タイクーデター Thai Coup d'état
2006年09月19日(火)夜半
目次はこちら → 目次 |
2683年01月01日(日) | 今年は05月までに総選挙が実施される見通しだが、チュアン下院議長は、「一部の政治家は今もなお政治と金銭を混同しており、次期総選挙では有権者の買収が横行することが予想される。」、「このような腐敗については、議会が実施した世論調査でも回答者の多くが懸念を抱き、解決策を講ずるよう求めているとの結果が出ている。」と述べた。 チュアン議長は、「『欲深い政府を望まないのなら、欲深い者を下院議員に選んではいけない。』と国民に伝えるキャンペーンを展開しなくてはならない。誠実な政府を望むなら、誠実な人を下院議員に選ばなくてはならない。腐敗した人に投票したなら、腐敗した政府が誕生し、国民と国が被害を受けることになる。」と訴えた。 |
支那が「清零」政策を解除したことに伴いタイを訪れる支那人観光客が大幅に増加すると予想されているが、タイ国政府観光庁(TAT)のユタサック長官はこのほど、ビジネス部門に対し、従業員に武漢肺炎ワクチンを追加接種させるよう呼びかけた。これは、ホテルやレストランのスタッフ、旅行関係者など外国人観光客と接する機会のある人々が武漢肺炎に感染する恐れがあるため。 支那ではここに来て武漢肺炎の感染者が急増。従来株の感染拡大が表面化しているだけとの指摘がある一方、新しい変異株が出現した可能性を懸念する声も一部で上がっている。 | |
01月02日(月) | 次期総選挙後に行われる首相選について、ポンペット上院議長はこのほど、「上院議員の大多数が同じ首相候補に投票することはなく、意見が分裂する見通し。」と述べた。総選挙の首相選では、25議席以上を獲得した政党がそれぞれ3人まで擁立する首相候補の中から上下両院議員の投票によって首相が選ばれることになる。同議長によれば、「上院議員は首相選で誰に投票するかをすでに決めているはずだが、今のところ論争が起きるのを嫌って誰を首相に推すかを明確にしている上院議員は1人もいない。」 関係筋によれば、「今年の総選挙における首相選では、プラユット現首相とプラウィット副首相(中核与党パラン・プラチャーラット党党首)の2人が首相の座を競う。」との見方が出ているが、ポンペット議長の指摘でこの見方の現実味が増す格好となった。 |
タナコン首相府相によれば、「今のところ03月末に下院議員の4年の任期が満了となって05月に総選挙が実施されることになっているが、現在の政治状況から判断して、任期満了の直前にプラユット首相が下院を解散し、予定より早く総選挙が実施される可能性がある。」 | |
01月03日(火) | 支那は01月08日から、自国民に対するの渡航制限を緩和。多くの支那人旅行者がタイを訪れることが予想される中、武漢肺炎ウイルスの感染が拡大する懸念も広がっている。 タイ保健省アヌティン大臣は01月03日、「支那の旅行制限の緩和に対応して、タイはすでに武漢肺ウイルスに対する効果的な対策を講じているため、支那人の到着に対して特別な措置を講じないことを決定した。」と語った。到着する中国人に対する検査は実施されない。 アヌティン大臣は、「タイで入手可能なワクチンは、依然として免疫を生み出すことができる。免疫を得るために、ブースター接種することを推奨する。」と述べ、さらに「感染爆発が再発しないという保証はないため、人々はマスクの着用や社会的距離の実践などの予防措置を取り続けて、武漢肺炎の拡散を防ぐ必要がある。」と続けた。 |
タイ政府によると、武漢肺炎に感染して12月25~31日に入院した者は2111人(12月18~24日2900人)、死者は75人(同89人)。12月31日時点で入院中で人工呼吸器を装着している患者は352人(12月24日413人)。 | |
