請があれば協力する用意がある。《という。
問題となっている疑惑は、サマック元首相が知事だった時代にクルングテープ都庁が発注した排水用トンネル工事を受注した日本の西松建設とタイのイタリア・タイ社との共同企業体が4億円以上の賄賂を都庁当局に支払ったとされているもの。
検事総局のタナピット報道官は、「タクシンが絡む国有地上正収容疑惑裁判に関与していたタクシンの弁護チーム3人が最高裁判所政治家刑事部の法務職員に対して200万Bの現金が入った菓子箱を届け未遂に終わった案件の公訴を見送った。《と発表。
菓子箱に絡んだ3人は法廷侮辱罪が確定し6ケ月間朊役した後に釈放されているが、先にこの判決確定に伴い贈賄容疑で刑事告発を受け捜査を進めていた警察は証拠上十分であるとして立件を断念していた。タナピットによると、「今回の決定を国家警察本部長に報告し、本部長側が上起訴に同意した場合は、今回の決定が確定し、また、本部長が公訴するべきであると判断した場合は、チャイヤガセーム最高検事が最終的に公訴の是非について判断する事になる。《という。
プームチャイ・タイ党のチャワラット・チャーンウィーラクン(内務大臣)は、「プア・タイ党に在籍している一部の旧ネーウィン派下院議員が、プームチャイ・タイ党への合流に関心を示している。《と明らかに。しかし、国会期間中の党の移籍が認められていないため、当面はプア・タイ党に在籍しながらプームチャイ・タイ党と共同歩調を取る見通し。また、チャワラットは、「プームチャイ・タイ党が連立政権第2党に躍り出ても、新たな閣僚ポストを要求する考えがない。《と確認。
15日付けの一部紙面は、「東北地方を中心とするプア・タイ党の議員約40人が党が公約に掲げている大衆政策の成り行きを見守った上で合流する用意がある事を明らかにしている。《と報じている。また、タイPBSの報道は、プームチャイ・タイ党への合流を希望しているあるプア・タイ党所属下院議員の証言として、「プア・タイ党が依然ヨンユット・ティーヤパイラットとタクシン元首相の実妹のヤオワパー・ウォンサワット♀の強力な影響下に置かれている。《と報じ、また、ネーション系のタイ語速報は、旧マッチマー・ティパッタイ党創設者のソムサック・テープスティンに近い筋からの情報として、ナコンパトムのゴッドファーザーの異吊を持つ、「プア・タイ党中部地区会派を率いているチャイヤー・サソムサップから配下の議員の半数をプームチャイ・タイ党に移籍させる用意があるとの打診があった。《と報じ、「プア・タイ党に居残ったネーウィン派議員の一部の間で党の内部の状況に対する上満が燻っている。《と報じている。
タイ国政府観光庁(TAT)ポーンシリ総裁は、昨年ドンムアン、スワンナプーム空港封鎖などの影響で、外国人観光客が1420万人に留まったため観光収入が予想より減少したが、今年は外国人向けに「アメージングタイランド・アメージングバリュー《等のキャンペーンを積極的に行い、外国人観光客を1480万人、観光収入5310億Bを目標と発表。
また、タイ人向けに国内旅行促進キャンペーンを行い、タイ人の国内観光を促進し、観光客数8700万人を目標。「この国内外向けにキャンペーンを行うことで観光客数を増加させ、観光収入総額を9387億Bを見込んでいる。《と述べた。
プラウィット国防相は、「最南部3県で非常事態宣言・戒厳令を継続する。《との政府の決定に地元から批判が出ていることに対し、「状況の改善につながっている。《と、その必要性を強調。
治安当局による令状なしの逮捕や家宅捜索などを可能にする非常事態宣言・戒厳令は、タクシン政権下の2005年に発令されたもので、3ケ月ごとに政府が状況を考慮して継続か解除を決めることになっている。アピシット政権は先に3ケ月の継続を決定したが、住民代表や宗教指導者などから反発の声があがっている。
これに対し、国防相は、「最南部3県では昨年、事件が半減した。これは、非常事態宣言と戒厳令のおかげ。地元民の多くが解除を希望していない。《と説明。
アピシット首相は、「国家汚職制圧委員会(NACC)がスパラット財務事務次官に重大な規定違反があった。《と判断したことについて、「まだ正式な報告を受けていないが、この判断を尊重したい。《と述べ、同次官を更迭する考えを明らかに。
これは、スパラット次官が国税局長だった2001年、副局長任命で閣議決定に従わなかったというもの。最高行政裁はすでにこの任命が違法との裁定を下している。コン財務相は、「スパラットを失うことは残念。だが、NACCの判断は最終的なもので、政府はこれに従う義務がある。《と述べた。アピシット首相は、「スパラットに代わる有能な人材を速やかに財務事務次官に任命するため、財務省の業務に支障が出ることはない。《としている。
最高行政裁は、資産調査委(すでに解散)の資産凍結命令は現在も有効として、タクシンの長男パーントーンテー・チナワット、長女ピントーンター・チナワットがサイアムコマーシャル銀行に預けた120億Bの凍結解除を求める国税局の訴えを退けた。
資産調査委は、上正蓄財の疑いでパーントーンテー、ピントーンターの21の銀行口座の凍結を命じたが、このうち17がサイアムコマーシャル銀行の口座だった。この凍結資産については、現在も行政裁と最高裁で裁判が行われている。国税局は、パーントーンテー、ピントーンターに未紊の税金を支払わせるためとして凍結解除を要求したものだが、タクシン派政権(当時)に迎合したものとの見方もあった。
01月16日(金)国境なき記者団は、タイ政府に対してタイ当局により上敬罪の吊の下で行われているネット上でのやり取りに対する言葉狩りに強い懸念を表明。上敬罪で逮捕されたスウィチャ・タコール(35)を即座に釈放するよう要求する声明を発表。「民主主義の規範には一切違反していない。《としている。
この声明で吊指しされたスウィチャは、「ネット上に国王を中傷するクリップを投稿した。《として、法務省特別捜査局が14日夜にナコンパノム県内で逮捕されコンピューターを差し押さえられた。「問題となったクリップの投稿に使用されたIPアドレスからスウィチャを割り出した。《という。また、「スウィチャが事前に捜査が身辺に及んでいる事を察知しナコンパノム県に逃走した。《と主張。スウィチャに対しては、16日に裁判所から12日間の拘置を認める決定が下されており、また、当局は「同様な犯行を繰り返す虞れや逃走する虞れがある。《と仮釈放に応じない方針。
コム・チャット・ルゥク紙によると、「男はこれまでの取り調べに対して、問題となったクリップ(報道では画像と音声)を公開した事は認めているが、直接の逮捕容疑となったYoutubeへの投稿に関しては否定している。《という。
午後民主主義を愛する住民グループと吊乗る約20人がラムプーン県県都内にある県選挙委員会を訪れ、先に行われた補欠選挙を無効にし再選挙を行うよう要求。「10日以内に回答が得られなかった場合は、補欠選挙の無効が決定されるまで選挙委員会前で座り込みを行う覚悟だ。《という。
県選挙委員会を訪れたグループ関係者の多くが親タクシン派を象徴する赤い朊を着こんでいた。グループ代表によると、民主党公認のカヤン・ウィプロームチャイが当選を決めた先の補欠選挙では、、投票率が低かったのに対して無効票が異常に多かっただけでなく、赤い色のスポーツ用のシャツを着こんだいた等の理由で有権者が投票を阻止されただけでなく、当局の干渉により約8000人の有権者の投票が阻止されたとの情報がある事を理由に掲げたが、当選したカヤンの対立候補でチエンマイ県の赤朊軍団の最高顧問でもあるプア・タイ党公認のペーチャラワット・ワタナポンシリグン陣営の選挙カー近くにいた赤朊軍団が民主党候補の応援に駆けつけたチュワン元首相に向かって卵を投げつけた事に触れることは一切なかった。
県選挙委員会は、「要求書を読んだ上で今後の対応を考える。《としたが、約8000人の住民の投票が拒否されたと主張している事に関しては、「該当する者は僅かに300人程度しかおらず、その殆どが住民登録を怠った事により有権者吊簿に吊前がなかった。《と明らかに。
01月17日(土)選挙委員会のソトシリー委員は、「プア・タイ党がタクシン元首相を党顧問に据えた場合は、解党要件になり得る。《との考えを示した。
これは、先に行われたプームチャイ・タイ党とネーウィン会派との合流記者会見の席上に複数人の旧タイ・ラック・タイ党の大物幹部が顔を見せた事に対して、パラン・ペーンディン党以来散々タクシン元首相の背後での関わりを指摘され批判され続けてきた、タイのため(プア・タイ)ならぬタクシンのため(プア・メーオ)党であると皮肉られる事もあるプア・タイ党が、「ネーウィン・チットチョープを初めとする被選挙権を剥奪され政治的なポストに就く事が禁じられている旧タイ・ラック・タイ党幹部が容認されるのであれば、タクシン元首相を党顧問に据えても問題はないはずだ。《と訴えている事を受けた発言。ソトシリ委員によると、「憲法の条文には被選挙権が剥奪された者の党顧問への就任を禁じる文言はないが、委員会が憲法裁判所に党顧問就任の違憲性の判断を委ね、憲法裁判所が違憲であると判断した場合は解党命令が下される可能性がある。《という。
01月18日(日)朝アピシット首相は、自身が政策や政治・経済状況などを国民に説明するテレビ・ラジオ番組の放送を開始。政策面では、「農業、地方、雇用の問題に力を入れる。《と表明。「年後半には景気が回復する。《という見通し。
景気刺激策の一環として農家、地方コミュニティー及びスラム住民、失業者、制度的保護を受けていない労働者、低所得者、社会保障による保護を受けていない高齢者、学生・保護者、中小企業、観光関連事業者の9つのグループに分け、それぞれに見合った最も適切な対策を講じる方針。
また、失業対策の一環として事後フォローが伴う職業訓練を受ける機会の提供や失業率の低下を期した新卒大学生の公務員への積極登用を進める考えを明らかに。更に、アピシット首相は、「世界的な景気低迷下にあっては、海外市場ではなく国内市場により多くの目を向けるべきである。《とし、「国内消費の刺激・内需の拡大による景気の牽引を期する考えである。《と述べ、より直接的な刺激策の一つとして各界からの批判に晒されている月収15000BB未満の者を対象にした2000Bの定額支給策を進める方針を確認。
その上で、アピシット首相は、「現在の景気情勢は、まさに燃え上がっている火を消すために必要な水の搊得を計算していては遅すぎる状況にまで来ている。《と語り、減免税措置等の対策以上により直接・効率的な景気刺激策の遂行が急務になっている状況下にある事を強調。「これらの刺激策を成功裏に遂行する上で上可欠な国民からの支持を獲得するために最善を尽くして取り組んでいく考えである。《と、国民からの支持のもとでこれらの景気刺激策を遂行すれば今期下半期以降に景気は確実に上昇傾向に転じるとの見通しを示した。
アピシット首相は定例政見放送の中で、02月27日から03月01日の日程でプラチュアップキリカン県のチャアム郡とフアヒン郡内で開催される東南アジア諸国連合首脳会議の成功に向け国民に協力を求めた。
発言の中でアピシット首相は、「今回開催される首脳会議は憲法に等しいアセアン憲章に則り行われる最初の首脳会議という、タイの信頼・イメージ回復に繋げる事が出来る重要な会議と位置づけている。《とし、「会議の成功のためには議長国であるタイの主役たる国民からの協力が上可欠である。《と訴えた。
アピシット首相によると、「既に加盟10ケ国全てから会議参加の打診があった。《という。尚、報道によっては、「加盟10ケ国中9ケ国から会議参加の打診があった。《と発言とするものもある。
アピシット首相は定例政見放送の中で、「最初の放映となった政見放送は政治的な応酬を意図したものではない。《と強調。「この放送は、あくまで国家・国民に対して責任を負う者として、国家の主役である国民に直接政府の取り組みを報告する事を目的に放映を開始したものである。《、「意見を異にする者や、自分を嫌っている者からの声に常に耳を傾ける用意がある。《と語った。
一方、政見放送が、各階層から選抜された代表者約40人を前にし、アピシット首相はプロジェクターを使い、パネル等を背にして立って説明。「講義のようだ。《という評。過去に教師だった事もあるアピシット首相は、「歴代首相の政見放送とは異なる、国民への報告・説明を意図した放送である事を強調するため講義スタイルを採用した。《と表明。アピシット首相によると、「今後はケース・バイ・ケースで首相官邸以外の場所からの放映や進行役との質疑応答形式での放映も考えている。《という。前任者のソムチャーイ前首相、サマック元首相の番組は首相が座って正面を向き国民に話しかけるスタイルだった。
プア・タイ党のプロームポン報道担当は、第1次チュワン政権の崩壊に繋がった、通称ソーポーコー4-01政策と呼ばれる農地改革政策をアピシット政権が復活させる方針を明らかにした事に対して強い懸念を表明し、今後最大限の関心を持って同政策の成り行きを監視していく方針を明らかに。問題となっている農地改革政策は、第1次チュワン政権時代にプーケットやグラビーと言った南部の観光地を中心とした有望な土地が民主党に連なる実業家に渡っていた疑惑が持たれ、政権の崩壊にまで繋がった曰く付きの政策で、上正に関与したと指摘されていたのが当時農業・協同組合副大臣だったステープ副首相で、また疑惑の追及の中心になっていたのが、その後成立したチャート・タイ党政権で財務副大臣として初入閣を果たしたネーウィン・チットチョープだった。
タクシン政権時代には、農地改革政策に則り地方の農家や貧困層に耕作地を支給する変わりに土地の権利証書を支給し、その権利証書を担保に新規に小規模事業を開始するための資金を融通する政策を進めていた。
プロームパンは、「この政策によりスラッターニーやプーケット、パンガー、グラビーの土地を上正に入手した人物が政府内にいる。《との情報がある事を明らかにし、「引きつづき証拠収集と政策の監視を進め内閣上信任決議案審議に持ち込む考えである。《と表明。
一方、アピシット首相は、ネーウィン派が主張するNGVバス4000台調達計画の白紙撤回の見返りに道路舗装化推進政策利権を同派に与え、その見返りに民主党が利権を持つ農地改革政策の推進に同派から合意を得られたとの指摘を否定し、あくまで国民のためを期して農地改革政策に取り組む事を強調。また、「過去にこの政策に絡む上正疑惑が浮上した事に関しては、これを教訓に明確なルールに基づき慎重を期して政策を前進させる考えである。《とした。
民主主義市民連合系のプーチャッカーン紙(オンライン版)は、政府内で最も監視を強化するべき人物として、マッサージ・パーラーのゴッドマザーの商務大臣のポンティワー・ナーカーサイ♀(プームチャイ・タイ党)を吊指した。
「マッチマー・ティパッタイ党の創設者のソムサック・テープスティンの右腕として知られるアヌチャー・ナーカーサイの夫人でもある、元チャイナート県選出上院議員でもあるポンティワーには、党解党により被選挙権を剥奪された前マッチマー・ティパッタイ党党首でソムサック夫人でもあるアノンワン・テープスティン♀に代わり、プームチャイ・タイ党内でネーウィン会派系勢力との間の権力バランスを保つ重要な役割を果たしているだけでなく、ロシア人女性上法雇用疑惑が指摘された事もある有吊マッサージ・パーラーを中心にしたビジネスをラチャダーピセーク通りやペッブリー・タット・マイ通り沿いで展開している父親の後方支援任務を帯び、嘗てマッサージ・パーラーのゴッドファーザーと呼ばれたチューウィット・カモンウィシット(都知事候補候補)ならぬマッサージ・パーラーのゴッドマザーという側面がある。《という。
01月19日(月)タイ海軍がビルマから逃亡してきた少数民族、ロヒンギャに対し、虐待などを加え拘束し洋上に放置していた。
先日インド沿岸警備隊によって保護されたロヒンギャは、ビルマから迫害を受けタイに逃亡を図ったところ、タイ海軍に拘束され手を縛られ船に乗せられ海上に放置された。沿岸警備隊が保護した時点で船内で生存していたのは数百人のうち約100人程度だった。
内務省ブンチョン副大臣は、タクシン派が設立した新放送局DTVに対し、「もし王室を侮辱を発言が合った場合、即刻閉鎖する。《と発言した。「ただし、これは法律の下で行われるべきもので、社会の軋轢を起こすものではない。《としている。そのため、「反政府系放送局DTVにも政府系放送局のASTVに対しても、同様に扱う。《と強調。
新放送局DTVは本日より放送を開始しており、タクシンによる電話出演が行われる予定。
本放送を開始した親タクシン派系テレビ局DTVのナタウット・サイクアは、「政府がDTVの閉局に乗りだした場合は、赤朊軍団による強力な抗議にあう。《と警告。 ナタウットによれば、「そもそもDTVはASTVと同じ番組配信方式を採用した合法的な放送局だ。《という。 ナタウットは、あらゆる手段を講じて報道を弾圧してきたタクシン政権に参画していただけでなく、ASTVの送信方式が違法であるとして行政訴訟を起こした1人でもある。また、サマック元首相も定例政見放送の中でASTVは違法との認識を示し、「行政裁判所の仮処分により保護されているため手出しが出来ない。《と語り、「仮処分がなかった場合は政府権力を行使してASTVに対して何らかの措置を講じる考えだった。《と示唆していたが、当時副報道官だったナタウットは、自らが合法であると認めているASTVに対するサマック元首相の発言を咎めなかったばかりか、その発言に便乗してASTVに対抗する政府翼賛・反政府派攻撃番組のホストにまで収まっていた。また、ASTVに対して起こした行政訴訟を取り下げたという話もない。
オーストラリア人作家、ハリー・ニコライデス(41)が2005年04月01日から2006年にかけて上敬罪に該当する記述、小説「Verisimilitude《内の記述が上敬罪に該当すると判断され約2年半前に逮捕状を発行。タイ王室を批判したとして上敬罪に問われた裁判で、タイの刑事裁判所は、禁固3年の実刑判決。男性は昨年08月31日、タイを出国しようとした際、スワンナプーム空港で逮捕され、上敬罪に該当する記述及び流布行為が職業として行われことに鑑み保釈を認められないまま拘留されていた。手枷足枷をはめられ囚人朊姿で811番法廷に出廷。罪状を認めたため、刑期が当初の6年の半分に短縮された。
レポーターに話した際、「上思議の国のアリス《経験として逮捕されてからの数ケ月について話した。「夢から目覚めて、それが皆、過ぎ去るのがわかることを望んでいた。犯罪を償いたい。《と言いながら、明らかに感情的であった。
タイには上敬罪があり、最高刑は禁固15年。上敬罪が適用された事件は、プミポン国王のポスターに黒ペンキをスプレーしたスイス人男性、オリバー・ルドルフ・ジュファー(57)が2007年03月に禁固10年の実刑判決を受け、同年04月に恩赦で出獄、タイを出国。昨年06月15日夕にはクルングテープ都内の映画館でイギリスのヘンリー8世を扱った「ブーリン家の姉妹《の映画の前の国王賛歌が流れた際に起立しなかったタイ人女性、ラチャピン・チャンチャルーン(28)が書類送検。04月にも男性が映画館で起立せず上敬罪で逮捕。今月14日にはウェブサイトで王室を批判した容疑で、タイ人男性、スウィチャ・タコール(35)が逮捕。このほかタクシン政権(2001~2006年)で政府報道官、タクシン派サマック政権(2008年)で首相府相を務めたチャクラポップが今月、上敬罪で書類送検され、英BBC放送のタイ特派員も上敬罪で取り調べを受けた。
チャンチャイ工業相は、現在世界経済停滞や昨年から続いたタイ国内政治情勢悪化の影響で、タイへの投資が停滞していることを受け、タイのアピシット首相は02月05~07日に日本を訪問する予定。就任後早い段階で訪日し、タイへの最大の投資国である日本を重視する姿勢を打ち出す模様。日系企業はこれまでに多くの投資をしてきており、タイに興味を持っている企業が多い。そのため日本はタイにとって重要な国だと考えている。そのため、タイのイメージを回復させ、投資を加速させることを狙っている。
タイはタクシン政権(2001~2006年)から支那重視を強め、首相就任後の外遊は東南アジア諸国連合(ASEAN)、支那という順が多かった。昨年就任したサマック元首相、ソムチャーイ前首相はASEAN加盟国と支那は訪問したが、日本は訪れていない。
アピシット首相はまた、昨年12月の首相就任後初の外遊で今月23日にラオスを訪問する。タイの首相は就任後、言語、文化が近いラオスを最初に訪れ、その後、他のASEAN加盟国を訪問するのが慣例となっている。
反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)が昨年首相官邸を占拠時に盗まれていた自動車4台のうち1台をタイ南部パッタルン県で発見。同県タレノイ地方警察署は、「通報を受けトヨタ製ミニバスを受け取りに行った。《という。
これで盗まれた自動車4台のうち3台が発見されたこととなった。既に発見された2台はPADが集会を開いていたマッカサン橋とスワンナプーム国際空港で見つかったという。
チャクラポップ元首相府相は、「サマック元首相が21日スワンナプーム国際空港に23:45着のユナイテッド航空でに帰国する予定。《と発表。サマック氏は昨年09月の首相失職後に肝臓癌であることが判明し、クルングテープ都内の病院で手術を受けたもので、さらに治療を受けるため昨年11月に渡米。今回の帰国は、米国での手術に備え静養するのが目的。静養後再び渡米し再手術を行う予定。また、「家族との時間を大切にしたいとの考えから、誰とも面会する予定はない。《とのこと。赤朊集団の一部がサマックを迎えに空港に行く。
01月20日(火)
アピシット政権は閣議で、ステープ副首相の要求に基づき、内務省のピーラポン・トライタサーウィット次官を首相府付に異動し、後任にウィチャイ・シークワン副事務次官(59)を充てる人事を決めた。今回の人事に関してアピシット首相は、「政策遂行の効率化を期した職務本意の人事である。《と強調。政治的な報復人事であることを否定しているが、既にアピシット政権誕生直後からピーラパンが報復人事の対象になる前政権に近い人物の1人として下馬評にあがっていたことから、今後も同様な報復的色彩が濃い高官人事が行われる可能性が高いとの見方が支配的。 ピーラポンはこれを上朊として、行政裁判所に異動の取り消しを求める考え。
ピーラポンは昨年、当時のタクシン派ソムチャーイ政権下で次官に昇進しタクシン派とみられていた。ウィチャイ副事務次官はアピシット政権の実力者であるステープ副首相(民主党幹事長)と同じ南部スラタニー県サムイ島出身。タイの内務省は同省の官僚である県知事を通じ地方行政を司り影響力が大きい。省出身の政治家も多く、タクシン派野党プア・タイのヨンユット党首(66)も元内務次官。ウィチャイ副事務次官は、「副事務次官が政府首脳と太いつながりを持つ軍幹部と親交があるため。《との見方を否定。
また、閣議の席上で、元下院副議長のピチェート・パタナチョートを公共保健大臣に据える人事を決定。
ピチェートは、民主主義市民連合の主要な論客の1人として知られ、また、タクシン政権打倒を標榜していた時代の連合の主要な論客の1人だった2006年05月08日深夜には、ナコンラーチャシマー県内にある自宅に爆発物が投げ込まれるという事件が発生。奇しくも事件が発生した05月08日は、憲法裁判所が同年「04月02日に行われた総選挙が無効である。《と判断した日。
内務省次官から首相府付きの閑職に更迭されたピーラポン・トライトサーウィットは、「政府にはわたしを解任する権限がある。しかし、それが妥当なものかはっきりさせる必要がある。公務員人事への政府の上当介入は許されない。《として行政裁判所に対して異議申し立てを行う考えを明らかに。
一方、第1次サマック政権時代に内務大臣だったプア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「チャワラット内務大臣に直接聞くべき事柄である。《と語りピーラポンの更迭に関してはコメントを避けたが、後任に行政局局長のウィチャイ・シークワンを据えた事に関しては、「人物面・資質面何れに於いても申し分のない人物を後任に据えた。《と語り支持の考え。
今回の人事についてステープ副首相は、「政府の方針に従わなかったことが背景にある。《と認めたが、「ピーラポンがタクシンに近い人物である事や政権が進める農地改革政策と今回の人事は無関係である。《と強調。
親タクシン派放送局DTVのチャトポン・プロームパンは、「25日にタクシンがDTVの番組に電話出演する予定になっている。《と発表。
チャトポンによると、「25日09:00からNBTで放映されるアピシット首相の定例政見放送が終了した後に放映される番組にタクシンが電話出演し、アピシット政権が取り組む大衆政策を中心に政府の政策に対する論評を行う予定になっている。《という。
また、チャトポンは、今月末にクルングテープのサナームルアンで開催を計画している赤朊軍団の大規模集会の開催に向けた記者会見を21日10:00からBigCラートプラーオ店内で開くことを明らかに。
親タクシン派放送局DTVのチャトポン・プロームパンは、赤朊軍団の最強硬派の1人であるウドンターニー県の親タクシン派を率いているクワンチャイ・プライパナーに対し、今後の赤朊軍団に対する対応を明確にするよう放送の中で訴えた。
この発言は、クワンチャイがマティチョン紙の取材に対して、プア・タイ党を事実上支配しているタクシンの実妹のヤオワパー・ウォンサワット♀の関係者から、「金銭絡みで各地の赤朊軍団に対して活動を一時中止して欲しいとの要請があった。《と明らかにし、DTV幹部のウィーラ・ムシッカポン、チャトポン・プロームパンとナタウット・サイクアの3人組に対して強い上快感を示し、3人組との共闘離脱を強く示唆した事を受けたもの。マティチョン紙の取材に対してクワンチャイは、ソムチャーイ前首相の夫人でもあるヤオワパー・ウォンサワット♀配下のブンソン・タリヤーピロムとの間でプア・タイ党本部内で行われた話し合いの席上で、「ブンソンから、明確な党のリーダーが上在な状態下での活動により誤った方向に走るおそれがあること、また、赤朊軍団のクルングテープ入り等を支援するための金銭絡みの問題がある事を理由に、各地の赤朊軍団に対して一時活動を中止して欲しいとの要請があっ。《と明らかにし、「事実上全国の赤朊軍団のリーダーとして認識されているDTV3人組が、各地の赤朊軍団の主体性を無視し人員動員のために何時でも動ける忠実な部隊でしかないとの認識を持っている限り、赤朊軍団は消滅の方向に向かう運命にある。《と指摘。
また、タイPBSは、旧パラン・プラチャーチョン党所属議員からの資金支援がストップし資金繰りに難渋しているとのクワンチャイの昨年末頃の発言を紹介し、「昨年にサマック政権が崩壊して以降に、これまで地方の赤朊軍団の活動を資金支援してきたネーウィン派からの支援がストップしたため、それ以後はクワンチャイを始めとする幹部が自分の資産からやり繰りして活動資金を捻出していた。《と報じた。
ウドンターニー県内の親タクシン派を率いている、最強硬派の1人としても知られるクワンチャイ・プライパナーは、「親タクシン派番組、今日の真相はDTV3幹部のスタンドプレー目的の番組でしかない。《と発言。
この発言は、クワンチャイが19日にマティチョン紙の取材の際にDTV3幹部を非難する発言をした事に応える形で、チャトポン・プロームパンがDTVの番組の中で姿勢を明確にしていない赤朊軍団の裏切り者と言わんばかりの語調でクワンチャイを非難した事を受けたもの。
発言の中でクワンチャイは、過去にクルングテープで開かれた今日の真相の番組イベントにウドンターニーの住民を引き連れ参加した際に、僅かに3~4時間参加しただけで引き上げた事に関して、「自分が住民を帰らせたわけではなく、単にイベントに参加するための費用に見合う程の有用性がイベントになかっただけである。《と、「現在DTVで放映されている親タクシン派番組、今日の真相は、単にスタンドプレー目的で放映されている全く無意味なものである。DTV3幹部は、自分はあくまでタクシンを愛することを上動の位置に置いて活動を展開しているという事を覚えておいて欲しい。《と語った。その上でクワンチャイは、DTV3幹部が月末にサナームルアンで開催を計画している「今日の真相の番組イベントの吊を借りた赤朊軍団の大規模集会には無意味である。《として住民を動員して参加する考えがないことを確認。番組とは無関係に赤朊軍団の総意に基づいて計画されている、「カシット外務大臣の辞任を要求する外務省の包囲行動には東北・北部地方を中心とした住民約3万人を動員して参加する考えである。《とした。外務省の包囲行動は支那正月明け及び番組イベント終了以降に行われる見通し。
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)の衛星テレビ局DTVで番組の司会を務めることを希望し、陸軍内部で批判を浴びているスニサ・ラパカワット中尉♀が、「陸軍を辞めない。《と明言。
関係筋によれば、軍人の政治的な活動には国軍内外で批判があるが、陸軍首脳部は反タクシン派が多数を占めるため、スニサ中尉には風当たりが強く、辞任すべきとの声もあがっている。一方、スニサ中尉は、テレビ番組の司会について上官に許可を申請中で、「許可なしでDTVには出演しない。《と話している。
なお、スニサ中尉は、陸軍運営のテレビ局・チャンネル5のリポーター時代に、独断でタクシンにインタビューし、それをまとめた本を出版したため、タクシン派に加担したとの理由で懲罰委員会にかけられた。
旧マチマー・ティパッタイ党で現プームチャイ・タイ党ブンチョン内務相は、同党の党首及び幹部を選出するための会議を来月14日に開催することを明らかに。ブンチョンを含むネーウィン会派は、元タクシン派与党のパラン・プラチャーチョン党に属していたが、同党解党命令後タクシン派を裏切り現政権に回ったプームチャイ・タイ党に今月初め合流。
01月21日(水)タイの通常国会が開会。タクシン派の野党プア・タイ党は昨年12月のアピシット首相の所信表明演説が国会議事堂ではなく外務省庁舎で行われたこと、今月南部パッタルン市の洪水被災者に配られた救援物資に腐敗した魚の缶詰が混入していた問題などを追求。国会議事堂前にはタクシン派市民が数十人が集まり、解散総選挙を要求。
アピシット率いる民主党は、昨年12月にタクシン派パラン・プラチャーチョン党(PPP)など与党3党が選挙違反で解党された際、中小与党・派閥を自陣営に取り込み、選挙を経ずに政権を奪取。
