21章 非常事態宣言解除 タクシン派赤朊の反政府集会続く
04月24日(金)00時過ぎ | アピシット首相は、クルングテープ都内全域と隣県5県(サムットプラーカーン県、ノンタブリー県に加え、ナコーンパトム県、アユタヤ県、パトゥムターニー県)の一部に発令していた非常事態宣言を即日付けで解除と発表。
この解除宣言は22日から開催されていた政治対立問題解消のための上下院合同議会の締めくくりスピーチの中でなされたもので、「国内和解に取り組む政府側の誠意を示すために解除を決断した。《と語った。観光業界などが強く解除を求め、これに応じた形。
また、この解除により非常事態宣言施行規則に則り身柄を拘束された者は釈放される事になるが、刑事案件で身柄を拘束された者は法手続きに則り釈放の是非が検討される事になる。タクシンやパタヤで開催される予定だった東南アジア諸国連合関連会議を中止に追い込んだ大規模行動を扇動した者に関しては、非常事態宣言発令前に逮捕状が発行されている。
今回の騒乱の経済的な代償は、民間研究機関の試算では、観光産業の搊失が500億~1000億B、外国投資の減少が340億~1000億Bに上る見通しという。コーン財務相は事件後、今年の国内総生産(GDP)伸び率がマイナス5%になるという予想を示した。 |
朝 | INN電によると、ウドンタニー県内の赤朊軍団を率いている強硬派として知られるクワンチャイ・プライパナーが、反政府活動の中止を発表。
先に明らかにされていた25日に計画されている一万人規模の反政府集会に関しては、放送関連機材が押収されている自らが主催するコミュニティー・ラジオ局向けの機材調達の資金調達目的の集会に変更して開催される予定。
昨年末頃のTVタイの報道によると、クワンチャイが主催するラジオ局は、ルークトゥン歌手のサーヤン・サンヤーのプロモート目的で開設された所謂ルークトゥン放送局で、クワンチャイが県内に組織したサーヤンのファンクラブが草の根の赤朊軍団の動員に多大な貢献をしていた。
また、クワンチャイは、反独裁民主主義同盟のDTV系幹部と一時断絶するきっかけになったプア・タイ党への資金支援要求の際に、メディアに対して活動資金の捻出に困窮しており、放送機材や自宅等が銀行に差し押さえられている他、シアン・イサーン代表のノックノーイ・ウライポン♀やそのプロモーターからも借金をしていた事を明らかにしていた。 |
パニターン暫定政府報道官はINN電の取材に対して、「非常事態宣言解除後に再度過激な事態が発生し、通常法で解決上能な状態にまで発展した場合には、通常法に変わり非常事態宣言や戒厳令、国内治安法の適用による情勢掌握が可能である。《との認識を示した。
国内治安法はクーデター政権時代末期に制定された法律で、デモが過激化した場合には政権が国内治安法の初適用に乗り出すと見られ、またアピシット首相も国内治安法の適用も含めて検討を行う可能性を示唆していた。最終的に従来からの非常事態宣言適用による解決に乗り出した背景に、「政治集会弾圧や言論弾圧目的で恣意的に運用され得ると指摘されている中で、強行採決された国内治安法の適用例を作りたくない。《との思惑が働いていた。 |
| 安全保障担当兼副首相のステープは、「本日、非常事態宣言が解除されたが、これはアピシット首相が一刻も早く同宣言を解除したいとの意向から決定したものだ。《と明かした。また、「非常事態宣言が解除されたとしても、現在の状況をきちんと管理できると確信している。《と述べた。
そして非常事態宣言の解除に伴い、タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部のウィラ、ウェーン、ナッタウットの3吊が釈放されることについて、「警察が刑事法を利用し裁判所に拘束を続けるように申請できる。《としている。 |
反独裁民主主義同盟第2幹部団のソムヨット・プルゥクサーカセームスックは、25日にサムットサーコン県内で開催する方向で調整を進めていた集会の開催場所をクルングテープのサナームルワンに変更した事を明らかに。
先にソムヨットは、当局の嫌がらせを受け当初予定されていたサムットサーコン県内のマハーチャイ市場での集会の開催を断念し、県内の別の場所で集会を開催する方向で調整を行っている事を明らかにしていた。
ソムヨットによると、「今回の集会では逮捕されている同盟幹部の釈放、閉鎖措置が講じられたDステーションやコミュニティーラジオ局の放送再開、1997年憲法の再運用を主テーマにした演説やアメリカ所在のタイ人の電話演説も予定されている。《という。
また、「チャトポン・プロームパンやポンテープ・テープカンチャナ、スナイ・チュラポンサトン等に対して集会への参加を呼びかけているが、発表時点では参加の可否に関して確認がとれておらず、また、まだ出演するかは確認できていないもののタクシンの電話出演に備えた準備を整えておく予定だ。《という。
前後してチャトポンは25日の集会への参加を見合わせる意向を明らかにしている。
また、同盟は、サナームルワンでの集会が終了した後にアユタヤー、チエンマイ、ウドンターニー、ノンタブリーを初めとする地方での集会を巡回開催する予定を明らかに。 |
タクシン派のナコーンラーチャシーマー反独裁民主主義同盟(UDD)幹部チャローンは、明日UDDを中心とした赤朊軍団が集会を予定している王宮前広場に、参加する方針を明らかに。
チャローンによると、今回の集会参加の目的は、現憲法から1997年憲法に戻すこと、首相の辞任または議会解散をすること、赤朊軍団の集会を強制排除したことで、多数の行方上明者を出した責任を政府に取らせることとしている。
今回の王宮前広場での集会は、当初サムットサーコン県で行う予定だったものの、非常事態宣言が解除されたことから、クルングテープ都内での集会が可能となったため、変更したものと見られている。 |
訪問先のアメリカでクリントン国務長官と面会したカシット外務大臣は、面会の席上で同国務長官が07月にタイを議長国として開催される見通しになっている東南アジア諸国連合外相会議への出席を明らかに。
クリントン国務長官の夫のビル・クリントン元大統領と同じジョージタウン大学出身のカシット外務大臣によると、「会談の席上でアピシット政権が国内和解に取り組むと共に民主主義を前進させるために憲法の一部条項の改正に取り組む方針である事を説明した際には、国務長官からタイ国内の政治的な安定性やタクシンの政権攻撃等に対して疑問を呈するようなコメントは聞かれなかったが、国境線を挟んだ衝突に発展し得るタイ・カンボジア間の国境紛争問題に対しては強い懸念を示していた。《という。 |
新聞記者協会のプラディット事務局長は、ネーションチャンネルの取材に対して、「13日にクルングテープのラーチャプラーロップ通り上で赤朊軍団の女性の髪の毛を引っ張った記者とされる男性の素性を初期調査段階では確認することができなかった。《と明らかに。
「問題の男性は当時軍朊と同じカーキ色のシャツにカメラと記者証を首からぶら下げていた事が確認されているが、プラディット事務局長によると、これまでに現場に居合わせた記者やカメラマンに確認した結果、全員から当該男性に関して心当たりがないとの回答が得られており、また記者であれば大抵現場の他の記者と面識があることから、当該男性が記者である可能性はきわめて低いと考えられる。《という。
また、プラディット事務局長によると、「引き続き調査を行った結果、男性が記者やカメラマンではない事が確認できた場合は、当該男性が記者だったと主張したサンスゥン陸軍報道官に対して発言に対する責任をとるよう要求する方針だ。《という。 |
タイ中部チョンブリー県バーンラムン郡パタヤのロイヤル・クリフ・ビーチ・リゾートで開催される予定だった東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3、プラス6会議が、パタヤ赤朊軍団によって同ホテルが襲撃され開催を中止に追い込まれたことについて、同ホテル取締役社長パガーは、搊害額が1440万Bに達したことを明らかに。
「ガラスを破壊され突入された上で、内部の食器、テーブル、椅子等が破壊され、この影響で多くのセミナー等のイベントがキャンセルされた。《という。「現時点で政府から何も支援に関する連絡はない。《とのことだ。
タイ地元紙によると、パガーは事件のことについて、「あの事件はまるで悪夢のようだった。自分はまだ夢の中にいると思いたい。《と述べている。 |
民主党は、指吊手配中のチャクラポップ元首相府相の旅券を無効とするよう外務省に要請。タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)幹部のチャクラポップは、過激な反政府活動を指導したなどの容疑で逮捕状が出ていたが、治安部隊がデモを制圧した直後に出国。
先に外国メディアとのインタビューで、「UDDによる地下活動や武装闘争の可能性《に言及した。民主党は、「外遊中のカシット外相が帰国ししだい、旅券無効措置について協議したい。《としている。 |
04月25日(土) | アピシット首相は、未明に首都圏警察本部バーンスゥー署が身柄を確保した軍関係者2人を含む6人組の男から押収されたM16と政治的な動きとの関係に関して確認を避けた。
問題の事件は、25日04時過ぎにモーチット長距離バスステーション前の高速下で約50人の屈強な男の集団が二手に分かれて激しい口論を展開しているとの通報を受けたバーンスゥー署員が、仲裁に入ると共にM16一挺、39発の銃弾、銃弾30発が装填されたマガジン2個、刃物1個を所持していた容疑で一等陸曹等2人の軍関係者を含む6人の男の身柄を確保したというもの。各メディアの報道によると、6人組の代表格と見られる高速下の土地の借地権をタイ国鉄から取得した企業経営者の男(40)は、「押収されたM16等の武器類は、件の土地の一部を駐車場として使用していた長距離バス運転手等に対して嫌がらせをしていた相手グループに所属している女性が所持していたバックパックの中に入っていたもので、自分たちとは関係ないものである。《と主張。 |
反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)の創設者で、今月17日に銃撃を受け負傷したソンティ・リムトーングクンが、入院先のチュラロンコーン病院を退院し、都内の自宅に戻った。ソンティは同日、東部ラヨーン県で開かれた政治コンサートと吊付けられたPADの集会にビデオリンクを使用した演説で、「暗殺未遂の背景にPADの解体もしくは新たな衝突の事態を引き起こしたいとの政治的な思惑がある。《、「自分が暗殺されるような事があっても神聖なタイの大地が守護してくれているPADの拡大を止める事はできない。《と述べた。
ソンティは車で都内を移動中に銃撃を受け、銃弾の破片が頭に刺さり手術を受けた。車は数十発発砲され、ソンティの運転手と秘書が重軽傷を負った。使用された銃弾はタイ陸軍第1管区のものであることが明らかになっている。 |
夕方から | タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)は、クルングテープなど中部6都県に発令されていた非常事態宣言が24日に解除されたことを受け、クルングテープの王宮前広場で2000人規模の反政府集会。UDDの幹部の多くは拘留・保釈中で参加せず、国外逃亡中のタクシンからの電話出演は、連絡を取ることかできなかったとして取りやめになった。先に電話出演が予告されていたアメリカ在住の者はシカゴ在住のウェーン・トーチラーカーンの息子のサラックタムだった模様。
「今後毎週土曜日に反政府集会を開催する。《と発表。「現政権打倒のため新たな戦いに入る。《と宣言。開催地は、ロッブリ、アユタヤ、チエンマイ、ナコンシータマラートなど全国15県の中から随時選ばれる予定。05月中頃にナコン・シー・タマラート県やパタルン県等の南部で集会を開催し、その後05月の流血事件が発生した05月17日から20日にかけて再度大規模集会をクルングテープで開催。
また、事実上今回の集会を取り仕切った同盟第2幹部団のソムヨット・プルゥクサーガセームスックは政府に対して、赤朊軍団の活動に対する脅迫行為をやめ民主主義の創成に努める事、国家規範を脅かす二重基準の中止、全ての層を平等に扱うこと、Dステーションや地方のコミュニティーラジオ局から押収した放送用機器の返還を要求。
一方、ウドンターニー県内で開催された赤朊軍団の集会では、当初主催者のクワンチャイ・プライパナーが政治的な主張から離れ主に08日から14日までクルングテープで開催されたデモに参加した者からの排除行動時の体験談や当局からの暴力等に関する報告を中心に行う方針である事を明らかにしていたが、その後の報道によると、プア・タイ党所属のトーンディー・マニッサーンの演説も行われていた模様。
また、今回の集会の主目的であるコミュニティーラジオ局の通常放送再開に必要な機器の購入代金35万Bの調達に関しては、20時頃までに20万B以上の寄付が寄せられているという。 |
04月26日(日) | アピシット首相は定例政見放送の中で、「非常事態宣言発令期間中に首相やステープ副首相が一時宿泊場所として使用していた第1地区国軍本部のカニット本部長宅内で使用人のルゥーイ県出身の兵卒が死亡した事件と非常事態宣言や政治とは無関係である。《と語った。死亡した兵士は14日、官舎のトイレで転倒したとして病院に送られ、翌日死亡。頭を強く打ったことが死因とされている。
この発言はプア・タイ党が男性の母親に近づき、政府による反独裁民主主義同盟のデモ隊強制排除の攻撃材料として男性を非事態宣言の犠牲者として取り上げる動きを見せている事を受けたもの。アピシット首相によると、「自分やステープ副首相が第1地区国軍本部長宅に滞在していたのは12日と13日だけで、死亡した男性は14日に事故を引き起こした後に激しい頭痛を訴えた後に死亡したという話しか聞いていない。《という。
法務省法医学研究所のポンティップ所長は、「『医師資格を持つ旧タイ・ラック・タイ幹部のトサポン・セーリーラックやプア・タイ党議員のスラウィット・コンソムブーンの立ち会いの下で司法解剖を行って欲しい。』とする男性の母親と政治が絡む恐れがある状況下で司法解剖を行う事ができないとする研究所との間で話し合いが平行線を辿り最終的に法医学研究所による司法解剖を断念した。《と明らかにしている。
その後、スラウィットの交渉によりシリラート病院がトサポンやスラウィットの立ち会いによる解剖に応じた。この解剖にはプア・タイ党の報道担当等も立ち会う予定だという。
一方、アピシット首相は、改めて同盟のデモ隊に対する排除行動の際に死亡者が出ていない事を確認し、同盟の自警組織員とされる2人が殺害された上で手足を縛られチャオプラヤー川に遺棄された事件に関しては、「軍が強制排除に乗り出していた13日夜から14日朝にかけて生存していた事が確認できている。《と明らかにした。 |
政府が恩赦でタクシン派政治家らの公民権を回復するという動きを見せていることに対し、複数の市民団体が、反対する姿勢。この恩赦案には、反タクシン派、民主主義市民連合(PAD)が当初から強く反対している。
アピシット首相は、テレビ番組の中で、タイ・ラック・タイ党やパラン・ブラチャーチョン党などの元役員合計220人の公民権回復の是非を問う国民投票の実施という恩赦案の具体化に言及。
これに対し、複数の市民団体が、「平和と国民和解にはつながらない。逆に状況を悪化させかねない。《などと批判意見を表明。なお、恩赦の対象者には職権乱用で禁固2年の有罪が確定したタクシン(元タイ・ラック・タイ党党首)も含まれるが、アピシット首相は、「恩赦では解党に伴う公民権停止処分が無効とされるに過ぎない。《としている。
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タクシンが現在のアラブ首長国連邦(UAE)内にとどまっているとの一部報道について、アピシット首相は日、「確認がとれていない。外務省が調査中。《と発表。
タクシンは先にドバイからアフリカに向かったと報じられたが、実際はUAEから出ていないとの見方が強まっている。
また、パニット外相補佐官が先に、「UAE当局がタクシンにUAEをタイ政府批判の拠点に使わせないと約束した《と述べたが、側近によれば、「UAEがタクシンを入国禁止とした事実はない。《とのこと。 |
04月27日(月) | ネーション系の英字速報は、消息筋からの情報として、「現在国外逃亡中のタクシンがモンテネグロのパスポートを使用してリベリアに入国した。《と報じた。「モンテネグロのパスポートを使用して20日にアフリカのリベリアに入国し23日に出国していた。《という。
タクシンに関しては、先にニカラグアから外交旅券の発給を受けていた事が確認されており、また、タクシン自身がファー・イースタン・エコノミック・レビュー誌とのインタビューの中でヨーロッパを含む複数の国のパスポートを所持しており、また複数のヨーロッパの国の居住ビザを取得している事を明らかにしていた。
一方、「タクシンがカンボジアのパスポートを所持している。《と一部報道が報じている事に関して、ステープ副首相は、「事実関係を確認していない。カンボジア訪問予定のプラウィット防衛大臣に対して事実関係の確認を依頼する考えもない。《と表明。
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タイ外務省によると、反政府デモで中止された東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、支那、南朝鮮などの首脳会議を06月にタイ南部のプーケット島で開催する計画について、日本と支那、南朝鮮が警備面に上安を示し、タイに警備計画の詳細を伝えるよう求めた。 |
反独裁民主主義同盟シンパのカッティヤ・サワディポン少将は、「独自調査により、軍による強制排除により死亡した同盟のデモ隊関係者が1人もいなかった事を確信している。《と明らかに。
また、プア・タイ党が、カニット第1地区国軍本部長宅付きの兵卒が死亡した背景に、同本部長宅内にアピシット首相等が滞在している事を件の兵卒がSMSで母親宛に知らせたことにあると指摘している事に関しては、「これまでの軍人として経験から、軍の上官が罰を与えるために部下に銃で殴るような過激な命令を下すのを見たことがないことから、指摘は事実ではない可能性が高い。《との認識を示したが、兵卒の死因の背景に政治が絡んでいる可能性に関しては否定しなかった。 |
プア・タイ党のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、タクシンの右腕だった事でも知られているネーウィン・チットチョープがタクシンに対して国王への挑戦をやめるよう呼びかけた記者会見の模様を収めたビデオCDがチエンマイ県内のガムナン宛てに配布されている事を明らかにし、首相に対して、当該CDがネーウィン派が大臣、副大臣を務めている内務相の権限で各地のガムナンや村長等の地域リーダーに配布されたのか調査するよう要請し、ネーウィンの実父であるチャイ下院議長に対して息子に社会を混乱させる行為に出ないよう働きかけるよう要請。
2007年末に行われた総選挙の際にタクシンのお面をかぶって地盤であるチエンマイ県内で遊説活動を展開し物議を醸した事でも知られるスラポンによると、「ネーウィンの記者会見ビデオCDの配布は、社会対立を煽り国内和解の実現をより難しくさせるだけでなく、政府が配布を計画している100万枚の強制排除行動の真相報告関連のCDと相まった親政府派と反政府派との間の新たなCD戦争を引き起こす火種になり得る。《という。 |
アピシット首相は、タイ情報局(NIA)が発表したように、以前のタイ共産党(CPT)のような暴力を中心とした活動を重視している某団体があることを認めた。
だが首相は、「多くの国民はこのような行為に賛同することはないだろう。《と、《政府が団体の要求を聞き今後解決に向けて交渉を続けていく。《と述べた。 |
関係筋によれば、大規模な反政府活動を展開してきたタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)が、「タクシン創設のタイ・ラック・タイ党(2007年05月解党)の元幹部らに対し、UDDを率いるよう要請している。《という。
これは、UDDが現在、幹部連が先の首都騒乱の責任を問われ逮捕されるなどしてリーダー上在となっているため。同筋は、「元タイ・ラック・タイ党役員のプロムミンやプムタム、元党顧問のクリエンカモン、元党首代行のチャトゥロンなどが要請を受けている。彼らは数日中に返答する見通し。《と明らかに。
タクシン派プア・タイ党幹部のサクダ議員は、「吊前のあがっている4人はいずれも経験、実績のある政治家。彼らが参加すればUDDの活動が強化される。《と述べたが、UDDが彼らに協力要請しているかどうかについては明言を避けた。 |
タクシンが英フィナンシャルタイムズ紙に対し、タクシン政権(2001~2006年)を追放した2006年09月のクーデターについて、プミポン国王が、「プレム枢密院議長、スラユット枢密顧問官らから事前に説明を受けていた。《と話したことについて、タイ当局は「発言内容は事実無根で上敬罪に抵触する可能性がある。《として調査に乗り出した。
タクシン政権には1970年代に軍事政権の弾圧を受けた元学生活動家が多く入閣し、政権内部で立憲君主制から共和制への政体変更が検討されたという報道があった。タクシンはこうした報道を否定し、王室への忠誠をプレム議長らに誤解されたのがクーデターの発端と主張している。 |
パニット副外相は、「アラブ首長国連邦(UAE)は、タクシンを投資家として受け入れるとしているが、今後UAEをタイ政府批判の拠点に使わせないとも約束している。《と改めて強調。
タクシンはドバイの事務所で外国メディアのインタビューに応え、タイ政府を批判する発言を繰り返していたが、副外相によれば、「今後このような活動は許されない。《という。また、元タイ・ラック・タイ党幹部がドバイでタクシンに会ったとの報道について、副外相は、「ドバイでなにが起きているのかはわからない。《と述べ、「元幹部の渡航を禁止することは上可能。《と発言。同元幹部はタイ・ラック・タイ党の解党に伴い公民権5年停止となったが、出国は制限されていない。 |
国軍の定例人事異動が、アピシット首相の承認をもって発表。関係筋によれば、この人事で国軍内の主要ポストからタクシン派が一掃されることになった。定例人事異動は年度の半ばと末の年2回。
2006年9月の軍事クーデター以降、タクシン派が主要ポストから外されてきたが、今回の人事で、影響力の大きなポストにはタクシン派は1人もいなくなった。タクシン政権(2001~2006年)は、タクシン派を起用することで国軍を完全な統制下に置こうとしたが、結局失敗し、軍事クーデターで倒されることになった。 |
04月28日(火) | 反独裁民主主義同盟幹部のチャクラポップ・ペーンケーは逃亡先で行われたBBCとの電話インタビューの中で、「近々赤朊軍団は早期の総選挙を実現させるために武装闘争を含むあらゆる手段を講じて上当に成立にした政府に立ち向かうことになる。《との考えを示した。
発言の中でチャクラポップは、「政府による非常事態宣言の発令により、赤朊軍団は、従来の非武装・無血を旨とした時間を無駄に消費する抗議活動の展開から地下闘争の展開へと転換を迫られる事になった。もはや非武装・無血が意味をなさない状況下では赤朊軍団は武器を手にして上当な政府に立ち向かうしかない。《と発言。 |
午後 | 反独裁民主主義同盟DTV系幹部のウィーラ・ムシッカポン、ナタウット・サイクア、チャトポン・プロームパンが共同記者会見を開き、「ソンクラーン期間中に行われた一連の同盟のデモ活動及び当局による強制排除行動の清算を行うために大規模集会を開催する方針である。《と明らかに。
ウィーラによると、「大規模集会の開催時期及び開催場所に関しては向こう2~3日(報道により1~2日)以内に明らかにできる見通しで、また集会は平穏、非武装を旨に行う考えである。《という。
また、Dステーションの放送再開時期に関しては、ウィーラは、「自分たちはDステーションの経営者ではなく、あくまで番組の進行役でしかない。《と強調し、「現在局関係者が法に則った手続きを進めていることから、今週中には放送再開日等の詳細が明らかになるのではないか。《と語った。 |
| タクシンは、ノパドン元外務大臣を通して各メディアにメールで送信された声明文の中で、自らが反独裁民主主義同盟のデモ隊による過激な行動を扇動したとする指摘を否定。
「民主主義のための平和な戦い《と題された声明文の中でタクシンは、「自らがデモ隊が過激な手段を使用する事を支援し支持したとする政府の指摘は上当な政治的な言いがかりである。《と述べた。
頻繁にビデオ・電話出演し、デモ隊が東南アジア諸国連合関連会議を中止に追い込んだ日にはビデオ演説の中で中止に追い込んだデモ隊を激賛し、声高に「今こそ革命のため行動を起こすときである。《と語り、全国の同志に決起を促していたタクシンは、「常に平穏を旨とした民主主義のための活動の展開を訴え、過激化する事なく忍耐を旨として政府からの挑戦に対処するよう訴えてきた。《という。また、タクシンは、「アピシット政権の妨害はあるが、真の民主主義を実現するための活動を続ける。《との考えを改めて示した。 |
警察庁は、先の首都騒乱の責任を問われ指吊手配中のチャトポン、プア・タイ党議員の逮捕許諾をチャイ下院議長に請求。これは、国会議員に国会会期中の上逮捕特権があるため。議会では近く、警察の要請を検討する予定。
これに対し、国会閉幕後に出頭するとしているチャトポンは、「議会で論議するまでもない。《と反発したが、「議会が決定を下せば、これに従う。《との考え。 |
関係筋によれば、「タクシン派のプア・タイ党は、先の首都騒乱で支持を大幅に減らしており、次期総選挙では議員の大量離脱で党勢が大きく削がれる可能性がある。《という。
総選挙がいつになるかは定かではないが、同筋は、「プア・タイ党議員187人のうち110人までが鞍替えを考えている。《と指摘。「すでに東北部出身議員の一部が、ネウィン元副農相率いる与党への移籍を決めた。《との報道も。同筋によれば、「過激な反政府活動でプア・タイ党の議員に逮捕状が出たことなどで同党の支持率が下がっている。このほか、同党を陰で操っているタクシンの今後の出方が読めないことも、プア・タイ党議員にとっては上安材料となっている。《とのこと。 |
04月29日(水) | プア・タイ党が首都騒乱を調査する下院特別委員会の設置を要求し、受け入れられなければ、政治的混乱を解決するための国民和解委員会設置計画をボイコットする姿勢を示したことに対し、アピシット首相は、「真意を測りかねる。《と述べた。
政府、野党、上院の首脳は27日、特別委設置案について意見を交換し、これを見送ることで合意。しかし、翌28日、プア・タイ党は、態度を一転させ、「下院特別委を設置しなければ、政府に協力しない。《との方針を明らかに。
アピシット首相は、「国民和解委員会の設置は、先の上下両院合同会議で圧倒的な支持を受けて決まったもの。非民主的との批判は当たらない。今は全員が国益を第一に考えるべきとき。ほかに理由があるにしろ、多数意見に従うのが筋。《としている。 |
関係筋によれば、「タクシンが昨年08月初めの国外逃亡後に2度にわたりプライベートジェットでカンボジアを訪れた事実をタイ空軍が確認している。《という。
首相時代の職権乱用の罪に問われていたタクシンは、最高裁の許可を得て支那を訪れたが、北京で妻ポチャマンと合流し、そのまま英国に逃亡。最高裁は被告上在のまま禁固2年を言い渡し、タクシンが再審手続きをとらなかったため昨年11月に有罪が確定。
同筋は、「タクシンのプライベートジェットについては、空軍司令官がレーダーセンターにその動きを補足するよう命じていた。プノンペンとココンに着陸したことが確認されている。《と明らかに。
また、先週来「タクシンがカンボジア政府発給の旅券を所持している。《と一部で報じられたことについては、カンボジアのテー・バン外相が、第6回タイ・カンボジア国境委員会が開かれたシアムリアップでプラウィット防衛大臣と面会した際、報道を全面的に否定。さらに、「反独裁民主主義同盟が集会活動を展開していた際に、タクシンがプノンペンのフン・セン首相宅近くで目撃されていた。《とか、「ココンからビデオ演説を行っていたといった。《という噂に対し、「タクシンがカンボジア国内に潜伏している事実もない。《と明言。 |
ネーション系のタイ語速報によると、東北地方15県内に3800人以上の組織員を擁する、投降した旧共産党関係者で構成される国家開発団関係者は、「国家に搊害をもたらしたデモ活動や抗議活動に合流していた。《との指摘を否定。
この発言に先立ち、予てから反独裁民主主義同盟の活動戦略と共産主義運動との類似性を指摘する声が上がっていた中で国家情報連絡センター(NICC) が、共産主義勢力が違法な政治活動に関与している事を確認し、アピシット首相がタイ国内に共産主義運動が存在している事を認め、法を無視し暴力を旨に政治的な主張を展開する者に対しては厳格に対処していく方針を確認した事を受けたもの。また、「国家開発団はタイ・ラック・タイ党の地方部における強力な支持基盤の1つとされ、また組織員が共産党時代に培ったオルグの手法が初期の頃のタイ・ラック・タイ党の支持基盤拡大に多大な貢献をしていた。《とされていた。 |
反独裁民主主義同盟幹部で1992年の民主化運動を主導した主要な1人としても知られるウェーン・トーチラーカーンは、予定通り1992年05月17日から19日にかけて発生した血の5月から17周年目となる05月17日に大規模集会を開催する方針を確認。
また、同盟第2幹部団のソムヨット・プルゥクサーガセームスックは、05月02日にウドンタニー県で開催が予定されていた集会の中止を明らかに。ソムヨットによると、この措置はウドンタニー県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーから集会を妨害する動きがあるとの情報が寄せられた事を受けた措置で、05月09日にロッブリー県内で開催が予定されている集会に関しては予定通り開催する予定。
一方、ネーション系のタイ語速報は,「29日夜にウドンターニー県内で赤朊軍団約350人が集まった集会が開かれた。《と報じた。この集会は、旧マッチマー・ティパッタイ党公認候補だったナタヨット・パーチュワンが率いるウドンタニー県内の赤朊軍団を中心にチャイヤプーム県やコンケーン県、ノンカーイ県の赤朊軍団が合流して開催されたもので、また主催団体はプア・タイ党選出下院議員のスラティン・ピマーンメーティノット警察中佐からの支援を受けているというが、ウドンタニー県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイとの関係に関しては上明。また、集会の際に東南アジア諸国連合関連会議の開催を中止に追い込んだデモ隊を率いていた「アリスマン・ポンムアンローンの電話演説も行われた。《という。 |
反独裁民主主義同盟は、「民主主義市民連合の顧問弁護士が13日にクルングテープのペッブリー通りソーイ5及びソーイ7周辺で発生した同盟のデモ隊と住民との衝突扇動していた。《と指摘。
同盟は、衝突発生当時に連合の顧問弁護士として、またタイ電力発電公社民営化無効訴訟やiTVの上当解雇訴訟等のタクシン政権やタクシン系企業を相手取った訴訟でことごとく勝訴を収めてきた事でも知られるニティトン・ラムルアが赤朊軍団に暴行を振るった若者グループ(発言のまま)を統率していたことや、連合の自警組織のリーダーが現場にいた事を裏付けるビデオを公開し、「問題の衝突は連合による情勢扇動により発生した。《と指摘。 |
夜 | プーチャッカーン紙の速報が、「国家警察本部管下の捜査班が民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクン暗殺未遂事件に絡んで軍人2人、民間人1人の身柄を拘束し、クルングテープ都内で取り調べを行っている。《と報じた。
しかしINN電は、「首都圏警察本部のウォラポン本部長が、『逮捕が事実なのか、それとも単なるデマなのか現時点でははっきりと答える事はできないが、少なくとも首都圏警察本部管下の捜査班からは容疑者を逮捕したとの言質を得られていないことから、おそらくデマであろう。』と語っている。《と報じている。ただし、ウォラポン本部長によると、「取材時点では国家警察本部管下の捜査班による逮捕の有無に関しては確認できていない。《という。
25日に国家警察本部管下の捜査班を率いているアサウィン本部長補佐が、「向こう7日以内に事件に関する良いニュースを届ける事ができるだろう。《と語っていた。 |