01月04日(水) | 下院総選挙がここ数ヶ月のうちに実施されることから、最大野党「プア・タイ党がある政党と連立政権を構えることを計画している。」との情報がネット上に出回っているが、同党のチョラナン党首は、「この情報がプア・タイ党の信用を落とそうとした誤情報である。」と強調。「プア・タイ党は次期総選挙で圧倒的勝利を収めて単独で政権を樹立することを目指しているが、これを阻止しようとする者が誤情報を拡散している。」という。 なお、2019年の前回総選挙でプア・タイ党は最多議席を獲得したものの、獲得議席数で第2位のパラン・プラチャーラット党の連立工作にしてやられて政権の座を手にすることができなかった。 |
01月05日(木) | プラユット首相はルアムタイ・サーンチャート(UTN)党に参加する意向を明らかにしているが、関係筋によれば、プラユット首相は週明けの09日にも正式に同党に入党する見通し。また、中核与党パラン・プラチャーラット党(PPRP)や与党プラチャーティパット(民主)党に所属する複数の議員が新党に移籍はしないものの首相の入党手続きに同席するという。 総選挙では25議席以上を獲得した政党がそれぞれ3人まで擁立できる候補者の中から上下両院議員の投票によって首相が選ばれることになるが、ルアムタイ・サーンチャート党は首相選に参戦できるよう少なくとも25議席の獲得を目指している。 |
01月08日(日) | 「最大野党プア・タイ党は次期総選挙で大勝してタクシンの帰国を実現することを目指している。」との見方が出ているが、チョラナン同党党首は、事実ではない。」ときっぱり否定。 タクシンは2008年に汚職絡みの裁判で被告となっていたにもかかわらず国外逃亡し、その後事実上の亡命生活を続けているが、プア・タイ党は未だにタクシンの強い影響下にある政党とされている。 同党首は、「タクシンの帰国はわが党のプランにはないし、我が党が中心になって政権を構えたとしてもどうこうできるものではない。」としている。 |
タイ政府によると、武漢肺炎に感染して01~07日に入院した者は997人(12月25~31日2111人)、死者は58人(同75人)。07日時点で入院中で人工呼吸器を装着している患者は247人(12月31日352人)。 | |
01月09日(月) | プラユット・チャンオーチャー首相兼国防相(元タイ陸軍司令官、68)は、側近らが設立した新党ルアムタイ・サーンチャート(タイ団結国家建設、United Thai Nation Party、พรรครวมไทยสร้างชาติ)党に入党。すでに同党の公式Facebookページの看板写真には、プラユット首相が登場。 プラユット首相は、クイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センターで開催されたルアムタイ・サーンチャート党の決起集会に出席。入党の申し込みをして、終身会費2千Bを納めた。その後、党のジャケットを着用している。プラユット首相は党員への挨拶で「党員になったとはいえ、人生の大半を軍務に就いていたため、軍人としてのイメージを完全に払拭することはできない。それでもそれでも適応するように努める。」と述べた。 プラユット首相はこれまで、与党第1党で親軍王党派のパラン・プラチャーラット党の支持を受けてきたが、同党の党員ではなかった。来年05月までに行われる議会下院(定数500、任期4年)選挙では、事実上自前の政党であるルアムタイ・サーンチャート党から首相を目指すと見られる。 決起集会にはプラユット首相のほか、ドーン副首相兼外相、タナコーン首相府相、アサウィン前クルングテープ都知事らが出席。 ルアムタイ・サーンチャート党にはパラン・プラチャーラット党、与党第3党で保守系のプラチャーティパット(民主)党などから保守王党派の政治家が流れ込んでいる。最近の政党支持率調査で、与党陣営はタクシン派、民主派の野党陣営に大きく水を開けられており、保守王党派の票をルアムタイ・サーンチャート党、パラン・プラチャーラット党などが奪い合う構図になると、選挙での劣勢がさらに強まりそうだ。 |