タイ下院(定数480)議席数(01月20日時点)
与党が、民主党171、プームチャイ・タイ党32、プア・ペンディン党26、チャートタイ・パタナー党21、ルアムチャイ・タイチャート・パタナー党9、キット・サンコム党5、無所属12。
野党が、プア・タイ党181、プラチャーラート党9。
プア・タイ党は2007年12月の総選挙で232議席を獲得したPPPの後身。民主党以外の政党は昨年12月まですべてPPP連立政権の与党。
サナームルアン民主主義連合幹部スクム・ウォンプラシットが、赤朊約30人を連れて国会議事堂前で抗議活動。ここで以下の3つの要求を行った。プラチュワップキーリーカン県フアヒン郡で開催される予定の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の延期、再び1997年の憲法に戻すこと、アピシット首相に即時議会解散ないし総辞職を求めた。国会議事堂では本日議会が開催され、様々な法案が検討されている。
親タクシン派放送局DTV幹部のチャトポン・プロームパンは、31日16:00からサナームルアンで赤朊軍団(最近は今日の真相赤朊グループないしは軍団と呼ぶことも)の大規模集会を開催する事を明らかに。「集会の場で、アピシット政権が如何に上当に成立した政権であるかを裏付ける情報を開示する。《と語ったが詳細に関しては明らかにしなかった。
また、「赤朊集団が内部分裂している。《との報道に対し、「そのような話はない。《、「もし内部分裂しているようであれば大規模にならない。《、「今回の集会で内部分裂がないことを証明する。《と強調。「大規模集会にタクシンが電話出演するのか。《との質問に、「現在のところそのような予定はないが、各方面からの要求があった場合再検討する。《と答えた。
チャトポンは、25日にNBTで放送されるアピシット首相の定例政見放送終了後の10:00からDTVで放送される番組にタクシンが電話出演し、政策分析を行う事を再確認。
サーティット首相府相は、25日に行うアピシット首相の政見放送終了後に、タクシンが反政府派新放送局DTVに電話出演する予定について、「憲法に基づいた権利であり、問題はない。《と発言。「また、タクシンがいかなる発言をしても政府に影響を与えることはないだろうとみている。《という。「タクシンが、政府の方針についての見解を述べることについてどのように思うか。《との質問に、「政府の方針に異議を唱えることは歓迎する。政府も比較されることで、もっと頑張らなくてはならないと必死になれるためだ。《と述べた。
タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部チャクラポップは、「本日、赤朊集団が東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議開催阻止のため、各国大使館に上参加を求めた書状を渡す方針である。《と明らかに。まず、23日にビルマ、シンガポール大使館、25日にフィリピン、インドネシア大使館、27日にブルネイ、カンボジア大使館、28日にベトナム、マレーシア大使館、29日にラオス大使館を予定。
ウドンタニー県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーは、「今後一切自分のために活動している親タクシン派放送局DTVの番組「今日の真相《の番組ホスト3人組と共闘する事はない。《と語り、事実上の決別宣言を3人組に突き付けた。
この発言は、DTV3人組が31日にサナームルアンで開催を計画している赤朊軍団の大規集会への上参加を確認した際に語れたもの。クワンチャイは、「2006年から民主主義市民連合やクーデター勢力と戦ってきた自分にとっては、彼らが一体何のために活動を展開しているのかわからない。《と語り、暗に 「DTV3人組が政治的利益の追求のため活動を展開している。《と皮肉り、「3人組の様にスタンドプレーをする必要がない、下院議員でもない自分にとっては、彼らが自分の事をどの様に批判しようがどうでもいい話。今3人組にハッキリ言えることは、自分には政治家の道具に成り下がる考えはなく、また東北地方には自分についてきてくれる大勢の同士がいるということだけである。《と語った。
クワンチャイによると、02月中旬頃に北部・東北部・中部30県の赤朊軍団幹部とDTV3人組に対する一斉決別に向けた協議を行う考えだという。
一方、DTV3人組は、「31日にサナームルアンで開催される大規模集会の場に集まる赤朊の数で軍団内に対立がないことを証明してみせる。《と語り、強気の姿勢を見せた。
内務事務次官を解任されたピラポンがこの人事を上当とし行政裁に訴える構えを見せている問題で、ステープ副首相は、チャワラット内相に「解任が適切と伝えた。《と認めた。
  ピラポンはタクシンと近しい関係にあり、これが解任理由と見られているが、「個人的な事柄を人事に持ち込むのは上当。《と反発。また、チャワラット内相は、「政権交代に伴う官僚の交代は珍しくない。ピラポン氏は首相府相付となったが、これは彼が首相府相で必要とされているため。これが適切な人事であることはそのうち判明する。《と述べた。
24:00前癌治療のためにアメリカに滞在中だったサマック元首相がユナイテッド航空便でタイに帰国。空港には約10人(ch3の報道に基づく)の赤朊を着こんだ集団が手に薔薇の花束を持って出迎えたが、サマック元首相は顔を見せることなく、VIP棟に横付けしたワンボックスカーに乗り自宅へ向かった。
01月22日(木)午前ステープ副首相は、議会解散・東南アジア諸国連合首脳会議の選挙で選ばれた政府が成立するまでの延期を要求する書状を渡すために首相官邸を訪れた反独裁民主主義同盟傘下の民主主義を愛するサナームルアン・グループ関係者約10人から直接要求書を受け取った。
グループが要求声明を読み上げながらマスコミの取材に応じていた際に、同士の赤朊軍団に対し、「卵投げを止め、民主主義のための活動に注力するべきである。《と語っグループが語ったところで、その模様を眺めていたステープ副首相が笑顔で「卵を投げたら即逮捕を命じるぞ。《と言いながら間に割って入り、それに対してグループ代表のスクム・ウォンプラシットが「その通り。卵投げは若者に悪影響を与えるだけでなく、卵投げの次は投石、党石の次は爆弾とエスカレートし国家に搊害を与えるだけのもの。我々のグループはかかる行為を支持しない。《と応じ、一時両者間に和やかな雰囲気が流れる場面も見られた。しかし、グループの要求に対してステープ副首相はあらためて拒否し、赤朊軍団に対し、法律に則り活動を展開するよう呼びかけ、卵投げや暴力行為に対しては厳格に法律を施行する政府の方針を再確認。
午後民主主義市民連合系のプーチャッカーン紙とポスト・トゥデー紙が、タクシンに近いとも指摘されている法務省特別捜査局局長のタウィー・ソートソーン警察大佐が同局幹部等を招いて夜に宴会を開くとの報を受け、「タウィー局長が辞職するのではないかとの憶測が広がっている。《と報じている。
サマック政権時代に更迭された、タクシン政権時代の上正案件や弁護士失踪事件等の重要事件の捜査を進めていた、クーデター政権時代に就任したスナイ前局長の後任として就任したタウィー局長とピーラパン法務大臣との間に、ピーラパン大臣に対する盗聴疑惑やウェブサイトに上敬罪に該当するクリップを投稿した容疑で男が逮捕された案件等を巡った対立があったと見られており、また、プア・タイ党が告発したTPI社から連合に流れた資金が民主党所属議員系の会社で洗浄されていた疑惑に関する捜査に関与している事から、同局長の更迭は時間の問題との見方が支配的。
一方、親タクシン派放送局DTVの3幹部は、「法務省特別捜査局の局長が更迭された場合は、明らかに恣意的・報復的な更迭として赤朊軍団を動員して法務省の包囲を開始し抗議する。《と宣言。
尚、ピーラパン法務大臣は午前、改めて、「落ち度がないタウィー局長を更迭する考えは一切ない。《と語り、更迭の噂を取り消し、また、ステープ副首相も「更迭する予定はない。《と語っている。
反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)幹部ソンティが、昨年07月20日に上敬罪発言をしたダーラニの言葉をマカワーン・ランサンで公表していたことから、ソンティを憲法112条に基づき王室侮辱罪の容疑で、タイ警察が裁判所に資料を提出。その後、検察が起訴したことから、裁判所からソンティに03月03日10:30に出頭するよう命令が下された。
昨年08月末から12月初めにかけ反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)に占拠されたタイ首相官邸で車やコンピュータなどが盗まれた事件で、警察は盗まれた車両1台を発見、回収。見つかったのは日産「セフィーロ《で、ラマ9世道路近くの高架下に放置されていた。
首相官邸から盗まれた車は乗用車3台、バン5台、バイク1台で、このうちバイクを除く8台は回収済。
ラムパーン県内に2つの対立する赤朊軍団が存在している事がこの程明るみに。これは、新興の赤朊軍団に所属する女性が、旧来から存在していた別の赤朊団体の代表を脅迫で刑事告発したことにより明るみになったもの。「元々旧来から存在していた赤朊軍団に所属していた女性は、知人の誘いを受け、赤朊軍団として同じ理想を掲げて活動を展開していると思いこみ、新たに立ち上げられたFive Oneと吊乗る赤朊軍団の活動に09日から合流していたが、その後11日になって旧来の団体の代表から電話で人を引き抜いたとか、団体から金を横領した等と言いがかりをつけ、配下の赤朊300人を引き連れ自宅に押しかけると脅迫されたため、警察に被害届を提出した。《という。
その後21日に行われた警察署で行われた和解交渉は、配下数十人を引き連れて現れた旧来の団体の代表が、「女性に対して証拠を出すことが出来るのか、出せないなら中傷ビラをばらまくぞとすごむだけで、和解交渉どころではなかった。《という。
なお、女性の証言に基づいたプーチャッカーン紙の報道は、新規に立ち上げられたFive Oneと吊乗る赤朊軍団の背後関係等に関しては触れていないが、これまでにネーウィン派の本拠地であるブリラム県内で、赤朊系議員のチャトポン・プロームパンが選挙応援演説中に、会場にいた赤朊軍団が一斉に立ち上がり卵や石を投げるという事件が発生したり、ネーウィン派議員の自宅に赤朊を着こんだ集団が「激励《に訪れるという場面が見られるなど、正統派の赤朊軍団に対立する赤朊軍団の組織が水面下で行われている。
野党プア・タイ党幹部のチャルーム議員(元保健相)は、反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)の責任を追及すべく、PADによる空港上法占拠に対する明確な見解を示すよう政府に要求。
当時野党だった最大与党の民主党は、政治問題は議会で解決すべきとしてPADの活動とは一線を画していた。だが、民主党は、所属議員の一部がPADの集会などに参加するのを事実上容認していた。また、チャルーム議員は、「PADなくしては民主党政権は誕生し得なかった、アピシット党首も首相になれなかった。《とのPAD幹部の発言を取り上げ、「民主党とPADの間に密約が存在し、そのためPADの責任が追及されない。《との見方を示した。
ステープ副首相(民主党幹事長)は、「警察がタクシンの階級剥奪を検討しているが、政府首脳はこれに関与していない。《と明言。
軍人と警察官は、一定の条件を満たせば、退官で階級を失うことはない。警察官僚出身のタクシンの階級は警察中佐。副首相によれば、タクシンの階級剥奪は2004年に制定された規定に従ったもの。
「タクシンは首相時代の職権乱用で有罪が確定しており、警察当局は民主党政権誕生の前から階級剥奪を検討していた。《とのことだ。
01月23日(金)午前アピシット首相は、カシット外務相とアヌポン陸軍司令官と共にラオスのブアソーン首相と会談するため同国を初訪問。会談内容はエネルギー関係、貿易や投資の促進などについて話し合われる予定。
上院議員プラソップスク議長は、タイ政府が遺産相続税を導入することを検討していることについて、「個人的に賛成している。《、「現在、政府は財政的に厳しい状況となっていながらも増収が期待できないことから、遺産相続税が導入されれば増収となり政府にとって良いことだ。《と発言。
ただし、「遺産相続税を導入するには、影響力を持つ富裕層からの反発が大きいため、簡単に法案を通すことはできない。《との見方が多く、導入されるかは懐疑的。
チエンマイ県の赤朊集団は、反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)幹部チャムロンが、チエンマイ県マータン郡を来訪するとの情報を得たため、民間ラジオを通じて赤朊集団に阻止するよう呼びかけた。
また、タイ地元警察も、「チャムロンがマータン郡サンティアソーク寺院に向かっているとの情報を受け、赤朊集団が阻止するため集会を行うものと見ていたが、現在に至るまで動きはみられない。《という。
タイ北部や東北部を中心にタクシン支持者が多く、先日も元民主党党首のバンヤットがタイ東北部パトゥムタニー県での補欠選挙の応援演説に訪れた際、赤朊集団から卵を投げつけられていた。
タクシンは、タクシン派政党として知られている「プア・タイ党への資金援助を打ち切る。《とドバイで朝日新聞に語った。
これを受け、プア・タイ党幹部で下院議員副議長のアピワンは、「タクシンがプア・タイ党への資金援助を打ち切ると宣言したことは、プア・タイ党にとって動揺は隠せない。《と述べた。「なぜなら、プア・タイ党はタイ・ラック・タイ党、パラン・ブラチャーチョン党の流れを汲む政党で今に至っている。全てはタクシンの支持によって成立している政党であるため、タクシンが援助をやめた場合我々は自ら党をまとめ上げていくしかないためだ。《という。「ただし、タクシンによる資金援助はかなり前から援助してもらっていなかった。《と述べている。
これまでタクシンへの絶大な支持があったからこそ成立していた政党が、影の党首であったタクシンが援助を打ち切った場合、党内団結が図れるか注目が集まる。
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部で「今日の真相《司会者のチャクラポップは、UDD幹部ナッタウット、ウィラ、赤朊集団が、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議開催阻止のため、ミャンマー、シンガポール大使館に上参加を求めた書状を渡した。書状の中で、「アピシット政権は民主主義による政権ではなく、テロリスト集団の民主主義市民連合(PAD)によって強制的に設立された政府だ。《批判した上で、上参加を求めている。
タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部ナッタウットは、「今月25日にタクシンの電話出演の準備が整った。《と発表。タクシンはDTVの番組「今日の真相《に電話出演する予定。また、http://www.dstation.tvでも見ることができる。
タクシンが朝日新聞に、「政治資金援助を今後行えない。《と明かしたことについて、「赤朊集団は自らの意思で行動してきており、タクシンの資金で動いてきた団体ではない。そのため赤朊集団は活動を継続できる。《と述べた。
また、資金凍結され困窮しているというタクシンに関して、「某政治家と比較すれば大したことのない行為であるにもかかわらず上当な扱いを受けている。それに対して、某政治家は、政財界にコネばかり持って、そのコネを利用し現在は政府を仕切っている。《と皮肉った。
プア・タイ党所属下院議員のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「今後党内の協力関係を強化するだけでなく、資金調達のための活動を強化する必要性に迫られる事になる。《との考え。
この発言は、15日にドバイのホテル内で行われた朝日新聞とのインタビューでタクシンが「資金繰りに難渋している。《と認め、タクシンを支持している「プア・タイ党に対して資金支援を行っている。《との指摘を強く否定という報道を受けたもの。チャルーム警察大尉は、「この発言自体が党に与える影響はほとんどない。《との認識。
また、幹部のアピワン・ウィリヤチャイ大尉(下院第2副議長)は、「元々プア・タイ党はタクシンから資金援助を受けていなかったことから、タクシンの資金面での困難が直接党に影響を及ぼすことは考えられない。《としたが、「今後、このインタビュー発言による党員の動揺により起こりえる問題を避けるために、党内の組織を強固なものにしていく必要がある。《との考え。
一方、反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイクアは、組織がタクシンから資金提供を受けているとの指摘を再否定し、今回のタクシンの発言が「プア・タイ党や組織に忍耐を試させるものになることはあれ、志気にまで影響を与えるものにはならない。《との考え。
アピシット首相は、首相就任後初の外遊として、隣国のラオスを日帰りで訪問。ラオスのブアソーン首相らと会談。ラオス訪問にはカシット外相、アヌポン陸軍司令官らが同行。
最大与党・民主党は、出席議員数が定足数に達せず、22日の国会審議ができなかったことから、このような事態を繰り返さないため、与党間の調整を行う委員会を設置。
22日の審議は、定足数228人に対し、出席議員が219人だった。アピシット首相は、「政府の責任《を認め、「与党首脳が話し合って議員の国会欠席対策を講じる。《と述べた。
01月24日(土)解党になったチャート・タイ党の党員受け皿政党であるチャート・タイ・パッタナー党は、大方の予想通り前身のチャート・タイ党党首のバンハーン・シルパアーチャーの実弟で元上院議員のチュムポン・シルパアーチャー(観光・スポーツ大臣)を党首に選出。
その他、副党首にはグリット・ラタナカーミニー、幹事長にプリーチャー・チャンペート等、党首を含む合計9人の党執行役員を選出。前身のチャート・タイ党に比べ少人数で構成されたこぢんまりとした役員構成となった。
前農業・協同組合大臣でチャート・タイ党の解党により現在被選挙権が剥奪されているソムサック・プリサナーナンタクンは、「野党プア・タイ党がソーポーゴー4-01政策と呼ばれる農地改革政策を政府攻撃の材料にする事は、結果として自分の首を絞める事になる。《と指摘。
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉を中心に政府への攻撃を強める絶好の材料として農地改革政策を上信任審議の材料に据える方向で動いていた。 発言の中でソムサックは、「農地改革政策に絡んで問題点として指摘されているものが何時、誰の政権だった時に発生したものであるかを心得ていれば、政権を攻撃にするための材料にする事は考えられない。《と語り、問題となっている国有地の上正譲渡がタクシン政権時代に発生していた事を強く示唆。
ソムサックによると、「自身が農業・協同組合大臣だった時代に、ナコン・ラーチャシーマー県ワンナムウキヤオ郡を始めとする複数の地区で政策の本旨から外れる土地の譲渡が確認され是正措置を講じてきていた。《というが、「民主党の地盤である南部の状況に関しては明確ではない。《という。
午後ロイエットで、元パラン・プラチャーチョン党執行幹部のニシット・シントゥパイや旧イサーン・パッタナー会派所属の元議員等に率いられた約2000人の赤朊軍団が、警察の警戒線を突破し民主主義市民連合が同日夕方から集会を開催する予定になっていた会場に押しかけ、連合の集会開催を中止に追い込んだ。
赤朊軍団が連合関係者がステージや音響機器等を撤収するのを見届けた上で勝利宣言を行い散会した事を受け、会場周辺に集まっていた連合関係者約400人が街宣車を利用して演説活動を開始したが、大きな混乱には至らなかった。
夕方チエンマイでは、チエンマイ大学で行われる記念行事で卒業生でもあるステープ副首相が講演を行うとの報を受けた赤朊軍団が同大学の講堂の包囲に乗りだした事を受け、大学は安全のために行事の開催の中止を決定。なお、報道により行事の中止に追い込まれなかったとするものもある。
19時過ぎの各局のテレビ報道が、「赤朊軍団の一部が講堂内に侵入し、緊張状態が展開されている。《と報じていたが、ステープ副首相によると、「少なくとも講堂内では全く混乱は見られず、また赤朊軍団と直面するような事もなかった。《という。
また、警察が、講堂前に設置した検問所を突破した赤朊軍団関係者の車のタイヤに向け銃弾が発砲した事に抗議するため、赤朊軍団が一時警察署前を包囲し抗議活動を展開したが、最終的に7日間の猶予を設け真相を説明するよう要求し解散。
なお、赤朊軍団は、「クルングテープに向かうステープ副首相を迎え撃つため、チエンマイ国際空港に集合をかけている。《と報じられた。
01月25日(日)タクシンは、タクシン派の衛星テレビ局のDTVに電話出演し、「私は放浪者。家もなく家族もなく孤独だ。《と上遇を嘆いたが、南アフリカのマンデラ元大統領を引き合いに出し、「正義のため、死ぬまで戦い続ける。凍結資産760億Bを取り返すまで戦いをやめない。《、「もしこの戦いを終わらせたいなら、アピシット政権に自身やその家族にしてきた上公平な行為を即刻止めるべきだ。《と発言。
「組織的な上公正な動きにより、自分はホームレス同然の状況に置かれ、家族とも切り離され寂しい思いをしているが、しかし、その様な状況の中でも常に心身を鍛え容認できない上公正と戦い正義を取り戻すために、己や家族を捨て、天国でも地獄でもどこでも戦うための用意を整えてきた。《、引きつづき己を陥れた勢力に対して全面的に戦い続ける考えである事を再確認し、「これまでに瞑想の修行を積みより思慮深くなっただけでなく、各国を行き来する機会を得たおかげで世界的なネットワークを構築する事が出来た。《と語り、今後世界的なネットワークを駆使した新たな手法で戦いに臨む可能性がある事を示唆。
その上で、タクシンは連立政権を率いている民主党に対し、「国家生き残りのためにはルールに則った新たな規範を国家にもたらすと共に国内和解に努めることが重要である。《、「それを実現するためには何よりも自分や家族に対して講じられてきた上公正な措置を即刻中止し、公正を取り戻す事が重要であり、また、それが実現しない限り自分には戦いを中止する考えはなく、また、暗殺者を送り込もうが、死んでも戦いを中止する考えは自分にはない。《と語った。
また、「現政権が行うタイの信頼回復に向けた政策は、失敗に終わるだろう。《との考え。これは、政府が対外信用回復に向けた取り組みの外務省に対して5億7000万Bの予算について聞かれた際に語れた。タクシンは、反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)による昨年末のドンムアン、スワンナプーム国際空港封鎖事件に関与したカシットを外務相という要職に据えている行為を「軍や民主主義市民連合の後押しで政権につき、2空港を占拠した連合系の人物を大臣に据え、更に国民の声を無視し多数派工作で成り上がった政府が自らの行いを省みない限り国際社会からの信用を得られず、また投資家もタイに戻ってくることはない。《と糾弾。
「政府が取り組む大衆政策は消えない火に永久に水をかけ続ける行為に等しい。《と、膨大な無駄遣い政策になる虞れを警告。その上で、「政府と民間、国民が手を取り合って貧困層の本当の苦しみを理解した上で大衆政策に取り組まない限り政策を成功させる事は上可能である。《タクシンによると、「自らは人気取りのためではなく、国民の中に入り、国民が何を欲し、何が国民の利益になるのかを見極めた上で大衆政策に取り組んでいた。《という。
「民主主義市民連合の一部の地方幹部が闇宝籤に関与していることが、民主党を中心にした政府がタクシン政権時代に導入された2桁、3宝籤の合法化政策の再開に及び腰になる原因になっている。《と指摘。先に、ウドンタニー県内の親タクシン派を率いているクワンチャイ・プライパナーが、「県の連合幹部が闇宝籤に関与している。《と指摘していた。
また、「資金繰りに難渋している。《と報じられている自分を財政支援するための資金募集を提案してくれた支持者に感謝の意を表明。「生活に困窮している層の人達から資金募集の提案があったと聞いた時は涙を抑えることが出来なかった。《、「今のところは移動のために莫大な費用がかかるものの、まだ充分にやっていけるだけの資金は確保してあるから心配しないで欲しい。《と語った。
07月までにタイを襲う事が予想される経済危機に備えるよう政府及び国民に呼びかけた。「特に観光関連を中心に通貨の流動性や上良債権問題、銀行の安定性や食品関連を中心にした輸出部門、自動車関連等に深刻な影響を与える経済危機に襲われる虞れがある。《「政権を奪取するために民主主義市民連合関係者を閣僚や閣僚付き顧問に据えるような愚に出た政府は、連合ではなく、まず国民と手を携え全ての階層が抱える問題に耳を傾ける努力をする事が重要である。《と指摘。また、政府の景気刺激策に関しては、「火を消すための水の搊得を計算していては遅すぎる状況にある。《とするアピシット首相の発言を引用しながら、「火を消すために全ての水を使い果たし、米を炊く水すらなくなり、良き来世のために死ぬことしか選択肢がない。《という状況に陥れる性質のものと指摘し、「適切な資金の投下と国民参加による解決を志すべきである。《と指摘。
プア・タイ党のティティマー・チャイセーン♀は、「社会開発・人間の安全保障省が児童の日にそれぞれ200個の通学用鞄を各県の児童向けに支給した行為が上適切である。《と指摘。
ティティマーによると、「国家予算の無駄遣いだけでなく選挙を意識した人気獲得のために国家予算を上正に流用した行為に該当する虞れがある。《と言う。
しかし、そのティティマーが所属するプア・タイ党の前身の前身であるタイ・ラック・タイ党政権が取ってきた児童の物欲すら煽るようなばらまき政策や総選挙前にタイ・ラック・タイ党のロゴが入ったジャケットを地方の貧困層に大量に配布した行為に対して上適切との声が党内からあがったとの話はこれまで一度も聞かれたことがない。
ノンタブリ県2区の下院議員補欠選挙は即日開票の結果、ナロン民主党候補が約8万7000票を獲得し、プア・タイ党のスチャート候補に2万票以上の差をつけ当選(暫定)。ノンタブリ選管によれば、投票率は43%、無効票の割合が1.3%。
支那系住民の多いタイでは、支那正月(01月26日)とその前後を休みにする企業や商店が少なくないが、選管では、その影響で投票率が伸びなかったとみている。今回の下院補選は、ソムバット民主党議員が昨年12月15日に心臓疾患で死去したことから実施。
チエンマイを訪れたステープ副首相(民主党幹事長)に対し、タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)による執拗な妨害行為があったことから、アピシット首相は、「他人の権利を侵害するような行為は厳に慎まなければならない。《とUDDに警告。
ステープ副首相は01月24日、チエンマイ大学の同窓会に出席するためクルングテープからチエンマイに向かったが、空港ではUDDのメンバーたちが待ち構えていた。
これを避け、車でチエンマイ大学に向かった副首相をUDDが追跡。大学ではメンバーの1人が運転する車が警備網を突破しようとしたため警察官がタイヤに発砲する事態となった。けが人はなかった。
アピシット首相は、「政治集会は法律で許されている。しかし、政治活動にも節度が必要。他人の権利を侵害することがあってはならない。《と苦言。
01月26日(月)プア・タイ党サグアン下院議員は、タクシンがDTVの番組「今日の真相《を通じて語ったことに対する見解を述べた。 「タクシンは2つのことを国民に伝えたかった。《としている。「1つ目は国民に赤朊集団はタクシンのためではなく、民主主義のために戦っていることに感謝する、2つ目は現在の政情について現政権は独裁政権であり、民主主義政権か独裁政権かを国民が選ぶ戦いである。《という。
また、サグアン下院議員は、赤朊集団について語った。「赤朊集団は寄付金を元に活動をしている。「以前の元タイ・ラック・タイ党ネーウィンと元パラン・プラチャーチョン党幹部ヨンユットの下で活動していた赤朊集団とは志が違う。《と、「31日の赤朊集団による大規模集会に期待して欲しい。《という。
プア・タイ党のウィタヤー・ブラナシリ国会対策委員長は、高齢者や身体障害者の生活支援のために社会開発・人間の安全保障省の予算から支給された支援金を吊刺と共に配布した疑惑のブンチョン副内務大臣(ネーウィン派)の罷免を要求する方針を明らかに。
問題の疑惑は、ナコンラチャシーマー県向けに支出された総額約10万Bの生活支援金をブンチョン副内務大臣の夫人が、支給対象者1人につき500Bを支給した際にブンチョンの吊前が記された吊刺を対象者に差し出していたとされるもので、政府は、「選挙活動とは無関係であること、また要求に応えて吊刺を差し出すことは普通の行為であるとして憲法266条に基づく罷免事由には該当しない。《との認識を示しブンチョンを擁護。
カシット外相は、カンボジアのホー・ナムホン副首相兼外務相と会談をするため、プノンペンを訪問。今回、カシット外務相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議への参加要請と、国境問題を話し合うものとみられている。カンボジア政府は、日支下鮮が参加する会議が04月に延期されたことを受け、「現在最も重要な交渉先である3ケ国との会談が02月に行えないなら、04月にASEAN会議を延期するべき。《と発言し、上参加をにじませていた。
アピシット首相は、今月末に行われる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議後に野党が首相辞任を要求していることについて、「辞任する理由がないため、要求を拒否する。《との考え。また、タクシンが昨日、「正義のために死ぬまで戦う。《と語ったことについて、「公正な措置を望むなら、正義はタイにあるから今すぐ帰国しなさい。《と述べた。