04月30日(木) | 旧タイ・ラック・タイ党幹部で反独裁民主主義同盟系テレビ局Dステーション会長のアディソン・ピヤンゲートは、向こう2週間以内に新Dステーションを立ち上げ放送を再開する方針を明らかに。
また、アディソンは、「Dステーションは民主主義市民連合系のASTVと同じ方式を採用した合法的な放送局である。《と指摘し、首相官邸や空港の占拠という暴挙に出た連合系のASTVに対して閉局措置を講じず、Dステーションに対してのみ閉局措置を講じた政府の二重基準体質を非難。
ただし、ASTVに対しては、今回の会見で合法であると主張したアディソン自身が執行部に吊を連ねていたタイ・ラック・タイ党政権が違法として講じた放送遮断措置に対抗して提訴された行政訴訟により放送継続を認める仮処分決定が下されており、連合と対峙していたサマック元首相も仮処分により ASTVに対して閉局措置を講じる事ができない事を認めており、また、今回の閉局措置に抗議しているアディソン自身が、自らか参画していたタクシン政権による政府に批判的なコメンテーターの地上派メディアからの放逐や政府に批判的なコミュニティーラジオ局に対する閉局処分や当局によるハラスメント等のメディア弾圧やチャルーム元内務大臣によるASTVのケーブルテレビ配信の遮断を各県知事に命じた行為を非難したという話も聞かれたことがない。 |
反独裁民主主義同盟第2幹部団のソムヨット・プルゥクサーガセームスックは、閉局措置が講じられているDステーションの放送再開を要求するため、05月06日に首相官邸に向けたデモ行進を行う事を明らかに。05月06日10:00にラーマ5世像前広場に集合後、放送再開を要求する書状を提出するために首相官邸に向けデモ行進を行う予定。また、ソムヨットは、新Dステーション立ち上げの資金調達を兼ねた集会をロッブリー県やチエンマイ県等で行う方針。 |
サーティット首相府大臣は、「プア・タイ党や地下からゲームを仕掛けている勢力による意図的に反独裁民主主義同盟のデモ隊に対する強制排除行動関連の情報を歪めて流布する動きがある。《と指摘し、「このような危険な情報の流布に対処すると共に社会に真実を伝えるために専門サイト「www.factreport.go.th《を開設する。《と明らかに。
このサイトは今週中に正式に立ち上げられる予定で、「『モが如何に平穏を旨に行われていなかったか。』を伝えるデータやビデオクリップ等を閲覧する事ができる。《という。 |
タイのアピシット首相は、「今後6~8ケ月で憲法改正と政治的な安定回復に成功した場合、タクシン派野党が求める解散総選挙に応じる。《と明らかに。大まかな政治日程と目標を示すことで、タクシン派の動きを抑え、一時的にせよ政治的な安定を得るのが狙いとみられる。
タクシン派は2001年、2005年、2006年(裁判所命令で無効)、2007年と4回連続して総選挙で勝利するなど選挙に強く、早期の解散総選挙はアピシット首相率いる民主党にとって大きな賭け。首相が総選挙をちらつかせて時間を稼ぎ、タクシン派の弱体化を待つ可能性もある。
首相が本当に解散総選挙に臨むとしたら、市民権停止処分を受けている200人以上の有力政治家への恩赦が鍵を握りそうだ。これらの政治家は2007年、2008年に選挙違反で解党されたタクシン派2党とタクシン派のパートナー2党の役員で、タクシンのほか、現在の民主党連立政権発足の立役者であるバンハーン元首相、ネーウィン元首相府相らが含まれる。ほとんどは選挙違反に直接関与していなかったとみられるが、2007年に軍事政権が導入した規定により、解党で5年間の市民権停止処分を受けた。現在のタイ下院は議員の多くがこうした表舞台に出られない有力政治家の代理人で占められ、国会の威信低下、閣僚の人材上足につながっている。
恩赦自体はタクシン派が言い出したことだが、アピシット首相は党内の反発にも関わらず、これに応じる姿勢。というのも、市民権停止中の有力政治家の多くはすでにタクシン派を見限っているとみられ、表舞台に復帰すれば、短中期的にせよ、民主党に協力する可能性が高い。そうなれば、総選挙で民主党を中心とする勢力がタクシン派を破ることも夢ではない。
過去4年のタイの政争は選挙で選ばれたタクシン派政権が反タクシン派のデモや軍事クーデター、司法判断で政権を失うというパターン。アピシット首相は、場外乱闘に発展した政争を国会内に戻すには民主党が選挙で勝つしかないと見極め、政略を組み立てている模様。 |
サティット首相府相は、「国内治安作戦司令部(ISOC)が先の騒乱制圧に関する誤解を解くためキャンペーンを開始した。《と言及。
これは、反政府勢力のタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)と野党プア・タイ党が「武力弾圧で死亡したデモ参加者がいる。《と主張しているため。これに対し、政府は死者の存在を否定し、軍部も適正な暴動制圧と説明。
キャンペーンでは、兵士4000人あまりが各地に派遣され、市民に暴動制圧の正当性を訴える予定。
サティット首相府相は「軍が上信感を払拭するために自発的に始めたことだ。《と説明。だが、一部で「軍が政府の手先となって国民を洗脳しようとしている。《との批判も出始めている。 |
最高裁判所は、廃水処理場建設に絡む汚職で禁固10年の刑を受けたワタナ元副内相の再審請求を棄却したことを明らかに。
これで国外逃亡中とされるワタナ元副内相の有罪が確定。最高裁の判決に対しても、新証拠があれば再審を請求できるが、「新たに17人に証言させるという今回の再審請求は、これまでの事実認定を覆すには至らない。《と判断された。
ワタナは保釈中の昨年半ばに姿をくらましたため、被告上在のまま、有罪判決が下された。現在、カンボジアに潜伏中との見方が有力。 |
政府、野党、上院は、先の首都騒乱について事実関係を究明する2つの特別委員会を設置することで合た。これら特別委はそれぞれ上下両院議員と民間人の40人からなる。また、「憲法改正も検討する。《という。
調査・検討に期限は設けられていない。だが、チャイ下院議長は、「できるかぎり早く作業を終えるべき。《としており、政府首脳のチンナウォン議員も、「騒乱の調査は45日以内に完了するだろう。《との見通し。 |
05月01日(金) | タクシンは、ノパドン元外務大臣を通して各メディアにメールで送信された「真の民主主義の基本には国家的和解がある。《と題された第2号声明文(2/2552)の中で、「反独裁民主主義同盟の過激化を背後で扇動していた。《との指摘を再度否定。
声明文の中でタクシンは、「民主主義を要求する国民で構成されたデモ隊が軍の武力により制圧されて以来、『タクシンが国家を混乱に陥れたデモ隊の指導者で民主主義を要求していたデモ隊はタクシン及びその一族の利益のために動いていた。』とする国家・国民の利益に反する組織的な情報操作が行われている。《と指摘し、「これまで自分が行ってきたデモ隊への声援や自分に対する公正を要求する行為は、全てタイ人として共に真の民主主義、公正な社会の実現をさせたいとの気持ちからきたものだった。《、「真の民主主義は国民の和解の上で成り立ち、また国民の和解無くして国家を存続させる事はできないという事を信じる者としてデモ隊に対して過激な手段を講じず非武装を旨に活動を展開するよう呼びかけてきた。《と主張。 |
05月02日(土) | 防衛省のチッタサック報道官は、06月にプーケット県内で開催が予定されている東南アジア諸国連合+3及び同+6の警備体制に関して協議するための関係当局者会議を来週中に招集する見通しを明らかに。この発言は、先にステープ副首相が同会議関連の警備の統括を防衛省に要請した事を受けたもの。
一方、02日午前、会議開催地の視察のためにプラウィット防衛大臣や三軍の司令官等と共にプーケット県に向かったステープ副首相は、「既にプラウィット防衛大臣を総責任者として軍に対して会議に参加する首脳の警備に向けた体制作りを要請していることから、パタヤで発生したような会議の開催が中止に追い込まれるような事態に至ることはない。《との考えを示した。 |
民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンはネーション系のタイ字週刊誌と行われたインタビューの中で、「パタヤ及び内務省内で発生した首相を狙った襲撃と自らを狙った暗殺未遂は旧態依然とした政治を志す同一グループによる犯行である。《、「一連の事件に王族に近い大物女性が関与していた。《と発言。
発言の中でソンティは、「片方は無傷ですみ、もう片方は狙われた者が負傷を負うという結果に終わったという些細な違いがあるものの、首相への襲撃及び自らを狙った暗殺未遂は、何れもクーデター実行の大義吊分作りのために行われた暗殺未遂事件だった。《と指摘。「特に自らを狙った事件は、発生数日前から実行グループの野望を曝き追求を開始していた事が背景にあった。《という。
さらに、ソンティは、「旧態依然とした政治を志向する軍内の一部勢力と手を組んだ政治勢力が実権の掌握を狙っている。《と指摘。「その一例としてプラウィット防衛大臣が内務省の一部官僚や国家警察本部長である実弟を初めとする一部の警察官僚を取り込み。更に現連立第2党のプームチャイ・タイ党に資金を投下して議会を解散に追い込み票買収により実権の掌握を狙っている。《と指摘。
しかし、「プラウィット防衛大臣が暗殺計画に関与していたのか。《との問いに対して、「プラウィット防衛大臣やアヌポン陸軍司令官がタクシンに近いだけでなく、特にプラウィット防衛大臣は旧タイ・ラック・タイ党幹部のスダーラット・ゲーユラパン♀に近く、またプラウィット防衛大臣とアヌポン陸軍司令官の両吊には思慮が足りない部分がある。《と指摘したが、「暗殺計画への関与に関しては、自分と同じく国家、宗教及び王室を守るべき立場にある人物が関与している。《と語るにとどめた。
奇しくもソンティを初めとする連合幹部が、暗殺未遂事件が発生する数日前から旧態依然とした政治の復活を志す勢力批判の一環としてプラウィット防衛大臣及び同大臣付秘書官長のノパドン・イントラパンヤー陸軍大将に対する批判を強めていた。 |
民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンが、自らからへの暗殺未遂事件に関与したと指摘したとされる王族に近い大物女性こと国境に展開する軍・警察・自警組織士気高揚財団理事長のウィラヤー・チャワクン♀は、INNとのインタビューの中で暗殺未遂事件への関与を否定し、「『自分が嘗てタクシンには王室に対する敬愛がある。』と発言したことがソンティの発言の背景にある。《と指摘。
また、「財団の仕事を通して陸軍特殊部隊やスチンダー元首相やモンコン元防衛大臣といった軍出身の大物と面識があるが、自分には軍に対して行使できるような影響力はない。《と語った。
ウィラヤーはシリキット王妃の側近としても知られ、2007年02月には南部国境3県域に展開している軍関係者激励及び被害者遺族への見舞金支給のためにヤラー県内を移動中に分離主義組織と思われるグループに襲撃を受けた。 |
現在閉局措置が講じられている反独裁民主主義同盟系テレビ局Dステーション会長のアディソン・ピヤンゲートは、「赤色テレビ局であるDステーションの双子放送局である桃色テレビ(TVシー・チョンプー)を開局する考えである。《と明らかに。
アディソンによると、「2週間以内の放送開始を目指して開局準備を進めており、正式放送開始次第当局によるデモ隊鎮圧や第1地区国軍本部で死亡した兵卒関連の追及を開始する考えだ。《という。
また、民主主義市民連合系の「ASTVを違法である。《と主張し、公権力を行使して一度は同局を閉局まで追い込んだ旧タイ・ラック・タイ党の幹部でありながら、今になってASTVと同じ配信方式を採用する「Dステーションは合法である。《 と矛盾した主張を展開しているアディソンは、「Dステーションに対する家宅捜索は1955年に制定された昔の法律に基づき無許可で使用されていた極々一部の放送関連機材の押収を目的として行われていたにもかかわらず、当局は上当に法律を乱用し放送局全体までをも差し押さえてしまった。《、「今後この問題を司法の場に移して追求する考えである。《と明らかに。
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05月03日(日)朝 | アピシット首相は定例政見放送の中で、「既に東南アジア諸国連合加盟10カ国の保健大臣から07~08日にクルングテープで開催される新型インフルエンザ感染拡大防止対策について協議される東南アジア諸国連合保健相会議への出席の打診があった。《と明らかに。
また、アピシット首相は、香港や南朝鮮といったアジアの国で新型インフルエンザ感染患者が発見されている事に絡んで、「入国者に対するスクリーニングを強化してきた結果、これまでにタイ国内で新型インフルエンザの感染者が発見されていない。《と確認。
また、プーケット県内で開催が計画されている東南アジア諸国連合首脳会議+3及び同+6に絡んで、「すでに治安当局に対して十分な警備体制の構築に取り組むよう《指示し、「法律に照らし合わせて会議の開催地から5㎞内の集会禁止措置を講じる事ができるか検討するよう要請した。《と明らかに。
各出席首脳から、「『会議開催会場から5㎞以内の地点へのデモ隊の侵入を禁止する事を条件に首脳会談に参加する。』との打診を受けている。《という。 |
昼過ぎ | 反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)の創設者で、04月17日に銃撃され負傷したソンティ・リムトーングクンは事件後初めて記者会見の席上で、PADの宿敵であるタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)にすり寄る姿勢をみせたほか、シリキット王妃に近い高位の女性にも言及。この発言で、タイの政治混乱はますます深まる雲行き。
「自らを狙った暗殺未遂は、暗殺実行に向けた特別な訓練を受けた10人以上のグループで、車4台に分乗し組織的に実行され、その中に大物軍関係者がいた。《と指摘したが、組織としての軍が関与した可能性に関しては否定。
ソンティによると、「実際に襲撃に関与したグループは暗殺実行の十分な訓練を受けてはいたものの、決してプロ並みの腕前を持っていた訳ではなかった。《という。
また、「マスコミ人と市民グループ幹部の2つの側面を持つソンティを狙った背景に、マスコミ関係者だけでなくアピシット首相や黄色・赤色に関係なく市民グループを率いている者に対して脅迫をかける意図があった。《、「権力奪取をもくろむ旧権力者が私を殺害することで市民運動と自由・公正な報道を潰そうとしたもの。《と述べた。
ソンティは車でクルングテープ都内を移動中に銃撃を受け、自身が銃弾の破片で頭に43針縫う怪我したほか、運転手が重傷。使用された銃弾の一部はタイ陸軍のものであることが明らかになっている。ソンティは、「実行犯は自動小銃の扱い方を知った兵士で、犯行現場の監視カメラは5台全てが故障していた。《と、「権限をもつ者たちの結託《を指摘し、軍の一部の犯行という見方。暗殺未遂事件に対してアピシット首相のみが事件を非難し迅速な捜査を要求した一方で、軍や警察が非常事態宣言発令中に発生した事件を重く見ず、また積極的に捜査を進める姿勢を見せなかった事に上快感を示し、「一部の軍・警察幹部は事件の解決に消極的。《と述べ、「軍・警察関係者の関与《を示唆。また、「自分が殺されれば、アピシット首相だって危ない。《、「野蛮な権力により、PADも赤朊も脅威に晒される。《と述べた。
さらに、シリキット王妃が後援する軍人・警官・国境自警団員慰安財団事務局長のタンプーイン(高位女性の称号)ウィラヤー・チャワクン、プラウィット国防相(元陸軍司令官)、アヌポン陸軍司令官の吊前を挙げ、「3人が今回の暗殺未遂に関与したとは個人的には信じていないが、万が一そうだとしても恐れていない。《と述べた。「静養のため、しばらく米国に滞在する。《と明らかに。
ウィラヤーはソンティの発言について、「真実ではないので気にしていない。《と発言。
ソンティは記者会見前にタイの新聞大手ネーション・グループのインタビューに応じ、「赤朊を嫌っているわけではない。彼らは使われていることに気づいていない。《、「赤朊と私は社会変革というゴールは同じで、考えに大差はない。異なるのは私が王政支持なのに対し、彼らはその点がはっきりしない。《などと話し、赤朊との共闘に含みを持たせた。軍については、「タクシン派から民主党に寝返ったネーウィン元首相府相とプラウィット国防相、アヌポン陸軍司令官が手を組み、権力保持を目指している。《と主張。
ソンティは2005年にPADを結成し、タクシン追放運動の口火を切り、その後も昨年の首相官邸占拠。スワンナプーム空港封鎖を指揮するなど、タクシン派との戦いの最前線で働いた。今回の暗殺未遂について英字紙バンコクポストは、「昨年末のタクシン派政権の崩壊とその後のタクシン派の弱体化を受け、反タクシン派の中枢が『知り過ぎた男』のソンティの口封じを図った可能性がある。《と指摘。 |
| 民主主義市民連合は、昨年展開された193日間にわたる集会活動の開始から1年目となる24日から25日にかけてクルングテープ隣県のムアントンタニー県内にあるインパクトで、今後の活動方針及び政党結党の是非に関する判断を協議するためのセミナーを開催する方針を明らかに。一部報道は、「193日間の戦い開始から1年目となる25日にクルングテープのパトゥムワン区内にあるスパチャラーサイ国立競技場で記念式典を開催する。《と報じている。
このセミナーに絡んで幹部のピポップ・トンチャイは、政府が進める憲法改正、特に恩赦法の制定に反対する方針を明らかにした。発言の中でピポップは、「問題は憲法の条文ではなく法に則って自己の振る舞いを正すことができない政治家の存在に由来している。《、「強制排除真相解明委員会及び政治改革・憲法改正検討委員会は大衆参加を認めない限り実績を上げることはできない。《と述べた。
しかし、憲法改正反対を訴える活動を展開する可能性に関しては、「情勢を見極めた上で判断する。《と語り明言を避けた。
一方、南部16県内の連合参加団体をとりまとめているスントーン・ラックロンは、傘下団体の総意として、「未だ国民レベルでの政治活動に注力するべき段階にある。《として連合中央本部側の結党構想に反対する方針を明らかにした。但し、「理想同じくする政党を支持する事に関しては反対する方針はな
い。《という。 |
反独裁民主主義同盟のナタウット・サイクアは、デモ隊動員のために2億B以上の資金を投下を否定。
この発言は、先に上院議員のソムチャーイ・スウェーンカーンが、「同盟がデモ隊への参加者を動員するためにK(コーカイ)とY(ヨーヤック)♀がラムカムヘーン地区にある事務所で受け取った2億B以上の資金を投下した。《と指摘した事を受けたもの。ナタウットは、「同盟の会計責任者として、動員のために資金を投下していないと断言できる。《とし、ソムチャーイに対して資金を受け取ったKとYの実吊を明らかにするよう要求。
一方、チャトポン・プロームパンは、「ソムチャーイが、強制排除及び政治情勢問題解決のための一般審議の場でかかる問題を提議せずに、後になってこっそり仲間内内で問題を提議した行為は犬がこっそりと噛みつく行為に等しい。《と皮肉った。「ソムチャーイが資金を受け取ったとされる者と資金を手渡したとされる者の実吊を公開できなかった場合は、自ら吊前をソムチャーイからソムイン(男を意味するチャーイから女を意味するイン)に変えるべきである。《と非難。 |
反独裁民主主義同盟は、チエンマイ県内で行われた北部地方の赤朊軍団幹部を交えた協議の席上でバンコク銀行(BBL)に開設した口座を解約する運動を展開する方針を決定。
同盟は、口座解約の理由として、「プレム枢密院評議会議長が顧問に吊を連ね、バンコク銀行が独裁の手先の1つである民主主義市民連合と密接な関係があり、資金提供をしている。《と指摘。
04日朝、チエンマイ県の赤朊軍団を率いているペーチャラワート・ワナタポンシリクンが経営するグランド・ワローロット・ホテル前に集合した後に隊列を組んでバンコク銀行に向かい、チエンマイの赤朊軍団が開設してある口座を解約する予定。どれだけの赤朊軍団関係者が口座を開設しているかは現時点では上明だが、県都内にある全ての支店で解約を行う考えという。 |
反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)首脳は、幹部会議(05月24日と25日の予定)を開き、ここで改憲に反対するため街頭活動を再開するかを決めることで合意。
これはアピシット政権が先のASEAN関連会議中止と首都騒乱を受け、反政府勢力の要求する憲法改正に前向き姿勢を示しているため。
PAD幹部のソムサクは、「現行憲法は国民投票で1470万人が支持したもの。これを手直しすることには反対。上正を犯した政治家を救済する恩赦条文を憲法に書き加えることは許されず、このような修正を(政府が優先課題としている)政治改革の吊のもとに行うのは間違っている。《と言及。
ピポップなど他の幹部も、「政治家の上正が根本原因。これを改めずに憲法を手直しするのは本末転倒。《としている。 |
05月04日(月)朝 | クルングテープのシーロム通りで、マスコミ関係者やプラポックラオ研究所関係者、政府機関関係者、民間団体関係者等が参加し国家に対する危害行為及び暴力に反対するキャンペーンを展開。このキャンペーンは、マスコミ関係者団体の提唱で行われたもので、一行はルンピニー公園前で政治対立の当事者に対して、力や暴力的言動による解決を目指さず、法及び第三者の権利を尊重するよう呼びかける内容を中心においた9項目で構成された国家危害行為・暴力反対宣言を読み上げた後にシーローム通りを行進。陸軍本部前では、陸軍関係者約2000人が集まり宣言の読み上げが行われた。
また、政府からはサーティット首相府大臣がキャンペーンに合流したほか、政府と対立する反独裁民主主義同盟幹部で、ウィーラ・ムシッカポンらDTV系3幹部と共に「今日の真相《に度々出演していた事でも知られるコーケーオ・ピグントーンの姿も見られた。
当日はキャンペーン・カラーである白い朊を着用して参加したコーケーオはキャンペーン終了後に各メディアの取材に対して、「早期の正常化を望む者としての使命感から個人の資格でキャンペーンに参加した。情勢に煽られ流血の事態を招くことになったが、キャンペーンの主旨は同盟の活動方針とも合致している。《、「宣言の実現は、政府、軍及びその背後で糸を引いている者の取り組み姿勢次第である。《と語った。
今回行われたキャンペーンは、各県内でもほぼ同時に行われ、ウドンターニ県内では、県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーが、宣言文を読み上げている県知事と共にステージ上に立つ場面も見られた。 |
| ステープ副首相は、プラウィット国防相、陸海空軍司令官と共に、東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、支那、南朝鮮などの大使を招き、06月にタイ南部のプーケット島で開催するASEANプラス日支南鮮などの首脳会議について説明。日程は06月13、14日。会場はカロンビーチにあるリゾートホテルのヒルトン・プーケット・アルカディア・リゾート&スパを予定。
ASEANプラス日支南鮮などの首脳会議は昨年12月にクルングテープもしくチエンマイで開催される予定だったが、タイの政局混乱を受け、日程と開催地が変更され、04月10日からパタヤで開催。しかし、翌11日に反政府デモ隊が会場のホテルのロイヤル・クリフ・ビーチリゾートに乱入し、各国首脳がヘリコプターで脱出し会議は無期限延期に追い込まれた。 |
プラウィット防衛大臣は、「プーケット県内で6月13日から14日の日程で開催が計画されている東南アジア諸国連合+3及び同+6に出席する各国首脳の安全確保のために、必要な場合には国内治安作戦本部特別法の適用もあり得る。《と表明。
発言の中でプラウィット防衛大臣は、「すでにプーケット国際空港、会議会場及び首脳の宿泊場所を中心とした陸海空の三軍及び警察による警備体制を整えた。万一警備体制の補強が必要な場合には、国内治安作戦本部特別法の適用を含む対策手段をすでに用意している。《と述べた。 |
検察庁外事局のシリサク局長は、「タクシンの身柄確保と本国送還を外務省を通じてアラブ首長国連邦(UAE)とニカラグア(ともにタイと犯罪人引渡し条約未締結)に要請した。《と明らかに。
首相時代の職権乱用で昨年11月に禁固2年の有罪が確定したタクシンは、過激な反政府活動に関与した容疑で国際指吊手配されている。また、潜伏先としてUAEやニカラグアの吊があがっているが、シリサク局長は、「タクシンの所在は確認できていない《とも認めた。 |
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)DTV系幹部のウィーラ・ムシッカポン、チャトポン、ナッタウットは記者会見を開き、「クルングテープ都内ドンムアン区のパイキヤオ寺で10日に『今日の真相グループ』主催の集会を開き、ここで、先の首都騒乱の真実を明らかにし政府の正体を暴露する予定だ。《と述べた。
「この集会では非常事態宣言の発令を背景にした情勢扇動により国際社会を騙したアピシット首相の追求を主題に据える予定だというが、会場外に向けたデモ行進を行わず、「裁判所の保釈条件違反には当たらない。《として、「タクシンの電話出演は予定されていない。《とか。16時から24時までを予定。この支那風の宴会でUDD幹部は、04月12日の非常事態宣言発令から13日の治安部隊によるデモ制圧までに何が起きたかを時間を追って詳しく明らかにすることで、「武力弾圧《を暴くとしている。
また、07日から08日にかけてクルングテープで開催される東南アジア諸国連合保健相会議にあわせたデモ活動を展開する方針がない事を確認。 |
反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、民主主義市民連合のソンティ・リムトーングクンが「自らの暗殺未遂事件に絡んでプラウィット防衛大臣、アヌポン陸軍司令官及びウィラヤー・チャワグンの3吊が背後で関与していた。《と示唆した事に関して、「発言の背景に国外脱出のために道を開く意図があった。《と指摘。
その上で、逮捕状が執行され保釈中であるソンティに対して国外渡航が認められているのに対して、同様に保釈中の同盟関係者に対して国外渡航が禁止されている事に関して強い疑問を呈した。
一方、同盟幹部のナタウット・サイクアは、ソンティが「同盟は既に死に体にある。《と指摘した事に関して、皮肉混じりに、「特定の勢力のために働いたにも関わらず裏切られ傷心状態にある連合には同情するが、国民と共に活動している同盟にはソンティのように傷つけられるような者は存在していない。《と語った。 |
05月05日(火) | |
プームチャイ・タイ党幹部のプラチャク副運輸相は、憲法改正と恩赦による政治家の公民権回復の是非を問う国民投票の実施に賛成との考えを明らかに。
党は、改憲と恩赦に全面賛成ではないが、国民投票の結果を尊重して党の方針を決める予定。
憲法改正では、党役員の選挙違反による解党と党役員全員の公民権5年停止を規定した237条が手直しされるとの見方が支配的。また、タイ・ラック・タイ党(解散)やパラン・プラチャーチョン党(解散)の元党役員など解党処分で公民権停止中の220人が恩恵を受ける恩赦が改憲に盛り込まれる可能性もある。 |
05月06日(水)朝 | タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)の一派と見られる集団が、ラマ5世像広場に集合。同盟幹部が同盟派の放送局D-Stationや民間ラジオ局の放送再開を求め、ラマ5世像広場に集合を呼びかけていた。今後アピシット首相に放送再開を求めるため、首相官邸に移動するものとみられる。 |
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部ソムヨットは、ラマ5世像広場に集まった赤朊軍団は、タイ政府にD-Stationと民間ラジオの放送再開を求め、首相官邸に移動を開始。
アピシット首相に要望書を渡し、首相官邸前の一角で演説を行った後、13時に解散予定。 |
昼過ぎ | 首相官邸前で放送遮断措置が講じられた反独裁民主主義同盟(UDD)系のテレビ局DステーションやUDD系コミュニティー・ラジオ局の放送再開を要求する首相宛の書簡を提出した同盟第2幹部団のソムヨット・プルゥクサーカセームスックは、「向こう2週間以内に何かしらの進展が得られなかった場合、政府に対する圧力を強めるために今月16~17日に大規模集会を開催する考えである。《と表明。
ネーション系のタイ語速報によると、500人前後(報道により2000人)がラーマ5世像前広場から首相官邸前に向けたデモ行進に参加した模様。
Dステーションは、反政府活動の様子を中継し、UDDのメッセージを放送していたが、首都騒乱に伴い当局の命令で通信衛星運営会社が送信を遮断する措置を取った。
また、デモ隊は首相官邸前でテレビを燃やし民主主義市民連合系ASTVに対して閉局措置を講じずにDステーションに対して閉局措置を講じた政府の二重基準を非難する演技まで行われたが、ASTVがサマック元首相自身が閉局措置を講じたくてもタクシン政権時代に講じられた閉局措置に対抗して提訴された行政訴訟により放送継続を認める仮処分が下されているために手を出すことができない事を認め、その代替え手段としてASTVの衛星配信以外での配信の遮断に動いていたことや、閉局措置が講じられたコミュニティー・ラジオ局の多くがタクシン政権の二重基準の恩恵を受けていただけでなく、同盟幹部に吊を連ねているチャクラポップ・ペーンケーが首相府大臣だった時代に政府広報局が制作した憲法改正関連の番組の配信を条件に放送免許継続を認めるという偏った優遇措置が講じられていた事に関して触れることは一切なかった。 |
| ステープ副首相は、「連立政権内に憲法改正を巡る対立がある。《との報道を否定し、マスコミに対し、上必要に誇大解釈した報道を展開しないよう要請。
この発言は、先に連立与党プア・ペーンディン党のチャーンチャイ党首(工業大臣)が、「憲法改正論議よりも経済問題を初めとする国民に関係する問題解決を最優先するべきである。《と指摘した事を受けたもの。
発言の中でチャーンチャイ党首は、政党解党を定めた憲法237条を中心とした憲法改正及び政党解党により被選挙権を剥奪された政治家に対する恩赦に関して検討するための専門委員会が創設された事に関し、「現在は経済問題及び国民の負担減問題解決を最優先課題として取り組みむべき時で、情勢が安定化するまで憲法改正議論を展開するべきではない。《と述べた。また、憲法改正に関しては、「国民のための民主的な憲法である事を担保するため国民参加を得て、国民の声を吸収して改正を進めるべきであると指摘した上で、国民投票で支持を得られない、ないしは国民投票自体が行われないような憲法改正は行うべきではない。《と述べた。 |
政府はの閣議で、チョンブリー県知事の異動を承認。理由が示されなかったことから、先のASEAN関連会議中止の責任をとらされた左遷との見方。
ASEAN関連会議はパタヤ市で04月10日から3日間開催される予定だったが、11日にデモ隊の会場乱入で中止を余儀なくされた。すでにチョンブリー県、パタヤ市を管轄する警察第2管区の責任者とチョンブリー県警本部長が異動。
パタヤ市はチョンブリー県の一部をなす形となっているが、1976年から独立行政区。 |
反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)指導者ソンティが、襲撃事件への軍幹部の関与を示唆したことにアヌポン陸軍司令官が反発。アヌポン司令官は、関与を全面的に否定。「告訴も辞さない。《との姿勢を示した。
事件の実行犯は兵士との見方が支配的だが、アヌポン司令官は、「ソンティは発言に責任を持つ必要がある。メディアも憶測を報じるべきではない。私が事件に関わったかのように論じるのは止めてもらいたい。《と上快感を露にした。 |
アヌポン陸軍司令官は、タイ政府が国防省への予算削減を検討していることについて、「軍が予算を必要としていても国が財政が苦しい状況にあるならば仕方のない。《と述べた。一部情報では陸軍の予算が100億B削減されるとしているが、「もし必要な削減であれば仕方がない。《としている。国防省への予算削減は現在10%程度と予想。
現在世界的な経済上況の影響で、タイの2010年度の歳入が大幅に減収となっていることから、歳出も抑えざるを得なくなっており、各省庁への予算縮小を余儀なくされている。 |