09日にクルングテープで開催された新党ルアムタイ・サーンチャート党の決起集会にプラユット首相が出席し、ここでプラユットが総選挙後の首相選に同党の候補として立候補することが発表されたが、元中央選挙管理委員会委員のソムチャイは同日、「プラユット首相の行為が法律違反に該当する。」として選管に捜査するよう要請。 2013年から18年にかけて選管委員を務めたソムチャイによれば、「選挙法では選挙日の180日前から公職にある者が勤務時間中に選挙運動をするのを禁じているが、プラユット首相は執務時間中に公用車を使って党大会の会場まで出掛けるなど選挙法に違反する行為があった。」 | |
01月10日(火) | 中核与党パラン・プラチャーラット党(PPRP)はこのほど、「次期総選挙後の首相選としてプラウィット党首(副首相)だけ擁立する予定。」と発表。法律では総選挙で25議席以上獲得した政党は首相選にそれぞれ3人まで候補を擁立することができる。 2019年の前回総選挙での首相選ではPPRPが擁立したプラユットが首相に選ばれることになった。プラユットがパラン・プラチャーラットに入党することはなかったが、数ヶ月前までは次期総選挙でもパラン・プラチャーラットから首相選に立候補するものと見られていた。だが、プラユットは先に新党ルアムタイ・サーンチャート党に正式に参加し、同党から首相選に立候補する予定と表明された。次期総選挙の首相選ではプラユットとプラウィットの真っ向勝負となる公算が大きいが、プラウィット氏は「兄弟のような2人の関係に変わりはない。」と強調している。 |
01月12日(木) | プラユット首相は次期総選挙後の首相選に新党ルアムタイ・サーンチャート党から立候補する見通しだが、首相がこのほど、同党の複数の幹部を首相顧問に任命したことから、最大野党プア・タイ党が「不適切だ。」と反発。 プア・タイ党のチラユ議員によれば、「この人選は明らかな倫理違反ではないものの、プラユット首相は『全ての政府機関は首相顧問に協力しなくてはならない。』としており、公金が顧問によって恣意的に使われる恐れがあるため、適切な人事とは言えない。」 一方、この批判に対し、タナコン首相府相は、「顧問の任用は首相の権限内であり、顧問に特権は与えられていない。顧問によるいかなる予算申請にも首相の承認が必要。」と釈明。 |
プラユット首相は次期総選挙後の首相選に新党ルアムタイ・サーンチャート党から立候補する見通しだが、プラユット首相がこのほど、同党の複数の幹部を首相顧問に任命したことから、最大野党プア・タイ党が「不適切だ。」と反発。 プア・タイ党のチラユ議員によれば、「この人選は明らかな倫理違反ではないものの、首相は『全ての政府機関は首相顧問に協力しなくてはならない。』としており、公金が顧問によって恣意的に使われる恐れがあるため、適切な人事とは言えない。」 一方、この批判に対し、タナコン首相府相は、「顧。問の任用は首相の権限内であり、顧問に特権は与えられていない。顧問によるいかなる予算申請にも首相の承認が必要」と釈明。 | |
01月15日(日) | タクシンの末娘で、タクシン派の最大野党プア・タイ党の幹部であるペートンターン(36)はこのほど訪問先のウドンタニー県で、「総選挙後の首相選にプア・タイ党から出馬する用意がある。」と述べ、首相就任に強い意欲を見せた。総選挙では25議席以上を獲得した政党がそれぞれ3人まで擁立できる候補者の中から上下両院議員の投票で首相が選ばれることになっている。 ペートーンターンは、「首相選に立候補する用意ができているか?」との質問に対し、「できている。」と返答。プア・タイ党はまだ首相候補を決めていないが、関係筋によれば、プア・タイ党は02月か03月に首相候補3人を決め、発表する予定。 |
01月16日(月) | タイ政府によると、武漢肺炎に感染して08~14日に入院した者は969人(1~7日997人)、死者は65人(同58人)だった。14日時点で入院中で人工呼吸器を装着している患者は203人(1月7日247人)だった。 |
