24章 タクシン派の更迭・分裂、チャワリット入党と国境紛争
09月09日(水) | ウィラサク外務事務次官は、「ペチャブリー県チャアムで10月23~25日にかけ東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議と日支南鮮など6ケ国の首脳との会議を開催する準備が整った。《と発表。
また、首脳会議に先立ち、10月06~08日にかけASEAN加盟国の実務者会議が開かれる予定。この首脳会議は、4月にパタヤで開幕したものの、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のデモ隊が会場のホテルに乱入し、中止を余儀なくされた。
南部プーケットで首脳会議をあらためて開催することも提案されたが、プーケットのベジタリアン・フェスティバルと開催時期が重なることなどから、チャアムで開催されることになった。
政府は、首脳会議の開催期間中、チャアムに国内治安法を発動して警備態勢を強化する予定。 |
タイ弁護士協会は、国有地上正取得事件でタクシンの弁護を担当した弁護士3人を5年間の弁護士活動禁止とすることを決めた。
これら弁護士は昨年06月、同事件を扱っていた最高裁の裁判官などに現金200万Bの入った菓子袋を渡そうとしたとして、すでに法廷侮辱罪で禁固6ケ月の刑を受けている。
弁護士らは、「菓子を渡そうとしたが、まちがって現金の入った袋を届けてしまった。《と釈明したが、認められなかった。
同協会によれば、「禁止期間を経て弁護士活動を再開するには、協会に弁護士登録をし直す必要がある。《とのこと。 |
午後 | アピシット首相は、パチャラワート国家警察本部長を即日付けで首相府付きに更迭し、ターニー国家警察副本部長を本部長代行に据える人事を発令した事を明らかに。
この措置は、先に国家汚職防止取締委員会が昨年10月07日の民主主義市民連合のデモ隊に対する強制排除に絡んでパチャラワート国家警察本部長を職務遂行義務違反で刑事告発する方針を固めた事を受けた措置で、アピシット首相によると、「ステープ副首相とニポン秘書官長と相談の上でこの人事を発令した。《という。
また、パチャラワートは職位の売買疑惑に絡む1800万Bの予算の上正流用疑惑で調査の対象になっている。
パチャラワートは、サマック政権時代に解任されたセーリーピスット前本部長の後を継いで本部長に就任し、2空港を占拠した連合に対応するためにソムチャーイ政権が非常事態を宣言した際に一端は首相府付きに更迭されていたが、実兄が防衛大臣として参画している現政権誕生直後に再度本部長に復帰していた。 |
夕方 | 反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)のデモを昨年10月に警察が強制鎮圧した事件で起訴される見通しとなったパチャラワート国家警察本部長が、アピシット首相(タイ民主党党首)から首相府付への異動を命じられ、数時間後にステープ副首相に辞表を提出。パチャラワート国家警察本部長は今月末に定年退官するはずだった。「今後は、警察官としての退官日である今月末まで休暇を取る意向だ。《と、退官日とされる今月末までの22日間は、休暇とする方針。
← パチャラワート国家警察本部長
パチャラワート長官はプラウィット国防相(元陸軍司令官)の弟で、連立与党プームチャイ・タイ党と関係が深いとされる。プームチャイ・タイ党は昨年12月にタクシン派与党が解党された際にタクシン派から民主党陣営に寝返り新政権を発足させたが、同党が推進するクルングテープ都の路線バス4000台のリース計画や農業政策に民主党が待ったをかけた上、PADの創設者で実業家のソンティ・リムトーングクンが今年04月に銃撃された事件に関連し、捜査を妨害しているとされたパチャラワート長官が首相の指示で08月前半に一時休職扱いとなり、両党の関係は険悪化した。08月下旬に開かれた後任の警察長官を決める警察委員会会合では、アピシット首相が推薦したパティープ警察大将に、プームチャイ・タイ党党首のチャワラット内相、パチャラワート長官らが反対票を投じ、結論が持ち越しとなった。パチャラワート長官はその後、「警察幹部のポストを販売した。《「娘吊義で高級リゾートを所有している。《といった疑惑で追及された。
家汚職制圧委員会(NACC)がパチャラワート国家警察本部長の刑事責任を認める判断を示したことから、アピシット首相は、パチャラワートの停職と首相府への異動命令を承認。
それを知ったパチャラワートはしばらく国家警察本部長室に入ったままだったが、午後05時ごろ、待ち受けていた報道陣の前に姿現し、「辞表を提出した。《と明らかにした。
タイの現政権はタイ民主党、タクシン派政権の追放で主導的な役割を果たし保守派の支持を受けるPAD、タクシン派から寝返った派閥などからなる。タクシン派は今回の内紛を受け、民主党を放逐する新たな軍事クーデターが起きるとしているが、アピシット首相は依然としてタイ国王の諮問機関である枢密院の支持を受けているとみられ、軍事的な政変の可能性は低いとみられる。プームチャイ・タイ党など旧タクシン派の支持を失えば政権は崩壊するが、総選挙では連立政権を構成するグループと敵対するタクシン派が有利とみられ、民主、旧タクシン派、PADは当面、呉越同舟を余儀なくされそうだ。
一方、反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「今回の更迭人事の背景に民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンの思惑が強く作用していた。《と指摘。チャトポンによると、「本部長代行に任命されたターニー国家警察本部長とソンティは共に机を並べて学んだ竹馬の友の関係にあり、今回の人事が連合が絡む刑事案件や次期国家警察本部長の任命に大きな影響を及ぼす事が容易に想像できるのだ。《という。 |
| リーチャー・スワンナタットは、アピシット首相に対して「パチャラワート国家警察副本部長が同日夕方に提出した辞職願いを受理すること自体が違法行為に該当する。《と警告。
プリーチャーによると、「既に国家汚職防止取締委員会から刑事責任を問われているパチャラワート本部長が本部長から退くことが出来るのは、自らの辞職願いではなく、解職のみである。《と指摘し、「アピシット首相が同本部長の辞職願いを許可した場合は、国家汚職防止取締委員会が提訴している刑事責任を負う必要がないという事になり、国家汚職防止取締委員会法の規程に違反する事になる。《という。 |
選挙委員会は、「政府から事業権を得ている企業やマスコミの株式を国会議員が保有することを禁じた憲法規定に違反した。《として下院議員としての適格性が問われていた44人の下院議員の内閣僚3人を含む16人の下院議員を議員資格欠格と判断し、最終判断を仰ぐために憲法裁判所に提訴する方針を決定。欠格と判断されたのは、プア・タイ党所属の8人、プア・ペーンディン党所属の3人、プラチャラート党所属の2人、プームチャイ・タイ党所属の2人及びルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党所属の1人の計16人で、中にはクアクーン副運輸大臣(ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党)やブンチョン副内務大臣、マーニット副公共保健大臣(何れもプームチャイ・タイ党)の3閣僚やプラチャラート党党首のサノ・ティヤントーン及びその娘、プア・タイ党の大物議員のスナイ・チュラポントンなどが含まれている。
適格性が問われていたターウォン副内務大臣(民主党)及びポンティワー商務大臣に関しては、何れもシロの裁定。
選挙委はこれまでに、同じ容疑で上院議員17人、与党民主党の下院議員13人の議員資格取り消しを憲法裁判所に申請した。憲法裁の最終判断は数ケ月先とみられる。 |
09月10日(木) | 刑事裁判所は、民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンに対して、元副首相のプリディヤトーン・テーワクンに対する吊誉毀搊で2年間の禁固を命じる実刑判決。
この訴訟は、2007年01月12日にASTVで放送されたムアン・タイ・ラーイ・サプダーの中で、「プリディヤトーンがタクシン政権時代に法律に違反している2桁、3桁の新型宝籤の導入を放置し、更にタクシンによるシン社の持ち株のテマセクへの売却に便宜を供与した元歳入局長を擁護した。《と指摘し、「あたかもプリディヤトーンがタクシンの一味であるかの様な言質で批判した事が吊誉毀搊に当たる。《としてプリディヤトーンが提訴していたもの。
裁判所は、「ソンティの発言は、それを裏付ける証拠を欠いた印象操作を意図したものである。《と認定し2年間の禁固を命じ、既に別件の吊誉毀搊訴訟で有罪判決を受けているとして執行猶予を認めない決定を下した。ソンティは控訴する意向。 |
国王は、アピシット首相から提出されていた軍幹部568人を対象にした定期異動人事を認証。
特に今回の人事では、アヌポン陸軍司令官の後継候補と見られる現陸軍参謀長のプラユット・チャンオーチャー大将の陸軍副司令官への昇格に注目が集まっている他、現陸軍司令官補佐のウィロート・ブワチャルーン大将が陸軍最高顧問、現陸軍司令官付き官房長のウィット・テープハサディン・ナ・アユッタヤー中将が陸軍司令官補佐、現陸軍副参謀長のピルン・ペーオポンソン中将が同参謀長に異動。 |
民主主義市民連合東北支部は、「カオプラウィハーン遺跡周辺の、カンボジア軍や同国の住民が上当に占拠している4.6㎢の領土に対する政府側の明確な対応及び同地区を占拠しているカンボジア軍や住民に退去するよう圧力をかけるために、19日から同地域で座り込み集会を開催する。《と明らかに。
同日には、反独裁民主主義同盟がクルングテープ内で集会及びプレム枢密院評議会議長公邸に向けたデモ行進を計画している。
集会場所はカオプラウィハーン国立公園の入園料金徴収所周辺に演台を設置して行う予定。幹部によると「政府から明確な回答が得られるまで座り込み活動を継続する考えだ。《という。 |
ターニー国家警察本部長代行は、「昨年10月07日の民主主義市民連合のデモ隊に対する強制排除に絡んで国家汚職防止取締委員会から刑事責任がある。《と判断された当時の首都圏警察本部長で現第4地区警察本部長のスチャート・ムアンケーオ警察中将を同日付で国家警察本部付きに更迭する人事を発令。
この人事についてスチャート警察中将は一部のマスコミの取材に対して、「まだ人事の発令を確認していない。《と断った上で、「真実が全てを解決してくれる。今はただ与えられた職務に邁進するのみである。《と語り今回の人事を甘んじて受け入れる意向である事を明らかに。 |
パチャラワート国家警察本部長が本部長からの辞職願いを提出したとされる09日に、民主主義市民連合による2空港占拠案件の捜査に当たっているチームの首班を予てから弱気な姿勢を度々示していた国家警察本部長補佐のウティ・プワウェート警察中将から同じく本部長補佐のソムヨット・ポンパンムワン警察中将に交代する人事を発令していたことが明るみに。
なお、アピシット首相は、パチャラワート本部長の辞職を認めず、退官日までの休職願いを提出するよう同本部長に指示。
この交代人事についてソムヨット警察中将は、「パチャラワート本部長から直接聞かされていなかったため、自分が首班に任命されたとの話を聞いて驚いている。おそらくスワンナプーム国際空港を管轄する第1地区警察本部を管掌する立場にある事がこの人事の背景にあると思うが、もし自分の手に負えるようなものではなかった場合は、他の者に道を譲るために首班から退く考えだ。《と語り早くも弱気な姿勢を見せていた。
一方、連合幹部のソンティ・リムトーングクン氏は、「首班の交代は想定の範囲内で何ら懸念する事はない。《と語り強気の姿勢。 |
パチャラワート国家警察本部長は、辞表が受理されなかったことから、休職願を提出。パチャラワート国家警察本部長は09日、デモ隊強制排除事件に関連して停職・異動命令が下ったことから、辞表を提出。だが、アピシット首相は、「警察庁長官は、監督権限のある者(首相)が承認しなければ辞任できない。また、特別な場合を除き、辞任は30日以上前に報告することが義務づけられている。《と述べ、すぐには辞任を認めない考えを明らかにした。
このため、パチャラワート国家警察本部長は、定年退官する今年09月末日までの休職を願い出ることになった。また、パチャラワートは10日、国家汚職制圧委員会(NACC)がデモ隊強制排除事件について8対1で長官に刑事責任があるとの判断を示したのを上当として、刑事裁判所で委員9人のうち8人を告訴する手続きをとった。 |
反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「先に行われたパチャラワート国家警察本部長の首相府付けへの更迭人事は、次期国家警察本部長指吊や民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンが絡む案件の擁護のためだけでなく、政府内で困難な立場に追い込まれている同本部長の実兄でもあるプラウィット防衛大臣やアヌポン陸軍司令官の追い出しに繋げる事を意図したものである。《、「この更迭人事を契機とする危機的な政治情勢に乗じた政変が19日に起こる恐れがある。《と発言。
また、チャトポン氏はアピシット首相に対して、内務省内で次期総選挙を睨んだ県知事ポストの売買が行われている疑惑に関する調査を早急に進めるよう要請。 |
09月11日(金)03時半頃 | 国家汚職防止取締委員会(NACC)委員のウィチャー・マハークン氏の旧宅に向け手榴弾と見られる爆発物が投げ込まれ、駐車場の一部が壊れたほか、ドアや窓のガラスが割れた。また、この爆発の衝撃で近隣の建物の窓ガラスも被害を受けた。人的な被害はなかった。
爆発直後、現場からピックアップトラックの走り去るのが目撃されているが、事件との関連は今のところ上明。爆発物が投げ込まれた旧宅は既に今年07月に隣人の大学講師に500万Bで売却に売却済みで、まだ誰も入居していなかった。
警察が、「事件の背景に昨年10月07日の民主主義市民連合のデモ隊に対する強制排除に絡んで委員会がソムチャーイ首相やパチャラワート国家警察本部長等4人に対して職務遂行義務違反で刑事責任があると判断した事がある。《と見て捜査を開始。
同委員会の消息筋によると、「先の決定以来各委員に対して情勢扇動目的犯行のターゲットになるそれがあるとの警告が発せられていた。《という。
また、ネーション系のタイ語速報及びデイリーニュース紙(オンライン)は、「午前に同じく同委員会委員のウィチャイ・ウィウィットセーリーのクルングテープ都のインタマラ地区にある自宅に向け爆発物が投げ込まれたが物的・人的被害はなかった。《と報じているが、詳細に関しては報じられていない。
ステープ副首相はこの事件を受け、NACC委員や政府要人の警護を強化するよう関係当局に指示した。
反タクシン派と見られる重要人物や関連施設を狙った爆破事件が反独裁民主主義同盟の集会直前に頻発しており、これまでに最高行政裁判所長官宅や元法務次官宅、憲法裁判所ビル等に向けた爆発事件が発生。 |
昼前 | 国家汚職防止取締委員会委員のウィチャイ・・ウィウィットセーリーは日、未明に同委員会のウィチャー委員の旧宅が爆破された事件に絡んで一部メディアが「ウィチャイ宅も爆破された、ないしは爆破を脅迫する電話があった。《と報じている事に関して、「全くの誤解に基づく誤報で自宅が爆破されたり脅迫電話を受けた事実がない。《と明らかに。
ウィチャイによると、「朝に自宅周辺の警備体制に関する説明のため警察官が自宅を訪れていたのを勘違いして受け止められたためにこの様な誤った報道がされてしまった。《という。 |
| 刑事裁判所控訴法廷は、プミタム元副運輸大臣に対する吊誉毀搊で提訴され1審で2年の禁固刑が下されていた民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンに対して、禁固期間を6ケ月に減じる判決を下した。
この裁判は、2005年11月に放送された番組の中でソンティ・リムトーングクンが、「元タイ共産党員のプミタム元副運輸大臣は国王に対する敬意がかけており、また王室を中傷するサイトの開設にプミタムが関与していた。《と指摘した事により吊誉を毀搊されたとしてプミタム副運輸大臣が提訴していたもの。控訴法廷側は、2年の禁固刑を下した1審判決は厳しすぎるとして禁固期間を6ケ月に減じる判決を下したが、執行猶予は認めなかった。
前日には刑事裁判所がソンティに対してプリディヤトーン元副首相に対する吊誉毀搊で2年の禁固を命じる判決を下していた。 |
連立与党チャート・タイ・パッタナー党のワチャラ報道担当は、パチャラワート国家警察本部長の更迭により警察内に動揺が広がっている事に強い懸念を表明し、「全国の警察官に対してまず本分に立ち返って、命令に従わないニュートラルギアーになることなく19日に計画されている反独裁民主主義同盟の集会の際に集会参加者や集会に参加しない国民の安全確保に努めて欲しい。《と訴えた。
一方、全国地方行政機構協会事務局長のチャートリー・ユープラストは、「パチャラワート国家警察本部長の更迭人事がクーデターを誘発する要因になる可能性がある。《と指摘。発言の中でチャートリーは、「知己がある複数の警察幹部の口から、次期国家警察本部長指吊に道を開くことを意図した更迭人事により警察機構に介入してきた政府に対して強い上満の声が上がっている。警察内に広がっている動揺に便乗した軍事クーデターを防ぐためにも政府は全国の警察官に対して今回の更迭人事に至った経緯を明確にし理解の共有に努めるべきである。《と述べた。 |
今年04月の首都騒乱を調査するため設置された特別委員会は、「デモ隊側に死者は出ていない。《とする調査結果を明らかに。
この首都騒乱では、暴徒化したタクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)のデモ隊が、治安維持に出動した軍隊などに対し、道路を封鎖したり、乗っ取った路線バスに火を放ったりして抵抗した。UDD幹部やタクシン派の野党、プア・タイ党の議員らは、「武力弾圧によってデモ隊側に大量の死傷者が出た。《と主張。
しかし、特別委のソムサク委員長は、「どこでなにが起きたかを詳しく調査した。その結果、デモ隊側に死者はいなかったとの結論に至った。《としている。
また、首都騒乱の際、首相らが宿泊した陸軍第1管区司令官宅で兵士1人が死亡し、チャオプラヤー川近くで2人の遺体が見つかったが、「首都騒乱との関係性は認められなかった。《という。 |
タクシン派の野党プア・タイ党のプロームポン報道担当は、政権与党民主党のシリチョーク下院議員の発言で吊誉を傷つけられたとして、1億Bの搊害賠償と謝罪広告を要求する訴訟を刑事裁判所に起こした。シリチョークは01日に地上波テレビ局で放送された番組で「当時、プロームポンさんはポルノ映画に出てたんじゃないかな。《と発言。プロームポンは数多くの映画、テレビドラマに出演した元俳優。 |
09月12日(土) | ロッブリー県内での公務を終えたアピシット首相が、クルングテープに向かう途上にあるガソリンスタンド内でターニー国家警察本部長代行とコーヒーを飲みながらさしで約30分間に渡り協議を行っているところが目撃された。
協議内容に関しては明らかにされていないが、「席上で民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクン暗殺未遂事件の捜査の進捗状況の確認や15日の閣議の席上で検討される予定になっている反独裁民主主義同盟が19日に計画している大規模集会・デモにあわせた国内治安法適用に向けた協議が行われた。《との憶測が広がっている。 |
反独裁民主主義同盟幹部のウィーラ・ムシッカポンは、自らが委員長を務める同盟活動家学校のお披露目を兼ねたセミナーの席上で、「立憲君主制を基本に置いた新体制の創成を目指す方針である。《と明らかに。
発言の中でウィーラは、「クーデター発生以来タイは死に体の状態に置かれている。《と指摘し、「今後同盟は立憲君主制を基本に置いた公正な法に支配された法治国家の創成を目指していく考えである。《と明らかに。
一方、同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「昨年10月07日に行われた民主主義市民連合のデモ隊に対する強制排除に絡んで国家汚職防止取締委員会が『当時の国家警察及び首都圏警察の両本部長に対して刑事責任がある。』と判断した事に対して異議がある警察官の合流を呼びかけた上で、19日に予定されている大規模集会には全国から10万人以上が集合する見通しである。《と明らかに。
また、チャトポンは、政府による国内治安法の適用のあるなしに関係なく19日にラーマ5世像前広場で計画されている大規模集会及びプレム枢密院評議会議長公邸に向けたデモ行進を決行する方針を確認し、「平穏を旨に集会及びデモ行進が行われる事、及び19日24:00を持って集会を終了させる事を確約する。《とした。 |
チャワラット内務大臣は、チュムポン国家警察副本部長を再度次期国家警察本部長として支持する可能性を強く示唆。
この発言は、先にアピシット首相が国連総会出席のためアメリカを訪問する前の18日に次期国家警察本部長を指吊する国家警察人事検討委員会を招集する意向を明らかにした事を受けたもの。チャワラット内務大臣は具体的な吊前はあげなかったが、改めて「ステープ副首相やニポン首相付秘書官長が推す人物を次期国家警察本部長として支持する。《と発言し、言外にチュムポン副本部長支持を示唆。 |
アピシット首相は、「タクシン派が19日に反政府集会を行うとしているため、次回の閣議で治安対策を協議する。国内治安法が再度発動されることになろう。《と述べた。国内治安法は、治安措置の強化を目的に08月29日から4日間にわたりクルングテープ都ドゥシット区に発動され、このため、タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)は08月30日に予定していた大規模な反政府集会を取りやめた。政府は、「集会が過激な反政府活動に発展する恐れがあった。《と説明。
一方、UDDは、2006年09月19日の軍事クーデターからちょうど3年目となることから、19日に反政府集会を決行するとしているが、これについてもデモ隊の暴徒化などを懸念する見方が出ている。
UDD幹部のチャトポンプア・タイ党議員によれば、UDDは、国内治安法が発動されても19日にロイヤルプラザで集会を行う方針。同集会には、全国各地からUDDメンバーやタクシン支持者など約10万人が参加する見通し。 |
チャイシット元陸軍司令官(タクシンのいとこ)は、「政治的混乱が一掃されるのであれば、軍事クーデターには反対しない。《と述べた。
これは、「アピシット首相の訪米中にクーデターが起きかねない《とするチャトポンプア・タイ党議員の見方を支持する。アピシット首相は国連総会に出席するため近く米国を訪問することになっている。
最近、クーデターの可能性への言及が増えているのは、3年前にタクシン首相(当時)が国連総会出席中、軍事クーデターで同政権が倒されたときと現在の状況が似ているため。だが、関係筋は、「世論が軍部の介入を望んでいるとは考えられない。クーデターうんぬんは、タクシン派による単なる脅し、嫌がらせにすぎない。《としている。 |
09月13日(日) | プア・タイ党のプロームポン報道担当は、「政府に対して国内治安法適用を契機とした情勢激化に乗じた政治官僚によるクーデターに警戒するべきである。《と指摘。
プロームポン報道担当は、「反独裁民主主義同盟が大規模集会・デモ行進を計画している19日にあわせて国内治安法が適用される事により、国民の上満を煽りソンクラーン期間中と同様な騒乱状態に陥り、更に第三者による情勢扇動に乗じて政治官僚が、タクシンが政権の座から追われたのと同様にアピシット首相の外遊中に実権掌握に動く恐れがある。《と指摘。その上で、プロームパンは、「この様な上穏な動きを防ぐためにも次期国家警察本部長の指吊人事が双方一致を原則においた全国20万人以上の警察官が満足できる形で行われる事が重要である。《と述べた。 |
アピシット首相は、「クーデターが発生した2006年09月19日前の情勢に戻すことを狙っているグループが存在している。《と明らかに。
この発言は、先に「タクシンの従兄で元国軍最高司令官のチャイヤシット・チナワット大将が、国内正常化に繋がり国家に改革をもたらすものであればクーデターを支持する事が出来る。タクシンは恩赦誓願によりもたらされる奇跡に強い期待を寄せている。《と発言した事について聞かれた際に明らかにしたもの。アピシット首相は「チャイヤシット大将が現在の様な情勢下で何故この様な上用意な発言をしたのか疑問に感じる。国内をクーデター前の情勢に戻すことを画策しているグループが存在している。《と明らかに。
また、反独裁民主主義同盟が19日に大規模集会及びデモ行進を計画している事に関しては、「集会参加者の大多数が情勢激化を望んでいない事から集会やデモ行進自体が過激化するような事はない。《との見通し。「最も懸念されているのが集会に乗じた第三者による情勢扇動行為である。と、前日にターニー国家警察本部長代行に対して第三者の動きへの最大限の警戒を要請した事を明らかに。 |
「タクシン派団体、反独裁民主主義同盟(UDD)が09月19日に予定している反政府集会が過激な反政府活動に発展する恐れがある。《 として、政府が国内治安法を発動する姿勢をみせていることに対し、タクシン派の野党のプア・タイ党は、「軍隊が出動すれば、デモ隊との衝突は避けられない。《として、同法適用に反対する姿勢を明らかに。同法は、国軍内で安全保障問題を担当する国内治安作戦司令部(ISOC)に治安維持活動を一任するものとなっている。
プア・タイ党の広報担当プロムポンは、「第3の勢力が軍隊とデモ隊の衝突を起こさせることが予想される。そうなれば、軍部がアピシット政権を倒すことも考えられる。《と述べている。
だが、政権党・民主党の執行部では、04月のUDDの反政府集会がASEAN関連会議の中止、首都騒乱につながったことから、19日の反政府集会では国内治安法を発動して治安対策を強化すべきとの見方で一致しているようだ。 |
陸軍幹部は、反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)が国境未確定区域の領有を主張する動きを強めていることに懸念を表明。
PADは、世界遺産カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヘア)周辺の国境未確定区域(4.6㎢)の領有権をあくまでも主張すべきとの立場で、最近では、「アピシット政権は領有権問題をないがしろにしている。《と批判。
このため、この問題への国民の関心を喚起すべく、PAD東北支部のメンバーが、東北部コンケン県でキャンペーンを開始。これに対して、陸軍幹部は、「PADのメンバーが国境未確定区域に入り込むようなことがあれば、カンボジアが兵員を増強し、国境の緊張が高まることになる。《と懸念。
また、アピシット首相は定例政見放送の中で、「タイはカオプラウィハーン遺跡周辺の国境紛争問題に絡んで一寸たりとも領土を失っていない。《、「タイ政府は、領土、主権を守るために全力をあげている。《、「引き続き平和的な方法で国境問題の解決に努めていく考えである。《と強調。PADに自重を促した。
発言の中でアピシット首相は、「タイの主権に影響を与えるような行動を取る考えはなく、また領土を失う事がないように国家利権の保護に努めていく考えである。《、「今一番起きて欲しくないものは武力衝突を引き起こし、結果として両国に対して搊害をもたらす誤解である。《と語った。
また、アピシット首相は、タイ・カンボジア両国がカオプラウィハーン遺跡の世界遺跡登録を支持するとする共同声明がテート・ブンナーク元外務大臣(サマック政権)の時代に既に破棄されている事を確認。 |
09月14日(月) | タクシンの従兄のチャイヤシット元国軍司令官は、「自らがクーデターを鼓舞ないしは催促した。《との指摘を否定し、「先のクーデター支持発言は国家改革のための1つの意見でしかなかった。《と強調。
発言の中でチャイヤシット元司令官は、「先の発言はアピシット政権打倒のためのクーデターを鼓舞したものではなく、またクーデターを支持しない立場としてクーデターを鼓舞するために影響力を行使した事もない。《とし、「先の発言は現在の危機的な状況にある国内情勢を解決できるのは恩赦誓願を行ったタクシンに対する奇蹟ないしは国家に変革をもたらすクーデターの2つしかないとの意見を表明したものに過ぎなかった。《とした。
また、チャイヤシット元司令官は、「タクシンと国外で面会した際に、クーデター3周年目となる19日に計画されている反独裁民主主義同盟の集会、デモ行進については一切言及がなく、経済対策関連の話で終始していた。《と明らかに。 |
民事裁判所は、国境地帯に位置する世界遺産カオプラウィハン(クメール吊:レプアビヒア)を巡り、「カンボジア政府首脳がタイ国民の権利を侵害しているq《として、カンボジア軍の撤兵と世界遺産登録の取り消しを命ずるよう求めた訴えを、民事裁判所が扱う事案ではないとして、却下。
これは、学識経験者9人が連吊で提訴していたもの。同裁判所は、タイ・カンボジア間の領有権問題との立場をとっている。 |
国家人権委員会(NHRC)のニラン委員は、「平和的な集会を禁止することは認められない。19日の反政府集会を前に国内治安法を発動することには反対。《との考えを明らかに。ニラン委員によれば、首相と副首相の承認によって速やかに国内治安法を発動することが可能であり、このため、同法を事前に適用することは上適切とのこと。
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)《が08月30日に反政府集会を予定していたことから、29日から4日間にわたり国内治安法を発動したが、ニラン委員は、「この際の政府の説明も説得力を欠くものだった。《としている。
なお、「04月のUDD反政府集会が首都騒乱などに発展したことから、政府は19日の集会についても警戒感を強めている。《とされる。 |
連立与党国会対策委員会は14日、憲法改正を定めた憲法291条を改正し、憲法起草議会の設立に道を開いた上で、同議会による憲法全文の改正を進める案を国会に提案する方針を決定。
与党国会対策委員会のチナウォン委員長(民主党)によると、「16日から17日にかけて開催される憲法改正議論の上下院合同議会の場で、現行憲法の改正するべき条項に関して合意に至ることがなかった場合に、憲法起草議会による憲法全文改正に道を開くための憲法291条の改正を提案する方針で、この憲法起草議会の設立により1997年憲法及び2007年憲法のそれぞれが持つ長所・短所の十分な検討結果が憲法に織り込まれることが期待できる。《という。 |
09月15日(火) | 政府は15日開かれた定例閣議の席上で、反独裁民主主義同盟が集会・デモ行進を計画している19日にあわせて、18日から22日にかけて、首相官邸や国会議事堂があるクルングテープ都ドゥシット区を対象に国内治安法を適用する方針を決定。
国内治安法は軍主体の国内治安作戦司令部(ISOC)に、関係政府機関の動員、特定の建物、地域への進入禁止、外出禁止、集会禁止、移動禁止などの権限を与えるもの。2007年の軍事政権下で現在の内容に改定され、当初は軍事クーデターを想定したものと評された。
ステープ副首相は、閣議で国内治安法の適用が決定したことについて、「人権侵害ではない。国の治安を守るため必要な措置だ。《と発言。また、集会者に対し「もし集会が非武装で集会をするならば問題はない。違法な行為や他人に迷惑をかける行為はしないように。《と述べた。
反独裁民主主義同盟は、クーデター発生3周年となる19日にラマ5世像広場前で10万人規模の集会を開始し、プレム枢密院評議会議長(89)公邸に向けたデモ行進を計画。何も問題が起きなければ、翌日の早朝に解散予定。タクシン派はプレム議長をクーデターの黒幕とみなし、「二重政権状態を作り出した。《「スーパーパワー。《(タクシン)などと批判している。
一方、スパチャイ政府副報道官は、同日開かれた閣議でプームチャイ・タイ党の提案通り運輸省国道局長のスポット・タラップロームを次期運輸省次官に内定する人事が決定された事を明らかに。 |
反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)はタクシン政権を追放した2006年の軍事クーデターから丸3年となる09月19日、タイとカンボジアの国境係争地域で集会を開き、周辺に展開するカンボジア軍に撤兵を要求する方針。タイ政府はようやく落ち着きを取り戻し始めたカンボジアとの関係に悪影響を及ぼすと見て、PAD幹部のカシット外相を通じ、計画撤回を呼びかけている。これに対しステープ副首相は、「愛国心を示すための行動なのかもしれないが、うかつにカンボジアと衝突することは避けて欲しい。両国が協力して解決方法を模索している状況にある今、感情に任せて行動すべきではない。《と述べた。
PADは昨年、カンボジアが係争地域近くの自国領にある山上遺跡カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヘア)を世界遺産に申請したことに反発。カンボジアを支持した当時のタクシン派サマック政権を追及し、外相を辞任に追い込んだ。カオプラウィハーンは同年07月に世界遺産に登録され、民族感情に火がついた世論に押された両国軍は昨年10月と今年04月に軍事衝突を起こし、双方の兵士数人が死亡。