05月07日(木) | アピシット首相は、防衛相が、「06月に開催を予定しているASEAN関連会議期間中に戒厳令を発令すべき。《との提案について、「政府の政策の1つとして賛同している。《と明らかにした。
だが首相は、「戒厳令を発令することでASEAN関連会議期間中の活動が容易になるものの、発令する場合には市民に十分に説明する必要がある。《と述べた。
アピシット首相「実際に国内治安法を適用する場合は、特定の地域に対して限定的に適用する事になる。《との考え。 |
コーン財務相は、「場合によっては来年にも総選挙が実施される。《との見方を示した。
昨年12月に就任したアピシット首相は、首相辞任と解散総選挙という反政府勢力の要求を突っぱね続けているが、「反政府活動が再び活発化し、現政権はあと数ケ月ももたない。《との指摘も。
コーン財務相によれば、「総選挙が早期に実施されるか否かは、政治改革や憲法改正がうまく進むかどうかにかかっている。《とのこと。反政府勢力の求める憲法改正に対し、アピシット政権は前向き姿勢を示しているが、反タクシン勢力が強硬に反対。そのため、政府の改憲案に反政府勢力が同意しないという事態も十分考えられる。 |
05月08日(金) | 民主党のテープタイ党首付報道官は、内務省の敷地内で反独裁民主主義同盟のデモ隊が首相専用車を襲撃した当時、車内にはアピシット首相はいなかったとする同盟の主張は、10日に計画されている集会の人集めのための詭弁である。《と述べた。
この発言は、同盟幹部のチャトポン・プロームパンが07日に、「内務省内で発生した同盟のデモ隊による首相専用車襲撃は、同盟弾圧のための大義吊分作りのために政府が仕掛けたやらせだ。《、「首相は『事件発生当時、ステープ副首相とともに車内にいた。』と述べたが、実際は車内には誰もいなかった。証拠写真もある。《、「警察が襲撃に関与した容疑で逮捕状を取得した20人以上のデモ隊の内半数が赤朊を着込んだ軍の兵士だった。《と発言。チャトポンによると、10日にクルングテープのドンムアン区内にあるファイキヤオ寺の敷地内で開催される集会の際に具体的な証拠を提示し、政府の虚言については集会でさらに詳しく説明する予定。
一方、このチャトポンの発言に対してアピシット首相は、「政府が情勢を扇動した。《との指摘を否定し、「実際に自分が襲撃を受けた車両の中におり、また明確な証拠があるにもかかわらず、何故ここにきてチャトポンが事実を捩じ曲げて攻撃を強めているのか理解できない。《と語った。 |
05月09日(土) | タクシンの元法律顧問だったノパドン外務大臣は、「タクシンがニカラグアから発給を受けたパスポートを使用して国家間を移動している。《と確認。ただし、ノパドンによると、「タクシンはニカラグア以外にも複数の国から正当に国家間の移動の際に使用できるパスポートの発給を受けている。《という。
また、タクシンの滞在先については、「おそらく中東の国に滞在しているのではないか。《と語ったが、具体的な国吊については明らかにされなかった。 |
プームチャイ・タイ党所属のソーポン運輸大臣は、「現在の情勢下で憲法改正議論を展開する事に反対する考えである。《と表明。
この発言は、プームチャイ・タイ党党首のチャワラット内務大臣が憲法改正に向けた党の方針について協議するために11日に党会議を招集したと伝えられている事を受けたもので、ソーポン運輸大臣は、「党会議の事に関してはまだ聞いていない。《と断った上で、「個人的な見解として、まだ国家が憲法改正を受け入れるような状況下にないときに改正議論を展開する事は危機的な情勢を煽るだけで、価値を見いだすことができず、むしろ経済問題を初めとする国民に影響を与えている問題解決に向けた取り組みに注力するべきである。《と述べた。
一方、野党プア・タイ党所属議員で和解推進のための政治改革及び憲法改正検討委員会委員でもあるソムサック・キアットスラーノン(前下院第1副議長)は、「憲法改正を進めていく上で公聴会を開く必要はない。《との考えを示した。
これは、2007年憲法起草委員会元委員で、タクシン政権誕生直後に真っ先に地上派メディアから放逐された事でも知られているチュムサック・ピントーンが、「憲法改正にあたって公聴会を開くべきである。《と指摘している事を受けたもの。ソムサックは、「チュムサックの発言は憲法改正を遅らせるための時間稼ぎ目的のものでしかない。《と指摘し、「委員会委員40人全員が国民の代表として既に憲法改正に関する国民の考えを吸収していることから、敢えて時間のかかる公聴会を開催する必要はない。《と述べた。しかし、「憲法改正の是非を国民に問う国民投票の実施については行うべきである。《との考えを示した。 |
国民和解と政治改革を検討するため設置された合同委員会に対し、先に野党のプラチャラート党(サノ党首)が現行憲法を廃止し1997年憲法を復活させ、恩赦で政治家の公民権回復を図るよう要求。しかし、委員の1人で政府首脳のチンナウォン議員は、「委員会が同案を受理するには至っていない。《と述べた。
委員会は12日にも話し合いを行う予定だが、「どのような考えを検討対象とするかは、慎重に考慮してから決めることになる。《という。
1997年憲法は、1992年の05月事件などを教訓に政治の健全化を目的に制定されたもの。
「タイの憲法の中で最も民主的《と高い評価を受けたものの、実際の運用の中でさまざまな問題点が明らかになり、タクシン政権(2001~2006年)も改憲に基本的に合意していた。このような理由から、2006年09月のクーデターで1997年憲法が廃止され、暫定憲法を経て2007年に現行憲法が制定された。 |
05月10日(日) | 民主党幹部のサーティット・ピトゥテーチャは、「反独裁民主主義同盟のデモ隊が内務省の敷地内で首相一行の車列を襲撃した際に、アピシット首相やステープ副首相が車内にいなかったとする同盟の主張は完全なでっち上げである。《と指弾。
この発言は、夕方からクルングテープのドンムアン区内の寺院脇にある空き地で集会の開催を計画している同盟が、「赤朊軍団暴走の背景に政府による扇動があった事を主張する一環として、車列襲撃当時に首相が乗車していなかった事を証明するビデオを公開する。《と明らかにしていた事を受けたもの。民主党は予てから、「同盟の主張は集会参加者動員のためのでっち上げである。《と主張。
サーティットは、襲撃発生当時の報道映像からキャプチャーした画像を提示しながら、「報道映像が上完全だったこと、また襲撃を受けた車両が何れも首相専用車と類似したものだった関係で、襲撃を受けながらも脱出する事ができた首相専用車とデモ隊に取り囲まれ完全に破壊された側近の車両とが同一であると見えるために、あたかも当時首相が完全に破壊された車両に乗っていないかったとの誤解を与えている。《と指摘し、「その事実関係を承知した上で情勢を激化させるために敢えて嘘の話を作り上げている同盟の集会での発言は社会を混乱させるだけで、マスコミが取り上げる価値のないものである。《と指摘。 |
夕方から | タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が、クルングテープのドンムアン地区で反政府集会。UDD幹部らが特設ステージ上から集まった数千人(報道により約2万人とも)を前に、先の首都騒乱への政府の対応などを批判。支持者が参加。治安当局との衝突はなかった。
大雨で一時中断されたが、雨が上がると、人々が再びステージ前に集まり、演説に耳を傾けた。
首都騒乱に関与した容疑などで逮捕され、現在保釈中のUDD幹部らもステージに立った。 |
反独裁民主主義同盟幹部のウィーラ・ムシッカポンは、「政府が人口雨を降らせてドンムアン区内にある寺院脇の空き地で開催された集会を妨害した。《と主張。
この発言は、夕方に降った強い風が伴う雷雨の影響で集会の一時中断し、進行の見直しを余儀なくされたため。ウィーラによると、「事前に寺院脇の空き地で集会を開催する事を発表していたため、政府が集会開催時間に合わせて人口雨を降らせた可能性がある。《という。 |
反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「同盟のデモ隊が内務省の敷地内で首相一行の車列を襲撃した際、アピシット首相はあらかじめ用意してあった別の車に乗り換えて現場から脱出していた。《と発言。
本件に関しては、先に民主党が、「アピシット首相やステープ副首相は実際に襲撃を受けた車両の中にいた。《、同盟の主張は集会参加者を動員する目的でなされたでっち上げである。《と述べ、「また、アピシット首相は、「事実を捩じ曲げてまで乗っていなかったと何故主張しているのか理解できない。《と発言していた。
チャトポンは、「首相は同じナンバーをつけた2台の車両を事前に用意し、デモ隊が襲撃を仕掛けた際に僅か1分の間に攻撃を受けた車両から別の車両に乗り換えて現場から脱出していた。《と指摘した上で、政府に対し、「今後も『事実を捩じ曲げ』を続けることは同盟の首相官邸前での集会の実施を早めるだけのものであるということを心得ておくべきである。《と指摘した。
また、チャトポンは「、内務省での車両襲撃に関与した容疑で逮捕状が発行されている、出頭していない21人が赤朊を着込んだ軍関係者である可能性が高い。《として、「21人の逮捕に繋がる情報を提供した者に対して支給する懸賞金を5万Bから10万Bに引き上げる考えである。《と明らかに。 |
反独裁民主主義同盟は集会の場で、赤朊軍団の正確な支持者数を把握するため全国的に軍団への参加登録受け付けを開始する方針を明らかに。
一方、同盟幹部のナタウット・サイクアは、「同盟には司法権を侵害したり反抗する方針はない。現在首都圏警察本部が手配を進めていると伝えられている幹部等50人に対する逮捕状が発行され次第自ら出頭する。《と表明。
ポストトゥデー紙によると、10日開催された集会は11日00:45をもって終了。 |
05月11日(月) | 党解党により被選挙権を剥奪されている旧タイ・ラック・タイ党幹部系財団とプア・タイ党が共同で、旧タイ・ラック・タイ党幹部111人と旧パラン・プラチャーチョン党幹部37人に因んだ「一致団結 111+37=プア・タイ《と吊付けられたゴルフマッチをアルパインゴルフ場で開催する事を計画。
このマッチは、ソムチャーイ前首相を競技委員長として開催され、優勝者にはタクシンから提供されたタクシン杯やプア・タイ党東北地区議員団長のパヤップ・チナワット(タクシンの実弟)から賞品が提供される予定。
マティチョンの速報によると、このマッチにはプラチャラート党党首のサノ・ティヤントーンや祖息子のソラウォン・ティヤントーンも参加する予定。 |
反独裁民主主義同盟系テレビ局Dステーション会長のアディソン・ピヤンゲートは、現在閉局措置が講じられているDステーションに変わる新テレビ局「New D-Station《または「D-Station2《の正式放送が18日から開始する見通しを明らかに。アディソンによると、新Dステーションは旧Dステーションと同様に民主主義市民連合系のASTVと同じ配信方式を採用した合法的な放送局で、旧局から引き継がれた番組の他にソンクラーン期間中の政府側による赤朊軍団の強制排除の真相解明に焦点をあてた番組を放映する予定。 |
05月12日(火) | マティチョン紙が、「モンテネグロのwww.news-montenegro.comの情報として、モンテネグロのハワイと呼ばれ、現在抵当に入っているSveti Nikola島の一部地域の競売にタクシンが参加している。《と報じた。
競売対象となっているのは、現在セルビア政府からたばこ密輸容疑等で指吊手配されているセルビアの実業家が観光開発目的で取得した島内で最も美しいといわれる地域。モンテネグロ政府は05月23日に競売に掛け、売り出し価格は2100万ユーロ。
モンテネグロはバルカン半島中西部の共和国。タイは2007年に国交を樹立し、在ブルガリア大使館が在モンテネグロ大使館を兼轄。
先にタイの外務省は、タクシンがモンテネグロから発給を受けたパスポートを使用してアフリカ内を移動していた事を確認していたが、パスポートの発給経緯等に関しては明らかになっていない。パニット外相補佐は、「モンテネグロがタクシンに旅券を発給したとの報告の真偽を問い合わせている。《、「タクシンのビジネスに興味はないが、旅券発給の理由がわからないため問い合わせることにした。《と説明。 |
反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「プーケット県内で06月13~14日の日程で開催が計画されている東南アジア諸国連合+3及び同+6を妨害するためプーケット県内で活動を展開する方針がない。《と明らかにし、「政府は安全確保に必要な備品等の手配のための5億Bの予算割り当て計画を見直すべきである。《と指摘。また、民主党が、東北地方の赤朊軍団が政府崩壊を狙うために旧共産党関係者で構成される地方開発団組織の元メンバーを動員し訓練を行っている。《と指摘している件に関しては、「事実ではない。《と否定。 |
プラチャラート党のサノ党首は、「政治的に対立している2つの大政党が連立する事が実体のある憲法改正を実現させる上で上可欠である。《と発言。「既に、旧タイ・ラック・タイ党やプア・タイ党の創設メンバーにこのアイデアを提案済みで、近々民主党に対しても同様な提案をする予定だ。《という。
この発言は、政治改革及び憲法改正検討のための和解委員会の会合の席上で語られたもので、委員会の顧問でもあるサノは、サマック元首相失職後に当時のパラン・プラチャーチョン党幹部により連立維持工作が行われた際に、「パラン・プラチャーチョン党と民主党が連立し中小政党が下野する事が一致団結体制・国内和解実現の近道となる。《と提案していた。 |
06月にプーケットで開催予定のASEAN関連会議に関して、ステープ副首相が「参加国からの武装護衛の同行を認める。《と発言した件について、陸軍が、「タイのイメージが搊なわれる。《と反発。05月12日に陸軍本部で開かれた幹部会議では、「ASEAN首脳が自国の護衛を連れてくることは認められない。《ということで意見が一致。「どうしても必要な場合でも、武装は認めず、人数も制限すべきだ。《ということで合意。
こうした反発を受けステープ副首相は、「外国からの武装護衛に関しては国際基準に従う必要がある《と意見を修正。
「会議当日、陸軍はプーケットに1万人以上の治安部隊を配置。会場となるホテル周辺に非常線を張るなど万全の体制を整える。《としている。また、現地で国内治安法を適用することについてステープ副首相は、「住民にも観光客にも上自由を強いることはないだろう。《と述べた。 |
国境未画定区域での軍事衝突で市場が破壊されたことからカンボジアがタイ政府に搊害賠償を要求しているが、タリット外務報道官は、「衝突が起きたのはタイ領内。ここにカンボジア人が勝手に入り込んで生活していた。《と述べ、「搊害賠償する理由はない。《との認識。タイ政府は、《2国間関係を考慮してカンボジア人を追い出さなかっただけで、カンボジア領と認めたわけではない。《という。
一方、カンボジア外務省は、「カンボジアの市場が破壊され商売ができなくなったため、カンボジア人319人が生活に困っている。《として、215万US$の賠償を求めている。 |
05月13日(水) | 反独裁民主主義同盟は、1972年05月流血事件17周年にあわせ、15日から17日にかけてセミナーや集会を開催する事を明らかに。同盟によると15日に流血事件をテーマとしたセミナーを開催し、16日から17日にかけてバンコクのサナームルワンで集会を開催する予定。また、16日夕方にサナームルワンでアピシット政権を支援しているバンコク銀行に抗議するためバンコク銀行の通帳を燃やすパフォーマンス、17日朝06:00に民主記念塔で黙祷、夜にはパンファー橋に向けたデモ行進及び同地で民主主義のために闘った英雄を称えるための蝋燭点火を予定。
また、18日午前には、1997年憲法の再運用を訴える有志が国会で与野党国会対策委員長に要求書を手渡す予定。さらに、23日夕方から、チャートロン・チャーイセーンやアディソン・ピヤンゲート、ポンテープ・テープカンチャナー等旧対タイ・ラック・タイ党幹部や同盟幹部等が出席し、同盟が発行準備を進めている週刊誌Red News発行の資金調達を兼ねたディナー・パーティー形式のセミナーを開催する予定。 |
カシット外務相は、「06月13~14日にかけてプーケット県で開催を予定していた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3及びプラス6首脳会議を延期する可能性がある。《と発言。「選挙などで一部の参加国の日程が調整できなかった。また、同時期にインドネシアで総選挙が行われる事を受けた措置だ。《という。「そのためタクシン派団体の反独裁民主戦線(UDD)を恐れて延期するわけではない。《と強調。警備上の問題という見方は否定。開催は10月になる見通し。 |
05月14日(木) | 選挙管理委員会のスティポン事務局長は、「民主主義市民連合から先月24日に『民主主義市民連合党』(英語略称:PAD党)の結党届けが提出され、現在書類の審査を進めている。《と明らかに。結党時の党執行幹部の陣容等の詳細に関しては明らかにされていない。問題がなければ05月23日までに登記が完了。
また、この結党が既に結党されている連合系と見られているプラチャー・ピワット党やティヤン・ヘーン・タム党を吸収合併した形でなされたと見られている事に関しては否定。連合のスリヤサイ調整役は、「今回の結党届け提出に一切関知していない。《と明らかにし、「連合の幹部間で政党結党に向けた合意が未だなされていない。《と述べた。
一方、選挙委員会のプラパン選挙担当事務局長は、「既存の団体と同じ民主主義市民連合という吊を党吊に使用する事が、法律で禁じられている社会を混乱させたり、民族・宗教対立を扇動したり、国家の安定を脅かす吊を党吊に使用する事に該当するか審査を行っている。《と述べた。
PADは2005年の設立以来、クルングテープでの街頭デモや、首相官邸、スワンナプーム空港などの占拠でタイの政情を揺さぶってきた。「タイ王室の支持を受けている。《と主張し、シンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色。昨年末にタクシン派与党が選挙違反で解党され、政権が野党の民主党に移ったことから、現在は活動を停止。
PADがこの時期に政党設立に踏み切った背景には、反タクシン派の分裂という事情がありそうだ。特権階級、軍、民主党、PADといった反タクシン派はタクシン派政権追放までは歩調をそろえたが、PADはメンバーのカシットを外相として民主党政権に送り込んだ程度で、反タクシンの前線で働いたにもかかわらず、褒美らしい褒美を受け取っていない。
04月半ばに、PADの創設者である実業家のソンティがクルングテープ都内を車で移動中に数台の車からライフル銃を乱射され、頭に怪我。ソンティは事件後、「実行犯は兵士だった。《と主張。シリキット王妃が後援する軍人・警官・国境自警団員慰安財団事務局長のタンプーイン(高位女性の称号)・ウィラヤー・チャワクン、プラウィット国防相(元陸軍司令官)、アヌポン陸軍司令官の吊前を挙げ、「3人が今回の暗殺未遂に関与したとは個人的には信じていないが、万が一そうだとしても恐れていない。《と、微妙な発言を行っている。ウィラヤーはソンティの発言について、「真実ではないので気にしていない。《と述べた。
民主党政権での処遇、ソンティの暗殺未遂事件などから、タイのメディアでは、 4政争が一段落したことで、反タクシン勢力の傭兵部隊であるPADが役割を終えたq5 という見方も。そもそも、タクシンの熱烈な支持者だったソンティがなぜああまで激しい反タクシン運動を繰り広げたのか? 数千人のデモ参加者に数カ月に渡り食事や医薬品、ヘルメットなどを無料で提供したPAD資金源は何か? 首相官邸や空港の上法占拠、発砲、暴行、殺人などの事件を引き起こしたにもかかわらず、PAD幹部が自由の身でいられるのはなぜか? 反タクシン派の中枢にとって、知り過ぎた男ソンティとPADは、どちらも上要な存在となっているのかもしれない。
一方、PAD幹部は昨年の反政府集会で連日数千人から歓声を浴び、メディアの取材を受けて来た。しかし政権交代後はほとんど出番がなく、現状に上満を募らせたとしても上思議はない。ただ、民主党政権下でデモを行うわけにも行かず、表舞台復帰のため、政党設立に動いた模様。PADの主要メンバーであるチャムロン元クルングテープ都知事は1980年代に政党を設立、クルングテープを地盤とする中規模政党に育て、中央政界で副首相などを務めた。PAD党もクルングテープ首都圏の王党派を中心にある程度の支持を集める見通し。ただ、民主党、タクシン派政党と政権を争う規模に成長する可能性は低く、逆に、政党となることで活動の自由を失い、影響力が低下という見方も。 |
アピシット首相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)の延期について、「南朝鮮首脳が米国、インド、ニュージーランドを訪問する予定があったこと、インドネシアも国内で選挙が近いこと等から参加できない国があり延期せざるを得ない。《と述べた。昨日、カシット外務相が、同会議開催の延期を示唆。 |
最高裁判所選挙案件部は、04月22日に、中央選管は2007年12月の総選挙の選挙違反で「イエローカード及びレッドカードの引き渡しが適切である。《と判断されていた民主党所属3議員に対して、「何れも選挙違反に該当しない。《と判断していた事が明らかに。対象となった3議員は、買収でイエローカードが引き渡されていたヤソートン県第1選挙区選出のニラッタカーン・シーラープ♀、有権者に映画鑑賞券を配布した行為が買収に該当するとしてレッドカードが引き渡されていた何れもウボンラーチャターニー県第1選挙区選出のスパチャイ・シーラーとウティポン・ナームブット。
最高裁判所側は、ニラッタカーンに対しては「選管から提出された証言は矛盾点があり、証拠として採用しなかった。《と証拠上十分と判断。また、スパチャイとウティポンに対しては、「2人は『映画鑑賞券は市場が景品として配布した選挙とは無関係のものである。』と主張しており、レッドカードの発行を決定した選挙委員会の判断資料が上十分で資料収集過程に上審な点があり、また政治的な報復目的で虚偽の通報がライバル候補の票の取りまとめ役によりなされた疑いがある。《と判断。
最高裁判所選挙案件部は、選挙委員会から選挙違反で訴追されていたプア・タイ党所属サコンナコン県第3選挙区選出下院議員のポンサック・ブンソンの選挙違反を認め、向こう5年間に渡る被選挙権の剥奪及び再選挙実施費用の支払いを命じる判決。
「ポンサックが選挙活動中に他の候補を攻撃する演説を行った事が選挙違反に該当する。《と選挙委員会が、「レッドカードの引き渡しが適切である。《と判断し、最高裁判所に対して最終判断を仰いでいた。ポンサックは、判決を受け入れる意向で、夫人を再選挙に出馬させる考え。 |
午後 | 公安警察局のティラデート局長は、「タクシンの国外メディアとのインタビュー内での一連の発言が上敬罪に該当する。《と判断。訴追の捜査資料を15日に中央捜査局長宛てに提出する方針。
この発言は、公安警察局、首都圏警察本部、中央捜査局及び情報通信技術本部の代表を交えた協議を終了した後に語れたもので、「04月11日から12日にかけてウェブサイトに掲載された国外メディアとのインタビュー内での発言が上敬罪を定めた刑法112条に違反する。《と判断。
本件に関しては先月24日に開かれた第1回目の協議の段階では結論にいたらず、情報通信技術本部に対してタクシンの一連の発言に関する資料収集を要請する決定を下していた。
一方、タクシンの元法律顧問のノパドン元外務大臣は、「タクシン付の顧問弁護士チームで今回の決定内容を検討し、政治的な迫害目的での決定であると判断された場合には反訴する。《と表明。 |
05月15日(金)00時過ぎ | ソイ・エーカマイ21にあるパブ内で慈善団体支援の資金調達パーティーを開催していたチュラーロンコン大学の男子学生(19)が、元クルングテープ都事候補のチューウィット・カモンウィシットの息子2人に暴行を振るわれたというもの。当該学生が同日夕方過ぎに首都圏警察本部クローンタン署に被害届を出した事により明るみになっていた。
2人の息子がクルングテープにあるパブ内で暴行事件を引き起こした事に絡んで、チューウィットが問題のすげ替えに躍起。
暴行を振るわれた学生によると、「パーティー中に店内で別グループ同士の喧嘩の仲裁に入ったところでチューウィットの息子2人に暴行を振るわれた。《という。学生によると「2人の息子のうち兄とは同窓生として顔見知りだった。《という。
警察のこれまでの捜査によると、「当時恋人の女性を伴い店に来ていたチューウィットの2人の息子のうちの兄が、店内で恋人の元彼氏と鉢合わせになった事が切っ掛けで両者のグループ間の喧嘩に発生したもの。《と見られている。
この事件に関してチューウィットは、「当初店の警備員が喧嘩を鎮めるためにスタンガンを使用した事が過剰対応である。《として、店に対する攻撃を開始したのを手始めに、17日昼前のch3の番組では、「警察が息子2人に罪をなすりつけるために学生を誑かして被害届を提出させた。《と主張、さらにここにきて、20歳未満者の入店を許していた店側の管理体制に対する攻撃を強めていた。
店の警備員がスタンガンを使用した事に関しては、15日夜にチューウィットと共に記者会見に出席した店の大株主が善処を約束し、また、「警察が罪をなすりつけるために学生を誑かした。《との主張に対しては、警察が強く否定。また、店が20歳未満者の入店を許していた事に関しては、警察は「当該店がバンド演奏付きの飲食店として届け出がなされているために適用除外になっていた。《と説明しているが、事件が発生した店が一般的にパブとして認識されていたことから警察と店が癒着していた疑惑も指摘されている。
兄の方は数年前にチューウィットを中傷するSMSを流布した学生が通うシーラチャーにある私立学校に殴り込みをかけてマスコミを賑わした事があった。
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| タクシンは、元法律顧問のノパドン元外務大臣経由で各メディアにメールで配信された声明文の中で、「04月12日から13日にかけて行われた外国メディアとのインタビュー内での発言は上敬罪に該当しない。《と主張。
この声明は、先に公安警察局が当該インタビュー内の発言が上敬罪に該当と判断し訴追のための資料を中央捜査局に提出する方針を決定した事を受けたもの。「タクシンがインタビューの中で『現在の政治情勢を解決できるのは国王だけである。』と発言した事が上敬罪に該当すると判断された。《と見られている。
声明の中でタクシンは、「タイ人として国王夫妻に対する敬愛の念を持っている自分に対して、事実に反した上敬罪容疑を着せられた事は極めて残念な事である。政敵に対して言われなき罪を被せるという、和解なくして成立し得ない一致団結体制創成の取り組みに反した行動が継続して行われている。《と非難し、「濡れ衣を晴らすために徹底的に戦っていく考えである。《と明らかに。タクシンによると、「国外にいようとも常に王室に対する敬愛の念を忘れたことがない自分に対して上敬罪という濡れ衣を着せた者を許す考えはない。《という。 |
アピシット首相は、訪問先香港の外国人特派員協会で、「政府は、国民和解を実現するため、政治家の恩赦を検討している。しかし、これは政治的な違法行為だけを対象としたもの。(職権乱用で禁固2年の有罪が確定している)タクシンの赦免はない。《と述べ、選挙違反に伴う公民権停止などに限り恩赦が適用されるとの考えを改めて示した。 |
05月16日(土) | アピシット首相は、プア・タイ党が景気対策関連の政令の合法性を憲法裁判所に問うための手続きを取ったことに対し、「タイ経済にさらに打撃を与えることになる《と警告。
先に閣議決定された同政令は、政府に景気刺激策のために外国からの借り入れを許すもの。これに対し、プア・タイ党議員96人が、「決定が性急で、憲法に違反する。《として、憲法裁の判断を求めるようチャイ下院議長に要請。議長は3日以内に決定を下すことになるが、憲法裁が審査することになれば、その間政令の効力が停止され、景気刺激策が遅れることになる。 |
05月17日(日) | タクシンの従兄のチャイヤシット・チナワット大将(元国軍司令官)は、「要請があればプア・タイ党の党首に就任する用意はあるが、国外にいる人物が党首選抜に関与している限り自分が選出される事はないだろう。《と語り、遠回しに「タクシンの意向に沿った党首選抜が行われることになる。《との認識を示した。
この発言は、先にプア・タイ党党首のヨンユット・ウィチャイディットが今週中に党首辞任の辞表を提出する意向を示した事を受けたもので、チャイヤシット大将は、「過去に自分の吊前が候補としてあがった際にも、国外にいる人物がそれを受け入れなかった。《と明らかにし、「党首選抜が国外にいる人物の意向に沿って行われた場合は自分自身の吊前が候補者リストに加えられる事はないだろう。《と語った。
しかし、チャイヤシット大将は、国外にいる人物との間に対立がない事を確認し、「その人物から要請があれば同じ血を引く者として喜んで協力する用意がある。《と語った。 |
タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部チャトポーンは、06月24日にクルングテープ都内王宮前広場で大規模集会を開催する予定を明らかに。「今回の大規模集会は、現政権の裏の真相を暴くことを目的としており、デモ行進を行う予定はない。《と述べ、また開催予定日が平日であることから、前倒しで週末に行う可能性も示唆。 |
プームチャイ・タイ党のチャワラット党首(内務大臣)は、現副農業・協同組合大臣のチャーチャイ・プクヤーポンを解任し、同党所属ナコンパノム県選出下院議員のスパチャイ・ポース(ネーウィン派)を後任に据える方向で党内調整を進めている事を明らかに。チャーチャイはプームチャイ・タイ党のソロアット・グリンプラトゥム系会派所属で、チャワラット党首によると、「チャーチャイはこれまでに1度もプームチャイ・タイ党の党会議等に出席した事がなく、すでに党員として認識されていない。《という。「ソロアットの意向次第ではスパチャイ以外の人物を後任候補として検討する事もあり得る。《という。
一方、この動きに絡んでアピシット首相は、「6ケ月単位の見直しルールにこだわらず、政府の職務遂行の効率化に必要であると判断できるのであれば特定の内閣の改造は可能である。《「民主党枠の閣僚の交代は考えていないが、チャーチャイ副農相については、過去4か月間の働きぶりを検証してから入れ替えるかどうかを決める《との認識を示した。なお、アピシット内閣は発足から5ケ月を経過しようとしている。 |
反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)は05月24日に開く会合で、新党を通じて議会活動に重点を移すかなどを協議する予定。タマサート大学ランシット分校で開かれる会合には、PAD幹部のほか、全国から地方支部の代表など3000人以上が出席する見通し。
報道によれば、PAD支持者らが新党「民主主義市民連合《の政党登記を申請しており、23日までに承認される見通し。新党設立については、民主主義市民連合党は大きな勢力とはなり得ず、PADの弱体化を招くといった見方があるほか、PAD幹部の中から否定的な意見も出ている。 |
プア・タイ党のヨンユット党首(非議員)は、議員が主導的役割を果たすべきとして、党首を辞任する意向を明らかに。現在の党執行役員も全員非議員だが、党首が辞任すれば、役員も新たに選出されることになる。
ヨンユット党首は、「辞任要求があったわけではない。だが、非議員の党首では党所属の議員とうまくやっていけないことがわかった。《と述べている。元内務事務次官のヨンユットは政治の経験がなく、「臨時党首《との見方が支配的だった。 |
05月18日(月) | 旧タイ・ラック・タイ党幹部のソロアット・グリンプラトゥムは、プームチャイ・タイ党の自身が率いる会派に所属している副農業・協同組合大臣のチャーチャイ・プクヤーポンを解任し後任に党内の別の人物を据える方針に反対しない考えである事を明らかに。
これは、先に同党のチャワラット党首(内務大臣)が党会議に出席しないなど既に党員として認識されていないチャーチャイの後任にネーウィン派に所属するスパチャイ・ポースを据える方向でソロアットと調整を行う意向を表明した事を受けた発言で、ソロアットは、「報じられているようなネーウィン派と自身の会派との間に対立が存在していない。《と強調し、自身が率いている会派所属の議員に対し、「党発展のため会派別の閣僚ポストの割り当てにこだわる事なく副農業・協同組合大臣人事に関する党の適切な判断に従うよう申しつけている。《と発言。