01月17日(火) | 中核与党パラン・プラチャーラット党(PPRP)は、記者発表を行い、次期総選挙に向けた同党の公約などを説明。具体的にはここで党首のプラウィット副首相は、「首相に就任する用意ができている。」と明言。「パラン・プラチャーラット党が再び政権運営を担うことになった場合、月々の福祉手当を700Bに増額する。」と約束。 プラウィット副首相はさらに、「パラン・プラチャーラットが打ち出した複数の政策が成果を齎しており、国民もよく理解しているはずだ。」と強調。 |
01月18日(水) | 釈放と引き換えに支那人から現金を脅し取ったなどとして、タイの捜査官ら16人が14日、逮捕された。逮捕されたのはタイ版FBIの法務省特捜局(DSI)の捜査官5人、警官9人、兵士1人、支那人通訳1人。全員が容疑を否認している。 タイでは、多数の支那人がタイ警察高官などの影響力を使い違法な方法でタイ国籍を取得し、様々な違法ビジネスを展開している疑いが強まり、世間の注目を集めている。タイ警察によると、こうした支那人犯罪組織の捜査の一環で、12月22日、クルングテープ都内の太平洋に浮かぶ島国のナウル共和国の前総領事が以前住んでいた住宅にDSIの捜査官、警官らが踏み込み、匿われていたと見られる支那人2人(報道により11人)を逮捕した。このうちの1人はパスポート偽造などで国際手配されていた。捜査官らは釈放と引き換えに現金を渡すよう犯人を脅し、前総領事宅にあった現金約800万B(報道により合計950万B)のうち400万Bを現場近くのガソリンスタンドで受け取った。250万Bは証拠品として押収した。容疑者2人は釈放後出国した。 、裏事情に詳しい実業家の支那系タイ人、チューウィットが一連の疑いを様々な証拠を出してメディアで公開したことから、警察が捜査し、逮捕に繋がった。 ソムサック法相は18日、トライヤリットDSI局長を中央科学捜査研究所(CIFS)の所長代行に異動した。事実上の左遷と見られている。DSIで起きたとされる不祥事について事実関係を解明すべくしっかり調査を行うために一時的に局長を外したものと見られる。また、この人事ではCIFS所長を務めていたスリヤがDSI局長代行を務めることになった。 DSIを巡っては、今月08日、クルングテープ都の高速道路を猛スピードで走行していた高級車ベントレーが乗用車に追突して横転させ、子供含む6人に怪我をさせた事故で、元DSI高官を名乗る男が捜査を妨害しようとした疑いも浮上している。ベントレーを運転していた男は連立政権に参加する小規模政党の党首の弟で実業家。男は事故直後、所轄の警察署に現れたDSI元高官と名乗る男の口添えで、アルコール呼気検査を拒否した。後に血液検査を受け、アルコールと違法薬物の覚醒剤、ケタミンが検出された。男は取り調べ後、保釈された。 |
01月19日(木) | タイ最高検察庁は、支那人、チャイナット(通称、トゥーハオ)ら41人を、麻薬密売、資金洗浄、組織犯罪などで起訴。警察は綿密な捜査を実施しており、その報告書は332頁にも及ぶものとなっている。 トゥーハオはタイの有力政治家の縁戚でタイ警察大佐のタイ人♀と結婚し、タイ国籍を取得した。タイの支那系犯罪組織の幹部と見られる。タイ当局は昨年11月にトゥーハオをクルングテープ都で逮捕し、これまでにクルングテープ都内の邸宅、高級車、現金、宝飾品など50億B相当を押収。 支那系犯罪組織の摘発は、昨年10月、裏事情に詳しい実業家の支那系タイ人、チューウィットの情報提供を受け、タイ警察がクルングテープ都内のビルで違法営業していたナイトクラブの手入れを行ったことが発端。このナイトクラブは客のほとんどが支那人で、摘発時の尿検査で、支那人♀51人、♂48人から違法薬物の陽性反応が出た。 手入れ後、チューウィットが、支那人による違法ビジネスに関する情報を警察やメディアに提供し、捜査が本格的に動き出した。チューウィットによると、トゥーハオの組織にはタイ警察幹部が深く関わっているとされ、これまでにトゥーハオの妻を含む警官幹部6人が停職処分を受けた。 |
01月23日(月) | タイ政府によると、武漢肺炎に感染して15~21日に入院した者は627人(08~14日969人)、死者は44人(同65人)。 21日時点で入院中で人工呼吸器を装着している患者は178人(14日203人)。 |