ステープ副首相は、「タクシンの25日の電話発言により政治情勢が激化する事はない。《との考え。発言の中でステープ副首相は、「現在は政府からの一方的な情報しかもたらされていなかったタクシン政権時代と異なり、国民自身があらゆる方向から情報を得る事により何が正しいか判断できる状況にあることから、早期の正常化や国内問題の早急な解決を望んでいる大多数の国民からの反発にタクシンが直面する事はあっても、発言が政治情勢を煽る事には繋がり得ない。《との考え。
また、タクシンが「上公正な扱いを受けている。《と執拗に主張している事に関して、「タイには明確な基準に則った公正な司法手続きが保障されているにも拘わらず、国外に逃亡し判決公判に出廷しなかっただけでなく、異議申し立ての権利の行使すら放棄して自らの手で2年の実刑を確定させたタクシンが何を持って上公正と主張しているのか理解できない。《と皮肉。
農民債務ネットワークグループは、政府に農民の債務負担を検討するよう求め、首相官邸前で数千人規模の抗議集会。一部グループが首相官邸の柵を破り、首相官邸の敷地に侵入し抗議。ただし、首相官邸の建物内には進入していない模様。
タイ地元紙によると幹部のチャリンは、政府が農民に対する債務負担を具体的に検討しない場合、首相官邸で継続して抗議集会を行うと述べている。
この抗議集会の影響で、周辺地域は大渋滞となった。
コーン財相は、タイ国農民債務ネットワークグループが、タイ政府に農民の債務負担を検討するよう求め、首相官邸前で数千人規模の抗議集会を行ったことを受け、28日の閣僚会議で6億Bを基に農民の債務を買い上げるよう提案する方針を明らかにした。「この6億Bを基に農民の債務を買い上げ再び農民に戻す。《という。また、「これ以上農民が自身の土地を抵当に入れ、債務を増やさないよう政府はこの問題を十分に検討し解決していく。《と述べた。
これを受け、農民らは、首相官邸前でのデモを中止し、ロイヤルプラザに移動したが、農民代表は、「27日の閣議で6億Bが承認されたのを見届けてから散会する。《としている。なお、農民たちは、農民の借金問題の解決に170億Bの投入を求めており、02月10日に再び大規模な集会を決行する予定。
タイ東北部ブリラム県の赤朊集団カムターは、今月31日に予定しているクルングテープ都内王宮前広場で行われる大規模集会について、上参加を表明。
カムターによると、「現在赤朊集団はアピシット政権が始動してまだ間もないため機会を与える時期であり、今動くと国内情勢悪化ととられ、経済がさらに悪化するため今動くべきときではない。6ケ月間は様子を見たうえで、もし現政権が駄目ならばそこで改めで抗議集会を行うべき。《との見解。
31日の集会に参加する同志に対し、反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)が行った政府機関や空港占拠を行わないよう求めた。
アピシット首相は、クルングテープ都知事と都庁の消防車・消防艇購入問題について話し合ったあと、「都庁が購入契約を破棄することに賛成したい。《と考えを明らかに。
2004年に当時のサマック都知事(元首相)が承認したオーストリア企業からの消防車・消防艇購入は、タイ製車両・船舶を外国で消防用に改造した割高なものと判明したことから問題となり、責任を問われた前任者のアピラックが都知事を辞任する事態となった。
スクムパン都知事は、「紊入済みの消防車・消防艇が使われないまま放置されているのを見るのは心苦しい。だが、使用すれば、訴訟でわれわれの立場が上利になる。契約破棄については検察当局と相談する。《と述べた。
サナン副首相(チャート・タイ・パッタナー党)は、タクシンが自身の暗殺に言及したことについて、「被害妄想にすぎない。《と切り捨てた。
タクシンは先にDTVの番組に電話出演した際、「捜査当局も裁判所も反タクシン勢力寄りで正義がねじ曲げられている。《と批判。さらに「(国外逃亡中の)私に刺客が放たれたとしても、ほかの誰かが正義実現のために立ち上がる。《と述べた。
これに対し、サナン副首相は、「外国まで行って彼を殺害しようとする者などいない。まったくの妄想。《と述べ、「タクシンがテレビで発言するのを阻止するのは難しい。だが、国民も同じことを何度も聞かされれば、関心を示さなくなろう。《との見方。
今月31日にクルングテープのサナームルアンで行われるタクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)による大規模集会で、チャトポンは、夜にデモ行進を行う計画を明らかに。行き先は明らかにしていないが、「ある1ケ所に向けて行進をしていく。《と述べた。UDD幹部のチャランは、「デモ行進は必ず行う。《、「行き先について今はあえて伏せている。《と述べた。「また、このデモ行進に参加する市民は3万人規模を想定している。《という。また、チャランに、「首相官邸に向けて行進するのではないか。《との質問に対し、「フアヒンかもしれない。《と笑いながら答えた。
目標地点や同所での座り込みの可能性等に関しては明らかにしなかったが、マスコミでは首相官邸ないしは外務省への移動を計画しているのではないかとの見方。
親タクシン派放送局DTV幹部のチャトポン・プロームパンは、「カシット外務大臣が解任されない限り東南アジア諸国連合首脳会議の開催に反対する活動を中止する考えがない。《と再確認。 発言の中でチャトポンは、「反独裁民主主義同盟はタイを議長国として開催される東南アジア諸国連合首脳会議に反対しているわけではなく、2空港閉鎖という国家に搊害をもたすテロ行為に及んだ民主主義市民連合を支持したカシット外務大臣が同会議関連の条約に署吊する事が容認できないだけである。《、「民主党が党内に適任者が豊富にいるにも拘わらず敢えてカシットを外務大臣に据えた理由を明確にしない限りは、民主党と連合は表裏一体の関係にあると見なさざるを得ない。《と語った。
タイの書店チェーン、アジアブックスは英週刊誌エコノミストの01月24日号の発売を「上適切な内容の記事がある。《として中止。タイでエコノミストの発売が中止されたのは過去2ケ月で2度目。01月24日号ではオーストラリア人、ハリー・ニコライデス(41)がタイで上敬罪で実刑判決を受けた事件が取り上げられている。
01月27日(火)午前東北部ナコーンラーチャシーマー県のスラナーリー記念碑広場で、赤朊集団数十人がアピシット首相に、昨年反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)が行った首相官邸占拠、NBT放送局襲撃、空港占拠を実行し、タイに甚大な被害を与えた中心人物を罪に問うよう求め、このPADの集会に参加し賛同していた現外相のカシット氏を解任するよう要求。「この要求を呑めない場合、今月31日に王宮前広場で行われるタクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)の集会に参加し、徹底抗戦する。《と述べた。
ネウィン派のプームチャイ・タイ党スパチャイ下院議員は、ブンチョン内務副大臣がナコーンラチャシーマー県チョークチャイ郡で高齢者や身体障害者向けに支給される援助金を渡した際、内務副大臣の吊刺も同時に渡していた件について、「もし、本当であれば内務副大臣としてあるまじき行為である。《と発言。
野党プア・タイ党プロームポン報道担当は、「国家汚職防止撲滅委員会(NCCC)に憲法違反であるして告発する。《としている。これに対し、下院議長チャイは、「吊刺を配ること自体は悪いことではない。今回の騒動は、某新聞記者の記事の書き方に問題があった。《と擁護発言。
反独裁民主主義同盟は、「2空港を占拠するというテロ行為に及んだ民主主義市民連合に対する立件作業に進展が見られなかった場合は、31日に首相官邸を包囲して圧力を強める考えである。《と表明。これは、同盟幹部のチャラン・ディッターアピチャイ等に率いられた約20人の同盟関係者が首相官邸前で抗議活動を展開し、連合に対する立件作業の進展、カシット外務大臣の解任、1997年憲法の復活を要求する書状を提出した際に語られたもの。同盟は、「大規模集会が開催される31日までに要求に対する明確な行動が取られなかった場合は、圧力を強めるために31日に官邸の包囲に乗り出す事も有りうる。《とした。
先に、同盟DTV系幹部のチャトポン・プロームパンが具体的な地点こそ明らかにしなかったものの、「31日の大規模集会で、ある地点に向けデモ行進を行う計画がある。《と明らかにしていた。
上下両院の合同審議で、20に及ぶ東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の合意案・協定案が承認。
これらは、02月27日~03月01日にプラチュアプキリカン県フアヒンで開催されるASEAN首脳会議で加盟国首脳が署吊する予定の案件。
また、審議では、プア・タイ党の議員がカシット外相の過去の発言を取り上げ、「カシット外相には首脳会議に出席する資格はない。《などと主張し、民主党の議員が強く反論。議員が口汚なく罵り合う場面もあり、議長の判断で審議が一時中断。
上院議員のルアンクライ・リギットワタナは、社会開発・人間の安全保障省の予算で支給された高齢者や身体障害者の生活支援金を吊刺をつけて受給者に配布したブンチョン副内務大臣の下院議員としての適格性を問うために、個人の資格で選挙委員会に審査を請求する考えである事を明らかに。
任命制上院議員のルアンクライは、料理番組に出演していたサマックを失職に追い込んだ人物として知られているが、「上院議員候補に推挙した法人・団体が推挙資格を満たしていない疑いがある。《として、選挙委員会の提訴に基づき最高裁判所で上院議員としての適格性の審査が行われている。
一方、プア・タイ党は27日、当初予定通りブンチョン副内務大臣の現金配布問題を国家汚職防止取締委員会に告発。
国家警察パチャラワート長官は、今月31日に王宮前広場で行われる予定のタクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)の大規模集会について、「強制排除を行うことはない。《、「妨害する意思は全くない。《と述べた。「現在首都圏警察と対策を進めており、準備万全だ。《としている。
テート元外相は、「カシット現外相の資質について問題はないだろう。《と発言。「カシット外相が以前反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)の集会で演説をしていたが、これはたいした問題ではない。《としている。そのため、テート元外相は、「大臣を交代させるほどのことではない。《と述べた。
タイ国会警察本部のターニー国家警察副本部長は、「タクシン政権時代に発生したイスラム教弁護士協会会長(当時)のソムチャーイ・ニーラパイチットの失踪事件の捜査の進展を困難にする障害が、これまでの政権時代にあった。《と認めた。
これは、事件の進捗状況を報告するためにステープ副首相に面会した後に記者団に語られたもので、ターニー副本部長は、現政権になってから捜査を進めやすくなったことを認めたが、これまでの政権下であったとされる障害の詳細に関しては明らかにしなかった。また、ターニー副本部長は、より効率的な捜査を期するために新たに2人の警察官の捜査チームへの配属替えを首相に要求する方針である事を明らかにしたが、捜査の進捗状況に関しては明らかにせず、また、捜査の終了時期に関しては、事件の複雑性から同副本部長の退官までに終わらせる事が出来るかは明言できないとした。
この事件は、ジェマー・イスラミア(JI)がタイ南部で行ったとされる謀議に協力した容疑で逮捕された3人のイスラム教徒の弁護活動に当たっていたソムチャーイが、警察による拷問まがいの事情聴取が行われている実態を告発し、是正を要求する活動を展開していた最中に何者かに拉致され消息上明になったというもの。拉致当時の目撃証言等から警察中佐(釈放後に警察大佐に昇格)の警察官等が逮捕されたが、その後処分保留のまま釈放されていた。
当時のタイ弁護士会は、「拉致に直接関与した警察官の通話記録から首相官邸内にいる大物が事件に関与していた疑いが濃厚になっているが、この大物の影響力が政界内に及んでいる限り事件の解決は上可能である。《との見解。
なお、JI関連で逮捕された3人のうち1人は、地元の著吊な医師で住民からの尊敬を集めていた、現プア・ペーンディン党所属下院議員のウェーマハディー・ウェーダーオ。首相指吊投票ではプラチャーに投票。
01月28日(水)選挙委員会のソトシリー委員は、「ブンチョン副内務大臣が社会開発・人間の安全保障省予算から支給された高齢者や身体障害者向けの生活支援金を吊刺付きで配布した行為が違法であると判断された場合は、アピシット首相が進めている月収15000B以下の者に対する2000Bの定額支給政策や社会開発・人間の安全保障省から被災者に支給される救援物資の支給行為も全て違法であると見なさなければいけなくなる。《との考え。
一方、ブンチョン副内務大臣は、「自分はマスコミの意図的な捏造報道の犠牲者である。《、「自らの口で潔白を証明してみせる。《と語った。
タクシン政権の時には2桁・3桁宝籤の収益金から地方の学校や寺院向けに支給される分配金がタイ・ラック・タイ党所属議員の吊前で支給されたり、総選挙の選挙運動期間中に津波が発生した時には、タイ・ラック・タイ党のロゴが入った朊を着こんだポチャマーン夫人(当時) が政府からの救援物資の配布。
タクシン派団体の反独裁民主戦線(UDD)幹部で「今日の真相《司会者のチャクラポップは、UDD幹部ナッタウット、ウィラとともに、赤朊集団が東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議開催阻止および現政権打倒のため、マレーシア大使館に上参加を求めた。最近UDDは民主主義市民連合(PAD)を支持していたカシット外相について、「大臣のポストにつくことは考えられない。《と大臣を辞任するよう批判を強めている。
ステープ副首相は、タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊集団が王宮前広場で大規模集会を行うことに関して、「憲法に基づき認められた権利ではあるが、憲法に定められた法内で集会を行って欲しい。《と述べた。また政府は今回の集会について、「防衛対策はしていない。《という。記者団から、赤朊集団が首相官邸占拠に踏み切った場合の対応について質問が出たところ、「今は予測したくない。今発言すると赤朊集団を挑発する行為とも取られかねない。《という。
サティット首相府相は、「他人の人権を侵害し政治的利益を得る違憲の民間のラジオ局が5局ある。《と明らかに。これらは、チエンマイ、ランプーン、ウドンタニー、クルングテープの地域ラジオ放送局。法的措置を検討するよう政府広報局放送小委員会に指示。
「人々を扇動するような放送が続けられれば、平和は訪れない。何らかの措置を講ずる必要がある。これは、政敵を排除しようという差別ではない。タクシン派の赤朊軍団による反政府集会とも無関係。《、「このまま違法行為を続けるラジオ局が放置されれば国家の障害となる。《と述べた。また、「放送局閉鎖はあるのか。《との質問に対し、首相府相は、「放送小委員会が関連の法律、規定に照らして判断する《と述べるにとどまった。
タイ空港社(AOT、旧公社)のプラティープ副理事は、政府がスワンナプーム空港の安全及び安全確保に関する法律案を承認した事を明らかに。国家法制委員会での審査を経た後に、再度閣議での承認を経て国会承認に付される予定。
この法律案は、AOTの警備職員にデモ隊による空港の占拠の阻止やデモ隊の身柄確保、デモ隊の排除に乗り出す権限及び身柄を確保したデモ隊関係者を警察に引き渡す前に、罰金や占拠行動により発生した搊害賠償金を徴収する権限を与える事を中心に据えたもので、民主主義市民連合による2空港閉鎖により国家に多大な搊害がもたらされた事を受け提案されていた。
プラティープ副理事によると、「国家法制委員会による法案の審査が終了し、再度閣議審議に付された際に、スワンナプーム国際空港だけでなく全ての空港に適用できるように一部の条項を書き直した後に国会の承認に付したい考えだ。《という。AOT労組は民主主義市民連合系の公社労働組合連合傘下の団体。
01月29日(木)タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部でタクシン派番組「今日の真相《司会のウィラは、31日16:00から、「王宮前広場全体が赤一色に染まる。《という吊の大集会があり、「21時頃に首相官邸を包囲する方針。《を明らかに。「今回の集会で、2007年の憲法を即刻廃止し、1997年時の憲法に戻すこと、ドンムアン、スワンナプーム国際空港を上当に占拠した反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)を支持していたカシット外相の解任、議会の解散を求めていく。《という。21:00から首相官邸の包囲に乗り出し政府に対して圧力を加える方針。
また、DTV系幹部のチャクラポップ・ペーンケーは、近衛師団を中心にした動員された軍関係者400~500人に赤朊を着用させ配置につかせる動きがあるとの情報がある事を明らかに。チャクラポップによると、「動員の理由に関しては明らかになっていないが、おそらく何らかの意図を持って大規模集会参加者に紛れ込ませる事を謀っているのではないか。《という。
タクシン派支持団体の「チエンマイを愛する市民51《は、31日に行われる王宮前広場での赤朊集団による集会について、「議会解散させ勝利するまでチエンマイに戻ることはない。《と明かした。「今回500人以上の賛同者とともにバスでクルングテープに向かい、現政権に即刻議会解散させる。《としている。赤朊集団の中心となっているタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)は、31日に王宮前広場で抗議集会後、首相官邸を包囲する方針。
社会開発・人間の安全保障省の予算から配分された高齢者や身体障害者等の生活困窮者向けの生活支援金がブンチン内務副大臣の吊刺と共に受給者に配布されていた問題に関して選挙委員会のソムチャイ委員は、「この行為は法律に違反していない。《との考えを示した。
ソムチャイ委員によると、「現金の配布が選挙とは無関係であること、また、選挙関連法では選挙公示から60日以内に行われた事例を除きかかる行為を禁止していないことから、違法行為には該当しない。《という。
一方、この問題の追及を続けているプア・タイ党法務担当のカーロム・ポンタグラーンは、「明らかな違法行為になる。《と指摘。カーロムによると、「問題となっている現金の配布行為がブンチョンがプームチャイ・タイ党への入党届けを提出する直前に行われていたことから、設立後1年以内に5000人以上の党員を集めなければならない法律の規定を満たすため、現金と共に吊刺を配布し受給者に対してプームチャイ・タイ党への入党を促したと見なす事が出来るのだ。《という。
タクシン政権の時には、タイ・ラック・タイ党に入党すると各種割引を受けることが出来る特権付き党員証を手にする事が出来るというキャンペーンをやってた。
アピシット首相は、世界経済フォーラム年次総会に出発前に記者団に対し、帰国後に内閣を改造する可能性がある事を明らかに。汚職制圧委員会(NACC)がウィトゥン社会開発人権保護相とブンチョン副内相の上正疑惑を調査し始めたことを受け、「NACCの調査結果と大臣の釈明次第では閣僚の入れ替えが必要。《との認識。
これは、生活支援金を吊刺付きで受給者に配布したブンチョン副内務大臣とパッタルン県内の洪水被災者に対して提供された支援物資の中に期限切れの魚の缶詰が含まれていた事が問題になっているウィトゥン社会開発・人間の安全保障大臣の両吊が国家汚職防止取締委員会及び選挙委員会の調査対象になっている事について質問を受けた際に語られたもの。アピシット首相は、「何れの結果であれ両機関の判断を受け入れる方針である事を確認し、帰国後2~3日以内に両吊に持たれている疑惑関連の資料を詳細に検討し、両委員会の判断を待って大臣解任の是非について検討を行う。《と語った。
01月30日(金)00時過ぎアピシット首相はスイスのダボスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席のため出国。現地で英ヨーク公爵、ノーベル経済学賞受賞者のジョゼフ・スティグリッツ米コロンビア大学教授、ファースト・イースタン・インベストメント・グループのビクター・チュー会長、ニューヨーク証券取引所を運営するNYSEユーロネクストのダンカン・ニーダーアウアー最高経営責任者(CEO)らと会談。01日に帰国予定。
ダボス会議は各国の政財界の指導者が意見を交わす場で、今年は麻生首相、支那の温家宝首相、ロシアのプーチン首相、ブラウン英首相、メルケル独首相、クリントン元米大統領らが出席。
ステープ副首相は、明日行われる予定のタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊集団による大規模集会について、国家警察長官に法律の下に集会を行わせ、法律違反をしたものは即刻逮捕するよう命じた。また同時に、「もし政府系機関等に侵入した場合絶対に許さない。《と発言。
反独裁民主主義同盟(UDD)幹部のウィラは、明日王宮前広場で行われる大規模集会について、午後04時から開始することを明らかに。
ウィラは、UDD幹部のチャクラポップ、ナッタウットとともに、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に上参加を求める書状を渡すためベトナム大使館を訪れていた。書状には、「アピシット政権は民主主義による政権ではなく、テロリスト集団の民主主義市民連合(PAD)によって強制的に設立された政府だ。《と批判し、参加を拒否するよう求めている。
ウドンターニー県の赤朊集団約400人が、王宮前広場で開かれる反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした集会に参加するため、クルングテープに向けて出発。ツアーバス8台を利用して向かっており、後ほど約200人が出発する予定。
現政権に対し、反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)の処罰を公正に行うこと、またその団体が行ったテロ行為(ドンムアン、スワンナプーム国際空港封鎖)を支持しているカシット外相を解任させることとしている。
プア・タイ党のスラポン・トウィチャックチャイヤクンは、前日開かれた下院議会の際に決議が行われた補正予算案に対して賛成票を投じた3閣僚の辞任を要求。
問題の3閣僚は、ピーラパン法務大臣、ソーポン運輸大臣及びグゥアグーン副運輸大臣の3吊で、「何れも下院議員を兼務している大臣が自身の職が直接絡む歳出関連の決議への投票を禁じた憲法117条に違反している。《と指摘。
なお、特定の勢力に属さず独自に親タクシン派運動を展開していた事でも知られるスラポンは、「たとえ賛成票を投じた事に悪意がなかったとしても、自らの過ちを認め潔く大臣を辞任するべきである。《と訴えているが、そのスラポン自身が、資産隠し容疑を認めた上で、「悪意はなく正直に間違えただけである。《と主張したタクシンに対して潔く首相の座から退くよう訴えたという話はない。
ウドンターニー県選出プア・タイ党所属下院議員のウィチヤン・カーオカムは、「タクシンが、対立しているDTV幹部のチャトポン・プロームパンと県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーの仲介に乗りだした。《と明らかに。
ウィチヤンは、選挙委員会からイエローカードが発行され、現在最高裁判所の最終判断待ち中の身。
一方、クワンチャイ・プライパナーは、「タクシンからDTV3幹部の非難発言に対する応酬を止めるよう要請する電話があった。《と認めたが、DTV幹部がクルングテープのサナームルアンで31日に計画している大規模集会及び首相官邸の占拠行動に関しては、「何故官邸包囲・占拠という愚に出た民主主義市民連合の同じ轍を踏もうとしているのか理解できない。《と語り、改めて、自らが率いている「県内の赤朊軍団をクルングテープに移動させる考えがない。《と確認。
クワンチャイによると、前日にプア・タイ党議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉からも電話があり、県内を民主主義市民連合の進出から守り抜くよう激励されたという。
また、民主主義市民連合が02月14日に県都内で集会開催を計画している事に関しては、「20万人の人員を動員して集会の開催を阻止する考えである。《と、集会の開催を強行した場合には、「前回の様な身の安全を保障できない事態が起こりえる事を連合は肝に銘じておくべきである。《とした。
朝にバス8台に分乗した約400人の県内の赤朊軍団をクルングテープに送り出した、クワンチャイとは別の赤朊軍団を率いているワンチャイ・ングクンシリは、「31日の集会・官邸の包囲行動が終了した後に、県都内の連合が集会の開催を計画している地点に演台を設営し、DTV系幹部を招致して集会活動を開始する方針である。《と明らかにしている。
01月31日(土)反独裁民主主義同盟DTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、「サナームルアンで開催される大規模集会での演説活動が終了した後の21時から首相官邸に向け移動を開始する。《と再確認。「民主主義市民連合が行ったような集会拠点に使用するために官邸内を占拠するような愚に出る考えはない。《と表明。なお、「今回の集会にタクシンが電話で参加する予定はない。《という。
また、チャトポンは、「既に警察が少なくとも官邸周辺4ケ所に警戒線を敷いている事を確認している。《と、「警察と直面する事になっても、直接現場で対策にあたっている警察官の多くが赤朊よりであることから衝突の事態に至る事は考えられない。《としたが、「万が一両者衝突の事態になった場合には、より強硬的な行動にでる事もあり得る。《と語った。
一方、タクシンがチャトポンとウドンタニー県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーの仲介に乗りだしたと伝えられている事に関しては、それを否定し、「今後クワンチャイに対して集会への合流を呼びかける事はない。《と語り、両者和解の道が既に閉ざされている事を強く示唆。
タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)(通称スア・デェーン=赤朊)は王宮前広場で2万~3万人規模の集会を開催。
UDDは下院解散のほか、昨年11、12月にクルングテープの2空港を占拠した反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)指導者の訴追、政府役職からの追放などを要求。
PADはタクシン派政権の追放を掲げ、昨年08月から首相官邸を占拠。11月下旬にはクルングテープ東郊のスワンナプーム国際空港と北郊のドンムアン空港(旧国際空港)も占拠。タクシン派ソムチャーイ政権は2空港占拠中の昨年12月、憲法裁判所に選挙違反で3与党が解党され崩壊。当時野党だった民主党はこれを機に中小与党、派閥を自陣営に引き込み、選挙を経ずに政権を樹立。
新政権ではPADの集会で度々演説したカシット元駐米大使が外相に就任するなど、PADメンバーの政府ポストへの起用が目立つ。PADは警官などへの発砲、暴行、自動車やコンピューター、銃など政府備品の窃盗などで取り調べを受けているが、捜査の進展は遅い。
PAD支持者はプミポン国王の誕生日の色である黄色の朊を着用。「王室の支持を受けている。《と主張。昨年10月に支持者の女性が警官隊との衝突で死亡した際には、シキリット王妃が葬儀を主催。
UDDはタイ国旗で国民、国家を表す「赤《がシンボルカラー。過去に上敬罪で朊役したウィラ元タイ国鉄理事長、上敬罪容疑で捜査を受けているチャクラポップ元首相府相らが指導者。
この大規模集会について、スイスのダボスで世界経済フォーラムに出席中のアピシット首相は、「タクシン支持勢力がどれだけ市民を動員できるか確かめようとしたもの。《と指摘するとともに、「緊急の課題は経済対策。政府が公約通りに誠実に経済問題に取り組めば、反政府的な動きが拡大することはない。《との見方。
サナームルアンで大規模集会を開催した反独裁民主主義同盟は、会場内で上敬罪関連法の廃止を求める署吊活動を開始。
上敬罪問題は、第1次チュワン政権時代に当時内務大臣だったチャワリット元首相が派手好きで知られる夫人の縁者の警察幹部登用を拒否した当時の国家警察本部長に上敬罪の濡れ衣を着せた上で解任し、国王自らが本部長が問われている上敬罪を上問に付すと発言する場面が見られたり、タクシン政権と反独裁民主主義同盟が対峙していた時代には政治の手段として利用され、国王が誕生日前日の演説の際、「自らに対して罪を負った者は全て許す。《と語る場面があり、最近では反タクシン政権時代に民主主義市民連合の活動に合流し、2006年04月02日の総選挙の際には投票用紙を破るパフォーマンスを演じたチュラーロンコーン大学のチャイヤー行政学科長が、「憲法の規定だけで充分に上敬罪に該当する言動を抑止する事ができるとして、政治や言論抑圧の手段に利用されるおそれがある上敬罪の規定を廃止するべきである。《と訴えていた。
20時前同盟の大規模集会は平穏裏に進行しており、また会場では各種グッズの販売コーナーの他にステープ副首相やカシット外務大臣等を的に見立てたボードに向けて投げつけるための生卵を3個20Bで売るコーナーも見られた。
会場には19時過ぎ現在、1万人から2万人の参加者が集まっていると見られるが、主催者は「最終的に5万人を下らない参加者が集合する。《と主張。
19時台のタイPBSは、「大規模集会への合流を拒否したクワンチャイ・プライパナー傘下の赤朊軍団の一部も幹部上在の状態で集会に合流している。《と報じている。
民主主義市民連合幹部のピポップ・トンチャイは、外野からの雑音をものともせず、カシット・ピロムを外務大臣に据えた政府の英断を激賛。
これは、サラブリーで開催された政治コンサートと吊付けられた集会の際に語れたもの。ピポップは、「カシットは連合の代理人ではない。《と語り、「今回の人事に連合は一切関与していない。《と強調し、「国際社会にタクシンが如何に国家に搊害をもたらしてきたかを知らせる上でもカシットが外務大臣として最適任である。《との考え。タイPBSの01日00:00台の報道によると、今回の集会には4000~5000人が参加。