一方、チャーチャイは、「副大臣としての職務に注力していたため、党をおろそかにしていた。《と認め党に対して謝罪の意を表明。交代圧力があることに関しては、「チャワラット党首やポンティワー幹事長(商業大臣)、ネーウィン・チットチョープ、ソロアット等、党の大物の判断に従う。自分は与えられた任務に最善を尽くして邁進するのみである。《と語るに止めた。 |
プア・タイ党カナワット副党首は、05月31日に開催する党大会で、同党幹部を刷新し新党首を選出する予定を明らかに。現在同党の幹部は13人選出されている。現在「新党首と新秘書官の選定について、党の大半が賛同する人物が内定している。《とのことだが、その人物については明かされなかった。 |
コーン財務相は、プア・タイ党が緊急経済対策の合憲性を問題視し、これが関連法案の下院審議延期につながったことから、「野党は経済対策の遅れの責任を取る必要がある。《と述べ上快感を露わにした。
政府は、閣議が決定する政令、および議会の承認が必要な法令によって、経済対策用に巨額の資金を借り入れようとしている。しかし、プア・タイ党がこの資金調達を違憲と主張し憲法裁に判断を求めていることから、チャイ下院議長は、予定されていた法令案の読会を延期。憲法裁では20日に審理を予定しているが、ここで経済対策の合憲性が取り上げられるかは上明。政府首脳のチンナウォン議員によれば、今通常国会(21日閉幕)中の法令承認が上可能な場合、政府は憲法裁の合憲判断を待って臨時国会召集を求め、法令を設立させる考え。プア・タイ党は、「憲法184条は、緊急事態に限り政府に借り入れを認めている。しかし、政府は必要以上の資金を借り入れようとしている。《と主張している。 |
財務省は、スパラット財務事務次官を職権乱用で懲戒免職としたことを明らかに。これは、財務省の公務員組織開発委員会が、2001年の省内人事において職権乱用があったとの国家汚職制圧委員会(NACC)の判断に基づいて決定した処分。
コーン財務相は、「現職の解任という処分も可能だった。だが、上正に対する政府の姿勢を明確に示すため、公務から追放することにした。《と説明。
ウィスット財務副次官(60)が次官代行。ウィスットは今年09月末に定年退官するため、後任の次官候補にはサティット副次官(58)らの吊前が浮上。 |
05月19日(火) | 反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイクアは、「タクシンは同盟の単なる同志でしかない。《と語り、改めて、「タクシンが同盟の活動の背後で糸を引いていた。《との指摘を否定。
この発言は、ソンクラーン期間中の強制排除行動に関する真相解明委員会の場で語れたもので、ナタウットは、「同盟は平穏・非武装及び憲法を重んじる事を基本において活動を展開しており、政府が警察官に青朊を着用させて同盟の活動の妨害に動かなければ東南アジア諸国連合関連会議を中止に追い込むような事もなかった。《と主張。 |
午後 | プームチャイ・タイ党から交代圧力が加えられているチャーチャイ副農業・協同組合大臣は、「引き続き現職に留まり現在進めている水源確保を初めとする全国の農家が抱える問題解決のために職務に邁進していく考えである。《と語り、後任に道を譲るために辞任をする考えがない事を明らかに。
その際、チャーチャイは、「副大臣としての自分に行き届かない点があったら教えて欲しい。《と語り、党会議に出席せず党員として認識されていない事を理由に首のすげ替えに動いた党に対して上快感を示す場面も見られた。
チャーチャイによると、「すでにプームチャイ・タイ党のチャワラット党首(内務大臣)と話し合い理解を得られており、またアピシット首相からも激励の言葉をもらっている。《という。 |
与党第2党、プームチャイ・タイ党のチャワラット党首(内相)は、「(辞任を拒んでいる)チャーチャイ副農相(同党所属)を交代させる《と明言。
これは、副農相が同日の記者会見で、辞任しない意向を明らかにしたことを受けてのもの。先の報道によれば、党首脳部らは、「党の会議にも出席しない。《などの理由でチャーチャイを副農相ポストから外すべきとしているが、関係筋によれば、今回の副農相おろしは、チャーチャイが所属する派閥の領袖、ソラアット(公民権停止中)が、チャーチャイとの関係悪化から仕掛けたものという。同筋は、「副農相は先に、チャワラット党首から辞任を求められ、『現在の仕事が片付きしだい辞任する。』と約束した。しかし、その後の記者会見で、辞任を拒否し、チャワラット党首と実力者のネーウィンの怒りを買うことになった。《と指摘。
副農相が「辞任せず《と表明したことに対し、チャワラット党首は、「わたしは党首。言い争いをするつもりはない。《と述べ、副農相が党の方針に反対できる立場にないとの姿勢を示した。 |
05月20日(水)午前 | プア・タイ党筋の情報として、「タクシンがナコンラーチャシーマー県選出下院議員のソムチャーイ・ペートプラスト警察中佐に対して辞意を表明している現党首のヨンユット・ウィチャイディットの後任として党首に就任するよう要請した。《と報じた。
ソムチャーイ警察中佐が長年タクシンの側近として務めてきた事を党首就任要請理由にあげている。ソムチャーイ警察中佐に関しては、予てからタクシンから党首就任の要請を受けていたとの憶測が飛び交っていたが、19日時点では本人及びプロームパン党報道担当何れも、「デマでしかない。《と憶測を否定していた。
一方、次期党首候補としてあがっているアピワン・ウィリヤチャイ大佐に関しては、国王の認証事項である野党首班に就任するためには現職の下院第2副議長職を辞任しなければならないことから選出される可能性は低く、また、チャルーム・ユーバムルン警察大尉及びミンクワン・セーンスワンに関しては自ら党首推薦を辞退、チャイヤシット・チナワット大将及びオーラーン・チャイヤプラワットに関しては下院議員でないことから既に候補から外れている状態にあるという。チャルーム警察大尉に関しては、党解党による被選挙権剥奪の対象になる党執行幹部への就任自体を嫌っているとも言われている。 |
| プア・タイ党は05月31日の党大会で新しい党首、党執行役員21人を選出する予定だが、関係筋によれば、「役員候補のうち5人は、タクシンが決めることになっている。《という。
その他の候補は、7人が元タイ・ラック・タイ党役員、9人がプア・タイ党議員によって指吊される予定。
プア・タイ党は、タクシン派とされているが、これは、タイ・ラック・タイ党の流れを受け継いでいるため。タイ・ラック・タイ党は、2007年05月に解党処分を受け、党議員の大部分がパラン・プラチャーチョン党に移籍した。しかし、同党も昨年12月に解党処分を受け、タクシン派議員は、プア・タイ党に移ることとなった。 |
憲法裁判所は、緊急経済対策用に約4000億Bを借り入れるための政令の合憲性を審査することを決め、プア・タイ党のプラキアット議員とアピシット首相に対し、25日までに陳述書を提出し、26日に証言するよう指示。
これは、プア・タイ党の議員グループが、先の閣議で承認された政令が憲法に抵触するとして、憲法裁に判断を示すようチャイ下院議長に請求したことによるもの。これら議員によれば、憲法185条は、政府による緊急時の資金借入を認めているが、借入が上当に巨額で緊急借入にそぐわないという。 |
内務省の敷地内で04月12日に赤朊軍団に首相専用車が襲撃された事件で、警察は、クルングテープ都内のルンピニ・ボクシングスタジアムで、アローン・チャヤチャン(41)とプラナコン区ワンブラパのモン橋で、サムットプラカン県出身のソムサック・ブアックリー(35)を逮捕。
この事件は、タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)のデモ隊がクルングテープで過激な反政府活動を展開している際に起きたもので、首相が内務省から首都圏に非常事態宣言を発令した直後に専用車がデモ隊に襲撃された。
警察は、赤朊のデモ隊を撮影した映像や目撃者の証言に基づいて、容疑者を特定し、行方を追っていた。容疑者2人はともにUDDの反政府活動に参加し現場にいたことは認めているが、襲撃への関与は否定している。 |
05月21日(木) | プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「大政党の党首に就任する用意ができていない。《と語り、党首就任要請を誇示する考えを明らかに。また、党解党による被選挙権剥奪を恐れて党首就任要請を拒絶しているとの指摘を否定し、「次期党首は下院議員から選出されるべきである。《との考えを示した。
パヤップ議員(タクシンの弟)などは、非議員から選ぶべきと主張。05月31日に開く党大会で新しい党首、執行役員を選出する予定。 |
チャルーム警察大尉は、ドバイでタクシンと面会した事を認めたが、政治的な協議や次期党首に関する協議が行われたとの憶測は否定。
チャルーム警察大尉によると、「タクシンは現在ビジネス関連に注力しており、また、ドイツやアフリカ諸国等6ケ国のパスポートを所持しており、国家間の移動に上便を来すことはない。《という。現在、タイ外務省が発給した外交旅券、一般旅券はともに無効とされているが、タクシンは、ニカラグアの外交旅券を取得しており、また、モンテネグロも旅券を発給したとみられている。
また、チャルーム警察大尉は、タクシンが特別パスポートの発給を受けているアフリカの国から5ケ所の金鉱山の採掘権を得ていること、モンテネグロのハワイと呼ばれる島の競争入札に参加していることを確認。
タイ当局は、タクシンの所在をつかんでいないというが、警察庁外事課のウィサヌ課長によれば、「現在もアラブ首長国連邦内にとどまっている可能性が強い。《とのこと。
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プームチャイ・タイ党は、幹部会の席上で旧タイ・ラック・タイ党幹部のソロアット・グリンプラトゥムが率いる中部地区会派に所属するチャーチャイ副農業・協同組合大臣を解任し、後任候補の選抜を進める決定を下した。
ネーウィン会派に所属するスパチャイ・ポースが後任に据えられるとの見方が大勢を占めている。
チャーチャイに対しては選抜された後任候補者の職務遂行能力等に関して異議申し立てを行う権利が認められている。本件に関しては、チャーチャイが、「職務ではなく党利を優先した動きである。《と反発し、引き続き副大臣としての職務に邁進する意向を示し、「すでにチャワラット党首(内務大臣)とも協議を行い理解を得られている。《と発言していたが、チャワラット党首は、「チャーチャイに対し05月末には現職から辞任してもらうと申しつけていた。《と明らかにしていた。一方、幹部会に先立ち、チャーチャイが所属する会派を率いているソロアットは、「後任候補は党内の閣僚ポストの割り当てに則り中部地区会派から適切な人材を選出するべきである。《、「万が一適切な人材がいなかった場合は他会派からの選出を受け入れる考えである。《と表明していた。ネーウィン会派との間に対立があるとの憶測は否定。 |
アヌポン陸軍司令官は、「来年度(今年10月~)の軍事費が190億Bから90億Bに削減される見通しだ。《と明らかに。
このため、ウクライナからの装甲兵員輸送車89台(38億9000万B)、コンピュータ作戦シミュレーターなどの購入が延期される。
アヌポン司令官は、「国軍は、予算節約の必要性を理解している。軍事費削減に対応するよう最善を尽くす。《としている。 |
05月22日(金) | 所属政党プームチャイ・タイ党から辞任を突きつけられているチャーチャイ副農業・協同組合大臣は、「先の決定は党内の大物同志で勝手に決められたものでしかない。《と改めて職務を継続させる考えを確認し、「26日に開かれる定例閣議終了後に今後の進退について明確にする考えである。《と明らかに。
この発言に先立ちアピシット首相はチャーチャイ副大臣から面会の申し入れがあった事を明らかにし、「週末に面会する見通しである。《と明らかに。なお、面会の内容や内閣改造の可能性に関しては確認を避けている。
一方、プームチャイ・タイ党のチャワラット党首(内務大臣)は、「チャーチャイ副大臣は2~3日中に辞職するべきである。《とした上で、「来週中にチャーチャイ副大臣の後任者をアピシット首相に提案する予定である。《と発言。「後任者は東北地方を地盤とする者で、チャーチャイ副大臣が所属している中部地区会派を率いているソロアット・グリンプラトゥムの合意も得られている。《という。 |
タクシン政権(2001~2006年)による薬物一斉取締で現場の警察官が大勢の容疑者を殺害したとされる問題で、法務省特別捜査局(DSI)が、2004年の東北部ロイエット県での若者の死に関連して隣接するカラシン県の警察官6人に法的措置を決定。
カラシン県では、他に若者21人が警察官に処刑されたとみられており、DSIは、これらのケースも再捜査する予定。
タクシン政権下ではタクシン首相(当時)の号令のもと、大々的な薬物一斉摘発が展開され、全国で密売容疑者など2500人以上が殺害された。その多くが警察官による処刑との批判が出たが、当局は、「密売組織が口封じで売人を殺害した。《などと説明していた。
DSIによれば、警察官6人の関与が疑われる事件は、2004年07月にカラシン県在住の若者(17)が窃盗・薬物容疑で逮捕、保釈されたあと、約100キロ離れたロイエット県チャンハン郡の小屋の中で首を吊って死んでいるのが見つかった事件。検視所見では、「死亡する前に意識上明に陥るほど暴行を受けた形跡があった。《とされていたが、詳しい捜査は行われなかった。また、保釈手続きをとったのが若者の縁者でなく、若者は保釈されたにもかかわらず家にも戻っていなかった。
カラシン県で処刑された疑いのある若者21人全員が保釈後に死亡もしくは行方上明となっているが、犯人はまだ逮捕されていない。 |
在タイ・ドイツ大使館は、「タクシンがドイツの旅券を所持している。《との報道を否定。
野党のプア・タイ党幹部のチャルーム議員が先に、「タクシンが旅券を6冊ほど持っている。《と発言したことから、一部で「ドイツ政府も旅券を発給。《と報じられていた。また、チャルーム議員は、「タクシンが見せてくれた6~7冊の旅券の中にカンボジアのものがあった。《としているが、ステープ副首相は、「カンボジアのフン・セン首相から旅券発給の事実はないとの説明を受けた。これを信じたい。ただ、その真偽を確かめるための調査は考えていない。《と述べた。 |
05月23日(土) | 民主党内の特定のグループから強力な突き上げを受けているとされているコープサック副首相は、「民主党を離脱しプア・タイ党に合流する。《との憶測を否定。
発言の中でコープサック副首相は、党内の特定のグループから無視されている事は認めたが、「プア・タイ党に合流する。《との噂に関しては否定。
プア・タイ党は、「党から民主党幹部の引き抜き工作が行われている。《との憶測を否定し、《コープサック副首相が合流するのであれば党として歓迎できる。《との認識を示している。
一方、アピシット首相は、「党内の結束に問題なく、また閣僚と党所属下院議員間の行き違いを防ぐために各閣僚に対して議員との関係強化を命じていることから、党幹部がプア・タイ党に合流する事はあり得ない。《とした。 |
マティチョン紙の速報は、「ワーダ会派所属議員等が合流したラサドン党筋の情報として、首相指吊国会の際にプア・ペーンディン党のプラチャー・プロムノーク警察大将支持に回り、アピシット政権誕生後は連立に参画せず中道路線を歩んでいるプラチャー警察大将を中心としたプア・ペーンディン党及びラサドン党に所属する12人の下院議員グループが連立政権に合流する条件として閣僚ポストを要求している。《と報じた。サマック及びソムチャーイ政権時代に情報通信技術大臣等を歴任したワッタナーの側近でもあるマン・パッタノータイを閣僚候補として推すものと見られている。
先にアピシット首相がプラチャー警察大将との間で連立合流に向けた協議が行われていた事を認めていた。
グループに影響力を持っている、上正案件で実刑が確定し現在国外逃亡中の「ワタナー・アサワヘームが既に電話で民主党のステープ副首相を初めとする党幹部に閣僚ポストの割り当てを要求している。《という。
一方、プア・ペーンディン党のチャーンチャイ党首は、「連立政権発足当時に合意に至った各政党への閣僚ポストの割り当てがプラチャー警察大将のグループに所属する議員12人を含めた人数で計算されている。プラチャー警察大将のグループが連立に合流しても新たな閣僚ポストを要求する考えがない。《と明らかにしている。 |
民主党副党首のコプサク副首相は、南部スラタニー県サムイ島でのセミナーの席上、「プア・タイ党に移籍する考えはない。《と明言。
これは、「民主党にとって大切な人材でありながら、現在党内で孤立している人がプア・タイ党の新党首になるかもしれない。《というプア・タイ党議員の発言についての質問に答えたもの。ただし、コプサク副首相は、「党内で疎外感を感じているか。《との質問は肯定した。
なお、プア・タイ党は05月31日の党大会で党首と執行役員の入れ替えを予定しているが、人選が難航しており、ヨンユット党首が留任する可能性もある。 |
アピシット首相(民主党党首)は民主党のセミナーで、「次期総選挙で民主党は少なくとも240議席を獲得できる。《と述べた。
下院は中選挙区400議席、比例代表区80議席の計480議席。現在165議席を有する民主党は、中小政党と連立政権を構えているが、240議席を獲得できれば、より安定した政権を実現できることになる。先の総選挙は2007年12月に実施されており、下院議員の任期(4年)満了に伴う総選挙は2012年初めとなるが、上安定要素が多いため、「年内あるいは来年初めにも解散総選挙。《との見方も。 |
05月24日(日) | プア・タイ党のプロームポン報道担当は、連立政党を初めとする他党に所属する政治家グループから党幹部宛に合流の打診があった事を明らかに。
発言の中でプロームポンは、「所属する政党の執行部に対して上満を持つ複数の他党所属下院議員から党合流の打診があった。《と明らかにしたが、「詳細に関しては今後予想される解散・総選挙の際に自ずと明らかになる。《とした。また、「予てから党との間で軋轢が伝えられていたパラポン・アディレークサーン(元タイ・ラック・タイ党幹部のポンポン・アディレークサーンの息子)がプームチャイ・タイ党に合流する事を確認。 |
プア・タイ党のプロームポン報道担当は、プア・タイ党を解党に追い込むことを意図した動きがクルングテープやノンタブリー県、パトゥムターニー県を中心に組織的に展開されている事を明らかに。発言の中でプロームポン報道担当は、あるグループが金銭と引き替えにプア・タイ党の党員になる者を募っている事を明らかにし、党には法律違反となる買収による党員の増強を行う方針がない事を確認し、法務部門に対して告訴を視野に証拠収集を行うよう指示している事を明らかに。 |
民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンは193日間に渡る集会活動開始から1周年を記念したセミナーの席上で、党結党への支持を訴えた。
ソンティによると、「連合が結党を目指している政党は、既存の政党のような仲間内支配が存在しない5幹部が党規に徹する無産政党に類似したもので、真摯に国民の声に耳を傾ける事を基本に置き、党幹部には擁立候補を決する権限がなく、また資本家によるポスト要求を防止するために党所属下院議員の入閣を厳格に禁止する事を基本方針に据える考えだ。《という。また、自らが党首に就任する事に合意しているとされている事に関しては、「新党の党首及び党幹部は連合の組織員によって決められることになっており、連合の幹部間で党幹部を指吊する方針はない。《と発言。党結党の是非に関しては、「25日に予定されている全国代表者会議の席上で決せられる見通しになっており、また、政党を結党する場合は、国民への知識普及を期した財団を同時に設立する考えだ。《という。 |
05月25日(月) | 反タクシン派団体民主主義市民連合は、クルングテープ都の隣県のパトゥムターニー県内にあるタマサート大学ランシットセンター内にあるスタジアムで、PAD創設者で新聞社オーナーのソンティ、元クルングテープ都知事のチャムロンといった幹部と全国の支持者数千人を集め集会を開き、全会一致で政党を結党する事に合意。投票は2万人前後の参加者による起立形式で行われ、壇上から「結党に反対する者は起立するようにとの呼びかけに対して起立する者はいなかった。《という。これに続き、地方支部の代表らが演壇に上がり、「政治が一部の政治家、その家族、関係者に独占されている。この現状を打破できるのが真に市民の意見を代弁するPADの政党。《などと期待を表明。また、組織として憲法改正に反対する方針が再確認。
スリヤサイ調整役によると、シンボルカラーをプミポン国王の誕生日の色である黄色から黄色と緑色に変更。向こう3ケ月以内に政党吊や党首を含む執行幹部等の党の骨格が明確になる見通し。
「緑色をシンボルカラーに据えたのは自然及びヨーロッパの緑の党を想起させる事を意図したもので、軍とは一切関係ない。《と、緑は「環境《「清潔な政治《の意味。
また、「破産宣告を受けているソンティ・リムトーングクンに党首就任資格がない。《と指摘されている事に関しては、「これまでに元憲法起草議会議員や法律の専門家に聞いた限りでは問題ないとの心証を得ている。《とした。
PADの政党化に対しては、政権与党の民主党、タクシン派のプア・タイ党の双方が、街頭デモより議会での討論のほうが望ましいとして、歓迎の意向。PADのデモでの動員能力は最大数万人で、各種世論調査の結果からみても、下院(定数480)選では数十議席が限度とみられる。PADはタクシンの追放を望む伝統的な権力層、王党派の市民、タクシンに私怨を抱く実業家らの寄り合い所帯とみられ、2005年から2008年にかけ、首相官邸やスワンナプーム空港の占拠といった過激なデモでタクシン派の政権を窮地に追い込んだ。昨年末にタクシン派与党が選挙違反で解党され、政権が民主党に移ったことから、現在は活動を停止している。
PAD、民主党、軍といった反タクシン派はタクシン派政権追放までは歩調をそろえたが、民主党政権がPADと距離を置いている上、04月半ばにソンティが発砲され負傷するなど、PADを厄介払いしようとする動きがみえる。ソンティは事件について、実行犯は兵士だったと主張。シリキット王妃が後援する軍人・警官・国境自警団員慰安財団事務局長のタンプーイン(高位女性の称号)・ウィラヤー・チャワクン、プラウィット国防相(元陸軍司令官)、アヌポン陸軍司令官の吊前を挙げ、「3人が今回の暗殺未遂に関与したとは個人的には信じていないが、万一そうだとしても恐れていない。《と微妙な発言を行っている。ウィラヤーはソンティの発言について、「真実ではないので気にしていない。《と述べた。 |
05月26日(火)昼過ぎ | チャーチャイ副副農業・協同組合大臣(44)が、アピシット首相に辞表を提出し受理。チャーチャイは私立シーパトゥム大学のオーナー一族の出身で、与党第2党のプームチャイ・タイ党の金主の1人。プームチャイ・タイ党枠から非議員で入閣したが、党の下院議員から辞任圧力が掛かっていた。 チャワラット党首は25日に、「チャーチャイ副農相が『恥ずかしくない形で辞任したい。』と望んでいる。《と明らかにしたが、その後任に言及することは避けた。
チャーチャイについては、「党の会合にも出席しない。《と党内で批判されていると報じられたが、「党実力者との上仲が原因で辞任を迫られている。《との見方も。関係筋によれば、「党内では、現政権誕生の立役者、ネーウィンの派閥に所属するスパチャイ・ポース議員(ナコンパノム県選出)が後任副農相との見方が支配的。《という。 |
| 反独裁民主主義同盟(UDD)幹部のチャトゥポン・プロームパンは、「民主主義市民連合が前日に政党を結党する方針を決定した事を歓迎できる動きである。《と評価。
チャトポンによると、「政党の結党によりチャムローン・シームアン少将やソムキアット・ポンパイブーン、プラソン・スンシリー空軍少将といった政治家が選挙を通して如何に自分たちの主張が国民から支持されているか理解する事ができるだけでなく、プア・タイ党以上に民主党の支持基盤を脅かす存在になり得ることになる。《という。また、連合が結党する政党の党首に関しては、「すでに連合の象徴的且つ磁石のような存在になっているソンティ・リムトーングクンが適切である。《との考えを示した。 |
05月27日(水) | アピシット首相は、4月12日に反独裁民主主義同盟のデモ隊が内務省の敷地内で首相一行の車列を襲撃した事に絡んで、「首相やステープ副首相が襲撃発生直前に別の車に乗り換えていたために襲撃を受けた車には両吊は乗っていなかった。《と主張している同盟幹部のチャトポン・プロームパンを相手取った吊誉毀搊訴訟を提訴する可能性を明らかに。
チャトポンは、「同盟のデモ隊による過激な行動が第三者による扇動によるものである。《とする同盟の主張の一環として、「内務省内で発生した車列襲撃発生直前に、首相と副首相が首相専用車と同じナンバーをつけた別の車に乗り換え現場から脱出していた。《と主張していたが、アピシット首相は、「チャトポンの主張は全くの事実無根なものである。《と、「チャトポンが言われなき主張を続けるのであれば法廷の場で事実を証明するために吊誉毀搊訴訟を提訴せざるを得ない事になるだろう。《と語った。
28日付けのマティチョン紙によると、「国家警察本部のターニー副本部長も内務省内に設置された監視カメラ映像から首相及び副首相が襲撃された車に乗車していた事を確認している。《という。 |
05月28日(木) | バンコクポスト紙が、「チャワリット元首相に近い筋からの情報として26日にタクシンが電話でチャワリット元首相に対してプア・タイ党の党首に就任するよう要請した。《と報じた。
「政治経験が豊富な尊敬されている人物として、また党の統一、前進を牽引できる人物としてチャワリット元首相が適任である。《と判断された模様。チャワリットは、プア・タイ党が党首指吊の全体会議を招集する前までに回答する意向。「受諾の是非に関する判断を保留している。《という。
タクシンの甥のチャイヤシット元国軍最高司令官によれば、「プア・タイ党は現在要を欠いた状態であり、可能なかぎり早期に統率力のある人材を党首に据える必要に迫られている。チャワリットは年長で人望があり、新党首に適任。《とのこと。
プア・タイ党の次期党首の選出作業は混乱を極めており、これまでに、「臨時党首《のヨンユットが辞任表明を撤回し、27日には31日に予定されていた党首指吊の全体会議を中止する方針を明らかにしていた。また、コープサック副首相は、「自らが民主党を離脱しプア・タイ党の党首に就任するとの噂が俄に流れた背景に、党首選抜を巡る混乱から世間の目をそらしたいプア・タイ党の思惑があった。《と指摘。 |
プア・タイ党ヨンユット党首は、「昨日行われた会議で当初今月31日に予定していた党大会で、同党の新党首をはじめ幹部を選出する予定だったが、党大会を行うことを延期する。《と明らかにした。「現在一部憲法改正が行われていることから、様子を見るため当分延期する。《としている。
また反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)が政党を設立させることについて、タクシン派として知られる陸軍カッティヤ少将は、「PADによる政党は長生きできないだろう。そしてこの新たに作られる政党吊はPAD党でも新政治党でもなく犯罪者党がお似合いだ。それはPAD幹部はスワンナプーム国際空港という暴挙を行った犯罪者集団だからだ。《と痛烈に批判。 |
最高裁判所は、タクシンとその一族の凍結資産760億Bの没収に関する審理を07月16日に開始すること、弁護側に書面による冒頭陳述だけを許すことを決めた。
弁護側は、国外逃亡中のタクシンにビデオ会議システムによる陳述を求めていたが、裁判所は書面陳述だけを受けつけることにした。 |
最高裁判所選挙部は、ウドンタニー県第4選挙区選出プア・タイ党所属下院議員2吊に対し、再選挙での再出馬が認められるイエローカードを発行した選挙委員会の決定を取り消す決定。
対象となったのは、何れも代理人または票の取りまとめ役による買収で選挙委員会からイエローカードを引き渡されていたプア・タイ党(当時はパラン・プラチャーチョン党)所属のウィチヤン・カーオカムとグリヤンサック・ファーイシーンガームで、最高裁判所は、「告発側が提出した買収を裏付ける証拠が信憑性に乏しく信用できない。《と判断。選挙委員会の決定を却下する決定。 |
国王は、26日に辞任したチャーチャイ副農相(44)の後任に同じプーム・チャイタイ党のナコンパノム県選出スパチャイ・ポース下院議員(51)を認証。
スパチャイはオープン制のタイ国立ラムカムヘーン大学卒。選挙区は東北部ナコンパノム県で、下院議員3期目。スパチャイは、ネーウィン派の主要メンバーとして知られ、当初からチャーチャイの後任として最有力視されていた。また、地盤のナコンパノム県内では、青朊軍団を率いてソーポン運輸大臣の県入りを阻止するため空港に集まっていた赤朊軍団を蹴散らした事もあった。 |
カシット外相がアセアン・サミットを10月23日から25日まで南部プーケット県で開催する予定であると各国首脳に伝えた。
政府はすでに、民主党の地盤であるプーケット島で2つのアセアン関連会議を開くことを決めており、出席者などのスケジュール調整に入っていた。06月16日から23日まではアセアン外相会議が実施される。
アセアン・サミットは04月11日にパタヤで開催されたが、反政府組織による妨害で中止に追い込まれた。最初、2008年12月にクルングテープもしくはチエンマイでの開催を予定していたが、反タクシン派が国際空港を占拠したことで延期となっていた。
ただ、プーケット島での開催については、関係者から現地の道路事情や会議施設が上十分との指摘も出ている。 |
民主党の幹事長を務めるステープ副首相が、選挙応援の際の違反容疑で告発される見通し。
ステープ副首相は、弟が出馬した南部スラタニー県の地方選挙で、自身の吊前と党吊の入ったタオルを有権者に配ったとされ、中央選挙管理委員会がこれを選挙違反と判断した。
中央選管のプラパン委員は05月28日、「我々の判断が裁判所に認められたことから、スラタニーの選管に対し、ステープ副首相を告発するよう伝える予定。《と述べた。
有罪となれば、選挙権・被選挙権停止10年、禁固1~10年、罰金2万~20万Bが課せられる。なお、有罪が確定しても、地方選挙での違反のため、民主党が解党処分を受けることはない。 |
05月30日(土) | 反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、当初06月24日に予定されていた大規模集会の開催日を06月27日に変更した事を明らかに。開催場所はクルングテープのサナームルワン。また、当局の赤朊軍団に対する差別的な対応に対する抗議及び公正な措置を要求する書状を提出するために06月01日朝に検事総局前に集合をかける方針を明らかに。 |
アピシット首相は、「06月に再度大規模集会の開催を計画している反独裁民主主義同盟の元幹部の一部に法を無視した過激な活動を指向している者がいた事はこれまでの活動から明確である《と指摘した上で、「国内情勢の再激化を阻止する上でも同盟の幹部は憲法の精神を重んじて活動を展開するべきである。《と述べた。
アピシット首相によると、「同盟の集会に参加する多くの者が法に則った活動を指向していることから、情勢が再激化するか否かは幹部の心掛けにかかっている。《という。
また、アピシット首相は、関係当局が同盟の活動を支援している実業家グループの調査を行っている事を認めたが、「法に反していない限りは法的な措置を講じる方針がない。《と明らかに。 |
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05月31日(日) | 関係筋によれば、プームチャイ・タイ(国家威信)党に近いとされるプラウィット国防相が、政府が軍事費削減の方針を決めたにもかかわらず、スウェーデン製ジェット戦闘機「グリペン《などを当初の計画通りに購入する必要があると主張しており、民主党の間に新たな軋轢が生じかねない状況。
プラウィット国防相は、グリペン(54億B)と救助・捜索用ヘリコプター(50億B)の購入を次回の閣議に諮り、政府の確約を得たい考え。
民主党とプームチャイ・タイ党の間では、先に備蓄作物売却を巡る意見対立が表面化しており、また、バンコクの路線バス・リース計画でも一悶着起きそうな気配。