在タイ日本国大使館によると、クルングテープ都内のクルングテープ文化芸術センター前(パトゥムワン交差点周辺(BTSナショナル・スタジアム駅近く))で反政府グループ等による抗議活動が先週末以降行われており、今後数日間継続する見込み。 タイに滞在中の日本人に注意喚起。会場周辺では交通渋滞、交通規制も予想される。抗議活動は特に夜間に激化する傾向があり、過去には抗議参加者以外の一般市民が衝突に巻き込まれ負傷した事例もある。 | |
与党プームチャイ・タイ党党首のアヌティン副首相兼保健相はこのほど、「次期総選挙においてームチャイ・タイ党はクルングテープで可能な限り多くの候補者を擁立する予定であり、多数の議席獲得に自信がある。」と述べた。 ームチャイ・タイ党は選挙地盤が主に東北部で、2019年の前回総選挙ではクルングテープで1議席も獲得できなかった。だが、次期総選挙についてアヌティン党首は、「都内の全ての選挙区で議席獲得を見込んでいる。我が党の政策と各候補者の頑張りにかかっている。」と述べた。 今のところ次期総選挙は05月07日投開票の見込みだが、同党首は、「プラユット首相が早期の解散・総選挙に打って出たとしても我が党は対応できる。」と明言。 | |
01月25日(水) | 在タイ日本国大使館によると、01月25日12時30分頃から14時過ぎまで、クルングテープで反政府グループによる抗議活動が行われる予定。 12時30分頃、民主記念塔前集合(ラチャダムヌン通)、その後、自動車等で刑事裁判所前(ラチャダピセーク通)へ移動。 14時頃から刑事裁判所前で演説集会。 |
01月27日(金) | タクシンの末娘でタクシン派最大野党プア・タイ党幹部のペートンターンは、タクシンのタイ帰国について、「自力で戻ってくる。プア・タイ党の力を借りる必要はないと思う。」と述べた。 タクシンはニューヨーク訪問中の2006年09月に軍事クーデターで首相の座を追われ、そのまま帰国せずに英国などに滞在していたが、2008年に帰国し、汚職容疑で裁判に掛けられることになった。しかし、同年08月裁判所の許可を得て北京を訪問したまま帰国せず、現在に至るまで事実上の亡命生活を続けている。 ペートンターンは、「父はいつ帰国するかは口にしていない。外国生活が長いので、帰国したいと考えているかもしれないが、『党を巻き込みたくない。』と言っているので、父の気持ちを尊重したい。」と述べ、「タクシンの帰国に関して中核与党パラン・プラチャーラット党と取引をしようとしている。」との噂が一部で出ていることに対し、「そのような事実はない。」と明言。 |
01月28日(土) | プラユット首相は、チュムポン県でルアムタイ・サーンチャート党が催した選挙関連キャンペーンで初めて同党の党員として演説を行い、次期総選挙の後2年間首相を務める用意があると明言。 通常首相の任期は4年だが、憲法裁判所が昨年、「『同一人物が首相を務めることができるのは8年まで』との憲法規定に従ってプラユットが次期総選挙後の首相選で再び首相に選ばれても2025年までしか首相を務めることはできない。」との判断を示している。 プラユット首相はルアムタイ・サーンチャート党が次期総選挙で25議席以上を獲得して首相選への参加資格を得た場合、同党から首相選に立候補することを予定している。 |
01月29日(日) | 総選挙実施に不可欠な2つの改正基本法が28日に官報で発表され発効したことで、いつ総選挙を実施しても良い状況となったが、プラユット首相は29日、「今のところ下院を解散して総選挙に打って出るつもりはない。」と述べ、選「挙管理委員会が選挙の準備をするには時間が掛かる。」とも付け加えた。プラユット首相によれば、「総選挙を実施するにはまず選管に時間を与える必要がある。」 下院議員の4年の任期は03月23日に満了となるが、その場合、45日以内あるいは05月07日に総選挙が実施される。また、任期満了前に首相が下院を解散した場合は総選挙は解散の45~60日後に総選挙が実施される。 |