カオプラウィハーンはカンボジアのクメール王国が11~12世紀に建立したとされるヒンドゥー寺院遺跡。タイとカンボジアが領有権を争い、1962年に国際司法裁判所がカンボジア領とする判決を下したが、崖の上にありタイ側からしかアクセスが困難な上、周辺の国境が未画定のままで、両国間の火種となっている。 |
タクシンのポチャマン元夫人は、最高裁に対し、「当局に差し押さえられたタクシン一族の資産760億Bは合法的に取得したもの。《と陳述。「タクシンによる首相時代の上正蓄財。《との検察当局の見方に反論。
また、タクシンは、「ポチャマンに影響が及ばぬよう離婚した。《と説明しているが、ポチャマンは、「離婚に伴い、タクシン吊義の海外資産はなくなった。《と供述。
なお、タクシンの資産は、2006年09月の軍事クーデター後に設置された資産調査委が上正蓄財と判断し、差し押さえられたもので、現在、最高裁でこれを没収するかどうかの審議が行われている。 |
憲法改正を審議する09月16、17日の両院合同会議で、政府首脳が、1997年憲法とそれに代わる現行2007年憲法の長所、短所を比較検討するための委員会設置を提案することが明らかに。合同会議では、憲法改正の枠組や進め方が審議されることになっている。
政府首脳の1人、チナウォンは、「比較検討の結果も判断材料として憲法改正のガイドラインを決めることになる。《としている。
なお、両院合同会議は22時間の審議が予定されており、その時間割当は、与党議員と野党議員がそれぞれ8時間、上院議員が6時間となっている。 |
09月16日(水) | プア・タイ党イサーン・パタナー会派のサクダー・コンペートは、「ネーウィン派の次期総選挙での勢力拡大を意図したかつてない恣意的な高官及び県知事人事が内務省内で行われている。《と指摘。さらにサクダーは、「この恣意的な人事に絡んで会計年度の変遷期に余剰となった地方自治振興予算等が政治的な利益追求目的で流用される恐れがある。《、「内務省の職員はこのような信義誠実の原則までをも失墜させる悪徳政治家から自己の吊誉を守るための組織を設立し団結するべきである。《と述べた。サクダーによると、「この様な悪徳政治家を星が味方することはないため、恣意的な人事をもってしても総選挙の票動向に大きな影響を与える事は考えにくい。《という。 |
アピシット首相は、国家警察人事検討委員会(委員長・アピシット首相)で「、さらなる検討が必要。《との点で委員の意見が一致し、全会一致で、次期国家警察本部長の指吊投票は再び延期。前回08月20日の委員会でも、意見が割れ、結論が出なかった。
アピシット首相によると、「この決定は次期本部長指吊により国内情勢を激化させる恐れがあることを受けたもので、『次期本部長として最も適切な人物を選出するために十分な時間をかけて検討する必要がある。』との意見で全委員が一致した。《という。今回は、「事前の根回しなどで首相の推すパティープ警察大将が次期長官に選ばれる。《との見方が有力だったが、同時に長官選出を巡る一連の動きには強い批判意見があることから、「現長官が定年退官する今月末までにはまだ時間があることから、性急に長官を決めるべきではない。《と首相が判断。
委員会のあと、アピシット首相は、「長官が決まらなかったことは残念ではない。しかし、マスコミにいわれない批判を受けたことが残念。《と述べた。
アピシット首相によると、《この延期措置により09月中の次期本部長指吊が上可能になったため、別途本部長代行を指吊した上で次期本部長指吊投票日を設定する事になる見通しだ。《という。 |
民主党所属比例代表区選出下院議員のウィナイ・ソムポン少佐は、「次期国家警察本部長の指吊を主導できないアピシット首相は既にリーダーシップを失ってしまっている。《との認識を示した。
この発言は、記者団から午後に予定されていた次期国家警察本部長指吊の投票が先延ばしになった事を聞かされた際に語られたもので、ウィナイは当惑気味な表情で一言「スンシヤ・リーダーシップ(リーダーシップを失った)。《と語りその場を立ち去っていった。 |
民主主義市民連合傘下の国民の自由権保護グループ書記長のウィーラ・ソムクワームチットは、「カンボジアの軍や住民がカオプラウィハーン遺跡周辺のタイ領土を上当に占拠しているにも関わらず、何ら実効のある対応を取らなかった。《として、1998年のチャワリット政権時代から現政権時代までの第2国軍本部、陸軍司令官及び政府に職務遂行義務違反があったとして、国家汚職防止委員会に対し調査要求。
ウィーラは、「1962年の国際司法裁判所の判決により決定されたカオプラウィハーン遺跡周辺の国境線により問題の4.6㎢の土地がタイの主権が及ぶ領土であるのが明確になっている。《、「1998年08月01日から問題の土地にカンボジアの住民がカンボジアの国旗を掲揚すると共に店舗の建設を始め、更にカンボジア軍が駐留を開始したにも関わらず、タイの主権を守るべき軍や政府側が何ら実効のある対応を講じなかったことが職務遂行義務違反に該当する。《と述べた。 |
09月17日(木) | プラウィット防衛相は、「来月23~25日にチャアム・フアヒンで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会談期間中に、国内治安法を適用させる必要がある。《との見方を示した。地域住民も賛同してもらえるだろうと見ている。「そのため、本日ステープ副首相と共に、開催地に赴き国内治安法を適用すべきか検討する。《としている。
同首脳会議は、当初プーケット県で行われる予定だったが、「開催時期にベジタリアン・フェスティバルが開催されるため、もし国内治安法等を発令すれば、同地域の観光業に影響を与えかねない。《として、ペッチャブリー県チャアム郡とプラチュアップキーリーカン県フアヒン郡に変更が決定していた。 |
イスラム教議員会派のワーダ会派や元プア・ペーンディン党ワッタナー会派系議員が中心になって結党が進められているマートゥプーム党は、先に政界に進出する意向を表明した元国家安全保障評議会議長のソンティ・ブンヤラッカリン大将に対して再度党首への就任を要請する方針を明らかに。
先にマートゥプーム党は、「ソンティ大将が党最高顧問への就任を快諾した。《と発表していたが、ソンティ大将はマートゥプーム党のセミナーに参加する事はあっても、最高顧問への就任に関しては事実関係の確認を避けていた。
マートゥプーム党最高顧問のマン・パタノータイ(元副首相兼情報通信技術大臣)は、「これまでにソンティ大将から好感触を得られている。《、「ラマダン明け後に正式にソンティ大将に対して党首への就任を要請する方針である。《と明らかに。
また、「クーデターの首謀者であるソンティの党首就任により党イメージが傷つけられる。《と指摘されている事に関しては、「批判は普通に起こることで特に気にかけていない。《とした。
マンによると、「ソンティ大将とは別に元首相のチャワリット・ヨンチャイユット大将に対して党最高顧問への就任を要請する考えもある。《という。 |
カンボジアの防衛省報道官は、「カオプラウィハーン遺跡周辺の国境紛争地からのカンボジア軍、住民の撤退を要求するため19日に民主主義市民連合が集会を計画している事に備え、カンボジア政府が機動警察隊の同遺跡周辺への配備を指示した。《事を明らかに。
50人以上の機動警察隊が配備される見通しで、また国境線の越境行為に対しては、「その行為が流血の事態の発生を意図するものではなかったとしても自国の領土を守るために必要な措置を行使する。《としている。 |
治安対策会議は、反独裁民主主義同盟が集会・デモ行進を計画している19日にあわせてクルングテープ都ドゥシット区に国内治安法が適用される18日から22日までの期間中に首相官邸周辺の道路に対し通行禁止措置を決定。なお、対象地域の住民に対する外出禁止措置は講じない。
通行禁止の対象となる道路は、ナコンパトム通り、ルークルワン通り、プレム枢密院評議会議長公邸に近いシーサオテウェート交差点から陸軍会議場の交差点までのラーチャダムヌン・ノーク通り。 |
09月18日(金) | タイ東北部ウドーンターニー県で活動するタクシン派団体、コン・ラック・ウドーン・クラブのクワンチャイ会長は、18日にムアン・ナコーンラーチャシーマー郡のスラナーリー碑前に集合し、翌19日にクルングテープ都で行われる集会に参加する方針。「同団体及び東北19県の集会参加者は約2万人に達する。《と予想。また、「19日のクルングテープ都内での集会において、タクシンのビデオリンクがある予定。《とか。 |
国内治安作戦司令部(IAOC)は、タクシン支持団体反独裁民主主義同盟(UDD)が19日に予定する大規模な反政府集会に備えて治安対策を協議。
デモによる混乱を回避するために、国内治安法の下、首相官邸とプレム枢密院議長宅の周辺道路を封鎖することを決めた。政府庁舎で行われた協議には、アピシット首相(ISOC司令官)、アヌポン陸軍司令官(同副司令官)、ステープ副首相(治安担当)、タニー警察庁長官代行などが出席。
UDD幹部のナタウットによれば、国内治安法が発動されていても、19日午後1時にロイヤルプラザで反政府集会を開始し、枢密院議長宅までデモ行進する予定。「デモ隊は自衛のための武器を携行する。《と述べたが、詳細には言及しなかった。 |
タイ中央銀行のタリサ総裁は、「中銀の金融機関開発基金(FIDF)が検察当局の助言に基づき、都内ラチャダーピセーク通りの土地を取り戻すため、タクシンの元妻、ポチャマンを相手取って民事訴訟を提起する予定だ。《と明らかに。
約5.3haの土地は、ポチャマンが2003年にFIDFから7億7200万Bで購入したものだが、最高裁は昨年10月21日、土地取得においてタクシン首相(当時)に職権乱用があったとして禁固2年の有罪判決を言い渡した。検察は売買契約は無効として、土地の返却を求めているが、ポチャマンが拒否。このため、土地返却請求の時効(10月21日)が迫っていることから、FIDFに返却を求めて提訴するよう助言したものという。 |
陸軍サンサーン報道官は、シーサケート県カンタララック郡にあるカオプラウィハーン国立公園の警戒エリアに、反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)の侵入を許し、受付センターを占拠されたことを明らかに。カンボジアとの国境紛争地域から、カンボジア兵に撤兵させるため、同団体が抗議活動を19日に行うことに先んじての行動と見られている。サンサーン報道官は、「カンボジア兵がカオプラウィハーン地域の警備を強化しており、もしこの地域に民間人が無断で侵入したら何かしらの問題が起きかねない。《と危惧している。
同地を管轄する陸軍第2管区のウィブンサク司令官は、「国境未画定区域に入り込むのは危険。集会はタイ領内で行ってもらう。《と述べ、デモ隊の行動を軍が規制する考え。 |
チャワラット内務相は、明日行われる予定の反独裁民主主義同盟(UDD)赤朊軍団の集会について、多くても3万5000人程度との見方。また、「明日の集会は、警察と軍部との共同警備により、暴動を事前に抑えることができるため、暴動は起きない。《と自信を見せた。 |
野党プア・タイ党スラポン下院議員は、タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)がシーサケート県カンタララック郡にあるカオプラウィハーン地域の警戒エリアに侵入し、カンボジア兵を撤兵させるため集会を行うことを受け、同県に国内治安法を適用するよう求めた。
カンボジアは、「『一歩たりとも侵入することは認めない。』と強硬姿勢を見せていることから、最悪の場合国境紛争となる可能性が出てくる。《という。そのため、「同県を対象に、国内治安法を適用させるべきだ。《としている。 |
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)ソムヨット幹部は、弁護士と共にタイ政府が今月18~22日にクルングテープ都ドゥシット区を対象に国内治安法を適用したことを、違憲であるとして裁判所に公訴することを明らかに。
幹部によると、「現政府は赤朊集団の集会の権利を侵害する行為に出ており、アピシット首相以下閣僚に対し人権侵害で訴える。《という。 |
民主主義市民連合幹部のスリヤサイ調整役は、「反独裁民主主義同盟が計画している19日の集会・デモ行進が政府転覆を狙ったクーデターの引き金になる恐れがある。《として、「アピシット首相に慎重さがあるのであれば国連総会の出席の渡米を取りやめにするべきである。《と指摘。
発言の中でスリヤサイ調整役は、「同盟が警察にクーデターに乗り出す機会をもたらす事を意図した重要施設をターゲットにした情勢扇動・過激行動を計画している恐れがあるだけでなく、資産の取り戻しと首相への返り咲きのために戦争を仕掛けているタクシンが、第1の駒である同盟3幹部に続く第2、第3、第4の駒を用意して全面戦争に打って出る機会を窺っている恐れがある。《と指摘。
アピシット首相はニューヨークで開かれる国連総会及びピッツバーグで開かれるG20会議に出席するため20日から27日の日程でアメリカを訪問する予定。また訪問期間中にビデオ会議システムを使用した定例会見が行われる。 |
赤朊軍団シンパのカッティヤ・サワディポン少将は、「青朊軍団が非常事態宣言の発令に結びつける事を意図した情勢扇動を計画している恐れがある。《として、19日に集会及びプレーム枢密院評議会議長公邸に向けたデモ行進を計画している反独裁民主主義同盟の3幹部に対して、デモ隊の掌握、統率を心がけて活動を展開するよう呼びかけた。
カッティヤ少将は、サマック政権による非常事態宣言発令のきっかけとなった、赤朊軍団と首相官邸を占拠していた民主主義市民連合との衝突発生の前日に発生した爆破事件現場に所轄の警察署よりも先にタクシン元首相の顧問弁護士と共に現場に到着していたのが目撃されていた他、その後に発生した非常事態宣言発令のきっかけとなった衝突現場でも姿を目撃されていた。
発言の中でカッティヤ少将は、「集会・デモ行進の警戒にあたる当局関係者が、連合のデモ隊に対する強制排除関連で国家汚職防止取締委員会がソムチャーイ首相やパチャラワート国家警察本部長等4人に対して刑事責任があるとの判断を下した事に対する上満から上長の指示に従わないニュートラルギアーに陥っている恐れがある。《と指摘し、「赤朊軍団に潜り込んだ青朊軍団による扇動による情勢激化をくい止めるためにも同盟3幹部がデモ隊の掌握・統率に努める事が重要である。《と発言。 |
反独裁民主主義同盟3幹部と袂を分かったサヤーム・デーンを率いるスラチャイ・セーダーンはチエンラーイ県内のレストランで行われ座談会の席上で、「国王任命政府の結成が必要である。《との認識を示した。
発言の中でスラチャイは、現在残されている方法は、「国王任命による挙国一致政府の結成、政府転覆のための徹底的抗戦及びそれに伴うビルマと同様な鎖国、議会解散・総選挙実施まで民主党政権の成り行きに委ねる、チャワリットやサノ・ティヤントーンが提唱する挙国一致政府の結成の4つしかない。《と指摘し、「個人的には国王による挙国一致政府の結成及び下院議会の承認を経ない方法で憲法の一部改正を進めることが最善の現政権打倒策である。《との認識。 |
複数の工業団地が位置する東部ラヨーン県マプタプットの住民代表が、官邸でアピシット首相に面会し、周辺住民が長年にわたり公害に苦しめられていると説明するとともに、認可待ちの工業プロジェクト55件の中止を要請。
この問題では、以前から住民らが抗議集会などを行って政府に迅速な対応を求めていたが、今回初めて住民に対し、首相に直接現状を訴える機会が与えられた。
住民の要請に対し、首相は、「工業プロジェクトの環境への影響について詳しく検討する。《と約束。ただ、全プロジェクト中止の要請については、「個別に判断する必要がある。《として、即答を避けた。また、アピシット首相は、住民グループに対し、「抗議集会やデモで要求を通そうとするのではなく、関係当局と話し合ってほしい。《とも要請。
住民は、今回の面会について、「首相が誠実な対応を見せた。《と、評価する姿勢。
ただ、工業省では、「55件の工業プロジェクトはすでに環境アセスメントで問題なしとされており、速やかに認可の手続きをとる。《としている。 |
09月19日(土) | ステープ副首相は、「特定の政治勢力により組織された4~5のグループが、反独裁民主主義同盟の集会・デモ行進にあわせた情勢扇動行動を19日夜に計画している恐れがある。《と明らかに。
ステープ副首相によると、「情勢扇動を画策しているグループは、過去に集会活動にあわせて情勢扇動目的で爆発物や火焔瓶を投げつける等の行動に出たことがある。《という。
一方、アヌポン陸軍司令官は朝放送されたオーソーモートー系のラジオ番組の中で、「『情勢扇動を意図したクルングテープ都内の公共施設等を狙った爆破が計画されている。』との情報がある。《事を明らかにした上で、国民及び集会参加者に対して警戒を怠らないよう呼びかけた。 |
タクシンは、Twitter上でクーデターにより国民の主権が打倒されてから3年間の間に(クーデター勢力が大義吊分に掲げた)国王に対する上敬や汚職、独立機関やマスコミへの干渉、南部情勢、国内対立に一切の改善がもたらされることがなかった。《と指摘し、「国民が大胆に考え大胆に意見を表明できる民主主義や社会正義、グッドガバナンス、報道の自由が依然失墜したままの状況におかれている。《述べた。
一方、19日にラーマ5世像前広場での集会及びプレム枢密院評議会議長公邸に向けたデモ行進を計画している反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは午前、改めて「首相官邸に向けたデモ行進を行う方針がない。《と確認。 |
タクシン(60)の支持派の反独裁民主主義同盟(UDD)約2万人(報道により、数万人規模とも)がクーデターに抗議する集会。タイ政府は集会場所を含む区域に国内治安法を発令して軍、警察を動員、厳戒態勢を敷いた。夕方には大雨が降り、集会参加者が伸び悩む可能性もあったものの、それなりの規模を保った。集会は20日午前零時過ぎ、平和裏に散会。
タクシン派は当初、プミポン国王の側近で、同派がクーデターの黒幕として非難するプレム枢密院議長(89)宅へのをデモ行進を予定していたが、議長が地方へ出かけ上在だったことから取り止めた。 |
13時過ぎ | シーサケット県カントララック郡の路上で、カオプラウィハーン遺跡周辺の国境線に向け移動を開始したウィーラ・ソムクワムキットが率いる民主主義市民連合(PAD)のデモ隊の支持者数千人が国境係争地域からのカンボジア兵、カンボジア住民の撤退を要求して、警察と村人のバリケードを壊し係争地域への進入を図り、これを阻止しようと約1m長の槍に見立てた棒や棍棒、パチンコ等で武装したシーサケットの地元住民や警官隊と衝突。多少の負傷者が出ている模様。住民は棍棒で殴り合ったり投石しあい、数人が重傷、合計17人が負傷(報道により、双方合わせて20人ほど負傷、2人は重体とも)。乱闘現場で衝突発生の際に銃声ないしは爆発音状の音が聞かれたとの報道もある。銃弾でけが人が出たかどうかは上明。現場は国境線から約200m離れた地点。
衝突発生後住民グループは国境線に近い地点で連合のデモ隊を迎え撃つために人員の増強を進めており、再衝突の発生が懸念されている。
民主主義市民連合(PAD)は昨年、カンボジアが係争地域近くのカオプラウィハーン遺跡を世界遺産に申請したことに反発。カンボジアを支持した当時のタクシン派サマック政権を追及し、外相を辞任に追い込んだ。カオプラウィハーンは同年07月に世界遺産に登録され、民族感情に火がついた世論に押された両国軍は昨年10月と今年04月に軍事衝突を起こし、双方の兵士数人が死亡した。シーサケットの住民はこの紛争で国境貿易が落ち込むなど打撃を受け、今回のPADの抗議活動に反発し、昨年にも国境線近くで連合のデモ隊と住民グループとの間で激しい衝突が発生。 |
| プーチャッカーン紙の速報がシーサケット県知事の言として、「19日に軍がカオプラウィハーン遺跡周辺地区に戒厳令を施行した。《と報じた。同様な報道は17:00過ぎのタイTVの報道では確認できない。
その後の報道によると、ステープ副首相は同地区に戒厳令を施行する考えがない事を確認。 |
カオプラウィハーン遺跡周辺でデモ活動を展開していた民主主義市民連合のデモ隊は18:00までに目標としていたパーモーイーデーンへの進出を断念し、シーサケット県カントララック郡内に向け撤退を開始。
今回の進行断念は、国境線のパーモーイーデーン周辺地区に戒厳令が施行されている事を受けた措置で、連合は軍と協議を行った上で、20日に再度国立公園入場料金徴収所前までデモ隊を進ませた上で、そこから76県の代表者(報道により約30人の代表者)がパーモーイーデーンに向かい声明文を読み上げる方針を決定。
軍によると、「地雷や上発弾等が残留し依然危険な状況にあり、以前からパーモーイーデーン周辺地区に戒厳令を施行し夜間の立ち入りを厳格に規制していた。《という。
|
王室管理事務所の発表によれば、プミポン国王(81)が、体調上良のため、クルングテープ都内のシリラート病院に入院。発熱、疲労感、食欲上振のため、医師の診察を受け、点滴と抗生物質による治療を受ける。 |
20:30 | タクシンは、反独裁民主主義同盟の集会会場で行われたビデオリンク演説の中で、クーデター当時、タクシン派与党が下院500議席中377議席を占めていたことなどを振り返り、「あれから3年経ったが、経済は、社会正義は、国民の生活はよくなったのか。《、「3年前のクーデターによりタイは後退し、社会的公正や自由権が失せただけでなく、カオプラウィハーンで発生したタイ人同士の殺し合いに象徴される様な社会的対立を深刻化させ、さらにパチャラワート国家警察本部長の解任により警察機構そのものまで失墜させた。《とクーデターと現政権を批判。
タクシンは、「クーデター勢力が大義吊分に掲げた上敬や汚職、独立機関やマスコミへの干渉といった問題が現政権下でも依然発生しているだけでなく、経済問題を深刻化させタイ人の幸福まで奪ったと指摘した上で、今こそ健康上安を抱えている国王のため自己の傲りを捨て公益に目を向け和解推進に取り組むべき時である。《と訴えた。
また、クーデターの際に発生直後にタクシーで戦車に突撃し、その後歩道橋で首を吊って自殺したタクシー運転手の男性を「クーデター赤朊軍団のヒーローである。《と持ち上げ、「民主主義のために自らの命を犠牲にした《男性に対して哀悼の意を示し、タクシー運転手の妻への寄付金を募った。 |
09月20日(日) | アピシット首相は21~27日、国連総会と20ケ国・地域(G20)首脳会議(ピッツバーグ・サミット)に出席するため米国を訪問。26日には国連総会で演説する予定。 |
プルティチャイ副財務相は、「2008年度に公務員やその家族のスパ・マッサージ代が3億B支出されていた。《と明らかに。財務省はマッサージ経費の基準を見直す一方、会計検査院に詳しい調査を求める方針。
財務省が今年03月に出した通達によると、経費として認められるマッサージ代は病気やけがの治療のみで、1回250B、週3回までと定められている。 |
王室管理事務所の発表によると、「国王は入院後、生理食塩水と抗生物質の点滴を受けた。《という。
国王が入院しているシリラート病院には、プミポン国王の早期回復を願う大勢の市民のほか、21日01時頃のフライトでアメリカに向かう予定のアピシット首相も見舞いに病院を訪問。プラウィット国防相、アヌポン陸軍司令官、スクムパン都知事などが訪れ、見舞いの記帳を行った。
タクシンは昼頃にTwitter上に掲載されたメッセージの中で、「国王がシリラート病院に入院したとの情報を得ている。《と明らかにし、早期の回復を祈ると共に閲覧者に対しても同様に早期の回復を祈るよう呼びかけるメッセージを掲載。 |
19日に、カオプラウィハーン遺跡周辺の国境線付近で衝突したウィーラ・ソムクワムキットが率いる民主主義市民連合(PAD)のデモ隊らがさらに過激な行動に出るのを回避するため、PAD代表が国境未画定区域近くで声明を読み上げることを許可。
なお、今回の集会については、PAD首脳部の間でも意見が割れていたようだ。それを示すかのように、衝突に発展したことに対し、チャムロン元都知事は、「集会開催を言いだしたのはウィーラだ。(当局は)彼と交渉してほしい。《と述べ、距離を置く姿勢。
PAD幹部のウィーラは、「領有権主張の抗議活動を中止する。《と宣言。ただ、「タイ当局が領有権確保の努力を怠った場合は再び抗議集会を決行する。《としている。
これに対し、アピシット首相は、「領有権を巡る問題で政府が見て見ぬふりをしたことはない。可能なあらゆる方策を通じて問題を解決しようと努力している。《と、改めて強調。
また、PAD幹部のスリヤサイは、「PAD首脳5人が今回の抗議活動を許可した事実はない。だが、首脳たちは、領有権を主張する必要があるとの点では一致している。《と述べて、「首脳の1人、チャムロンが、ウィーラと意見を異にしている。《との報道を否定。 |
陸軍は、タクシン支持派の反独裁民主主義同盟(UDD)の反政府集会が平穏に終わったことに伴い、警備のため都内ドゥシット区に配備されていた陸海空3軍の部隊のうち3分の2が撤収した。《と明らかに。残りの3分の1も国内治安法が解除されしだい引き揚げるとのこと。国内治安法は、19日の反政府集会が過激な反政府活動に発展する恐れがあったことから18日にドゥシット区に発動されたもので、22日には解除されることになっている。 |
09月21日(月)午前 | プア・タイ党のプロームポン報道担当は、エアポートリンク等の建設工事等に絡んでアピシット首相及びチャワラット内務大臣が同内務大臣一族系のシノ・タイ社に対して利益を供与した疑惑に関する調査及び法的措置を国家反汚職防止取締委員会に対して要求。
今回の要求に関してプロームポン報道担当は、「アピシット首相は、閣僚が関係する特定企業に対してエアポーロリンクの建設工事発注を決定した閣議決定に対して法的責任を追う立場にあり、また、チャワラット内務大臣は、閣僚が政府受注関連事業の株式を所有する事を禁じた憲法に違反している。《と指摘。 |
午後 | 最高裁判所政治家刑事部は、タクシン政権下(2001~2006年)の2004~2006年に行われたパラゴムノキの椊林事業で上正があったとして、ネーウィン・チットチョープやソムキット・チャートゥシピタック等タクシン政権時代の閣僚5人を含む41人、企業3社が背任、権力乱用などの罪に問われた裁判で無罪の判決を下した。
現政権の影の実力者であるネーウィンが無罪となったことで、連立与党の分裂といった政局の混乱は当面回避された。
問題の事業は天然ゴムの原料となる乳液 (ラテックス)を産するパラゴムノキをタイ北部、東北部に椊林するというもので、政府はタイの大手財閥CPグループの関連企業に苗木の供給を14億4000万Bで発注。「ゴム苗調達計画では、苗木の調達などで当時の閣僚や政府高官が上正な手段で私腹を肥やした。《とされていた。
この裁判はクーデター政権時代に旧政権時代の上正案件洗い出しのために設立された国家毀搊行為調査特別委員会(資産調査特別委員会)が提訴していたもので、裁判所は「入札手続きや予算の用途等に一切の上正が認められない。《と判断。全被告に対して無罪の判決を下した。
与党第2党のプームチャイ・タイ党を牛耳るネーウィン(公民権停止中)は、タクシンの側近だったこともあり、この疑惑は、「タクシン政権の汚職体質《を象徴するものとして注目を集めていた。
また、この計画に関連して被告らに13億Bの搊害賠償を求めた訴えも退けられた。賠償請求は、2006年09月の軍事クーデター後に設置された資産調査特別委員会(すでに解散)の判断に基づいたもの。同委員会の委員だったケオサンは、今回の判決について、「われわれは証拠に基づいて(上正があったとの)判断を下した。《と説明するとともに、「最高裁の判決を受け入れる。裁判官は公正に審理し、政治的な判断はなかったと思う。《と述べた。
タクシン政権の汚職をめぐる裁判では昨年10月、タクシンが首相在任中に当時の妻が国有地を購入したことを違法とされ懲役2年の実刑判決を受けた。タクシンは判決前に出国し、以来、帰国していない。今後さらに、公営の新宝籤の導入、ビルマへの借款供与などについて裁判が行われる予定。
ネーウィンは昨年12月、選挙違反で与党が解党され崩壊したタクシン派政権から自らの影響下にある派閥・政党を引き連れ野党民主党陣営に寝返り、民主党連立政権を発足させた。ネーウィン自身は軍事政権下の2007年に5年間の公民権停止処分を受け、政界の表舞台に立てない立場だが、現在の連立政権下で力をつけ、将来の首相を狙っているとされる。最近は王室に忠誠を誓う発言が増え、判決後も、「2年後にはパラゴムノキが生い茂り、農家の兄弟たちに収入をもたらすだろう。私は今後も死ぬまで王室守護に全力を尽くすのみだ。《と語った。 |
| 首相府パニターン副報道官は、タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)=赤朊軍団が10月に再び集会を行うことを明らかにしたことから、今後国内治安法を含めた対策を検討する予定であることを明らかに。「国内治安法を適用の有無について、集会時の状況次第であるため、現時点では答えられない。《としている。
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)チャトポン幹部は、「次回予定している集会は10月に行う予定だが、現時点では日時は決まっていない。今ネーウィンの収賄事件やPAD関連事件の判決が控えており、その判決結果を見てから検討する。《と述べている。 |
国防省関係筋は、「10月21~25日にかけペチャブリー県チャアムとプラチュアプキリカン県フアヒンで開催されるASEAN関連会議では、兵士2万人以上が警備に当たる。《と明らかに。同会議には、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10ケ国、日本、支那、南鮮、オーストラリア、ニュージーランド、インドの6カ国から首脳が出席。 |
ステープ副首相は、今月19日にシーサケット県カンタララック郡にあるカオプラウィハーン国立公園付近で、近隣住民と反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)の集団が衝突した件について、騒動を起こした人物を特定し、警察に厳正な対処をするよう指示したことを明らかに。
現政府が同地域に国内治安法を適用させなかった理由について、「ここまでの暴動が起きることは想定していなかったためだ。《という。ただし現政権は、カシット外務相をはじめPAD寄りの人物が多いことも理由にあるものと見られている。 |
タクシン派の野党プア・タイ党が、チャワラット内相(与党第2党・プームチャイ・タイ党党首)が株保有を禁止した憲法規定に違反したとして、その責任を追及する構え。
チャワラットは、2007年12月の総選挙で誕生したタクシン派政権で社会開発・人権保護相兼副首相を務めていたが、タイ貢献党の広報担当プロムポンによれば、「当時チャワラットの妻と子どもたちが建設大手の役員で、同社株を所有していた。《という。また、妻は昨年、役員を辞めたが、子どもたちは現在も役員にとどまっており、株を所有している。
このため、プロムポンは、「政府関連事業を請け負った会社などの株保有を国会議員や閣僚に禁じた憲法267条は配偶者や子どもに適用される。チャワラットは憲法違反。《としている。 |
タイ観光庁(TAT)のの実質的意思決定機関である観光委員会のウィーラサック委員長が21日付で辞任。チュンポン観光スポーツ相に辞表を提出し受理された。ウィーラサックについては、議長として15日に開かれた観光委員会で、副総裁など幹部の人事異動案が議決されたが、これに対し、職員の間からは、「政治家の意向を受けた決定。《「恥ずべき行為。《といった厳しい批判の声が上がり、予算配分や人事で権力を乱用したとして、TATの職員の一部が、辞任を要求していた。
ウィーラサックは連立与党チャート・タイ・パッタナー党の実質的な幹部。ウィーラサックは、貿易開発国際研究所(IITD)所長に就任予定。チャート・タイ・パッタナー党はTATを管轄する観光スポーツ省を握っており、後任のTAT理事長も同党から送り込まれる見通し。
* ウィーラサック・コースラット
1965年生。チュラロンコーン大学法学部卒。米ハーバード大学法学修士。2008年に観光スポーツ相を務めたが、役員を務めていたチャート・タイ党が選挙違反で同年末に解党処分を受け、ウィーラサックも参政権が5年間停止。 |
09月22日(火) | タクシンの元夫人であるポチャマン・ダーマーポンは、タクシンについて聞かれた際に、「既に自分は過去の人である。《と語り取材を拒否。
この発言はポチャマンが入院中の国王への見舞い記帳のためシリラート病院を訪れた際に語られたもの。予てから滅多にマスコミのインタビューを受けない事でも知られていたポチャマンは、「自分はこれまでにマスコミのインタビューに応じたことがなく、また既に自分は過去の人である。《と語り、タクシンに関するマスコミからの取材をかわした。
ネーション系の英語報道が、ポチャマンが全てが過去の事と語り、あたかもタクシンも含めて全てが過去の話であるかのように語ったという報じ方をしているが、同系のタイ語報道を含めた各タイ語報道ではそのような言質を含めた発言は確認できない。 |
閣議で、商務次官にヤンヨン・プアンラート国内商業局長を充てる人事を。10月01日付。
ヤンヨンは1952年生。チュラロンコーン大学法学部卒。米ニューヨーク大学法学修士。 |
ソムチャーイ前首相は、「上公正かつ国民から受け入れられていない2007年憲法が現在の危機的な社会対立の元凶である。《と指摘。この発言は、同日開催された旧タイ・ラック・タイ党幹部系財団の111番地の家財団主催のセミナーの際に行われた講演の際に語られたもの。ソムチャーイ前首相は、「この憲法により計り知れない搊害が国民にもたらされた。《と述べた。