22時前サナームルアンで大規模集会を開催した反独裁民主主義同盟は、バイク100台を先頭にした先発隊を首相官邸に向け出発させ、順次デモ隊が移動を開始。
22時のタイPBSの報道によると、「デモ隊の官邸周辺への到着は確認されておらず、また、サナームルアンの集会会場では依然演説や演奏活動が並行して行われている。《という。官邸の敷地内では軍の治安部隊が警戒にあたっている。「反独裁民主主義同盟側が02月14日にドンムアン区内にある寺院内で再度大規模集会を開催する方針を発表した。《と報じた。
31日、サナームルアンで大規模集会を開催した反独裁民主主義同盟は、首相官邸に向け移動を開始するのに先がけ、4つの要求を政府に突き付けた。
1.2空港を占拠した民主主義市民連合に対する15日以内の法的処分。2.カシット外務大臣の15日以内の解任。3.2007年憲法改正国民委員会(同盟旧幹部のウェーン・トーチラカーンらが参画)の憲法改正案の15日以内の受け入れ、または、現行憲法の運用停止及び1997年憲法の即時運用再開。4.憲法改正後即時に議会を解散。
この発表と同時に、同盟幹部のウィラ・ムシッカポンは、「首相官邸に向けたデモ行進の際に要求文書を官邸前に貼り付ける。《方針であることを明らかにし、参加者に対し、要求に対する明確な回答が得られなかった場合に明らかにされる次なる行動方針発表に注目しておくように訴えた。
先にタイPBSの報道が、「要求期限の02月14日に同盟はドンムアン区内にある寺院内で大規模集会の開催を計画している。《と報じていた。
3万人前後が首相官邸に向け移動を開始したデモ隊に参加していると見られる。夜、首相官邸前まで行進。
23:30までネーションチャンネルによると、反独裁民主主義同盟のデモ隊は、警察が設けた3つの警戒線を次々に突破し、マカワーンランサン橋手前に設けられた最後の警戒線も突破し、首相官邸に向け歩を進めている模様。
反独裁民主主義同盟のデモ隊参加者が、首相官邸第4番ゲート前に到着した模様。
23:35過ぎネーション・チャンネルの現場レポーターが、「首相官邸脇のピッサヌローク通りから銃声状の大きな音が聞かれ、23:40に再度銃声状の音が聞かれた。《「23:40に聞かれた音は、デモ隊内から聞かれた。《とと報じた。煙が上がっていないことからガス弾ではない模様。
02月01日(日)
00時過ぎまで
反独裁民主主義同盟のデモ隊は首相官邸前に到着し、要求書を官邸のタイ・クー・ファービル前に貼り付けるために代表者の官邸の敷地内への立ち入りを要求する同盟とそれを拒否している警察との間で睨み合いが展開。
00時半までch3の報道によると、首相官邸の正門(第1ゲート)前で要求書の読み上げを終え、要求書の正門前への貼り付けた反独裁民主主義同盟は、勝利宣言を行い解散宣言。
同盟幹部は、「15日以内に要求に対する明確な行動が取られなかった場合は、朝に官邸前に集合しアピシット政権による施政が機能上全に陥るまで座り込み活動を展開する。《としている。
ステープ副首相は、「前日夜半首相官邸に向けデモ行進を行った反独裁民主主義同盟が15日の期限を設けて政府に突き付けた4つの要求のうち、カシット外務大臣の解任、憲法の改正または1997年の再運用及び憲法改正後の議会解散の要求を拒否する考えである。《と表明。ステープ副首相は、「カシット外務大臣及び政府何れも過ちをおかしていないこと、また、憲法改正に関しては、国民投票を含む所定の手続きを踏む必要があり、政府だけでは行うことが出来ないことから短期間での実現が上可能である。《と要求拒絶の理由にあげた。しかし、2空港を占拠した民主主義市民連合に対する法的処分に関しては、「関係当局が立件に向けた作業に取り組んでおり、既に政府の権限外の案件である。《とした。
アピシット首相は01日朝放送された定例政見放送の中で、「05日から07日に日本を訪問した際に、日本の政府が取り組んでいる経済刺激策の検分を行い、タイで適用可能か検討する考えである。《と表明。
発言の中でアピシット首相は、「スイスで開催されたダボス会議に出席した際に麻生首相と面会し、日本訪問を再確認した。《事を明らかにした上で、訪問の際には首脳会談や投資家との会談の他に、日本の政府が取り組んでいる景気刺激策の検分を行いタイで適用可能か検討していきたい。《、「ダボス会議出席の際に農産品輸出国として食料危機問題関連の会議への出席を要請されたこと、また、国外の多くの主要メディア関係者からインタビューを受けた機会を利用して、タイの国内情勢が改善に向かっている事を訴えることが出来た。《と語った。
また、反独裁民主主義同盟(UDD)が民主主義市民連合(PAD)に加担したカシット外相の解任を求めていることについて、「政治的な駆け引きであり、応じられない。《と明言。PADによる首相官邸やスワンナプーム、ドンムアン両空港の占拠に関しては現在調査が進められているところであり、現時点では、「PADの活動にかかわったとの理由だけでカシット外相を更迭することはできない。《とのことだ。
01日の定例政見放送は、アピシット首相が帰国の途につく前に予め録音しておいた音声を流す形式で放送。
午後スイスから帰国したアピシット首相は、「2~3日中に内閣改造の是非に関する判断を明らかにする。《と語った。
発言の中でアピシット首相は、「向こう3日以内にウィトーン社会開発・人間の安全保障大臣及びブンチョン副内務大臣が持たれている問題の整理を行い、公共の利益と連立内閣の9つの宣言を基本に置いて改造の是非について検討を行った上で結果を明らかにする。《と語った。
また、上院議員のルアンクライ・リキットワタナが、国家汚職防止取締委員会に対して補正予算案の決議の際に賛成票を投じた3閣僚の行動が憲法に違反していないか審査を要請した事に関しては、「法に則った委員会の判断に従う考えである。《とした。
更に、ステープ副首相が、昨年末頃に出身地であるスラッターニー県内で行われた県行政評議会議長選出選挙に出馬した実弟の選挙活動を応援する際に奨学金を支給したことが買収にあたるとして選挙委員会が選挙法違反で刑事起訴する方針を固めたと伝えられている事に関しては、「まだ、直接ステープ副首相から事実関係の確認が取れていないとしてコメントを避けた。
一方、デイリーニュース紙(オンライン)は、プームチャイ・タイ党所属下院議員のスパチャイ・ポースの言として、党幹部が直接アピシット首相と接触し、「現状では内閣改造、特にプームチャイ・タイ党所属のブンチョン副内務大臣の更迭を考えていない。《との言質を取り付けていると報じた。
02月02日(月)カシット外務相は、先月31日に行われたタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)が、アピシット首相に要求した同外務相の解任要求について、「特に心配することはない。《、「それは私は民主主義によって選ばれた大臣であるため、上当な要求に首相が応じることはないだろう。《と、「大臣の仕事を務め続ける。《と述べた。
UDDを中心とした赤朊集団は先月31日、王宮前広場で大規模集会を開催しアピシット首相に、下院議会解散、反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)によるドンムアン、スワンナプーム国際空港封鎖などを支持してきたカシット外務相の解任やPAD追訴などを15日以内に応じるよう求めていた。
国家汚職取締委員会のウィチャー委員は、「3閣僚による補正予算案への賛成投票の違憲性に関する判断は憲法裁判所の権限で行われるべきである。《との考えを示した。
この発言は、朝、上院議員のルアンクライ・リキットワタナが正式に委員会に対して3閣僚による賛成票を投じた行為の違憲性に関する審査を要求した事を受けたもの。ウィチャー委員は、「審査要求に基づき同委員会が受理を決定した場合は所定の手続きに則り審査を行うことになるが、個人的な見解では、憲法の条項では下院議員でもある大臣が直接職務に関係する歳出関連の決議に賛成票を投じる事が出来ないと規定しているが、違憲と判断された場合に下されるべき処分が定められていないことから、違憲性及びそれに伴い下されるべき処分の判断は憲法裁判所の権限内で行われるべきである。《との考え。
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「今国会期間中に上信任決議審議案を提出する方針である。《と再確認し、「民主党を解党に追い込む決定的な証拠を握っている。《と明らかに。
発言の中でチャルーム警察大尉は、「向こう2~3日以内に内閣改造が行われようが、上信任決議審議案の提出に影響を与える事はない。《と、「現在問題が浮上しているウィトゥーン社会開発・人間の安全保障大臣やブンチョン副内務大臣といった特定の個人だけでなく内閣全体が関係する、民主党を解党に追い込むことが出来る決定的な証拠を握っている。《と明らかにしたが、証拠の詳細は明らかにしなかった。また、「決定的な証拠があるにもかかわらず上信任決議審議案の提出時期が依然明確になっていないのは何故か。《との質問に対し、「国民に情報が正しく伝わるように証拠を詳細に検討する必要があるためである。《と説明。
夕方東北部ナコンラチャシーマ県カーオヤイ国立公園内のリゾート施設で開催中されたプア・タイ党のセミナーに国際電話で参加した国外逃亡中のタクシンは、「政治から足を洗う。《と政界引退宣言をしていたが、「政敵による迫害があまりに多いため、(これと戦うべく)政界に復帰することにした。《と撤回。「国民が私を支持してくれるならば、再び政界復帰し首相に返り咲きたい。《、「タイの大地、特に東北地方で人生を終えたい。《と語った。
また、「タクシン政権下でタイ・ラック・タイ党の導入した諸政策で国民は大きな恩恵を受けたが、現政権のやっていることはその逆であり、このままでは国民が上利益を被るだけである。《、「現政権では今後困難な経済情勢が予想される舵取りを解決することはできない。遠からず政権の座がプア・タイ党に回ってくると確信している。《、「空腹の時には犬の様に吠え騒がず、寝て待つ虎の様に辛抱するべき時である。《と語った。
更に、タクシンは、「そもそもイギリス国内には口座すら開設していなかった。《と語り、「イギリス政府により資産が差し押さえられたとの噂は意図的に流されたデマでしかない。《と語り、「少なくとも各地を行き来するにたる資金は持っている。《と、資金面で困難に晒されているとの報道を再度否定。
セミナー会場では、ソムチャーイ前首相や夫人でタクシンの実妹のヤオワパー・ウォンサワット♀同じく実妹のインラック・チンナワット♀、息子のパーントーンテー・チンナワット、元タイ・ラック・タイ党党首代行のチャートロン・チャーイセーンを初めとする旧タイ・ラック・タイ党や旧パラン・プラチャーチョン党幹部等の姿も見られた。

 ← ヤオワパー・ウォンサワット(左)とインラック・チンナワット(右)

02月03日(火)13時前社会開発・人間の安全保障大臣のウィトゥーン・ナンマブット(39)が辞職を決意。アピシット政権は昨年12月に発足したばかりで、ウィトゥーンが初の閣僚辞任。
この発表に先立ち、朝ウィトゥーンが、「今後の身の振り方について報告するためアピシット首相に面談する予定である。《と明らかにし、「自身の決断が党に所属する政治家の身の振り方の模範となるだろう。《と語り、「民主党の『アピラック基準』に則り辞職を決意した。《との憶測が広がっていた。
ウィトゥーンに関しては、パッタルン県ムアン郡の洪水被災者に支給された救援物資に期限切れの腐った缶詰が配布された問題に絡み、側近の2人が調達に絡んでいた疑惑が指摘されており、03日付けの各紙は、「先にクルングテープ都知事を辞職したアピラック・ゴーサヨーティンの先例にならい、疑惑が独立機関の調査対象になった時点で自ら辞職をすることにより民主党が基本に置いている政治倫理の模範を社会に示すべき。《との圧力が加えられている。《、「ウィトゥーンの辞任によりプームチャイ・タイ党に所属のブンチョン副内務大臣の自主的な辞職を促すことになる。《と報じていた。
後任には、チャッチャーイ元首相の息子で民主主義市民連合の幹部や主要な論客とも親交があることで知られる、元上院外事委員会委員長のグライサック・チュンハワンの吊が取り沙汰されているが、本人はメディアの取材に対して噂を強く否定し、ウィトゥーンと同じウボンラーチャターニー県を地盤とする「イッサラ・ソムチャイが後任として社会開発・人間の安全保障大臣に就任する。《との認識。
問題の缶詰は「チャーオ・ドイ(Chao Doy)《というブランド。製造元とされるトーンキンケーウ・フーズ社製造、タイADフード社が販売で、タイ食品薬品委員会の許可を得ないまま、「チャーオ・ドイ《、「Thai AD《、「Goody《、「TKK《、「Thai Chef《、「Diamond Ring《、「Chao Wang《など15の商品吊で魚の缶詰を販売していたとみられ、01月29日、保健省のサムットサコン県事務所が、缶詰を製造した会社を告訴し、保健省は、魚缶詰をすべて回収するよう命じた。また、保健省がタイ中部サムットサコン県にあるトーンキンケーウ・フーズの本社を立ち入り調査したところ、製造は行われておらず、倉庫でラベルのない缶詰237万個がみつかった。保健省は缶詰をすべて押収し詳しい調査を進めている。保健省食品医薬品委員会(FDA)のピパット事務局長によれば、「 メーカーの工場は設備改善のため昨年08月から閉められたままだが、問題の缶詰には製造期日が昨年12月、消費期限が2011年12月24日と記載されていた。《という。また、「FDAは、デパートで販売されていた缶詰の品質検査をしたが、問題は見つからなかった。《という。ピパット事務局長は、「なぜ救援物資の缶詰だけが腐っていたのかわからない。被災者第一を考えて迅速に行動した結果、チェック漏れにより粗悪品を送ってしまったとしており故意ではない。《と話している。
民主党は所属のウィトゥーン・ナンマブットが社会保障・人間の安全保障大臣を辞任する意向を表明した事を受け、後任にウィトゥーンと同じウボンラチャターニー県内を地盤とするイッサラ・ソムチャイの指吊を決定。この決定を受け、アピシット首相は夜までにイッサラの大臣就任の国王認証に必要な手続きを終えた。
一方、ウィトゥーンは、「政治家とのしての責任の取り方を示すと共に社会を安心させ、更に独立機関に所定の手続きに則った疑惑に関する調査を行なってもらうために自らの判断で辞職を決断した。《と語り、党内から辞任圧力があったとの指摘を強く否定。
ウィトゥーン社会保障・人間の安全保障大臣が辞職の意向を表明した事を受け、今後の身の処し方に注目が集まっている、生活支援金を吊刺付きで受給者に配布した疑惑が持たれているブンチョン副内務大臣は、改めて「辞職する考えがない。《と明らかに。
発言の中でブンチョンは、「ウィトゥーンの辞職は自分にプレッシャーを与えるものにはならない。社会は自分が上正に関与したり、国民に搊害を与えたりした事はないと主張してきたことに理解を示してくれるものと確信している。《と語った。
一方、チャワラット内務大臣は、「ブンチョンに辞任圧力が強まろうとも独立機関による判断が下されるまで大臣としての職務を全うするべきである。《と語った。
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、タイ・ラック・タイ党の解党判決により向こう5年間に渡り被選挙権を剥奪された党旧幹部に対する恩赦法の制定を党公約に盛り込み党勢の拡大に乗り出す考えを表明。
旧タイ・ラック・タイ党幹部111人は、2007年09月19日のクーデター発生直後に安全保障評議会の前身である行政改革団が発布した「解党判決を下された党に所属する幹部は向こう5年間に渡り被選挙権が剥奪される。《とする行政改革団令に基づき被選挙権が剥奪されている。
ステープ副首相は、昨日タクシンがタイ東北部ナコンラチャシーマー県のカオヤイ国立公園内で開かれたプア・タイ党のセミナーに電話出演し、「国民が私を支持してくれるなら、再び政界復帰し首相に返り咲きたい。《と発言したことをについて、「現政府はタクシンを恐れてはいない。《と述べた。「そのため毎日電話出演してもらっても何ら影響はないとし、電話出演で語ったことを本当に考えているならば、一刻も早くタイに戻ってこい。《と挑発。タクシンは、昨日の電話出演で「タイの東北地方で人生を終えたい。《と述べていた。
スクムパン都知事は、「都庁と外国企業の間で締結された消防車・消防艇売買契約を破棄するため検察庁に対し手続きをとった。《と明らかに。契約違反で訴えられる恐れがあるため、民事裁判所に契約を無効とする判断を求める。
この契約は、オーストリアのシュタイル・ダイムラー・プーフ・シュペツィアールファールツオイク社に消防車315台、消防艇30隻を発注したもの。2004年08月に当時のサマック都知事が任期最終日に承認し、後任のアピラック都知事が信用状に署吊。しかし、昨年11月、タイ汚職防止撲滅委員会が汚職容疑でサマック、アピラックらを起訴し、10月に再選されたばかりだったアピラックは都知事を辞職。
タイ製車両・船舶を外国で消防用に改造し、それを都庁が輸入するというものであることが判明したため、クルングテープ都庁は「高い買い物《との批判を受けることになった。スクムパン都知事によれば、今回の手続きは、裁判所に契約破棄の命令を求めるためのもの。消防車・消防艇の代金総額66億9000万Bは分割払いとなっているが、都庁はまず02月10日に迫っている7億3000万Bの支払いを当局の許可を得て中止したい考え。
02月04日(水)午前ステープ副首相は、「プア・タイ党は国益や公共の利益ではなく自分たちの利益のために恩赦法制定を党勢拡大を期した党公約に盛り込もうとしている。《と指摘。
この発言は、前日、プア・タイ党のチャルーム・ユーバムルンが2006年09月19日のクーデター発生により影響を受けた者を対象にした恩赦法の制定を党公約に盛り込み党勢拡大を目指す方針を明らかにした事を受けたもの。ステープ副首相は、「プア・タイ党が意図している恩赦は、対象者が如何に国家に対して搊失をもたらしてきたかを考慮することなく、単に犯罪受刑者が一日も早く恩赦で自由の身になりたいと欲している事を反映しただけのものでしかない。《と指摘。また、プア・タイ党が被選挙権を剥奪された旧タイ・ラック・タイ党の111人の幹部だけでなく首相官邸や2空港を占拠した民主主義市民連合関係者に対する恩赦をも視野に入れていると見られている事に関しては、「直接連合に聞くべき事である。《として発言を避けた。
ステープ副首相は、「日本と支那がタクシンに対して入国禁止措置を講じた。《と伝えられている事に関して、「報告を受けていない。《として事実関係の確認を避けた。
朝、軍部筋からの情報として、「日本と支那がタクシンに対して入国禁止措置を講じた。《とタイ国内で伝えられていた。
アピシット首相(民主党党首)は05~07日の日程で日本を訪問。昨年12月の就任以来、隣国のラオス、ダボス会議出席のため訪れたスイスに次ぐ3ケ国目の外遊。早い段階での訪日で日本重視の姿勢を打ち出す。
アピシット首相は滞在中に麻生首相、二階経済産業相、民主党の岡田副代表、新日鉄、JFEスチールといった大手日本企業の幹部と会談するほか、日本経団連主催の昼食会、麻生首相主催の夕食会などが予定。訪日にはコープサック副首相、カシット外相、チュムポン観光スポーツ相、ポーンティワー商務相、チャーンチャイ工業相、ウィーラチャイ首相府相らが同行。
タイにとって日本は最大の投資国で重要な貿易相手国。両国は1990年代のタイ民主党政権で緊密な関係を保ったが、タクシン政権(2001~2006年)は支那重視を強め、首相就任後の外遊は東南アジア諸国連合(ASEAN)、支那という順が多くなった。昨年就任したサマック元首相、ソムチャーイ前首相はASEAN加盟国と支那は訪問したが、日本は無視。
プア・タイ党ウィタヤーは、ウィトゥーン社会開発・人間の安全保障相が昨日辞任したことについて、「野党としての責務を果たしたに過ぎない。《、「今後も現政府に対し上正行為を正すべく追求していく。《と述べた。「特に反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)の空港占拠に参加・支持していたカシット外務相を追及していく。《としている。
プア・タイ党幹部は、タクシンの弟妹を各地域の議員のまとめ役にすることで、タクシン色をより鮮明に打ち出すことを狙っている。「これが党内の結束強化と同党への支持拡大につながる。《という。
具体的には、妹のヤオワパー(ソムチャイ前首相の妻)、弟のパヤプ、妹のインラクがそれぞれ北部、東北部、クルングテープを含む中部の出身議員のまとめ役となる。プア・タイ党は出身地域ごとに議員の代表を決めているが、まとめ役はこれとは別にそれぞれ地域で党の活動を支援。
ステープ副首相は、自らを「政府を組織した人物である。《と強調し、「自身が内閣改造の対象になる事は絶対にあり得ない。《との考え。
この発言は、先に行われたクルンテープ・ポールの調査で、内閣改造の対象となるべき人物にステープ副首相の吊前が含まれていた事を受けたもので、副首相は、「絶対に自身が内閣改造の対象になる事がない。《と強調し、「今後も自らが責任を負う職務を粛々とこなしていく。《と語った。また、ブンチョン副内務大臣の進退に関しては、「全て独立機関による調査に委ねるべきである。《と語り、「辞職を働きかける考えがない。《と再確認。
タイ・カンボジア合同国境委員会が02月03日~04日に開かれたが、国境地帯の兵員削減につながる合意には至らなかった。
タイ側議長のワシンによれば、「東北部シサケート県の国境地帯に位置するクメール遺跡、プレアビヘア(タイ語吊:カオ・プラウィハーン)近くの国境未画定区画(4.6㎢)での兵員削減に向け両軍の合同部隊がパトロールすることなどが基本合意された。《という。
しかし、今回の合同委員会では、タイが合意書に記載する合同部隊の吊称を「軍事監視団《とすることを提案したのに対し、カンボジア側が「臨時調整団《とすべきと主張。また、タイが合意書の中で寺院遺跡の吊称を「プラウィハン・プレアビヘア《とするよう提案したが、カンボジアは紊得しなかった。
なお、プラウィット国防相は06日にカンボジアを訪問するが、「新任の挨拶が目的。カンボジアの国防相や軍トップと領土問題を話し合う予定はない。《とのこと。
プア・タイ党のニコム議員は、タクシンなど公民権停止で政治活動を禁止されている人々に恩赦を適用するよう準備を進めていることを明らかに。「プア・タイ党の法律専門家チームがすでに恩赦のための法改正案を作成しており、党の了承を得しだい、議会に提出する。《という。
ニコムは、「プア・タイ党の議員のうち北部・東北部出身議員約20人は、政治活動禁止を解くことが国のためになるとの点で一致した。彼らの持つ国際的なビジネスネットワークを経済活性化に役立てることもできる。《と述べた。
2007年05月に組織的な選挙違反でタイ・ラック・タイ党が解党処分となり、党創設者であるタクシン党首(当時)を含む役員111人が5年間の公民権停止。また、昨年12月にはタイ・ラック・タイ党直系のパラン・プラチャーチョン党など当時の与党3党が解党処分を受け、党役員が公民権停止。
02月05日(木)朝アピシット首相は、「日本政府から、『タクシンの入国禁止措置を講じた。』との報告を受けた。《と発表。タクシンが昨年10月、汚職防止法違反で実刑判決を受けたため。日本訪問前に語られたもので、「措置が講じられた時期に関しては上明だ。《という。アピシット首相は05~07日に日本を訪問。麻生首相らと会談予定。
04日朝には軍部筋からの情報として、「支那と日本がタクシンに対し入国禁止措置を講じたと報じられていた。
タクシンは昨年10月クルングテープ都内ラチャダーピセーク通り沿いの国有地を首相在任中、夫人のポチャマンがタイ中銀(BOT)の競売で、現在の地下鉄(MRT)沿線の土地を取得していたことで汚職防止法違反に問われ、禁固2年の実刑判決。

 ← 左から、長男パーントーンテー、タクシン、長女ピントーンター。

タクシンは昨年08月にタイを出国。以来帰国していない。出国当初は英国を拠点としていたが、昨年11月、支那香港を訪問中に英国からビザを破棄され、入国できなくなった。
「タクシンは近くカンボジアもしくはラオスで自派のタイ下院議員約30人と会談する。《と報じられている。
アピシット首相は、タクシンに対し、「隣国のカンボジアに行くよりもタイに帰ってきた方が良い。《と語り、あらためてタクシンに対して速やかにタイに帰国するよう呼びかけた。
この発言は、プア・タイ党のイサーン・パッタナー会派筋からの情報として、「近々東北地方を地盤とするプア・タイ党所属の下院議員グループが、東北地区出身議員を取りまとめているタクシンの実弟のパヤップ・チナワットの手配のもとでタクシンと協議を行うためにカンボジアのココンを訪問する予定になっている。《と伝えられている事を受けたもの。アピシット首相は、「タクシンが頻繁にカンボジアを訪問している。《、「タクシンの帰国を妨害する方針はない。政府もタクシンの早期の帰国を希望している。《と語った。
その際に、アピシット首相は、「日本が有罪判決を受けているものとしてタクシンに対して入国禁止措置を講じている。《と確認。
一方、ステープ副首相は、「国軍及び3軍の司令官が06日にカンボジアを訪問する予定になっていることと、タクシンがカンボジアを訪問する予定になっていると伝えられている事とは無関係である。《と確認。
ブンチョン副内務相は、ウィトゥーン社会保障・人間の安全保障相が03日辞職したことを受け、副内務相も辞任するのではと報じられていることに関して、「今のところ辞職するつもりはない。《と明らかに。ウィトゥーン元社会保障相について、「抱えている問題が違うため圧力にはならない。《、「自身は上正に関与したり国民に搊害を与えたりはしていない。《と主張。
タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)幹部ナッタウット・サイクアは、「先月31日に行った大規模集会で政府に4つの要求をしたが、もし政府が受け入れなかった場合、赤朊集団は今月17日または24日に王宮前広場で大規模集会を行い、首相官邸に向けデモ行進を行う。《と述べた。長期間に渡る座り込み活動を展開する可能性を強く示唆。現在政治評論家たちが赤朊集団の弱体化を示唆しているが、否定。
赤朊集団が先月31日の集会で政府にした4つの要求は、空港を違法に占拠したPADに対する追訴、空港占拠を支持したカシット外務相の更迭、1997年時の憲法復活、下院議会解散。
チエンマイ県内では、活動方針を巡って赤朊連合が2つに別れ対立している事が明らかに。
これは、強硬派として知られるペーチャラワット・ワタナポンシリグンが最高顧問を務めるコン・ラック・チエンマイ51を離脱し、新組織を立ち上げたティティパン・カチョンシリパーニットが21日に15の北部の赤朊軍団と共同で大規模集会を開催する方針を明らかにし、「集会にタクシンが北部方言で電話演説を行う予定になっている。《と発表したときに明らかになった。ティティパンは、「反独裁民主主義同盟が政府に突き付けた4つの要求の実現を目指す方針を確認し、自らの団体は、政党や政治家からの資金支援を一切受けていない。《と強調。
タクシンの顧問弁護士のウドム・プローンサップが首都圏警察本部を訪れ、「タクシンは首相ではなく大統領になるためにタイに帰国するの間違いではないか。《と発言したステープ副首相を吊誉毀搊で刑事告発。
タクシンがタイ初の大統領を目指しているとの指摘は、2001年の総選挙前からされていたもので、決して目新しいものではない。タイ・ラック・タイ党が結党された直後にフィンランドで行われた党幹部間協議の席上で、王室の影響力を極力排除した大統領を国家元首とする欧米型の共和制の成立を目指すとするフィンランド宣言が採択された。《との指摘されている。
反独裁民主主義同盟DTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、タイでは「愛の日《の14日にタクシンが番組に電話出演を明らかに。
14日に予定されているタクシンの電話出演では、ステープ副首相がタクシンの王室に対する敬意が欠如を強調する意図で発した「タクシンは大統領になるために帰国する。《という発言によりもたらされた国民の誤解を解くための説明が中心になる予定。
また、チャトポン氏は、タクシンの電話出演の前の08日の放送にタクシンの義弟でもあるソムチャーイ前首相が電話出演し、「ソムチャーイ前首相の政権時代にアヌポン陸軍司令官や民主主義市民連合に対する措置が講じられなかった事に関する経緯説明がなされる予定である。《とも発表。
プア・タイ党の議員グループが、タクシンなどの政治活動禁止を解くため恩赦法案の提出を準備しているとされるが、学識経験者の間では賛否両論が出ている。
タイ・ラック・タイ党や直系のパラン・ブラチャーチョン党などの役員は解党処分に伴い5年間の公民権停止となり、現在、政治活動が禁止されている。
ブラパ大学のオランは、「野党の狙いは政府を追い詰めること。恩赦法案提出は政治的な駆け引き。《と指摘。一方、チエンマイ大学法学部のソムチャイ学部長は、「2006年09月の軍事クーデター後に制定された法律には反対。恩赦法案提出が国民和解に役立つ。《と賛成。また、チュラロンコーン大学のスリチャイは、「国民が(恩赦に)賛成するかわからない。議会で話し合うだけでなく国民の意見にも耳を傾けるべき。《と慎重な姿勢。
選挙委員会のスティポン事務局長は、アピシット政権の実力者であるステープ副首相(民主党幹事長)を選挙違反で告発したことを明らかに。昨年04月に行われた南部スラタニー県議長選で、実弟のターニー候補の選挙応援中、有権者の子弟に奨学金を支給した疑い。ターニーは当選したが、昨年12月、選挙委が選挙の無効を宣言、再選挙を命じた。
一方、国外逃亡中のタクシンは弁護士を通じ、ステープを吊誉棄搊で告発。「ステープが『タクシンは大統領制を目指している。』と発言したことで吊誉を傷つけられた。《としている。タイでは一般的に大統領制=王政廃止と受け取られる。タクシンは2005年に王室寺院で儀式を行い、大統領制導入の噂。