01月30日(月) | 在タイ日本国大使館による02月01日11時から、ビルマで2021年02月01日に軍事クーデターに抗議する集クーデター発生から2年目に合わせて、クルングテープの在タイビルマ大使館前(サトーン通、BTSセントルイス駅付近)で在タイビルマ人による抗議集会が行われる見込み。 在タイ日本国大使館はタイに滞在中の日本人に対し、集会現場に近づかないよう呼びかけている。現場周辺では交通渋滞、交通規制も予想される。 ビルマでは2020年11月に総選挙が実施され、アウンサンスーチー国家最高顧問兼外相率いる与党の国民民主連盟(NLD)が勝利した。選挙で大敗したビルマ軍は21年02月にクーデターを起こし、アウンサンスーチー最高顧問ら政権幹部の身柄を拘束し、実権を掌握。その後、クーデターに抗議する市民らを武力で弾圧し、これまでに数千人を殺害したとされる。少数民族の支配地域にも軍事的圧力を強め、北部、東部などでビルマ軍と少数民族の戦闘が続いている。 |
法律専門家として定評のあるウィサヌ副首相はこの程、「早期の下院解散・総選挙の可能性は低い。」との見解を示した。これは選挙管理委員会が400に及ぶ小選挙区を再確定するに45日程度、少なくともまる1ケ月掛かるためという。今のところ下院議員の4年の任期は03月23日に満了となることから、総選挙は05月07日投開票となる見通し。 ウィサヌ副首相によれば「、下院の解散は首相の専権事項であり、首相が決断すればいつでも下院を解散できる。また、下院解散となれば、新たに下院議員を選ぶために総選挙が実施されることになる。ただ、小選挙区再確定がまだできていないため、下院解散があってもそれに合わせて速やかに総選挙を実施することはできない。」 | |
02月06日(月) | タイ警察庁入国管理事務所(イミグレーション)のパクプムピパット所長は、違法なビジネスに関わっている支那国人投資家への違法なビザ発給について、入管業務に携わっている警官100人以上が関与している可能性があることを明らかに。具体的には、幹部3人を含む警官110人が金銭を受け取って、観光ビザでタイにやって来た外国人、とりわけ支那人に就労が可能な長期滞在ビザを不正に発給したり、発給を受けるのを手助けしたりしていた。 警察当局は今後の調査で不正の実態を明らかにして行く方針で、懲戒処分や刑事罰が科されることになるという。調査の責任者であるスラチェート警察庁副長官は、「今週中に調査結果を警察庁長官に提出できる見通し。」と話している。 |
02月07日(火) | 05月実施見通しの総選挙に向けて各党が政権を執った場合の政策を発表しているが、プラユット首相は、「このような大衆迎合的な政策が実施された場合、国に大きな財政的負担がかかる恐れがある。」と警告。 例えば、最大野党プア・タイ党は1日当たり最低賃金を現在の300B台から一挙に60Bに引き上げ、新卒者の初任給を月2万5000B以上に引き上げることなどを公約に掲げている。この他、複数の政党が福祉手当の大幅増額などを打ち出している。 プラユット首相は、「(これらの政策を具体化すれば)国に大きな財政的負担が掛かることに注意してほしい。ある政党は福祉の拡充に8000億B以上を割り当てるとしているが、財源はどうするのか。理解に苦しむ。」と話している。 |
02月09日(木) | 「ルフィ」を名乗る強盗団のリーダー格とされる渡辺優樹(38)。フィリピンから強制送還になり、日本に到着。渡辺優樹(38)は日本へ向かう機内で特殊詐欺事件に関与したとして、窃盗の疑いで逮捕された。各報道によると渡辺優樹(38)は、2017年頃にタイに滞在しており、タイを特殊詐欺の拠点としていた。2017年12月には、渡辺優樹(38)が運搬係を使って現金約3700万円をタイに持ち込ませようとしたが、中部国際空港で現金は没収され、その後に受け子ら男女8人が逮捕された。 |