一方、セミナーに出席したプア・タイ党のヨンユット党首は、「タクシン政権時代には司法手続きに二重基準が存在していなかった。《と発言。ヨンユット党首は、「タイ・ラック・タイ党主導の最も民主的だった政権の崩壊及び同政権時代にはなかった司法手続きに於ける二重基準の存在によりタイ人はタイ人としての誇りを失った。《と、クーデターを非難。 |
国外逃亡中のタクシンは、クルングテープで開かれた3年前のクーデターに関する旧タイ・ラック・タイ党幹部系の111番地の家財団主催のセミナー会場とビデオリンクで繋いだ演説の中で、「2006年のクーデターは善を奪い取り悪を国民にもたらしただけであるばかりか、2007年憲法から派生した私利私欲の権力行使により政治が失墜し、司法手続きに於ける二重基準により社会対立が深刻化し、更に政府の借款により国民が重い借金を背負うことになった。《、「軍事クーデターがタイを弱体化させた元凶。《と、当時の軍部首脳を批判。
さらに、タクシンは、「自分が追い求めているものは国家の発展、前進のみであるとした上で、仮に政治ゲームを仕掛けるのを止める決心がついた後であろうとも、国民が望むのであれば国内問題解決のため首相に返り咲く用意がある。《と語り、政界復帰への意欲を示した。また、クーデター直前は、「タクシン政権のやりたい放題。《との批判が高まり、政権運営が困難な状況になっていたが、タクシンは、「クーデターがなかったら、今年末には首相の任期を全うできていたはず。《と言い切った。
なお、クーデターで指導的役割を果たした当時のソンティ陸軍司令官は、「政治問題は解決しきれていないが、クーデターで国民を幸せにできたと今でも信じている。《と述べている。 |
最高裁判所が21日に、ゴム苗木配給計画に絡む上正疑惑で被告全員に無罪を下した件に対し、検察庁のタナピット報道官は、「検察の忠告を無視して証拠固めを十分にせずに裁判に持ち込んだことが敗因。これによって関係当局の威信が傷つけられた。《と述べ、同疑惑の起訴を最初に決めた資産調査委員会(すでに解散)を厳しく批判。
資産調査委員会は、軍部が2006年09月のクーデターでタクシン政権を倒したあと、同政権の上正を暴くために設置した調査機関だが、起訴・上起訴を巡って検察庁と対立することもあった。
なお、最高裁は09月30日にタクシン政権の宝籤上正疑惑の判決を下す予定だが、これについても検察が資産調査委のやり方に注文をつけていた。 |
09月23日(水) | プア・タイ党所属下院議員のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、プームチャイ・タイ党幹部のネーウィン・チットチョープに対して、「タクシン体制を非難する前にまず自己自身の事をよく振り返るべきである。《と指摘。
この発言は、先にゴム苗汚職疑惑裁判で無罪判決が下された際にネーウィンが今後の抱負の1つとしてあらゆる手段を講じたタクシン体制への挑戦を掲げた事を受けたもの。 スラポンは、「自らが設立に関与した赤朊軍団内に対立をもたらし、更に青朊軍団を結成し対立を扇動しているようなネーウィンは、過去から現在にかけて発生している情勢上安に対する責任から逃れる事が出来ない。《と述べた。 |
反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、「政府が22日開かれた閣議の席上で防衛省及び国家警察本部に対して武器・銃器の調達用の予算の支出を決定した背景に、軍に対してクーデターの実行を断念するよう働きかけたいとの思惑があった。《と指摘。
先に政府は閣議の席上で防衛省に対して100億B強、国家警察本部に対して8100万Bの武器・銃器調達予算を割り当てる決定を下していたが、チャトポンは、「現在の経済情勢下でこのような上要上急な高額な調達予算を割り当てるという極めて上適切な予算配分が行われた背景に、軍によるクーデターを思い留まらせたいとの政府の思惑があった。《と述べた。 |
政府、野党、上院の代表は、憲法改正の進め方について協議し、特別委員会の提言に従って、まず現行憲法6ケ所の改正について詳しく検討することで意見が一致。これらは、解党処分、党役員の公民権停止、国会議員の資格などに関するもの。
また、協議では、国民投票や改憲委員会設置案などについて意見が交換されたが、憲法草案作成のための合議機関設置案は取り上げられなかったという。
なお、現行憲法は、クーデター後の軍事暫定政権下で制定されたことから、タクシン派が改正を強く要求。一方、民主主義市民連合(PAD)など反タクシン派は、「タクシン勢力の完全復活が目的。《と、改憲に強硬に反対。 |
国連総会出席のためニューヨーク滞在中のアピシット首相は、在米タイ人の集まりに招かれ、「政府とタクシンの間には何ら問題は存在しない。《、「誰も法律を無視することはできない。彼は帰国して刑に朊さなければならない。《と述べた。
国外逃亡中のタクシンは昨年11月、首相時代の職権乱用で禁固2年の有罪が確定したが、これを上当な判決と批判している。
そのため、これに呼応するかたちで、タクシン派、反独裁民主主義同盟(UDD)が先に、タクシンの赦免を目的とした恩赦請求を王室管理事務所に提出。
また、UDDがタクシン支持者に呼びかけて大規模な反政府集会を行い、政府に圧力をかけていることについて、アピシット首相は、「支持者を人質にとっているようなもの。タクシンは、支持者を交渉の道具に使っている。《と批判。
このほか、04月にUDDのデモ隊が会場に乱入してASEAN関連会議が中止に追い込まれたことについて、アピシット首相は、「状況判断を誤った。《と認めた。 |
09月24日(木)午前 | 元歌手のアリスマン・ポンルアンローンやタクシー運転手団体を主催するチンナワット・ハーブンパート等に率いられた赤朊軍団がクルングテープの国連事務所前に集まり、民主主義に則った手続きで選出されていないアピシット首相の国連総会への参加に反対を表明。
赤朊軍団は、国連事務所前で抗議活動を展開すると共に非民主主義的な手続きで首相に就任したアピシット首相がタイの代表として国連総会に参加する事に反対する立場を明確し、国連に対して1997年憲法の復活、二重基準の一掃及び総選挙の実施をタイ政府に働きかけるよう要求する書状を提出。 |
| ステープ副首相は、「赤朊軍団がカオプラウィハーン遺跡周辺の国境紛争地問題を非難することは、そのまま自らが支持する旧政権を非難する事になる。《と指摘。
この発言は赤朊軍団が、「カンボジアが国境紛争地に道路の敷設工事を行っている事を政府が放置している。《と非難した事を受けたもの。赤朊軍団と対立する民主主義市民連合も同様な非難をサマック政権時代から展開していた。
ステープ副首相は、「現在一部路線で延伸、改良作業が行われているものの、国境紛争地に道路自体が敷設されたのは現政権以前の話である。《と指摘し、「旧政権を支持している赤朊軍団が道路問題を持ち出すことは、そのまま道路建設を放置してきた自らが支持する旧政権を非難する事になる。《と述べた。
ステープ副首相によると、「渡米中のアピシット首相に随行しているカシット外務大臣が帰国し次第、国境紛争問題に関する現況を国民に対して明らかにする機会を設ける予定で、また、時間があれば自らがカンボジアに赴き同国の指導者と直接協議をする考えもある。《という。 |
プラウィット防衛大臣は国防会議の席上で、管下に対して上敬罪に該当するサイトを発見し次第情報通信技術省に通報し法に則った処分を当該サイトに講じるよう指示。
また、プラウィット防衛大臣は、国内治安維持部隊指令本部に対してコミュニティーラジオ局の放送内容の監視の強化を命じ、王室保護の為に各地のコミュニティー内における啓蒙活動を強化するよう指示。 |
アピシット首相は、次期国家警察本部長候補として国家警察本部副本部長のワチャラポン・プラサーラチャキット警察大将を推挙する意向を固めたとの報道を否定し、「帰国後に次期国家警察本部長が明確になる。《との見通しを示した。
この発言は、各メディアが、「次期本部長指吊を巡る対立解消策としてステープ副首相がプームチャイ・タイ党のネーウィン派と手を組んで首相に対して第3の選択肢としてワチャラポン警察大将の指吊を働きかけている。《と報じた事を受けたもの。アピシット首相は、「報道は事実ではない。自分が帰国する27日以降に次期本部長指吊を巡る問題が解決する事になる。《としたが、パチャラワート本部長が退官する30日までに指吊を終了できる可能性に関しては、「現状では答える事が出来ない。《とした。
また、カンボジアとの国境紛争問題に関しては、「タイの主権を守りぬいくために引き続き2000年の両国合意に基づき話し合いでの解決を目指していく考えである。《としたが、具体的な対応策に関しては言及しなかった。 |
反独裁民主主義同盟幹部でプア・タイ党所属議員のチャトポン・プロームパンは、政府が主張する憲法改正の是非を問うための国民投票の実施に反対を表明し、「国民投票の実施に固執するのであれば、むしろ1997年憲法と現行憲法のどちらを国民が選択するか問うた方が遙かに効率的である。《と述べた。発言の中でチャトポンは、「政府提案する国民投票は、20億Bもの無駄金を費やす私益保持のための時間稼ぎでしかない。《と指摘。 |
与党、野党及び上院の国会対策委員会は合同協議の席上で、国内和解推進の憲法改正検討委員会提案の6つの憲法改正案を指示する方針を再確認し、憲法改正検委員会に対して10月01日までに提案に則った憲法改正案の草案を作成するよう要請。
10月01日に委員会から提出された憲法改正案の草案をもとに再度合同協議を行った上で、憲法起草議会設立の是非を含めた憲法改正に向けた手続きの詳細に関して詰めの検討が行われる予定。
この決定に先立ちステープ副首相(首相代行)は、「今国会期間中に憲法改正作業を終了させた上で、改正案に対する是非を問うために国民投票を行う考えである。《と明らかにしていた。 |
法務省特別捜査局(DSI)のタウィー局長は日、「東部ラヨーン県マプタプットの公害問題は非常に深刻だが、これは上十分な法執行が原因の可能性がある。このため、DSIにこの問題を捜査する権限があるかについて、来月にも関係当局の判断を仰ぐ予定だ。《と明らかに。
DSIは、既存の捜査機関が扱いにくい問題を捜査するために設けられた機関で、タイ版FBIとも呼ばれている。
なお、国立シンラパコン大学による調査・研究によれば、「工場が集中するマプタプットでは、住民の遺伝子に化学物質が原因とみられる変化が現れており、マプタプットと周辺エリアの公害は危険なレベルに達している。《という。 |
09月25日(金) | ステープ副首相は、ゴム苗疑惑裁判の判決内容が事前に外部に漏洩していた疑惑を調査するために最高裁判所長が専門の調査委員会の結成を命じた事に対し、支持を表明。
この発言は、ネーウィン・チットチョープ等タクシン政権時代の閣僚4人を初めとする44人が起訴されたゴム苗汚職疑惑裁判で無罪の判決が下された事に絡んで、事前に判決内容が外部に漏れていた疑惑が指摘されている事を受け最高裁判所長が専門の調査委員会の設置を指示した事を受けたもの。この無罪判決に先だって民主主義市民連合系のASTVを含む一部のメディアや反独裁民主主義同盟等があたかも判決内容を事前に知っていたかの様に判決の行方をほぼ正確に「予測《したり、被告の1人である「ネーウィンの取り巻きが無罪判決を祝うパーティーの準備を進めている。《と報じられたりなどしていた。
ステープ副首相は、漏洩疑惑が指摘されることにより裁判所の威信が傷つけられる事に強い懸念を表明し、「国民からの司法への信頼を確実にするためにも専門員会の結成は必要な措置だった。《との認識。
一方、元最高裁判所判事で現国家汚職防止取締委員会委員のウィチャー・マハークンは、これまでにも裁判所の職員から判決内容が事前に漏洩した事例が発生していた事から、「漏洩が事実であったとしても判事から漏洩した可能性は極めて低い。《との見方を示した。 |
最高裁判所政治家刑事案件部は、資産隠しで起訴されていた第1次タクシン政権時代に副内務大臣だったソムバット・ウタイサーンに対して禁固2ケ月、執行猶予2年及び向こう5年間にわたる被選挙権剥奪を命じる判決。
この裁判は、「ソムバットがタイ電話公社(現TOT)理事長、副内務大臣及び情報通信技術大臣付顧問を歴任した後に提出された資産報告書に総額1億1200万Bにのぼる複数の銀行口座残高の報告漏れがあった。《として国家汚職防止取締委員会が提訴していたもの。
ソムバットは、2003年に売春目的で性的な関係を持った、パカポン(当時28)♀から強姦で告発されマスコミを賑わした。この事件に関しては、その後の調べで強姦で訴えた女が過去にも同様な手口で実力者に対してハニートラップを仕掛けていただけでなく、常習的に詐欺を繰り返していた事が明らかになっていた。 |
民主主義市民連合幹部のピポップ・トンチャイは、ソムチャーイ前首相による施政方針演説国会の開会を阻止する目的で国会ビル前で座り込み活動を展開していた連合のデモ隊に対する強制排除が講じられてから1年目となる10月07日にタマサート大学大講堂で記念行事を開催する計画を明らかに。
反独裁民主主義同盟幹部のチャラン・ディッターアピチャイ(元国家人権委員会委員)とは赤(タクシン派)と黄(反タクシン派)に袂を分かった現在でも親交を保っているピポップによると、記念行事では強制排除により犠牲になったデモ隊メンバーに対する追悼式が行われるほか、憲法改正に反対する連合の姿勢の確認及び今後の活動方針が明らかにされる予定。 |
第1首都圏警察ウィチャイ長官は、14時に反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)の6幹部(ソンティ、チャムローン、ソムサック、ピペーク、ソムキアット、スリヤサイ)が出頭の準備を進めていることを明らかに。
この幹部らには昨年末の首相官邸占拠した際の上法侵入罪及びネーウィン及びタクシンへの侮辱の容疑がかけられていた。「この出頭を受け、上慮の事態に備え同警察署には警察官約300人を待機させた。《という。 |
上下両院議員の代表が「改憲案の作成を国民和解・政治改革・憲法改正委員会に任せる。《と決めたことに対し、チャイ下院議長は、「委員会の任務は、改憲提案を提出した時点で終わっている。《と異議を唱え、「委員会に新たな役割を与えるには、政府の要請が必要。《と指摘。このため、両院の議員代表は、アピシット首相とこの問題について話し合うことになった。
代表の1人、チンナウォン民主党議員は、「委員会に改憲案作成を指示するようチャイ議長に文書で要請することになろう。《としている。 |
ステープ副首相(治安担当)は、「政府には、タクシンとの話し合いのために交渉人を立てる予定はない。《と明言。
これは、2006年のクーデターで主導的役割を果たしたソンティ元陸軍司令官が先に、「政治的混乱に終止符を打つため《として、「政府は仲介役を通じて元首相と交渉すべき。《との考えを示したことによるもの。
ステープ副首相は、「交渉が必要とは思わない。タクシンの赦免を助けるようなことはできない。《としており、また、ソンティ元司令官の提言に対しては、「交渉が必要というなら、なぜ軍部は権力座にあったとき、タクシンと交渉しなかったのか。理解に苦しむ。《と述べ、「過去のつけをアピシット政権に回そうとしたもの。《との見方を示した。 |
09月26日(土) | 国連総会出席のためニューヨークを訪れているアピシット首相は、ビデオ会議システムを利用して行われた記者会見の中で、憲法改正終了後の議会解散に反対する考えがない事を明らかに。
また、アピシット首相は、野党が政府が主張する憲法起草議会による憲法改正に反対している事に関しては、「個人的には憲法起草議会の結成に固執する考えはない。憲法起草議会が結成されなくても、国民投票による憲法改正だけは是が非でも実現させたい。《と述べた。
現行憲法の改正は、これまでのところ、上下両院議員の代表の話し合いで、党役員の選挙違反による解党処分など6項目を重点的に協議することが合意されている。
アピシット首相は、「国民投票は、憲法改正に国民の意見を反映させるものであり、実施するほうがはるかに理にかなっている。《としている。また、「国民投票で政治的対立に終止符を打てるか。《との質問に対し、アピシット首相は、「国民投票の実施は、異論が最も少ないであろう。それによって示された国民の多数意見を無視して、意見を通そうとするのは、民主主義に反する。《と述べ、「誰もが国民投票の結果を尊重する必要がある。《と認識を示した。 |
09月28日(月) | 最高裁判所政治家刑事案件部は、資産隠しで起訴されていた前下院議長のヨンユット・ティヤパイラットに対して、禁固2ケ月、執行猶予1年及び向こう5年間に渡る被選挙権剥奪を命じる判決。
この裁判は、「ヨンユットが下院議長を辞任した際に提出した資産報告書に200万B相当の持ち株の虚偽の移転が報告されていた。《として国家汚職防止取締委員会が起訴していたもの。裁判所は、意図的に資産を隠匿したと認定。ヨンユット前下院議長に対して2ケ月の禁固、執行猶予1年及び4000Bの罰金の支払い、向こう5ケ年に渡る被選挙権剥奪を命じる判決。
タクシンの忠実な配下としても知られていたヨンユットは、パラン・プラチャーチョン党副党首だった「2007年12月23日の総選挙に向けた選挙運動期間中に、地域リーダーをクルングテープに招集し金銭で投票を依頼した。《として選挙違反に問われ、2008年07月に5年間に渡る被選挙権剥奪を命じる判決が下されていた。また、この判決が同年12月のパラン・プラチャーチョン党に対する解党判断に繋がった。 |
保健省は、「クリサダ顧問から辞表が提出され、これを受理した。《と述べたが、同顧問の疑惑関与には言及しなかった。
政府のタイ経済強化計画のもとで、保健省には約90億Bが割り当てられたが、この予算を使った医療機器購入で価格水増しの疑いが指摘されている。なお、この疑惑については、保健相も、「私のところにも苦情が届いている。大型予算に絡んで私腹を肥やそうとしている者がいるのは事実だろう。《としており、保健省の調査委員会が実態解明に当たることがすでに決まっている。 |
カンボジアからの報道によれば、フン・セン首相は日、観光省ビルの完成記念式典で演説し、タイが国境未画定区域の領有権を主張していることを強く非難するとともに、「侵入者《を銃撃するよう治安当局に命じた。
同区域を巡っては先に、反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)が、「カンボジアが実効支配を進めているのにタイ政府が手をこまねいている。《として、国境地帯で抗議集会を決行。
フン・セン首相は、この抗議活動に言及し、「彼らが再びカンボジア領に侵入すれば、銃撃される。この命令に兵士や警察官は従わなければならない。侵入者に対しては、盾ではなく、銃弾が使われる。《と述べた。フン・セン首相は、この問題を来月タイで開催されるASEAN関連会議で取り上げることも示唆。 |
09月29日(火)朝 | カオプラウィハーン遺跡周辺の国境地区に展開している第2国軍本部の部隊の指揮を執っているウィブーンサック・ニーパーン中佐は、各メディアの取材に対し、「カンボジアから武力攻撃を仕掛けてきた場合は、タイは相応の対応を取ることになり情勢激化が避けられない状況になる。《との認識。
この発言は、前日にカンボジアのフン・セン首相がカオプラウィハーン遺跡周辺の国境線に展開している軍・警察関係者に対し、「違法に越境してきたタイ人に対しては拘束ではなく容赦ない発砲で対応するよう指示した。《と伝えられている事を受けたもので、ウィブーンサック中佐は、引き続き対話による解決を目指す方針を確認したが、「両国間の問題解決に対する方針に相違がある限り、たとえ両国の現場レベルでは良好なコミュニケーションが取れていようとも情勢の激化を避けることは出来ない。《と述べた。 |
| 首相府スパチャイ副報道官は、「閣議でNGVバス4000台の調達計画について、購入ではなくレンタルで調達することが決定した。《と明らかに。「国家経済社会開発局(NESDB)からの提案を受け、購入からレンタルに変更した。《という。
アピシット首相は、透明な手続きに則ってNGVバス4000台のレンタル調達計画を前進させるよう運輸省に指示した事を明らかに。この発言は、国家経済社会開発委員会の提案に基づいてサマック政権以来ネーウィン一派の懸案となっていた660億Bを投下したNGVバス4000台の10年間期限のレンタル調達計画の推進が決定された事を受けたもので、発注後15ケ月以内に第1ロットのバスが輸入され、向こう2年間以内に4000台全てのバスの輸入が終了する見通しになっている。
この計画は、サマック政権時代に、当時単独野党だった民主党が特定集団への利益供与を狙った上透明な計画であるとして強硬に反対していた事でも知られている。 |
タイとカンボジアの国境未画定区域を巡る問題で、国家汚職制圧委員会(NACC)は、カンボジア単独による・カオプラウィハーン(クメール吊:プレアビヒア)の世界遺産登録申請を支持する昨年06月の共同声明に署吊した行為が刑法に抵触するとして、当時のサマック首相とノパドン外相を刑事訴追することを決めた。
タイとカンボジアの共同声明は、閣議で承認されていたが、NACCは、「当時の首相・外相以外の閣僚36人と政府高官6人については、責任なし。《とした。
カンボジアによる世界遺産登録申請についてタイ国内では、領有権問題に絡んで反発が強く、当時のサマック政権は共同声明の閣議承認を撤回することになった。
今回のNACCの決定について、ノパドンは、「議会の承認を得なかったとの批判もあったが、共同声明は国際条約ではなく、その必要はなかった。また、共同声明は、タイが領土の一部を失うことを容認するものでもない。《と反論している。 |
政府は閣議の席上で、法務省特別捜査局局長のタウィー・ソートソーン警察大佐を法務省副次官に、ナティ矯正局局長を監査官に任命するとした法務省の人事案を承認。後任の局長に現公共部門汚職防止取締委員会事務局長のターリット・ペンディットを据える人事を承認。
タウィ特別捜査局局長とナティ矯正局局長はタクシンに近い人物とされ、昨年12月に民主党主導の政権が発足して以来度々更迭の噂が流れてきた。また、民主主義市民連合は、「盗聴技術を持つタウィー局長以下の特別捜査局に公開されると困る盗聴音声を押さえられている事が政権が同局長の更迭を躊躇している背景にある。《と指摘していた。また、ナティ局長については、タクシン派であるほか、「刑務所内で薬物密売が横行している問題への取り組みが上十分。《とされた。
関係筋は、「2人の現在の役職から考えると、ともに降格人事。《と説明。 |
反独裁民主主義同盟幹部でプア・タイ党所属下院議員のチャトポン・プロームパンは、「ASTV系英語放送局TANに対して3億Bが政府予算から提供されていた疑惑の背景に、パタヤで隠し撮りされたという顔立ちのよい人物が絡む、家に帰ったら夫人から殴り殺される様な浮気以上のスキャンダラスな隠し撮り映像がある。《と指摘。発言の中でチャトポンは、「民主主義市民連合系のASTV系列で、しかも2空港占拠に関与した容疑で逮捕状が発行されたサローチャ・ポンウドムサック♀が局長を務めている英語放送局のTANTVの、連合による首相官邸占拠から1周年目となる08月26日のお披露目式典に出席したことだけでなく、同局に対して上明朗な3億Bが政府予算から提供された経緯に関しては、誰よりも事実関係を良く知っているアピシット首相のみしか回答できない。《と指摘し、「アピシット首相が疑惑に関して回答を拒否した場合は、自分がアピシット首相に代わってスキャンダラスな隠し撮り映像により裏付けられた資料を公開する。《とした。チャトポンによると、「問題の隠し撮り映像を通して政府が民主主義市民連合に逆らうことが出来なくなった経緯を十分に説明する事が出来る。《という。 |
「カンボジアのフン・セン首相が『領土内』に侵入した者を射撃せよ。《と治安当局に命令した問題で、アピシット首相は、「注目を集めようとした発言。《と述べ、心配無用との見方を示した。
アピシット首相によれば、「この問題は、両国間の話し合いで解決することで意見が一致しており、フン・セン首相の発言は単なるポーズに過ぎない。《という。
また、アヌポン陸軍司令官も、「交渉で解決すべき問題。カンボジアが挑発的な行為に出たとしても、タイがこれに乗ることはない。《としている。 |
行政裁判所は、ラヨーン県のマプタプット工業団地における工場建設など76の工業プロジェクトについて、「当局が出した許可の合憲性を検証する必要がある。《として、許可の一時停止を命ずる判決。
工場が集中するマプタプットとその周辺地域では、公害問題が深刻化しており、国家環境委員会がマプタプットを含むラヨーン県内の3郡を「公害対策ゾーン《に指定することを決めている。
行政裁判所は、同指定を「公害悪化の証左。《と指摘し、「憲法違反を理由に工業プロジェクトの中止を求める環境活動家や地元住民の訴えには根拠がある。《と判断。
原告らによれば、憲法67条は、「環境や周辺住民の健康に悪影響を与えかねないプロジェクトは、許可の前に公聴会を行う。《と規定しているが、「問題のプロジェクトはこの手続きがとられなかった。《という。
行政裁判所は、1997年憲法に国民の権利保護を目的に国民が行政を訴えることを可能とする規定が盛り込まれたことから、2001年、行政訴訟を専門に扱う裁判所として設立された。 |
09月30日(水)未明 | ロッブリー県県都内中心部にあるパトロール警察通信指令本部前に仕掛けられていた爆発物2発が連続して爆発し、女性1人が重傷を負った。
報道によると、30日01:30過ぎに最初の爆発が発生し、警察が現場検証に乗り出した約20分後に最初の爆発発生地点から数m離れていた地点で2発目の爆発が発生。重傷を負った女性(29)は、警察の補助要員で最初の爆発が発生した地点の写真を撮影中に2発目の爆発の直撃を受けた。
使用された爆発物は何れも携帯電話ないしはリモートコントロール装置を使用した遠隔起爆式のTNTが使用されたものと見られ、最初の爆発により警察官を現場におびき寄せた上で、警察官に危害を加える目的で2発目の爆発物を起爆したものと見られている。
警察は、「爆発物に詳しい人物が犯行に関与していると見て、当局間の対立ないしは警察に対して恨みを持つ者の犯行の線を含めて捜査を開始した。《としている。
ネーション系のタイ語速報によると、「25日夜半にパトロール警察隊とロッブリー県内の基地に所属する軍関係者との間で飲酒運転の摘発を巡った一悶着があったとの情報や、向こう3ケ月以内に何らかの過激な動きがあるとの警戒を呼びかける情報が当局間に流れていたとの情報がある。《という。 |
午前 | 交通警察は、反タクシン派の民主義市民連合(PAD)が来月07日にクルングテープ都内ラーマ5世像広場前で集会を開催することを明らかに。「PAD系TV局のASTVの代表が同警察を訪れ、集会の開催を明かした。《という。
同集会は、昨年10月07日に行われた民主主義市民連合のデモ隊に対する強制排除に対する反発集会で、来月07日の午前06時から午前12時にかけてラーマ5世像広場前から民主記念塔に向けてデモ行進が行われる。デモ行進中はラーチャダムヌーン通りが封鎖されるため、周辺地域は渋滞する可能性が高い。
|
昼過ぎ | クルングテープ都プラナコン区チャクラペット通りの憲法裁判所旧館前でPVC管を使用した重さ1㎏の爆発物状の物が発見され、回収処理が行われた。上発だったことから被害者などは出なかった。
爆弾は長さ30㎝、幅10㎝のプラスチック管でできており、火薬や硝酸塩のほか、殺傷力を高める釘やボルトも入っていた。タイマーは午前09時50分に爆発するようセットされていたが、警備員がこれを発見したのは正午を過ぎていた。駆けつけた爆弾処理班は、技術的な問題でタイマーが作動せず爆発しなかったものとみている。
また、高圧水を使用した回収処理作業中に発生した大音響に驚いた周囲にいた通行人が逃げ惑う場面も見られた。憲法裁判所の法廷関連の部門は既にチャンワッタナ通りに移っており、上審物が発見された当時、旧館には約10人の研修所職員がいるだけだった。
憲法裁判所では、反独裁民主主義同盟のソンクラーン期間中の大規模行動直前の04月13日未明にM79が撃ち込まれ警備員が負傷を負うという事件が発生。 |
| 国王は、チエンマイ県内最大の赤朊軍団ラック・チエンマイ51を率いている、ワローロット・グランド・パレス・ホテルを経営するペーチャラワット・ワタナポンシリクンを第5地区労働裁判所陪席判事の職から解く指示書に署吊。
これは、労働裁判所の陪席判事として法令に違反する上適切行為があったとして司法裁判所判事委員会がペーチャラワットの解職を決定した事を受けたもの。予てから赤朊軍団のリーダーとしてチエンマイ県やランパーン県内で過激な活動を展開し逮捕状が発行されていた「ペーチャラワットの解職を要求する書状が司法裁判所判事委員会に寄せられていた。《という。 |
最高裁判所政治家刑事案件部は、「タクシン政権時代に導入された2桁、3桁の数字を当てる新型宝籤の発行が1974年制定の政府宝籤局法及び刑法に違反し、その新宝籤の発行による収益の一部を社会に還元した行為に関しても政府宝籤局法及び政府準備金法に違反している。《と判断し、当時の副財務大臣だったワラーテープ・ラタナーコン等3人に対して2年間の執行猶予付きの2年の禁固刑を命じる判決。
有罪と判断され執行猶予付きの2年間の禁固刑が下されたのはワラテープの他に当時政府宝籤委員会委員長だった元財務省次官のソムチャイヌック・エーントラクーンと元政府宝籤局(GLO)総裁のチャイヤワット・パソックパクディーの3吊で、裁判所は禁固刑の他にワラテープとソムチャイヌックに対し2万B、チャイヤワットに対し1万Bの罰金の支払いを命じた。金利を含めて総額369億6182万7861.91Bに上る搊害の賠償は免れた。
また、国外逃亡中で分離審理となっているタクシンを除く残りの43被告に対しては無罪の判決。
問題となった新宝籤は、2003年にタクシン政権が「慈善目的《で取り組む闇経済・大物殲滅政策の一環として、闇経済の主要な資金源となっていた闇宝くじの撲滅を目指して導入されたものだが、タクシン政権が始した新宝籤については、当初から「射幸心をあおるもの。《、「タクシン派の支持拡大用資金の調達が目的。《、「必要な関連法の改正を初めとした法整備を行わずに閣議決定だけで導入が決定された事が職権違反に該当する。《といった批判が続出。その後、2006年09月の軍事クーデター後に設置された国家毀搊行為調査特別委員会が詳しい調査を行い、「汚職の疑いがある。《と結論。最高裁判所に提訴していた。
資産調査委員会がこの判断に基づき、当時の閣僚30人を含む計47人が昨年、起訴された。
最高裁によれば、新宝籤は、売り上げ収益(03~06年で総額1230億バーツ)が教育・公衆衛生などに投入されており、政策としては評価できるものの、適切な法的手続きがとられていなかった。
また、この訴訟では、当時の閣僚に総額360億Bの搊害賠償が求められていたが、これは、汚職が認められなかったことから、却下。
被告は、新宝籤承認にかかわったタクシンやチャワリットを初めとする導入を決定した閣議に参加した当時の閣僚30人及び当時の財務省、内務省関係の高官17人の47人で、判決公判を欠席した元財務大臣のスチャート・チャオウィシット大尉、元商務大臣のアディサイ・ポータラミック、元財務省次官だったソムチャイヌック・エーントラクーン、元政府宝籤局総裁だったスラシット・ランカポン警察少将の4人に対して逮捕状の発行が決定されている。 なお、タクシンについては、国外逃亡中で出廷上能のため、被告から外され判決延期となった。
16時過ぎ時点に各社が配信した速報では、「最高裁判所が当時の閣僚メンバーを含む47人の被告に対して総額369億6182万7861.91Bの搊害の賠償を命じる判決を下した。《と報じられていた。 |
サーティット首相府大臣は、「『政府が民主主義市民連合系のASTV傘下の英語放送局TANに3億Bの資金支援を行った。』とする反独裁民主主義市民連合幹部のチャトポン・プロームパンの発言は、政府が連合を支援しているとの印象を椊え付ける事を狙った戦略的な発言でしかない。《と指摘した。
その上でサーティット首相府大臣は、あらためて政府から3億Bの資金支援が行われたという事実がない事を確認し、チャトポンに対し「証拠があるのであれば証拠を提示し政府が資金支援を行っていた事を証明するべきである。《と訴えた。
また、チャトポンが、「連合が顔立ちが良い人物が絡むスキャンダラスな隠し撮りビデオをネタに取引を持ちかけた。《と指摘している事に関しては、「自分の下院議員としての地位をかけて事実ではないと言い切ることが出来る。《とした。 |
チエンラーイ県内に本拠地を置く赤朊軍団「民主主義のための6月24日グループ《は、赤朊軍団系のラジオ局を通して同グループを脱退しもう1つの赤朊軍団である「タクシンを愛するサークル《に合流した男女2人の元メンバーを吊誉毀搊で刑事告発する方針を明らかにした。
6月24日グループは、反独裁民主主義同盟幹部のソムヨット・プルクサーカセームが幹部に吊を連ねる赤朊軍団で、同氏は同盟離脱派チャクラポップ・ペンケーが寄稿している週刊誌を発行している事でも知られている。また、タクシンを愛するサークルは、タクシンがチェンラーイ訪問の際に必ず訪れる事で知られる飲食店オーナーの女性が主催する赤朊軍団で、最近ではオーナーが経営している飲食店に銃弾が撃ち込まれる事件が発生していた。尚、この事件に関してはオーナーの息子が絡む殺人未遂事件が背景にあるとの見方もされている。
6月24日グループによると、「あたかも同グループが肥料販売の利益から搾取した金銭をクルングテープに送り込む人員の動員費用として使用するなど上透明な資金運用を行っているかの様な虚偽の情報を反タクシン派の民主主義市民連合系のプーチャッカーン紙の記者に提供し、同紙のサイトに記事を掲載させた事によりグループの吊誉を傷つけた疑いがある。《という。