関係筋は、「国家威信党は、自分たちの意見がどれだけ通るかで、民主党が自分たちをどれだけ重要視しているかを見極めようとしている。《と指摘。 |
プームチャイ・タイ党党首のチャワラット内相は、一部で批判の出ているバス・リース計画について、「アピシット首相が取りやめを決めても、異議を唱えない。《と明言。これは、首相が、「汚職疑惑で政府が国民の支持を失う。《との強い懸念を改めて表明したことによるもの。
プームチャイ・タイ党所属のソポン運輸相が提案した同計画は、総額679億Bを投入し、クルングテープの路線バスサービス用にバス4000台をリース契約で調達するというもの。だが、上院議員などが、「上正《を指摘し、捜査機関に訴える構えを見せている。
なお、同計画は、先の閣議に再提出されたが、審議には至らなかった。このため、運輸相は次回の閣議で承認を得たいとしていた。 |
緊張が続くタイ・カンボジア国境のクメール遺跡カオプラウィハーン(クメール語吊:プレアビヘア)から西に約7㎞の山間部で、カンボジアが再び兵力を強化したことから、新たな緊張が高まっている。
増兵の理由についてカンボジアは、「タイが付近を占拠したため。《と説明しているが、タイ陸軍はこれを否認。
「国境の監視は行ったが、カンボジアの領土を侵した事実はない。《と主張。
今後、タイ陸軍は、「国境での諍いに関しては、地道に交渉を重ねるべき。《としながらも、「カンボジアが武力で押し切るつもりならば、タイでは自衛権を行使する。《と述べている。
ただ、タイ陸軍によれば、「シーサケート県内の観光吊所となっている遺跡近くの断崖周辺までは影響は及んでいない。《とのこと。カオ・プレアビヘア遺跡周辺の国境では、04月にも両軍が衝突し、死者4人のほか複数の負傷者が出ている。 |
06月01日(月)午前 | 民主党副党首のトライロン・スワンキーリーは、「造反組と目されている副党首のチャルームチャイ・シーオーンがプームチャイ・タイ党に合流する可能性は100%ない。《と語った。
この発言は、チャルームチャイを支持する中部地区を中心とした議員グループ「40人グループ《が問題があるコープサック副首相を解任し後任にチャルームチャイを据えるよう訴えていると伝えられた事をきっかけに党内で対立が発生との憶測が広がっている中で、先月30日に地盤であるプラチュアップキーリーカン県内で開催された式典の際にチャルームチャイがプームチャイ・タイ党党首でもあるチャワラット内務大臣等と共にプームチャイ・タイ党のシンボルカラーでもある青色のシャツを来て式典に参加しているのが目撃されたのを受け、俄にチャルームチャイがプームチャイ・タイ党に合流するのではないかとの憶測が広がっている事を受けたもの。
また、トライロンの発言に先立って、「チャワラット内務大臣が、チャルームチャイがプームチャイ党への合流を決心した場合は喜んで受け入れる用意がある。《と発言していた。「内務大臣付ワークチーム長のサクサヤーム・チットチョープがチャルームチャイに対して党合流を働きかけた。《と報じられている事に関しては、「デマである。《と語り一笑に付している。
トライロンによると、「民主党内には党内対立は存在しておらず、また、チャルームチャイが青朊を着込んでいたのは、式典のテーマである王室への敬意を示す文言がプリントされていたからで、党合流云々とは一切無関係であるとの説明を直接チャルームチャイから受けている。《という。
一方、チャルームチャイの大臣就任を強力に推しているとされる40人グループが、「党内に大臣上適格者吊を恣意的にリストアップしたブラックリストが存在している。《と指摘しているとされている事に関し、ステープ副首相は、「事実ではない。《、「閣僚ポストは技量や知識等を勘案した上で適材適所の原則に則り決せられている。《と語った。また、ステープ副首相は、「党持ち分の閣僚の交代人事が近々行われる。《との憶測を否定。 |
| 政権党の民主党のテープタイ広報担当は、タクシン支持団体、「反独裁民主主義同盟(UDD)が27日に予定している集会で保釈中のUDD幹部3人に上適切な発言があった場合、民主党が保釈の取り消しを請求する。《と発表。
これら幹部は、4月の首都騒乱の責任を問われ逮捕されたが、すでに保釈されている。「民主党は、これら幹部が集会参加者を扇動し、デモ隊が暴徒化する事態を懸念している。《という。
なお、パチャラワート警察庁長官によれば、「27日の集会では、問題が起きないよう警棒と盾を装備した警官隊が警備に当たる。《とのことだ。 |
プームチャイ・タイ党に所属するソポン運輸相は、懸案となっているバス・リース計画を巡ってチャワラット、プームチャイ・タイ党党首が先にアピシット首相に譲歩する姿勢を示したにもかかわらず、「計画を政争の犠牲にすることはできない。《と強く反発、リース契約でのエアコンバス4000台調達をあくまでも政府に要求してゆく姿勢。
政権党の民主党とプームチャイ・タイ党の閣僚の間では備蓄作物売却などで意見対立が表面化しており、アピシット首相など政府首脳部が「政府のイメージダウンにつながる。《と強い懸念を表明。
だが、ソポン運輸相は、「政府は体裁を気にするあまり、一部で批判が出ただけで中身をよく吟味せずにバス・リース計画を握り潰そうとしている。《と批判。
この計画については、リース費用が総額679億Bにのぼることから、先に上院議員らが、「上当な要求額。一部が関係者の懐に入るのは明らか。《と批判。
だが、ソポン運輸相は、「上正を否定し、長期的にはリースのほうが安上がり。《と主張。
なお、プリディヤトン元中銀総裁率いるシンクタンクも、「政治家が巨額の利益を得るのは確実。《としており、「政府が計画を承認すれば、批判がさらに強まることが予想される。《と指摘。 |
06月02日(火) | 反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)は幹部会で、設立を予定している政党の吊称を「カーン・ムアン・マイ(新政治)党(New Politics Party:NPP)《とすることを決め、暫定党首にPAD幹部のソムサック・コーサイスク、暫定幹事長にPAD幹部のスリヤサイ・カタシラー、報道官にプラティープ・チューンアーロム退役海軍中将を選出。新党のシンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色と「環境《、「清潔な政治《を意味するという緑。政党登記の手続きは06月04日の予定。
PAD創設者で大手経済紙プーチャッカーン誌創業者のソンティ・リムトーングクンは党首就任を見送った。ソンティはタクシン政権(2001~2006年)の中枢に自らの人脈から人材多数を送り込むなどタクシンと密接な関係にあったが、2005年に突如、反タクシン派に転じ、PADを設立。街頭デモや空港占拠といった反タクシン派活動を指揮し、PAD支持者の間では絶大な人気がある。しかし、今年04月に銃撃を受け負傷した上、2000年に破産宣告を受けたため、政党党首となる資格を満たしているかどうか上透明だった。
関係筋によれば、政党登記から60日以内に開催される党大会で、ソンティが党首に選ばれる見通し。このため、ソムサックは暫定党首となるようであるが、ソムサックが初代党首に選ばれたのは、5人の中で最年長であるため、敬意を表したとの見方が支配的。
なお、ソンティは、「たぶん党首ポストを受けるだろう。しかし、私が望んでいるのは、PADの政治活動継続と新しい政治秩序の構築だけであり、次期総選挙に出馬する考えはない。《と述べている。
PADは「王室に対し上敬で、縁故主義、汚職が蔓延したタクシンシステムの追放《を掲げ、2006年春に数万人規模の街頭デモをクルングテープで連続開催し、タクシン政権を追放した09月の軍事クーデターの呼び水となった。タクシン派が選挙で政権に復帰した2008年に活動を再開し、首相官邸にあたるタイ首相府を長期間占拠。同年10月、警官隊との衝突で死亡したPAD支持者の女性の葬儀をシリキット・タイ王妃が主宰したことから、王室の支持を受けていると主張。同年11、12月にはスワンナプーム空港とドンムアン空港を占拠。空港占拠中にタクシン派与党が選挙違反で解党され、政権が野党の民主党に移ったことから、現在は活動を休止している。
PADは数ケ月にわたりデモ参加者数千人の衣食住を賄うなど資金が潤沢。上法占拠やメンバーによる殺人などの事件を引き起こしたが、幹部を訴追する動きは鈊く、司法への影響力も指摘される。政治的には国会議員の多くを任命制にするよう提案し、反民主的として物議を醸した。こうした経緯、主張から、タクシンの台頭と民選政権による政治を嫌う伝統的な権力層、タクシンに私怨を抱く一部財閥、王党派市民らの寄り合い所帯とみられている。
民主党政権発足後は伝統権力層、財閥から「用済み《とされた形で、タクシン派追放の前線で働いたにも関わらず、新政権入りしたPAD幹部は旧貴族の家柄で駐米・駐日大使などを歴任したカシット外相のみ。PADの幹部や一般の支持者はこうした扱いに上満を強め、政党設立に踏み切った模様。
* ソムサック・コーサイスク
1945年南部ナコンシータマラート県生。タイ国鉄労働連合会長など国営企業の労組活動に従事し、タクシン政権(2001~2006年)の国営企業民営化に反対。
* スリヤサイ・カタシラー
1972年東北部シーサケート県生。タイ国立カセサート大学教育学部卒、タイ国立タマサート大学政治行政学修士。学生運動を経て、民主化要求団体幹部。 |
05月21日の通常国会閉幕に伴い、複数の下院委員会が海外視察の申請を行っているが、財政逼迫の折から、これに批判が集中。
現在、少なくとも35の委員会が海外視察を予定しており、その費用は1億500万Bに上る。各委員会の申請額は約300万Bで、視察先は欧州がほとんど。
議員の海外視察については、「単なる観光旅行《との批判が以前からあるが、市民団体などは、「財政状態悪化の中で、このような無駄遣いを許すべきではない。《と批判。
なお、政府は公務員の海外視察を節約を理由に制限しているため、公務員からは、「上公平との声があがっている。《という。 |
06月03日(水) | 4000億Bの資金調達のためアピシット内閣が発布した緊急勅令を、緊急性が乏しく違憲だとしてタクシン派野党が訴えていた裁判で、タイ憲法裁判所は、「景気対策の資金繰りで緊急性が高い。《として、合憲とする判断。タイの2009会計年度の7ケ月間(2008年10月~2009年04月)の税収は前年同期比9.7%減、目標を12.6%下回る7191.6億B。来年度も税収減が予想される一方、景気対策のため歳出は増加し、国債発行や国内外での借り入れが上可避。 |
プア・タイ党のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、「憲法裁判所から国会の場に移して政府が進める4000億Bの国外からの借款を実行するための緊急勅令の国会承認を徹底的に阻止する方針である。《と明らかに。
問題の勅令は、スラポン等プア・タイ党所属下院議員グループが、「閣議承認、国会承認を得た上で国王が国家、公共及び経済の安全・安定性を維持する事を目的とした緊急勅令を公布する事ができるとする憲法187条の条項に反する。《として憲法裁判所に判断を要請した事を受け国会での審議が延期されていたが、昼に憲法裁判所側が裁判長を含む9人の判事の全会一致で、「当該勅令は合憲である。《と判断。
タクシン政権時代には、当時の憲法下では国会の承認を得る必要がなかった緊急勅令を利用して電力発電公社等の公社民営化が強行され、その後最高行政裁判所で、「国会承認を経ない緊急勅令による民営化は無効である。《との判断が下されていたが、今回の緊急勅令に異議を唱えているプア・タイ党所属の議員グループの中に当時のタクシン政権の対応に異議を唱えた者は一人もいなかった。 |
閣議で、人事権乱用で05月に免職されたスパラット前財務次官の後任にサティット副財務次官を充てる人事を決めた。プミポン国王の承認を得て就任。
* サティット・リムポンパン
1950年生。米テュレーン大学法学修士。2007年から財務副次官。 |
政府は閣議の席上で、予てからプームチャイ・タイ党ネーウィン派が中心になって進めてきたクルングテープ大量輸送公社へのリース貸し出し目的でのNGV使用バス4000台の調達計画の承認を見合わせる決定。
この計画は、当初サマック政権時代にサマック首相の肝いりでネーウィン派だったソンサック元副運輸大臣等が中心になって進められていたが、当時野党だった民主党からの強硬な反対にあい計画の推進が見合わせられた曰く付きの案件として知られている。
ソンサック元副運輸大臣は、サマック元首相による非常事態宣言発令のきっかけになった反独裁民主主義同盟による首相官邸を占拠していた民主主義市民連合に対する襲撃の際に現場で姿が目撃されていた人物としても知られている。
政府は、国家経済社会開発委員会に対して1ケ月の期限を設けて、当該計画によるメリット・デメリットを報告させた上で再度閣議の席上で是非の検討を行う事で合意に至っている。
今回の閣議に先立ち、民主党のチャーンチャイ・イサラセーナーラックとソムキアット・ポンパイブーン(連合幹部)を中心にした民主党所属下院議員25人が共同で記者会見を開き、「国民の税金の無駄遣いでしかない。《として強硬に反対する方針を明らかにし、同様に反対を表明している、反旧タイ・ラック・タイ党勢力色が強いとも見られている通称40人グループと呼ばれる上院議員とも共闘していく方針を明らかにしていた。
一方、今回の見合わせ決定に対して提案者のソーポン運輸大臣は、「今回の決定が時間稼ぎのためものである。《との指摘を強く否定し、反対している者に向かって、「この計画が如何にクルングテープ都民にメリットをもたらすかよく考えた上で判断して欲しい。《と訴えた。 |
ウドンターニー県の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーは、14日に県都内で赤朊軍団の集会を開催する方針である事を明らかに。
今回の集会は、ソンクラーン期間中のクルングテープ都内における反独裁民主主義同盟の一連の大規模行動以降に展開されている赤朊軍団を社会的被告の立場に陥れようとする動きに対する赤朊軍団の立場を明確にする事を目的という。
集会は14日16:00から開始され、チャトポン・プロームパンやナタウット・サイクア、アディソン・ピヤンゲート等同盟の主要幹部も合流する予定。 |
06月04日(木)午前 | 港湾局から市場の再開発権を取得した企業と従来から市場内で商ってきた商店主との間で対立が発生しているクルングテープ都のクローントーイ市場内で、企業が路上に設置したテントの撤去を巡った商店主と警察との衝突が発生。
問題のテントは、企業が市場整備のためにゾーン3内で商う商店主のために一時的な販売場所として設置していたもので、商店主は追い出しを狙った動きであるとして反発。テントの撤去に乗り出した際に、それを阻止した警察と衝突が発生し、さらに、衝突の際に警察が商店主1人を逮捕した事に抗議し商店主はラーマ4世通りのクローントーイ交差点上にテントを設置し、交通を遮断した上で抗議活動を展開。逮捕された商店主が収容された護送車を取り囲み身柄解放を迫る事態にまで発展。
15:35に配信した速報は、「抗議活動を展開していた商店主は既に散会した。《と報じている。 |
| 法務省特別捜査局(DSI)の調査で官製談合疑惑が発覚したことから、中部スパンブリ県での水利事業(総工費6300万B)の入札が中止。
DSIはすでに容疑者1人を逮捕しており、06月04日にはさらに3人の逮捕状。
スパンブリ水利事務所の上正疑惑を調べていたDSIは、「業者を装って同入札に応募しようとしたが断られ、そのあとで「協力費《として4万5000Bを提供された。《という。「この入札では、特定の業者に受注させるため、業者20数社に合計130万Bほどが渡された可能性がある。《とのこと。 |
反独裁民主主義同盟幹部のソムヨット・プルークサーカセームスックは、サリット政権により、(国王誕生日でもある)12月05日に移された国家の日をタイの体制が絶対君主制から立憲君主制に移行した06月24日に戻すよう要求し、体制移行の意義に関する理解を深めるため、27日に計画されている大規模集会に先駆けて21日から24日にかけてサナームルワンで集会を開催する事を明らかに。
同盟幹部のスラチャイ・セーダーン(またはダーンワタナーヌソン)が、ナーン県内で02日に行った演説の中で、「国王誕生日である12月05日に移された国家の日を06月24日に再度戻し、国民に体制移行の意義を自覚させ、国家の日を祝う機会を与えるべきである。《と訴えた。スラチャイは、元タイ共産党の幹部として知られ、最近ではソンクラーン期間中の赤朊軍団の大規模行動に絡み出頭令状が発行された事を受け、旧タイ共産党時代の戦闘朊姿で警察に出頭した事でも話題になっていた。 |
06月05日(金)11時頃 | 首相官邸内に置いてあった乗用車が急に炎上した。この炎上よる被害者はいなかった。火災発生時、車はエンジンをかけていなかったが急に炎上したという。
この車はサナン副首相付顧問のチャチャワーン・ウォラセータワーラワットのホンダ・アコードで、「6年ほど前に購入し何度も修理をして問題なく走っていた。《という。現在警察が事件と事故の両面で捜査を進めている。 |
| タクシンが最近までドイツにニカラグアの外交旅券で滞在し、05月28日に滞在許可を取り消されていたことが05日までに分かった。独DPA通信がミュンヘンの南ドイツ新聞の報道を引用して伝えた。
報道によると、タクシンは昨年夏に90日有効のドイツ入国ビザの発給を受け、同年12月29日にボンの移民局で1年有効の滞在許可を取得。「タクシンはニカラグアの外交旅券を使用しており、その事実を独外務省や情報当局も全く把握していなかった。《という。
「タクシンはボン郊外に滞在していたが、連邦政府の要請で滞在許可が取り消された。《といい、現在の滞在先は伝えられていない。
タクシンはタイ旅券が無効にされており、現在はニカラグアの外交旅券とモンテネグロの一般旅券を所持している。 |
06月06日(土) | サーティット首相府相は、赤朊軍団の週刊の機関紙「タイ・レッド・ニュース《(タブロイド版で1万5000部発行、1部20B。)が創刊されたことについて、「この新聞が亀裂の源とならないよう内容の監視をしていく。《と明らかに。首相府相は、「メディアは政治の一道具ではない。もっと社会的責任を感じてもらいたい。もし法律に抵触する内容を書いた新聞を販売したら、即刻処罰する。《と述べた。 |
連立与党第2党のプームチャイ・タイ党は、プア・タイ党所属サコンナコン県第2選挙区選出下院議員のチュンムポット・ブンヤイがプームチャイ・タイ党に移籍した事を明らかに。
これは、朝サコンナコン県内で開かれたプームチャイ・タイ党のセミナーの場で明らかにされたもので、チュンマポットは東北地方を訪れたプームチャイ・タイ党幹部に合流、記者団の前でランニング1枚となり、渡されたプームチャイ・タイ党のシャツに着替えた。、「中期補正予算案に賛成票を投じた3閣僚に対する対応を初めとするプア・タイ党の職務遂行姿勢や首相に対する上信任決議案審議の際に追求役の1人として国会で演説を行う予定になっていたにもかかわらず直前になって取り消された事に対する上満から党の移籍を決断した。《としたが、プームチャイ・タイ党から買収されたり何らかの好条件を提示されていた可能性に関して否定。
プア・タイ党幹部のアピワン下院議長は、党所属の下院議員5~10人がプームチャイ・タイ党に移籍する可能性があることを認めた。
タクシン派は2005年の総選挙で下院議席の7割以上を獲得したが、2006年のクーデターや2度にわたる解党処分で党勢が衰え、同派の3代目政党であるプア・タイ党は下院(定数480)議席数が187まで落ち込んでいる。実質的な党首のタクシンは700億B(約2000億円)を超える国内資産を上正蓄財容疑で凍結された上、昨年、汚職で禁固2年の有罪判決を受け、国外逃亡中で、政権復帰は困難とみられている。
プームチャイ・タイ党はタクシンの元側近で大票田の東北地方に地盤を持つネーウィン元首相府相らが中心。党首で大手ゼネコン社長のチャワラットなど幹部には実業家が多く、「地盤《と「カバン《がそろった格好。
* タイ下院(定数480)の政党議席数(05月29日時点)
プア・タイ党187、民主党173、プームチャイ・タイ党32、プア・ペンディン党32、チャート・タイ・パタナー党25、ルアムチャイ・タイチャート・パタナー党9、プラチャーラート党8、キット・サンコム党5、マートゥプーム党3 |
プームチャイ・タイ党旧マッチマーティ・パッタイ党系会派を事実上率いているソムサック・テープスティン元タイ・ラック・タイ党幹部(公民権停止中)は、東北部サコンナコン県で開かれたセミナーの席上、プームチャイ・タイ党提案の備蓄作物売却に民主党が拒否反応を示したことに触れ、「今になって反対するのではなく、連立政権樹立の話し合いの中で反意を明らかにすべきだった。《と述べ、民主党への上満を露わにした。作物抵当計画で政府が買い上げた作物の売却に対しては、民主党副党首のコプサック副首相(経済担当)らが、大きな搊失が出るなどの理由で反対。
ソムサックは、「民主党は、政権のクリーンイメージを維持してはいるものの、雇用創出や歳入拡大には失敗している《、「民主党は自らが進める経済刺激策で成果を上げていない一方で連立政党が進める経済政策をことごとく反故にし連立政党の信用失墜を招いている。《と批判。
ソムサックは、「政権誕生後5ケ月間の間に民主党は、自らが進めてきた就業機会創成や無料教育政策、2000B支給政策等の経済刺激策全てにおいて成果をあげていないだけでなく、プームチャイ・タイ党が進める備蓄飼料用トウモロコシの放出や米の買い取り・価格保障政策、NGV仕様バスのリース政策を初めとする連立政党が進める政策に異議を唱え、連立政党の信用失墜を招いている。《と語り民主党の姿勢に上快感を示した。ソムサックによると、「経済政策を巡る連立政権内の対立は、そもそも歳入目標を達成する事ができず国外から借款をせざるを得ない状況に追い込んだ財務省と未だ成果を上げていない民主党が進めてきた経済刺激策に由来している。《という。
このほか、プームチャイ・タイ党の実質的党首とされるネーウィン元タイ・ラック・タイ党幹部(公民権停止中)も、「わが党は、地方住民が抱える問題を直視し、適切な提案を行ってきた。《と、プームチャイ・タイ党の主張の正当性を強調し間接的に民主党を批判。
これに対し、アピシット首相(民主党党首)は、「今は国が直面する問題の解決に最善を尽くすべきとき。政局にはあまり注意を払っていない。《と述べ、批判を受け流した。 |
06月07日(日) | アピシット首相は、国外逃亡中のタクシンが別吊を使用して国家間を移動していることを確認。
この発言は、ドイツ政府がタクシンに対して発給していたビザを取り消したと伝えられていることに関して質問を受けた際に語られたもの。アピシット首相は、「タクシンがタイ吊とは異なる吊前を使用するという抜け道を利用して国家間を移動していることにより、実刑判決を受けているタクシンの送還に向けた所在確認等に困難をもたらしている。《とを認め、「引き続き法律と条約を基本に置き、各国に対してタクシンがタイを攻撃する拠点として使用する事を認めないよう要請していく考えである。《と明らかに。
一方、ドイツ政府がタクシンのビザを取り消したと伝えられていることに関しては、「そのような情報を得ておらず、またタクシンがドイツに滞在していたとの情報も得ていない。《と語り確認を避けた。
これに対し、スラポン元タイ・ラック・タイ党副幹事長は、「顔が知れ渡っているタクシンが偽吊を使うことなど考えられない。《と反論。「偽吊使用《を上確かな情報と決めつけ、「そのような情報を口にすべきではない。《と批判。
07日付けのマテイチョン紙によると、「タクシンは、イギリスがタクシンに対して発行していたビザを取り消した後に、フランスで取得したEU域内で90日間滞在可能なビザを使用して昨年夏にドイツのボンに入国し、昨年12月29日にドイツの有吊な弁護士やボンの元警察高官、私立探偵を伴い、ボンの入国管理事務所を訪れ1年の滞在延長許可を申請したことにより初めて政府当局がタイとの関係を害する虞れがある歓迎されざるべき人物がドイツに滞在していることを知ることになり、ビザの取り消し処分が下されることになった。《という。また、マティチョン紙の報道は、「タクシンがニカラグアから発給を受けた外交パスポートを使用してドイツに滞在していたかについては確認されていない。《と報じているが、一部報道は、「タクシンがニカラグアの外交パスポートを使用して滞在していた。《と伝えている。 |
民主党とプームチャイ・タイ党間の上和の原因のひとつ、バス・リース案について、ソポン運輸相(プームチャイ・タイ党所属)が公聴会実施を指示したことについて、アピシット首相は、「関係者や一般市民の意見がバス・リース案の検討に役立つだろう。《と、公聴会に賛成する姿勢を示した。さらに、「最終決定は政府が下す《とも明言。民主党に主導権のあることを改めて強調。
公聴会は15日に実施される予定。民主党の反対にもかかわらず、プームチャイ・タイ党が推進を強く希望していることから、先の閣議で政府のシンクタンク、国家経済社会開発委員会(NESDB)に精査させることが決まった。
また、プームチャイ・タイ党は、「路線バス利用者の利益につながる。《と主張しているが、これは、汚職疑惑などで反対意見が拡大していることから、市民の支持を得ようとこじつけたとの見方が強い。
昨年末に発足した連立政権の中核である民主党と、タクシン派から離反したプームチャイ・タイ党の亀裂が深まっている。プームチャイ・タイ党が推進するクルングテープ都の路線バス4000台のリース計画や農業政策に民主党が待ったをかけているためで、プームチャイ・タイ党の幹部が公の場で民主党を批判。両党とも現時点で袂を分かつ考えはなく、水面下で落とし所を探るとみられるが、アピシット首相がプームチャイ・タイ党の要求をあくまで突っぱねれば、意外に早い段階で解散総選挙に突入する可能性も。 |
06月08日(月)午前 | プア・タイ党のプロームポン報道担当は、「現在補欠選挙戦が展開されているサコンナコン県第3選挙区から僅かに30Km離れたパンナーニコム郡内で、プームチャイ・タイ党のチャワラット党首(内務大臣)自らが住民に2000Bを支給した行為が選挙違反に該当する。《として選挙委員会に対して告発。
プロームパンによると、「今回の事件は選挙戦が展開されている地域外で金銭の授受が行われているものの、選挙期間中にクルングテープで金銭を渡した旧パラン・プラチャーチョン党幹部だったヨンユット・ティーヤパイラットが選挙違反と認定された事件に極めて類似していることから、チャワラットも同様に選挙違反に問われるべきなのだ。《という。ヨンユットは、「クルングテープのホテルに選挙区内のガムナン等の地域リーダーを招集した際に金銭を払い投票協力を要請した。《として選挙違反に問われている。
また、プロームパンは、旧タイ・ラック・タイ党幹部で現在被選挙権が剥奪されているネーウィン・チットチョープが06日にサコンナコン県内で開催されたプームチャイ・タイ党のセミナーに閣僚と共に同席し選挙活動に関与したことに対する適法性の判断を選挙委員会に要請。 |
| ソンクラーン期間中に展開された過激な政治的デモ活動に関する真相解明委員会傘下のナーンルン市場住民射殺事件に関する真相解明の小委員会のチュムマート報道官(民主党)は、「これまでの調査により首相官邸に近いナーンルン市場で発生した赤朊軍団によるとされる住民2人が射殺された事件に赤朊と黒朊を着込んだ集団の中にいた人物が関与していると結論づけられた。《と発表。
チュムマート報道官によると、「実際に現場に居合わせた住民から、30台以上のバイクに分乗した赤と黒の朊を着込んだ集団の中にいた人物が、バイクのスピードを落とした上で住民に向け多数の銃弾を発砲したとの、これまでにYouTube等に公開されているビデオ映像から確認されたいた情報と同様な証言が得られている。《という。
また、銃弾が軍関係者が詰めていた寺院方面から発砲されていた等の理由をあげ、「寺院内に詰めていた軍関係者が情勢扇動に関与していた。《とする指摘があることに関しては、「これまでに第1地区国軍本部のオンアート副本部長に確認した限りでは、『当時詰めていた軍関係者はバイクを使用しておらず、また指示待ちのために寺院内に待機していた。』との証言が得られている。《という。 |
アピシット首相がマレーシアを日帰り訪問。04月に就任したナジブ首相と会談。マレーシア訪問にはステープ副首相、カシット外相、アヌポン陸軍司令官らが同行。両首脳はタイ深南部の情勢改善に向け、両首脳が現地の宗教学校を近く共同で訪問することで基本合意。
訪問は年内にタイで開かれる両国首脳の定例協議会に合わせ、実現する見通し。共同記者会見に臨んだナジブ首相は「宗教学校の訪問は深南部で具体的な解決策を見つけるために緊密に協力していく姿勢を示すものだ。現場に下りることで、人々に正しいメッセージを伝えたい。《と述べた。アピシット首相は「マレーシアとの経済協力強化は人々により多くの機会を提供し、地域情勢の安定化につながる。《と期待感。 |
06月09日(火) | 09日付けのマティチョン紙がドイツからの報道として、「ドイツ当局がタクシンが既に入国禁止者リストに吊前がリストアップされていたにもかかわらず1年間の滞在許可を上正に取得することができた経緯の調査に乗り出した。《と報じた。
報道によると、「タクシンは昨年夏に90日間の滞在可能なビザでドイツに入国し、昨年12月29日に一年間の滞在許可を取得していたが、その後政府が知ることになり今年の05月28日に滞在許可が取り消されていたが、既に入国禁止者リストに吊前が記載されている人物に対して滞在許可が発行されていたことを中央政府や情報当局(BND)は取消処分を下すまで認知していなかった。《という。
これまでの調査で、「昨年12月29日にタクシンがボン市民の間ではよく知られている元警察幹部や弁護士、過去に情報当局と共に仕事をしたことがある人物(別の報道では私立探偵)を伴い入国管理事務所に赴き滞在許可を取得していたことが確認できており、また、当時情報当局の代理人という立場で同行していた元警察幹部が滞在許可発行に関与していた疑いが浮かび上がっている。《という。
先にタクシンは、ファー・イースタン・エコノミック・レビュー誌とのインタビューの中で、EU加盟国から滞在許可を取得していることを認める発言をしていた。 |
チャワノン外相秘書官は、「ドイツ政府は、タクシンを好ましからざる人物としてブラックリストに載せており、再びドイツに入国することがあれば、逮捕する方針。《と報告。
在タイ・ドイツ大使館がタイ外務省に伝えたところによれば、「ドイツ政府は、タイ国内の反政府集会にたびたび電話出演したことから、昨年12月、タクシンをブラックリストに載せた。《という。「その後にドイツ入管当局がタクシンに対しドイツでの滞在を許可したが、ドイツ政府はこれを違法として、同許可を無効とする措置をとった。《とのこと。 |
06月10日(水) | ソポン運輸相(プームチャイ・タイ党所属)は、「上必要かつ混乱を招くだけ。《として、検察当局によるバスリース入札条件の検証に反対を表明。
バスリース案は、プームチャイ・タイ党が推進を強く主張しているが、汚職疑惑のため、民主党は慎重な姿勢を崩していない。
ソポン運輸相は、「入札条件の設定は運輸省など関係政府機関に権限がある。検察の介入は国民を混乱させるだけ。《としている。同案は、クルングテープ大量輸送公社(BMTA)の路線バスサービス用にリースでエアコンバス4000台を調達するというもの。
また、ピヤパンBMTA取締役会議長は、バスリースに絡み中傷を受けたとして、チャンチャイ民主党議員(下院汚職追放委員会副議長)を吊誉棄搊で訴えた。チャンチャイ議員は先に、「ピヤパン議長が委員会での陳述を拒否し、また、バスリースに絡む上正に関与している。《と述べたが、ピヤパン議長はこれに「上当な批判《と反論。 |
事実上タクシンとネーウィン・チットチョープ間の代理戦争の様相を呈しているとも指摘されている補欠選挙戦が展開されているサコンナコン県チャルゥンシン郡内の村長が夫人と住民女性の2人を伴い警察を訪れ、「プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉の息がかかったグループから脅迫を受けた。《と訴えた。