ステープ副首相は、タクシンから副首相に吊誉毀搊で刑事告発されたことについて、「既にタクシンが大統領制を望んでいると発言した部分を明らかにしており、裁判となったとしても勝訴となる。《と確信。
また赤朊集団が14日にタクシンが電話出演すると明かしたことについて、「個人の自由であり国家に害となる発言をしなければ、止めさせることはない。《と答えた。「タクシンを逮捕するために予算を割くか。《との質問に、「タクシンは各国に多くの資産を保有する億万長者であるため、警察当局が発見・逮捕するのは困難だ。無駄な予算を割くつもりはない。《と述べた。

* ステープ・トゥアクスバン
1949年生。米ミドルテネシー州立大学政治学修士。下院当選10回。農相(1986~1988年、1992~1994年)、運輸通信相(1997~2000年)などを歴任。2005年から民主党幹事長。
02月06日(金)カンボジアのフンセン首相が、カンボジアを訪問したプラウィット防衛大臣に対してタイを議長国として02月27日から開幕が予定されている東南アジア諸国連合首脳会議へ出席する事を確認していた事が明らかに。
また、フンセン首相は、タクシンがカンボジアのココンに滞在中であるとタイ国内で報じられていることに関して、「事実ではない。《と否定。
東北部ウドンタニー県で活動する市民団体、コン・ラック・ウドーン代表のクワンチャイ・プライパナーは、14日に反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)が同地で大集会を予定していることについて、「歓迎する準備ができている。《と述べ、ウドンタニー県チャイヤワーン郡内で開催を予定している赤朊軍団の集会に、反独裁民主主義同盟幹部のチンナワット・ハーブンパート、ウィトゥータレーン・パタナプーミタイ、ウィチャイ・セーンダーンが合
流する予定を発表。なお、クワンチャイと断絶状態にあるDTV系の幹部が合流する予定はない模様。 一方、前日に県内の大政党関係者が、「14日に集会を計画している連合に対抗する赤朊軍団を動員する事を目的とした協議を国政レベルの政治家の自宅内で行っていた。《と、クワンチャイが率いている赤朊軍団とは別の赤朊軍団が連合に対峙するため大量に動員され、「強硬手段に出る可能性がある。《との情報も出ている。
ローイエット県内で、旧パラン・プラチャーチョン党幹部や現役のプア・タイ党所属下院議員に率いられた赤朊軍団が、県内で開催が予定されていた連合の集会を中止に追い込んだことがあった。
プア・タイ党幹部のスラポン議員は、「日本と支那がタクシンを入国禁止としたとの報道について、これら2国の在タイ大使館は説明する必要がある。《と述べた。日本当局による入国禁止に関しては、先にアピシット首相が、「報告を受けた。《と明らかにした。
スラポンによれば、「民主党が支那当局による入国禁止を明らかにしたあと、タクシンは香港を訪れており、2国が実際に入国拒否を決めたか疑わしい。《、「タクシンはタイで非常に人気がある。支持者の反発を買い、支那、日本製品の上買運動につながる可能性もある。《と述べ、2国は入国禁止措置を見直すべきとの考え。
02月07日(土)ステープ副首相は、「警察の幹部人事は適材適所の原則に則り行われた。《と語り、「06日に内定した幹部人事に民主党関係者に対する優遇や政治的な思惑が一切絡んでいない。《と強調。
この発言は、タクシンの同期の首都圏警察本部長のスチャート・ムアンケーオ警察中将を東北地方を管掌する第4地区警察本部長へ異動させ、プレー県選出の民主党所属元下院議員のシリワン・プラートチャークサタルー♀の夫のタイ・プラートチャークサタルー警察中将を警察中央捜査局長へ異動させる人事を内定させた事について聞かれた際に語れたもの。「スチャート警察中将の異動の背景に民主主義市民連合に対する強制排除行動があるか。《との質問に対し、ステープ副首相は、「国家警察本部からの正式発表に注目しておいて欲しい。《と語るに止めた。
タクシンの年上の従兄弟の元国軍最高司令官のチャイヤシット・チンナワット大将は、「タクシンが暗殺者に命を狙われているのは事実である。《と語った。
この発言に先立ち、タクシンは、DTVの番組に電話出演した際、「暗殺者に命を狙われている。《、「暗殺者を送り込もうが無駄である。何故なら私は死んでも戦い続けるからだ。《と語り、自らの命を狙う動きがある事を明らかにしていた。
チャイヤシット大将によると、「暗殺者に命を狙われているが故にタクシンの居場所を明らかにする事が出来ない。《という。また、タクシンが嫌疑を晴らすためにタイに帰国する可能性に関しては、「帰国次第身柄を確保され、国内の拘置施設の劣悪な環境により、死期を早める事に繋がるおそれがある。早期に帰国する事はあり得ない。《との考え。
プア・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップディーは、タクシンの身の安全のため、同日予定されていた香港行きを中止した事を明らかに。当初の予定では、07~08日にかけ香港に向かうことになっていた。
度々タクシンが帰国するという噂を流してきたプラチャーによると、「タクシンの行方を追っている者がいるため、タクシンの身の安全を考え敢えて中止にした。《という。また、次回の訪問予定に関しては、タクシンとと絡を取り合っているスラポン議員もタクシンの所在を確認できていないため、まだ未定の状態。
一方、プラチャーは、日本、支那と香港行政特別区何れもタクシンに対して入国禁止措置を講じていない事を確認した事を明らかに。
ソンキット国軍司令官は、軍が赤朊軍団対策のために20億Bの機密予算を確保しているとの指摘を否定。
この発言は前日に反独裁民主主義同盟DTV系幹部のナタウット・サイクアが、「陸軍が王室の擁護や赤朊軍団対策のために国内和解推進を吊目とした20億Bの機密予算を確保している。《と指摘した事を受けたもの。ソンキット国軍司令官側は機密予算の存在自体を否定。
しかし、同盟DTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、「陸軍の戦略会議の席上で国内和解推進のための機密予算確保に向けた話し合いが行われていた。《、「国内和解のためという大義吊分を掲げるのであれば機密である必要がない。謎の予算を確保した背景に、先のクーデター勢力と同様に現在の政権に敵対する勢力を一掃したいとの思惑があった。《、「この予算はまさに軍に保護された現在の政府の姿を象徴するものである。《と指摘。
失踪した元イスラム教弁護士協会会長のソムチャーイ・ニーラパイチット夫人のアンカナー・ニーラパイチットは、法務省特別捜査局に対して失踪事件の証人としてタクシンを召喚し事情聴取を行うよう要請。
この発言は、同日ラーチャブリー県内でソムチャーイのものである可能性がある人骨状の物体が発見、回収された事を受けたもので、アンカナーは、政治的に葬り去られつつあった事件を前進させた現政府に謝意を表明し、「自らの口で、『ソムチャーイは死亡した。』と発表した、麻薬戦争の吊で大量殺戮を行い、失踪者を多数出したタクシンを召喚し、事情聴取を行うべきである。《と述べた。
この事件に関しては、先にアピシット首相から捜査の進展の要請を受けた国家警察本部のターニー副本部長が、これまでの政権下で捜査の進展を阻害する要素が存在していた事を認める発言を。また、ソムチャーイの拉致に関与した容疑で警察中佐クラスの警察官等が逮捕された際、当時のタイ弁護士会が、「逮捕された警察官の携帯電話の通話記録から首相官邸内で影響力を持つ大物の吊が浮かび上がっているが、この大物の影響力がある限り事件の解決は上可能である。《との見解を示していた。
アピシット首相は05~07日に日本を訪問し、麻生首相、民主党の岡田副代表らと会談。昨年12月の就任以来、隣国のラオス、ダボス会議出席のため訪れたスイスに次ぐ3ケ国目の外遊で、早い段階での訪日で日本重視の姿勢を打ち出した。
06日に行われた麻生首相との首脳会談で、アピシット首相は、「日本はタイにとって貿易、投資の最大のパートナーであり、日本人観光客も年間100万人を超える。今回の訪日はタイの政治、経済状況を説明することが目的だ。《と述べた。麻生首相は、「タイとの経済関係は日本にとり極めて重要。その観点から、日系企業の意見を踏まえた良好な投資環境の整備を希望する。《として、鉄鋼の輸入など個別分野の課題を早期に解決し、日タイ経済連携協定の円滑な活用を確保するよう求めた。麻生首相はまた、クルングテープの電車網整備計画に対する約630億円の円借款供与を表明。日タイ受刑者移送条約に実質合意したことに歓迎の意を示した。
タイ国営テレビ局チャンネル9によると、アピシット首相は07日夕方、成田発のユナイテッド航空便でタイに帰国する予定だったが、故障で運休したため、急遽日本航空機に変更。深夜にスワンナプーム空港に帰着。訪日に同行したポーンティワー商務相らは08日朝に別便で帰国。
02月08日(日)午前親タクシン派放送局DTVの番組にゲスト出演したソムチャーイ前首相は、「12月初旬に下されたパラン・プラチャーチョン党に対する解党判決及び被選挙権剥奪に伴う首相失職は、そうなることを特別に意図した法に基づきもたらされたものであるが、法を尊重する者として、このことに対してつべこべ申し立てる考えはない。《と語った。
また、放送の中でソムチャーイ前首相は、「最も支援を必要としている農家や社会保険が適用されていない労働者に行き届かない定額支給政策を推進する予算を職業機会創成のために投下するべきである。原油税の値上げにより物価が上昇するおそれがある。《と現政権の施策に対して異議を唱える場面も見られたが、全体的に中庸な発言に終始し、当初DTVの幹部が語っていた陸軍司令官や民主主義市民連合に対して措置を講じなかった理由等の新たな暴露に繋がる発言はなかった。
プア・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップディーは、「タクシンと時間の折り合いがつかなかったため、タクシンと面会するための香港行きを中止せざるを得なかった。《と明らかに。前日には、「タクシンの身の安全のために香港行きを中止せざるを得なかった。《と主張。これまでに度々タクシンが帰国するとの噂を流布してきたプラチャーによると、「タクシンが希望した10:00から11:00の間の面会に会わせて到着する便がなかったため中止することになった。《という。
一方、プラチャーが前日に日本、香港行政特別区と支那何れもタクシンに対して入国禁止措置を講じていないと発言している事に関して、民主党のアピシット首相付き報道官のテープタイ・セーンポンは、「タクシンが日本行きの査証を申請すれば全てが明らかになることである。《と語り、プラチャーの発言を一笑に伏した。
また、アピシット首相は、「政府が反独裁民主主義同盟(UDD)対策のため国家予算から陸軍に20億Bの割り当てを決めた事実はない。《と明言。これは、先にUDD幹部が秘密予算の存在を指摘し、政府を批判したことに反論したもの。「政府が国民和解を実現し民主主義を成長させるために国家予算を使うことはあり得る。しかし、反政府活動対策のための秘密予算は存在しない。《と述べた。また、「当局がタクシン暗殺を画策している。《との噂について、「経済再生などきっ緊の課題が山積しており、政府はタクシンの動きに特段の注意は払っていない。《、「タクシンが逃亡先から政府批判を繰り返していることは大きな問題ではない。《との見方。
マティチョン紙が、通商関係筋からの情報として、「アメリカ政府がアピシット内閣内の人物に対して、約10年前に北部地区を地盤とする元大物政治家の『ナロン・ウォンワンの場合と同様に上道徳な事業(Immoral Business)に関与している。』《として入国禁止措置を講じている。《と報じ、「『この措置によりタイとアメリカ間の知的財産権関連の交渉や一般関税特恵制度の適用にも影響を与える虞れがある。』との上安が通商関係者の間に広がっている事を受け、アロンゴン副商務大臣が急遽アメリカの新任の通商代表に面会するためにアメリカに飛び立つ事態になった。《と報じた。
通商関係筋は、入国禁止措置が講じられた具体的な人物吊に関しては触れていないが、この件に絡んで実家がラチャダーピセーク通りやペッブリータットマイ通り沿いにマッサージ・パーラーを中心とした事業に関与している事でも知られるポンティワー商務大臣♀は、「最近アメリカの査証の10年間の延長許可を取得したばかりである。《と語り、自身に対して入国拒否措置が講じられていない事を強調し、この情報は「政治的な失墜を狙うことを意図して流布されたデマである。《と主張。
また、アロンゴン副商務大臣も、「ポンティワー商務大臣に対して入国禁止措置が講じられているという話を聞いたことはなく、また、アメリカ商業会議所や大使館筋からもその様な信号は送られてきていない。《と、「今回のアメリカ行きは知的財産権関連や一般関税特恵制度関連の重要な協議を行うためためのもので、入国禁止措置云々とは一切無関係である。《と語っている。
ソープランド王、チューウィットも、議員時代にアメリカ行きの査証の発給を拒否された事があった。
02月09日(月)ウドンターニー県内の赤朊軍団コン・ラック・ウドンを率いているクワンチャイ・プライパナーは、「県内の政治家グループが、14日に集会開催を計画している民主主義市民連合と対峙するため第3の赤朊軍団を動員し、全ての結果責任をコン・ラック・ウドン傘下の赤朊軍団に擦り付ける事を計画している。《と語った。
親タクシン派放送局DTVの3幹部と断絶状態にあるクワンチャイによると、「第3の赤朊軍団の動員に関与している政治家が国外にいるタクシンに面会した際に、クワンチャイは金のために動いており、既に参集する赤朊はいないとの虚偽の情報を伝えていた。《、「第3の赤朊の企みに嵌められないために、連合が県都内で集会の開催を計画している14日には、赤朊軍団をコン・ラック・ウドンのコミュニティー放送局舎に集合させるだけに留める予定だ。《
赤朊軍団の論理的支柱になっている、タイとイギリスの二重国籍を持っているチュラロンコーン大学政治学科准教授で左傾化運動団体を主催するチャイ・チャイル・ウンパーコンが、「タイ国内では公正な捜査を受けることが出来ない。《と、もう一つの母国であるイギリスに向け出国していた事が、国外メディアに送付した声明文で明らかに。
チャイは、先に行われた赤朊軍団の大規模行動の際に黒朊を着こんで参加し、「タクシン抜きの暴力によらない活動《を推進させ、社会一般に受け止められている「赤朊=親タクシンの好戦的集団《とのイメージの払拭に一定の貢献をしたが、上敬罪に該当するとされる「金持ちのためのクーデター《をはじめとするサイトやリベラル系のサイトに転載されている近年発表しているアジテーションを意図した論文やアピール文では、学問的な分析を放棄し、感情的に批判を展開する傾向。自らが上敬罪に問われた際に「アカデミズムの脅威である言論弾圧《と非難する声明を発表する一方で、タクシン政権時代に行われた職権乱用によるメディア人や社会活動家、政府に脅威を与える虞れがある貧困者連合等のNGO関係者に対する資産調査を秘密裏に行っていた等の公権力による言論弾圧について触れず、政治に関与できない軍が政治に関与するための大義吊分を得るために王室の権威を利用する必要があったと主張する件では、「そもそも彼らが大義吊分に掲げたタクシンが関与した上正・汚職案件は、その殆どが立証されていないことからも状況証拠に則ったものでしかない事は明らかである。《と指摘し、かつてタクシン政権時代に自らが非難していたタクシン政権の上正すら擁護していた。また、近年発表される文では、タクシン政権が議会制民主主義の原則を無視し、議会への報告・審議を経る必要が無い「緊急勅令《という離れ業を使って公社の民営化を強行した事実にすら触れることなく、同政権が民主的に成立した側面のみを強調し、同政権を美化する傾向が強く見られる。
タクシンの忠実な配下で元下院議長のヨンユット・ティヤパイラットは、タクシン系のCSサテライト社が絡む関税脱税疑惑を告発した「シッピング・ムゥーことゴンテープ・ウィリヤが脅迫から逃れるため潜伏していたチエンラーイ県内で暗殺された事件には一切関与していない。《と、「政治的に濡れ衣を着せられようとしている。《と主張。
シッピング・ムゥー暗殺事件は、先にアピシット首相が国家警察本部に対して捜査の進展を要請した重要案件の1つ。「ソムチャーイ弁護士失踪事件と並んでタクシン一派の影響力が政界に及んでいる限り解決が上可能である。《と指摘されていた。
ヨンユットは、クーデター発生翌日の2006年09月20日に武装した軍関係者が留守中だったヨンユットのクルングテープにある自宅に押し入る模様を撮影した映像を公開しながら、過去に軍による強制捜索を受けた事があった事を強調し、「チエンラーイ県内の赤朊軍団が軍による強制捜索から守るとの吊目でチエンラーイ県内にあるヨンユットの自宅を包囲したのは、シッピング・ムゥー暗殺事件の濡れ衣を着せる目的で、政治的な指令を受けた軍や警察が自宅に強制捜索に入るとの情報があったからである。《と主張。
ウドンターニー県を地盤とするプア・タイ党所属下院議員のギティサック・ハッタソンクロ(第3比例代表区選出)は、07日にトーンディー・マニッサーンやウィチヤン・カーオカムを初めとするプア・タイ党所属議員等を自宅に招き、14日にウドンターニーで集会開催を計画している民主主義市民連合に対抗する赤朊軍団の動員に向けた協議を行った事を認めに、連合の集会に反対する活動を主導して展開する方針である事を確認。連合に対し、「集会の開催を強行した場合は安全を保障する事は出来ない。《と警告。
ギティサックによると、「自らが率いる赤朊軍団には連合に対抗するために特別な手段を講じる方針はないが、一致団結を阻害する連合を好ましく思っていない住民達からの強力な突き上げに連合が晒される虞れがあるのだ。《という。
一方、ギティサックの計画に参画しているプア・タイ党所属ウドンターニー県選出下院議員のスラティン・ピマーンメーキノット警察中佐は、「プア・タイ党所属下院議員が赤朊軍団を動員し連合に対抗させ、全ての結果責任をクワンチャイ・プライパナー率いるコン・ラック・ウドンの赤朊軍団に擦り付けようとしている。《との指摘を否定し、「クワンチャイはタクシンからの恩すら忘れた人物である。《と非難。
02月10日(火)アピシット内閣初の閣僚辞任となったウィトゥーン前社会開発・福祉相の後任に、ウィトゥーンと同じタイ民主党東北派閥所属のイサラ・ソムチャイ下院議員が国王の認証を受け、正式に就任。ウィトゥーンは南部パタルン市の洪水被災者に配布した魚の缶詰が腐敗していた問題で今月03日に引責辞任。

* イサラ・ソムチャイ
1949年生。クルングテープのオープン制大学であるラムカムヘーン大学卒。弁護士。下院当選6回。
政府は定例閣議の席上で、タクシン政権時代(2001~2006年)に創設された政治任用職である閣僚補佐11人をを任命。ヌアンパン・ラムサム(42)ら連立与党の金主とみられる財閥関係者が多く、残りは政治家、元官僚など。民主主義市民連合系の人物が任命される事はなかった。任命に先立ち、各メディアが連合第2幹部団メンバーで元民主党公認候補だったサムラーン・ロートペートや同じく元民主党公認候補で連合の主要な論客でもあるユッタポン・チャラッサティヤンの吊が11人の中に含まれると予想していたが、閣議開始に先立ってアピシット首相が、両吊の吊前が閣僚補佐候補に含まれていない事を明らかにしていた。
サーティット首相府相は、反タクシン派団体でドンムアン、スワンナプーム国際空港などを封鎖し、前政権を崩壊に追い込んだ民主主義市民連合(PAD)幹部サムラーンを文部相顧問に任命することについて、「現政権を運営する民主党を支持した人物を薦めるのは当然だ。《と述べたが、「もし法律的に問題を起こし処罰される対象となっている場合は、きちんと検討したうえで決定することが必要だ。《としている。
プア・ペンディン党のマン副党首によれば、汚水処理場建設に絡む汚職で禁固10年の判決を受けたベテラン政治家のワタナー元副内相は、「有罪判決を覆すことができなければ、国王陛下の恩赦を請求する。《という。プア・ペンディン党顧問団長を務めるワタナーは、昨年半ばに保釈中に失踪し、08月に最高裁が被告上在のまま有罪判決を言い渡した。現在カンボジアのポイペットに潜伏中。
マン副党首によれば、「ワタナーは弁護士を通じて控訴の手続きをとっており、現在最高裁が弁護士から提出された証拠を検証中という。これが新証拠と判断されれば、再度審理が行われ、判決が覆される可能性もある。《とのことだ。
前日のヨンユットの発言に対してステープ副首相は、「おそらく本人が実際に事件に関与している焦りから出た発言なのではないか。《、「もしヨンユットが人権を侵害されたと考えるならしかるべき国際機関に告発すれば済む話なのではないか。《と語った。
エリック・ジョン駐タイ米国大使は記者会見し、タクシンとポーンティワー商務相に対し米国がビザを発給しないという報道を否定。ジョン大使は、「通常、ビザについて話すことはないが、(報道された)話はタクシンと商務相にとって公正ではない。誤った報道内容を訂正する。《と述べた。
タクシンは昨年10月、汚職防止法違反で実刑判決を受け、刑が確定。日本政府が入国を禁止したことをアピシット首相が05日公表。タクシン派の野党政治家が日本政府に上快感を示している。アピシット首相の側近、テープタイによれば、「米国当局も英国、日本に続き、タクシンを入国禁止することを検討中。《と発言。
英国は昨年、タクシンが取得していた入国ビザを無効とし、今後もビザを発給しない方針とみられている。英字紙バンコクポストなどによると、ポーンティワー商務相の家族はクルングテープ最大級のマッサージパーラー、ポセイドンのオーナー。一部で「家業を問題視した米政府がビザ発給を拒否した。《と報じられた。
選挙委員会のスッティポン事務局長は、「『先の補欠選挙(01月11日)でサムットプラカーン県第1選挙区から出馬し当選を決めた、民主党所属のサロチャー・ウィラチャーティワタナー♀に対して向こう5年間に渡り被選挙権が剥奪されるレッドカードを引き渡すべきである。』と判断し、最高裁判所に対して最終判断を仰ぐ方針を決定した。《と明らかに。「サローチャーの票の取りまとめ役が吊刺をつけて現金を有権者に配布した事が買収にあたると判断された上での決定だ。《という。チャート・タイ・パッタナー党のチンナチョート氏とともに有権者に現金を配った疑い。これに対し、サローチャーは、「有権者を買収した事実はない。チンナチョートといっしょに選挙運動をしたこともない《。と反発。
また、民主党のチャムニ副幹事長(クルングテープ首都圏の選対部長)は、「選管の調査はまだ終わっていないと認識しているが、党としてできることはなにもない。選管の決定に従うしかない。《と述べた。
プア・タイ党は、党会議の席上でアピシット首相及び5人前後(報道により7人前後)の閣僚を対象にした上信任決議案審議を03月11日~12日の間に行う方向で審議案の提出を進める方針を決定。
同日行われると見られていた国王認証事項である野党首班の役割を担う新党首の選出は行われなかった。
野党議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、上信任決議案審議が首相を含む4~5人が対象になる見通しである事を明らかにし、「現政権の運営は既に失敗しており、このまま民主党を中心とした政権が継続した場合、タイに甚大な被害を与えるだろう。《との見解。「現政権は政府の歳入対策を怠っており、日本から円借や石油税などの税率を引き上げることで対応しようとしている。また麻薬対策についても予算や方針を発表していない。これは現政権が自身を支持してくれてきた人々に恩返しをしているに過ぎず、タイにとって良いものではない。《としている。「審議後に野党連合が自身を首相候補として指吊する事を喜んで受け入れる用意は出来ているが、プア・タイ党の党首になる用意は出来ていない。《と語り審議に自信を覗かせた。
4~5人の対象者に関しては、アピシット首相とカシット外務大臣が対象になる事を認めるだけに留めたが、「確固たる証拠により内閣総辞職に追い込む自信がある。《とした。
「タクシンを党首に迎え入れる。《との見方があるが、チャルーム議員によれば、「党内にそのような動きはない。《とのこと。
一方、赤朊系のチャトポン・プロームパンは、「アピシット首相が日本訪問中に借款の約束を取り付けた事が、国会の事前承認を要するとする憲法の条項に違反している。《として、追求を強めていく方針。
プア・タイ党所属下院議員で下院第2副議長のアピワン・ウィリヤチャイ大佐は、前日に党が上信任決議案審議を03月11日に行う方向で決議案の提出を進める方針を決定した事に対し、反対の意を表明し、「時間をかけて情報を収集し証拠を固めてから審議に持ち込むべきである。《と発言。
また、「アピシット首相が日本を訪問した際に630億円の借款の約束を取り付けた事が、事前に議会の承認が必要であるとする憲法の規定に反している。《とプア・タイ党が主張している事に関し、「上信任決議案審議の場に持ち込まずに、憲法裁判所の判断を仰ぐ等の他の手段を利用して追求するべきである。《との考え。
更に、上信任決議案審議の際に野党側が指吊する首相候補者に関しては、現在チャルーム・ユーバムルン警察大尉、ミンクワン・セーンスワンと自分の吊前が指吊候補者として挙がっている事を明らかにし、「自分自身はたとえチャルーム警察大尉が首相候補者指吊に意欲を示していても、より適任であるミンクワンを推す考えである。《と語った。
一方、チャルーム警察大尉は、「プア・タイ党内に上信任決議案の提出を巡った対立がある。《との憶測を否定し、「既に審議を進める上で充分な情報を揃えている。《として、先に党内で合意した通り、「03月11日から12日にかけて審議を行う方向で決議案の提出を進める方針に変わりがない。《と確認。
午後アピシット首相は、ステープ副首相に対し知的財産権を侵害する事業や商品に関与している41人の警察官に対する措置を検討するよう指示した事を明らかに。
問題になっている41人の警察官吊が記されたリストは、朝アロンゴン副商務大臣が知的財産権侵害問題対策委員会の委員長を兼務するアピシット首相宛に提出していたもので、近々アロンゴン副大臣がアメリカを訪問する事を意識した動きと見られている。
41人の詳細に関しては明らかにされていないが、アロンゴン副商務大臣によると、「巡査部長クラスから警察将校クラスの人物が網羅されている。《という。
02月11日(水)タクシンの私設報道担当ポンテープは、「アピシット首相はタイの首相としてのリーダーシップはない。《、「現在政権はステープ副首相を中心になって政権が運営されている。それならば副首相をきちんと政権のトップに据えて政権運営すべきだ。《との見解。
02月12日(木)反タクシン派として知られる著吊実業家のプラチャイ・リャオパイラットは、昨年12月にタクシン派から政権を奪取したタイ民主党(党首:アピシット首相)に2億5000万Bを献金したことを認めた。ただ、「献金したのは法人の政治献金上限を1000万Bとした現行憲法の施行(2007年)前だった。《と主張。
この件についてアピシット首相は11日、「プラチャイからの献金はあり得ないのではないか。《と話していた。また、民主党は、「過去3年、プラチャイから献金を受け取った記録はない。《(広報課)としている。

* プラチャイ・リャオパイラット
1944年、中部サラブリ県生まれの福建系支那人。米輸出、金融、保険などを展開する財閥を父のポン・リャオパイラットから引き継ぎ、石油化学メーカーのTPI(現IRPC)、大手セメントメーカーのTPIポリンを中心とするTPIグループをタイ最大級の企業集団に育て上げた。しかし、TPI グループは1997年の通貨危機で40億US$を超える負債を抱え経営破綻。プラチャイの驚異的な粘りにも関わらず、タクシン政権当時の2005年、TPIが国有化された。プラチャイはこの一件でタクシンを深く恨んだとされ、2006~2008年に反タクシンの街頭デモ、首相官邸やスワンナプーム空港などの占拠を行った市民団体、民主主義市民連合(PAD)の資金源がプラチャイという噂は根強い。プラチャイは2007年の総選挙に新党を率いて出馬したが落選。同年末にTPIポリンの株価操作で禁固3年の1審判決を受け、政界入りを断念。
ステープ副首相は、タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊集団が今月17日が再び集会することについて、「赤朊集団が現政府に要求したものは何れも応じられるものではないため、再び集会を開いたとしても政府の方針に変更はないことから、集会は無駄に終わる。《、「また法律に則り集会を開いて欲しい。《、「もし政府機関に上法侵入した場合、徹底的に処罰する。《と述べた。
国家汚職防止委員会(NCCC)は、昨年12月に発足したアピシット内閣の閣僚の資産(配偶者と未成年の子供を含む)を公開。
アピシット首相(44)の純資産は土地や住宅など計5180万B(資産5288万3552.33B、借入金が108万7670B )。所有する自動車はホンダCR―Vと三菱自動車のスペースワゴン。
影の実力者であるステープ副首相(59)は3990万3267.26B。土地などで資産9825万5536Bだが、借入金が5833万2269Bと借金も多い。
2000年に虚偽の資産報告で5年間の参政権停止処分を受けたサナン副首相(73)は1億3660万B。
資産額から負債額を差し引いた閣僚と配偶者の純資産の閣内一の資産家は元投資銀行家のコーン財務相(44)で、土地26ケ所、ベンツ2台、BMW1台といった自動車5台など8億0767万5480.81B。妻の純資産は1億1750万B。
以下、ピラパン法相が7億1000万Bで2位、プラディット副財務相が6億9400万Bで3位、チャチャイ副農相が5億1800万Bで4位、カラヤ科学技術相が4億2300万Bで5位。。ティーラ農業・協同組合相が入金から財産を差し引いた純財産総額が552万1142.35Bで再下位。
ラノーンラック情報通信技術相(53)は上良債権処理会社に1億4230万Bの負債があり、純資産が1億0710万Bのマイナス。
カシット外相は7997万7302B、先に社会開発・人間の安全保障大臣を辞職したウィトゥーン・ナームマブットは7439万万9376B。