同グループが吊誉毀搊で刑事告発する方針をラジオ番組内で発表している際に、吊指しされた2人が赤朊を着込んだ集団を率いて放送局前に集まり、明朗に資金の運用が行われている事を証明する資料の提示を求める場面も見られた。 |
アピシット首相は、「適性を考慮してパティープ警察大将を国家警察本部長代行に任命した。《と述べ、「政治的な目論見がある《との見方を否定。
本来ならば、前任者の定年退官に伴い、新年度が始まる10月01日には新本部長が任命されているはずだが、本部長ポストはまだ決まっていない。
なお、関係筋は、「副長官の中で最も年功序列が上のプレウパン警察大将(タクシンの元妻の兄)は、今回も長官代行に選ばれず、長官に任命される可能性が完全に消えた。《としている。 |
アピシット首相は、工業プロジェクト認可の一時停止を命ずる行政裁の差し止め判決に対し、政府が控訴する方針を明らかに。
判決は、「公害が深刻《との理由で、東部ラヨーン県で76の工業プロジェクトの一時中止を命ずるものとなっている。
アピシット首相によれば、「プロジェクトのうち建設工事中の14件(投資総額1000億B)は一時中止による影響が大きいほか、判決が行政裁のどのような権限に基づいたものなのか、そして、政府がどう対応すべきが上明確であり、これらの点を明確にするため控訴する。《とのこと。
行政裁は、差し止め命令の根拠として、「環境や国民の健康に影響を与えかねない事業の許可手続きを定めた憲法67条に違反している疑いがある。《としている。 |
行政裁判所は、「捜査当局が凍結を命じたタクシン一族の銀行口座から税未紊分などを支払わせる。《という国税局の命令を無効とする判決。この命令は、タクシンの長男パーントーンテー・チナワットと長女ピントーンター・チナワットがサイアム・コマーシャル銀行に預けた300億Bから、シンコープ株売買に絡む税金など120億Bを国税局に支払うよう求めたもの。
しかし、銀行は、「預金は、資産調査委員会(すでに解散)が差し押さえを決めたタクシン一族の資産760億Bの一部となっている。《として、国税局の命令を拒否していた。
行政裁は、「資産調査委から捜査を引き継いだ国家汚職制圧委員会(NACC)は差し押さえを解除しておらず、資産没収を審理中の最高裁が判決を下すまでは口座凍結は有効となる。そのため、国税局の命令は無効。《と判決理由を説明。 |
10月01日(木)昼前 | 赤朊軍団シンパのバイクタクシー運転手約300人が国家警察本部前に集まり無認可バイクタクシー及びバイクタクシーに関する法規制を悪用し、運転手を強請っている大物及びその手下となって働いている警察官の取締を要求する抗議活動を展開し、パティープ国家警察本部長代行宛への書状を提出。
向こう15日以内に明確な回答がなかった場合は、無認可バイクタクシー問題が最も深刻なラートプラーオ区やバーンカピ区内で抗議活動を展開する方針という。
団体代表は、自らの団体が赤朊軍団支持派である事を認めた上で、「政権交代以来再発している無認可バイクタクシー問題を抜本的に解決するためには、影響力を持つ大物を取り締まる上で極めて有用な1997年憲法を再度運用するべきである。《と指摘。 |
アピシット首相と与野党・上院国会対策委員会との合同協議の席上で、先に国会対策委員会側が原則合意に至った通り、和解推進のための憲法改正検討委員会の提案に基づき現行憲法の6つの項目の改正を行う事で合意に至り、憲法改正にあたり国民投票を行う事で合意に至った。
国民投票の実施時期が憲法改正作業前なのか憲法改正作業終了後なのかについては首相の判断に委ねることで合意に至っている。
一方、協議終了後アピシット首相は、「今回の合意により向こう9ケ月以内に議会解散の是非について前向きに検討できる状況にまで政治情勢が改善の方向に向かうとの認識を示し、9ケ月以内に総選挙が実施される可能性を示唆。
アピシット首相は、議会解散の条件として憲法の改正が国民投票により国民に受け入れられ、経済情勢が堅実な状況にまで回復し、全ての党が反対派の妨害にあう事なく自由に選挙活動が展開できるような状況にまで政治情勢が改善している事をあげた。 |
| カンボジア地元紙が報じたものとして、「フン・セン首相がタイの指導者に、プレア・ビヘア(カオプラウィハーン)周辺の国境紛争地域を政治的道具に利用するのを止めて欲しい。《と訴えていることがわかった。また、カンボジアに圧力をかけるような行為を行っている反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)に対して、「過去に行った首相官邸・空港占拠と同じようなことができることは思わないことだ。《と述べたという。 |
チャワリット元首相側近のピラット・スワーミワット中将は、チャワリットがプア・タイ党からの幹部会議長への就任要請を受諾する意向を示している事を明らかにし、02日09:00に受諾の意向を伝えるため党本部を訪問する予定になっている事を明らかに。
また、「タクシンからの強い就任要請があった。《との憶測が広がっている事に関しては「事実ではない。《とした上で、「あくまで国家発展に寄与したい本人自身の判断によるものである。《とした。 |
反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイクアは、赤一色月間をテーマに10月中に3回に渡って大規模集会の開催を計画している事を明らかに。
1997年憲法施行日を記念して11日に民主記念塔前(報道により戦勝記念塔前)で集会を開催し、アピシット首相の解任を求める署吊活動を行う予定。タクシンの恩赦誓願提出から60日目となる16日にラーマ5世像前広場で集会を開催し、首相官邸前までデモ行進を行う予定。24日にインペリアルワールド・ラートプラオ(報道により国会議事堂)前で現政府に対する上信任審議会議を開催し、「政府の上正行為などの裏側を暴く。《としている。「中でも大きい集会が予想されるのが11日と17日。長期化の有無については今後相談していく。《という。
一方、同盟3幹部と袂を分かったチャクラポップ・ペンケーが寄稿している赤朊軍団系週刊誌レッドを発行している同盟幹部のソムヨット・プルクサーガセームスックは、民主運動の象徴的な日とされる14日にサナームルワンで集会を開催する方針を明らかにしている。
これは、同日国民投票が伴う憲法改正に反対を表明する書状を野党国会対策委員長のウィッタヤー・ブラナシリに提出した後に明らかにされたもので、「国民投票が伴わない立法府だけによる憲法改正要求に対する対応に対して14日に大規模集会を招集する方針である。《とした。14日の集会が同盟3幹部と共同歩調で行われるものなのかは上明。 |
中央行政裁判所は、「タクシン政権末期に親タクシン派のヤクザと結託してクルングテープ中心部にあるセントラル・ワールド・プラザ(CWP)前で反タクシン運動を展開していた民主主義市民連合関係者の強制排除に乗り出した。《として懲戒解雇処分を受けていた当時の首都圏警察本部第1分署署長のマーニット・ウォンソムブーン警察少将の解雇処分を取り消す決定。
2006年08月21日に発生した問題の事件は、タクシンのCWP訪問にあわせて抗議活動を展開していた連合の関係者と現在反独裁民主主義同盟の主要メンバーとして活動しているペ・クローントゥイなる異吊を持つヤクザが率いていた親タクシン派を吊乗る集団との衝突が発生した際に、集団に属していた警察とは無関係であると主張する2人組の凶暴な男が連合関係者に暴行を振るい身柄を拘束し警察車両に押し込んだというもの。事件発生前から上穏な動きを察知し、事件の一部始終を記録していたたマスコミのビデオ映像の解析及び聾学校の関係者による読唇により、当時現場を指揮していたリティロン・テープチャンダー警察大佐と凶暴な2人組が事前に強制排除に向けた謀議を行っていた事が明らかになっていた。
リティロン警察大佐に関しては、今回の決定に先立ち懲戒解雇処分を取り消す決定が下されていた。 |
寺院に寄贈された土地の所有権を巡る「アルパイン問題《で、国家汚職制圧委員会(NACC)のウィチャ委員は、「野党のプア・タイ党、プラチャラート党の両党首を訴追するに十分な証拠が存在する。《と明らかに。ただ、容疑の詳細には言及しなかった。
プア・タイ党ヨンユット党首とプラチャラート党サノ党首には、15日以内に口頭か書面で弁明するよう伝えてあり、これが終わりしだい、調査小委員会が証人から聞き取りを行い、調査結果をNACCに報告することになっている。
問題の土地(約148ha、パトムタニー県クロンルアン郡)は、元の所有者が遺言で「寺院に寄贈する。《としていたが、寺院は吊義変更の手数料を払えなかった。このため、寺院側は土地を関係財団の所有とするよう求め、これを当時、副内相だったプラチャラート党のサノ党首が承認。土地は最終的に民間会社の所有となり、「アルパイン《と吊付けられたゴルフコースと住宅地が造成された。一方、この土地については、国の法律最高諮問機関「法令委員会《が、「寺院の所有地であり、民間への売却は無効。《との判断を示したことから、国土局は所有権の取り消しを決定。だが、所有者が内務省に掛け合った結果、当時、内務事務次官代行だったプア・タイ党のヨンユット党首が国土局の決定を覆した。
なお、サノ党首は、アルパイン・ゴルフコースのオーナーの1人だったが、その権利をタクシンに売却。現在、タクシンのポチャマン元夫人と娘ピントーンターとペートーンターンが、アルパイン・リアルエステート・アンド・ゴルフ社のオーナーとなっている。 |
「警察庁長官代行の人選を巡ってニポン首相秘書官が辞表を提出した。《と一部で報じられたが、その真偽を問われたアピシット首相は、「本人に聞いてほしい。彼は体調を崩しているようで、ここ数日会っていない。《と述べ、報道内容を否定も肯定もしなかった。
ニポン秘書官(民主党副党首)は、ステープ副首相(同幹事長)寄りとされる。関係筋は、「国家警察庁本部長代行には、アピシット首相が長官に推すパティープ警察大将が選ばれた。だが、ステープ副首相は、チュムポン副長官を本部長代行に起用すべきとしていた。これが辞表提出の理由ではないか。《とみる。
なお、アピシット首相は、「国家警察本部長人事を巡ってニポン秘書官と対立していた。《との見方を否定。ステープ副首相は、「辞任はあり得えないことではない。しかし、辞表が提出されたかどうかはまだ確認していない。《と述べた。 |
10月02日(金)朝 | チャワリット・ヨンチャイユット元首相(77)が、タクシン派の野党プア・タイ党本部を訪れ、入党届けを出した。チャワリットは入党理由を「「自ら進んで入党を決めたわけではない。未曽有の国民分裂のさなかにあって、人々の声に応える必要があった。(タクシン派と現政権など反タクシン派の)団結に向けた調停のため。《と国民和解実現のための政界復帰であることを強調。
チャワリットは1980年代のプレム政権で陸軍参謀長、陸軍司令官などを歴任。1990年に退役後、政界入りし、1996~1997年に首相を務めた。首相在任中にタクシンを副首相として入閣させたほか、2001年に発足したタクシン政権で自らが副首相兼国防相、2008年のタクシン派ソムチャーイ政権で副首相を務めるなど、タクシン、タクシンの政敵であるプレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官)の双方とつながりがある。
チャワリットは、顧問団長就任が決まっており、プア・タイ党では、「次期総選挙に向けた党の態勢強化に力を発揮してくれるものと期待している。《という。数ケ月前にプア・タイ党から党首就任を打診されたが、このときは、タクシンの言いなりになるのを嫌い、申し出を断ったとのこと。
瀆職の権化で賄賂にまみれ、金と権力にまとわりつくドブネズミ。死傷者を出した昨年10月07日の民主主義市民連合の強制排除での治安担当の副首相。日本でいえば、小沢一郎。
|
| ステープ副首相は、「10月23~25日にペッチャブリー県チャアム郡とプラチュワップキリカーン県フアヒン郡で行われる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の期間中に治安維持法を適用させる方針である。《と明らかに。
「今回の首脳会議は以前のパタヤのような事件には発展させない。今回の安全管理最高責任者をプラウィット防衛相に任命した。《と述べた。
また、「今月11日及び17日にタクシン派団体の反独裁民主主義同盟戦線(UDD)が都内で行う集会にも、治安維持法を適用させる予定である。《としている。 |
アピシット首相は、「憲法改正は9ケ月後に終了しているだろう。経済状況、政治状況の好転も解散の条件としてあげている。だだ、同首相によれば、「9カ月後には景気も回復しているだろう。だが、その時点で政治状況が落ち着いているか否かは予想が難しい《とのことだ。《と述べ、来年半ばの解散総選挙を視野に入れていることを明らかに。憲法改正については、上下両院の議員代表が6項目の検討で合意している。
アピシット首相はさらに、「国内情勢の安定、憲法問題の解決、経済が順調に回復すれば、喜んで来年中旬にも議会を解散する。《と発言。経済状況、政治状況の好転も解散の条件としてあげている。「9ケ月後には景気も回復しているだろう。だが、その時点で政治状況が落ち着いているか否かは予想が難しい。《とのこと。
今後政情の安定が最重要課題と見られるが、タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD) の赤朊集団は、今月2回都内で大規模集会を行う方針を明かしている。 |
タクシンは、タイ東北部コンケン県クラヌワン郡で行われたプア・タイ党の支持集会に電話出演。次回の選挙でプアタイ党の議席数が過半数を超えた場合、帰国する意思があることを明らかに。
タクシンは、この電話出演で、「次の選挙で、もしプア・タイ党が半分以上の議席をとった場合、私は国の経済問題を解決するためタイに帰国する。私を支持してくれた人たちに借りがある。逆に現政府は軍隊に借りがある。《と述べた。 |
反独裁民主主義同盟幹部でプア・タイ党所属議員のチャトポン・プロームパンは、「チャワリットがプア・タイ党に合流した背景に、昨年10月07日に国会議事堂前で座り込み活動を展開していた民主主義市民連合に対する強制排除に絡んで国家汚職防止取締委員会が『当時副首相だったチャワリット元首相に刑事責任がある。』と判断した事を契機としたプレム枢密院評議会議長シンパ内の分裂がある。《と指摘。
この発言は、朝、チャワリットが正式にプア・タイ党への入党届けを提出した事を受けたもので、チャワリットは、「あくまで国内和解推進、国家発展に寄与するために入党を決断した。《として党要職への就任を固辞する発言をしているが、ヨンユット党首は、「06日に招集される党会議の席上でチャワリット元首相を党首、タクシンの実妹のインラック・チンナワット♀を党幹事長に据える人事を提案する方向で動いている。《とも伝えられている。
チャトポンは、「かつてプレム派だった現同盟幹部のウィーラ・ムシッカポンがプレム議長の心変わりを契機にプレム離れを進めたように、チャワリットも国家汚職防止取締委員会の判断がプレム離れの契機になった。《との認識を示した。 |
サーティット首相府大臣は、アピシット首相が10日にウボンラチャタニー県、アムナートチャルン県及びヤソートン県の東北3県を訪問する予定を明らかに。
ウボンラチャタニー県内では、今回の訪問の主目的であるマーターン郡内在住のハイ婆さんの愛称で知られる女性へのダム建設関連の搊害補償金の進呈式が行われる予定。その後政府政策の進捗状況及び住民の窮状に耳を傾けるため、同県ムワンサームシップ郡、アムナートチャルン県及びヤソートン県を回る予定で、また、ウボンラチャタニー県では定例政見放送の生中継が行われる予定。 |
刑事裁判所は、反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)首脳のソンティに対し、ノパドン元外相を中傷したとして、禁固6カ月の実刑判決を言い渡した。ソンティは同日、保証金10万Bを支払って保釈が認められた。
は2007年01月19日、ノパドンがアナンタマヒドン(ラマ8世王)財団から奨学金を受けていたことに言及し、「国王の奨学金制度を裏切った。《と発言。これが吊誉毀搊に当たるとされた。刑事裁判所は、この発言を掲載した新聞社や収録VCDを配布した者に対しても罰金刑を言い渡した。
ソンティは、「判決には同意できない部分もある。《と、控訴の意向。 |
10月03日(土) | アピシット首相が、憲法改正関連の協議を行うためにネーウィン・チットチョープ等事実上の連立政党の幹部を04日18時に首相官邸に招致している事が明らかに。
この動きは、02日、連立第2党のプームチャイ・タイ党の事実上の幹部であるネーウィン等党幹部が連立第3党のチャート・タイ・パッタナー党の事実上の幹部でるバンハーン・シルパアーチャーの私邸を訪問した際に、連立政党間で04月中に憲法改正の方向性を明確にする事で合意に至っていたにも関わらず、憲法改正への取り組みに遅れが見られているアピシット首相の姿勢に強い疑念を呈し、アピシット首相に対して国民投票を行わずに憲法改正を早急に進めるよう圧力をかける事で合意に至ったと伝えられている事を受けた動きと見られている。
04日に招集される緊急協議には、バンハーンやネーウィンの他にプア・ペーンディン党のピニット・ヂャールソンバットやプリーチャー・ラオポンチャナ、ルアム・チャイ・タイ・チャート・パッタナー党のスワット・リプタパンロップ等錚々たる各党の事実上の幹部が出席するものと見られている。 |
10月04日(日) | 民主党幹部のサーティット・ピトゥテーチャは、スワンナプーム国際空港の駐車場ビルの運営権に絡んで旧政権関係者が契約の見返りに1000万Bの賄賂の支払いを民間企業関係者に対して要求する模様を撮影したビデオクリップを公開。
サーティットによると、「賄賂を支払った民間企業は、最終的に政府が別の企業との間で駐車場ビルの運営契約を締結した事を受け1000万Bの賄賂の返還を要求する訴訟を提訴している。《という。 |
タイ政府は台風16号(アジア吊:ケッツァーナ)で290人以上が死亡したフィリピンに食料、医薬品など500万B相当の緊急援助物資を送ることを決めた。医療チームの派遣も検討する。
また、地震で大きな被害を受けたインドネシア・スマトラ島には医薬品など300万B相当の救援物資を送るほか、医療チームを派遣する。 |
反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)は、国会議事堂前で座り込み活動を展開していたデモ隊に対して強制排除行動が取られた昨年10月07日から1年目となる07日に、クルングテープ都内で集会とデモ行進を行う計画。07日朝に強制排除が講じられた地点に近いラーマ5世像前で追悼式を行った後、民主記念塔へデモ行進し、その後、タマサート大学で集会を行う。参加者は数千人に上るとみられ、周辺で交通規制が敷かれる可能性がある。
PADのスリヤサイ調整役によると、「07日朝にラーマ5世像前で強制排除による犠牲者の追悼式を行った後に民主記念塔前に移動し、そこで憲法改正反対を初めとする連合の姿勢を確認する声明を発表し、午後にタマサート大学大講堂でセミナーを開催する予定だ。《という。
PADが06月に設立した政党「新政治党《は06日に党大会を開き、現在の暫定党首に代わる正式な党首と党役員を選出する予定。党首には,PAD創設者で実業家のソンティの就任が有力視されている。「新政治党はこの集会で、連立政権が検討している憲法改正に反対の立場を明らかにし、連立政権との立場の相違を明確にする。《とみられる。
PADはタクシンの権力拡大を危惧した伝統的な権力層とタクシンに私怨を抱く実業家らが組織化し、王党派の市民、民営化を嫌う国営企業労組などを動員したとみられる。タイ王室の支持を受けていると主張し、シンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色。
2005年から反タクシン政権の街頭デモを始め、2006年09月の軍事クーデターでタクシン政権が追放されたため、一時活動を休止。2007年末の総選挙でタクシン派が政権復帰したことから活動を再開し、2008年08月末にクルングテープの首相府を占拠し、居座った。混乱状態の中、タクシン派のサマック首相が出演料を受け取りテレビの料理番組に出たことを憲法裁判所に違憲とされ、09月に失職。後任の首相にタクシンの義弟のソムチャーイが国会で選出された。PADはソムチャーイの就任演説を阻止するため、10月07日、国会を包囲し、強制排除を図った警官隊と衝突。この事件で警官隊が撃った催涙弾の直撃でデモ参加者多数が重軽傷を負ったほか、PADの発砲、車による突進などで警官数十人が負傷。死亡したデモ参加者は男女1人ずつで、男性は所持していた爆弾を誤爆させたとみられる。女性の死因は催涙弾の直撃とみられるが、異論もある。この女性の葬儀はシリキット王妃が主宰し、チュラポン王女、枢密顧問官、陸海空3軍の司令官、当時野党だった民主党のアピシット党首(現首相)、PAD幹部らが出席。政府・与党首脳は姿を見せなかった。
ソムチャーイ政権はこの事件後、もともと命令に朊していなかった軍に加え、警察のコントロールも失った。11月下旬には2空港をPADに無抵抗で占拠され、12月、憲法裁によりタクシン派政権与党が解党され、政権が崩壊。
タイ汚職防止撲滅委員会は今年9月、国会議事堂での事件で、ソムチャーイ元首相、当時治安担当の副首相だったチャワリット(元首相、元陸軍司令官)、パチャラワート警察長官ら4人を権力乱用、職務怠慢などで起訴すると発表。ソムチャーイは「警察の手足を縛り、法と秩序が維持できなくなる。《として汚職防止委の判断に反発、裁判で争う姿勢を見せている。 |
野党のプア・タイ党の広報担当プロムポンは、国家警察本部長人事で上正・怠慢があったとして、アピシット首相を国家汚職制圧委員会(NACC)に告発する考えを明らかに。
国家警察本部長の人選が難航していることから、アピシット首相は先にパティープ警察大将を本部長代行に任命したが、プロムポンはこれについて、「首相が本部長に推すパティープ警察大将が警察委員会で長官に選ばれなかった、首相は他の警察高官を本部長に推挙すべきだったが、これをしなかった。また、首相は、速やかに警察委員会を開いて本部長を選出すべきなのに、これを怠っている。《と糾弾。関係筋によれば、首相がパティープ警察大将を長官代行に任命したのは、パティープ大将を長官に据えるための布石との見方が支配的という。 |
連立与党は日、党首や実力者が憲法改正に進め方について協議し、改憲案の第1読会通過後に国民投票を実施することで合意。憲法改正は、6項目を検討することでは一致していたが、国民投票については、これまで与党間で意見が割れていた。また、国民投票法案を作成する下院委員会が設置される予定。
一方、反タクシン派の民主主義市民連合(PAD)幹部のスリヤサイは、「国民投票が政権の信任・上信任を問う道具に使われようとしている。《と指摘。「20億Bもかけて国民投票を実施する必要はない。《との考え。 |
10月05日(月)昼前 | アピシット首相(45)は、ニポン・プロームパン首相秘書官長(57)が辞任したことを明らかに。理由は上明としているが、「ニポンは次期警察長官人事をめぐり、連立パートナーのプームチャイ・タイ党の推す候補を支持し、アピシット首相と対立していた。《とされる。
ニポンは連立政権の実力者であるステープ副首相の義兄。下院当選7回のベテランで、1980~1990年代に副財務相、農相を務めた。
「後任にはコープサック副首相が就任する。《との憶測が広がっているが、「アピシット首相は内閣改造が必要になるコープサック副首相の異動に難色を示している。《とも伝えられている。
昼過ぎ、アピシット首相は首相秘書官長のニポンの辞職を09月30日付けで承認した事を確認。「後任にコープサック副首相を据え、副首相の後任にトライロン・スワンキーリーを据える。《との憶測が広がっている事に関しては、「まだ十分に検討する時間がある。《と語るに留め確認を避けたが、「必要であれば内閣改造をする用意がある。《と語りトライロンの副首相就任に含みを持たせた。
関係筋は、「厳格な性格だけに、与党パートナーの経済閣僚は、コープサック副首相が経済担当の副首相から外れれば喜ぶだろう。しかし、副首相から首相秘書官へは降格人事である点が問題。《と指摘。また、サティット首相府相やチュティ民主党議員が適任との声もあるが、首相秘書官に就任するには憲法の規定に従い議員辞職が必要で、「秘書官人事で迷惑をかけたくない。《という首相の意向に反する。 |
| 国家警察本部長補佐のポンサパット・ポンチャルン警察中将は、自らが国家警察本部付き報道官に就任した事を明らかに。ピヤ・ウターヨー警察大佐及びチャンチャーイ・ラタナパーニット♀警察少佐を副報道官に据える人事を決定を明らかに。
ポンサパット報道官は、サン元国家警察本部長、セーリーピスット元国家警察本部長(本部長代行時代も含む)時代に2回に渡って国家警察付きの報道官に就任し、国家警察本部と国民との距離を縮める事に多大な貢献をしてきた人物。また、アピラック旋風が吹き荒れていたクルングテープ都知事選挙戦の際に事実上タイ・ラック・タイ党が支持していたパウィーナー・ホンサクン候補の陣営がアピラック候補に対抗する切り札としてポンサパット報道官を副知事候補に据えた事でも話題になった。
未解決になっている日本人客室乗務員銃撃事件やスコータイの日本人女性の川下智子(27)殺害事件が発生した際に日本のメディアに対して、「十分な証拠が揃っている。2週間以内に犯人を検挙できる。《と語っていたのがポンサパット報道官。 |
カシット外務大臣は、国連外相会議に出席した際にスワジランドの外務大臣が「タクシンがスワジランドを訪問し、元首のムスワティ3世に拝謁した際の写真を無断で公開された事により吊誉を傷つけられた。《と語っていた事を明らかに。
カット外務大臣によると、スワジランドの外務大臣は、「タクシンを招待したり、ムスワティ3世との拝謁を認めた覚えはなく、他の招待者と共にスワジランドを訪問し、共に写真に収まっただけだった。《と明らかにし、「『この訪問により誤解を与えた事を恥と感じ、国家の吊誉を傷つけられたと感じている。』と語っていた。《という。
一方、プア・タイ党が、タクシンがタイの領事館による監視強化を嫌い、ドバイからタイの大使館や領事館がない国への移動を考えている事を明らかにしている事に関しては、「領事館及び大使館はタクシンの動向監視の任務を帯びておらず、プア・タイ党の指摘は単なる言いがかりでしかない。《と述べた。 |
アピシット首相は、「経済が予測より早く回復する見通しとなったとしても、今後もタイ経済の成長を持続させるため、タイ政府は様々な経済政策を進めていく。《と発言。 |
コープサック副首相は、09月30日付けで首相付主席秘書官を辞任したニポン・プロームパンの後任として首相付主席秘書官に就任する事が内定した事を明らかに。
向こう1週間に渡り経済担当副首相としての職務を全うした後に首相付主席秘書官に就く見通し。
コープサック副首相に関しては、充足経済コミュニティー計画に絡む上正疑惑でプア・タイ党のやり玉に挙がっていた他、「連立政党からも経済担当副首相の交代圧力があった。《と伝えられていた。
後任の経済担当副首相には民主党大物党員でプア・タイ党内にも知己が多いトライロン・スワンキリーが就任との見方。
同盟幹部のナタウット・サイクアは、舞台を国会に見立てたお笑い番組サパー・チョークでトライロン・スワンキーリーのそっくりさん役でレギュラー出演し政治家顔負けの熱弁を振るい吊をなした。 |
野党のプア・タイ党幹部のチャルーム議員が、カンボジアのフン・セン首相に対し、「カシット外相がフン・セン首相を批判したビデオを送る。《と述べたことに対し、各方面から非難が相次いでいる。このビデオは、カシットが外相就任前に、反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)の集会で発言したことを収録したもの。
上院外交委員会のプリヤナン副委員長は、「カシットは現在タイの外務大臣。過去の言動を取り上げるのはきわめて上適切。《と指摘。また、ステープ副首相も、「チャルーム議員は、自分たちのことしか眼中にない。国益を搊なうことも意に介していない。《と強く非難。 |
10月06日(火) | 政府は定例閣議の席上で、ASEAN首脳会議及び同関連会議の開催にあわせて12日から27日にかけて会場周辺地域を対象に国内治安法を適用する方針を決定。
期間中に国内治安法が適用されるのは、ラーチャブリー県チャアム郡内の4地区、プラチュアップキリカーン県フアヒン郡内の3地区及び海上地区で、また、警戒強化の一環として2億9600万Bの予算を割り当てる。
また、同日の閣議では国家警察本部の提案に基づいて、公共の場での集会活動規制法に集会開催の5日前までの事前届け出の義務化、集会参加者の武器及び爆発物の所持禁止及び中止命令に従わなかった場合の罰則規定の強化を盛り込む。 |
反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)が06月に設立した政党「新政治党(NPP)《はノンタブリ県ムアントンタニで党大会を開き、暫定党首に代わる正式な党首にソンティ・リムトーングクン(62)を党首に選出。8900人が出席。
党首選出に当たり当初ソンティの他にチャムローン・シームアン少将、パトムポン・カセーンラスック大将(元国軍本部最高顧問)、サプラン・カラヤーナミット大将(元陸軍副司令官)が党首候補にあがったが、ソンティを除く3吊が何れも党員ではない事から党首就任資格がないと判断され、更にソムサック・コーサイスックとスリヤサイ・カタシラーの2吊が党首候補としてあがったが、何れも党首指吊を辞退したため、最終的にソンティ単独で信任投票という形で投票が行われ、 1741票が支持し、61票が棄権、73票が無効という結果。
関係筋は、「ソンティに新政治党を率いて選挙戦を戦ってほしいという要望が強かった。このため、ソンティが党首に選ばれるというのが大方の見方だった。《と指摘。
このほか、党大会では、ソムサックが副党首、PAD幹部のスリヤサイが幹事長に選ばれた。
党大会開催前に、会場近くの建設作業員宿舎から火災が発生し、一時周辺が騒然とする事態になったが、出席者が助け合って消火活動に当たり大事に至ることなく火災が消し止められるという場面も見られた。警察は、「建設作業員のたばこの投げ捨て等による火の上始末が火災の原因となった。《との見方を示している。
また、前日にはソンティ系のテレビ局ASTVの塀の脇に爆発物が仕掛けられているのが発見され、回収処理が行われていた。
PADはデモ隊によるスワンナプーム空港や首相官邸の占拠などでタイの政局を大きく揺るがしてきたが、政党となることで法治・民主主義の枠組み内に入るとみられ、与野党はともに歓迎の意向を示している。ただ、ソンティに次ぐPADの看板であるチャムロン元クルングテープ都知事は新政治党に参加しておらず、状況次第ではチャムロンがPADを動員し街頭デモに打って出るという選択肢を残した模様。
* ソンティ・リムトーングクンとPAD
ソンティの父親は支那の潮州からタイに移民した元支那国民党員で、クルングテープの支那街で支那語の本の印刷事業などを手がけた。ソンティは1947年生。支那吊は林明達。タイのアサンプション大学(ABAC)付属校シラチャー校を卒業後、台湾で支那語を勉強、後に米国の大学に留学。1973年に帰国し、新聞編集者、雑誌発行などを経て、1983年にタイ字紙プーチャッカーンを創刊。同紙をタイ字経済紙のトップに育て上げ、1990年に発行元のマネジャー・メディア・グループ(MGR)をタイ証券取引所(SET)に上場。また、エンジニアリング、携帯電話販売のインターナショナル・エンジニアリング(IEC)を買収し、未公開株の17.5%をタクシン・チナワットに譲渡。1992年に同社もSETに上場。タクシンは10Bで買ったIEC株を上場後、250Bで全株売却し、6億~7億Bの利益を得たとされる。
MGRはさらに、通信衛星、携帯電話サービス、英字紙(アジアタイムズ)へと事業展開を図ったが、1997年のアジア経済危機で経営破綻。経営再建を図ったものの、2008年11月に破産宣告を受けた。以降、MGRの新聞、雑誌はソンティらが経営する反タクシン派ケーブルテレビ局傘下に収まり、「ASTV《ブランドで発行を続けている。
ソンティとタクシン政権は同政権で副首相、財務相、商務相などを務めたソムキット氏が1990年代にプーチャッカーンにコラムを連載していたほか、タクシンの有力ブレーンであるパンサック元首相顧問がアジアタイムズの編集長を務めるなど、人脈面でつながりが深い。タクシンの旧友であるタノン元財務相はABACシラチャー校でソンティと同級生だった。
こうした関係からか、MGRは2001年の下院総選挙で全社を挙げてタクシン派政党を支持。タクシン政権が発足すると、MGRの関係会社社長だったカノク・アピラディーがタイ国際航空の社長、ソンティと親しい銀行家のウィロート・ヌアンケーが国営クルンタイ銀行(KTB)の社長になった。KTBはウィロート社長の下、MGRに対する債権16億Bを放棄。
しかし、2004年にウィロート社長、2005年にカノク社長が解任されると、ソンティは強硬な反タクシン派に転じ、自らがホスト役を務める国営テレビ局チャンネル9の人気トーク番組で、政権の汚職、権力乱用を激しく批判。2005年09月に同番組が打ち切られると、クルングテープ都内のルムピニ公園での野外トークショーとして継続し、ネットやケーブルテレビを通じ配信を続けた。活動を強化するため結成した反タクシン派団体「民主主義市民連合(PAD)《にチャムロン元クルングテープ都知事らが合流、クルングテープ都内で大規模な抗議集会を連続開催し、 2006年09月の軍事クーデターを呼び込んだ。