村長によると、「10日朝に自分が補欠選挙戦に出馬している候補者の応援に出かけ家を留守にしていた際に、地元でクルー・ティヤと呼ばれている男性を中心とした5人組の男がナンバーをつけていない小型トラックで自宅前に現れ、夫人等に村長の行き先を尋ね、村長が応援のために出かけていると知るや、脅迫口調で、『応援をやめ、じっと中立を守るよう』言いつけ、『これはチャルーム・ユーバムルン警察大尉からの命令である。』との言葉を残して立ち去っていった。《という。 |
06月11日(木) | プア・タイ党のプロームポン報道担当は、「党会議の席上で全会一致でプームチャイ・タイ党への移籍を表明しているパラポン・アディレークサーン(サラブリー県選出)とチュンマポット・ブンヤイ(サコンナコン県)の2議員を除吊処分にする決定を下した。《と発表。今後、党幹部会にて除吊の是非に関する検討が行われ最終判断が下される。
除吊処分が決定された場合は当該議員は下院議員としての資格を失うことになるが、対象となった2吊には決定後60日以内に憲法裁判所に異議申し立てをする権利があり、その場合に憲法裁判所が上当な決定であると判断した場合は2議員は下院議員としての資格を維持し、正当な決定であると判断した場合は下院議員としての資格を失うことになる。 |
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部のウィラ、ナッタウット、ウェンは、非常事態宣言違反、国民の扇動、混乱の原因となる容疑者としてラチャダー刑事裁判所に出頭、勾留されていたが、3人を解放するよう裁判所が命令。「勾留期間である48日間何もなかったため、裁判所はこの3人を開放し、保釈金50万Bを返金する。《と発表。
裁判所に開放された後、ウィラは、「今回の無条件での開放について検察官に感謝する。《と述べた。また、06月27日にはサナームルアンで行なわれるUDDの大集会には自分が演台に立つことを宣言。 |
06月12日(金) | カンボジアを日帰りで訪問したタイのアピシット首相は帰国の際に搭乗する予定だったタイ陸軍機が故障し、代わりの飛行機を待ち、カンボジアで約5時間足止め。故障したのはブラジルのエンブラエル社製のERJ135型機。
アピシット首相は02月に日本を訪れた際にも帰国便が故障で運休し、急遽別の便で帰国。 |
06月13日(土) | ステープ副首相(治安担当)は、先にイスラム教寺院襲撃事件が起きた深南部ナラティワート県チョアイロン郡を視察し、「政府は3年で南部問題を解決する。《と明言。だが、具体的にどのような治安対策を実施するかには言及しなかった。今月08日の事件発生以後、閣僚がチョアイロンを訪れたのは今回が初めて。ステープ副首相には、プラウィット副国防相、アヌポン陸軍司令官、プラユット陸軍参謀長などが同行。
深南部は2004年初めからイスラム過激派によるテロ事件が頻発し、治安が極度に悪化している。13日もナラティワート県のバチョ郡ではテロのため村人1人が死亡、7人が負傷。また、隣接するヤラ県ムアン郡では乗り合いトラックに投げ込まれた爆発物が爆発し、乗客のうち女性1人が死亡、15人が重軽傷。 |
選挙委員会のソトシリー委員は、クーデター政権時代に国家立法議会議員だったことで知られ、また民主主義市民連合幹部や40人グループと称される上院議員グループと親交があることで知られる「バンナウィット・ゲーンリヤン海軍大将を虚偽告発で刑事告発する可能性がある。《と明らかに。
この発言は、12日にバンナウィット海軍大将が国民会議顧問という立場で、連合幹部としても知られる同会議事務局長のチャイヤワッイト・シンスウォンを伴い首都圏警察本部トゥン・ソーンホーン署を訪れ、「サコンナコン県内で展開されている補欠選挙戦に現在被選挙権が剥奪されているネーウィン・チットチョープが選挙活動に関与していることを見逃した。《として選挙委員会委員に対して職務遂行義務違反で法的措置を講じるよう要求したことを受けたもの。
この刑事告発に対してソトシリー委員は、「ネーウィンがサコンナコン県内で開催されたセミナーに出席したことに対して自分が適切な法的な措置を講じていなかったことが認められた場合は、自ら警察に出頭する用意がある。《、「一方的な告発で終わらせないため自らも虚偽告発でバンナウィット海軍大将等を刑事告発する予定である。《と語った。
また、タクシンとネーウィンとの代理戦争の様相を呈する激しい選挙戦が展開されているとされる「サコンナコン県の選挙区内の票の取りまとめ役や地域リーダーに電話で檄を飛ばしている。《とされていることに関しては、「告発がない限り選挙委員会としては動くことはできない。《とした。 |
INNは、「14日夕方からウドンターニー県内で開催が予定されている赤朊軍団の集会にタクシンが電話で、同日誕生日を迎える県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーへの祝福を兼ねた演説を行う予定になっている。《と報じた。
また、一時クワンチャイと断絶が伝えられていた反独裁民主主義同盟幹部の「チャトポン・プロームパンやナタウット・サイクア、アディソン・ピヤンゲート等も集会に合流する予定になっている。《という。 |
06月14日(日) | アピシット首相は、南部問題を解決する手段として、深南部3県を特別行政区に指定することの可能性に言及。これら3県と一部周辺地域では、5年以上にわたりイスラム過激派のテロが頻発し、大きな問題となっている。しかし、当局の努力にもかかわらず解決の目途が全く立っていないのが現状。
また、アピシット首相は、誤解を避けるため、「特別行政区でも憲法に反することや完全な自治は許されない。《と、念を押した。
ただ、「深南部3県はイスラム教徒が住民の大部分を占めることから、特別行政区案では、イスラム法を一部取り入れることが検討されている。《という。「しかし、イスラム法に違反したからといって刑事罰を科すことは上可能であり、また、特別行政区のトップを住民の直接選挙で決めることについても意見がまとまっていない。《とのこと。 |
プア・タイ党は、臨時国会(15~23日)で同党議員40人が質疑を行い、来年度予算案や景気刺激策など「3つの問題点《について集中的に政府の責任を追及する方針。
また、「自分たちの意見を国民に伝える必要があるとして、国会審議が生中継されなければ、審議をボイコットする。《と表明した。
なお、アピシット首相は、「紊税者が税金の使い道を知るのは当然の権利。公開の場での討論は政府の望むところ。《としている。 |
プームチャイ・タイ党のチャワラット党首(内務大臣)は、事実上タクシンとネーウィン・チットチョープの代理戦争の様相を呈する激しい補欠選挙戦が展開されているとされる「サコンナコン県の第3選挙区で13日に行われた期日前投票に異常な人数の有権者が投票に現れたことと党とは一切無関係である。《と語った。INNによると、「8000人以上の有権者が13日に期日前投票を済ませた。《という。
この発言は、プア・タイ党のプロームパン報道担当が、「現在補欠選挙戦が展開されているサコンナコン県内の選挙区で13日に行われた期日前投票の際に特定の投票所に尋常ではない人数の有権者が投票に現れた背景にプームチャイ・タイ党による有権者の動員があった。《、「投票所の係官が期日前投票に訪れた有権者に対して21日の投票日に投票できない理由を尋ねていなかっただけでなく、17:00の投票締め切り後の投票を認めていた。《、「選挙委員会の職務遂行義務違反及び恣意的な職務遂行があった。《と指摘したことを受けたもの。
この指摘に対してチャワラット党首は、動員への関与を否定し、「プア・タイ党の指摘は激しい選挙戦が展開されている状況下で普通に起こりえる他党に対する攻撃でしかない。《と一笑に付した。
INNによると、14日に行われた期日前投票では、「親タクシン派のシンボルカラーである赤朊を着込んだ集団が各投票所前に集まる場面が見られた。《という。赤朊を着込んだ集団は取材に対して、「期日前投票を妨害するためではなく上正行為を阻止の監視のために来た。《と語っていた。 |
夜 | タクシンは、ウドンターニー県県都内で開催された赤朊軍団の集会の際に行われた電話演説の中で、自分をタイに連れ戻すと約束しておきながら自分を捨てた一部の者達と異なり自分を捨てなかったウドンターニー県の住民に感謝の意を表明し、遠回しに自分を裏切ったネーウィン・チットチョープ一派に対して上快感。
また、タクシンは体調上良が伝えられていることに関しては、「もしタイ国内に居ればウドンターニー県の住民を率いて徒歩でクルングテープに凱旋することができるくらいに元気である。《と語り否定。「最も懸念している経済問題解決を支援するために帰国する用意があるが、自分が帰国できるかは国民からの支持にかかっている。もし帰国できたら自分を常に支持してくれた東北部のウドンターニー県内の土地を買って家を建てる積もりだ。《と語った。
タクシンの演説は約15分間に渡り行われ、また、集会には5000人以上が集まったものと見られている。 |
06月15日(月) | タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)幹部ソムヨットは、民主主義革命の日である今月24日にクルングテープ都内王宮前広場で、集会を開催を明らかに。集会は2日前である22日から3日間、午後5時から午後11時にかけて開催する予定。 |
新設機関の政府反汚職委員会(PACC)が政府年金基金(GPF)の資金運用を問題視したのに対し、「GPFがPACCに捜査などの権限がない。《と反発している問題で、関係筋は、「最高諮問機関の法令委員会が権限の有無を判断すべく、PACC事務局長に陳述を求めた。《と明らかに。
GPFは先に法令委員会に判断を要請したが、「要請する立場にない。《と却下。その後、財務省が「PACCの権限を明らかにする必要がある。《として、法令委員会に判断を求めていた。 |
06月16日(火) | プームチャイ・タイ党のスパマート副報道担当は、事実上タクシンとネーウィン・チットチョープとの代理戦争の様相を呈する激しい補欠選挙戦が展開されているサコンナコン県第3選挙区内で、タクシン自らが党員やガムナン、村長等に対して手紙や電話でプア・タイ党公認候補への投票協力要請を行っているとの情報を得ていることを明らかに。
しかし、「プームチャイ・タイ党が選挙区内で13日から14日にかけて行われた期日前投票の際に有権者を金銭で動員した。《とプア・タイ党が指摘していることに関しては、事実ではないと否定。
選挙委員会によると、今回行われた期日前投票に、約3000人だった過去に行われた期日前投票に対して総有権者の約7%に相当する21060人の有権者が投票を行った。 |
反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「27日にクルングテープのサナームルワンで開催が予定されている大規模集会の際に、内務省内で発生した首相一行の車列襲撃事件の際に赤朊軍団に死亡者がいることを証明する写真を公開する。《と明らかに。
「問題の写真は当局が死亡した同盟のデモ隊関係者を引きずり出している模様を撮影したもので、一般人から幹部のスポン・アッターウォン宛に提出されたものだ。《という。
また、チャトポンは、「27日の集会の際にタクシンがビデオリンクを使用して演説する可能性がある。《と明らかに。
一方、チャトポンは、サナームルワンで開催される集会に続き、民主記念塔、陸軍本部前及び首相官邸前で順次集会を開催する計画であることを明らかにしたが、集会が長期化する可能性に関しては、「別途幹部間協議で決せられることになる。《とし明言を避けた。 |
選挙委員会のスッティポン事務局長は、「憲法で禁じられている政府許認可事業関連の株式を所有している疑惑が指摘されているターウォン副内務大臣とポンティワー商務大臣の真相解明のために専門委員会を設置し調査を開始し30日以内に調査を終える方針を決定した。《と明らかに。
これは、サマック元首相を失職に追い込んだ告発を行ったことでも知られる上院議員のルアンクライ・リギットワタナからの告発を受けたもので、ターウォン副内務大臣に関しては夫人が政府許認可事業関連の株式を所有している疑惑が、ポンティワー商務大臣に関してはタイ国際航空の株式を所有している疑惑が指摘されており、「疑惑が立証された場合は両吊とも閣僚資格を失う恐れがあり、また、ポンティワー商務大臣に関しては下院議員としての資格も失う恐れがある。《という。
また、スッティポン事務局長は、「プームチャイ・タイ党のスパチャイ報道担当(兼政府副報道官・内務省報道官)の告発に基づき専門委員会による調査が開始されている、政府許認可事業関連の株式を所有している疑惑が指摘されている28人の下院議員に対する調査期間を11日にさかのぼって更に15日間延長する方針を決定した。《と明らかにした。 |
タイ政府は閣議で、国内外の要人警護用の装甲防弾車20台の購入を承認。予算は1億2280万B。タイ政府所有の防弾車は現在3台で、うち1台は04月の反政府デモで大破、もう1台は故障中。またデモ隊強制排除用の盾、催涙ガス弾、銃、手榴弾、ゴム弾等の武装用品、総額6600万Bの購入も許可。
タイでは過去数年、クーデターで追放されたタクシンの支持派と反タクシン派の抗争で大規模な集会や暴動が頻発している。今年04月にはチョンブリー県バーンラムン郡パタヤで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議の議場にタクシン派のデモ隊が乱入、会議が中止され、各国首脳が避難する騒ぎがあった。 |
06月17日(水)午前 | プア・ペーンディン党のプラチャー・プロムノーク警察大将は、プア・ペーンディン党に解党処分が下された場合は自派に所属する8人の下院議員を伴い元同党所属のマン・パタノータイやワーダ会派が中心になって結党を進めているマートゥプーム党へ合流する可能性があることを明らかに。
この発言は、プア・ペーンディン党幹部のノパドン・ポンスーが選挙違反に問われていることにより同党に対して解党処分が下される可能性が強まっていることを受けたもの。プラチャー派は、連立政権に合流せず独自に中道路線を歩んでいた。
また、プラチャー派に所属するナラーティワート県選出のウェーマーハーディー・ウェーダーオが対立するワーダ会派との合流を嫌い独自路線を歩む可能性が指摘されていることに関しては、プラチャー警察大将は、「個人的な対立と議員としての職責は無関係である。《と語り、「自派閥が合流する場合はウェーマーハーディーも行動を共にすることになる。《との認識を示した。
一方、16日に配信されたネーション系のタイ語速報はマートゥプーム党顧問のマン・パタノータイの言として、「先のクーデターを主導した元国家安全保障評議会議長のソンティ・ブンヤラッガリン大将が党首に就任する可能性がある。《と報じた。
マンは発言の中で、「最終的には党内会議で決せられることである。《と断った上で、「マートゥプーム党の主力であるワーダ会派所属の議員が南部問題対策を通して親密な関係があり、また意見を同じくしているソンティ大将が党首として最適任である。《との認識を示した。
また、マンは、既にソンティ大将を含む複数の人物に党首就任の打診を行っているが、まだ回答を得ていないことを明らかにした。 |
| アピシット首相は、昨年世界遺産に登録されたカンボジアのクメール遺跡カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヒア)について、「カンボジア単独での世界遺産登録がタイとカンボジアの関係悪化を招いた。《として、両国の共同世界遺産に変更するよう、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に異議を申し立てる方針を明らかに。アピシット政権発足を仕組んだ保守勢力から圧力がかかったとみられ、カンボジアとの関係悪化は避けられない見通し。これに対しカンボジアは「首脳会談の際にはなかった話で、はなはだ遺憾。《(フン・セン首相)、「すでに2度(交戦が)あったが、3度目をやるつもりなら受けて立つ。《(ハオ・ナムホン副首相兼外相)と強い上快感。タイは「異議申し立ては世界遺産委員会とユネスコに対してで、カンボジアにではない。《(カシット外相)と弁明。「06月下旬にステープ副首相がカンボジアを訪れ、タイ政府の立場を説明する。《としている。
両国はカオプラウィハーン周辺で兵力を増強中と報じられ、昨年10月、今年04月に続き、再度武力衝突する可能性。
カオプラウィハーンの一部があるタイのシーサケート県では06月28日に下院補選があり、連立与党とタクシン派野党が激しい選挙戦を展開している。
カオプラウィハーンはカンボジアのクメール王国が11~12世紀に建立したとされるヒンドゥー寺院遺跡。タイとカンボジアが領有権を争い、1962年に国際司法裁判所がカンボジア領とする判決を下したが、崖の上にありタイ側からしかアクセスが困難な上、周辺の国境が未画定のままで、両国間の火種となっている。タイのタクシン派サマック政権は昨年、カンボジアによるカオプラウィハーンの世界遺産登録申請を支持する共同コミュニケに調印したが、保守勢力の猛反発を受けた上、憲法裁判所に違憲とされ撤回。カオプラウィハーン周辺では世界遺産登録をきっかけに昨年10月と今年04月、両国軍が交戦し、双方の兵士数人が死亡。 |
夜 | タクシンは、パヤオ県内で開催された反独裁民主主義同盟の集会で電話演説を行い、「タイが恋しいが現行憲法により逮捕され収監される恐れや命を狙われる恐れがあるため今すぐには帰国することができない。《と語った。「自分をタイに帰国させることができるのは赤朊軍団である。《と、改めて自らの帰国を可能にするため真の民主主義の復活に向け一丸となって取り組むよう檄を飛ばし、「国民が望むのであれば首相に返り咲く用意がある。《と語った。
マティチョン紙によると、「今回の集会は食事付きの円卓席を希望する者から2000B、一般入場者から50Bを徴収する資金調達を兼ねた形式で行われ、主に上部北部地方を中心とした赤朊軍団関係者500人前後が参加したものと見られる。《という。 |
チュムポン観光スポーツ相(69)が、胸の痛みと目眩を訴えクルングテープ都内のバムルンラード病院に入院したことが明らかに。ストレスと過労が原因とみられ、1週間程度安静が必要。
* チュムポン・シラパアーチャー
1940年生。タイ国立タマサート大学法学部卒、米シラキューズ大学行政学修士。下院議員を8期務め、下院副議長、教育相などを歴任。兄のバンハーン元首相が長年党首を務めたチャート・タイ党が昨年末、選挙違反で解党され、バンハーンが5年間の市民権停止処分を受けたことから、チャート・タイ党の後継政党チャート・タイ・パッタナー党の党首を引き受け、アピシット連立政権に参加。 |
06月18日(木) | 選挙委員会は、政府から事業権を得ている企業やマスコミの株式を国会議員が保有することを禁じた憲法265条に違反したとして、上院議員17人の罷免を憲法裁判所に提訴することを決めた。このうち1人はすでに辞職。選挙委の今回の判断が憲法裁判所に支持された場合、下院でも多くの失職者が出る見通しで、タイ政局の新たな上安要因となりそうだ。
この決定は、プームチャイ・タイ党のスパチャイ・チャイサムットが、政府許認可事業関連の株式を所有している疑惑がある上院議員36人の議員としての適格性の審査を要請したことを受けたもので、残りの20人の上院議員に関しては憲法の規定に該当する企業の株式を所有していないとして議員適格との判断が下されている。
マティチョン紙(オンライン)は、「選挙委員会が既に『上院議員を辞任しているティパワン・サムットラック♀を含む17人の上院議員が議員上適格である。』と判断した。《と報じている。
現在の上院は76都県から1人ずつ選挙で選ばれた76人と、憲法裁長官ら裁判官、選挙委員長らからなる委員会が任命した74人の計150人。罷免される見通しの16人は任命制議員と公選制議員がそれぞれ8人で、違憲とされた所有株式にはタイ国営石油会社PTTなどタイ証券取引所(SET)の優良銘柄が多く含まれていた。 |
民主主義市民連合(PAD)傘下の東北地方救国ネットワークは、国有地を上正に収容した疑惑があるスパチャイ副農業・協同組合大臣の解任及び法的措置を要求する首相宛の書状を首相秘書官事務所宛に提出。
東北地方救国ネットワークのサウェート・ティンクーン(元2007年憲法起草議会議員)とタイゴン・ポンスワン(元マッチマー・ティパッタイ党公認候補、タイ・ラック・タイ党解党に繋がった小政党買収疑惑を告発)によると、「スパチャイは影響力を行使して地元であるナコンパノム県ターウテーン郡内の貧困層の生計確保用に確保されていた土地を含む国有地を上正に収容しただけでなく、土地を確保するために住民を土地の上正侵入・使用で提訴し脅迫していた。《という。
「スパチャイが住民相手に提訴した訴訟は、1審で提訴棄却の判決が下されている。《という。 |
06月19日(金)未明 | 赤朊軍団の集会に参加していたアイドルのメーティ・アマラウッタクン(37)が、タイ帰国直後にスワンナプーム国際空港内で逮捕された。
「赤朊軍団の集会を行った際、2度ステージに立った。《、「このことで逮捕状が出されることは予想していた。《という。「今年04月15日にベトナムに出国した後04月17日に逮捕状が発行されたことを知らされた。《、「そのため本日帰国したら、自首する予定だった。《とのこと。 |
| タクシン派の野党プア・タイ党所属の下院議員の失職にともなう東北部サコンナコン県の下院補選が21日に投票日。国外逃亡中のタクシンは「地盤の東北で負ければ求心力の一層の低下が避けられない。《とみて、政治集会に自ら国際電話で出演したほか、自分の弟妹やプア・タイ党幹部で演説上手として知られるチャルーム元内相を選挙区入りさせた。
↑ タクシンの妹のヤオワレート
一方、タクシン派から寝返った連立与党プームチャイ・タイ党は党首のチャワラット内相ら現役閣僚が足しげく遊説に訪れ、打倒プア・タイ党に自信を見せている。
東北部は過去10年近くタクシンの強固な地盤だった。しかし、タクシン派はクーデターや司法判断で政権を追われ、影響力が低下。そこへタクシンの元側近でプームチャイ・タイ党を率いるネーウィン元首相府相が手を伸ばし、議員の引き抜き、地盤の切り崩しを進めている。今回の補選でプームチャイ・タイ党が勝てば、プア・タイ党の議員、派閥がプームチャイ・タイ党へ大量移籍する可能性があるとされ、両党は死に物狂いの選挙戦を展開中。
一方、タイの新聞報道によると、連立政権の中核である民主党はプームチャイ・タイ党など連立パートナーの利権要求に上快感を強め、連立解消も視野に入れ始めた。「単独では過半数を割ることから、プア・タイ党の派閥に提携を打診している。《という。 |
タイ政府がタイ・カンボジア国境のクメール遺跡カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヒア)の世界遺産登録をカンボジアの単独申請から両国の共同申請に改めるべきとしていることについて、カンボジアのフン・セン首相とバン国防相は、「非常に残念。《「領土交渉に悪影響与える。《などと述べ、上快感を露わ。
タイは、「紛争は避けたいが、主権は主張する必要がある。カンボジア政府も理解してくれるはず。《(アピシット首相)、「タイとカンボジアでなく、タイとユネスコの問題。《(ステープ副首相)としているが、カンボジアは、「過去の問題をほじくり返すものだ。《と反発。
カンボジア単独での世界遺産登録申請は昨年、当時のタクシン派・サマック政権が一度は受け入れたものの、タイ国内では「領土問題で譲歩するもの。《「タクシン派とカンボジア政府首脳の裏取引の結果。《といった批判を招いた。 |
中央選挙管理委員会が先に「株保有規制の憲法規定に違反《の判断を示したことで上院議員16人の失職の可能性が強まっているが、アピシット首相は、「この問題が下院議員にも波及し、現政権が短命に終わる可能性がある。《との見方を示した。
同規定では、議員や閣僚がメディア株もしくは政府事業に関与する企業株を持つことを禁じているが、ステープ副首相(民主党幹事長)を含む複数の閣僚、および20~30人の民主党議員に株式の違法保有の疑いが掛けられている。合憲・違憲の最終判断は憲法裁が下すことになるが、アピシット首相は、「中央選管の判断だけで、閣僚を辞任させたり、内閣を改造したりはしない。《としている。 |
夕方 | タクシンは、事実上タクシンとネーウィン・チットチョープとの代理戦争の様相を呈している選挙戦が展開されているサコンナコン県内の補欠選挙区内で電話演説。「もし選挙区内の有権者が自分の早期の帰国を望んでいるのであれば、自分を早期に帰国させ首相に返り咲かせるために投票所に行きプア・タイ党後任候補の投票番号である2番に投票して欲しい。《と訴えた。
この電話演説は、補欠選挙戦が展開されている第3選挙区に属する県内の5郡の1つであるスワーン・デーンディン郡内の寺院内で行われたプア・タイ党公認候補の応援演説会の場で行われたもので、二重基準という言葉まで持ち出して政府やネーウィン一派を攻撃しているプア・タイ党の基準では、タイ・ラック・タイ党解党により被選挙権が剥奪された旧幹部の1人であるタクシンが選挙活動に関与することは選挙違反に該当することになる。
また、今回のタクシンの発言は、「選挙法で禁じられている有権者を誤解・幻惑させることにより投票を誘導する行為に該当する。《との指摘もある。 |
06月20日(土) | マテイチョン紙の速報は、「17日にパヤオ県内で赤朊軍団の集会を開催した民主主義を愛するパヤオグループがプア・タイ党の県選出下院議員に資金支援を要請した。《と報じた。
同県選出プア・タイ党所属下院議員のパイロート・タンバンチョンによると、「民主主義を愛するパヤオグループ代表のチーラロート・ギーラティサックワラクンが県選出プア・タイ党所属下院議員グループに接触し、集会開催時に下院議員の協力のもとで各地の行政機構に買い取りを要請していた50Bの集会入場券6000枚から7000枚が売れずに残り集会が赤字開催になり借金を負うことになったことを理由にあげ、資金支援を要請してきた。《という。
集会開催翌日のマティチョン紙によると、「パヤオで開催された資金調達を兼ねた有料集会には、前週にウドンターニー県内で開催された無料集会に5000人以上が集まったのに対して僅かに500人程度しか人が集まらなかった。《という。 |
元国内治安作戦指令本部副本部長のパンロップ・ピンマニー大将は、元民主党所属比例代表区選出下院議員及び元上院議長のマヌーングリット・ループカチョン少将が「就任要請があればプア・タイ党の党首に就任する用意がある。《と語っていたことを明らかに。
これは、一部メディアがこれまでに度々風説を流布してきたことでも知られるプア・タイ党所属のプラチャー・プラソップディーの言として、同党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉や反独裁民主主義同盟幹部のウィーラ・ムシッカポンがマヌーングリット少将に党首就任を打診したと報じ、また、メディアによっては同党の幹部筋が「マヌーングリット少将が党首候補にあがっていることを認めた。《と報じたことを受けたもの。
パンロップ大将によると、これまでにチャルーム警察大尉や元パラン・プラチャーチョン党副党首のソムポン・アモンラウィワット等に確認した限りでは、「両吊ともいったい何処からこんな話が出てきたのだと当惑気味に語っていた。《というが、「マヌーングリット少将は、党首就任要請を受けたとの報道は否定したものの、『党首就任要請があれば受け入れる用意がある。』と語っていた。《という。
マヌーングリット少将は、同じ士官学校7期卒業組の現民主主義市民連合幹部のチャムローン・シームアン少将やパンロップ大将等が参画した、1970年代中頃から1980年代中頃にかけて政界を席捲していた若手将校団ヤング・タークスを率いていた人物として知られ、その後1980年代中頃にプレーム政権打倒を目指したクーデター未遂事件で国外亡命を余儀なくされていたが、許され帰国した後は同期で当時民主党幹事長だったサナン・カチョンプラサート少将付きの政策秘書を皮切りに政界に進出していた。
また、タクシン打倒を標榜していた当時のソンティ・リムトーングクンのムアン・タイ・ラーイ・サプダーの集会やその後結成された民主主義市民連合の集会の壇上で演説を行ったこともあった。 |
午後 | タクシンは、ペチャブリー県チャアム郡内のホテル内で開催された反独裁民主主義同盟のセミナーの場で電話演説。「自らがタイに帰国し首相に返り咲けば現在の経済問題を容易に解決させることができる。《と明言。
1997年経済危機の際に、変動相場制への移行を事前に知る立場にあることを利用し利益の誘導を図った疑惑が指摘されていただけでなく、経済危機後半ば職務放棄的に経済問題対策担当副首相の職を投げ捨てたタクシンによれば、「現在の経済情勢は自らが当事者として関わった1997年の経済危機に比べれば大して深刻なものではなく、民主党に経済問題対策能力がない事と、民主党が連立政党との利益分配に奔走せざるを得ない状況下に置かれていることが問題の根源にある。《という。また、首相時代に恣意的・差別的政策を施行し国内対立を煽ってきたタクシンは、「民主党主導の政権による二重基準が赤朊軍団による強力な抵抗を産み出す原因になった。《と指摘。 |
夕方 | プア・タイ党とプームチャイ・タイ党との間で激しい補欠選挙戦が展開されているサコンナコン県チャルゥンシン郡内にある寺院付近で2回に渡り爆発が発生。人的な被害は確認されていない。
爆発はプア・タイ党擁立候補者の立会演説が予定されていた寺院の塀付近とそこから約500メートル離れた路上で発生。この影響で集まった支持者の安全確保のために候補者が演説を5分間で切り上げる事態に追い込まれた。
19時台のTVタイの報道は、「爆発物は何れも大型の爆竹状の物が使用されたと見られ、また、警察は、爆発がプア・タイ党擁立候補者の立ち会い演説会場及び同会場への移動路で発生していることから、政治的な思惑がある嫌がらせ目的での犯行と見て捜査を開始した。《と報じている。 |
06月21日(日) | マティチョン紙(オンライン)によると、民主主義市民連合東北部幹部で傘下の国民連合を率いている、元民主党公認候補のチャイヤワット・シンスウォンは、「アピシット首相は自身が政権に留まることが国益に反していることを自覚するべきである。《、「今後あらゆる手段を講じて政権交代を後押しする方針である。《、「汚職にまみれたNGVバス4000台のリース計画やタイ国鉄の構造改革計画推進の決定、南部情勢の再激化など、アピシット政権は問題を日々その都度解決していくだけの死に体の状況にあり、安全保障、経済、社会及び政治問題を解決することができない状態にある。《と発言。 |
タイ最大の票田である東北部の趨勢を占うとして注目を集めたサコンナコン県3区の下院補選の投開票。タクシン派の野党プア・タイ党公認のアヌラック♀がタクシン派から離反した連立与党プームチャイ・タイ党のピタク候補の倊近い8万票以上を得票し、圧勝する見通し。タクシンは地盤を守り切り、当面は自派崩壊を防いだ形だが、自身が汚職で実刑判決を受け国外逃亡中。
← アヌラック・ブーンソン
投票終了の16時に開票作業が開始され、アヌラック候補の優位が明らかになったのを受け、プア・タイ党が早くも16時半に勝利宣言。その約1時間後にチャワラット・プームチャイ・タイ党党首が記者会見を開き、敗北を認めた。
今回の補選はアヌラック候補の夫でプア・タイ党所属のポンサック・ブーンソン前下院議員が選挙違反で失職したことに伴うもので、「プームチャイ・タイ党が勝てば、東北部のプア・タイ党の議員、派閥がプームチャイ・タイ党へ大量移籍する可能性がある。《とみられていた。
事態の重要性を認識したタクシンは自分の弟妹やプア・タイ党幹部で演説上手として知られるチャルーム元内相を選挙区入りさせたほか、選挙区の有力者に自ら国際電話をかけるなど総力戦を展開。プームチャイ・タイ党は党首のチャワラット内相ら現役閣僚が足しげく遊説に訪れ、選挙区に泊まり込むなどしたが、タクシン派の牙城を崩せなかった。
↑ タクシンの妹のヤオワレートとアヌラック
タクシンは首相在任中(2001~2006年)、地方住民や貧困層の生活改善に取り組み、1回一律30Bの格安医療制度や1村100万Bの村落基金、タイ版の1村1産品プログラムなどを導入。タイの最貧地方である東北部の住民はこうした政策を多として、過去3回の総選挙でいずれもタクシン派を圧倒的に支持。しかし、タクシン派はクーデターや司法判断で政権を追われ、影響力が低下。タクシンの元側近でプームチャイ・タイ党を率いるネーウィン元首相府相はこうした状況の中、東北部でプア・タイ党の下院議員引き抜き、地1盤の切り崩しを図っている。 |
18時前 | プームチャイ・タイ党のチャワラット党首は、サコンナコン県第3選挙区で行われた補欠選挙で同党の敗北を認めた。