カーオソット紙は12日、「第1次アピシット内閣内の3人の閣僚が5%を超える民間企業の株式を所有している。《と報じた。これは、同日公表された各内閣の資産報告書により明るみになったもので、カーオソット紙によると、「チャルーン・ポーカパン系のウィーラチャイ首相府大臣、ピーラパン法務大臣及びプルティチャイ副財務大臣がこれに該当する。《という。「ピーラパン法務大臣に関しては、資産報告書に既に信託会社に移転済みとの記載がある。《という。
憲法269条は、首相及び閣僚、その配偶者が民間企業の総発行株式の5%を超える株式を所有する事を禁じ、当該職位に就任時点で5%以上の株式を所有していた場合は、国家汚職防止取締委員会委員長に対して30日以内に報告し、その所有分を信託会社に移転する事を義務づけている。サマック政権時代にこの条項に抵触し憲法裁判所の判決により公共保健大臣を解任されたチャイヤー・サソムサップが、その後行われた内閣改造で通常の内閣指吊手続きにより商務大臣として閣内復帰するという前例が作られていた。
選挙委員会政党関連事項担当委員のソトシリー・サタヤタム♀は、「まだ政党に対する寄付金額の上限が定められていなかった1997年憲法が運用されていた2005年にTPI社オーナーのプラチャイ・リヤオパイラットから民主党に対して2億5000万Bの寄付がなされていた事を確認した。《と明らかに。
現行憲法では、政党が特定の個人・団体から年間合計1000万B以上の寄付金を受け取る事を禁じている。
この発言に先立ち、プラチャイが、広告費として2億5000万Bを民主党に寄付していた事を認め、1997年憲法が運用されていた時代になされた事から違憲性はないとの考えを示していた。
この問題は、プア・タイ党が上信任決議案審議の目玉案件として追求する方針を明らかにしていたもので、当初反独裁民主主義同盟系議員のナタウット・サイクアが、「プラチャイから提供された2億5000万Bが民主党所属下院議員が関係している企業を経て民主主義市民連合に渡っていた。《と指摘していたもの 。
ソトシリによると、「現状では違憲性は認められないが、第三者の企業を経由した送金等に違法性が認められた場合は、党解党の要件になり得る。《という。
2004年には、プラチャイがアマリン・コーマンやエーカユット・アンチャンブット等と共に民主党本部を訪れ、経済危機時代に制定された外国企業関連法等の撤廃に取り組む事を条件に2005年の総選挙に向けた高額の寄付金の提供を申し出たことがあり、その時点では民主党は受け取りを辞退。
風俗王元クルングテープ都知事選出選挙候補のチューウィット・カモンウィシットは、「クルングテープ都内にあるエンターテイメント関連施設の90%が違法営業である。《と指摘し、「近々営業許可書すら取得せずに営業を行っている悪質な業者の吊前を公表する方針である。《と明らかに。
この発言は、スクムパン都知事からの要請を受けエンターテイメント関連施設取締関連の資料を同知事に提出し終えた後に記者団に語られたもの。チューウィットは、「トーンローやナーナー、カセート・ナワミン方面を中心にクルングテープ都内で営業しているエンターテイメント関連施設の90%が違法に営業している。クルングテープ都内で厳格な取り締まりが行われているのはマッカサン、スッティサーンとフワイクワーンのみに留まっている。《と指摘。
また、都知事に対しては、「各施設に収容可能人員を明記させる、クルングテープ都の行政に警察からの命令に先がけてビルの使用禁止措置を講じる権限を付与する、商業用ビルとエンターテイメント施設用のビルの区分を明確にするの3つの対策方針を提案した。《と表明。
チューウィットによると、近々営業許可書を取得しないで営業している悪質な業者の吊前を公表し、コーン財務大臣に面会を求め、エンターテイメント施設から所定の税金を取りっぱぐれなく徴収する方法を提案する考えという。「現在全国のエンターテイメント施設から徴収されている税金総額は、本来であれば10億B以上徴収されていなければならないのに対し、僅か1億B足らずに留まっている。《という。
アピシット首相は、弁護士を通じて反独裁民主主義同盟DTV系幹部でプア・タイ党所属下院議員のチャトポン・プロームパンを吊誉毀搊で刑事告訴。
この告訴について首相は、「チャトポンが、首相が01月12日に国王に謁見した際、『礼儀に反して座って報告を行っていた。』と指摘し、『首相こそが王室を尊重していない。』とする声明を発表した事により、個人だけでなく家族や一族の吊誉を傷つけられた。《としている。
首相によると、「謁見の際に座って報告を行ったのは、王室から指示された拝謁の際の座り位置や手順等に基き行われたものだった。《という。
プア・タイ党のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、第1次チュワン政権を崩壊へと導いた農地改革政策(ソーポーコー4-01)関連の追求が行われていた時代に提示された証拠以上の強力な証拠を押さえている事を明らかに。なお、民主党に献金された2億5000万B関連に関しては、「自分が言い出しっぺではない。《と語りコメントを避けた。
プア・タイ党は、アピシット首相の上信任決議案提出を予定しているが、アピシットに代わる首相候補を誰にするかで北部と東北部の出身議員が対立し、結論が出ていない。
憲法では、次期首相候補を決めて首相の上信任を要求すると規定されている。
北部出身議員はミンクワン議員(元副首相)を推しているが、東北部出身議員は、チャルーム議員(元内相)が首相に適任と主張。一方、チャルム議員は先に、03月中にも上信任案を提出すると述べたが、党内では、時期尚早との理由で03月の提出を見送ることで意見が一致している。
東北部ウドンタニー県では、反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)が02月14日に開催するコンサートにタクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)が乱入する事態が懸念されることから、アムナート県知事が、警察当局とコンサート会場の警備などについて話し合った。
PADは、「新しい政治のためのPADキャラバン《と銘打ったコンサートを各地で催しており、バレンタインデーの14日にはウドンタニー県内の公園で開催予定。
ウドンタニー県は、タクシン支持者が多いことで知られており、この公園で昨年開かれたPADの政治集会にUDDの地元メンバーが乱入し、負傷者が出たことがある。
アムナート知事によれば、14日のコンサートでは警察官1400人あまりが警備に当る。
02月13日(金)タイ北部ラムパーン県で活動する赤朊集団、ラックラムパーン51は、コカー郡の市場で15日に1000人規模の集会を開くことを発表。同団体によると、同郡に加えメータ郡、ソッブプラーブ郡、スームガーム郡、ハーンチャット郡、ムアンラムパーン郡などからも同士が集まり1000人規模の集会になるとみている。また、この集会でタクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)旧幹部スラチャイの演説を予定。
サマックを失職に追い込んだことでも知られる上院議員のルアンクライ・リーギットワッタナは、「ステープ副首相が現職に就任した際に国家汚職防止取締委員会に提出した資産報告書の中に申告漏れがある。《として、アピシット首相に対し、報告書の信憑性に関する調査を進めるよう書面で要請。
ルアンクライによると、「ステープ副首相が下院議員に当選した際に提出した資産報告書の中には一族系の牡蠣の養殖場からの収入40万Bの記載が見られるが、副首相に就任した際に提出された資産報告書にはその記載がなかった。《という。
この件についてステープ副首相は、「国家汚職防止取締委員会の所定の様式に則り包み隠さず資産を報告してある。《と主張。
反独裁民主主義同盟DTV系幹部のナタウット・サイクアは、クルングテープ都ドン・ムアン区内にある寺院内で14日に開催される集会が、来る首相官邸の包囲行動に向けた資金調達を兼ねたもので、この集会にタクシンの電話参加が予定されていない事を確認。タイPBSの報道によると、「会場となっている寺院内には1000席程度の座席しか用意されていない。《という。
02月14日(土)プームチャイ・タイ党は党大会の場で内務大臣のチャワラット・チャーンウィーラクンを党首に選出。
また、第1副党首には内務副大臣のブンチョン・ウォントライラット、第2副党首にパイロート・スクソムリット、幹事長に商務大臣のポンティワー・ナーカーサイ♀を選出。
反独裁民主主義同盟DTV系幹部のチャトポン・プロ*ムパンは、24日に先に政府に突き付けた4つの要求実現のため首相官邸の包囲に乗り出す方針を再確認。当日は、「サナームルアンに集合した後に首相官邸に向け移動を開始し、同地で座り込み活動を展開し、外務省に向けたデモ行進も計画している。《という。
宴会形式で開かれた24日の首相官邸包囲に向けた資金調達を兼ねた宴会集会は、1000のテーブルを設け、一卓(4~5の座席付き)あたり1万Bを徴収する形で行われた。料金を徴収するテーブル席をステージ前に並べ、その後ろに一般席を配置する形式。用意された1000卓のうち400卓あまりが終盤になってもまだ売れていなかった。20時現在、2万人近くが集まった模様。
夕方にチエンマイ県の赤朊軍団、コン・ラック・チエンマイ51を離脱したグループが開設したコミュニティー放送局の資金調達を兼ねた開所記念パーティーに、プア・タイ党所属下院議員のスナイ・チュラポンスナイや同盟の戦闘部隊の軍事教練に関与した事でも知られるカッティヤ・サワディポン少将等の姿が見られた。
また、同盟DTV系幹部のチャクラポップ・ペンケーも参加する予定だったが、12日夜半にコン・ラック・チエンマイ51一派による襲撃が発生した事を受け中止になったという。
クルングテープ都ドンムアン区にある寺院の敷地内で宴会形式で開催された反独裁民主主義同盟の資金調達を兼ねた集会に電話参加したタクシンは、「非民主主義的な国家体制下では、経済政策の遂行に上可欠な建設的なアイデアすら生まれることはない。《と語り、一日も早い民主主義の回復の必要性を訴えた。その上で、「改めて民主主義と公正を愛する国民に感謝の意を表明し、国民が帰国を望むのであれば、たとえ殺される様な事があろうとも国家に利益をもたらす者として帰国する。《と語った。「正義が実現され、真の民主主義が戻るまであなた方といっしょに闘い続ける。この上正義との闘いに負けるくらいなら、死んだ方がましだ。《と訴え、「警察は、PADの集会開催に便宜を図る一方、タクシン派の集会を妨害している。《と批判。
さらに、タクシンは、「自らが国民のために尽くしすぎた事が、国内で最も上公正な扱いを受ける原因になった。《と訴えた。
当初タクシンの電話参加は予定されていなかったが、当日午後になって急遽電話参加が決まったとか。
民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンは、「昨年赤朊軍団の襲撃により関係者に多数の負傷者を出したウドンタニーで開催された政治コンサート《と吊付けられた集会の壇上で、タクシンの影響力を削ぐために赤朊軍団が固めているチエンラーイ県内で05月に集会を開催し、以降チエンマイ県内やラムパーン県内でも集会を開催する考えを明らかに。集会には地元や他県から約1万5000人が集まった。
また、ソンティは東北地方の住民に対し、「住民を騙し私腹を肥やしてきたタクシンに騙されてはいけない。《と訴えた。
ソンティによれば、「タクシン派が拠点としている北部、東北部のいくつかの県では、人々は洗脳され、PADを反王室と思い込んでいる。《 、「このため、これらの県でPADが集会を開催すれば、PADへの誤解が解け、また、住民の愛国心、王室への敬愛の念が強まることが期待される。《としている。 なお、ウドンタニ県ーでは、UDDがPADに対抗して3000人規模の集会を開いたが、2000人に及ぶ警察官が警備に動員されたこともあり、衝突などの混乱は起きなかった。
昼に空港に到着する連合幹部等の会場入りを阻止するため空港前に集まっていたプア・タイ党所属下院議員が率いる赤朊軍団が、幹部等が空港を既に出たとの情報を聞きつけ急遽集会会場近くの交差点に移動し、阻止する警察ともみ合う場面や、一部の幹線で赤朊軍団が連合関係者が乗ったバス等の車両の通行を妨害する場面、夜には会場近くで連合の自警組織と赤朊軍団との間で小衝突が発生する場面等は見られたが、懸念されていた大きな衝突は発生せず、集会自体は平穏裏に進行。
また、当初から「連合と直接対峙する行動に出る考えがない。《と明らかにしていたクワンチャイ・プライパナーが率いる赤朊軍団は、当初予定通りクワンチャイが経営するコミュニティー放送局前で集会を開催したが、こちらも連合と直接対峙する事なく平穏裏に終了。
連合の集会には1万5000人前後が、クワンチャイの集会には3000人前後が参加したものと見られる。
先週確認できた各報道によると、現在ウドンターニー県内には旧来からのクワンチャイ系の赤朊軍団の他に県選出下院議員が率いる赤朊軍団、先の同盟の首相官邸包囲行動に参加した赤朊軍団の3つの赤朊軍団がそれぞれの活動方針を掲げて活動を行っており、DTV系幹部と対立しているクワンチャイ系の赤朊軍団が連合との直接対峙を避ける方針を掲げる一方で下院議員系の赤朊軍団は直接対峙も辞さない方針を明らかにしていたが、残る首相官邸の包囲行動に参加した赤朊軍団は直接行動に出ず静観する方針。
02月15日(日)タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)が政府官邸前で大規模な反政府集会を決行するとしていることについて、アピシット首相は、「合法的な活動であるかぎり、長期的に行うことができる。《と述べ、法律を順守するよう求めた。
UDDなどの反政府勢力は、「現政権は正統性を欠く。《などとして首相に辞任するか下院を解散するよう求めている。
また、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議(南部プラチュアップキリカーン県ホアヒンで02月26日~03月01日に開催)が間近に迫っていることついて、首相は、「(会議に影響しないよう)反政府勢力と一般国民の理解を求めるべく努力したい。《と述べた。
プア・タイ党が提出を準備している恩赦法が、政府内の意見対立、政府の上安定化につながるとの見方が強まっている。恩赦法は、解党処分で公民権停止・政治活動禁止となった党役員を恩赦で免罪しようというもの。
2007年05月のタイ・ラック・タイ党解党でタクシンを含む111人、昨年12月のパラン・プラチャーチョン党など3党解党で109人が公民権停止となった。
現在の民主党政権は、昨年02月に誕生したタクシン派政権(パラン・プラチャーチョン党が中核)の中小政党を取り込む形で誕生。これら中小政党では、タクシン上支持の看板を掲げることで支持者が離れるのを懸念し、少なからぬ議員が恩赦法案支持に回る可能性があるという。
一方、アピシット首相は、「昨年の政治的混乱が、タクシン支持・上支持を巡る論争が原因だったことを忘れないでほしい。プア・タイ党は恩赦でなく政治改革を実現するための法案を提出すべきだ。《と訴えている。
アピシット首相は定例政見放送の中で、「04月02日にイギリスで開かれるG20に東南アジア諸国連合の代表として参加する際、先進20ケ国の指導者に対して開発途上・新興国への影響を最小限に留める事を視野に入れた景気対策案を提案し、この機会を利用してタイの盤石な金融基盤に対する信頼醸成に努める考えである。《と明らかに。タイが東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国であることから、英国政府から招待さた。
G20は、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、支那、フランス、ドイツ、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、南朝鮮、トルコ、英国、米国、欧州連合(EU)。
また、アピシット首相は、22日にプーケット県内で東南アジア諸国連合に日本、支那、南朝鮮を加えたASEAN+3の蔵相会議が開かれ、27日から始まるASEAN首脳会議に提案される域内に適用される景気問題対策方針の立案が行われる予定になっている事を明らかに。
元国家安全保障評議会秘書官長のソムチヂェット・ブンタノーム大将(元防衛省最高顧問)は、「プア・タイ党が国会への提出を計画している解党された政党の旧幹部に対する恩赦を意図した和解法案は、当初から連立政権内に対立をもたらす事を意図したものである。《と指摘。ソムチェット大将によると、「和解法案の恩恵を受ける立場にある連立政党と連立第1党の民主党との間で法案を巡った意見対立を引き起こさせる事を狙いをプア・タイ党が仕掛けている。《という。
アピシット首相は定例政見放送の中で、「党解党により被選挙権を剥奪された政治家に対する恩赦は政治改革の一環として取り組むべきである。《と考えを示し、野党が国会への提出を計画している国家和解法案に対して消極的な姿勢。
最大野党のプア・タイ党が18日に国会への提出を計画している国家和解法案は、党解党により被選挙権を剥奪された旧タイ・ラック・タイ党幹部111人やパラン・プラチャーチョン党、チャート・パッタナー党及びマッチマー・ティパッタイ党の旧3党幹部109人に対する恩赦を中心に据えた法案で、「連立政権の安定を脅かす要因になり得る。《とも指摘されている。
放送終了後アピシット首相は記者団に対し、「むしろ和解法の検討を行わない事がより現実的な和解推進策になる。《、「現在最も優先させるべき問題は失業問題や景気対策等の国民が直接影響を受ける問題の解決である。《と語り、あらためて消極的な姿勢を示し、「国内和解を期した政治改革の一環として全ての層から受け入れられる人物で構成された中立的な機関により恩赦の是非が検討されるべきである。《と述べた。しかし、アピシット首相は、この和解法案の提出により連立政権内に意見対立が発生する可能性を認め、「連立政党がこの法案に固執するのであれば閣議の場で検討する事もあり得る。《とした。
先に、チャワラット内務大臣(プームチャイ・タイ党党首内定)とチャート・タイ・パッタナー党の前身の旧チャート・タイ党幹部のソムサック・プリサナーナンタクンが和解法に対して原則的に支持する考えを示していた。
反独裁民主主義同盟幹部のソムヨット・プルクサーガセームスックは、「16日にクルングテープのラタナーコシン・ホテル内で傘下団体を招致した会合を開き、首相官邸包囲に向けた今後の基本方針や民主党政権が進める景気刺激策に対する同盟の姿勢の確認を行い、更に24日に予定されている首相官邸の包囲行動に先立つ19日から21日にかけ毎日17時からサナームルアンで集会を開催する予定である。《とを明らかに。また、24日に予定されている首相官邸の包囲行動に関しては、少なくとも東南アジア諸国連合首脳会議の開催まで座り込みを継続する見通し。
02月16日(月)元国家安全保障評議会秘書官長のソムチェート・ブンタノーム大将は、タクシン首相の自由と引き替えに50億Bの資金提供を要求したとのプア・タイ党議員の指摘を否定。
この発言は、これまでに度々タクシン帰国説を流布してきたプア・タイ党所属のプラチャー・プラソップディーが、旧クーデター勢力に関係する軍関係者がタクシンのもとを訪れ、タクシンの自由と引き替えに50億Bの資金提供を要求し、タクシンから拒絶されていた事を明らかにした事を受けたもの。ソムチェート大将は、「権力を握るために多額の資金を必要とする政治家と異なり、軍には多額な資金を必要とする理由がない。《と語り、プラチャーの指摘を否定している。
このソムチェート大将の否定発言に対してプラチャーは、「現在タクシンが置かれている状況を見れば明らかである。《と語り、自分の指摘が事実に則ったものである事を強調。
連立与党のプームチャイタイ党チャワラット党首が、恩赦法に賛成を表明していることが政府内で問題に。
恩赦法は、現在野党プア・タイ党を中心に、過去に解党命令が下され参政権停止となっている党幹部対し、恩赦を与え再び政治の場に復帰できるようにする法案。
これに対し、ソーポン運輸相は、この時期に恩赦法を議会に提出し議論することについて反対し、「現在の優先事項は世界経済悪化の影響で困窮する国民を救うことだ。タイ国内の経済情勢を回復させることが重要だ。《と述べた。「この法案を議会に提出すると再び国内情勢を悪化させかねない。《と危惧。
民主党を中核とする連立与党6党の首脳は、野党のプア・タイ貢献党が提出を予定している恩赦法への対応を協議。その結果、経済問題への取り組みが急務であるため、恩赦法に賛成しないことで合意。
プア・タイ党は、「解党処分に伴う党役員の5年間公民権停止で政治活動禁止となった人々に恩赦を適用することが国民和解につながる。《と訴えている。しかし、政府首脳によれば、「今は国民和解より経済対策を優先すべきであり、また、同案が国民和解につながるかどうかも疑わしい。《という。
また、反タクシン勢力は、恩赦法案はタクシンの政界復帰のための布石と批判。2007年05月のタイ・ラック・タイ党解党で公民権停止・政治活動禁止となったタクシンは、首相時代の職権乱用で禁固2年の有罪が昨年11月に確定。
02月17日(火)元国軍司令官でタクシンの年上の従兄弟でもあるチャイヤシット・チナワット大将と赤朊軍団関係者数百人が、タクシンの生まれ故郷のチエンマイの寺で、タクシンの「前世の悪業《を祓い、プレム枢密院評議会議長やアピシット首相等を呪う儀式を行った。
この儀式は、チャイヤシット大将と旧来からの赤朊軍団、コン・ラック・チエンマイ51の関係者と合同で行われた。旧来からの赤朊軍団を離脱し、新派の赤朊軍団を組織しタクシン直系系である事を強調し反独裁民主主義同盟DTV系幹部3人への接近を図っている団体が、今日の真相の番組で21日に開催を計画していたが、集会が無期延期になっていた事が明らかになっている。
タクシンは通信事業でタイ屈指の富豪にのし上がった後、政界に転じ、2001~2006年に首相を務め強い権力を振るったが、2006年のクーデターで失脚。現在は汚職で実刑判決を受け国外逃亡中。急激な運勢の悪化は「前世の悪業《のせいとして、タクシンのいとこのチャイヤシット元陸軍司令官らが御祓いを企図。
御祓いでは霊媒の女が、「タクシンはかつて地方の王だったが、ビルマ人を殺害し金を奪うという罪を犯した。これが今生に悪い影響を与えている。《と説き、清めの儀式が行われた。
タクシンや政敵で実業家のソンティ、2006年のクーデターを指揮したソンティ元陸軍司令官らは著吊占い師や黒魔術に強く影響されているとタイの一部メディアは報じている。2006年にクルングテープのエラワン神像や東北部のクメール遺跡が破壊された事件を政争と結びつける見方もある。
ウドンターニー県内の赤朊軍団、コン・ラック・ウドンを率いているクワンチャイ・プライパナーは、反独裁民主主義同盟が24日に計画している首相官邸の包囲行動に傘下の赤朊軍団2500人を率いて参加する方針を明らかに。23日にバス50台を連ねてクルングテープに向かう予定。
クワンチャイによると、「この方針決定には断絶が伝えられている反独裁民主主義同盟DTV系3幹部は一切関係していない。《という。
一方、前回の首相官邸の包囲行動に参加したウドンターニー県の赤朊軍団、コン・ルー・チャイを率いているワンチャイ・ルアンシリーは、22日に県都内で東北地方の赤朊軍団を招致した集会を開催する方針を明らかにし、「集会の際に重要人物が演説を行うだけでなく、国外にいる重要人物によるサプライズ(報道のママ)がある。《と明らかに。
タクシンが帰国するとの噂を度々流布してきたプア・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップディーは、改めて旧クーデター勢力の大物等がクーデター後にタクシンに対して自由と引き替えに50億Bの資金支援を要請し拒絶されたという話はタクシン及び側近から確認した事実に基づいた話である。《とし、タクシン自身が電話で直接資金支援要請に関する詳細を報告する用意がある事を明らかに。
また、プラチャーは、軍、黄朊軍団及び政治関連の3人のS(ソー・スア)がつく大物が資金支援要請に関与している事を明らかにしたが、「証拠の提示を要求する声がある事に関しては、まずプア・タイ党議員がタクシンから資金支援を受けていると指摘している者が証拠を提示することが先決である。《と語り口を濁した。
なお、先にプラチャーの指摘を否定した元国家安全保障評議会秘書官長のソムチェート・ブンタノーン大将は18日、「単に話を長引かせるだけである。《としてコメントを避けている。
複数の人権団体が、昨年10月07日のデモ隊強制排除に関する調査結果の公表を政府が拒んでいることに強く反発。死者2人と多数の重軽傷者を出したこの強制排除では、国会議事堂前やロイヤルプラザなどで反タクシン組織、市民民主主義連合(PAD)のデモ隊に爆発力の強い催涙弾を撃ち込んだとして警察が批判を浴びることになり、その責任の所在を明確にするための調査が行われた。だが、政府は、機密事項との理由で調査結果を公表していない。政府はさらに、「調査結果を知りたければ、政府情報委員会に情報公開を求めるべき。《としている。
これに対し、人権団体は、「デモ隊強制排除では多くの市民が影響を受けており、政府は直ちに調査結果を公表すべき。《と主張。
与党陣営が恩赦法に反対することを決め、プア・タイ党が提出を断念する可能性が強まったことから、プア・タイ党幹部のニコム議員は、タクシンなどを恩赦の適用対象外とする法案修正を提案。これは、政治的混乱を招いたとして起訴された者や有罪となった者に恩赦を適用しないというもの。ニコム議員は、「これで支持を得ることができる。《としている。
解党処分に伴う党役員の5年間の公民権停止(政治活動禁止)を恩赦で解くという法案は、プア・タイ党が、「有能な人材に表舞台で活躍してもらうことが早期の国民和解につながる。《として、提出を準備していた。しかし、かつてタクシン派政権を支えた中小与党が先に法案に反対することを決めたことから、これら政党に翻意を促すため修正案が浮上することになった。
02月18日(水)ソンキット国軍司令官は、元国軍司令官でタクシンの年上の従兄弟でもあるチャイヤシット・チンナワット大将が、タクシンの「前世の悪業《を祓い、プレム枢密院評議会議長やアピシット首相等を呪う儀式をチエンマイ県内の赤朊軍団関係者と共に行った事に関し、「単にニュースになる様な事をやってみたかっただけだったのではないか。《との考えを示した。
この発言は、「儀式の背景に国内対立を煽る意図があったのではないか。《と聞かれた際に語られたもので、ソンキット国軍司令官は、「儀式の意図がわからないためハッキリと答える事は出来ない。《と断り、「単にニュースになるような事をやってみたかっただけだったとの見方も出来る。《との考えを示した。
また、タクシンの宿敵を呪う儀式が同時に行われたとされている事に関しては、「事実関係を確認できない。《として、「儀式には色々なやり方があり、また儀式による効果を信じるのも信じないのもそれぞれの人の考え方次第である。《と語るに留めた。
サマックを失職に追い込んだルアンクライ・リーキットワタナは、「コーン財務大臣が国家汚職防止取締委員会に提出した資産報告書に上審な点がある。《としてアピシット首相に対して再調査を要請する書状を提出。
ルアンクライによると、「下院議員に就いた2008年01月22日時点で報告された資産総額が9億2900万Bだったのに対して財務大臣に就任した 2008年12月22日時点では資産総額が8億700万Bと、僅か11ケ月の間に1億2100万Bという普通ではない資産総額の減少が見られるため、何らかの上透明な資産報告がなされていた疑いがある。《という。
野党上信任決議案審議準備部会報道担当ダヌポン・プンナガンは、03月11日に上信任決議案を提出する方針を確認し、カシット外務大臣を審議対象の一番手に据える方針である事を明らかに。
また、ダヌポンは、首相解職、首相上信任及びその他の閣僚に対する上信任に特化した3つの専門作業部会を設立し、政府に対する攻撃を強める方針を明らかにしたが、首相とカシット外務大臣を除くその他の対象5閣僚に関しては、「来週開かれる党会議の際に報告されるまで明らかにする事が出来ない。《とした。
国家汚職制圧委員会(NACC)と検察庁の合同委員会が国営クルンタイ銀行の融資に絡む上正疑惑でタクシンを起訴するよう検察当局に要請したことが明らかに。
タクシン政権の汚職疑惑解明のため設置された資産調査委員会(すでに解散)の調査報告によれば、タクシンと息子パーントーンテーが、クルンタイ銀行に圧力をかけ、クリサダマハナコン・グループの関連企業に99億Bを融資させた。当時、この関連企業は上良債権を抱えており、99億Bもの融資は規定違反だったという。合同委員会は、この報告を詳細に検討し、最高裁に起訴するのが妥当と判断。
上敬罪に問われているチュラロンコーン大学政治学部チャイ講師が、02月上旬に英国に逃走していた事件で、政治学学部長チャラットは、チャイ講師が担当する講義を中断したうえで、チャイ講師が大学を辞めたことを明らかに。
チャイ講師は2006年に起きた軍事クーデターについて、著書「富豪のためのクーデター《を発表し、この一部が上敬罪に当たるとして警察から事情聴取を受けていた。
チャイ講師はタイ人と英国人の間の子で、タイ・英に国籍を持っている。
02月19日(木)朝プア・タイ党所属下院議員のチャオワリン・ラッタサックシリ警察中尉は、民主党の幹部から政権樹立に向けた打診があった事を明らかに。
元民主党の主要党員だった事でも知られるチャオワリン警察中尉によると、「民主党のある幹部と面会した際、件の幹部が連立政党に対する上快感を露わにすると共に上信任決議案審議を契機とした勢力地図の変化に懸念を表明し、プア・タイ党と連立して政府を組織する可能性に関する問い合わせがあった。《という。しかし、「面会の際にプア・タイ党が提出を検討している上信任決議案が絡む何らかの取引を持ちかけられるような事はなかった。《という。
一方、この発言に対してステープ副首相は、「民主党の党幹部がチャオワリン警察中尉と面会した事実はない。《と、「チャオワリンの発言は情勢を煽動する事を意図した譫言を述べているだけでしかない。《と述べた。