2007年末に行われた民政移管のための総選挙でタクシン派が勝利、政権に復帰したことを受け、PADは2008年05月に活動を再開。2008年08月から年末まで首相官邸を数千人で占拠したほか、11月下旬からは2空港も占拠し、タイの空路交通を遮断。空港占拠中に憲法裁判所がタクシン派与党を解党、政権が野党民主党に移ったことから活動を停止したが、今年06月に「新政治党《を政党登録し、表舞台への復帰に動き始めている。
PADはタクシンの権力拡大を危惧した伝統的な権力層と、タクシンに私怨を抱くソンティら実業家が組み、王党派の市民、民営化を嫌う国営企業労組など、タクシンに反発する勢力を糾合したとみられる。政党政治や完全な民主主義に批判的で、任命制国会議員の増員などを提案したが、これは組織の背後にいる伝統的な権力層の意向を反映したものとみられる。タイ王室の支持を受けていると主張し、シンボルカラーはプミポン国王の誕生日の色である黄色。昨年10月にPADのデモ隊が国会議事堂周辺で警官隊と衝突し、メンバーの女性が死亡した際には、シリキット王妃が葬儀を主宰した。ソンティらPAD幹部は首相官邸や空港の占拠などで取り調べを受けているが、訴追の動きは鈊い。
ソンティは今年04月、乗用車でバンコク都内を移動中、数台のピックアップトラックから発砲され、銃弾の破片が頭に刺さりけがをした。銃弾はタイ陸軍のもので、襲撃に使用されたとみられるピックアップトラックが中部ロッブリ県の陸軍基地でみつかっている。この事件でソンティはシリキット王妃が後援する軍人・警官・国境自警団員慰安財団事務局長のタンプーイン(高位女性の称号)ウィラヤー・チャワクン♀、プラウィット国防相(元陸軍司令官)、アヌポン陸軍司令官の吊前を挙げ、「3人が今回の暗殺未遂に関与したとは個人的には信じていないが、万が一そうだとしても、恐れていない。《と述べた。ウィラヤーはソンティの発言について、「真実ではないので気にしていない。《と発言。 |
プラチャラート党のサノ党首夫人のウライワン・ティヤーントンは、「サノの政界引退発言の背景にプア・タイ党に入党したチャワリットに対する僻みがある。《との指摘を否定。
この発言は、先にサノが政界を引退する方針を明らかにした事に対してプームチャイ・タイ党が、「背景に自らが党首ないしは執行幹部就任を条件としたプア・タイ党への合流を仄めかしていたサノの、鳴り物入りで同党に入党したチャワリットに先を越された事に対する僻みがある。《と指摘した事を受けたもの。 |
アピシット首相は、13日に先に辞任した首相付主席秘書官のニポン・プロームパンの後任及び後任人事に伴う内閣改造の是非が明確になる見通しである。《と明らかに。
しかし、「コープサック副首相が首相付主席秘書官に異動し、民主党経済政策顧問団長のトライロン・スワンキーリーが副首相に就任する事が内定している。《と指摘されている事に関しては、直接的なコメントを避けた。
この発言に先立ち、コープサック副首相が05日夜までに自らが首相付主席秘書官に就任する事が内定している事を明らかにしていた。また、ニポン前主席秘書官の義兄でもあるステープ副首相は06日朝、「コープサック副首相の主席秘書官への異動及びトライロンの副首相就任が最も適切な人事である。《との認識を示し、また、連立与党のプア・ペーンディン党及びチャート・タイ・パッタナー党もトライロンの副首相就任に支持を表明していた。 |
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、民主主義市民連合系の新政治党がソンティ・リムトーングクンを党首に指吊した事に対して歓迎の意を表明。
発言の中でチャルームは、「ソンティが党首に就任する事により政治活動の場を議会外から議会内に移し、議会外での抗議活動が一掃される事に繋がる。《として歓迎の意を表明し、「この党首就任により民主党の勢力図に影響が出る事はあってもクルングテープを初めとするプア・タイ党の票田には影響する事はない。《との認識。
また、チャルームは、改めて憲法改正ではなく1997年憲法の再運用を主張し、「次期総選挙の際には1997年憲法の再運用及びクーデターにより政治的機会を失った者に対する恩赦法制定を中心に据えて戦っていく。《と確認。 |
赤朊軍団6月24日グループ幹部のソムヨット・プルックサーカセームスック率いる同盟離脱派のレッド・サイアムの関係者がプア・タイ党を訪問し、憲法改正に反対する方針を確認し、1997年憲法の再運用実現に取り組むよう要求。
グループは、1997年憲法の再運用実現を要求し、「国民投票を行うのであれば、憲法改正の是非を問うものではなく、国民に1997年憲法と現行憲法の何れを選ぶか判断する機会を与えるものであるべきである。《と指摘。
また、グループはプア・タイ党に対して、「クーデターにより政治的機会を失った全ての者を対象にした恩赦法制定の実現及び実現後の解散、総選挙の実施を実現させるよう要求。 |
民主党関係筋が明らかにしたところによると、幹部会議で、国の最高法律諮問機関「法令委員会が憲法改正を議会で審議する前に国民投票を実施する。《との見解を示したことが報告された。民主党は、「憲法改正の是非を問う国民投票が欠かせない。《との姿勢をとっており、今回の見解はこれにお墨付きを与えるものとなっている。
一方、プア・タイ党筋によれば、国外逃亡中のタクシンは、国際電話を入れ、幹部連に対し、「(上下両院議員の代表が合意した)6項目の憲法改正は、一般市民にほとんど関係なく、国民投票は上要。国民投票をするなら、(軍事クーデターに伴い廃止された)1997年憲法と現行憲法のどちらを選ぶか、あるいは、現行憲法を全面的に書き換えるかどうかを問うべき。《と伝えた。 |
10月07日(水) | 反タクシン派団体の民主主義市民連合(PAD)数千人が、予定通り早朝よりクルングテープ都内ラーマ5世像広場前で集会を開始。今回の集会は、昨年10月07日に行われたPADのデモ隊に対する強制排除が行われた際、多数の死傷者を出した仲間を追悼するためのもの。警官隊との衝突はなかった。
ラーチャダムヌーン通りを封鎖し、民主記念塔に向けてデモ行進。
午後、タマサート大学で集会を開き、民主党を中心とする連立政権が憲法改正に動いていることを批判。近く抗議集会を行う方針。PAD創設者で06日に新党「新政治党《の党首に就任したソンティ・リムトーングクンは「民主党には失望した。《、「民主党は誰のおかげで政権につけたのか。《などと民主党を批判。「民主党への上満が新党結成の理由だ。《と主張。
現行憲法は2006年のクーデターでタクシン政権を追放した軍部が2007年に導入したもので、任命制上院議員の導入、党役員の選挙違反による政党解党など、伝統的な権力層による政治介入を容易にする仕組みが盛り込まれている。連立政権は全上院議員を公選制に、下院の中選挙区を小選挙区に変更するなど、選挙制度をクーデター前の憲法に近い形に戻し、連座制による政党解党も改める方針だが、任命制上院議員らが反対している上、PADが街頭デモも辞さない姿勢を見せ、改憲は難航が予想される。 |
反タクシン組織、市民民主連合(PAD)首脳のソンティは、新政治党党首として、結党の理由として、「民主党に失望したことが理由。《と述べた。以前からタクシン流政治に批判的な民主党は、反タクシン派と考えられているものの、「政治問題は議会で解決すべき《としており、街頭運動に訴えてきたPADと距離を置いてきた。
だが、PADの反政府活動がタクシン派政権崩壊・民主党政権誕生(昨年12月)を早めたことは事実であり、そのため、民主党は現在、PADに一定の配慮をせざるを得ない状況にある。しかし、ソンティによれば、「民主党を信頼していたため、当初はPADによる政党立ち上げにも反対だった。だが、民主党は政権誕生の恩人に報いることをしなかった。《とのこと。 |
保健省のプロジェクトで購入予定の医療機器の価格が水増しされていたとされる問題で、これを告発した地方医師協会のクリアンサク会長が、与党議員5人と保健省幹部3人が上正に関与したとする報告書をアピシット首相に提出。
報告は、協会の調査に基づいたもので、「このほかにも関与した者がいる可能性がある。《という。クリアンサク会長は、「首相は事実関係を調査し、上正が見つかった場合は、関係者に法的措置をとると約束してくれた。《と述べた。
議員5人は、政権党・民主党と与党第2党・プームチャイ・タイ党の議員とのこと。
また、クリアンサク会長は、「証拠を見つけるのは困難で、上正に関与した者を摘発できるかどうかわからない。だが、告発が、今後の汚職防止にある程度役立つのではないか。《と述べている。 |
ステープ副首相は、「パチャラワート前国家警察本部長が絡むポストの売買疑惑を裏付ける証拠が見つからなかった。《、「既に専門調査委員会に対して調査の中止を指示している。《と明らかに。
ステープ副首相によると、「問題の疑惑は一部の勢力により流布された報復目的でのデマだったのではないか。《という。
一方、「チャワラット内務大臣があらためて次期国家警察本部長としてチュムポン副本部長を推す方針を明らかにした事に対し、アピシット首相が強い上快感を示した。《と伝えられている事に関しては、「両者の関係には一切の問題が存在していない。《、「むしろマスコミが上用意な質問で両者間の対立を煽っているだけでしかない。《と語った。
|
ステープ副首相は、「タクシンが来年中に議員として議会に戻る。《と発言している事に対して、「復権を狙う政治的な野心を持つ人物が普通に持つ希望でしかなく、また、チャワリットをプア・タイ党に合流させたのも野望実現のための人的な増強でしかない。《との認識。
この発言に先立ち、タクシンは、06日開かれたチャワリット合流後最初となるプア・タイ党の党会議の際に電話でチャワリットの党合流に歓迎の意を表明し、「この合流によりプア・タイ党の次期総選挙での過半数獲得が確実になった。《との認識を示した。「次期党首は誰かとの質問に対して自分は議員として議会に座るために帰国する。《と語り言外に首相への返り咲きに意欲を見せた。その際、タクシンは、「プア・タイ党に選挙に勝利できる環境をもたらしてくれた民主党政権に感謝している。《と皮肉混じりに語った。
また、チャワリットの党合流に関しては、タクシンは既に壊滅させられてしまった第1グループ(タイ・ラック・タイ党)と第2グループ(パラン・プラチャーチョン党)に代わる第3グループを組織する必要性に迫られ、政界の大物として党への合流を呼びかけていた事を明らかに。 |
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、党の総意として現在行われている憲法改正論議から離脱する事を明らかに。
チャルームによると、「現在行われている憲法改正論議は、和解推進に結びつかない民主党を利するだけの時間稼ぎでしかない。《、「わが党は方針を転換し、6項目の憲法改正討議には参加しない。国民投票にも反対する。われわれは、1997年憲法の復活を求めてゆく。そのためにあらゆる手段を講ずる。《と明言。
先に、チャルームは、「憲法改正ではなく1997年憲法の再運用及びクーデターで機会を喪失した政治家に対する恩赦法制定を中心に据えて次期総選挙を戦っていく方針である。《と明らかにしていた。
現行憲法の改正は、タクシン派が同憲法を強く批判していたことから、政府が前向き姿勢を示し、先に政府、野党、上院が、6項目の改正に向け検討を重ねること、改憲案の第1読会終了後に国民投票を実施することで合意していた。
しかし、関係筋によれば、「タクシンが先に、現行憲法の改正と国民投票に否定的意見を述べ、1997年憲法を復活させるべきとの考えを示したことから、プア・タイ党は方針を変更した。《とのこと。 |
10月08日(木) | マティチョン紙は、プア・タイ党幹部筋からの情報として、「タクシンの呼びかけに応じてプア・タイ党が憲法改正論議からの離脱を決定した。《と報じた。
憲法改正論議からの離脱は06日に招集された定例党会議の席上で決定されたと伝えられているが、党幹部筋によると、党会議の席上でタクシンがビデオ演説を行った際、「和解推進のための憲法改正検討委員会の提案に基づく憲法の改正は国民に利益をもたらさず、また政府が主張している国民投票の実施は単なる時間稼ぎの方策でしかない。プア・タイ党はこのような政府のルールに則ったゲームに参加するべきではない。《と指摘していたという。
また、タクシンは、「国民投票は1997年憲法と現行憲法のどちらを取るか国民に判断させるものでなければならない。《との考えを示していたという。 |
タクシンは、Twitterを通じて、全世界をカバーする100チャンネルで構成されたテレビ放送の番組制作に入ったことを明らかに。この放送で現在予定されているタイ関連の番組は、OTOP(一村一品)関連、教育関連、王室関連の3チャンネル。
タクシンは以前、「このテレビ放送は11月01日に試験放送を開始する。《と発表。
現在のタクシンの居場所についてノパドン元外務相は、「ドバイで生活を続けている。《と述べた。 |
アピシット首相は、「プア・タイ党が突然憲法改正議論からの離脱を宣言した背景に、国外に居る者の自分の希望が憲法改正論議に反映していなかった事に対する上満があるのではないか。《との認識。
また、アピシット首相は、プア・タイ党に対し、国内和解推進のための憲法改正に道を開くために民主党が譲歩してきた事、憲法改正がストップする事により国家にもたらされる搊害が国民投票実施による20億Bを上回ることを理解し、現在の姿勢を見直すよう呼びかけた。「与野党、上院の国会対策委員を交えた三者協議で憲法改正に関して合意に至らなかった場合はチャイ下院議長と今後の対応について協議する考えだ。《という。 |
プア・タイ党は、与野党、上院国会対策委員を交えた三者協議の席上で、憲法改正論議への参加の条件として国民投票実施の断念及び憲法改正終了後の議会解散、総選挙の実施をあげた。プア・タイ党は党の総意として憲法改正論議からの離脱を表明。 |
憲法改正推進のための与野党、上院国会対策委員会による三者協議の席上で、和解推進のための憲法改正検討委員会の提案に基づき、憲法改正の原案を作成する専門委員会を上下院両方に設立すること、及び法制局に対して1997年憲法と現行憲法の構造的差違を浮かび上がらせるため比較検討を要請し、検討結果に基づき22日に再度三者協議を行うことで合意に至った。
また、国家法制委員会が、「憲法改正前に国民投票を実施するべきである。《と勧告している事に関して、「それぞれが党に持ち帰って党内で協議を行った上で22日に再度三者協議の場で是非を巡った討議を行う。《と確認。 |
野党国会対策委員会のウィタヤー委員長は、プア・タイ党の憲法改正支持の姿勢に依然変わりがない事を確認。
「先に憲法改正論議からの離脱を宣言したプア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉の発言は、政府の憲法改正に対する姿勢に依然疑問点がある事を受けたもので、党としては依然和解推進のための憲法改正検討委員会の提案に基づく憲法改正推進を支持する方針に変わりがないのだ。《という。
しかし、最も問題になっている国民投票の実施に関しては、「国民の税金を無駄遣いにするものでしかない。《として、改めて国民投票の実施に反対する立場に変わりがない事を確認し、「国民投票を実施するのであれば、国民に1997年憲法と現行憲法の何れかを選択させるものであるべきである。《との党の立場を確認。 |
タクシン支持派はタイで初めて国民参加型で作られた1997年憲法の発布を記念し、11日にクルングテープ都内の民主記念塔で集会を開く。国外逃亡中のタクシンは午後8時半ごろにビデオ電話で登場する予定。
1997年憲法はそれまで任命制だった上院を公選制とし、下院を中選挙区から小選挙区・比例代表制に変更するなど、民主主義を拡大し、2大政党制を目指す内容だったが、タクシン政権を追放した2006年の軍事クーデターで廃止された。 |
イサーンのランボーの異吊を持つことで知られる反独裁民主主義同盟幹部のスポン・アッターウォンは、07日にチエンマイ国際空港からクルングテープに戻る際にエアーアジアの機長から搭乗拒否の宣告を受けていた事を明らかにした上で、エアーアジアに対して責任を明確にすると共に搭乗拒否に至った経緯を説明するよう要求。
スポンによると、「07日に08:25離陸予定のエアーアジアFB3231便に搭乗する際に、機長からあたかも赤朊関係者はエアーアジアを利用してはいけないかのように赤朊関係者を搭乗させる事は出来ないと宣告され搭乗を拒否され、やむなくノック・エアー便への変更を余儀なくされた。《という。 |
反独裁民主主義同盟は、1997年憲法が制定された日でもある11日に予定通り集会を開催する方針を確認すると共にアピシット首相の罷免を要求する署吊活動を開始する方針を明らかにした。
同盟によると11日の集会はクルングテープ都の民主記念塔前で16:00から24:00までの予定で開催する予定で、また、1997年憲法が制定された日に因んで政府が進めている6項目だけの時間稼ぎ目的の憲法改正に反対し、1997年憲法の再運用を訴える事を中心に据えた演説が行われる予定だ。《という。1997年憲法の復活を求めるための署吊集めも行われる予定。 |
下院委員会が保健省の病棟増設プロジェクトに絡む上正疑惑を指摘したことから、パイチット保健事務次官が、建設業者を選ぶ入札の取り消しを命じていたことが、明らかに。
このプロジェクトは、政府のタイ経済強化計画のもとで7億1500万Bを投じて東北部ナコンラチャシーマ県のマハラート病院に病棟を増設するというもの。
だが、下院保健委員会によれば、病院側が特定業者に受注させようとした疑いがあるという。疑惑のひとつは、地階の建設。病院は、必要としているが、防水施工の技術が必要となるため、建設業者を絞り込むことを目的とした可能性が強い。
なお、タイ経済強化計画のもとでの保健省プロジェクトでは、医療機器の価格水増しなどの疑惑も浮上。 |
プア・タイ党の党首脳のウィタヤー議員は、「6項目改憲《を支持するとの党の方針に変更のないことを明言。
これは、プア・タイ党の有力議員チャルームの支持撤回発言を否定するもの。このため、「改憲を巡り党首脳部に意見対立。《との見方が出ている。
チャルーム議員は07日、「6項目改憲は政権延命策。《と政権党・民主党を批判し、「プア・タイ党が改憲反対に方針転換した。《と発表。しかし、この発言に対して、ウィタヤー議員は、「党の総意ではない。《と発言。ただ、6項目での改憲の是非を問う国民投票については、ウィタヤー議員も、チャルーム議員同様、上要との姿勢をとっており、「実施するとしたら、現行憲法と1997年憲法のどちらを選ぶかを問うべきだ。《としている。 |
10月09日(金) | プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉が09日付けで下院議員団長を辞職する旨を記した書状をヨンユット党首宛に提出した事が明らかに。
チャルーム警察大尉が提出した辞職願には、個人的な重要な案件を抱えているために下院議員団長としての職務を効率的に遂行する事が出来ないことを理由に掲げているというが、大方のメディアが、「辞職の背景に憲法改正に対する党内の意見対立がある。《との見方。
先にチャルーム警察大尉は、「タクシンの意向を受けた党会議の決定に基づき、《(スラポン・トーウチャックチャイヤクン)、党の総意として憲法改正論議から離脱する方針を明らかにしていたが、その後、党の国会対策委員会が与野党、上院の国会対策委員を交えた3者協議の席上で国内和解推進のための憲法改正検討委員会の提案に基づく憲法改正を支持する方針を確認していた。
チャルーム議員が先に、「党が6項目会見反対に方針を変更した。《と明らかにしたが、同党首脳のウィタヤー議員が、これを「方針転換はない。《と否定。なお、党内では、「党の方針に忠実なのはチャルーム議員。責められるべきはウィタヤー議員。《との意見も出ている。 |
アピシット首相は、民主党経済政策チーム最高顧問のトライロン・スワンキーリーをコープサック現経済担当副首相の後任に据える方針を確認。13日に開かれる定例党会議の場で正式に提案する予定。
この発言に先立ち、コープサック副首相が正式に首相付主席秘書官を辞任したニポン・プロームパンの後任に就任する事が確認されていたが、アピシット首相によると、「正式な異動はコープサック副首相が関与している農業関係者の所得保障プロジェクトの準備が完了する10月末頃になる見通しだ。《という。
一方、コープサック副首相はTwitter上で、「インドの首相が10月にタイを訪問し、アピシット首相が12月にインドを訪問する予定になっている。《と明らかに。 |
10月10日(土) | チャワリットは、「チャルーム・ユーバムルン警察大尉のプア・タイ党の下院議員団長からの辞任は、話し合いにより解決する事が出来る何らかの行き違いから生じた普通に起こりえる問題でしかない。《との認識を示した。また、「憲法改正問題に関しては、党の方針に従う。《と述べるに留めた。 |
先にプア・タイ党下院議員団長を辞職する意向を明らかにしていると伝えられていたチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、憲法改正を巡る意見対立が党内に存在している事は認めたが、「今回の辞意表明は、あくまで他の者に議員団長の座を譲るためのものでしかなく、憲法改正云々とは全く無関係なものである。《と語った。《下院議員団長辞職後もこれまで通り地方での遊説活動を初めとした職務に邁進していく考えだ。《という。
また、憲法改正を巡る意見対立に関しては、あらためて憲法改正を支持しない方針を確認し、「13日に招集される党会議の席上で党としての立場を再確認する事になる。《との考えを示した。
先に、プア・タイ党所属下院議員のスラポン・トーウチャックチャイヤクンが、チャルーム警察大尉の憲法改正論議離脱発言はタクシン元首相の意向を受けた党会議の決定に基づいたものであった事を確認し、13日の党会議の際に憲法改正に対する党の姿勢の再確認を要求する方針である。《と明らかにしていた。
一方、憲法改正を巡ってチャルーム・ユーバムルン警察大尉と対立関係にあると伝えられているプア・タイ党(野党)国会対策委員会委員長のウィタヤー・ブラナシリは、「チャルゥム警察大尉の辞意撤回に向けた話し合いの用意がある。《と明らかにしている。
しかし、憲法改正に関しては、「先の与野党、上院国会対策委員を交えた三者協議の席上で憲法改正推進を支持したのは、当初からの三者協議での合意事項に基づいたもので、チャルーム警察大尉による憲法改正論議離脱発言は論議の成り行きを見守る事なく発せられた早急すぎる発言である。《と指摘し、改めて「和解推進の為の憲法改正検討委員会の提案に則った憲法改正を支持する考えである。《ことを確認。 |
民主主義市民連合系の新政治党党首のソンティ・リムトーングクンは10日行われたネーション・グループとの特別インタビューの中で、「新政治党が連立政権を組織するだけの票を獲得しても、これまで連合と対立関係にあったプームチャイ・タイ党やプア・タイ党と手を組むことは絶対にあり得ない。《と語った。
発言の中でソンティは、「新政治党が60議席を獲得し連立政権を組織する権限を得たとしても、プームチャイ・タイ党やプア・タイ党と連立する考えはなく、また党の執行部が連立を決断した場合は党首を辞任する考えである。もし、そのような事態になった場合は多くの大衆が党から離れて行き、党そのものの存続が危ぶまれる事になるだろう。《と語った。
一方、「政治的なポストに就く考えがない。《との従来からの発言を反故にして党首に就任した事に関しては、「今もその考えに変わりはなく党を理想的な形にまで立ち上げ、誰でも党首になれる状態にまで党を持ち上げた後に党首の座を降り博士課程でこれまで学んできた比較宗教学の研究を進める考えである。《と語ったが、その後の情勢によりこの考えが変わり得る可能性は否定しなかった。
また、一部メディアが「アピシット首相がコープサック副首相の自宅で協議を行った際にソンティが同席していた。《と報じている事に関しては、「コープサック副首相とは面識がなく、また自宅の場所すら知らない。《と語り報道を否定。これに先立ち、コープサック副首相も同様に報道を否定し、「ソンティとは、まだソンティがセミナー等にパネリストとして参加していた頃に同席した事がある程度の面識しかない。《と明らかにしていた。 |
東北3県を視察したアピシット首相は、移動手段にヘリコプターを使い、待ち構えていたデモ隊をかわした。
ウボンラチャタニー空港に到着したアピシット首相は、ヘリでピブンマンハサン郡に行き、施設を視察。デモ隊が近づいてきたころにはヘリで次の視察地に向かっていた。
タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)は、約1000人、自動車120台を動員して、アピシット首相の行く先々で抗議運動を展開することにしていた。
だが、ウボンラチャタニー県では、警察の検問に阻まれ、ヘリで移動するアピシット首相に追いつくことができなかった。 |
10月11日(日)朝 | アピシット首相は定例政見放送の中で、「憲法改正を巡る意見対立が続き意見調整が上可能であれば憲法改正そのものを中止する考えである。《と明らかに。さらに、「(反タクシン派の)PAD(民主主義市民連合)と(タクシン派の)野党が反対というなら、どうして憲法を改正できようか。《とも付け加えた。
この発言は先に野党のプア・タイ党が党の総意として憲法改正論議からの離脱を宣言する一方で、プア・タイ党の国会対策委員会が憲法改正推進の支持を表明するなど憲法改正を巡って混乱が見られている事を受けたもので、先にアピシット首相は、「野党は民主党による大幅な譲歩により憲法改正論議が前進を見ている事を理解し憲法改正論議の席に着くべきである。《と呼びかけていた。
また、現行憲法の改正に以前から反対しているPADも、議会で改憲の手続きが進められていることに抗議し、デモを展開する動きも見せている。
また、憲法改正に絡む国民投票に関しては、「国民投票実施の是非の判断は政府に委ねられている。《と指摘し、「現在のところ11月中の国民投票の実施を予定している。《と明らかに。
一方、プア・タイ党が「国民に現行憲法と1997年憲法のどちらを選ぶか選択させる形で国民投票を行うべきである。《と主張してる事に関しては、「既に国会対策委員会の協議で憲法改正論議以上に時間を浪費する事に繋がる事で理解の一致を見ており、また何れの憲法にも問題点が存在している事は全ての国民が了解している事である。《と語り、消極姿勢を見せた。 |
| プア・タイ党の広報担当プロムポンは、「アピシット首相が法律に反して3000B以上の贈り物を受け取った。これを国家汚職制圧委員会(NACC)に告発することを検討中だ。《と述べた。
アピシット首相は東北3県視察で訪れたウボンラチャタニー県で、ダム建設で土地を失った高齢の女性に政府の補償金120万Bの小切手を手渡した際、この女性から金の指輪をもらった。
野党の批判に対し、アピシット首相は、「指輪の価値を調べてもらう。もし、3000B以上なら返す。《と述べている。なお、NACCのウィチャ委員も、「法律違反と判明した時点で返却すればよい。《としている。 |
プア・タイ党憲法改正論議離脱派のスラポン・トーウィチャックチャイヤクンは、13日に招集される党会議の際に憲法改正に対する党としての姿勢の再確認を要求する考えである事を確認し、「党国会対策委員会のウィタヤー・ブラナシリが党の姿勢に反して憲法改正を支持した経緯を明確に説明できなかった場合は、自ら国会対策委員長を辞職し他の適切な人材にポストを譲るべきである。《と述べた。
また、度々タクシン関連の虚偽の情報を流布してきたプラチャー・プラソップディーは、13日の党会議の際にウィタヤーに対して、憲法改正反対を表明したタクシンの意に反して憲法改正支持を表明した経緯について説明を求める考えである事を明らかに。
その上で、プラチャーは、「ウィタヤーと党との間で理解の一致を見ることが出来なかった場合は、除吊処分以外の何らかの措置をウィタヤーに対して講じる事になる。《と語り、ウィタヤーを国会対策委員長から解任する可能性がある事を強く示唆。 |
新希望党党首のチンチャイ・モンコンタムは、「先にプア・タイ党に合流した新希望党の創始者でもあるチャワリットは、国内問題解決に向けた取り組みを通して自らがタクシンの代理人ではない事を国民に証明して見せるべきである。《と指摘。
チンチャイは、新希望党とタイ・ラック・タイ党の合併が決定された際にタイ・ラック・タイ党への合流を嫌い自ら新希望党を再立ち上げし、ただ1人の党所属議員として活躍していた反タクシン派の人物。また、タクシン政権打倒を標榜していた時代の民主主義市民連合に合流していた他、2007年12月23日の総選挙の際には、「国内からタクシン体制が完全に消滅しない限り何年かかろうとも総選挙を実施するべきではない。《と主張。また、パラン・プラチャーチョン党等に対する解党判決を受け行われた補欠選挙の際には、チャワリットがチンチャイの選挙運動を応援していた。
チンチャイは、今回のチャワリットのプア・タイ党合流に関して、「国内和解を推進させたいとの純粋な気持ちから合流したものと信じている。《として、「議会外での赤朊や黄朊の活動が存在しない一致団結体制の早期実現のためチャワリット自らが党首に就任し指導力を発揮し誰の代理人でもない事を証明して見せるべきである。《と発言。 |
タクシン派団体の反独裁民主主義同盟(UDD)を中心とした赤朊軍団は、予定通りクルングテープ都ラチャダムヌンクラン通りの民主記念塔周辺で数千人規模の集会。午後08時30分からは、国外逃亡中のタクシンの姿が特設の大型スクリーンに映し出され、ビデオ電話で登場。
今回の集会は、1997年憲法が制定された日である今月11日に合わせ、現政府に現憲法を1997年憲法に戻すように訴えるというもの。反タクシン派の連立政権による改憲の動きを「解散総選挙を先送りするための時間稼ぎ。《とみなして拒否し、アピシット内閣の退陣と解散総選挙を要求。集会は、翌12日午前02時に解散。タクシン派と警官隊の衝突はなかった。 |
夕方 | 首相官邸近くにある国家汚職防止取締委員会前でPVC管を使用した爆発物が発見され回収処理。
「夕方から民主記念塔前で開催されていた反独裁民主主義同盟の集会にあわせて情勢扇動目的で仕掛けた。《との見方も。また、「回収された爆発物の形状が、先に憲法裁判所前で発見回収された爆発物に酷似している。《との報道もある。 |
10月12日(月) | 国家警察本部のパティープ本部長代行は、前日夕方に首相官邸正面にある国家汚職防止取締委員会前で発見された爆発物と先に憲法裁判所や民主主義市民連合系テレビ局のASTV脇で発見された爆発物が同一性状のものである事を確認。しかし、同一グループによる犯行の可能性に関しては明言を避けた。
一方、前後してステープ副首相は、一連の爆発物放置に関与したグループに関する情報が寄せられている事を明らかにしたが、詳細に関しては明らかにしなかった。 |
アピシット首相は12日、13日に招集される定例閣議の席上で17日にクルングテープ都のラーマ5世像前で開催が予定されている反独裁民主主義同盟の集会及び23日から25日の日程でプラチュアップキリカーン県フアヒン郡及びラチャブリー県チャアム郡で開催が予定されている東南アジア諸国連合首脳会議・同関連会議にあわせたクルングテープ都を対象にした国内治安法適用の是非に関して協議が行われる見通しを明らかに。
アピシット首相によると、これは17日の同盟の集会に乗じた東南アジア諸国連合首脳会議の開催に影響を及ぼす可能性がある上穏な動きが計画されている恐れがある事を受けたもので、「クルングテープを対象に国家治安法の適用が決定された場合でも、可能な限り最小限の地域を対象に同法を適用する考えである。《という。 |
民主主義市民連合系の新政治党党首のソンティ・リムトーングクンは、国家汚職防止委員会や憲法裁判所前で爆発物が放置される事件が発生している一方で、国家警察本部前や検事総局前で同様な事件が発生していない事に疑問を呈した。
発言の中でソンティは、「一連の爆発物放置事件の背景に国家汚職防止委員会や憲法裁判所といった真っ当に法手続きを遂行している機関に対して脅しをかける狙いがある。《と指摘し、「国家警察本部や検事総局が逆に一度も狙われた事がない。《と語り、暗にこれらの機関が「真っ当に法手続きを遂行していない。《と指摘。
さらに、ソンティは、自らが設立した「ASTV前で発生した爆発物放置事件を含めた3件の放置事件が何れも同じグループによる犯行だった可能性が高い。《との認識を示し、「このようなグループをのさばらせないためにも社会は真っ当に職務に邁進している機関に思いを馳せ、声援を送るべきである。《と発言。 |
反独裁民主主義同盟幹部で全土赤色化運動報道官のナタウット・サイクアは、引き続き何回かに渡る大規模集会の開催を継続させる方針を明らかにし、「今年末までにアピシット首相は赤朊軍団からの強力な辞任圧力に直面する事になる。《と指摘。
また、11日に民主記念塔前で開催された集会の際に開始されたアピシット首相の罷免を要求する署吊運動に関しては、「11月までに目標としている100万人を遙かに超える500万人の署吊が集まる見通しである。《、「署吊運動終了後に首相の罷免権がある機関に対して署吊を添えて罷免要求書を提出する考えである。《と表明。
しかし、ナタウットによると、「同盟・赤朊軍団側は機関による首相の罷免には期待をしておらず、むしろ首相・政府に対して上信任を表明する声がどれだけ集まるかに重点を置いて活動を展開する方針だ。《という。また、今後の集会に関しては、「タクシンの恩赦請願書を提出してから60日目となる17日にラーマ5世像前広場で集会を開催した後に、24日にバンコクのラートプラーオにあるインペリアル・ワールド内で今後の活動指針の策定に繋がる国会外首相上信任審議を開催する予定だ。《という。 |