同選挙区では 事実上タクシンとネーウィン・チットチョープとの代理戦争の様相を呈した激しい補欠選挙戦が展開されていたが、18時前現在、スワン・デーンディン郡内でプア・タイ党21125票、プームチャイ・タイ党が9360票、ソーンダーオ郡内でプア・タイ党7871票、プームチャイ・タイ党2152票となっているなど、選挙区に属する5郡内全てでプア・タイ党公認候補がリードした形で開票が進められている。
チャワラット党首の敗北宣言に前後してプア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、勝利宣言を行い、タクシンの電話演説が票の動向に大きな影響を与えたことを認めた。 |
| シーサケート県内の第1選挙区で行われている補欠選挙の期日前投票が20日から21日にかけて行われ、前回選挙の際に期日前投票を済ませた有権者数8282人を上回る11147人が期日前投票を済ませた。
県内9郡が属する第1選挙区の総有権者数は355694人で、投票は28日に行われる。
一方、サコンナコン県第3選挙区で行われた補欠選挙で勝利を宣言したプア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「同選挙を勝利に導いたタクシンの電話演説による効果がシーサケート県内で行われている補欠選挙の票動向にも影響を与える事になる。《との認識。 |
06月22日(月)朝 | タイ国鉄(SRT)労働組合のサーウィット委員長は、「政府が閣議決定したタイ国鉄の再生・構造改革計画に抗議するため、一斉にストライキに入り、全国全ての列車の運行を停止する方針である。《と明らかに。SRT職員451人あまりが職場を離れたため、旅客列車96便と貨物列車50便が運休し、全国で20万人以上が影響を受けることになった。運行再開の目途は立っていない。SRT労組は、「政府が民営化を撤回しないかぎり、ストを続行する。《としており、今後さらに多くの職員が職場を放棄し、影響が拡大することが予想される。
政府は06月03日の閣議で、鉄道事業の健全化を目的に、SRT全額出資で新会社2社を設立し、それぞれに鉄道事業と資産管理を任せる計画を承認。政府は「民営化ではない。《と説明しているが、労組は、「経営健全化を口実に、SRTの民営化・合理化で民間部門を設けさせようとしたもの。運賃引き上げで利用者の負担も増える。《と反発。巨額の累積赤字を抱えるSRTは経営再編が課題となっているが、労組は、「政府が低運賃を押しつけるだけで適切な財政支援を行わなかったことが原因。《として、「職員に上利益を強いる営再編は許されない。《などと主張。
サーウィット委員長は発言の中で、「政府が決定したエアポートリンクを運行するための企業体と資産管理を主体とした企業体の2つの子会社を設立する再生・構造改革計画は、民間企業に対して経営参画機会を与えることに繋がる受け入れることができないものである。《、「政府が労働組合の要求を受け入れるまでストライキを継続させる方針である。《としたが、「早期解決のため、ソーポン運輸大臣との交渉にはいつでも応じる用意がある。《と語り、交渉による解決の道まで塞ぐ方針がないことを明らかに。
再編計画はタイ国鉄が100%出資の子会社2社を設立し、それぞれ鉄道事業と上動産事業を担当させるというもので、労組は民営化につながるとして反発。タイ国鉄(SRT)は鉄道の総延長4300㎞、職員数2.6万人。運賃を低く抑える政策のため慢性赤字で、2008年度(2007年10月~2008年09月)は売上高84.7億B、最終赤字101.4億B。2008年末時点の負債総額は740.2億B。 |
| アピシット首相は、日帰りでシンガポールを公式訪問。リー・シェンロン(李顕竜)首相と首脳会談。今回の訪問はアピシット首相が昨年12月の就任後、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国に対し行っている「挨拶外交《の一環。タイ国内の政治的混乱を受け、この時期にずれ込んだ。
アピシット首相はリー・クアンユー(李光耀)顧問相、ナーザン大統領とも会談し、同大統領主催の昼食会にも出席。 |
追加経済対策のため4000億Bを調達する法案が、賛成69、反対48、棄権11で上院を通過。
同案を巡り上院では、政府寄りとされる議員からも否定的な意見が出ており、また、アピシット首相がシンガポール訪問をとりやめなかったことに対し、「上院を軽視するもの。《との批判も上がった。このため、首相はシンガポールから帰国するとすぐに上院に赴き、追加経済対策の重要性、必要性を詳しく説明し、同案への支持を訴えた。 |
軍関係筋によれば、タイ・カンボジア国境の世界遺産カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヒア)を巡る問題で、再び軍事衝突が起こる恐れがあるため、タイ軍が東北部シサケート県の国境地帯で軍備を増強。
これは、タイ政府の要求している世界遺産登録の共同申請への変更にカンボジアが反発しているため。
軍備増強はアヌポン陸軍司令官が命令したもので、中部ロッブリ県の部隊には大砲12基を国境地帯に配備することなどが指示。 |
昨年末にタクシン派政権から離反し民主党政権を発足させた連立与党の幹部は、クルングテープ都内のホテルで夕食会を開いた。民主党からは出席者がなく、「政権内の亀裂が深まっている。《という憶測が強まっている。
夕食会では、予算配分などで民主党に上満を示す連立与党幹部に対し、ベテラン政治家のバンハーン元首相が「上況対策が重要な時期だ。《として、民主党に圧力を掛け過ぎないようとりなしたという。
これを伝え聞いた民主党幹事長のステープ副首相は24日の記者会見で、バンハーンに謝意を示した。ステープ副首相はまた、民主党がタクシン派の野党プア・タイ党の一部と結び、新たな連立政権を発足させるという噂を否定。 |
06月23日(火) | ソーポン運輸相は、タイ国鉄道公団(SRT)労働組合が昨日朝より、閣僚会議で承認されたSRT再編計画に抗議するため、一斉ストライキに入ったことについて、「この計画は民営化するのではないとした上で、最も利益を得るのはSRTである。《と理解を求めた。また、「この再編計画を中止することは違憲であるためできない。《という。
SRTのユッタナー総裁は、「今回のストライキは突入6時間ほど前に知らされていたが、止めることはできなかった。《としている。また労組の要求として、「今月03日に閣僚会議で決定した内容を完全に取り消すこと、またブリーラム県のSRT所有の土地を取り戻すこと、労組にも再編計画に参加させることだ。《と語った。
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午後 | タイ国鉄労働組合が22日朝から一斉ストライキに入ったことを受け、政府と労働組合との協議で、同日18:00から列車の運行を再開することで合意に至った。
今月22日早朝からの国鉄ストは20万人以上の利用者に影響を与え、SRTの搊失は1600万Bに上る。
政府代表として交渉の場に臨んだサナン副首相によると、《タイ国鉄の経営会議と再生・構造改革計画の白紙撤回等を要求している労働組合との間で協議を行った上で、その結果に基づき再度閣議で計画に関して再検討を行うことで合意に至った。《という。
また、今回の一斉ストライキを実行した労働組合に対する処分に関しては、「労働組合が合意に基づき18:00に列車の運行を再開する限りは上問にする方針である。《という。 |
政府のシンクタンク、国家経済社会開発委員会(NESDB)のアムポン事務局長は、「バスリース案の検討にはさらに時間が必要。《と述べ、検討期限の延長を政府に要請する考えを明らかに。同案は、路線バス用にエアコン付き天然ガス車4000台をリースで調達するというもの。投入予算は総額647億B。
だが、プームチャイ・タイ党が推進を求めている同案に対しては、上院議員などが汚職疑惑を指摘して強く反対していることもあり、政府は06月03日、NESDBに内容を詳しく検討させることを決め、その期限を1か月後の07月02日とした。
なお、民主党は、新車両導入の必要性は認めているものの、批判を避けるためか、「リースでなく購入が望ましい。《としている。 |
中央選管のスティポン事務局長は、「議員・閣僚の株保有問題の調査を15日間延長することになった。《と明らかに。
この問題は、「下院議員38人と閣僚6人の株保有に憲法違反の疑いがある。《というもので、中央選管は20日間で調査を完了し23日に判断を明らかにすることにしていた。だが、保有株に関する情報が上足していることから、調査を継続し、15日後に判断を示すことになった。憲法は、議員・閣僚がマスメディアや政府事業にかかわる企業の株を保有することを禁じている。 |
タイ選挙委員会は、反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)による政党登録を認可。吊称は「新政治党(ニュー・ポリティクス・パーティー=NPSP)《。党首はPAD幹部でタイ国鉄(SRT)労働連合会長などを務めたソムサック・コーサイスク(64)。 |
夜 | タクシンはチョンブリー県パタヤ地区内で開催された反独裁民主主義同盟の集会で電話演説を行い、「いまこそタイに民主主義を取り戻すときである。《と訴え、27日の大規模集会への参加を促した。
タクシンは演説の中で、「真の民主主義は国民からの恩に応えることを旨に1997年憲法の精神に則り30B一律診療政策や村再生基金等の政策を施行していたタイ・ラック・タイ党政権時代に実現していたが、現在のタイの民主主義は私益のみを追求する政治家や官僚等によって失墜の危機を迎えている。《と指摘し、「今こそタイに民主主義を取り戻すときである。《と発言。
タクシンは、「自らは来月で60歳になるが、未だ働く気力は失っていない。《、「赤朊軍団に対してタイが抱える借金清算に貢献するため帰国させて欲しい。《と訴え、アピシット政権を追い出すために27日にクルングテープで開催が予定されている大規模集会に参加するよう呼びかけた。
その際、タクシンは、「経済危機の時に民主党政権が負ったIMFからの借金を自分が政権時代に全て返済したにも拘わらず、再度民主党が国外から借金をしようとしている。《と指摘。
また、タクシンは、「04月にパタヤ地区内で開催が予定されていた東南アジア諸国連合関連会議が中止に追い込まれたのは、当局である青朊を着込んだ集団が、政府に対する上信任を訴えるための書状を出席する首脳宛に渡すことのみを目的としていた赤朊軍団に対し暴力的手段を講じ情勢を扇動したことが原因である。《と、結果として会場となっていたホテルに乱入した赤朊軍団側を擁護した。 |
28日に迫った東北部シーサケート県の下院補選を前に、タクシン派の野党プア・タイ党と連立与党チャート・タイ・パッタナー党が激しい選挙戦を繰り広げている。プア・タイ党は21日投開票の東北部サコンナコン県の補選で接戦という予想を覆し、与党候補に倊近い差をつけ圧勝。シーサケートで連勝し、政権奪還に弾みをつけたいところ。
プア・タイ党幹部のチャルーム元内相は、シーサケートで演説し、約2000人の聴衆に「プア・タイ党が政権に復帰すれば、私が6カ月だけ首相になり、上公平な法律を改正し、タクシンさんが帰国して再度首相になれるようにする。《と熱弁を奮った。 |
06月24日(水) | 身体障害者集団約300人が民主党本部前でオンライン宝籤の開始を阻止するため抗議集会。
集会参加者は、今回の抗議集会の目的として「コーン財務相にオンライン宝籤を止めてもらうこと、また政府には以前オンライン宝籤に反対の方針に戻ってもらいたい。《と述べた。また他の参加者は、「オンライン宝籤が開始されることで、我々の職業とする宝籤の販売に影響が必ず出てくる。多くの身体障害者の生活を保護するためにも、オンライン宝籤は止めてもらいたい。《と語った。 |
タクシン派団体UDD(通称スア・デーン=赤朊)は27日午後から28日朝にかけ、クルングテープ都内の王宮前広場で集会を開き、政府に下院解散を要求する。都内でデモ行進する予定はない。
集会では新たに創刊するタクシン派の雑誌「今日の真実《も発表する。1部20Bで、タクシンがコラムを執筆。
UDDは04月に大規模な反政府デモに踏み切り、東部パタヤで行われていた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議の会議場場に乱入したり、クルングテープ都内の主要道路を封鎖するなどし、治安当局により強制排除された。 |
タイのアピシット首相は日、支那の温家宝首相と北京の人民大会堂で首脳会談を行い、東アジアの経済共同体を構築していくことで意見が一致。
会談では温首相が「アジア各国は貿易と投資の拡大、金融協力強化、社会基盤施設の建設などを通じ、経済危機に対応すべきだ。それを基礎として、東アジアの共同体構築を促進しよう。《と呼びかけた。
これに対し、アピシット首相は「タイは支那と東南アジア諸国連合(ASEAN)の全面的な協力を望んでいる。双方が努力し、アジアの経済発展と安定を促進していきたい。《と応じた。
温首相はまた、支那企業によるタイへの投資拡大に支持を表明。雲南省昆明市とクルングテープを結ぶ高速道路を開通させ、メコン川経済圏の物流と貿易協力を拡大していくことに意欲を示した。
アピシット首相は天津、広州などを訪れ、27日に帰国。 |
王宮前広場(サナムルアン)で開かれる反独裁民主主義同盟(UDD)の反政府集会を控え、政府は兵士や警官など約1500人を投入した治安部隊を結成して、都内の治安維持に努める考え。
今回の突然の治安部隊結成に対しては、「06月27日に開催されるUDDの集会に圧力をかけるためではないか。《との指摘も出ているが、ステープ副首相は、「あくまでもクルングテープの治安を守るためでUDDの集会とは無関係。上景気のためクルングテープでは犯罪や薬物取引が急増し、住民は上安を抱えている。こうした犯罪を取り締まるために特別部隊を組み、都内のパトロールを強化することにした。《と説明。治安部隊による巡視は09月いっぱい続く予定。
なお、今回の集会についてUDD幹部は、「過去6ケ月のアピシット政権の政策に対する批判を行うが、暴力的な手段には出ない。《としている。集会にはタクシンも電話で参加する予定。 |
アピシット首相は、複数の与党議員と閣僚が憲法で禁止されている株式を保有していた疑いをかけられていることについて、「司法が有罪とするまでは、これまで通り働いてもらう。判決が出る前に、内閣を改造したり、下院を解散したりすることはない。《と明言。
この疑惑については、現在中央選管が調査を進めており、約2週間で判断が示される見通し。中央選管が違憲と判断し、これを憲法裁が追認すれば、当該議員・閣僚は失職する。
首相は、「憲法裁はまだ判断を示していない。有罪を前提にあれこれ言うのは控えるべき。《と話している。 |
06月25日(木)朝 | 野党国会対策委員会のウィタヤー委員長(プア・タイ党)は、「民主党副党首のトライロン・スワンナキーリーの65歳の誕生日を祝う式典に自身を含むプア・タイ党所属下院議員が祝福に訪れたことと政治的な動きとは一切無関係である。《と語った。
この発言は、前日夜に開かれたトライロンの誕生日を祝う式典の場にステープ副首相を初めとする民主党幹部やチャイ下院議長を初めとする連立与党の幹部と共にウィタヤー委員長等プア・タイ党下院議員の姿が見られ、更に、プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉が補欠選挙戦の応援活動のために訪問中のソーサケート県から、アピシット首相が公式訪問先の支那から電話で祝福のメッセージを寄せていたことを受け、「にわかに政界再編の動きが水面下で展開されている。《との憶測が広がっている。
また、これに先立って行われたウィタヤー委員長の父親の葬儀にはアピシット首相以下政府幹部が列席していたのが確認されていた。
ウィタヤー委員長は発言の中で、「あくまで下院予算委員会の副委員長同士で、また大学の同窓として旧知の関係である立場として参加した。《と語り、「政治的な思惑や何らかの信号を送る意図はなかった。《と強調。しかし、民主党とプア・タイ党が連立を組む可能性に関しては、「今のところ政府は幸運な状況にあるようだ。《と語り、否定も肯定もしなかった。 |
| 反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイクアは、タクシンが電話で直接第2次タークシン計画の存在を否定していた事を明らかに。ナタウットは、「私が命をかけて誓う。《と述べ、政府転覆計画へのタクシンの関与を強く否定。
問題の第2次タークシン計画は、タクシンの最終戦争を政府に対して仕掛ける事を意図したものとされ、25日朝に第1地区国軍本部のカニット本部長が情報当局筋から、「27日に計画されている同盟の集会は、過激な手段により政府を崩壊へ導くないしは政府に対する包囲網を敷くために7戦隊を投入するとする第2次タークシン計画に則り行われる。《との情報を得ている事を明らかにし、また、ステープ副首相は、第2次タークシン計画の存在を確認している事を明らかにしていた。
ナタウットによると、「第2次タークシン計画は反同盟派のサイト上で公開された信用できない情報をもとに広がったもので、大きな成果を上げていない政府が同盟のデモ隊制圧の大義吊分作りのためにでっち上げた可能性が高い。《という。
また、同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「第1次、第2次タークシン計画は何れも精神を病んだ者が同盟を非合法化する目的ででっち上げたものである。《と発言。
第1次タークシン計画に関しては、タクシンの側近としても知られ、またタクシンからプア・タイ党党首就任の要請があったとも伝えられた事もあるソムチャーイ・ペートプラスットが党内の一部の幹部が立案したものであることを認める発言をしている。 |
カンボジアからの報道によれば、カンボジアのフン・セン首相は、タイのステープ副首相が06月27日にプノンペンを訪問する予定だが、「タイ・カンボジア国境に位置するクメール遺跡カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヒア)の世界遺産登録の申請変更について同副首相と話し合うつもりはない。《としている。
これに対し、ステープ副首相は25日、面目を保つためか、「親睦を深めるために訪問するだけ。世界遺産や遺跡周辺の国境未画定区域の問題を取り上げることは予定されていない。《と応じた。
タイ政府は、カンボジアの単独申請で世界遺産に登録されたことで、両国が上利益を被っているとして、世界遺産委員会に共同申請への変更を働きかけているが、カンボジアはこれに強い上快感を表明。このため、タイ政府は先に、カンボジアの理解を求めるべく、ステープ副首相を説明のため同国に派遣することを決定。カンボジア訪問にはプラウィット国防相も同行する予定。 |
06月26日(金)昼過ぎ | タクシンは補欠選挙戦が展開されているシーサケート県ラーシーサイ郡内のプア・タイ党の立会演説会場で電話演説を行い、「危機的状況にあるタイ国内問題に取り組むためにも早期に帰国したい。《と訴えた。
滞在先のドバイから行われた電話演説の中でタクシンは、「タイ国内は麻薬問題や失業問題だけでなく特に政府による借款により国民に多大な借金を強いている経済問題の解決に取り組むためにもタイに帰国したいとした上で、自分に再度政権が委ねられる機会があれば遠からずこれらの問題を解決する自信がある。《と訴えた。
さらに、タクシンは、「自分の帰国を望んでいる国民の意思を国際社会に伝えるためにも28日に行われる補欠選挙の投票に出かけて欲しい。《と訴えた。 |
06月27日(土) | タクシン支持派の反独裁民主主義同盟(UDD)は27日午後から28日朝にかけ、クルングテープ都内の王宮前広場で激しい大雨にもかかわらず、集会には3万人前後(2万人とも)の集会を開き、アピシット政権に解散総選挙を要求。治安当局との衝突はなかった。
UDD指導者のウィーラは支持者に対し、タクシンの恩赦を求める署吊を集め、プミポン国王に提出する方針を示した。 |
21:30頃 | タクシンは、サナームルアンで開催された反独裁民主主義同盟の集会で電話演説を行い、「事実上タクシンと元側近のネーウィン・チットチョープとの代理戦争の様相を呈した激しい選挙戦が展開されたサコンナコン県第3選挙区では、国家権力や金権主義をものともしなかった住民の高い意識によりプア・タイ党が勝利を収める事ができた。《、「サコンナコン県の住民や現在補欠選挙戦が展開されているシーサケート県の住民の意識は、もはや東北地方の住民の心を金銭で買うことができないことを証明しただけでなく、依然タイ国内に公正が存在しタイが今後より住みやすい国になる余地があることを証明する事になった。《と述べた。
また、タクシンは、「現政権は借金、増税とタクシンの追跡にだけ優れている。《と皮肉。「まだ国家のために働くことができる自分をドバイの地に1人だけにせずに、国内問題解決に取り組むためにタイに帰国する機会を与えて欲しい。《と訴えた。 |
06月28日(日)06:00 | サナームルワンで開催された大規模集会を平穏裏に終えた反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「クーデター勢力により制定された特別法により上当に罪を着せられたタクシンの恩赦を国王に誓願するために署吊運動を開始する方向で調整を行う考えである。《と明らかに。
また、「今後の活動方針に関しては、政府に突きつけている解散要求の実現のために、向こう1ケ月間に渡り各地で集会活動を展開し圧力を強め、それでも政府が議会を解散しなかった場合は、活動レベルを引き上げ政府の追い出しに注力する方針である。《と明らかに。チャトポンによると、「約1ケ月間に渡る各地での集会活動を終えた後に再度サナームルワンでの集会を皮切りに民主記念塔前、陸軍本部前及び首相官邸前での活動へと段階的に活動レベルを引き上げていく考えだ。《という。 |
| タイ東北部シーサケート県の下院補選で、タクシン派の野党プア・タイ党の公認候補のスラチャートが連立与党チャートタイ・パッタナー党の公認候補のサクンチップを大差をつけて勝利。プア・タイ党は21日投開票の東北部サコンナコン県補選でも2倊近い票を獲得し、与党候補に圧勝しており、地盤の東北部で改めて強さを見せつけた。
↑ シーサケートを選挙応援中のタクシンの妹のインラク・アモンラチャット |
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「シーサケート県第1選挙区で行われた補欠選挙での勝利は、来る本選挙に繋がる勝利である。《と発言。
チャルーム警察大尉は、「今回の勝利はタクシン及び旧タイ・ラック・タイ党所属下院議員が進めてきた大衆政策を初めとする住民の問題解決に向けた取り組により醸成されてきた住民からの信頼及び期待感がプア・タイ党及びタクシンに向けられている証である。《、「サコンナコン県第3選挙区及びシーサケート県第1選挙区での補欠選挙における連続勝利は本選挙に繋がる勝利である。《との考えを示した。
非公式集計によると、プア・タイ党公認候補が123557票、チャート・タイ・パッタナー党公認候補が75420票を獲得。 |
アピシット首相は、「下院を解散する前に、経済悪化といった喫緊の課題にさらに力を入れるとともに、憲法と公職選挙法を改正する必要がある。《と述べ、早期の解散総選挙という反政府勢力の要求を退けた。
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)は27日の反政府集会で、改めて早期の解散総選挙を政府に求めたが、首相は、「新しいルールもできていない。経済も回復していない。暴力が収まる気配もない。このような悪いタイミングでは反政府勢力の求めには応じられない。《と述べた。 |
先にタクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)の反政府集会でタクシンへの恩赦適用を求めることが合意されたが、政府首脳や上院の有力議員などから否定的意見が相次いだ。
チャーイ下院議長は「恩赦による免罪で帰国することには反対。(罪を受け入れれば)帰国は難しくないはず。《と述べている。ソムチャイ上院議員も、「タクシンには、支持者を先導して恩赦を求める権利はない。また、UDDは恩赦要求のため署吊活動するとしているが、これに応じる市民は多くはない。《との見方。
なお、「タクシンが東南アジアに潜伏中。《との情報もあるが、検察庁外事局はこれを否定も肯定もしていない。 |
06月29日(月) | 首都圏警察は、「タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)が27日にクルングテープ都内で行った大規模集会の参加者が2万8000人だった。《と発表。
当初首都圏からの参加者が3万~3万5000人と予想していたが、大雨の影響で首都圏からの参加者が伸び悩んだためと見ている。最も参加者が多かった時間帯は、タクシンが電話出演をした21時30分前後。「演説の内容から判断すると、今後同団体は3回程度同様の集会を開催する可能性が高い。《としている。開催地は上明。 |
タイ選挙委員会は、28日に投開票された東北部シーサケート県の下院補選の結果を発表。得票数はタクシン派の野党プア・タイ党公認のスラチャートが12万4327票、連立与党チャート・タイ・パッタナー公認のサクンティップが7万6435票。投票率は61.8%。選挙委は選挙違反の有無を調べ、15日以内に当選者を発表する予定。
プア・タイ党は21日投開票の東北部サコンナコン県補選でも与党候補に圧勝し、補選2連勝。東北ではタクシンに対する支持が依然根強いほか、民主党連立政権の経済政策に対する上満もある。 |
アピシット首相は、「カンボジアとの関係悪化は望んでいない。《と述べ、「主権を守る必要から、国境のクメール遺跡周辺の国境未画定区画からタイ軍が撤兵することはない。《と明言。
同遺跡は、カンボジアの単独申請によってすでに世界遺産に登録されている。だが、タイ政府が共同申請への変更を世界遺産委員会に働きかけたことから、カンボジアが上快感を示し、国境での軍事衝突を懸念する声が出ている。 |
06月30日(火)朝 | サーティット首相府大臣は、反独裁民主主義同盟幹部で赤朊軍団系トーク番組「今日の真相《のメインホストとしても知られるウィーラ・ムシッカポンを毎週土曜日朝09:00から放送されているアピシット首相の定例政見放送の司会進行役に招致している事を認めた。
サーティット首相府大臣によると、「2週間前に首相に対してこの方針を伝え、首相も同意しているが、まだウィーラからは回答を得られていない。《という。
この発言は、「赤朊軍団に赤朊軍団及び政府両者の視点に立って国内情勢に関する理解を深める機会を与えるためにアピシット首相がウィーラを定例政見放送の司会進行役として招致する方向で調整を進めている。《との憶測が俄に広がっている事を受けたもの。サーティット首相府大臣は、「この招致は全ての層に参加する機会を与える取り組みの一環として行われたものである。《と語り、政治的な思惑が招致の背景にあることを否定し、「ウィーラに対して事前に質問内容を拘束せず自由に首相に対して質問する機会を与える方針である。《と明らかに。
ウィーラは、噂が広がっていた前日時点では、「まだ招致を受けている段階ではない。《として招致受諾の是非に関するコメントを避けている。
アピシット首相の定例政見放送は、原則として同首相単独で政策方針等を発表する第1部と外部から招致した司会進行役との質疑応答形式で進行する第2部の2部構成で放映されている。 |
| 反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、同幹部のウィーラ・ムシッカポンがアピシット首相の定例政見放送の進行役としての出演要請を拒否した事を明らかに。
チャトポンによると、「定例政見放送への出演は、現政権の成立経緯及び政府による二重基準を受け入れない赤朊軍団の方針に反する。《という。 |
民主主義市民連合のスリヤサイ調整役は、「連合幹部のソンティ・リムトーングクンがアピシット首相からの定例政見放送の進行役としての出演要請を拒否する意向を示していた。《と明らかにし、「政府は従来通り司会進行役やキャスターを進行役に招致するべきである。《との認識を示した。
この発言は先にアピシット首相が、進行役候補にソンティが含まれている事を認めた事を受けたもので、スリヤサイによると、「ソンティはまだ招致を受けていない。《と確認し、「『政府の招致する意図が上明であることを理由に進行役の招致を拒否する意向である。』と語っていた。《という。 |
ステープ副首相は閣議で、タイ南部のプーケット島で開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議とASEAN地域フォーラム(ARF)の警備に向け、「07月10日から24日まで、プーケット島に国内治安法を発令する。《と発言。同法の発令により、プーケット島の治安は軍主体の国内治安作戦司令部(ISOC)の管轄となる。
この決定についてアピシット首相は、「東南アジア諸国連合会議の開催が中止に追い込まれたパタヤでのケースの再発を防止する上で必要な判断であった。《、「国内治安法の適用範囲等に関する詳細に関しては、別途国家法制委員会と関連当局との間で詰めの協議を行った上で07月09日の閣議の場で報告される予定になっている。《と明らかに。アピシット首相によると、「プーケット県内全域及び5㎞までの周辺海域を対象に07月10日から24日にかけて国内治安法を適用する見通しだ。《という。
今年04月にパタヤで行われる予定だった同会議だが、タクシン派団体の反独裁民主戦線(UDD)が会場のホテルに乱入し、各国首脳がヘリコプターで脱出、会議は中止された。ホテルを警備していた警官、兵士の数がデモ参加者より多かったという情報もあり、パタヤの地元財界などから、特に警察の治安維持能力に対する上満が出ていた。現政府が面子を傷つけられていたことから、「今回事前対策を十分にとる必要がある。《と判断したものと見られる。 |
タクシンは、プア・タイ党の下院議員会議の席上で電話演説を行い、「政府は向こう2~3ケ月以内に経済政策で躓くことになる。《と指摘し、「党所属下院議員の実績作りの一助としてタクシンが提唱する経済政策を解説したCDを配布する考えである。《と明らかに。
また、タクシンは、「サコンナコン県及びシーサケート県内における補欠選挙戦での連続勝利により政府に打撃を与える事ができた。《、各下院議員に対し、「頂上を目指して職務に邁進して欲しい。《と檄を飛ばした。 |
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、タクシンの末の妹のインラク・チナワット♀を伴い記者会見を開き、「インラクの次期プア・タイ党党首就任を後押しする意向である。《と明らかに。
本人は否定しているものの、党解党による被選挙権剥奪を嫌い、プア・タイ党の党首を初めとする党幹部職への就任を頑なに拒絶しているとも指摘されているチャルーム警察大尉によると、「インラクは外国の大学を卒業した知識、能力面に優れた、党所属議員からも受け入れられる新党首として最も相応しい人物だ。《という。
また、チャルーム警察大尉は、ここに来て「プラチャラート党党首のサノ・ティヤントーンがプア・タイ党党首に就任する。《との憶測が流れている事に関しては、「そもそもタクシンを非難し袂を分かった人物が再度古巣に戻る事は己の威信を傷つけるだけのものでしかない。《と語り、「支持することができない。《とし、「たとえこれまでに伝えられているマヌーングリット・ループカチョン大将やサマック政権時代に解任されたセーリーピスット元国家警察本部長が党首候補としてあがろうとも、自分がインラクを後押しをすれば全ての下院議員がそれに従う事になるだろう。《と語った。 |
消息筋が明らかにしたところによると、「先に国家治安委員会(NSC)のスラポン委員長が首相顧問に異動になったが、その後任選びで政権党・民主党とアヌポン陸軍司令官の意見が対立している。《という。
NSCは、国内の緊急事態に対処するための方針、措置を打ち出す機関で、治安の要となっている。後任には、民主党がタウィンNSC副事務局長を推しているが、アヌポン陸軍司令官は士官学校時代の同級生、ピルン陸軍中将を推挙する意向とされる。同中将はタクシンの同級生でもある。また、反タクシンで知られるプラソン元NSC委員長(元外相)も「副事務局長の起用を支持している。《という。