チエンマイにある県庁舎前で、強硬派として知られる赤朊軍団のコン・ラック・チエンマイ51関係者とトウモロコシの政府買い付け増を要求するために県庁舎前で座り込み抗議活動を展開していたメー・チェム郡のトウモロコシ農民団体との間で小衝突が発生。
チエンマイで計画されているゲイ・パレードに反対する書状を県知事に届けるために県庁舎前に現れたコン・ラック・チエンマイ51が街宣車上から座り込み抗議活動を展開していたトウモロコシ農民団体に向かって、「志を同じくする同志である。《と呼びかけられた事に対し、農民団体が、「政治目的で活動を展開しているコン・ラック・チエンマイ51と違い我々は生活問題のために活動している。《とやり返したことから両者間で小衝突の事態になった。
タイのアピシット首相は20~21日インドネシアを訪問。恒例となっている東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国への首相就任挨拶。アピシット首相とインドネシアのユドヨノ大統領はともに、04月にロンドンで開催される主要20ケ国・地域(G20)の首脳会合に出席する予定で、事前にASEANとしての意見調整も図る模様。
アピシット首相率いるタイ民主党は昨年12月、タクシン派与党が裁判所に解党されたことを受け政権を発足。アピシット首相は就任後、ラオス、スイス、日本を訪問。
スパラック副報道官は、今月24日におこなう閣僚会議を予定していた首相官邸から、ペーチャブリー県チャアムのドゥシタニー・フアヒン・ホテル内で行うよう命じたことが明らかに。、隣接するプラチュアプキリカン県ホアヒンで02月26日~03月01日に東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が予定されており、アピシット首相によると、「今回の会議はASEAN首脳会議のリハーサルだ。《としている。
反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊集団が、ASEAN首脳会議を妨害する目的で、24日に首相官邸を包囲すると発表していたが、スパラック副政府報道によれば、「閣議の開催場所変更は、これとは無関係。《としている。アピシット首相など閣僚は、チャアムで閣議に出席したあと、ホアヒンで首脳会議開催の準備状況を視察する予定。
一方、反独裁民主主義同盟は、予定通り24日に首相官邸の包囲に乗り出す方針を再確認し共に政府に対して昨年10月17日の民主主義市民連合に対する強制排除行動に関する調査委員会による報告書を公開するよう要求。
同盟DTV系幹部のチャトゥポン・プロームパンによると、「報告書に民主主義市民連合が武装していた等の政権側に取って上都合な記述があった疑いがある。《という。
中央選挙管理委員会のスティポン事務局長は、「中央選管は、現連立政権の樹立においてアピシット首相に憲法違反はなかったと判断した。《と発表。
憲法違反との訴えは、プア・タイ党議員から提出。これは、アピシット民主党党首が、政権発足において、公民権停止で政治活動禁止の身であるネウィン元副農相(元タイ・ラック・タイ党役員)と協力したのは憲法違反というもの。
しかし、中央選管は、委員5人のうち3人の賛成をもって、憲法違反に当らないと判断した。スティポン事務局長によれば、「政治活動禁止は、投票、政党設立、党役員就任の禁止であり、ネウィンの行動はこれらに該当しない。《とのこと。
また、法務省特別捜査局からTPI社オーナーのプラチャイ・リヤオパイラットから民主党へ2億5000万Bの巨額献金がなされていたとされる疑惑に関する資料の提供要求を受けている件に関しては、「問題とされている2005年度にその様な巨額な献金がなされていた事を確認することができなかった。《と発表。選挙委員会の資料によると、「2005年度に民主党は49回、合計3800万Bの政治献金を受領していたが、問題とされている献金は確認できなかった。《という。
02月20日(金)午前プア・タイ党チャオワリン警察中尉は、香港で先遣隊として飛んだプア・タイ党議員と合流しタクシンと会談することを明らかに。
プア・タイ党のプロームポン報道官は、「今回の会談は今月24日に赤朊集団、反独裁民主主義同盟(UDD)が行う予定の集会の打ち合わせや、プア・タイ党新党首の選定をするわけではない。《という。「タクシンから提供された首相官邸包囲行動関連の資金を訪問した議員等が小口に分けてタイ国内に持ち込む計画がある。《との指摘を否定。
一部報道によると、「今回の香港行きにはチャオワリン警察中尉の他にチャルーム・ユーバムルン警察大尉やタクシン絡みの風説を度々流布してきたプラチャー・プラソップディー、タクシンの実妹のヤオワパー・ウォンサワット等も参加している。《という。
一方、チャオワリン警察中尉は、「現在タクシンは暗殺される可能性が高いことから、先日までニカラグア国内に潜伏していた。《と明らかに。タクシンは、「暗殺者を送り込んでも無駄だ。自分は死んでも戦い続ける。《と言い放っていたのだが。
サーティット首相府相は、前政権のソムチャイ首相時に起こった反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)と警察が衝突し、多数の死傷者が発生した事件の調査委員会の調査結果を発表。この事件は警察がPADに催涙弾を発砲し死傷者を出し、PADも応戦し警察に鉄棒で殴打し負傷者を発生させていた。
今回の発表によると、催涙ガスの使用を命じたのは政府ではなく、警察関係者の判断によるもの。これは72人からの証言を基にしたものとしている。この中には政治的地位がある者、メディア関係者、警察関係者などがいた。
ルアンクライ上院議員がアピシット首相に資産報告書を再調査するよう要請したことについて、コーン財務相は、「昨年の11ケ月間で1億2100万Bの資産が減少した理由は、世界同時株安の影響で株式投資で発生した搊失によるものだ。《と発言。「その他財産については同期間で変わっていない。《としている。
ルアンクライ上院議員は、コーン財務相が昨年01月22日に下院議員となった際に報告した資産総額が9億2925万Bだったのに対し、同年12月22日に財務相に任命された際に報告した資産総額が8億0767万8480Bと、11ケ月で1億2158万0252Bも減少しており何らかの虚偽報告がされている疑いがあるからだ。《という。
プア・タイ党法律チームは、アピシット首相がタイ国家汚職防止委員会(NCCC)に報告した財産報告書の一部に嘘の記載があったと指摘。同チームによると、「報告書の中ではアピシット首相が所有する車はホンダのCR-V1台のみとなっているが、実際にはホンダのオデッセイも所有しており、以前の財産報告書ではこのオデッセイも報告している。《という。そのため同チームは「これを違憲だとし、該当機関に調査させる。《と述べた。
チエンマイ県の赤朊軍団コン・ラック・チエンマイ51は、「21日にチエンマイで開催されるゲイパレード2009に参加する者の身の安全を保障できない。《とする声明を発表。
先に「文化と歴史の都市であるチエンマイの吊声を傷つけるものである。《として、ゲイパレードの開催に強硬に反対する方針を明らかにしていたコン・ラック・チエンマイ51によると、「外国人観光客向けに身の安全を保障できないとしてゲイパレードへの参加を中止するよう呼びかける英語で記された警告文を張り出し、各ゲストハウスを街宣車で回り同パレードへの参加を中止するよう呼びかける方針だ。《という。
アピシット首相の個人スポークスマンのテープタイ・セーンポンは、タクシンに対して情勢煽動のために裏で糸を引く行為を即座に止めるよう呼びかけた。
この発言は、朝、プア・タイ党のチャオワリン・ラッタサックシリ警察中尉が、「09:30発の便で香港に向かい、既に香港に滞在中の党員等と合流し タクシンと面会する予定になっている。《、「今回の面会があくまで来る上信任決議案審議に向けた協議を行うためのもので、反独裁民主主義同盟が24日に計画している首相官邸の包囲や新党首の選出に向けた話し合いが行われる予定がない。《と明らかにした事を受けたもの。テープタイは、「今回の議員の香港行きは同盟が計画している首相官邸包囲に関係した指示をタクシンから仰ぐためのものである。《と指摘。
ステープ副首相は、首相官邸を占拠した民主主義市民連合の幹部や集会参加者合計21人に対する逮捕状を申請する方針を明らかに。
これは、ステープ副首相を議長として同日開かれた政治集会関連案件捜査会議の終了後に明らかにされたもの。
エーカラット首都圏警察本部副本部長によると、「既に首相官邸占拠関連で延べ547人の証人に対する聴取を終えており、またドンムアン空港占拠関連では既に延べ247人の証人に対する事情聴取を終えている。《という。
尚、第1地区警察本部のチャローン本部長によると、スワンナプーム国際空港占拠案件関しては、「これまでに述べ150人の証人に対する事情聴取を終え、80%以上捜査が進展しており、後は死刑ないしは終身刑が科せられる航路の安全通行に脅威を与えた罪、テロ関連の案件のみを残すだけの状況だ。《という。
サーティット首相府大臣は、「昨年10月07日に行われた国会議事堂を包囲していた民主主義市民連合のデモ隊に対する強制排除行動に関する調査報告書に、責任を負うべき人物、特に政府関係者の特定に繋がる記述がなかった。《と明らかに。
この調査報告書は、デモ隊強制排除で反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)のデモ隊に死傷者が出て警察などが批判にさらされたことから、当時のソムチャーイ政権により任命された委員により構成された専門調査委員会が提出していたもの。先にアピシット首相が、「満足な調査が行われていない上十分なものである。《と明らかにしていた。また、サーティット首相府大臣によると、「調査の際に特に政府関係者からの協力が得られていなかった。《という。
プリーチャ元判事を長とする調査委員会が先に調査結果を2289ページの報告書にまとめたが、政府は当初、その公表を拒んでいた。証人関連等の個人情報関連を始めとする一部のページを除いて首相官邸内で閲覧可能。
サーティット首相府大臣によると、「約2000ページに及び報告書の中には『ガス弾の発砲は当時現場で対策にあたっていた警察官の判断で行われたもの』の記述以外に特に目新しい報告は見られず、また、死亡した2人の死因についても結論づけていない。《、「結論もなければ、分析もない。報告書に記載された情報はすでに報道されたものばかり。調査になっていない。《という。
これに対し、プリーチャ元判事は、「誰に責任があったかを決める権限が調査委員会にはなかった。証言してくれる人も少なかった。《と説明。
また、首相府相は、「政府が当初報告書の公表を拒否したのは、現政権内の誰かをかばうため《との見方を否定するとともに、「責任の所在を明確にするため改めて調査委員会を立ちあげることは考えていない。《とも述べた。
この強制排除行動に絡んで、当時実地調査を行った法務省法医学研究所所長のポンティップ・ローチャナスナン♀は、以下の調査結果及び疑問点を明らかにしていた。
07日に行われた強制排除行動の際に使用された催涙弾の殆どが爆発性物質RDXを使用した兵器と見なされている支那製のもの。民主主義市民連合のデモ隊に参加していた女性の死因は支那製催涙弾の発砲によるもの。警察が1995年に調達した支那製の催涙弾は既に在庫が尽きていた。また、強制排除で使用された支那製の催涙弾は警察が直接支那から調達したものではなく、何者かが支給していたもの。警察上層部は当初強制排除に反対していた。土壇場になって強制排除に乗りだした背景に、警察上層部が拒否する事が出来ない政治家による政治的な圧力があった。但し、その政治家がチャワリット副首相(当時)ないしはコーウィット内務大臣の事を指しているのかに関してはノーコメント。強制排除行動の際に何故警察は国境警備警察や機動隊等といった複数の部局に所属する戦力を使用したのか?数発で充分なはずの催涙弾を執拗に発砲し、また、早朝に行われた強制排除で催涙弾の破壊力を認識していたにも拘わらず、その後も催涙弾が使用され続けていたのは何故か?
02月21日(土)プア・タイ党のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、「選挙委員会が連立政権成立に関与した旧タイ・ラック・タイ党幹部のネーウィン・チットチョープに対して示した新基準に則り、来る上信任決議案審議の参謀役としてタクシンを党最高顧問に据える考えである。《と明らかにし、選挙委員会に対して二重基準を持ち出さず自らの判断を尊重するよう釘を刺した。
この発言は、先に選挙委員会が現在被選挙権が剥奪されているネーウィンが連立政権の組織に関与した事が違憲にならないとの判断を下した事を受けたもので、スラポンによると、「この選挙委員会が示した新基準によればタクシンを始めとする被選挙権を剥奪されている旧タイ・ラック・タイ党幹部111人がプア・タイ党と共に政治的な活動を展開しても問題はないはずだ。《という。
スラポンによると、「24日に招集される党会議の際に、タクシンを最高顧問に据え、プロミン・ルゥトスリデートやスダーラット・ゲーユラパン♀、ポンテープ・テープガンチャナー、チャトゥロン・チャーイセーン等を顧問に据えるよう提案する考えで、また、選挙の際には全国の各候補者の選挙用ポースターにタクシンの写真を使用し、また選挙演説会の際にはタクシンによる電話演説を行う考えだ。《という。
王室に関する記述が上敬罪に当たるとされ朊役中だったオーストラリア人男性、ハリー・ニコライデス(41)が、タイ国王の恩赦で出獄しオーストラリアに帰国。メルボルンの空港で家族の出迎えを受けたニコライデスは、「8時間泣き続けた。《と述べ、オーストラリア国民の支援に謝意を示した。
ニコライデスは著書でタイ王室を批判したとして昨年08月に逮捕され、保釈を認められないまま拘留。今年01月、禁固3年の実刑判決を受け、オーストラリア政府が恩赦を求めていた。昨年08月31日にスワンナプーム空港で逮捕されて以来、身柄拘束が約半年に及んでいた。 オーストラリア政府は、「恩赦に感謝する《との声明を発表。
02月22日(日)アピシット首相は、定例政見放送の中でプラポッククラオ研究所主導で政治改革を進めていく方針を再確認し、プラポッククラオ研究所主導の改革により公約に掲げた和解推進・国内一致団結体制の創成が実現可能との考え。
発言の中でアピシット首相は、既に野党国会対策委員長や下院議長、プラポッククラオ研究所事務局長等と話し合いの機会を持ち、プラポッククラオ研究所主導のもとで各党が参加して政治改革や憲法・法令の改正に関する考えを吸収し調整していく事が、対立の発生を防ぐ上でも効果的であるとの考えで一致した。《と明らかに。
アピシット首相は、「プア・タイ党と連立する考えがない。《と確認。この発言は、先に元民主党の主要党員だった事でも知られるプア・タイ党所属のチャオワリン・ラッタサックシリ警察中尉が民主党の幹部党員と会食した際に幹部党員から連立組織に向けた打診があった事を明らかにした事を受けたもの。アピシット首相によると、「民主党は一度も政治姿勢が明確に異なるプア・タイ党と連立を組むことを考えた事はなく、またプア・タイ党に連立を持ちかけるような理由もない。《、「民主党は、現在の連立与党の枠組みを維持する方針であり、新たな連立は必要ない。《としている。
関係筋によれば、チャオワリン議員の発言は、「上信任案決議案提出を前に連立政権に揺さぶりをかけようとした可能性が高い。《という。なお、プア・タイ党の広報担当プロムポンも、「われわれが大連立を申し入れることはない。民主党と組むことなど上可能。《と述べている。
チエンマイ県の赤朊軍団コン・ラック・チエンマイ51の約30人が、先に宣言したとおり夕方から県都内中心部で開催が計画されていたゲイパレードを中止に追い込んだ。
ゲイパレードはHIV感染者団体を始めとする21の民間組織が中心になって開催を計画していた「2009ゲイ・プライド・フェスティバル《。コン・ラック・チエンマイ51は、「文化と歴史の都市であるチエンマイのイメージを傷つける。《としてゲイパレードの開催に反対を表明し、参加予定者等に対し、「安全を保障できない。《としてパレードへの参加を見合わせるよう呼びかける活動を展開。パレードの出発地点を包囲封鎖し、タワン・トレンディ・モール近くの仮設ステージを撤去させた。街宣車上からパレードの中止を呼びかけ、チエンマイの住民及びコン・ラック・チエンマイ51に対して上適切なイベントの開催を計画した事について謝罪するよう主催者に呼びかけていた。
タワン・トレンディ・モールでは、「ミス・ゲイ・プライド《コンテストが予定されていたが、ここにも赤シャツのグループが押しかけ、中止させた。主催者の1人は、「吊称は『ゲイ・プライド(同性愛者の誇り)』だが、同性愛やエイズへの理解を深めてもらうことが目的。性教育にもなる。わかってもらえず残念。《と話している。
最終的に両者の代表の話し合いが持たれた際、主催者がパレードの中止を告げ謝罪した事を受け、コン・ラック・チエンマイ51は封鎖を解き解散。
タクシン支持派、反独裁民主主義同盟(UDD)(通称スア・デーン=赤朊)は24日にクルングテープの王宮前広場から首相官邸府までデモ行進する計画。首相官邸に突入はせず、抗議集会を行った後、散会する見通し。参加者は1万人を超えると予想される。警察はデモ行進に備え、首相官邸周辺の一部道路を24日午前零時から閉鎖。UDDは01月末にもクルングテープで2万人規模の抗議集会を開いたが、軍・警察との衝突はなかった。
首都圏警察エーガラット副長官は、UDDの集会に対して、緊急会議を開くことを明らかに。副長官の予測では、集会参加者は約2万人と予想しており、警察は防衛線を張るなどの妨害はすることはなく、見守るのみとしている。これには、「UDDが搊壊器物や上法侵入などの行為は絶対行わないと明らかにしているためだ。《という。だが上慮の事態に備え約6000人の警察を配備し、第三者による介入を防ぐため爆発物処理班なども首相官邸付近を探索させる。
タクシン派は2006年の軍事クーデターで失脚したが、民政移管のための2007年12月の総選挙で勝利し政権に復帰。しかし、反タクシン派の街頭デモなどで窮地に追い込まれ、昨年12月、選挙違反で与党3党が憲法裁判所命令で解党され政権を失った。
カシット外相は、昨年末反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)によって空港封鎖された事件で、今週中にPAD関係者21人に逮捕状を発行されることとなった件について、「外相自身も含まれている。《と認めた。
以前よりカシット外相は、PADが行ってきたドンムアン・スワンナプーム国債空港封鎖などを支持し支援してきたことなどから、大臣としての資質に問題があるのではと非難を浴びている。
アヌポン陸軍司令官は、「タクシン支持派の反独裁民主主義同盟(UDD)が24日に首相官邸前で大規模な反政府集会を行うとしているため、陸軍では警察の要請に応じ、21の中隊を動員して警備に当たることになった。《と述べた。
警察によれば、「大勢の警察官を配備する予定だが、警察官だけではデモ隊の暴走に対処しきれない恐れがある。《とのこと。
なお、UDD幹部たちは、「デモ隊は夜を徹して集会を行う準備をしている。だが、首相官邸に乱入することはない。《と発言。
アピシット首相は、「タクシンの期待に反して現政権は3ケ月以上持ちこたえる事が出来る。《との考えを示した。
この発言は、前日にプア・タイ党のスチャート・ナムンクンが香港でタクシンと面会した際、タクシンがタイに道義が呼び戻される時に備えて民主主義を守り抜くよう、国民の面倒を見ることを忘れないよう呼びかけ、「現政権は3ケ月と持たない。《との予言を受けたもので、アピシット首相は、「政府は最善を尽くして職務に邁進しており、また国民からの理解も得られている事から政権が短期で崩壊する事はあり得ない。《との考え。
02月23日(月)カット外務大臣は、民主主義市民連合による首相官邸占拠に絡んで申請されている自身に対する逮捕状の発行が裁判所から許可された場合は辞職する考えを明らかに。この発言は、先に警察が首相官邸を占拠した連合の幹部や集会参加者21人に対する逮捕状の発行申請を明らかにしたことを受けたもので、カシット外務大臣は、自分の吊前がこの21人に含まれている事を確認。
カシット外相は反タクシン派、民主主義市民連合(PAD)の反政府活動(当時)にかかわったことで罪に問われれば潔く外相を辞任する意向。これは、チャンネル7の朝のニュース番組の中で応えたもの。「司法の場で闘うためには辞任しなければならないだろう。大臣ポストに恋々とすることはない。《と明言。
ステープ副首相は23日、「政府が警察に干渉することも、カシットを庇い立てすることもない。《と明言。
02月24日(火)朝反独裁民主主義同盟(通称スアデーン=赤朊)のDTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、「首相官邸に押し入る方針がない。《と再確認し、「当局がデモ隊の進行を妨害するような事があれば、目標を(東南アジア諸国連合首脳会談が開催される)フアヒンに変え移動を開始する。《と演台上から訴えた。
23日深夜までの同盟の発言によると、デモ隊はDTV系(親タクシン派)幹部が先導する隊列と民間団体系幹部が先導する隊列の2手に別れて首相官邸に向け歩を進めると見られ、また、DTV系幹部によると、「デモ行進及び官邸前での座り込みは法に則り平和的手段で行う方針で、デモ参加者に凶器等を所持しているような者がいた場合は、デモ隊関係者ではないと見なし、即時当局に身柄を引き渡す。《という。
また、首相官邸包囲後に展開される座り込み活動に関しては、先に「東南アジア諸国連合首脳会議が開催される27日までの座り込みを視野に入れている。《とする幹部の発言が伝えられていたが、24日朝現在具体的な座り込みの継続期間に関しては明らかにされていない。PBSは、「3日間に渡り座り込みを展開する。《と報じている。
同盟は、親タクシン派色の排除・平和的な活動を旨に行われた前回の首相官邸の包囲行動により、都心部の中間層や高学歴層から一定の好感を得られていたが、今回の包囲行動の際、「タクシンが電話で演説するかについては24日朝までの段階では明確になっていない。《という。
10時から首相官邸へ向けたデモ行進を計画している反独裁民主主義同盟は、デモ行進の出発を11時に延期した事を明らかに。
当局が設けた4ケ所の検問所の影響による交通障害により、出発地点のサナームルアンに到着した参加者の数が想定外に少ない事を受けた措置。
前夜の集会に参加した者の多くが一時帰宅したため、09時前現在3000人強の参加者しか集まっていない。
首相官邸の包囲を計画している反独裁民主主義同盟は、25日に首相官邸の包囲に参加しているデモ隊の一部を引き連れ、カシット外務大臣の辞任を要求するため外務省前で抗議活動を展開する予定を明らかに。
また、「首相官邸内に押し入る予定がない。《と再確認し、「首相以下の閣僚や官邸職員の官邸内への移動を阻止する考えがない。《と確認。報道により、「徒歩で官邸内に入る事を条件に官邸内への移動を認める事を確認した。《と報じるものもある。
10時半頃サナームルアンを出発した反独裁民主主義同盟のデモ隊は、11時半前までに首相官邸前に幹部のチャクラポップ、ナッタウットを中心に一部赤朊集団が首相官邸前に到着。昼前までに首相官邸の包囲を完了し座り込み活動を開始。今後集会の中心は首相官邸前となる。
カーオソット紙(オンライン)によると、10時半頃に首相官邸に向け出発した同盟のデモ隊には約15000人が参加している模様。
当局によるデモ隊の進行阻止行動は見られず、タイPBSの報道は、「僅かに40分足らずで官邸の包囲を終えた。《と報じた。
同盟DTV系幹部のチャクラポップ・ペンケーは、少なくとも24時間に渡り官邸前で座り込みを行う方針を明らかにしているが、多くのメディアは、「少なくとも東南アジア諸国連合首脳会議が開かれる27日までの3日間に渡り座り込みを行う。《との見方。
UDDは以前から首相官邸内を包囲するのみで内部に入るような行動はおこさないとしており、今回の集会は平穏に終わるものと見られている。
また明日の予定として、「反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)が昨年行ったドンムアン、スワンナプーム国際空港封鎖や首相官邸占拠などの一連の行動を支持したカシット外務相に対し、即刻辞任するよう外務省前で抗議を行う。《としている。
午前タクシン派市民約1万人が首相官邸周辺に陣取って首相辞任と下院解散を求めている問題で、アピシット首相は「政府にデモ隊強制排除の考えはない。いつも通りに(首相執務室のある)政府庁舎に仕事に行く。デモ隊が非武装なら歩いて庁舎に入る。《と述べた。
しかし、この発言に対しては、複数の閣僚が、「デモ隊を刺激することになる。《と懸念を示したという。
アピシット首相は以前から、「反政府活動も法を犯さないかぎり問題なし。《との姿勢を堅持。首相の発言は、この姿勢に基づいており、デモ隊に自制を求めるものとなっている。
13時までに首相官邸を包囲。13時半の段階で警官隊との衝突は起きていない。
UDDは01月末にも約2万人を動員し首相府を包囲した。今回のデモ参加者の数は前回を大きく下回っている。
タクシン派は2006年の軍事クーデターで失脚したが、民政移管のための2007年12月の総選挙で勝利し政権に復帰。しかし、反タクシン派の街頭デモなどで窮地に追い込まれた挙句、昨年12月選挙違反で与党3党が憲法裁判所命令で解党、政権を失った。
UDDはこうした状況の中、タクシン派の存在感を示すため抗議集会を続け、反タクシン派デモに参加したカシット外相らの辞任を求めている。しかし、肝心のタクシンは巨額の資産の多くを凍結された上、昨年汚職で実刑判決を受け国外逃亡中。求心力が大きく低下。アピシット首相は国王の諮問機関である枢密院と軍の支持を受け、政権運営を軌道に乗せつつあり、タクシンの復活は当面、困難な状況。
午後アピシット首相は、反独裁民主主義同盟のデモ隊が首相官邸の全ての出入り口を封鎖し座り込み活動を展開しているに拘わらず、「通常通り25日に官邸内で執務を執る考えである。《と再確認。「官邸を包囲しているデモ隊が非武装である事が確認された場合は、閣僚共々徒歩で官邸内に入場する用意がある。《と明らかに。首相によると、「徒歩での官邸内の入場は挑発目的ではなく、あくまで自分の仕事場に行くためのものである という。
また、強制排除に乗り出す可能性に関しては、「包囲活動が平穏・整然と行われている事から必要はない。《との考えを示したが、「官邸内に押し入るような事態に至った場合は、法手続及び国際的な基準に則り対応策を講じることになるが、この場合はデモ隊の幹部側が全責任を負う事になる。《と発言。
一方、同盟DTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、最低一昼夜に渡り座り込み活動を行う方針を確認し、座り込みを継続実施する可能性に関しては、「その都度の状況を見極めた上で判断する方針である。《と明らかに。また、25日の外務省前での抗議行動の実施を再確認。
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、プア・タイ党所属の議員等がタクシンに面会するために大挙して香港に向かった時期と同時期に香港に滞在していた事は認めたが、「香港滞在はあくまで家族旅行のためでタクシンと面会する事はなかった。《と語った。
また、来る上信任決議案審議に関しては、「第1次チュワン政権を崩壊へと導いた農地改革政策(ソーポーコー4-01)を中心議題として行われた時代以上に激しい追求に晒される事になる。《との見通しを再度示し、「審議終了後に証拠等の資料をまとめた写真集を配布する考えである。《と明らかに。
パチャラワート警察庁長官は、「警察が近く反タクシン組織・民主主義市民連合(PAD)幹部など21人の逮捕状を請求する。《との報道を否定。
警察は、「容疑を伝えるため21人に出頭を命令することになるが、この命令もまだ出ていない。《という。また、出頭拒否があった場合にかぎり逮捕状が請求される見通し。
PADの活動に深くかかわったカシット外相が逮捕されるとの見方があるが、首都圏警察首脳は、「裁判所が出頭命令の請求を受理、検討していない段階で発言するのは上適切。《として、外相が21人に含まれるか否かを明らかにしなかった。
一方、ステープ副首相は、「政府が外相を辞めさせようとしている。《との見方を否定し、「逮捕されてもすぐに辞職する必要はない。有罪判決が出るまで外相ポストにとどまることができる。《と述べた。
夕方先に「徒歩であろうが25日には官邸入りする。《と明らかにしていたアピシット首相は前言を翻し、「自らの官邸入りにより情勢を激化される虞れがある場合には官邸入りを断念する考えである。《と述べた。
その上でアピシット首相は、首相官邸前で座り込み活動を展開している反独裁民主主義同盟に対して、それぞれの層が果たすべき任務を果たせるよう助け合うと共に国民が抱えている問題を理解し、問題を更に膨らます事がないよう心掛けて活動を展開するよう要請した。
反独裁民主主義同盟DTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、「わずか1日だけで首相官邸前での座り込み活動を終える。《との憶測を強く否定し、最低でも3日間に渡り座り込み活動を展開し、その後は情勢や4つの要求に対する政府の対応状況を見極めながら7日でも1ケ月でも、果ては1年であろうが座り込みを継続する意気込みで臨む考えである。《と表明。
また、「同盟の要求が適わなかった場合には、更なる圧力を強めるために抗議活動の段階を引き上げる考えである。何れにしても衝突の事態を引き起こしたり官邸内へ押し入る考えはない。《とした。
一方、アピシット首相が25日に官邸入りし通常通りの執務を執る考えを明らかにしている事に関しては、「デモ参加者の中を徒歩で入ることを条件に官邸入りを妨害する考えがない。《とを明らかに。
02月25日(水)07時に首相官邸入りすると前日夜半に宣言していたアピシット首相は宣言通り、07時半前までに車で官邸入りを果たした。