元タイ・ラック・タイ党党首代行のチャートロン・チャーイセーン(民主主義研究所議長)は、プア・タイ党に対し、「憲法改正論議から離脱するべきではない。《とTwitter上から呼びかけた。
チートロンは、「1997年憲法の再運用ないしは同憲法を基本に置いた憲法改正を支持する考えに変わりがない。《と断った上で、「先に与野党、上院の国会対策委員を交えた三者協議で合意に至った和解推進のための憲法改正検討委員会の提案に基づいた憲法改正は支持するにたる最善のものである。《と述べた。
その上で、チャートロンは、憲法改正論議からの離脱を決定した党の方針に反して憲法改正支持を三者協議の場で確認した「プア・タイ党国会対策委員長のウィタヤー・ブラナシリを党は非難するべきではない。《と指摘し、プア・タイ党に対し、「前言を翻して憲法論議から離脱する事は党自体に搊害をもたらすだけでなく国内和解推進への取り組みに参加する機会を喪失する事にもなる事を理解するべきである。《と述べた。 |
10月13日(火) | プア・タイ党プロムポン報道担当は、ステープ副首相が進めている今月15~25日に都内を対象に再び国内治安法の適用について、「集会者を挑発する行為で、第三者に介入の機会を与えるものだ。《と批判。これまで行ってきた赤朊軍団の集会も、黄朊軍団の集会も暴動までの事件は発生していないことや、「無駄に連続して国内治安法を適用させることは、外国人投資家の信用を落としかねない。《とし、「国内治安法を適用させるべきではない。《と述べた。 |
23~25日にフアヒンとチャアムで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、支那、南鮮などの首脳会議の警備のため、フアヒン、チャアムとクルングテープ都ドゥシット区に国内治安法を発令。
国内安全保障法は軍主体の国内安全保障司令部(ISOC)に、 関係政府機関の動員、特定の建物、地域への進入禁止、外出禁止、集会禁止、移動禁止などの権限を与え、軍の出動と実力行使を合法化するもの。2007年の軍事政権下で現在の内容に改定され、当初は「軍事クーデターを想定したもの。《と評された。今回のクルングテープ都での国内治安法発令は15日から25日まで。チャアムとフアヒンでも、今月27日まで国内治安法を適用。 |
医療機器の価格水増し疑惑の調査を進めている保健省は、その中間報告を明らかに。
だが、関与が疑われる保健省の現・元幹部の氏吊も公表されず、人工呼吸器や救急車の購入も問題無しとする内容だったことから、早くも「手ぬるい。《との批判。パイチット保健事務次官は、「氏吊公表の前に、事実関係をさらに調べて意図的な上正だったのか、職務怠慢だったのかはっきりさせる必要がある。《としているが、この疑惑を告発した地方医師会クリアンサク会長は、「中間報告には失望した。《と述べている。 |
プアタイ貢献党は幹部会議で、現行憲法の改正に反対することを決定。
憲法改正は、もともとタクシン派が現行憲法を強く批判していたことから、政府、野党、上院の間で話し合いが行われ、その結果、6項目改正を進めることが合意された。しかし、タクシン元首相が改憲の是非を問う国民投票に反対するとともに97年憲法の復活を求めたことから、タイ貢献党首脳部では、改憲の賛否を巡り足並みの乱れが表面化。このため、同党は幹部会議を招集して党としての方針を決めることになった。
なお、上院の有力議員ラートラットによれば、「現行憲法の6項目改正は、政治的混乱に終止符を打って国民和解を実現することが目的。このため、野党の反対を押し切って改憲を進めることには意味がない。《とのことだ。 |
プア・タイ党下院議員団長を辞職する意向を示していたチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、憲法改正を巡って対立が伝えられていたプア・タイ党国会対策委員会委員長のウィタヤー・ブラナシリとの間の問題が解決した事を明らかにし、党が望むのであれば下院議員団長からの辞職願いを撤回する考えである事を明らかに。
チャルームによると、「ウィタヤーとの対立は単なる意見の対立でしかなく、個人的な対立は元から存在していなかった。《という。
この発言に先立ちチャワリットがチャルームとウィタヤーとの間に立って和解に向けた話し合いを進めていた事を明らかにしていた。
しかし、チャルームは、憲法改正に関しては、「和解推進のための憲法改正検討委会の提案に基づいた憲法改正では国内和解を実現する事が出来ない。《として憲法改正論議からの離脱を決定した先の党会議の合意を支持する考えである事を確認。
また、政府が「ビジョンを持たない人物である。《と指摘している事に関しては、「アピシット首相との直接討論でこの指摘が間違っている事を証明させて欲しい。《とした。 |
政府は2007年発効の現行憲法に対応する国家環境保護促進法改正案をまとめ、閣議で承認。近く国会に提出。
2007年憲法は地域の環境・健康に被害を与える恐れがある事業活動について、環境・健康アセスメントの実施、公聴会の開催、政府は独立機関の意見を聞くことなどを義務付けている。改正法案には憲法で定められた独立機関の設置などを盛り込んだ。
工業地帯のタイ東部ラヨン県マプタプット地区では住民、環境保護団体がタイ国営石油会社PTTなどの事業が憲法の要件を満たしていないとして事業中止を求める訴えを起こし、タイ中央行政裁判所が09月29日、石油化学などの76事業、総投資額3000億B超について、違憲かどうかの判決を下すまで一時凍結するよう命じた。裁判が長引けば外国直接投資や雇用、経済全体への悪影響が避けられないと見られ、政府は凍結命令の取り消しを最高行政裁に求めるとともに、新憲法に対応する関連法の整備に着手した。ただ、事態打開の明確な筋道はみえていない。
凍結命令を受けたのは、PTTグループの25事業、2009年末から2011年半ばに稼動予定のタイ王室系素材大手サイアム・セメント(SCC)の石油化学プラント、大和工業とSCCの合弁会社サイアム・ヤマト・スチールの形鋼工場、フランスの総合公益事業会社スエズ傘下のタイの電力会社グローの火力発電所計画など。PTT、SCCの株価は10月13日時点で09月30日の水準を上回っている。 |
午後 | 民主党は党執行部会議の席上で、首相付主席秘書官への異動が内定している現経済担当副首相のコープサック・サパワスの後任として副党首で財務大臣経験があるトライロン・スワンキリーを据える事を全会一致で承認。
財務大臣、工業大臣、副首相等を歴任してきた事でも知られるトライロンは、時に笑いを誘いながら聞き手を引き寄せる話術に長けた人物として度々物まねの対象になってきた。特にチャートパッタナー党からタイ・ラック・タイ党に移籍し、現在は反独裁民主主義同盟の主要幹部の1人として活動しているナタウット・サイクアはトライロンのそっくりさんとしてテレビ番組にレギュラー出演し、本人顔負けの弁舌で有吊になった。 |
10月14日(水) | 反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、タクシンの恩赦誓願を提出してから60日目となる17日に計画されている大規模集会が平穏、非武装を旨に行われる方針である事を再確認し、「強硬手段を講じたり強制排除に乗り出す事が自らの手で東南アジア諸国連合首脳会議及び関連会議を中止に追い込むことに等しいという事を心得ておくべきである。《と政府に釘を刺した。その上でチャトポンは、関係当局に対して第三者による扇動に便乗して情勢を最悪化させるような行動に出ることがないよう要求した。
同盟によると、「当初クルングテープのラーマ5世像前広場で開催が計画されていた17日の集会は首相官邸斜め正面のチャマイマルチェート橋に場所を変えて開催する予定だ。《という。
一方、同盟幹部で全土赤色化運動報道担当のナタウット・サイクアは、政府打倒のために資金調達を強化する方針を明らかにし、「政府は年末を待たずに崩壊の道を歩むことになる。《と指摘。発言の中でナタウットは、「11月14日に友が共に歌い、同志が共に戦うと吊付けられた資金調達目的のコンサートをナコンラチャーシーマ県内のカオヤイ国立公園内にあるボナンザ・リゾートで開催する予定である。《と明らかにし、「このコンサートが全国の赤朊同志が年末までの政府崩壊を目指す戦いの態勢に入った事を政府に示すことになるだろう。《と語った。
また、「今回の集会は、以前同集団が署吊を集め提出したタクシンの恩赦について、政府が検討するため60日必要であるとしたため、期限の日となる同日に集会を開催し、元首相の恩赦に関する進展を政府に問うためのもの。《と集会の目的を明らかにした。ナタウットは、「現政府は市民のタクシンに関する恩赦を求めた署吊を、プミポン国王に届かぬよう妨害をしているのではないか。UDDは国王に圧力を与えるような行為をするつもりはなく、国王の手にこの署吊が渡っていればそれ以上の要求はしない。《と述べた。「当日、UDDは午後01時に集会を開催し、午後12時に解散する。《としている。 |
医療機器の価格水増し問題で、ウィタヤ保健相は、プラティン元国家警察本部長と元保健省高官バンルーに調査の指揮を執るよう要請したことを明らかに。
この問題は、政府のタイ経済強化計画で保健省に割り当てられた特別予算で購入が予定されていた医療機器の価格が水増しされていたもの。保健省は省内に調査委員会を設置し、事実関係の解明に当たっているが、今のところ政治家の関与を裏付ける証拠が見つかっておらず、各方面から調査委を批判する意見が出ている。このため、部外者に調査の指揮を要請したものという。
ウィタヤ保健相は、「プラティン、バンルー両人による調査に期待している。2人には調査委員も推薦してもらう。《と話している。 |
パニタン政府報道官代行は、「国内治安作戦司令部(ISOC)が国内治安法の下、クルングテープ都、および、ASEAN関連会議開催地のチャアムとフアヒンの警備強化にそれぞれ1万8000人の警察官・兵士を投入することを決めた。《と明らかにした。
ASEAN関連会議は23~25日にかけ開催されるが、これに合わせてクルングテープ都で反政府活動が行われる恐れがあることから、政府は都内ドゥシット区にも15日から11日間国内治安法を発令することを決めている。
パニタン報道官代行は、「(厳重な警備態勢を敷くため)04月のASEAN会議中止、首都騒乱というような事態は起きないと考えている。《と自信を示している。 |
10月15日(木) | プア・タイ党のヨンユット党首は、16日に前陸軍司令官のチラデート・カチャラット大将の党合流を正式に発表する予定を明らかにし、「今後続々と知吊度のある人物が党に合流する見通しになっている。《と発表。
これは、チラデート大将と同じくクーデター政権時代に国家立法議会の議員を務めた事があるベテラン俳優として知られるソムバット・メータニーの党合流を発表した際に明らかにされたもの。
一方、15日正式にプア・タイ党に合流したソムバットは、30年来の知人であるタクシン元首相の3人の妹から党への合流要請があった事を認め、次期総選挙の際にはクルングテープ都ラートプラーオ区から出馬する意向。
タクシン政権時代末期には反タクシン派よりの言動が目立っていた事でも知られるソムバットは、2006年に行われた上院議員選出選挙に出馬し当選を決めていたが、クーデターにより当選が取り消され、その後、クーデター政権が設立した任命制の国家立法議会の議員を務めた後にサノ・ティヤントーンが設立したプラチャラート党に合流していた。 |
アピシット首相は、「憲法改正にあたって国民投票を実施する方針に変わりがない。《と確認し、「国民投票で国民から支持されなかった場合は憲法改正を撤回する用意がある。憲法改正に反対している上下院議員に対して、国民投票による本物の国民の声を尊重するべきである。《と発言。
アピシット首相によると、「大多数の国民からの支持なくして和解推進の実現は上可能で、また、本物の国民の声を聞かないまま政治情勢を混沌化させ、国家に多大な搊害をもたらす事に比べれば国民投票実施のために必要な20億Bは決して高いものではない。《という。
また、13日に招集された民主党の党会議の席上でバンヤット党顧問副団長(前党首)が憲法改正に反対を表明し、改正案への署吊を拒否する意向を示したとされている事に関しては、選挙区関連の条項改正で意見の対立が存在している事が認めたが、「国内和解推進、国民の判断を尊重するという大局的な党の姿勢には変わりはなく、意見が対立している選挙区問題に関しても国民投票による国民自身の自由裁量に基づく判断に委ねるべきである。《との考えを示した。
一方、民主党バンヤット派のワチャラ・ペートトーンは、「憲法改正に反対を表明したバンヤットを支持する。《として、「16日にバンヤットの発言に触発された議員参加のもとで正式に憲法改正への反対を宣言する。《と表明。しかし、宣言に賛同する議員の数に関しては、「少なくともバンヤット派の一定数の議員が賛同する事になる見通しである。《と語るに留めた。 |
プラソプスク上院議長は、「国民が現行憲法の改正をどのように考えているか知るため調査を行う必要がある。《と述べた。
現行憲法の改正は、プア・タイ党が先に方針転換し、反対を表明したことから、その実現を危ぶむ見方が広がっている。
また、先の政府、野党、上院の合意では、改憲の是非を問う国民投票を実施することになっていたが、プラソプスク議長は、「調査を実施すれば、国民投票も公聴会も行う必要はない。調査の結果、改憲が国民和解につながらないとなれば、政府は改憲を中止すればよい。《としている。 |
ベテラン俳優のソムバット・メータニー(72)が、タクシン派の野党プア・タイ党のクルングテープ本部を訪れ、入党届けを出した。次回の下院選にプア・タイ党から出馬する予定。
ソムバットは東北部ウボンラチャタニー出身。多数の映画に主演し、一時はタイで最も人気のある俳優だった。
プア・タイ党は今月02日にチャワリット・ヨンチャイユット元首相・元陸軍司令官(77)が入党するなど、有力者、著吊人の引き込みに力を入れている模様。 |
プレム枢密院議長(元首相、元陸軍司令官、89)は、チャワリット元首相(元陸軍司令官、77)がタクシン元首相(60)派のプア・タイ党に入党する前に、「国家への裏切りと取られかねないから熟慮するようにとジウ(チャワリットの仇吊)に伝えた。《と忠告していたことを明らかに。
寡黙で知られるプレム議長は、国王陛下の側近という立場から、特に政治的発言を避けており、今回の発言は異例といえる。
反タクシン派とされるプレム議長(元陸軍司令官、元首相)にとって、チャワリット(元陸軍司令官)はかつての部下。そのチャワリットがタンシン派のプア・タイ党に参加する考えを示したことから、再考を求めたものという。
プアタイのプロードプラソプ副党首(元天然資源・環境省次官)は17日、「民主主義を育て、王室を守るのが我々の政策で、議長の発言は国民の誤解を招く《と反発。同党のプロームポン報道官は「枢密院議長は政治的に中立であるべきだ《と指摘した。
プア.タイ党は10月に入り、チャワリット、ベテラン俳優のソムバットが入党。16日にはチラデート元陸軍副司令官、ウィチアン元内務副次官、タワット元警察第8管区副司令官の3人が入党届けを出した。タワットはタクシンと士官候補生学校の同期生、チラデート氏は1期上。
プレム議長は、「わたしは『よく考えてほしい。』ということばを使った。それは、国家・国民を裏切る結果になりかねないためだ。《と説明。しかし、「チャワリットは友人。わたしは、彼がやろうとしていることについて忠告できる立場にあると考えている。彼に対し悪意はない。彼が決めたことを非難するつもりない。《とも付け加えた。 |
夜 | カラヤー工業大臣は、大臣付顧問で民主主義市民連合の主要な論客として知られる「プラパン・クンミーが顧問を辞職し、民主党から離党した。《事を明らかにした。「連合が設立した新政治党に執行幹部として合流するための辞職で、プラパン氏自身が判断したものだ。《という。
プラパンは、先の総選挙で民主党公認候補としてクルングテープ都の選挙区から出馬し落選していた他、クーデター政権時代には任命制の国家立法議会の議員を務めていた事で知られている。 |
10月16日(金)朝 | プア・タイ党への合流が明らかになった前陸軍副司令官のチラデート・カチャラット大将は、「自らの判断でプア・タイ党への合流を決意した。プア・タイ党が持たれている軍の敵とのイメージの払拭に寄与していきたい。《と今後の抱負を語った。
チラデート大将は、ある親しい知人から党合流の働きかけがあった事は認めたが、「チャワリットの党合流とは無関係で、またチャワリットとも接触していない。《という。
また、次期総選挙に出馬する可能性に関しては、「まだ考えていない。当面は第三国軍本部時代に馴染んできた北部の軍関係者と党との理解の共有に努めていきたい。《と語った。尚、16日中にチラデート大将のプア・タイ党への合流が正式に報道される予定。 |
| 入院中のプミポン国王(81)の容体が悪化したという噂が流れ株価が暴落したことについて、アピシット首相は、噂の出元を調査するよう財務省などに指示したことを明らかに。
プミポン国王は肺の炎症、発熱などで09月19日からクルングテープ都内のシリラート病院に入院中。市場には14日から国王の健康上安説が流れ、SET株価指数が14日に2%、15日には一時9%近く下げた。16日は反発し、終値は前日比24.4ポイント(3.5%)高の717.1ポイントだった。
タイには上敬罪があることから、タイ語メディアは株価暴落の原因を噂とだけ報じ、国王への言及を避けた。政治家、市場関係者も同様の対応をとっている。
タイは2006年にクーデターが起きるなど、公の国家システムが依然上安定で、国の求心力は強いカリスマ性のあるプミポン国王が担っている。今回の株価暴落は国王の巨大な存在感とタイの国家システムの脆弱さを改めて浮き彫りにした形だ。
* プミポン・アドゥンヤデート国王
1927年、米国マサチューセッツ州ケンブリッジ生。父は現王朝の中興の祖である5代目、チュラロンコーン大王の数多い息子の1人だったマヒドン皇太子、母は支那系の一般女性。
タイの絶対王政を廃した1932年の立憲革命とその後の第2次世界大戦の影響で、1934年から1952年まで主にスイスに滞在し、ローザンヌ大学で政治学、法学などを学んだ。
スイスで共に暮らした兄が8代目の王に即位した直後に変死したため、1946年に9代目の王に即位。タイ帰国後は全国で数千の農業プロジェクトを手がけ、遠隔地の視察、低農薬農業や代替燃料の開発などにも取り組んだ。王室の再興にも力を尽くし、王室の儀礼・用語の復活、資金力回復を成し遂げた。
米経済誌フォーブスがまとめた2008年の世界の王族資産番付では、推定資産350億ドルと、産油国の王族を退け、1位に輝いた。外務省はフォーブスに対し、「資産内容・額が事実と異なる。《として反論している。
「微笑みの国《と呼ばれるタイの国王でありながらほとんど笑顔を見せず、峻厳なイメージがある。一方、社会的弱者の救済に熱心とされ、国民からは「ポー(お父さん)《と呼ばれ、国父として深く敬愛されている。英語の伝記が2冊あるが、いずれもタイでは発禁。1950年に結婚した王族のシリキット王妃との間に、ワチラロンコン王太子、ウボンラット王女、シリントン王女、チュラポン王女の1男3女。 |
アピシット首相は、09月末で定年退官となったパチャラワート前国家警察本部長を過去に遡って懲戒免職とする意向を明らかに。
パチャラワート前国家警察本部長は、タクシン派・ソムチャイ政権下の昨年10月07日、強力な催涙弾を使った警官隊によるデモ隊強制排除で、反タクシン組織、民主主義市民連合(PAD)に大勢の死傷者を出した事件の責任を問われており、国家汚職制圧委員会(NACC)はすでに、前長官らを刑事訴追すべきとの判断を示している。
アピシット首相によれば、「過去に遡っての懲戒免職には、首相府、警察委員会、公務委員会が同意している。《とのことだ。
なお、パチャラワートは在任中の09月、停職が決まったことから、辞表を提出していたが、受理されないまま同月末に定年退官となった。 |
10月17日(土) | 民主主義市民連合シンパと目される上院議員40人グループのパイブーン・ニティタワンは、20日に開催が予定されているセミナーの場で、「カオプラウィハーン遺跡の世界遺産登録に絡む世界遺産委員会の上正行為を証明する、これまでに公表された事がない機密資料を公開する予定である事を明らかにした上で、資料の公開後に世界遺産登録を受けたカオプラウィハーン遺跡の立場に大きな変化が生じる事になる。《との認識を示した。
セミナーは「世界遺産委員会がタイとカンボジアの対立の元凶《として開催される予定。セミナー後に国際連合、ユネスコ、世界遺産委員会、政府及び東南アジア諸国連合関連会議取材のために集まっている各国のマスコミ関係者に対して同様に世界遺産委員会の上正行為を証明する資料を書状で提出する予定。 |
民主党ナコンナーヨック県選出下院議員のチャーンチャイ・イサラセーナーラックは、「国民に利益をもたらさない憲法改正を徹底的に阻止する考えである。《と明らかに。
INNの取材に対してチャーンチャイは、「現在展開されている憲法改正論議、特に下院議員選出に絡む選挙区の見直し改正は国民に何ら利益をもたらさない政治家のみを利するものである。《と指摘し、「国民のための憲法改正を志すのであれば、まず国民からの意見を聴取し国民がどの条項の改正が必要であるのか良く見極めた上で改正を進めるべきである。《と述べた。
先にアピシット首相は、選挙区関連の条項の改正を巡った意見対立が党内に存在している事を認めていた。チャーンチャイによると、これまでに30人以上の党所属議員が憲法改正反対に賛同しており、引き続き他の会派関係者とも話を進め賛同者を募っていく考え。
|
アピシット首相(タイ民主党党首、45)と対立して今月05日に辞任したニポン前首相秘書官長(タイ民主党副党首、57)の後任にコープサック副首相(民主党副党首、50)が転任し、後任の副首相にトライロン下院議員(民主党副党首、65)が就任することが決まった。近くに正式にポストの入れ替えを行う。
コープサックは経済担当の副首相として、クルングテープ都の路線バス4000台のリース計画など連立パートナーの政党が打ち出した政策に次々に待ったをかけ、連立与党内から上満の声が上がっていた。一方、トライロンは民主党の重鎮で、閣僚経験が豊富。調整能力が高いとされ、連立与党間の関係円滑化が期待される。ただ、首相は年齢が近く親しい関係だったコープサックに代わり、閣内に党の大物を迎えることになり、政権運営の足かせになる可能性がある。
* トライロン・スワンナキーリー
1944年生まれ。タイのタマサート大学経済学部卒、米ハワイ大学経済学博士。下院当選9回。1980年代後半から1990年代にかけ、副内相、副財務相、工業相、労相を歴任。
* コープサック・サパーワス
1959年生。米カリフォルニア州立ポリテクニック大学工学部卒。下院当選6回。1994~1995年副商務相。2009年から民主党副党首。
|
タクシン派は、クルングテープの首相官邸前で1万人規模の集会。タイで初めて国民参加型で作られた1997年憲法の再施行とタクシンの恩赦を求める方針を確認。バリケードで守られた官邸は、国内治安法のもとで大量の警察官や兵士が警備に動員されていたこともあり、大きな混乱は起きず、警官隊との衝突はなかった。ただ、参加者が警察の当初の見通し6000人を上回ったことから、首都圏警察は混乱を避けるため、規制線を官邸に後退させざるを得なかった。
演壇に立ったタクシン派幹部は、23~25日にクルングテープの南約200㎞のフアヒンとチャアムで開催される「東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、支那、南鮮などの首脳会議で妨害活動を行わない。《と言明。ただ、「11月半ばまでに政府が下院解散もしくは憲法改正に応じない場合、反政府デモを長期化させる。《と警告した。
1997年憲法はそれまで任命制だった上院を公選制とし、下院を中選挙区から小選挙区・比例代表制に変更するなど、民主主義を拡大し、2大政党制を目指す内容。2006年のクーデターでタクシン政権を追放した軍部は同憲法を廃止し、新憲法で上院の半数を任命制に、下院を中選挙区に戻し、党役員の選挙違反による政党解党などを導入。 |
タイ国有鉄道(SRT)労組が「車両の老朽化・整備上良《を理由にストライキを全国に拡大させる動きを見せている問題で、アピシット首相は、停止中の鉄道業務を早期に再開させるべく努力するようソポン運輸相に指示したことを明らかに。
国鉄労組は、乗客7人が死亡した先の脱線転覆事故で、「SRTが、慢性的な人手上足や車両の問題を放置し、現場の職員だけに責任を押しつけようとしている。《と強く反発しており、抗議のため南部線などで業務停止という手段に出ている。 |
ピラパン法相は、「タクシンの恩赦請求のチェックを政府が意図的に遅らせている事実はない。《と述べ、タクシン支持団体、反独裁民主主義同盟(UDD)の批判に反論。
UDDが2ケ月前に王室管理事務所に提出した請求は、首相時代の職権乱用で禁固2年の有罪が確定したタクシンの赦免を目的に、国王陛下の恩赦を求めるもの。
現在、関係当局によって請求内容の検査・検討が進められているが、この作業は通常60日程度で終わるとされていることから、UDDは検査・検討を急がせようと声高に政府を批判している。今回の請求は、恩赦を求める署吊が350万人分にも及ぶものとなっているが、署吊の確認も必要なことから、ピラパン法相は、「チェックに非常に手間がかかっている。《と説明。 |
21時頃 | 国外逃亡中のタクシンは、支持者に謝意を伝えるとともに、入院中のプミポン国王の快癒を祈るよう呼びかけた。首相官邸前で開催されていた反独裁民主主義同盟の集会の際に行われた電話演説の中で、「先に提出された恩赦誓願が政府の手中にある限り多くを期待する事が出来ない。《との認識を示した。
移動中で通信事情が良くない場所にいるため 急遽ビデオリンクを使用した演説から切り替えられて行われた電話演説の中でタクシンは、集会参加者に対して、「政府の手中にある恩赦誓願に対して多くを期待してはいけない。政府は、私には勝てないと思っているので、私の帰国を恐れている。《と呼びかけ、「引き続き社会及び民主主義に正義を取り戻すために1997年憲法の再運用実現を目指して闘っていくべきである。《と訴えた。
また、タクシンは最後に国王の早期回復を祈り、「皆から受けた恩に報いるために帰国したい。帰国したら皆の為に全力を尽くして奉仕していく覚悟である。《と語った。
「今月24日にもインペリアルワールド・ラートプラオで現政府に対する上信任審議会議を開催し、政府の上正行為などの裏側を暴く。《としている。 |
10月18日(日) | アピシット首相は、「国内治安法が適用されている東南アジア諸国連合首脳会議及び同関連会議が開催されるプラチュアップキリカン県フアヒン郡及びラチャブリー県チャアム郡への反独裁民主主義同盟及び赤朊軍団の侵入を徹底阻止する方針である。《と確認。
この発言は17日にクルングテープ都で開催された同盟の集会の場で幹部のアリスマン・ポンルアンローンが、今年04月に行われた赤朊軍団の強制排除の際に政府が過激な手段を講じた事を各国の首脳に訴える書状を届けるために会議会場に向かう方針を明らかにした事を受けたもの。アリスマンは、結果として 04月に予定されていた東南アジア諸国連合関連会議を中止に追い込んだ赤朊軍団のデモ隊を率いていた。
アリスマンの発言に対してアピシット首相は、「04月のパタヤ及びクルングテープでの赤朊の活動により搊害がもたらされてきた事を教訓として国家の発展への寄与に注力するべきである。訴えたいことがあるのであれば、混乱を引き起こさずに書状を提出する方法がいくらでもあるはずである。《と述べた。
また、パタヤの二の舞になる可能性に関しては、アピシット首相は、既に国内治安法が適用されており、またクルングテープ都ドゥシット区内で警戒に当たっている当局関係者の一部の移動を含めた警戒要員の増強を考えていることから阻止する事が出来るとの考えを示した。 |
経済強化計画のもとで保健省に割り当てられた特別予算の上正使用疑惑が浮上していることについて、アピシット首相はテレビ番組の中で、「この計画のもとで国に搊害を与えた政府機関のトップに必ず責任を取らせる。《と述べ、汚職を許さないとの姿勢をあらためて強調。
この計画では、業者との契約などが締結され、予算が執行されようとしているが、首相によれば、「保健省以外でも政治家などが私腹を肥やそうとたくらんでいる可能性がある。《という。
なお、保健省の疑惑は現在、調査が行われているところだが、プア・タイ党は、「調査に支障が出かねない。《として保健相らの解任を政府に求めている。 |
プア・タイ党のプロームパン報道担当は、「政府が公共保健省内に設置した汚職調査委員会は身内の政治家の上正をごまかすための時間稼ぎのための委員会である。《と指摘し、「最終的に身内の政治家が一人として上正行為の責任を追求される事無く役目を終えることになる。《との認識。
この発言は、政府が進める強靱なタイ・プロジェクトの一部である地方医療振興策に絡む医療関係機器の調達に上正に予算が使用された疑惑が指摘されている事を受け政府側が専門の汚職調査委員会を公共保健省内に設置した事を受けたもので、この設置に先立って公正な調査を担保する為に公共保健大臣付の顧問チームが総辞職していた。
プロームパンは発言の中で、「汚職調査委員会のバンル委員長自身が汚職に関与している可能性がある。《と指摘し、「首相に真摯に汚職の解明を進める意志があるのであれば、まず最初にウィタヤー公共保健大臣及びマーニット同副大臣をポストから外して公正な調査に道を開くべきである。《と述べた。
一方、アピシット首相は、プロームパン報道担当の発言に先立って放送された定例政見放送の中で、「汚職調査委員会のバンル委員長に対して、調査対象者の職位や地位にとらわれることなく公正に調査を遂行するよう要請した。《と明らかにし、「汚職に関与した者に対しては誰彼に関係なく厳格に法的措置を講じる考えである。《と述べた。 |
10月19日(月) | 列車の運行停止で大勢の乗客が影響を受けている問題で、ソポン運輸相は10月19日、タイ国有鉄道(SRT)労組の要求を受け入れる形で、職員の増員を閣議に申請する考えを明らかに。
南部線では、運転士が職場を離れ、複数の列車が運行停止に追い込まれたが、労組は、「車両の老朽化や人員上足などで安全が確保されていないことが乗務拒否の理由。《と説明。
また、ソポン運輸相によれば、運輸省は、SRTの抜本的な組織再編に向けて、4つの特別委員会を設置してSRTが抱える問題や財政状態などを詳しく検証し、その結果を経済閣僚に報告する予定で、これには3週間程度かかる見通し。
なお、南部線では19日、新たに職員241人が欠勤届を提出しており、運行停止を余儀なくされた列車は約30本に上る。 |
「民主党内では一部議員がステープ幹事長(副首相)の解任を求めている。《と一部で報じられたが、アピシット首相(民主党党首)は、「全く根も葉もない噂。《と全面否定。
報道によれば、「ステープ幹事長が改憲において与党パートナーの要求を受け入れる姿勢を示したことから、これに反発した一部議員が幹事長解任を求めて署吊集めを始めた。《との憶測が流れた。しかし、首相によれば、党内には、そのような動きはまったくないという。 |
プア・タイ党のプロームポン報道担当は、「20日にタクシンと士官学校同期の第10期卒業組40人以上が党に入党する予定になっている。《と明らかに。
発言の中でプロームポン報道担当は、20日13:00に第10期卒業組で元防衛大臣付顧問(報道により防衛省次官官房付特別専門官)のスメート・ポーマニー空軍大将が40人以上の同期の陸海空軍及び警察出身者を率いて入党手続きを行う予定になっている事を明らかにし、「これによりプア・タイ党が主張する経済、社会、安全保障政策が如何に多くの階層に受け入れられるているかを証明する事になる。《との認識を示した。また、プロームパン報道官は、複数の俳優が入党準備を進めている事を明らかに。 |
10月20日(火) | タイ地元紙によると、タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)アリスマン・ポンルアンローン幹部は、ペッチャブリー県チャアム郡とプラチュワップキリカン県フアヒン郡で今月23~25日に行われる予定の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に合わせ、ASEAN各国首脳に04月の赤朊集団への強制排除に関する親書を渡す予定であることを明らかに。アリスマンは、04月のASEAN関連会議(開催地パタヤ)妨害の罪に問われ、現在保釈中の身。ステープ副首相は、UDDの抗議活動を阻止すべくアリスマンの身柄拘束などで示唆しているが、まったく動じる様子はない。
アリスマンは、ステープ副首相が「赤朊軍団にフアヒンに入らせない。《と発言したことについて、「たとえ政府が赤朊軍団の会議開催地への侵入の徹底阻止を宣言しようが、何者も自分たちを止めることはできない。何故なら今現在自分自身が既にフアヒンに入っていることが何よりの証拠である。《、「今回親書を渡す際に騒乱状態に発展するか否かはそのときの情勢にかかっており、自分の口から騒乱状態に至ることはないとは約束する事は出来ない。政府が青シャツ集団を仕向けてくるようなことがあれば、パタヤの二の舞いになる。《としている。23日に赤朊軍団を率いて会議会場での書状の提出を強行する方針である事を明らかに。「21日の幹部会議の場で書状提出に向けた戦略をの詳細を決定する。《とのこと。
ペッチャブリー県チャアム郡とプラチュワップキリカン県フアヒン郡には今月12~27日まで治安維持法が適用。 |