02月10日(金) | 中核与党パラン・プラチャーラット党(PPRP)党首のプラウィット副首相は、同党が次期総選挙で勝利して再び政権を担当することになったら「タイの人口約7000万人のうち約2000万人を貧困状態から救い出すべく国民の所得を増やす政策を実施する。」と約束。「人々が旱魃で苦しむことがないようにするとともに人々が土地を得て生計を立てられるようにする。」という。 同副首相は、「我々は貧困をなくすために可能なあらゆることをするつもりだ。わが党が政権の座に再び就いたら2000万人が貧困状態から抜け出すことができる。」と力説。 |
02月11日(土) | タクシン派の最大野党プア・タイ党の幹部で、タクシンの末娘、ペートンターンは「プア・タイ党が次期総選挙で大勝する。」と公言しているが、ワンチャイ上院議員は、「たとえ同党が総選挙で最多議席を獲得したとしても上院議員の何人かは首相選でペートンターンに投票することはない。」との考えを示した。 総選挙では下院議員500人が選ばれてから下院議員と上院議員250人の計750人による投票によって首相が選ばれる。同議員は、「プア・タイ党は総選挙で大勝してペートンターンを首相にする方針と聞いているが、それはプア・タイ党が(勝手に)思い描いていること。私も私の仲間(の上院議員)も彼女には投票しない。」と述べている。 首相選では上下両院議員の過半数すなわち376人の賛同が得られれば首相の座を獲得することができるが、現上院議員は大半が軍部寄りのため、タクシン派は厳しい闘いを余儀なくされそうだ。 |
02月12日(日) | ワンチャイ上院議員が先頃、タクシン派の最大野党プア・タイ党が総選挙で大勝し、タクシンの末娘のペートンターンを首相に選ばれることを阻止する考えを示したが、これに対しては同党のみならず上院議員の中からも批判的な意見が出ている。 チョラナン同党首は、「ワンチャイ議員の発言は我党の支持者とペートンターンの表現の自由を侵害するものだ。」と非難。また、キティサク上院議員は、「ペートンターンは首相を務めるには経験不足。」としているものの、「ワンチャイ議員は上院の代表ではない。」と述べ、「上院議員全員がワンチャイ議員に同調しているわけではない。」との考えを示した。 2019年の前回総選挙でプア・タイ党は最多議席を獲得したものの、パラン・プラチャーラット党による慣例無視の多数派工作に敗れ、政権を構えることができなかった。 |
02月14日(火) | 複数の上院議員が次期総選挙における首相選で首相続投が可能になるようプラユットに投票する意向を示しているが、プラユット首相は、「上院を私の言いなりにすることはできない。」と明言。「影響力を行使して首相選で上院議員に同氏を選ばせることなどできないと説明。 首相選では、総選挙で25下院議席以上を獲得した政党がそれぞれ3人まで擁立できる候補者で首相が争われることになり、下院議員500人と上院議員250人の計750人が投票権を持つ。 |
02月16日(木) | タイ国会での一般討論最終日、プラユット首相は、タイに存在する支那系犯罪組織の幹部とされる支那生まれのチャイヤナットにタイ国籍が付与されたことについて野党側が政府の責任を追及したのに対し、「国籍取得を認めたのはインラック政権。」と反論。タクシンの妹のインラックが首相を務めた同政権は現在の政権を支持している勢力とは敵対関係にある。 プラユット首相によれば、「支那人チャイヤナットがタイ国籍を取得したのはインラック政権下の2011年であり、また、現政権下で警察などが摘発に動き出すまでチャイヤナット絡みの不正疑惑は手つかずのまま放置されていたのが現実。」 |
02月17日(金) | 最大野党プア・タイ党のチーフ・アドバイザーで、タクシンの末娘でもあるペートンターン(36)は、同党が東北部ウボンラチャタニー県で開催した支持者集会で「機会が与えられたならば、この国の次の首相になる用意ができている。」と明言し、自身に対する「年が若く、経験が少ない。」といった批判に対し「建設的でない。」と反論。 総選挙後の首相選では、25議席以上を獲得した政党がそれぞれ3人まで候補者を擁立することができる。プア・タイ党はペートンターンを候補の1人に選ぶ見通しであるが「党から首相選出馬を要請されたら受けるか。」との質問に対しペートンターンは、「もし国民が支持してくれるなら最善を尽くす。」と返答。 |