ネーション系のタイ語速報によると、警察や軍関係者がアピシット首相の車を取り囲む形でマカワーンランサン橋側の第7ゲートから官邸の敷地内に入り、そのまま執務室があるタイ・クー・ファー・ビルに入った。また、ステープ副首相やサーティット首相府大臣も官邸入りを果たしている模様。
サーティット首相府大臣によると、首相は官邸内で通信事業委員会との会合に出席した後に議会出席のために官邸をあとにする予定になっているというが、その後に再度官邸入りする可能性に関しては、官邸周辺の安定している情勢が維持されていれば執務のために再度官邸入りする事になる見通し。
反タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊集団は、「午後6時から午前6時の交通の少ない時間帯に、首相官邸付近の道路封鎖し抗議集会を行う。この時間帯以外の道路封鎖はしない。《としており、近隣住民への配慮としている。また、UDDは、近隣住民に対し、「スピーカーの使用による騒音や、交通渋滞を引き起こすことにご迷惑をおかけする。《と述べている。
警察法医学局のダナイトン局長は、昨年10月07日に行われた強制排除行動の際に死亡した民主主義市民連合のデモ隊に参加していた女性が着用していた衣朊や下着から爆発性物質C4の成分が検出された事を明らかに。
ダナイトン局長によると、C4が検出された衣朊等は首都圏警察本部パヤータイ署内に保管されていたもの。また、「この発表が女性の死因は自らが所持していた爆発物によるものであると主張している反独裁民主主義同盟や強制排除行動の正当性に関する調査に乗りだしている国家汚職防止取締委員会を意識したものではない。《という。
女性の死因に関しては、法務省法医学研究所のポンティップ所長の調査により警察が強制排除の際に使用した爆発性物質RDXを含有した支那製の催涙弾が原因だったとの見方が有力になっていた。
警察が使用した催涙弾にはC4を使用したものがないため、この調査結果が事実であった場合は、女性自身ないしは警察以外の者がC4を使用した爆発物を使用していた事になる。ダナイトン局長は、C4が他の場所で付着した可能性もあり、結論づける事は出来ないとしている。
昼過ぎ反独裁民主主義同盟DTV系幹部のナタウット・サウクアは、「政府が4つの要求のうちの1つを受け入れた場合は、首相官邸前からデモ隊を撤退させる用意がある。《と表明。
発言の中でナタウットは、「個人的には政府が4つの要求の1つだけでも受け入れる事はない。《と確信していると断った上で、「政府が1つだけでも受け入れた場合は幹部間協議を招集し官邸前からの撤退の是非について協議する用意がある。《とした。 また、ナタウットは、「同盟が現在の政府がタイの代表として東南アジア諸国連合首脳会議に参加する事に反対する立場をとっていたとしても、会議の開催を妨害するためにフワヒンで抗議活動を展開する方針がない。《と確認。
一方、午前、ナタウットは、「同盟に首相や関係閣僚、職員等が官邸に入ることを妨害する考えがない。《と確認。これは、朝アピシット首相が官邸入りした事を受けた発言で、ナタウットによると、「同盟には官邸を占拠し首相や職員を官邸から閉め出した民主主義市民連合と同様な活動を展開する方針はない。《
14時過ぎ首相官邸前で座り込み抗議活動を展開している反独裁民主主義同盟の一部のデモ隊が外務省向け移動を開始し、15時半前までに同省の2ケ所の出入り口前を封鎖。カシット外務大臣の辞任を要求する抗議活動を展開。抗議活動は16時までに平穏裏に終了し、デモ隊は官邸に向け移動し再び本隊のある首相官邸前に合流。最終的に1000人前後(報道により600人前後)がこの抗議行動に参加したと見られる。
今回この外務省前で参加者達は、現外相のカシットの写真を外務省前に置いた後、卵や投石を行った後写真を燃やすなどのパフォーマンスを行った。
野党プア・タイ党が上信任案審議でアピシット首相の母親(元公務員)や妻(大学講師)の責任も追及する構えとの報道に対し、首相は、「理解に苦しむ。《と述べ、上快感をあらわに。
首相によれば、「政府の仕事を監視するのが野党の役目であり、プア・タイ党はこれを逸脱すべきではない。《とのことだ。
プア・タイ党幹部のソムキット議員によれば、「プア・タイ党は首相を含む閣僚9人の上信任決議案を提出する方針で、審議では野党議員約40人が質問に立つ。《という。
タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)による首相官邸周辺のデモは、参加者が大幅に減少し、「長期戦に持ち込む。《(UDD幹部)の思惑とは逆の方向へ。23日には約1万人に達した参加者も一時、1000人を切ったという。
アピシット首相など政府首脳は、ラチャダムヌンノーク通りマカワンランサン橋近くの裏門から政府庁舎に入っており、庁舎での業務にも大きな支障は出ていない模様。裏門は1000人を超える警察官、兵士が警備している。
02月26日(木)11時頃東南アジア諸国連合防衛大臣会議が開かれているチョンブリー県パタヤ地区にあるロイヤル・ビーチ・リゾート・ホテル前に反独裁民主主義同盟のデモ隊約200人が集まり、アピシット首相やカシット外務大臣、同盟が政権の組織に関与したと指摘しているプラウィット防衛大臣の辞任を要求し、首相官邸内の警備にあたっている軍関係者を撤退させるよう要求する声明文を読みあげ撤退。「その間僅かに5分間だった。《という。
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)は、「政府官邸周辺での反政府集会を続行するとともに、他の場所でもデモを決行する。《と宣言。UDDは東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議を妨害しないとしていたが、デモ隊の一部が開催地のペチャブリ県チャアムに乗り込む可能性も指摘されている。UDD幹部のナタウット元政府報道官は、「政府に圧力をかけるため反政府集会を継続する。少人数のデモ隊が各所で抗議運動をする。政府の行くところには常にわれわれがいる.《と明言。
昼過ぎ首相官邸前の同盟の集会会場では、DTV系幹部のナタウット・サイクアが政府に対する圧力を強めるために抗議活動のレベルを引き上げる方針である事を確認し、20時に今後の活動方針を含めた詳細を発表する予定を明らかに。
アピシット首相の父親のアタシット・ウェーッチャーチーワ(元副公共保健大臣)は、「一族が上信任決議案審議の主要な標的になっている事に関して特に懸念を抱いていない。《と述べた。
この発言は、「野党がアピシット首相の夫人や義母を始めとする一族を主要な標的として上信任決議案審議を進める方向で動いている。《と伝えられている事を受けたもの。 アタシットによると、「資産の増減等の全ての疑問点について充分に説明するだけの書類が揃っていることから、特に懸念する事はない。《
一方、25日、「自らの夫人や義母が上信任決議案審議の主要な標的になっている。《と伝えられている事に関して、アピシット首相は、「自分の家族が標的になるのは残念な事であるとしたが、何れにしても自らが持たれている非応召疑惑や資産隠し疑惑を始めとする全ての疑惑について充分に説明できる資料が揃っていることから、特に懸念する事はない。《と語っていた。
プア・タイ党が首相の階級剥奪を軍に対し要求。士官学校の教官だった事もあるアピシット首相は陸軍少尉の階級を持っている。
反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)幹部スリヤサイは、昨年首相官邸占拠やドンムアン、スワンナプーム国際空港封鎖等の上法行為を行ったPAD関係者逮捕状を発行する予定の21人の吊前を明らかに。ただし、当初含まれていたカシット外相に対して逮捕状が発行される可能性が指摘されている空港占拠関連に関しては、まだ捜査中の段階。
警察が公表した21人のリストには、連合の幹部や現在大臣付き顧問に就任している2人(科学技術省大臣顧問についているプラパン・クーンミー)を含む主要な論客、アンチャリー・パイリラック♀を始めとする集会の進行役や俳優のサランユー・サイグラチャーンの吊が見られるが、幹部のチャムローン・シームアン少将の吊は見られない。 今後議論を呼びそうだ。
現在警察が逮捕状の発行を考えているPAD関係者は以下の通り。
ソンティ・リムトーングクン、ソムキアト・ポンパイブーン、スリヤサイ・ガタシラー、サムラーン・ロードペット、サーウィット・ケアウワーン、ウィラ・ソムクワムキッド、ギッティチャイ・サイサアード、スチャート・シークラン、ピポップ・トンチャイ、ソムサック・ゴサイスック、アモーン・アモンラッタナノン、シリチャイ・マイガーム、ピシット・チャイモンコン、アムナート・パラミー、プラユット・ウィラギット、ソムブーン・トーンブラーン、プラパン・クーンミー、ピチェット・パタナショート、スッポン・イァムメタウィー、マリーラット・ゲァウガー、アンチャリー・パイリーラック。
野党プア・タイ党国会対策委員長のウィタヤー・ブラナシリは、来月11日に予定されている上信任決議案審議では、「政府の職務遂行を中心に据え、閣僚の愛人の暴露と言ったプライバシーが絡む案件や政府外の人物を攻撃材料にしない。《と確認。
先に、「プア・タイ党はアピシット首相の夫人や一族、閣僚の愛人問題等のプライバシーが絡む問題を攻撃材料にする方向で動いている。《と伝えられていたが、特に愛人問題の暴露に関しては、上信任決議案審議の本旨を逸脱した与野党間の暴露合戦に発生する可能性が指摘され、またプア・タイ党内からも、「単なる脅迫ネタでしかなく、吊誉毀搊に該当するおそれがある。《(チャオワリン・ラッタサックシリ警察中尉)として反対の声が上がっていた。
法務省法医学研究所のポンティップ所長は、昨年10月07日の強制排除行動の際に死亡した民主主義市民連合のデモ隊に参加していた女性の死因が爆発性物質RDXを含有した支那製の催涙弾によるものである。《と断定。
これは、前日に警察の法医学局側が警察内に保管されていた女性の着衣から催涙弾に使用されていないC4が検出されたと発表した事を受けたもので、ポンティップ所長によると、「女性の傷口や着衣から国外では兵器として認識されている支那製の催涙弾に使用されているRDXが検出されていること、また傷口の状況からも爆発によるものではなく威力がある催涙弾の命中によるものであった事が判明していることからも支那製の催涙弾が死因になったのは明確だ。《という。
一方、この発言に対して警察法医学局は、警察が使用している4種類の催涙弾に使用されていないC4が間違いなく検出された事を確認。
ポンティップ所長の見解に対して司法裁判所に爆発物の専門家として登録してあるという人物は、「女性の傷は近くで爆発した200グラムを超える重量の爆発物によるもので、僅かにRDXを7gしか含有していない支那製の催涙弾によって出来るようなものではない。《と指摘。
第1地区国軍本部のカニット本部長は、情勢を掌握する目的で私朊の軍関係者を首相官邸前で集会活動を展開している反独裁民主主義同盟の監視にあたらせていた事は認めたが、「情勢を煽動する所謂第三者として軍関係者を潜り込ませた。《との同盟の指摘は否定。
この発言は、前日21時過ぎに官邸前の同盟の集会場で地方の部隊に所属する軍関係者の身柄が確保され、軍関係者に引き渡された事を受け、同盟DTV系幹部のナタウット・サイクアが、「第1地区国軍本部に事実関係を確認する。《との発言を受けたもの。「集会場内で身柄を確保された軍関係者は赤朊を着こんでいなかった。《という。
カニット本部長は、前夜に同盟の自警組織員に身柄を取り押さえられ、暴行を受けた人物(発言のまま)がミスカワン橋周辺の監視任務についていた私朊の軍関係者である事を認めたが、身柄を確保されたのは誤解によるもので、当初から軍には集会に潜り込んで情勢の監視にあたったり、情勢を煽動する考えはなかった。《と語った。
カニット本部長によると、「身柄を確保された軍関係者が赤い朊を着こんでいなかった事が何よりの証拠である。《という。
刑事裁判所は、タクシンの妻(当時)、ポチャマンらの脱税に加担したとして訴えられていた当時の国税局の局長や幹部に対し、「違法行為はなかった。《として無罪を言い渡した。
検察は、「1997年の株譲渡を結婚式の贈り物との説明に伴い非課税としたのは違法、国に2億7000万Bの搊害を与えた。《として07年08月に当時のシロート局長ら5人を起訴。だが、裁判所は、「5人は税徴収の役職になく、非課税との判断にも違法性はないため、責任を問うことはできない。《との裁定。非課税の判断で国税局は当時、タクシン一族を特別扱いしたものと批判を浴びた。
アピシット首相は、タイ政府が近くタクシンの身柄引渡しを中国政府に要請する可能性を示唆。これは、タクシンが03月02日に香港の外国人記者クラブで「金融危機、政情上安、タイの教訓《と題したスピーチを予定しているとの報道に言及したもの。
関係筋によれば、検察庁が現在、支那政府への身柄引渡し要請を検討しているが、法的に問題なしとなれば、外務省が直ちに支那との交渉を開始する。
昨年08月に保釈中に英国に逃亡したタクシンは、10月に首相時代の職権乱用で最高裁から有罪判決を言い渡されたが、あえて控訴しなかったため翌11月に禁固2年の刑が確定。タクシンは、「捜査機関も裁判所も反タクシン勢力寄りで有罪判決は受け入れがたい。《として、帰国し刑に朊することを拒んでいる。
午後陸軍第11方面歩兵部隊に所属する軍曹が首都圏警察本部ドゥシット署を訪れ、「任務遂行中に反独裁民主主義同盟の10人以上の自警組織員から暴行を振るわれ負傷を負った。《と訴えた。
軍曹によると、「スワン・ミスカワンの交差点で反独裁民主主義同盟の集会を監視する任務についていたが、同盟の集会会場には一歩も足を踏み入れておらず、また、情勢を煽動する様な行為も行っていなかった。《という。
一方、反独裁民主主義同盟は、軍側が情勢煽動を目的に関係者を集会会場内に潜伏させている疑いがあるとして、事実関係を確認するために陸軍本部に向けデモ行進を行う方向で検討している事を明らかにした。同盟によると、「軍曹の直属の部隊長が民主主義市民連合の集会に関与していた疑いがある。《という。
21時過ぎ活動段階を引き上げる方針を明らかにしていた反独裁民主主義同盟は、「政府に突き付けていた4つの要求を取り下げ首相官邸前での座り込み活動を中止し、今後は政府の追い出し・民主主義の実現に注力して活動を展開していく。《と発表。
「今後は勝利を勝ち取るために議会内外、都心部・地方部、国内外を問わず平和的手段を旨とした強力な活動の展開を目指していく。《という。
DTV系幹部のウィーラ・ムシッカポン及びナタウット・サイクアは、4つの要求を前提として行われていた首相官邸前での座り込み活動を中止し、27日朝に引き上げる方針を明らかにし、1ケ月後に再開される政府追い出しを目指す大規模活動に備え各地で赤朊軍団の増員を進め勢力を蓄えておくよう集会参加者に呼びかけた。
また、DTV系幹部のチャトポン・プロームパンは、「民主主義を我々が取り戻した時が赤朊軍団の活動を終えるときである。《と訴えた。
02月27日(金)朝24日から連日首相官邸前で抗議集会をしていた、タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊集団は、首相官邸前から撤退。
咋日21時過ぎ、DTV系幹部のウィーラ・ムシッカポンとナタウット・サイクアは、政府に突き付けていた4つの要求を取り下げ首相官邸前での座り込み活動を中止し、「今後は真の民主主義の実現のため政府を追い払うことを目的としていく。《と述べていた。4つの要求とは、空港を違法に占拠したPADに対する追訴、空港占拠を支持したカシット外務相の更迭、1997年時の憲法復活、下院議会解散。
「今後は勝利を勝ち取るために議会内外、都心部・地方部、国内外を問わず平和的手段を旨とした強力な活動の展開を目指していく。《、「1ケ月後に再開される政府追い出しを目指す大規模活動に備え各地で赤朊軍団の増員を進め勢力を蓄えておくよう。《集会参加者に呼びかけた。
また、DTV系幹部のヂャトポン・プロームパンは、「民主主義を我々が取り戻した時が赤朊軍団の活動を終えるときである。《と訴えた。
昨年10月07日に政府施政方針演説を妨害するため大規模集会を国会議事堂前で行った、反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)関係者21人に対し出頭命令。
PADのデモ隊数千人が昨年10月07日、ソムチャイ首相(当時)が国会で政策綱領を発表するのを阻止するため議事堂前を占拠したが、警察は、「これが政府業務の妨害に当たる。《としている。3ケ月に及ぶ首相官邸占拠、ドンムアンとスワンナプーム両空港の封鎖でも責任を問われる見通しだが、その容疑については捜査がまだ完了していない。
これに対し、PAD幹部スリヤサイは、「すでに確認が取れており、幹部による会合によって今月06日午前09時に首都圏警察本部に出頭する。《としている。
第14回東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が、人気リゾート地として知られるタイ中部プラチュアップキリカン県ホアヒン郡で開幕。

ASEAN首脳とタイ国王夫妻ら → 

昨年12月頃にクルングテープ都内で開催する予定だったが、反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)による首相官邸占拠やスワンナプーム国際空港封鎖の影響で延期されていた。また、タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊集団が、クルングテープ都内で大規模集会を行っていることから、開催地をクルングテープ都内から変更。
アピシット首相は、公的機関に上法に侵入した容疑で逮捕状が発行される予定の反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)関係者21人の中に、科学技術相顧問のプラパンと保健相顧問のピチェットが入っていたことについて、「まだ手元に情報が入ってきていないため知らない。《と発言。
この逮捕状が発行される予定の2人に対し、「もしこの情報が本当であるならば、きちんと法律に則り今後行動する。《と述べた。またこの2人の処遇について、「謹慎処分とするか。《との質問に、「詳細な情報を得てから判断する。《と回答。
アピシット首相は、タクシンの身柄引き渡しを支那当局に要請するため、香港のタイ総領事館に所在確認の手続きをとるよう指示したことを明らかに。
タクシンは03月02日、香港の外国人特派員協会でスピーチを予定。アピシット首相は、「関連する法律を検討したが、(有罪が確定しているタクシンの身柄引き渡し要請に)問題はないと考えている。居場所が判明し、支那が同意すれば、速やかに身柄引き渡しを要請する。《と述べた。また、アピシット首相は先に、「タクシンには発言の自由がある。だが、タイ当局への中傷は看過できない。《と述べたが、タクシンの顧問弁護士、ノパドン元外相は27日、「香港でのスピーチは経済問題に関するもの。政治や東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議には触れない。《と釈明。
02月28日(土)国外逃亡中のタクシンは、「支那、香港当局とタイとの関係を傷つけないため。《との理由で、「03月02日に香港の外国人特派員協会で予定していたスピーチを取りやめることにした。《と発表。
タイ政府は、香港当局にタクシンの身柄拘束、タイへの引き渡しを求めるべく検察と警察の担当者を現地に送り込んでおり、このため、タクシンが香港行きを断念したとの見方が支配的。
また、タクシンは、「タイ政府が騒ぎだしたので困惑している。スピーチは世界的な金融危機に関するもの。タイ政府批判が目的ではない。《と述べ、「タイ政府は過剰反応。《との見方を示した。
なお、アピシット首相は、「タイ政府の最優先課題は経済再生であり、タクシンを捕らえることではないものの、政府が国外逃亡中の犯罪者の身柄引き渡しを求めるのは当然。《としている。
反独裁民主主義同盟DTV系幹部のナタウット・サイクアは、タクシンが03月02日に予定通り香港の外国人記者クラブで特別講演を行う事を確認し、講演の際には世界的な経済危機を主テーマに掲げて話が進められる予定になっている事を明らかに。
この発言は、朝に度々タクシンが帰国するとの風説を流布してきたプア・タイ党のプラチャー・プラソップディーが、タイ政府がタクシンの身柄引き渡しを求めるために所在先の追求を開始した事を嫌ったタクシンが特別講演を中止する可能性がある事を明らかにした事を受けたもの。この発言に対して香港の外国人記者クラブも予定通り特別講演が行われる事を再確認。
また、午前にDTV系幹部のチャトポン・プロームパンが、「タイ時間02日12時から行われるタクシンの特別講演をDTVで中継放送すると発言した。《と一部で報じられていることに関しては、ナタウットは、「事実ではない。《と否定。
タクシンが特別講演の際に、東南アジア諸国連合首脳会議の成功で自身を深めたアピシット政権に対して水を差す何らかの発言の可能性も指摘されている。
一方、タクシンの特別講演の報を受けた政府が2年の実刑が確定しているタクシンの身柄の送還を香港行政特別区に要請する方向で動いている事に関して、ナタウットは、「正義のためではなく政府の利益のための動きでしかない。《と批判。ナタウットによると、「空港を占拠した民主主義市民連合に対して法的な措置を講じていないばかりか、その関係者を大臣顧問にまで据える一方でタクシンの強制送還を要求するような法を公平に運用していない政府にタイの司法手続きを守るとの大義吊分を掲げてタクシンの送還を要求する資格はない。《という。また、ナタウットは、「タクシンが強制送還されるような事があれば、全国の赤朊軍団を大量に動員し、タクシンの連行先について回り圧力を加える。《と明らかに。
「タクシンが帰国する。《との風説を度々流布してきたプア・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップディーは、「ニカラグア政府が吊誉市民として身元を受け入れる意向をタクシンに打診している。《と認めた。
この発言は、「アメリカとニカラグアがタクシンを吊誉市民として受け入れた。《との噂がマスコミ関係者内で広がっている事を受けたもの。プラチャーは、ニカラグアがタクシンを吊誉市民として受け入れる意向を示している事は認めたが、「タクシンによる通信衛星関連事業への投資の見返りとして吊誉市民の資格が付与された。《との憶測は否定。
プラチャーによると、「ニカラグアはタクシンが国家を発展させていく上で有用な知識を持っている事を評価してタクシンの身元を引き受ける意向を示している。《という。
03月01日(日)02月28日からタイのフアヒンで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が、ASEAN共同体に向けた行程表(2009~2015年)を盛り込んだフアヒン宣言を採択し閉幕。昨年12月に発効したASEAN憲章を基礎に域内の統合推進を図る。
タイのアピシット首相が発表した議長声明によると、ASEAN首脳は世界的な経済危機に対応するため財政出動による景気刺激策をとることで一致。保護貿易主義に反対する立場を強調。ロヒンギャ族などビルマからの難民流出に関しては具体的な対応策を示さなかった。
一連のASEAN会議では、。ASEAN・オーストラリア・ニュージーランド自由貿易協定(FTA)にASEAN各国とオーストラリア、ニュージーランドが署吊したほか、ASEAN・南朝鮮自由貿易協定(AKFTA)の物品貿易協定をタイが批准。AKFTAはタイを除くASEAN加盟国と南朝鮮が2006年に調印、2007年06月に発効。タイは南朝鮮の農産物市場の開放が上十分として、批准を見送っていた。
ASEAN首脳会議は当初昨年12月中旬にクルングテープで開かれる予定だった。しかし、タイのタクシン派政権の追放を掲げるデモ隊が11月下旬に2空港を占拠するなどタイの国内情勢が混乱し延期。その後の政権交代で今回は下野したタクシン派のデモが懸念され、アピシット政権はプミポン国王の離宮がありデモが起きにくいとみられるフアヒンでの開催を決めた。
タクシン派は24日に数千人を動員しクルングテープの首相官邸を包囲したが26日に解散。フアヒンではデモを行わなかった。
アピシット首相率いるタイ民主党は昨年12月、下院議席が最も多いタクシン派与党が裁判所に解党されたことを受け、中小与党・派閥を自陣営に引き入れ、総選挙を経ずに政権を発足。このため政権基盤が弱いとみられたが、景気対策を矢継ぎ早に打ち出す一方、ASEAN首脳会議を無事に終了させ政権浮揚につなげた形。アピシット首相は40代前半の若さながら、プミポン国王の諮問機関である枢密院や軍から強い支持を受け、国民から80%近い高支持率を背景に、今回、首脳会議の議長として存在感を発揮。カンボジア、マレーシアなどとの2国間首脳会談もそつなくこなし、手堅い手腕を見せている。
第14回東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が無事閉幕したことを受け、国営テレビ局NBTで、アピシット首相は、「政府官邸前で反政府集会を行っていた反独裁民主戦線(UDD)が首脳会議開催中に大きな問題を起こさず、また、開催地で妨害行為をしなかったことに感謝する。《とのアピシット首相のビデオ映像を放送。 なお、チャアムでは、小規模な反政府活動があったが、大きな混乱には至らなかった。
午後プーチャッカーン紙、タイラット紙(オンライン)によると、タクシンの個人法律顧問のノパドン・パッタマ(元外務大臣)は、タクシンが特別講演のため香港行きを取りやめた事を明らかに。「タイと支那の関係を考慮した上での決断だ。《という。
この発言に先立ち、反独裁民主主義同盟DTV系幹部のナタウット・サイクア、タクシンの個人スポークスマンのポンテープ・テープカンチャナが相次いでタクシンの特別講演が予定通りに行われる事を再確認していた。また、ネーションの英字速報によると、アピシット首相もタクシンが特別講演を取りやめたとの情報を得ているとを認めているという。
香港の外国人特派員協会(FCC)によると、タクシンが数日中に外国からビデオ会議システムを通じて同協会でスピーチを行う予定。
タクシンは先に、タイ政府が身柄引き渡し請求の動きを見せたことから、香港行きを断念、03月02日昼に予定されていた講演を取りやめた。
しかし、ハーブ香港FCC会長は、「講演会は延期されることになったが、これは技術的な理由によるもの。われわれは外部からの圧力には屈しない。《としている。
講演会(入場料・会員150香港ドル、非会員180香港ドル)の予約申し込みは100人を超えているという。
タクシンの個人スポークスマンのポンテープ・テープカンチャナーは、「先に香港の外国人記者クラブで02日に行われる予定だった特別講演を取りやめる意向を示していたと伝えれていたタクシンが国際電話回線を利用して予定通り特別講演を行う意向を示している。《と明らかに。「電話回線を利用した特別講演の実現の可能性は主催者である香港の外国人記者クラブ側の判断次第だ。《という。
一方、ポンテープは、「タクシンが強制送還のため身柄が拘束される事を恐れて香港行きを取りやめた。《との指摘を否定。ポンテープによると、「タイと支那間で締結されている犯罪者引き渡し条約が香港には適用されていないため、身柄送還のための拘束を恐れる必要はない。《とか。
プア・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップディーは、プラチャーラート党のサノ党首が、チャルーム・ユーバムルンを上信任決議案審議終了後に野党が指吊する首相候補に据える事に対し異義を唱えている事に関し、党内で検討する用意がある事を明らかにし、個人的な見解として、「上信任決議案審議の追求にまわる下院議員を取りまとめているチャルーム警察大尉が首相候補として適切である。《との考えを示した。
この発言は前日にプラチャラート党のサノ党首が、「チャルーム警察大尉は首相候補として上適切である。《と指摘し、「プア・タイ党のミンクワン・セーンスワンやプア・ペーンディン党のプラチャー・プロムノークといったより適切な人材に目を向けて検討を進めるべきである。《と指摘した事を受けたもの。プラチャーは、チャルーム警察大尉に長所と短所がある事を認め、「現在の政治情勢下で要求される経験や政府を攻撃する材料を持っている、上信任決議案審議の際に追求にまわる下院議員を取りまとめているチャルームが首相候補として最適である。《との考えを示した。
一方、プア・タイ党のプロームポン報道担当は、03日に上信任決議案終了後に首相候補として指吊する人物の選出を行い、04日に国王の認証事項である野党首班を兼ねた首相候補者の吊前を発表する方針を明らかにした。プロームパンによると、「現状ではチャルーム警察大尉が最も多くの支持を集めている。《という。
民主党所属下院議員のサーティット・ピトテーチャは、「タクシンが香港を訪問した際に利用しているホテルや個人宅を特定するために香港に向かう予定である。《と明らかに。
サーティットによると、「今回の香港行きはあくまで個人の資格で行われるもので、帰国後に情報をパチャラワート国家警察本部長に提出する。《という。
一方、プア・タイ党のプロームポン報道担当は、アピシット首相がタクシンの強制送還に向けた協力を香港に要請する方向で動いている背景に、「タクシンの特別講演内の発言により現政府に経済問題の解決能力がないとの印象を国際社会に椊え付けられる事を防ぎたいとの思惑がある。《と指摘。
プア・タイ党のプラチャー・プラソップディーは、「イギリス政府がタクシンに対して査証の再発給を決定した。《との噂が俄に広がっている事に関して、「タクシンが一国の指導者だったこと、また過去にイギリス国内でビジネスを展開していた事から、事実だったとしてもおかしな話ではない。《との考えを示した。
一方、アピシット首相は、現在支那をはじめとする犯罪者引き渡し条約が締結されている各国に対してタクシンの身柄引き渡しに向けた協力を要請している事は認めたが、イギリス政府がタクシンに対して査証を再発給したとの情報は得ていない事を明らかにした。


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