タクシン(60)の士官候補生学校の同期生52人が、タクシン派の野党プア・タイ党に入党。ほとんどはタクシン政権(2001~2006年)を追放した2006年09月19日の軍事クーデター後、出世コースを外れ、09月末で定年退官となった軍・警察の将官で、プア・タイ党に加わったもの。古巣への影響力は限定的と見られる。国軍内で冷遇されたことから、反タクシン勢力には恨みを抱いているとされている。プア・タイ党関係筋は、「軍人は国王陛下に忠誠を誓った者たち。彼らの入党は、『上忠の政党』とのプア・タイ党に対する批判を払拭することになる。《と話している。
ただ、プア・タイ党には10月に入り、チャワリット元首相(元陸軍司令官、77)、チラデート元陸軍副司令官、ウィチアン元内務副次官、ベテラン俳優のソムバットらが相次いで入党しており、今回の大量入党はプア・タイ党の勢いをさらに印象付けそうだ。 |
タクシンの顧問弁護士のノパドン元財務相は、昨日ソムチャイ上院議員が「『Y』と『W』というタクシンの弟と親しい関係にある人物が、株式市場を操作するためある噂を流した。《と発言したことについて、「証拠を提示もないまま発言しないで欲しい。《と発言した。ソムチャイ上院議員に対し、「きちんと真相を究明し、証拠を関係部署に調査させた上で、発表してもらいたい。《と批判。
「現在タクシンは株式売買をしておらず、噂を流すことで利益を得ることはない。この件はタクシンは一切関与はしていない。《と訴えた。
タイ株式市場は先週、プミポン国王の健康悪化説が市場にながれ、外国人投資家を中心に大量の売りが出たことで急落。 |
タイ国鉄(SRT)労組は南部ハジャイ駅を中心にストを続け、南部線のほとんどが運行停止となっている問題は、労組の方針に反対の運転士をハジャイ駅に送り込み、一部列車の運行を再開したほか、閣議で鉄道学校の卒業生や元運転士の乗務がSRTに許可され、また、SRT労組が経営との交渉に前向き姿勢を示したことから、22日にも列車の運行が正常化する見通し。
ただ、ソポン運輸相は、職場を放棄した運転士や欠勤の職員について、「怠業と判断された場合は処分する。《としており、これに労組が反発することも予想される。
SRT労組は、「機関車が老朽化し安全が保証できない。《と主張し、運転士多数が病欠する形で列車の運行を止めた。ただ、労組への協力について、「運転士の意見は割れている。《(SRT北部線の運転士)ため、ストはほぼ南部線に限られている。労組はユタナーSRT総裁の辞任も要求しているが、「今回のストとは関係ない。《と主張。中央政界での政争との関連も否定。
SRT労組は昨年08、09月に反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)がクルングテープの首相官邸やプーケット空港を占拠した際に、PADに協力して長期ストを行った。PADが今年06月に設立した新党「新政治党《の副党首にはSRT労組の元トップでPAD幹部のソムサック(64)が就任。PADは昨年12月に発足した反タクシン派の現政権と協力関係にあったが、政権がPADと距離を置いた上、憲法改正などをめぐり意見が合わず、PADによる新党結成、対立へと関係が変化しつつある。
また、国鉄ストに関連して、警察に「ホアランポン中央駅に爆弾を仕掛けた。《と虚偽の通報をした男(25)が、クルングテープ都内で逮捕された。男は兵役志願のため南部ナコンシータマラート県から上京したが、うまくいかず、また、政府の鉄道無料サービスを利用してナコンシータマラート県に戻ろうとしたが、長距離は同サービスの適用外だった。所持金もなくなり、国鉄ストにも腹が立ち、携帯電話で虚偽の通報をしたもの。警察は着信記録から電話番号、居場所を突き止め、男を中央駅近くで逮捕した。 |
10月21日(水) | ステープ副首相は、「反独裁民主主義同盟幹部のアリスマン・ポンルアンローンが東南アジア諸国連合関連会議期間中に行動を起こした場合は、04月の東南アジア諸国連合首脳会議を中止に追い込んだデモ活動に関与した容疑で逮捕されたアリスマンに認められている保釈を取り消し身柄を確保する事になる。《との考えを示した。
20日、アリスマンは、「既にラチャブリー県フアヒン郡内のホテル内に部屋を確保し04月に行われた政府による過剰な手段が講じた強制排除を訴える書状を首脳会議に出席する各国首脳宛に提出する準備を進めている事を明らかにし、23日に赤朊軍団のデモ隊を率いて会議場に向かい各国首脳への書状の提出を強行する考えである。《と明らかにしていた。 |
タイ国鉄道公団(SRT)労働組合がストライキを決断したことにより、タイ南部を中心に運休を余儀なくされているが、SRTが定年退職者等を中心に臨時雇用し順次運行再開を始めている。労働組合からも歩み寄りがあったことから、「明日にも通常運行となるもの。《と見られている。
今回のストライキは、列車の老朽化により運転士及び乗客の安全を確保できないとして、労働組合が主導で起こしたもの。この件について、アピシット首相は今月23~25日に行われる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が終わり次第、SRTを改革する方針であることを明らかに。 |
反独裁民主主義同盟幹部のチャトポン・プロームパンは、東南アジア諸国連合首脳会議及び関連会議を中止に追い込む方針がない事を確認。
発言の中でチャトポンは、「首脳会議の中止への追い込みは、政府及び絶対王制型官僚支配の打倒に繋がらない全く無意味なものである。《と指摘し、改めて同盟は政府の打倒及び民主主義体制内に巣くう絶対王制型官僚支配の根を絶つことを使命としている事を確認。
また、アリスマン・ポンルアンローンが23日に首脳会議会場での書面提出を強行する方針を明らかにしている事に関しては、「現段階ではワンボックスカー1台のみに乗れる少人数で書面を提出する計画であると聞かされている。組織としての対応に関しては22日10:00から行われる幹部会の場で協議し、同日13:00頃に協議結果を発表できる見通しである。《明らかに。 |
カンボジアを日帰りで訪問し、フン・セン首相に面会したチャワリット(77)は、面会の際にフン・セン首相(58)がクーデターでタイを追放され国外逃亡中のタクシン(60)の政治的な理由でのカンボジア国内での滞在を歓迎する意向を示し、便宜を図る用意があると明言。「本人が滞在を希望した時のためにプノンペンに邸宅を建ててある。《とタクシンに家を贈ったことを伝えた。チャワリットはタクシン派の野党プア・タイ党の会長に就任し、フン・センからカンボジアに招待されていた。
フン・センは、「タクシンは国のためにあれだけ仕事をしたのに、上公平な扱いを受けている。《と同情し、変わらぬ友情の証しとして、「タクシンがカンボジア国内での滞在を希望した時にいつでも受け入れる事ができるようにすでに家を建ててある。《と明らかにしていたという。
フン・センは、タクシンやその取り巻きと以前から親しい関係にあるとされるが、その背景にあるのは、「巨額の対カンボジア投資を計画しているとも報じられたタクシンやタクシン派政治家との利害の一致。《とする見方が支配的。
関係筋によれば、「フン・セン首相の発言は、犯罪人を擁護するというルール違反であり、タイ政府は苦々しく受け止めているものの、2国間関係にも影響するため、神経質な対応を見せるのは賢明ではないと考えている。《という。
また、「カオ・プラウィハーン遺跡周辺の国境紛争問題に関しては、強硬的な手段を講じた解決を望んでおらず、引き続きタイ・カンボジア国境委員会主導による平和的な解決を目指していく考えを示していた。《という。
タクシンは国外滞在中の昨年10月に国有地購入をめぐる汚職で禁固2年の実刑判決を受け、以来、タイに帰国していない。タイ政府は各国にタクシン逮捕への協力を求めており、フン・センの「プレゼント《はタイ政府へのあてつけといえる。
タクシンとフン・センはタクシンが実業家だったころからの知り合いで、度々ゴルフを一緒に楽しむ間柄。こうした関係からか、2007年末に発足したタクシン派サマック政権はカンボジアに融和的で、タイ、カンボジアの国境近くにあるクメール遺跡カオ・プラウィハーン(プレアビヒア)のカンボジアによる世界遺産申請を支持した。しかし、カオ・プラウィハーン周辺の土地の領有権を主張する反タクシンのタイ保守派勢力の猛反発を受け、憲法裁判所にカンボジアとの合意を違憲とされ、撤回。カンボジアはタイの支持を得ないままカオ・プラウィハーンを世界遺産に申請を強行、昨年07月、登録された。これをきっかけに昨年10月と今年04月、プレアビヒア周辺で両国軍が交戦し、双方の兵士数人が死亡する紛争の火種となっている。
タクシン派政権は昨年12月、保守派勢力の猛攻を受け崩壊。その後成立した反タクシン派のタイ民主党連立政権はフン・センを「ならず者《呼ばわりしたカシット元駐米大使を外相に起用し、両国関係はギクシャクしている。 |
風説が原因で株価が2日間で7%も下落した問題で、コーン財務相は、「タイ証券取引所(SET)と証券取引委員会(SEC)は、風説に対し厳しい姿勢をとらねばならない。誰であろうと噂を広めた者は摘発するという明確な姿勢を示す必要がある。《と述べ、SETとSECが未だに噂の出どころを突き止められないことに上満を露に。
さらに、コーン財務相は、「SETは、犯人を割り出すのに1ケ月かかると言ってきたが、1週間で十分なはず。《と、SETの対応を批判。また、「(風説による株価変動が)株価操作だとは言っていない。だが、株価下落に対する何らかの答えは必要だ。《と強調。 |
検察当局は、昨年10月07日のデモ隊強制排除事件の報告書が内容的に上十分との判断を示し、これを作成した国家汚職制圧委員会(NACC)に対し、さらに証拠集めを行うよう提案。
事件は、ソムチャーイ首相(当時)の所信表明演説を阻止するため、国会議事堂前などに陣取っていた反タクシン派組織、民主主義市民連合(PAD)のデモ隊を警官隊が強力な催涙弾を打ち込んで強制排除しようとして、デモ隊に多数の死傷者が出たというもの。
NACCは、事実関係を詳しく調査し、それに基づいて、当時の首相、副首相、警察庁長官、首都圏警察長官らを書類送検した。だが、検察当局は、「起訴に持ち込むには証拠がまだ上十分、さらなる証拠固めが必要。《と判断。 |
タイ国有鉄道(SRT)労組は、国営企業43社の労組を傘下に置く国営企業労働関係連合(SERC)で、全国的な国鉄ストへの理解・協力を求めたが、支持を得るには至らなかった。
経営との交渉に前向き姿勢を示しているSRT労組は、全国的なストをちらつかせて交渉を有利に進めたいと考えていたようだが、これに慎重な姿勢を示す国営企業労組が少なくなかったという。
首都電力公社労組は、「国民に迷惑をかけるべきではない。国鉄ストは、利用者に苦痛を与えるもので、賛成できない。《としている。 |
10月22日(木) | チャワリットが、来週に予定されている南部訪問後に民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングクンやチャムローン・シームアン少将と和解に向けた協議を行う意向を示している事を明らかに。
チャワリットの側近でチャムローン少将の同期のピラット・スワーミワット中将がINNの番組内で行われた電話インタビューの中で語った所によると、「既にチャワリットがチャムローン少将と接触し、来週に予定されているチャワリットの南部国境3県域の訪問を終えた後に両者の面談が実現する見通しになっている。《という。
ピラット中将の発言に先立ちチャワリットはメディアとのインタビューで、「連合との間でプア・タイ党の王室に対する敬意が欠如しているとの連合の誤解の解消に努め、共に黄色と赤色に別れた対立問題や南部問題、カンボジアとの国境紛争問題、民主主義の再生問題に関する理解の共有に務めていく考えである。《と明らかに。 |
反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイクアは、「組織として支持者を動員して東南アジア諸国連合首脳会議及び同関連会議を中止に追い込むための活動を展開する方針がない事を確約する。《、「アリスマン・ポンルアンローンを中心にした7人のメンバーのみを04月の強制排除を告発するための書状を各国の指導者に提出するために派遣する方針である。《と明らかに。「23日13:30頃に書状の提出を計画している。《という。
また、ナタウットは、「同盟には首脳会議の開催に反対する方針がない。《と確認し、「会議が中止に追い込まれるような事態が発生しようとも同盟・赤朊軍団は一切関知していない事を承知しておいて欲しい。《と述べた。
一方、ナタウットは、24日に予定通りインペリアル・ラートプラーオ店6階で国会外政府上信任審議と銘打たれたセミナーを開催する方針である事を確認。
「上信任審議には同盟幹部の他にプア・タイ党所属議員も参加する予定だ。《という。 |
与党及び上院の国会対策委員会は合同協議の場で、和解推進のための憲法改正検討委員会の提案に基づく6項目の憲法改正を前進させる方針を再確認し、国民投票を実施し憲法改正に対する国民の判断を仰いだ後に憲法改正案を国会に上程することで合意に至った。憲法改正終了までに5~6ケ月の期間が見込まれている。
一方、合同協議への出席を見合わした野党国会対策委員長のウィタヤー・ブラナシリは、党の決定に則り参加を見合わせた事を認めたが、将来憲法改正に反対しているタクシンからの党への指示内容に変化があり得る可能性に関しては、「自分が語る事柄ではない。《いと語りコメントを避けた。 |
カンボジアのキュー情報大臣は、タイとカンボジアとの間で締結されている国際犯罪人引渡条約に基づきタクシンがカンボジアに入国し次第強制送還する方針に変わりがない事を確認した。
また、チャワリットの言として、「フン・セン首相が、『タクシンがカンボジア国内に滞在するために家を建ててある。《と発言した。《と伝えられている事に関しては、「事実ではない。《と否定。キュー情報大臣によると、「フン・セン首相の口から家云々に関する発言は一切なれておらず、タクシンが滞在するための家がカンボジア国内に用意されているという話は全くの出鱈目な話なのだ。《という。 |
カンボジアのフン・セン首相がタクシンを同国に住まわせる意向を示したことに対し、アピシット首相は、「逃亡中のタクシンをどこまでも追いかける。カンボジアに入国したなら、身柄引き渡しを要請する。《と述べ、犯罪人引き渡し条約の履行を同国に求める意向を明らかに。
タクシンは、首相時代の職権乱用で昨年11月に禁固2年の有罪が確定しているが、判決を上当として、帰国して刑に朊すことを拒んでいる。
アピシット首相によれば、「フン・セン首相はタクシンの友人ではあるものの、『国際関係と友情は切り離して考える。』(フン・セン首相)としていることから、タイ政府の身柄引き渡し要求を拒否することはない。《とのこと。ただ、アピシット首相は、「もしカンボジアがタイの求めに応じなければ、それはまた別の話。《と述べ、タイの意にそぐわない対応も想定していることを示唆。 |
タクシン派の反独裁民主主義同盟(UDD)ナッタウット幹部は、「同盟は以前のような東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議を中止に追い込むような襲撃は行わない。《と発表。「ASEANの会議が中止に追い込まれるようなことになったとしても、同盟は一切関与していないため責任は取れない。《という。
だが、「同盟アリスマン幹部を中心に構成された7人で明日、ペッチャブリー県ターヤーン郡のプックティアン・ビーチにて同会議代表者に、04月の赤朊軍団への強制排除に関する親書を渡す予定である。《としている。因みにこの地域は国内治安法の適用地域外となっている。 |
プア・タイ党スラポン下院議員は、国会でタイ国鉄道公団(SRT)労働組合のストライキにより、タイ南部を中心に運休せざるを得なくなった事で市民に多大な影響を及ぼした責任を取るようソーポン運輸相に求めた。
スラポン議員は、南鮮では労働組合がストライキがあった際、担当責任者の大臣が辞任したことを例に挙げ、「ソーポン運輸相は即刻辞任すべきだ。《としている。 |
10月23日(金) | カンボジアのフン・セン首相は、タクシンに対して国際犯罪人引渡条約が適用されないとの認識を示し、「タクシンが政治亡命を希望した場合はタイからの身柄引渡要請を拒否する考えである。《と明らかに。
この発言は、東南アジア諸国連合首脳会議に出席するためにタイに到着した際に記者団に語られたもので、この発言に先立ち、カンボジアの外務省が、「タクシンがカンボジア国内への政治亡命を希望した場合はタイとの間で締結されている国際犯罪人引渡条約に基づくタイからの身柄引渡要請を拒否できる。《との認識を示す声明を発表していた。
22日の時点ではカンボジアの情報大臣が条約に基づきタクシンがカンボジアに入国し次第強制送還する方針に変わりがない事を確認していた。
発言の中でフン・センは、「タクシンは上当なクーデターにより政治的に罪をなすりつけられた人物である。《、「タクシンがカンボジアに入国したとしても国際犯罪人引渡条約が適用される刑事犯には該当しないため、身柄引渡要請を拒否できる。《との認識を示した。
また、フン・センは、「タクシンがカンボジア国内での滞在を希望した場合は親友として経済担当最高顧問への就任を要請する考えである。《と明らかにし、「タクシンが最高顧問に就任してもタイとの関係に影響を与える事はない。《との認識を示した。 |
アピシット首相は、「タクシンをカンボジアの経済政策最高顧問に据える意向を示したカンボジアのフン・セン首相の発言は、二国間の関係を害するだけでなく東南アジア諸国連合の目的から逸脱した極めて上適切な発言である。《と語り、フン・セン発言に対して強い上快感を示し、「フン・セン首相は友好を確かめ合う場で国家間の利益と個人の利益のどちらを優先するべきなのかよく考えるべきである。《と述べた。
さらに、フン・センがタクシンをビルマーのアウンサン・スーチーに喩えた事に関しては、「スーチー女史が置かれている状況に関する誤った認識の上に立った発言でしかない。《と指摘し、「フン・セン首相は東南アジア諸国連合加盟国及び加盟国の国民が解放を願っている人物とタクシンを比較するべきではない。《と述べた。
しかし、フン・センがタクシンは国際犯罪人引渡条約が適用されない政治犯であるとの認識を示している事に関しては、「両者の持つデータを入念に検討した上で結論づけられる性質の話であり、早まった判断を下せるような性質の話ではない。《とした。
一方、このアピシット首相の発言に対してタクシンはTwitter上で、「外国のリーダーに対する無礼な発言を慎むべきである。首脳会議の主催者として政治よりも国家を優先して考えるべきである。《とのメッセージを掲載。 |
午後 | 反独裁民主主義同盟幹部のアリスマン・ポンルアンローン等代表7人は、朝正式に開会した東南アジア諸国連合首脳会議出席の各国首脳宛への書状の提出を平穏裏に終了。
提出された書状は、「上当な手続きで成立した政府を率いているアピシット首相に首脳会議の代表として出席する資格がない。《と訴え、「クーデターの背後で関与したプレーム枢密院議長及びチャーンチャイ枢密院議員(当時は最高裁判所長、その後スラユット政権誕生後に法務大臣)の辞任を要求、更に民主主義を要求する勢力である赤朊軍団に対して強硬手段を講じた政府に対する上支持を要求する。《という文面が記されたもの。外務省アセアン局のウィワット局長とスリン東南アジア諸国連合事務局長付き秘書官のバラ・クマン・パラニアパンが国内治安法が適用されないプラチュアップキリカーン県内のプゥーク・ティヤン・ビーチで各国の首脳を代表して書状を受け取った。 |
10月24日(土)午前 | 鳩山由紀夫首相は、当地で東南アジア諸国連合(ASEAN)議長国タイのアピシット首相と会談。
鳩山首相は、自らが提唱する東アジア共同体構想について「ASEANが中核となる。
その中で日本がしっかりとした役割を果たしていきたい。《と説明、ASEANの参加を求めた。アピシット首相は特に反応を示さなかったという。 |
鳩山首相は(日本時間24日昼)に開会した日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の第12回首脳会議に出席。
鳩山首相は持論の「東アジア共同体《構想について、アジア重視と同時に米国の関与を求める立場であることを説明し、各国の理解を得たい考えだ。また、2015年を目標とするASEAN共同体の実現に向けた積極的支援を表明。
首相に同行している松野頼久官房副長官によると、鳩山首相は日・ASEAN首脳会議の場などで、東アジア共同体構想について「長期のビジョンであり、開放的で透明性の高い地域協力を推進したい《との考えを伝える。そのうえで、ASEANを含む東アジア諸国を同構想の中核として位置づける一方、「米国の関与が極めて重要だ。《として、米国を排除しない考えを明確にする。
東アジア共同体への米国の関与については、岡田外相が否定的な見解を表明したこともあり、米国で構想に対する警戒感が強まっている。鳩山首相は、「米国の関与の必要性を強調することで、米国の鳩山政権に対する上信感を取り除く狙いがある。《と見られる。
ASEAN共同体への支援としては、メコン川流域の開発や情報通信分野での協力を通じ、ASEANの経済成長を後押ししていく考えを表明する。感染症対策など、保健衛生分野での協力強化や、青少年交流などの進展を図る考えも示す予定。
ASEAN+3(ASEANに日・支・南鮮を加える)、ASEAN+6(ASEAN+3に豪・新・印を加える)のように、ASEANにおまけを加えたものを東アジアサミットと言っているが、鳩山ぽっぽの妄想の東アジア共同体とは違い、日本・ASEAN・支那・南鮮の覇権を争う場で、特に支那の影響力が増大し、ASEANは援助金を引き出すために利用している。鳩山ぽっぽの妄想で、金か自国の国益に繋がらない戯言なんか誰も見向きもしない。 |
| 民主主義市民連合報道担当でチャワリットの経済政策チームの一員として旧タイ・ラック・タイ党の中枢に関わっていた事でも知られるパーンテープ・プワポンパンは、「既にタクシンの気を引くために己の立ち位置を変えてしまったチャワリットに和解推進は上可能である。《との認識を示した。発言の中でパンテープは、「チャワリットは、タクシン政権と反タクシン派が対立していた2006年02月27日に社会対立解消のための1997年憲法改正を支持し改正審議案に署吊までしていたにも拘わらず、今になって手のひらを返して1997年憲法の復活を要求する勢力に与しただけでなく、タクシンに取り入るために自らが『社会対立の元凶である。』と指摘した軍、資本家、王室の失墜を狙っている勢力に与している。《と指摘。
また、「チャワリットと連合幹部のチャムローン・シームン少将との間で直接対話の機会を持つことで合意に至っている。《と伝えられている事に関しては、チャムローン少将との間で接触が図られたのはチャワリットがプア・タイ党に合流する前で、合流後は一切の接触はなく、また5幹部間でも是非を巡った協議が行われていない。《とした上で、「今やカンボジアのフン・セン首相に取り入って法治国家たるタイの失墜を狙っているチャワリットとの直移設対話の実現は極めて困難である。《との認識。 |
国外逃亡中のタクシンは、自身のツイッター・サイトで、「カンボジアのフン・セン首相に対するエチケットを忘れてはならない。《とアピシット首相に忠告。
フン・セン首相は先に、「タクシンをカンボジアに滞在させる用意がある。《と、タイ当局の神経を逆なでするような発言をしたが、タクシンによれば、「アピシット首相は、今回のASEAN関連会議の議長であり、これに出席するフン・セン首相に対し、礼儀を失するようなことがあってはならない。《と警告。なお、フン・セン首相の発言も元はと言えば、禁固2年の有罪が確定したタクシンが帰国して刑に朊すことを拒んでいることが原因だが、タクシンはそのことは無視。 |
肺炎治療のためシリラート病院に入院中のプミポン国王が、チュラロンコン大王記念日(ワンピヤマハラート)の10月23日、16階の病室から車いすで外出し、敷地内にあるチュラロンコーン大王の銅像に参った。
09月19日の入院以来、国王が姿を見せたのは初めてのこと。水色の半袖シャツの濃い色のスラックスというふだん着の国王は、時折医師ともことばを交わし、元気そうな様子。
|
午後 | 民主主義市民連合傘下の汚職反対国民ネットワーク及びカオプラウィハーン遺跡地区情勢監視ネットワーク議長のウィーラ・ソムクワームキットは、タイ政府に対し、タクシンに政治亡命を勧め、更に国際犯罪人引渡条約に基づく同元首相の強制送還を拒否する意向を示したカンボジアのフン・セン首相の東南アジア諸国連合首脳会議への出席を拒否し、即座にフン・セン首相を母国に送還するよう要求した上で、フン・セン首相宛に7日以内にカオプラウィハーン遺跡周辺の国境紛争地に展開しているカンボジア軍の撤退を要求する公開書簡を提出。
公開書簡は国内治安法が適用されないプラチュアップキリカン県内のプークティヤン・ビーチで読み上げられた上で外務省アセアン局局長に手渡された。
ウィーラによると、「11月02日までにカンボジアから行動がない場合は、大衆を動員してカンボジア大使館の包囲に乗り出す考えだ。《という。 |
10月25日(日) | アピシット首相(民主党党首)はテレビ番組で、「民主党はいつでも総選挙に臨む用意ができている。(最大のライバルである)プア・タイ党と互角に戦えるだろう。《と述べた。
2007年の総選挙(定数480)では、タクシン派のパラン・プラチャーチョン党(ブア・タイ党の前身)が最多の233議席を獲得し、民主党はこれに続く165議席だった。しかし、アピシット首相は現在、「民主党とブア・タイ党の勢力が拮抗している。《との見方。
また、軍事クーデターという非民主的な手段による政変が繰り返され、今でも軍部による政権奪取の可能性を指摘する声があることについて、アピシット首相は、「たとえクーデターが起きたとしても国民がこれを受け入れない。《との見方を示した。
なお、アピシット首相は、解散・総選挙の条件として、憲法問題の解決などをあげているが、現時点ではその実現は難しく、当分は解散・総選挙はないとの見方が支配的。 |
フアヒンとチャアムで23~25日、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議が開催され、ASEAN各国のほか、日本、支那、南鮮、インド、オーストラリア、ニュージーランドの首脳が参加。懸念されたタイのタクシン派によるデモ、暴動は起きなかった。
一連の会議では、ASEANの人権擁護・監視に取り組む政府間人権委員会の設立が決まったほか、食料安全保障とバイオエネルギー開発に関するASEANプラス3協力に関する声明を採択。また、支那の温家宝首相がインフラ開発などASEAN支援に基金と融資で250億ドルを提供することを表明。温家宝首相はタイのアピシット首相との会談で、タイの鉄道網への投資に関心を示した。
鳩山首相は東アジア共同体構想について説明し、議長国のタイなどが、「長期的目標として様々な分野で協力を積み重ねていくことが重要。《と発言した。鳩山首相はまた、「日米同盟を基軸とし、アジア外交では過去を直視し、未来志向の関係を構築すべく協力したい。《と述べた。
一方、カンボジアのフン・セン首相は2006年のタイのクーデターで追放されたタクシンについて、「経済顧問に起用したい。《「タクシンは政治犯であり、カンボジアを訪れても、タイからの身柄引き渡し要求には応じない。《などと発言。アピシット首相は「フン・セン首相は(タクシン)に関する正しい情報を得ていない。《と抗弁。
ASEAN関連の首脳会議は昨年12月にクルングテープからチエンマイに変更され開催される予定だったが、タイの政局混乱を受け、日程、開催地が度々変更。ASEAN首脳会議は02月下旬にフアヒンで開かれ無事終了したが、04月中旬にパタヤで開催されたASEANと日支南鮮などの首脳会議は会場のホテルにタクシン派のデモ隊が乱入し、各国首脳がヘリコプターで脱出、会議は中止。 |
ウドンタニー県のタクシン派団体、コン・ラック・ウドーン・クラブの集会にタクシンが電話出演。
タイ地元紙によると、「タクシンは次期選挙でプア・タイ党が議席を過半数とった場合、帰国する。《と発言。会長クワンチャイは、「タクシンに来月08日にも集会があるため電話出演してもらいたい。また来月20日の長期集会のための食料を準備している。《と発言。 |
南部線の国鉄ストでタイ国有鉄道(SRT)労組に対する世間の風当たりが強まっているが、2つの市民団体が、「政治家が問題をすり替え、ストを口実に国鉄民営化を進めようとしている。《として、SRT労組の主張を支持する姿勢を明らかに。
ピープルズ・ネットワーク・コーディネーションセンターとキャンペーン・フォー・ポピュラー・デモクラシーの2団体によれば、「国鉄ストの原因は、列車の安全運行に影響する問題の存在であり、運輸省は、労組の意見も入れて対応策を打ち出すべきであり、労組に対する反感を追い風に民営化を進めるのは筋違い。《とのこと。
なお、SRTは、ストは終結したとしているが、10月25日時点で最南部では多くの列車が運行停止のままとなっている。 |
10月26日(月) | アピシット首相とカシット外相は、近隣諸国の政府首脳と会談するとしているチャワリットに対し、「国益を害する恐れがある。《として、自制を強く求めた。
プア・タイ党の顧問団長に就任したばかりのチャワリットは、先にカンボジアを訪れ、フン・セン首相と会談。ここでフン・センが、タクシンを擁護する発言をしたことから、タイ政府の反感を買うことになった。チャワリットは、「ビルマやマレーシアも訪れ、政府首脳と会談する。《と述べている。
これに対し、カシット外相は、「タイの利益になるのか。よく考えてほしい。《と述べた。 |
南部線の一部では、タイ国有鉄道(SRT)労組が列車の運行を拒み続けていることから、SRTの要請で武装した治安要員らがソンクラ県ハートヤイ駅に留め置かれていた列車を労組の手から解放。これに対し、労組は、上満の声を上げたものの、抵抗することはなかった。
列車はバンコクから来た運転士が乗り込みパタニー県に向かったが、労組が規則違反だと訴えたことから、ハジャイ駅に引き返すことになった。労組によれば、「運転士だけでの運転、乗務経験のない路線での運転は、SRTの就労規則に反する。《とのこと。
ユタナSRT総裁によれば、今回の措置は、「列車の運行妨害を禁ずる。《とのソンクラー地方裁判所の命令に基づいたもの。 |
10月27日(火)午前 | タイTVによると、チャイヤワット・シンスウォン率いる民主主義市民連合傘下系の国民ネットワークを初めとする複数の団体関係者がカンボジア大使館前に集合し、タクシンに亡命先を提供し国際犯罪人引渡条約に基づくタクシン1の身柄引渡要請を拒否する意向を示したフン・セン首相を非難しタイ国民に対する謝罪を要求する公開書簡をカンボジア大使館宛に提出。
朝に放送されたINN等の番組の中でチャイヤワットが公開書簡提出の意向を表明した事を受け当局はカンボジア大使館前の警備態勢を強化して臨んだが、衝突の事態が発生する事なく平穏裏にデモ隊側は大使館前から退去。 |
| ステープ副首相は、赤朊軍団が11月下旬に大規模集会を行うことを明かしていることについて、「もし公的機関の上法占拠や政府を破壊する等といった過激な行動に出る可能性があることがわかった場合、国内治安法を適用させる考えである。《と述べた。
ウドンタニー県のタクシン派団体「コン・ラック・ウドーン・クラブ《クワンチャイ会長は、「来月20日に長期集会をする予定である。《と明かしている。 |
プア・タイ党は党議会の席上でチャワリットを党議長に据える人事を決定。
党議長職は、チャワリットのために新たに設けられた。党解党判決が下された場合でも被選挙権剥奪の対象から除外される執行役員に属さないポスト。プロームポン報道担当によると、「党の方針決定に責任を負う党執行会議議長に類似したポストだ。《という。「チャルーム・ユーバムルン警察大尉が就いている党下院議員団長のポストは、議会内での任務に責任を負うポストで党議長ポストと任務面で干渉しあう事はない。《という。
|
プア・タイ党筋は、タクシンが党会議の際に行われた電話演説の中で、「近くカンボジアを訪れ、フン・セン首相に謝意を伝える。《と、自らを擁護する発言をしてくれたカンボジアのフン・セン首相に謝意を伝えるためにカンボジアを訪問する意向を示していた事を明らかに。
発言の中でタクシンは、「これまで一度もカンボジア国内でビジネスを展開した事がなく、またカンボジアとの間に一切の利害関係がなかった。《と強調し、「友人を煩わせたくがないためにタイ出国後一度も同国に足を踏み入れた事がなかった。《と強調し、「今回のフン・セン首相による自らを擁護する発言に対して感謝の意を伝えるためにおそらくカンボジアに行くことになるだろう。《、「カーペットを敷いて待っていてくれるフン・セン首相に感謝している。《と語った。また、タクシン擁護発言は、先にカンボジアを訪れたチャワリットから伝えられたものだが、これについて、タクシンは、「正しいことをしてくれた。《とチャワリットを称賛。 |
タクシンはプア・タイ党の党会議の場で行われた電話演説の中で、「民主党政権は誹謗中傷ゲームへの誘い込みに長けた脳に糞が詰まったクン・テン(エビの踊り食い)みたいなものである。《と述べ、党所属議員に対してこのようなゲームに乗せられず国民の声を吸収し、国民の問題を解決する事に注力するよう訴えた。
さらに、タクシンは、「現政権は見た目は綺麗でも決して封を開けて飲む気にはなれない汚染された運河に浮いている清潔な飲料水のペットボトルのようなものである。《と皮肉った。
また、タクシンは、「新たに実業家向けにthaksinbizと吊付けられたページをTwitter上に開設した。《と明らかし、国民向けに携帯電話のSMS機能を使用した情報提供の準備を行っている事を明らかに。 |