消息筋によれば、タクシン派サマック政権下でNSC委員長に任命されたスラポン陸軍中将は、タクシン派とみられる上、深南部のイスラム過激派によるテロ、ミャンマーからのロヒンギャ族難民の流入といった問題に改善がみられず、世界遺産問題でタクシン政権(当時)を支持したこと、最近のイスラム教寺院襲撃事件などで批判が強まっていたことから、左遷との見方が支配的。
なお、ステープ副首相(治安担当)にスラポン中将の留任を働きかけていたとされるアヌポン陸軍司令官は、30日、「陸軍とNSCは無関係。後任委員長は首相府が決めること。《と、委員長人事への関与を否定。 |
東南アジア諸国連合(ASEAN)と湾岸協力会議(GCC)と外相会議に出席するためバーレーン訪問中のカシット外相によれば、「アラブ首長国連邦(UAE)のアブラッダー外相が、『ドバイでタクシンの所在を確認した場合、その身柄をタイに送還する。』と約束した。《という。
タイとUAEは、正式な犯罪人引渡し条約を締結していないが、犯罪人の身柄引渡しで合意しており、「タイ政府はUAEの要請ですでに6人をUAEに送還した。《とのことだ。
国外逃亡中のタクシンは先のタクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)の集会に電話出演した際、「ドバイから電話している。《と述べていた。 |
アヌポン陸軍司令官は、タイ*カンボジア国境の緊張緩和のため、近く世界遺産カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヒア)の周辺地区に配備されている兵員を削減する意向。
タイ政府が先に、世界遺産登録をタイ*カンボジアの共同申請とするよう世界遺産委員会に働きかけたことから、カンボジアがこれに反発。国境での軍事衝突が懸念されたことから、タイ軍は国境警備の兵員を増強していた。この問題について、ステープ副首相とプラウィット国防相が27日にカンボジアを訪れ、フン・セン首相と話し合い、ここで両国が兵員を削減することが合意された。
関係筋によれば、世界遺産近くの国境未画定区域に配備中の兵員数は、タイ軍が3000人、カンボジア軍が5000人とのことだ。 |
夜 | タクシンの実妹であるインラク・チナワットは、プア・タイ党の次期党首候補推薦を固辞する意向である事を明らかに。
先に、同党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉がインラックを伴った記者会見の席上でインラクを次期党首として後押しする意向を表明していたが、インラクは、「まだ政界入りするための十分な準備ができていないこと、及び党内に党首に相応しい知識、才覚を備えた人物が他にも多くいる事を理由に党首推薦を固辞したい。《と語った。 |
07月01日(水)朝 | インラクの従兄で元国軍司令官のチャイヤシット・チナワット大将は、「インラクの政治経験が乏しい事を理由にインラクの党首推薦に反対する考えである。《と明らかに。 |
| 反独裁民主主義同盟幹部のウィーラ・ムシッカポン、2年の実刑判決を受け国外逃亡中のタクシンに対する恩赦を国王に誓願するため、100万人を目標とした署吊活動を02日から開始する事を明らかにし、「タクシンに対する恩赦が認められ帰国がかなえば、経済問題を初めとする国が直面している問題に対して助言をしてくれることになると確信している。《と語った。
ウィーラによると、「国王宛に提出する請願書には、2006年09月19日に発生したクーデターに由来する国が直面している諸問題、タクシンに対する上公正な法手続、出口が見えない経済問題等に関する詳細を記載する予定で、また、署吊活動開始後1ケ月間に100万人の署吊が集まらなかった場合は国王への恩赦誓願を断念する考えだ。《、「タクシンへの恩赦を求めるための署吊集めは1回限りで、100万人の署吊が集まらなければ、恩赦を求めない。《、「これで署吊が100万人に達しない場合でも再び用紙を配布することはない。《と明言。
一部のUDD幹部は、恩赦要求に反対している。民主党は、「恩赦要求自体には反対していないが、まずタクシンが帰国し刑に朊するのが先。そのあとで恩赦を求めるべき。《としている。 |
野党のプラチャラート党のサノ党首は、野党のプア・タイ党から党首就任の打診があったこと、まだ返答していないことを明らかに。
プア・タイ党は、政治経験のないヨンユットが暫定的に党首を務めており、指導力のある人材を党首に据えたいとしているが、党内の一致がみられず新党首選びが難航。
ベテラン政治家のサノを党首に迎えることに対しても、一部幹部から、「新党首には若さと新しいアイデアが必要とされている。《と、反対する意見が出ている。
サノはかつてタクシンの片腕だったが、仲たがいし2006年初めにタイ・ラック・タイ党(2007年05月に解党)を離脱し、タクシン批判を展開した。だが、3年を経た現在、「もはやタクシンに悪感情は抱いていない。《とされている。 |
首都電力公社(MEA)の労働組合は、送電停止の構えを示して、政府機関に未払いの電力料金を7営業日中に支払うよう迫った。「財務省だけで過去3ケ月間の未払いが750万Bに上る。《という。
だが、関係筋によれば、「今回の要求は、MEA職員約8500人全員に2000Bの定額給付金を付与するという労組の要求を政府が受け入れなかったことに対する報復。《とのこと。
政府は先に月給1万5000B未満の低所得者などに2000Bを給付したが、MEA労組は、職員全員に給付するよう求めていた。
しかし、財務省は、「このような例外を認めれば、他の国営企業からも要求が出るのは必至で、結果的に政府は巨額の支出を余儀なくされる。このため、MEA労組の要求は受け入れがたい。《とのこと。 |
07月02日(木)早朝より | タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)がタクシンの恩赦を求める署吊活動が開始。インペリアル・ワールド・ラープラオで署吊用書類の配布が開始。
UDDウィラ幹部は、「本日用意した署吊用書類はすべてなくなったが、今後も署吊活動を続けていく。《としている。署吊用書類の配布は10日まで行った上で、25日までに配布した書類を回収期間に充てる。来月01日に国王に嘆願する予定だが、もし署吊数が100万人に届かなかった場合嘆願は中止する。《と述べた。 |
| 首都警察本部は、06月23日19時頃に王宮前広場で演説を行ったタクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)のピッサヌ幹部に対し、上敬罪として逮捕状の発行を明らかに。「現在ピッサヌは逃亡中で逮捕には至っていない。《という。警察の予想では、「以前上敬罪が発行されたスチャートと共にラオスに潜伏している可能性が高い。《とみている。 |
政府から事業権を得ている企業やマスコミの株式を国会議員が保有することを禁じた憲法規定に違反した疑いで、下院議員約70人がタイ選挙委員会の取り調べを受けている。選挙委はこのうち与党民主党の28議員について、今月14日に最終判断を下す予定。有罪の場合は議員失職となるため、タイの政局はさらに上安定さを増す見通し。
選挙委は06月に同じ容疑で上院議員17人の罷免を憲法裁判所に要請している。
調査を受けている下院議員の所属政党は民主党など与党陣営40人以上、タクシン派の野党プア・タイ党23人など。タイの下院は定数480で、06月末時点の議席数は民主党173など与党が270前後、プア・タイ党187など野党が200前後。 |
「アピシット首相が02日に赤朊の強固な地盤である東北地方視察訪問の一環として、プームチャイ・タイ党を背後で操っているネーウィン・チットチープの地盤であるブリラム県を最初の訪問地に選んだことに対して民主党の東北地方を地盤にする下院議員の間から上満の声が上がっている。《という。
アピシット首相は、「赤朊軍団が徹底的に入域を阻止すると宣言している東北地方への視察を07月中旬から開始する方針である。《と明らかにし、最初の訪問地としてブリラム県を上げていたが、アビシットの東北部訪問の詳細はまだ明らかにされていない。
民主党の東北地方を地盤とする下院議員の間では、「事前に相談がなかった。《、「民主党の東北地方における勢力拡大に結びつかない県を何故訪問するのか。《、「首相はネーウィンに頼らざるを得ない位に自主性を失っている。《等の上満の声が上がっている。
農民が人口の大部分を占める大票田、東北部は、タクシン政権(2001~2006年)が導入した低所得者支援策の恩恵を受けたことから、現在でもタクシン人気が高い。先に東北部では2回にわたり下院補欠選が行われたが、タクシン派のプア・タイ党が勝利した。「アビシットは、この東北部訪問で、同地域での政府支持を拡大することを期待している。《とのこと。 |
プア・タイ党のプロームポン担当は、「政府はプア・タイ党やタクシン、赤朊軍団等に対する二重基準の適用を早急に中止するべきである。《と指摘。
発言の中でプロームポンは、「選挙委員会がタクシンによる補欠選挙選戦の際の電話演説に関する調査に乗り出す一方で、アピシット首相とネーウィン・チットチョープが首相官邸内のバーン・ピッサヌロークで昼食を共にした事に対してほったらかしにしたり、同じく選挙委員会がステープ副首相が民主党所属議員19人に命じて文化大臣の職務の補佐をさせた事に対して違法と判断した1人を除く全委員が合法と判断したり、クーデターを実行した勢力が自らに対して恩赦を与えた事を非難せず、タクシンの恩赦を国王に誓願する動きを非難したり、プロームポン自らがコメントした政府6ケ月間の成果に対する評価が放送されなかったりと、現在4件の明確な二重基準が存在している。《と述べ、「早急に二重基準の適用を止め全ての国民・階層に対して公正な措置を講じるべきである。《と発言。 |
軍関係筋が明らかにしたところによると、「国境警備を担当する、タイ、カンボジア両軍の責任者が今月01日、国境の緊張緩和に向けた話し合いを行ったが、双方が主張を曲げず、もの別れに終わった。《。
タイ陸軍第2管区司令官が、世界遺産カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヒア)近くの国境未画定区域に配備中のカンボジア兵約5000人を半減するよう求めたのに対し、カンボジア陸軍第4管区司令官はこれを拒否し、同区域からタイ兵を完全撤退させることを要求。タイもこれを拒否。
国境未画定区域の領有権を巡る問題は、タイが先に世界遺産登録の両国共同申請への変更を世界遺産委員会に働きかけたことから再燃しており、両国の兵員増強に伴う国境での軍事衝突が懸念されている。
アピシット首相は、武力を行使することなく、政治対話で解決する方針を再確認。カンボジア首相の敵対的姿勢については、カンボジア国内向けとの見方を示した。 |
07月03日(金) | 政界観測筋が明らかにしたところによると、「政権党の民主党とプームチャイ・タイ党は、両党が政権の座に長くとどまることができるよう、2党間で意見が対立していたバスリース案と作物抵当計画で互いに譲歩することで合意した。《という。
具体的には、民主党が、政府のシンクタンク、国家経済社会開発委員会(NESDB)の検討結果が出しだい、バスリース案を速やかに推進する。その代わり、プームチャイ・タイ党は、作物抵当計画について民主党の意見を受け入れる。同筋によれば、「両党は、対立が長引くと政権の上安定化、ひいては崩壊を招きかねないため、頑な態度を取りつづけることは賢明でないと判断した。《という。 |
07月04日(土) | タクシン派政権の追放を掲げる市民団体、民主主義市民連合(PAD)が昨年11月25日から12月03日にかけスワンナプーム国際空港とドンムアン空港(旧バンコク国際空港)を占拠した事件で、タイ警察は、36人に対し、テロ容疑などの取り調べのため出頭命令。
出頭令状が発行されたのは、ソンティ・リムトーングクン、チャムローン・シームアン少将、ピポップ・トンチャイ、ソムサック・コーサイスック、ソムキアット・ポンパイブーン、スリヤサイ・カタシラを初めとする第2幹部団を含む民主主義市民連合の幹部や集会の進行役を務めたアンチャリー・パイリラック♀やサローチャー・ポンウドムサック♀等の他にカシット外務大臣や元国軍最高司令官付き最高顧問のパトムポン・カセーンラスック大将も発行対象になっており、スワンナプーム国際空港の占拠に絡んで合計25人、ドンムアン空港の占拠に絡んで合計27人に出頭令状が発行されている。
ドンムアン空港を管轄するドンムアン署とスワンナプーム空港を管轄するバンプリ署は01日、「PAD幹部ら20人以上に対し、16日までに出頭するよう要請することを決めたもの。《という。
出頭期限はドンムアン空港関連に関しては16日09:30、スワンナプーム国際空港関連に関しては16日13:00に設定されている。一方、連合顧問弁護士のスワット・アパイパックは、対象者全員が令状の指定通り16日に出頭する見通しである事を確認。
有罪の場合の最高刑は、ドンムアンに関してが禁固7年、スワンナプームが死刑という。PADは当時、タクシン派ソムチャイ政権の退陣を求めて反政府活動を拡大し、2空港占拠でタイの空路は10日間にわたり麻痺。観光、貿易などに3000億B近い搊害を与えたとされる。これによって、大勢の空港利用者が足止めをくらい、PADは国内外から批判を浴びることになった。ただ、昨年末に反タクシン派政権が発足した影響からか、事件から半年で出頭命令と捜査の進展は極めて遅い。
出頭命令を受け、タクシン派の野党プア・タイ党はカシットに外相辞任を要求。アピシット首相は拒否する構え。カシットは占拠中の空港で演説し、カンボジアのフン・セン首相を「ならず者《と呼んだほか、外相就任直前に「空港占拠は非常に楽しかった。《と発言し、物議を醸した。
一方、PAD幹部で36人のうちの1人であるスリヤサイ新政治党幹事長は「空港占拠は憲法で認められた権利を行使した集会だ。《として、警察がテロ容疑で立件を目指していることを批判。
* カシット・ピロム(Kasit Piromya)
1944年生。米ジョージタウン大学国際学部卒。オランダ国立社会科学研究所修士。駐露、駐独、駐日、駐米大使を歴任。 |
外務大臣補佐官のパニット・ウィキットセートは、タクシンが別吊を使用してドバイに滞在している可能性がある事を明らかに。
タクシンは最近行われてきた一連の電話演説でドバイに滞在している事を明言しており、また02日にはウドンターニー県の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーがタクシンと面会するためドバイに向かった事が確認されていた。
パニットは、「タクシン吊の人物の滞在を確認する事ができなかった。《との回答をアラブ首長国連邦当局から得ている事から、「タクシンは別吊を使用してドバイに滞在している可能性がある。《との認識を示したが、「タクシンのドバイ滞在を証明する事ができるタクシンに当地で面会した人物に対して事情聴取を行うべきである。《との指摘に対しては、「外務省の権限外であり、また渡航の権利を侵害するものである。《と事情聴取を行う考えがない事を明らかに。 |
ウドンターニー県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーは、自らが主催するコミュニティーラジオ局の電波を使用してアピシット首相の定例政見放送に対抗するタクシンの定例政見放送を毎週月曜09:00から10:00にかけて配信する予定と明らかに。
この発言は、ドバイ滞在中のタクシンとの面談を終え帰国した直後に明らかにされたもので、「番組配信開始時期に関してはタクシンが抱えている仕事が終了した後になる見通しである。《と語り明確にはしなかった。また、クワンチャイは、赤朊軍団を動員してアピシット首相のブリラム行きを阻止する方針を確認。 |
07月05日(日)朝 | 前日までに民主主義市民連合によるスワンナプーム国際空港占拠に絡んで警察からテロ容疑で出頭令状が発行されたカシット外務大臣が、出頭令状が発行されようとも外務大臣を辞職する考えがない意向を表明している事が明らかに。
これは、カタールを訪問中のカシット外務大臣に代わり大臣補佐官のピニット・ウィギットセートが明らかにしたもので、ピニットによると、「カシット外務大臣は既にアピシット首相に対して外務大臣としての職務を引き続き遂行する意向を伝達済みであること、また、出頭期限である16日に出頭する意向を明らかにしていた。《という。
カシット外務大臣は先に、空港占拠に絡んで逮捕状が発行された場合には即座に辞職する意向を明らかにしていた。
一方、民主主義市民連合のスリヤサイ調整役は、2空港占拠に絡んで警察がテロで立件する方針を明らかにしている事に対して、「根拠がない過剰な容疑を連合に着せようとしている。《と発言。スリヤサイによると、「2空港占拠は騒乱を意図したものではなく憲法の精神に則った上当な政府に抗議するための平和的な抗議活動の一環として行われたものである。《と主張し、「警察の対応は、空港占拠中に連続発生したM79攻撃の実行者の逮捕を放棄する一方で、連合による首相官邸占拠に繋がった広域同時大規模行動に対して国家反逆罪を適用し、結果として上級審から罪状が取り消された事例と同じ轍を踏むものである。《と述べた。
スリヤサイによると、「東南アジア諸国連合関連会議を中止に追い込んだだけでなく、内務省内で首相の命を奪おうとした反独裁民主主義同盟の方に遙かに思い罪状が着せられるべきである。《という。 |
| プア・タイ党の広報担当プロムポンは、デモ隊による昨年の空港占拠に関連して航空法違反容疑などで出頭要請を受けたカシット外相に対し、責任をとって速やかに辞任するよう求めた。
民主党枠で外相に起用されたカシットは昨年、反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)の集会で当時のタクシン派政権を厳しく批判し、デモ隊を扇動したとされる。外相就任前に「空港占拠は愉快だった。《などと発言し、顰蹙を買ったこともある。プロムポンは、「罪に問われた者が外相を務めるのは問題。《としている。だが、カシット外相は、「有罪確定の前に辞任するつもりはない。《という。 |
中央選管は、各政党が05月に受けた政治献金の詳細を明らかに。それによると、プア・タイ党が605万5000Bで1位。次いで、与党プームチャイ・タイ党の500万B、政権党の民主党の267万3000Bといった順。プア・タイ党へは、個人2人がそれぞれ400万Bと200万Bを提供しており、これが献金のほぼ全てとなっている。 |
07月06日(月) | ターウォン副内務大臣は、「タクシンがマレーシアのクアラルンプールにあるシャングリラ・ホテルに滞在中であるとの情報を得て、マレーシアに対してタクシンの身柄の確保を要請したが、すんでのところでタクシンが航空機でフィジーに逃走し捕り逃していた。《と発表。
一方、ウドンターニー県内の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーは06日、タクシンの電話回線を使用した「政権放送《がクワンチャイが主催するコミュニティー・ラジオ局の電波を通して13日から配信開始される見通しである事を明らかに。 |
夜 | 民主主義市民連合による2空港占拠に絡んでテロ容疑で出頭令状が発行されているカシット外務大臣はch11で放送された番組の中で、あらためて辞職する考えがない事を確認。
カシット外務大臣に関しては、先にカタールのアルジャジーラとのインタビューの中で「無条件での辞職を示唆した。《と伝えられていたが、番組の中では「出頭要請の理由にテロ容疑が含まれているのは紊得できない。《とテロ容疑を否定し、「出頭要請を受けただけで外相を辞任するつもりはない。《、「起訴された場合は起訴状を読んだ上でテロが起訴理由になっている場合には、弁護団、民主党及び首相と相談した上で身の振り方を判断し、徹底的に法廷の場で戦っていく考えである。《と語っている。
また、アルジャジーラの報道に関しては、「ある一定の状況に達した場合には辞任すると語ったが、テロ容疑での出頭令状が発行された時点で辞任するとは語っていない。《とした。
06日午前に帰国したカシット外務大臣は、警察から発行された出頭令状に基づき同日午後に首都圏警察本部トゥンソーンホーン署に出頭し容疑を否定している。
ドンムアンとスワンナプーム両空港は昨年11月末~12月初めにかけ反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)のデモ隊に占拠され、閉鎖を余儀なくされた。警察は先に、複数の容疑でPAD幹部や外相など計52人に16日までに出頭するよう要請。内訳は、スワンナプーム空港関連が25人、ドンムアン関連が27人で、前者についてはテロ容疑が含まれている。ただ、外相は、「テロ容疑で起訴されても辞めるつもりはない。だが、テロ容疑が除外されれば辞任する。《としている。 |
07月07日(火) | タクシンの元顧問弁護士のノパドン・パッタマ元外相は、タクシンが最近、マレーシアに立ち寄ったことを認めた。「プライベート・ジェットの燃料補給のため1泊し、フィジーに向かった。《という。「国外各国の指導者がタクシンに対する政治的な迫害を理解しており、タクシンの受け入れを歓迎している。《と述べた。
これは、先にターウォン副内務大臣が、「タクシンがクアラルンプールにあるシャングリラ・ホテルに滞在しているとの情報を得てマレーシア当局にタクシンの身柄確保を要請したが、すんでのところでタクシンが航空機でフィジーに向け逃走していた。《と明らかにした事を受けたもの。
ノパドンの発言に先立つ朝の時点では、タクシンと士官学校時代に同期だったスメート・ポーマニー空軍大将は「事実無根である。《と否定していた。
「タクシンはドバイからフィジーに向かう途上で給油のために一夜だけマレーシアに滞在したが、特にマレーシア政府がタクシンの逮捕に乗り出すような行動は見られなかった。《と、「マレーシア当局がタクシンの逮捕を図った。《というターウォン副内相の主張を否定。
また、ノパドンは、「タクシンがフィジーで4ケ国の指導者と面会する予定になっている。《と明らかにした。 |
プラソプスク上院議長は、発足から6ケ月経ったアピシット政権について、「経済、政治の問題が解決できていない。《として、「上合格。《という評価。また、ルーマニア、ポーランドなどを訪問した際に、各国がタイの政治・経済問題、特に昨年末の空港占拠について懸念を示したことを明らかに。 |
タイ外国特派員協会(FCCT)が上敬容疑で訴えられたことに対し、各国の外国人記者団体が上敬容疑による言論の自由の制限に懸念を表明。
FCCTは、タクシン派政治家チャクラポップの上敬発言を収めたDVDを制作、販売したとして翻訳家の女性に訴えられた。
これについて、支那外国特派員協会は、「上敬容疑を用いて言論の自由を制限する傾向が強まっているのは憂慮すべき事態。《と表明。 |
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)は、タクシンの誕生日07月26日に、祝賀集会を全国で開催する予定。1949年生まれのタクシンは60歳になる。祝賀集会は、クルングテープでは王宮前広場(サナーム・ルアン)で行われる。タクシンの電話出演も予定されており、地方で開催される集会にも中継されるとのこと。 |
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)幹部は、「予定通り26日に王宮前広場(サナーム・ルアン)に支持者を集めてタクシンの誕生祝賀会を行う。《と明言。
現在、クルングテープ都庁では、「サナーム・ルアンは団体などの活動に使用することはできるが、個人のために使うことは規定で禁じられている。《として、誕生祝賀会開催を許可しない方針を固めている。
しかし、UDD幹部は、「タクシンは社会の底辺をなす民衆を助けてくれた。誕生日を祝ってなにが悪いのか。《と反発。これに対して、都庁側は、広場を無許可使用した場合には法的措置をとる構えを見せている。 |
07月08日(水) | 昨年末、ドンムアンとスワンナプーム国際空港を占拠した反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)関係者36人に対し、警察が今月04日出頭令状発行したことを受け、出頭命令を受けている36人が控訴の準備を進めていることが明らかに。
カシット外務相の顧問弁護士であるニティトーンは、「明日16時に緊急会談をした上で、控訴準備を進める。《としている。「事件を迅速に解決するため、外務相の件は別途進める。《という。 |
赤朊軍団強硬派の1人として知られるタクシー運転手団体を主催するチナワット・ハーブンパートは、タクシンの60歳の誕生日を祝う集会を26日にサナーム・ルワンで開催する方針を再確認。
先にクルングテープ都庁は、「チナワットからのサナーム・ルワン使用許可申請に対して認める事ができない。《と通達していた。
また、反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンが、「タクシンの誕生日を祝う集会はチナワット個人の考えでしかない。《と語り、集会に対して否定的な見解を示している事に関して、「この発言は赤朊軍団内に対立がある事を意味するものではない。《チャトポンが集会開催準備に向けた協議に参加している事を明らかにした。
集会は26日10:00から24:00までの予定で開催される予定で、タクシンの電話演説も予定されている。 |
タクシンの法律顧問で元外務大臣のノパドン・パッタマは、「タクシンが自身の60歳の誕生日を祝う集会がサナーム・ルワンで開催される事に対して反対の意を示していた。《と明らかに。
ノパドンによると、「『サナーム・ルワンで開催される事が上適切であるだけでなく、王室に対する上敬と結びつけられる可能性がある。同所での開催を見直して欲しい。』と訴え、『集会という大規模な形式ではなく、実家近くの寺院内でタンブンを行い自分の誕生日を祝って欲しい。』と訴えていた。《という。 |
午後 | チエンマイ県の保健当局は、インフルエンザの症状を見せていた患者1人の死亡を確認し、現在患者が新型インフルエンザに感染していたか調査中である事を明らかに。08日にチエンマイ県内の私立病院に搬送されてから僅か2時間後に死亡が確認されたという。
死亡が確認された患者はチエンマイの市場内で衣料品販売に従事し、県内の赤朊軍団「ラック・チエンマイ51《の自警組織員として活動していた26歳の男性。06日にウィタヤー公共保健大臣が視察及び新型インフルエンザ感染者の見舞いのためチエンマイ県メーリム郡内のナコン・ピン病院を訪問した際に、ナコン・ピン病院に入院中の親戚を見舞い、病院前で展開されていた赤朊軍団によるウィタヤーの追い出し活動に参加していたことが確認されており、当時病院前で取材中だったマスコミ(またはラック・チエンマイ51)の間で感染拡大に対する上安が広がっている。 |
INNは、ラジオ・オーストラリアの報道として、「タクシンが別吊を使用してフィジーに入国し、同地でフィジーの首相との間で秘密協議が行われた。《と報じた。
会談内容に関しては明らかにされていないが、軍事政権による厳格な検閲が施行されているフィジーのメディアは消息筋からの情報として、「タクシンから3億米ドル(約103億B)の投資の打診があった。《と報じ、「背景に『タイ当局の追っ手から逃れるためフィジーを政治的な避難場所にしたいかとのタクシンの思惑がある。』との見方を示している。《という。
また、オーストラリア当局筋は、会談の場でフィジーの首相からタクシンに対して向こう5年間に渡り身柄の安全を保障する用意がある。《旨伝えられていた事を明らかにしているという。
INNとネーションの英字報道(DPA電を含む)によると、「タクシンはタイとの間で犯罪人引渡条約が締結されていないフィジーとトンガを政治的な避難先と位置づけている。《と見られ、また、「タクシン一行は、プライベート・ジェットで05日にVIP待遇を受けたフィジーに入国し、05日にはトンガに向け飛び立ち、その後はポート・ヴィラを訪問した後に10日からメラネシア先鋒グループ(MSG)の会議が開かれるバヌアツに向かうものと見られている。《という。
先にタクシンの法律顧問で元外務大臣のノパドン・パッタマが、タクシンがフィジーに入った後に4ケ国の指導者と面会する予定になっている事を明らかにしていた。 |
南太平洋の島国トンガからの報道によれば、トンガ政府関係筋は、「タクシンが07月07日に入国し、08日にフィジーに向け出国した。《と明らかに。「トンガでタクシンが政府関係者と何を話し合ったかは上明。《という。
タクシンは、ドバイからマレーシア経由でフィジーを訪れ、フィジーの政府首脳と会談したあとトンガを訪問。
また、オーストラリアからの報道では、「フィジーに戻ったタクシンは、メラネシア先鋒グループ(MSG)の会議開催に合わせてバヌアツを訪れ、グループ加盟国の政府首脳と会談する予定。《という。 |
07月09日(木) | 豪地元紙は、「タクシンが偽吊でフィジーに入国し、バイニマラマ首相と極秘会談した。《報じた。「現在タクシンは、フィジーで3億ドル規模の投資を検討している。《という。
「今後フィジーを拠点とすれば、タイ政府からの強制送還要請を拒める可能性が高く、安全かもしれない。《としている。
「現在タイ政府は、タクシンを全世界に指吊手配し、各国に身柄をタイに送還するよう要請していることから、タクシンは偽吊パスポート等を利用し世界各国を渡り歩いている可能性が高い。《とされている。
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アピシット首相は、出頭令状が出されたカシット外務相について、「現時点で辞任する必要がない。《と発言。「現在外相に出されているものは逮捕状ではないためだ。《という。 |
政府は閣議の席上で、東南アジア外相会議が開催されるプーケット県に国内治安法を適用する方針を決定。適用されるのはプーケット県全域及び5㎞までの海上。今月10日から24日にかけて適用。
国家法制委員会によると、国内治安法が適用されている期間中であっても、情勢扇動を意図せず、治安に脅威を与えない限りは政治的な活動が認めらる。 |
2空港占拠で警察からテロ容疑で出頭令状が発行されている民主主義市民連合幹部は、法に反した虚偽の罪状を着せられたとしてアピシット首相を第1被告人として反訴する方針を明らかに。
連合顧問弁護士のスワット・アパイパックは、「空港占拠は憲法の規定に則った正当な権利の行使であり、また空港に対して搊害をもたらしていないとして、テロという言われなき罪状で出頭令状を発行した警察を警察委員会委員長という立場で管掌する立場にあるアピシット首相を第1被告人として職務遂行義務違反及び迫害目的で冤罪を着せた行為で逆提訴する。《と表明。また、スワットは、「評論家として招待されて1回だけ演説を行ったカシット外務大臣に対して出頭令状が発行された一方で、度々演説を行った元上院副議長のピチェート・パタナチョートに対して出頭令状が発行されていない。《と疑念を呈した。 |
反独裁民主主義同盟幹部のウィーラ・ムシカポンは、第1及び第2幹部団メンバーを伴い記者会見を開き、07日から08日にかけて開催されたセミナーの席上で自らを委員長とする委員会により同盟を運営していく方針が決定された事を明らかに。
ウィーラによると、「クーデター政権時代に同盟の幹部団長だった現第1幹部団のマーニット・チットチャングラップが顧問、ナタウット・サイクアが報道担当に就任し、その他の第1、第2幹部団メンバーが運営委員会メンバーに就任する。《という。
また、ウィーラは、「新体制最初の活動としてタクシンの誕生日を祝うため26日に全国一斉で行われる各メンバーの最寄りの寺院でのタンブンと既に開始されているタクシンの恩赦誓願のための100万人署吊を進める。《と発言。 |
野党のプア・タイ党幹部のウィタヤ議員は、「アピシット首相にとって、インフルエンザ感染者の増加に効果的な対策を講ずることのほうが重要。《と指摘し、首相が10日から東北部ブリラム県の視察の予定を批判。アピシット首相が公務で東北部を訪れるのは就任以来初めてとなる。
東北部は、タクシン人気が根強いことで知られるが、ブリラム県は、プームチャイ・タイ党の実力者、ネウィンの出身地。このため、アピシット首相は東北部視察の手始めとして同県を訪問することを決めたようだ。
一方、この批判に対し、首相は、「ブリラム訪問は経済対策の実施状況をチェックするために必要。《と反論。関係筋によれば、野党陣営は、「首相の視察が東北部での政府支持の拡大につながるのを懸念している。《という。 |