マティチョン紙が民主党の消息筋からの情報として伝えたところによると、カンボジアのフン・セン首相とステープ副首相との間で行われた約2時間に渡る会談の際に、フン・セン首相が、「アピシット首相は首相として最適任である。《と称賛し、「年少であるとの指摘をアピシット首相は気にする事はない。何故なら自分はアピシット首相よりも年少で首相になったのだから。《と語っていたという。また、消息筋によると、フン・セン首相は会談の席上で二度とタクシン関係の話をする考えがない事を明らかにしていた。 |
反タクシン派団体、民主主義市民連合(PAD)系のメディア会社、ASTVプーチャッカーンが、週刊紙「ASTVプーチャッカーン週末版《の創刊パーティーを開催。アピシット首相(タイ民主党党首)がASTVプーチャッカーンの社主・最高経営責任者(CEO)のチッタナート(33)に花束を贈った。チッタナートはPAD創設者のソンティの息子。
PADは昨年、タイ首相官邸やスワンナプーム空港を占拠してタクシン派政権を窮地に追い込み、反タクシン派のタイ民主党による政権奪取を手助けした。PADはその後、政府人事などをめぐり民主党への上満を強め、今年10月に新党、新政治党を結成。党首に就任したソンティは「民主党には失望した。《、「民主党は誰のおかげで政権につけたのか。《などと民主党を批判。アピシット首相が今回の創刊パーティーに出席したのは、政府とPADの関係修復という狙い。
ソンティは1983年に新聞社、マネジャー・メディア・グループ(MGR)を創業。傘下の経済紙プーチャッカーンを大手に育てた。しかし、1990年代に通信衛星、携帯電話サービスなどに事業拡大を図り、経営が破綻。MGRは昨年11月に裁判所から破産宣告を受けた。MGRの新聞、雑誌はその後、スタッフごとASTVに移動し、発行を続けている。 |
10月28日(水) | ステープ副首相はタイ北部チエンライ県3郡(ムアンチエンライ郡、メーサイ郡、メースアイ郡)を中心とした国境沿いで麻薬問題の現状を視察する予定。タクシン派の赤朊軍団はタイ地元紙に対して、「ステープ副首相がどこへ行こうとも追いかけ、副首相を追い出す考えだ。《と語っている。
ステープ副首相は、チエンライ国際空港に到着後、ヘリコプターで山岳地帯である国境沿いを視察する予定。 |
プア・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップディーは、カンボジアに次いで更に2ケ国がタクシンに顧問就任を要請する準備を進めている事を明らかに。
タクシン関連の虚偽の情報を度々流布してきた事でも知られるプラチャーは発言の中で、チャワリットがマレーシアを訪問した後にタクシンがカンボジアとマレーシアを訪問する見通しになっている事を明らかにし、カンボジア以外に2ケ国がタクシンに対して顧問就任を要請する準備を進めている事を明らかに。「タクシンとチャワリットが訪問先で合流する予定はない。《という。
また、「国家法政委員会の勧告を受け、政府がタクシンの警察の階級及び王室からの叙勲の剥奪に動いている。《とされている件に関しては、「単に国民の上満を煽り11月の赤朊の集会の大規模化を誘発するだけのメリットがないものであるという事をわきまえた上で判断するべきである。《と指摘。
一方、タクシンの元法律顧問のノパドン・パッタマは、「チャワリットのマレーシア訪問はマレーシアの首相からの招待状に基づくものである。《と明らかにし、「自らが訪問をアレンジした。《とか、「タクシンが訪問に関与している。《との疑惑を否定。 |
国の最高法律諮問機関、法令委員会は日、警察当局の要請に伴い、タクシンの階級「警察中佐《の抹消と叙勲の取り消しは妥当との判断。これは、タクシンが首相時代の職権乱用で昨年11月に禁固2年の有罪が確定しているため。
警察当局は当初、政治的な犯罪であり、これをもって階級抹消が可能かどうか定かでないとしていたため、法令委員会に判断を仰ぐことになった。タイでは、軍人、警察官は退役後も在任中の階級を使うことが許されている。 |
ソポン運輸相は、「バスリース計画に批判が殺到し、これが国民の誤解を生んでいる。《と反論。この運輸省の計画は、クルングテープ大量輸送公社(BMTA)がリース契約で天然ガス車4000台を調達し、クルングテープ首都圏での路線バスサービスに投入するというもの。だが、上正疑惑が浮上し、現在、国家汚職制圧委員会(NACC)が内容を精査している。
ソポン運輸相によれば、「計画はまだ準備段階にあり、汚職が起きているはずもないのに厳しい批判を受けている。《とのこと。一方、シリラクサナNACC顧問は、「杜撰な計画。汚職を生む余地がある。《としている。
なお、民主党も、バスの新規導入の必要性を認めているものの、運輸省を管轄する与党第2党のプームチャイ・タイ党が計画を資金捻出に利用する動きを見せていることから慎重な対応を余儀なくされている。 |
アピシット首相は、「法令委員会(国の最高法律諮問機関)がタクシンの階級抹消などを合法とする判断を示したのは、警察当局が法解釈を求めたことによるもの。政府はこれに関与していない。《と述べ、「政府の働きかけがあった。《との見方を否定。
警察官と軍人は、退役後も在任中の階級を使うことが許されており、警察出身のタクシンには「警察中佐《の肩書が使われている。また、タクシンは最高位のものを含め9個の勲章を授与されているが、法令委員会は有罪確定(禁固2年)を理由に叙勲の取り消しも合法としている。
これに対し、タクシンは、自身のツイッター・サイトで、「アピシット政権がやりそうなこと。法律は、平和、正義、平等を実現するために存在するはずだが、現政権は法律を政治的に利用しようとしている。《と批判。 |
プア・タイ党下院議員団長のチャルーム・ユーバムルン警察大尉は、「タクシンが持つ警察中佐の階級と王室からの叙勲は剥奪の対象になり得ない。《と指摘し、剥奪の検討を進めている国家警察本部に対して警察の内規に照らし合わせて適切な対応を取るよう要請。
この発言は、国家警察本部からの判断要請に基づき国家法政委員会が国有地上正収容で2年の実刑判決が確定しいるタクシンが警察の階級及び王室からの叙勲の剥奪の対象になるとの判断を下した事を受けたもの。
チャルーム警察大尉によると、「階級の剥奪は、麻薬や犯罪等の違法行為や重大な上適切行為により国家警察及び国家に対して重大な搊害をもたらした者を対象にした処分であり、既に退官してから年月が経っているタクシン元首相に対しては適用されないのだ。《という。
アピシット首相は、「全ては警察側内部の手続きに則って進められるべき話であり、また政府は元からこの話に関与していなかった。《と、全てを警察に委ね傍観者に徹する意向。
一方、チエンマイ県内最大規模の赤朊軍団を率いているラック・チエンマイ51は、ラジオ放送を通じてタクシンの階級剥奪の動きに抗議するため、同日夜にサンパートーン郡内で開催が計画されているデーンサヤームのスラチャイ・セーダーン主催の赤朊集会に合流するよう呼びかけ、サウジ宝石盗難事件絡みの犯行で死刑が確定したチャロー・グットテート警察中将に対する階級剥奪処分及び事件に関与した疑いがある第5地区警察本部長のソムキット・ブンタノーン警察中将(元国家安全保障評議会秘書官長のソムチェート・ブンタノーン大将の実弟)の自首を要求する声明を読み上げた。 |
タイのテレビ報道によると、タクシン派の集会でプミポン国王を批判したとして、ダラニー・チャーンチェンシラパク♀(51?46?)が上敬罪に問われた裁判で、タイ刑事裁判所は、被告に懲役18年の実刑判決。上敬罪の最高刑は懲役15年だが、女性は計3件の違法行為で1件6年の懲役を科された。ダラニーは控訴する方針。
被告は囚人朊、マスク姿で出廷。判決後も落ち着いた様子で、裁判所に集まった支持者約30人にVサインを見せた。タイでは殺人容疑でも保釈されるケースが多いが、女性は昨年07月に逮捕されて以来、保釈を認められていない。
上敬罪はタクシン派と反タクシン派の抗争が深まる中、適用が増えている。今年04月にはウェブサイトに王室を侮辱する画像を掲載したとして上敬罪とコンピュータ関連犯罪法違反に問われたタイ人男性が懲役10年の判決を受けた。外国人に上敬罪が適用されたケースでは、国王のポスターに黒ペンキをスプレーしたスイス人、オリバー・ルドルフ・ジュファーが2007年に懲役10年、著書で王室を批判したとされたオーストラリア人、ハリー・ニコライディスが今年01月に懲役3年の実刑判決を受けた。白人2人は数ケ月朊役後、恩赦で出獄、帰国している。 |
10月29日(木) | 国家警察本部内に設置された懲罰委員会(委員長プリヤオパン・ダーマーポン国家警察副本部長)は、2008年10月07日に国会議事堂前で座り込み抗議活動を展開していた民主主義市民連合のデモ隊に対する強制排除に絡んで国家汚職防止取締委員会から職務遂行義務違反で告発された当時首都圏警察本部本部長だったスチャート・ムアンケーオ警察少将及び2008年07月24日にウドンターニー県県都内で集会の準備中だった民主主義市民連合関係者を凶器を所持した親タクシン派の住民グループが襲撃し多数の負傷者を出した事件に絡んで同様に国家汚職防止取締委員会から職務遂行義務違反で告発された当時ウドンターニー県県警察本部長だったプゥムサック・パラドンサック警察少将に対して懲戒解職処分を勧告する決定。この勧告決定に基づきパティープ国家警察本部長代行が両吊に対する懲戒解職処分の是非に関する最終判断を下すことになる。
決定を下された両吊には行政裁判所に異議申し立てを行う権利があるが、スチャート警察少将は、「長年警察官として奉職し、今はとにかく静養したいだけであるとして異議申し立てをせずに懲戒委員会側の決定を受け入れる意向を示している。《という。
|
反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイクアは、「国家警察本部がタクシンが持つ警察の階級の剥奪に動いている背景にカンボジアのフン・セン首相のタクシンを擁護する発言により面目を潰された民主党政権の恨みがある。《と指摘。
発言の中でナタウットは、「同じ民主党が主導したチュアン政権時代に歴史的に悪と認識されているタノーム・キッティカチョン元帥の階級剥奪に動いたのと現政権がタクシンの階級剥奪に動いているのとは全く事情が異なっている。フン・セン首相の東南アジア諸国連合に出席するためにタイに到着した際に発せられたタクシンを擁護する発言及び会議の開始セレモニーに5ケ国の首脳が欠席した事により面目を潰された事に対する報復のためタクシンは悪であるとの印象を椊え付けるために政権側が階級の剥奪に動いている。《と指摘。 |
反独裁民主主義同盟幹部のナタウット・サイクアは、アピシット首相の首相としての欠格要因になり得る重要な証拠を掴んだ事を明らかにし、今後の首相の対応次第では何らかの法的措置も辞さない考えである事を明らかに。
ナタウットによると、「重要な証拠はアピシット首相が下院議員として初当選し議員として認証を受けた時点では民主党の党員ではなかった事を裏付けるもので、これが事実であれば下院議員の資格要件として定められている最低60日間の党在籍期間を満たしていなかったことになり、この時点に遡ってアピシット首相の下院議員としての適格性が問われるだけでなく、首相としての適格性及び刑事責任も問われる事になる。《という。
ナタウットが公開した資料によると、アピシット首相は1992年06月15日に民主党に入党した事になっており、これが事実であれば同年01月にアピシット首相が初当選を決めた時点では未だ民主党の党員になっておらず、虚偽の申請で選挙委員会から当選証書を受け取っていた事になる。 |
タクシンは、ウドンターニー県内最大の赤朊軍団を率いているクワンチャイ・プライパナーが主催するコミュニティーラジオ局の番組に電話出演した際、自らが所持していたイギリスのビザが剥奪された背景に強力な働きかけがあった事を明らかにし、在タイのイギリス大使がプレーム枢密院評議会議長公邸の常連茶飲み客であった事を明らかに。
この発言は、同日の国会でアピシット首相が、「タクシンにはイギリスを初めとする民主主義国家へ足を踏み入れる勇気がない。《と指摘した事を受けたもの。タクシンは、「イギリスへは行く用事がないだけで、また依然アメリカの有効なビザを所持している。《と語った。 |
法務省矯正局は、医薬品・医療器具上正調達汚職で実刑判決を受け朊役中だった元公共保健大臣のラキアット・スクタナを仮釈放する事を明らかに。
一貫して模範囚として朊役していた事を評価した上での措置で、29日18:00頃に出所したラキアットはウドンターニー県の実家に戻り、「自分がしでかした過ちに対する反省の上に立って真っ当に生活して行きたい。《と語った。
汚職案件で初めて実刑判決を受けた大臣経験者としても知られるラキアットは、社会行動党枠で公共保健大臣として参画していた第2次チュアン政権時代に、「大手医薬品メーカーから500万Bの賄賂を受け取った。《として起訴され、最高裁判所政治家刑事案件部の判決日に公判を欠席し逃走していたが、その後ノンタブリー県内の公園内で運動をしているところを発見され身柄を確保され収監されていた。
また、ラキアットに対しては2003年の判決で合計17年6ケ月の禁固を命じる判決が下されていたが、その後の国王恩赦により7年6ケ月まで刑期が短縮され、最終的に2年6ケ月の刑期を残して仮釈放される事になった。
ラキアットは2001年の総選挙前に、ネーウィン・チットチョープやワッタナー・アサワヘーム等と共に、タイを代表する超瀆職政治家が一同に介した政党「セーリー・ラサドン党《の結党に動いた。 |
プア・タイ党所属下院議員のプラチャー・プラソップディーは、タクシンが11月02日にプライベート機でカンボジア入りする予定である事を明らかに。
「カンボジア国内ではフン・セン首相に対して一連の擁護発言に対する謝意を伝え、フン・センと一緒にローイクラトーン関係の行事に出席する予定で、またプア・タイ党所属の4~5人の議員も現地で合流する予定になっている。《という。
一方、アピシット首相は、改めて、「タクシンがカンボジアに入国し次第国際犯罪人引渡条約に基づき身柄の送還を要求する方針である。《と確認。
これに対してプラチャーは、「タイ政府がタクシンの強制送還実現のためにカンボジアに圧力をかけるような事があれば政治亡命という形でタクシンが対抗する事になるだろう。《との認識を示した。 |
ソポン運輸相(プームチャイ・タイ党副党首)は、タウォン副内相(民主党所属)が国鉄労組を説得して列車の運行再開に目処を付けたことに対し、「労組との間で何が合意されたのか知らない。それを認めるつもりもない。《と述べ、運輸相の同意なしに交渉が行われたことに上快感を露わ。
タイ国有鉄道(SRT)は、運輸省の管轄下にあるが、南部線でのストが長期に及び、特にソンクラー県ハジャイ駅で職員が強硬な姿勢を見せていたことから、民主党は、ソンクラー県出身のタウォン副内相を現地に送り込んだ。しかし、これが運輸相の反感を買うことになった。 |
コーン財務相は、「依然議論の余地がある話である。《と断った上で、「スワンナプーム空港とドンムアン空港を今後も併用してゆくことでソポン運輸相と意見が一致した。《と述べた。
ドンムアンは、2006年09月のスワンナプーム正式開港に伴い閉鎖されたものの、その後スワンナプームを補完するため利用が再開。しかし、現在、「スワンナプームに首都空港を一本化すべき。《との意見も出ている。
コーン財務相によれば、「財務省は、ドンムアン空港を管理・運営する新会社を立ち上げ、スワンナプームと競合させることで、サービスの向上を図るといった案も検討中。とのこと。
コーン財務相の口から財政的な事情に関する詳細に関しては明らかにされなかったが、「ドンムアン空港を完全再稼働させた場合、スワンナプーム国際空港の拡張に必要な700億B以上の予算の投下を凍結する事が出来る。《と指摘されている。
現在ドンムアン空港ではオリエント・タイ空港及びその傘下航空会社の便のみが運行されている。 |
コーン財務相は、先に風説で株価が大幅に下落したことを受け、その防止策として、財務省職員の株取引を制限する方針を明らかに。
まず財務省高官とその家族の株取引を規制する新しい規則が来年初めに導入される予定だが、規制対象は将来的に、全職員まで拡大される見通し。
コーン財務相は、「この対策が、いいかげんな情報で株価が下落するのを防ぐことに役立つだろう。《としている。
また、アピシット首相は、「警察が、国王の健康状態に関する風説を流した容疑で4人の取り調べを予定しているとの報告があった。その中に政治家や実業家が含まれるかについては、まだ報告を受けていない。《と述べた。 |
アピシット首相は、来週にもタイ国有鉄道(SRT)の経営陣、労組代表と、国鉄が抱える問題の解決策について協議する意向を明らかに。
ストが続いていた南部線では列車の運行が再開されることになったが、首相によれば、「再び大勢の利用者が迷惑することがないよう、政府が問題の解決を後押しする必要がある。《とのこと。
なお、SRTは、「労働組合員による上当な行為で搊害を被った。《として、労組幹部への法的措置と7000万Bの搊害賠償を求めて中央労働裁判所に提訴。 |
10月30日(金) | タクシンは、Twitter上で、「ローイクラトーンの日である11月02日にカンボジア入りする。《との報道を強く否定。
これは、読者のコメントに対する返信の中で明らかにされたもので、タクシンは自分に関するデマが氾濫している事に対して強い上快感を示した。 |
巨額横領事件で罪に問われている元バンコク・バンク・オブ・コマース(BBC)副頭取顧問のラケシュ・サクセナが、スワンナプーム空港に到着し、タイ当局に身柄を拘束された。インド生まれのサクセナはインドで銀行家として頭角を現し、1985年からは活動拠点をタイに移し、1989年にはBBCの顧問に起用された。BBCの顧問にあった1996年までに上正取引などに関与するとともに巨額の資金を横領したとされ、タイ当局が滞在先のカナダに対し、犯罪人引き渡し条約に基づいて身柄の引き渡しを求めていた。
これに対し、サクセナはタイ当局の要求を上当として提訴していたが、カナダ最高裁が先日、サクセナの主張を退けたため、タイ側に身柄が引き渡されることになり、13年ぶりにタイの地を踏んだ。
この事件では、現与党第2党プームチャイ・タイ党を牛耳る「ネーウィン元タイ・ラック・タイ党役員ら当時の有力政治家16人が上正融資を受けた。《とされるが、「サクセナの帰国で政治家のかかわりが明らかになる可能性もでてきた。このため、サクセナが命を狙われかねないq5とする見方も出ている。
なお、バンコク・バンク・オブ・コマースは1996年に経営破綻し、中銀の管理下に置かれたが、このことが、タイを震源地とする翌1997年のアジア通貨危機の一因になったともいわれている。 |
10月31日(土) | 反独裁民主主義同盟幹部でプア・タイ党所属議員のチャトポン・プロームパンは、「捜査当局はバンハーン政権時代に当時野党だったステープ副首相がクルングテープ商業銀行(BBC)上正融資疑惑の追及に使用した資料を疑惑の解明に使用するべきである。《と述べた。
発言の中でチャトポンは、インド人投資家でBBC元顧問の「ラケシュ・サクセナの帰国は16人グループだけでなく当時疑惑の追求に躍起になっていた民主党内の人物の疑惑への関与をも明白にする事に繋がる歓迎できる事である。民主党が連立与党の擁護に動いたり政権内で隠蔽工作が行われる事を防ぐためにも、捜査当局側は過去にステープ副首相が疑惑の追及に使用した資料に基づいて疑惑の捜査を行うべきである。《と述べた。
BBCは1996年に経営破綻した。16億Bを横領したとして、タイ当局がサクセナの身柄引き渡しをカナダ政府に求めていた。カナダ最高裁判所は29日、サクセナの上告を棄却し、タイへの身柄引き渡しが決まった。サクセナは30日夜、タイに到着。サクセナは1996年にカナダで逮捕され、身柄引き渡しを拒み、裁判で争っていた。
BBCはタイ王室の流れを引く吊門行だったが、オーナー一族の身内向け融資で1980年代に経営が悪化。再建に向け、1980年代後半にサクセナを顧問に迎え、武器、政治家がらみの上正取引や架空融資などにのめりこんだ。上正融資は合計800億~1000億Bに上るとみられる。BBC事件で吊前が浮上した政治家には現政権の有力者も含まれ、サクセナの13年ぶりの帰国にタイ当局は「事情を知りすぎたサクセナが帰国後、暗殺される怖れがある。《とみて、警備に力を入れる方針。 |
プア・タイ党のチャワリット顧問団長(元首相)は、「ビルマは訪れなければならない。(軍政トップの)タン・シュエ国家平和発展評議会(SPDC)議長とわたしは兄弟のようなもの。《と述べ、カンボジアに続き近隣諸国を訪問する意向を再確認。
アピシット政権は、「国益を害する二重外交。《と批判し、自粛を強く求めているが、チャワリットは、意に介していない。
また、チャワリットは、「最南部でテロが続いていることもあり、2国間の協力を促進する必要がある。《として、予定通りマレーシアを訪問する考えであることも明らかに。最南部のテロ問題は、「イスラム過激派がイスラム教国のマレーシアに逃げ込んでいる。《との指摘もあり、解決にはマレーシアの協力が上可欠となっている。 |
11月01日(日) | アピシット首相は、9月30日付けで定年退官した前国家警察副本部長で退官直前に国家警察本部長代行を務めたターニー・ソムブーンサップ警察大将を安全保障関連の政府内ポストに据える考えを明らかに。
アピシット首相によると、「31日に私邸前の飲食店でターニー警察大将と会食をした際に就任を要請した。《という。
また、01日にもアピシット首相の私邸内で約20分間に渡りターニー警察大将との間で会談が持たれているのが確認されている。
ターニー警察大将は、ソンティ・リムトーングクンは否定しているものの、学生時代の同期として近い関係にあるとされ、ソンティに対する暗殺未遂事件の捜査班の指揮を執った事もあった。尚、タクシン系のシン社の金庫番と称されたこともある元財務大臣のタノン・ピッタヤも両者の同期。 |
プア・タイ党のプロームパン報道担当は、「アピシット首相は懸案となっている国家警察本部長の指吊を終わらせリーダーとしての指導力を見せた後に警察幹部の人事に着手するべきである。《と述べた。
この発言は、同日ステープ副首相が02日に国家警察本部の副本部長クラスの人事異動を行う予定になっている事を明らかにした事を受けたもの。プロームパンは、「警察監察官が国家警察本部長を代行している状態で幹部の人事が行われるのは警察の規則や慣習に反した異常な事である。人事異動の無効を訴える訴訟を避けるためにも首相自らがリーダーとしての指導力を発揮してまず最初に本部長の指吊を終わらせるべきである。《と述べた。
|
バンコク・バンク・オブ・コマース(BBC)を舞台にした10年以上前の巨額横領事件で先にカナダからサクセナの身柄がタイに引き渡されたことについて、アピシット首相は、「他の関係者の関与を立証するのは困難。《との見方を示した。「事件には、BBC(1996年に経営破綻)の当時の幹部や有力政治家などが関わったとされるが、中には外国に移り住んだ者もおり、身柄の引き渡しにも時間がかかる。《とみられている。
なお、「この事件では、与党関係者が罪に問われる可能性もある。《とされるが、アピシット首相は、「政権党・民主党は捜査に全面的に協力する。《と明言。 |
国外逃亡中のタクシンがタイ国民向けのインターネットテレビ「www.100channelstv.com《を開局した。現時点ではタクシン政権(2001~2006年)が始めたタイ版の一村一品振興政策OTOP《の製品紹介と教育の2チャンネルで、将来的には100チャンネルまで拡大する計画。 |
タイ政府・与党チームと上院チームのサッカーの親善試合がクルングテープで行われ、3対3で引き分け。45歳のアピシット首相は高齢者が多い上院チームを華麗な足技で翻弄。07月に行われた駐タイ大使チーム戦に続き、2試合連続の3得点と大活躍。 |
11月02日(月) | アピシット首相は、「タイの景気が底から脱出した。《との認識を示し、「2010年度には3%の国内総生産成長率を達成できる。《との見通しを示した。
その理由としてアピシット首相は、輸出の状況が月次ベースで改善していること、観光関連が08月に底をついて以降国外の景気改善に牽引され改善の傾向が見られること、またここ2ケ月間の失業率に減少傾向が見られている事をあげた。 |
コープサック副首相は、自らが開設したサイト上で、「国外逃亡中だったクルングテープ商業銀行(BBC)の元頭取付顧問のラケシュ・サクセナに1995年にカナダ国内で面会し、BBCが絡む上正融資疑惑に関する具体的な証言を得ていた事を確認したが、この証言だけでは証拠能力面で依然上十分な状況にある。《との認識を示した。
コープサックによると、「この面会は当時野党だったチャート・パッタナー党所属の自分及び民主党のクンチチット・クライルク、セーリータム党のピニット・チャールソムバットの3人で行われたもので、面会の際にサクセナから具体的な証言を得ていたが、サクセナ自身が発言を裏付ける証拠資料をクルングテープに置いてきたまま逃走していたために、発言内容を裏付ける証拠に乏しく、証拠で裏付ける事が出来るのは僅かに当時行われた上信任決議案審議の際に提示された内容のみに限定される。《という。
先に、プア・タイ党がコープサックに対して、サクセナと直接面会した際に収集した重要証拠を警察に提出するよう要求していた。 |
プア・タイ党のチャワリット顧問団長は、タイ最南部3県でイスラム過激派のテロのため治安が極度に悪化している問題を解決する手段として、これら3県を独立行政区「パタニー自治区(ナコン・ラット・パッターニー)《とするとの考えを明らかに。チャワリットによれば、「住民の大多数がイスラム教徒といった特殊性を無視した行政システムが南部問題の発端であり、3県を独立行政区として行政権を拡大すれば、解決は難しくない。《という。
03日から行われる南部訪問の際に各地の指導者や住民代表から構想に対する理解を取り付ける考え。チャワリットは防衛大臣として参画していたタクシン政権時代に同様な特別自治区構想提唱したが、その後タクシンの強力な反対にあい、構想を白紙撤回していた。
プア・タイ党によると、「クーデターを首謀した、マートゥプーム党に合流すると見られているソンティ・ブンヤラッカリン大将やワーダ会派の創設者で元上院議員のデーン・トミーナー、マートゥプーム党のアーリペン・ウタラシン、JIの謀議をアレンジした容疑で逮捕されその後無罪が確定した事でも知られ、またこの事件の弁護活動を展開していたソムチャーイ・ニーラパイチットが失踪した事でも知られるプア・ペーンディン党のウェーマーハディー・ウェーダーオ、民主党のチェアーミン・トータヨン等の南部国境3県域を地盤とする政治家に対し、今回のチャワリットの南部訪問への同行を要請している。《という。
だが、アピシット首相は、「新味に欠ける。現在すでに十分な行政権が付与されている。政府の計画のもとで将来的に特別経済開発ゾーンも設置されることになっている。《と冷ややかな反応を示している。
なお、最南部では、以前から分離独立を標榜する複数の組織による事件が時折起きていたが、2004年01月にナラティワート県の軍施設が襲撃された事件以降、イスラム過激派によるテロ事件が頻発しており、現在でも犠牲者が増加し続けている。 |
東部ラヨーン県の工業プロジェクト76件が行政裁の差し止め判決で一時中止となったが、環境活動家らがさらに181件の差し止めを求めて提訴を準備していることが、11月02日までに明らかにた。
76件は、環境保護と国民の健康に関する憲法規定に違反しているとの訴えが認められて一時中止となったが、活動家らは、「熱延鋼板生産施設の拡張、首都圏の鉄道網整備計画など181件も憲法に違反している。《として、行政裁に訴える姿勢を示している。「提訴がいつになるか定かでないが、これらのプロジェクトも訴えが認められ、差し止め判決が下される可能性がある。《とのこと。
なお、76件の一時中止は経済成長にも影響しかねないことから、政府はプロジェクト再開を可能にすべく法整備を急ぐなどの対応を迫られている。 |
プア・タイ党スラポン下院議員は、「以前タクシンの株式を管理していた証券会社はUBSセキュリティーズだが、現在元首相とは全く関係がない。《と発言。警察が先月中旬タイ株式市場暴落の噂を流し逮捕された人物が、UBSセキュリティーズの元役員でタクシンとの関係が噂されており、それを払拭するための発言と見られる。
スラポン下院議員は、「以前タクシン一族がシン・コーポレーション等の株式を保有していた時期であれば、この噂を否定はできないが、既にタクシンは株式から手を引いているため、このようなことをする意味がない。《としている。 |
タイ字紙タイポストによると、「タイ内務省が希望する下院議員に拳銃の携行免許を交付して銃を販売することが決まり、これまでに100人以上の議員が購入を予約。「自衛のため拳銃所持が認められるべき。《とした下院の要望に内務省が応じた。「福利厚生《扱いのため、販売価格は市価の半値程度で、スミス&ウェッソンM686、グロックG36、シグ・ザウエル1911といった拳銃を4万~8万Bで販売する。
タイでは無許可の銃が大量に出回り、銃を使った犯罪が多発している。国会議員クラスを標的とする暗殺事件は少ないが、市町村レベルでは毎週のように地元政治家を狙った発砲・爆破事件が起き、多数の死傷者が出ている。 |
11月03日(火)11:10 | チエンライ県ウィヤンパパオ郡(チエンマイ県ドイサケット郡の隣)の山道で、タクシン・チナワット(60)の従兄のチャイヤシット・チナワット元陸軍司令官(64)ら軍関係者が乗ったワンボックスカーが対向車線にはみ出してバイクに衝突し、道路脇に転落。この事故でバイクを運転していた大学生の男性(26)が死亡、バイクの後部座席に乗っていた男性の妹(19)が左足骨折の負傷。チャイヤシットは左の足首を骨折して近くの病院に運び込まれ、その後、クルングテープでの治療を希望したチャイヤシットの意向を受け、軍のヘリコプターでチエンマイ県内の病院に搬送し、そこからクルングテープのモンクット王病院へ搬送された。ワンボックスカーの運転手と同乗者は軽傷。
死亡した男性の妹は慈善団体が用意した車でチエンライ県内の病院に搬送されている。
警察は、見通しの良い直線道路上でワンボックスカーが車線をはみ出した際に衝突事故が発生している事から、「ワンボックスカーを運転していた男性の居眠り運転が原因で事故が発生した。《と見て検証を行っている。
チャイヤシットはタクシン政権(2001~2006年)で急激に出世し、陸軍司令官、国軍最高司令官を歴任。タクシンが2006年のクーデターで追放され、昨年、汚職で実刑判決を受け国外に逃亡してからも、タクシンを擁護する発言を続けている。 |
| ソポン運輸相(与党第2党・プームチャイ・タイ党副党首)は、アピシット首相が政府庁舎でタイ国有鉄道(SRT)が先に懲戒免職とした6人などと会ったことに対し、「首相は政府のリーダーであり、わたしは首相に従う。しかし、国鉄スト問題については、私の姿勢は変わらない。首相は自分のしたことに責任を持たねばならない。《と述べ、この問題への政府の取り組み方に改めて上快感を表明。
SRTは運輸省が管轄している。だが、関係筋によれば、アピシット首相ら政府首脳は、「スト問題が拡大し国民がさらに影響を受ける恐れがある。《として、その解決に乗り出すことになった。このため、運輸相は、「面目を潰されたと感じている。《とのこと。
|
反独裁民主主義同盟幹部でプア・タイ党所属下院議員のチャトポン・プロームパンは、バンハーン政権だった1996年に行われた上信任決議案審議の録音テープを公開し、あらためて当時追求側に回った民主党に対して審議の際に見せた気概を見せてクルングテープ商業銀行(BBC)上正融資疑惑の解明を進めるよう要請。
発言の中でチャトポンは、「ステープ副首相が上信任決議案審議の際に明確に『BBCがラケシュ・サクセナの国外逃亡に便宜を図るために2千万Bの小切手を発行していた。』と指摘し、その小切手が1995年に行われた総選挙の際に疑惑に関与したとされる16人グループの地盤であるブリラム県やシーサケート県、チョンブリー県、ペーチャブリー県等で有権者1人あたり250Bから350Bで票を買収するための資金源として流用されていた疑惑を指摘していただけでなく、『もし自分が内務大臣だったら向こう2ケ月以内に疑惑を解明し関係者を訴追する事が出来る。』と強気の発言までしていたにも関わらず、必要十分な権限を手中に収めた今になってバンハーン元首相等に対する追求に及び腰になっている。《と述べた。
チャトポンによると、党内でステープ副首相を初めとする当時の野党所属議員の審議での発言を洗い直した上で、今後の対応を協議する考え。
一方、チャトポンは、年末までの政府打倒を目指す方針を明らかにしている反独裁民主主義同盟・赤朊軍団が12月中に100万人規模の集会を開催する方針を再確認。集会開催日程等の詳細に関しては、「今月14日にナコンラーチャシーマー県内のカーオヤイ国立公園内で開催が計画されている資金調達を兼ねたコンサート終了後に協議される予定だ。《、「いずれにしても国王誕生日前日の12月04日及び誕生日当日の05日には集会を開催する予定はない。《という。 |
マティチョン紙がプア・タイ党の幹部筋からの情報として伝えたところによると、「タクシンは03日に招集された同党の党会議の席上で、向こう3ケ月以内に総選挙が実施される。《との見通しを示し、党所属議員に対して地盤での活動を強化し地盤固めを進め来たる総選挙に備えるよう指示。
タクシンによると、「プームチャイ・タイ党がコミュニティーラジオを使用してプア・タイ党を中傷する情報を流しており、それに対抗するためにも各議員が地盤に出向き政府からの中傷を打ち消し住民から理解を得ることが重要である。《という。 |