プラユット首相は、他の政党に移籍する時間を現議員に与えるため、下院議員の任期4年が満了となる03月23日を待たずに議会を解散する意向。 タイの法律規定では、下院総選挙に立候補する者は、投票時に90日間以上、連続して同一政党に所属していなければならない。03月23日に下院任期が満了することから中央選挙管理委員会は06月07日の投開票を見込んでいるが、この場合、政党の変更・入党の期限は02月07日となり、既に過ぎている。しかし、首相権限を行使して下院を任期満了前に解散した場合、同一政党に30日間以上所属していれば、選挙に立候補できる。このため、プラユット首相は所属政党の変更を予定している下院議員への便宜を図るため、任期満了前の下院解散を決断。 | |
02月21日(火) | 中央選挙管理委員会は先日、03月23日に下院議員の4年の任期が満了し総選挙は05月07日に実施されるとの見通しを示したが、プラユット首相は、「選管の示したスケジュール通りに総選挙を実施できるよう03月初めに下院を解散する。」と述べた。 下院議員選挙に立候補するには同一政党に一定期間以上所属していることが条件となっているが、その期間は任期満了の場合90日、下院解散の場合30日となる。 |
02月23日(木) | 総選挙後の首相選には25議席以上を獲得した政党が3人まで候補者を擁立することが可能だが、与党第2党のプラチャーティパット(民主)党は、チュリン党首(副首相兼商務相)1人だけを首相選に立候補させることを再確認。サティット同党副党首は先ごろ、アピシットも首相選に立候補させる可能性に言及していたが、これによって首相経験者のアピシット元党首(58)が首相に再登板する可能性はなくなった。 |
下院議員30人以上が新党のルアムタイ・サーンチャート(タイ団結国家建設)党に移籍する見通し。政界筋によれば、「ルアムタイ・サーンチャート党は総選挙後の首相選にプラユット首相を出馬させる方針であるが、首相候補擁立には所属政党が総選挙で25議席以上を獲得している必要があり、ルアムタイ・サーンチャート党への大量移籍はこの条件を満たそうとしたもの。」 同筋は、「これらの議員は月曜日(02月27日)にクルングテープ都パヤタイ区の党本部に集まり、プラユット首相から党のジャケットを着せてもらい、一緒に写真を撮る予定。」 | |
02月26日(日) | タクシンの末娘で、最大野党プア・タイ党幹部であるペートーンターンはこのほど、同党が中核与党パラン・プラチャーラット党と密約を結ぼうとしているとの見方を全面的に否定。 プア・タイ党が水面下でPPRPに接近しつつあるとの見方は、警察絡みの不正疑惑を立て続けに暴露しているチューウィット元下院議員が示したもの。密約の内容は、2党が手を組んで、PPRP党首のプラウィット副首相を首相とする連立政権を樹立するというもの。チューウィットは「プア・タイ党は本心では自党から首相を出そうとは考えていない。」 これに対し、ペートーンターンは、「プア・タイ党が他党と裏工作を進めている事実はなく、また、しっかりと人選を行って有望な人材を首相選に擁立しようとしている。」と強く反論。 |
伝統的に南部で人気のある与党第2党プラチャーティパット(民主)党については、「最近の選挙の結果などから人気に陰りが見られる。。」と指摘されているが、首相経験者で元同党党首のチュアン下院議長はこのほど、「人気低下が気掛かりではあるものの、南部でプラチャーティパット党の人気が地に落ちる。」「ことはない」と明言。 「プラチャーティパット党から議員が離れており、今後さらに多くの議員が離党する可能性がある。」と見られているが、チュアン議長によれば、「チュリン党首(副首相兼商務相)を嫌っていることが原因ではなく、本当の理由はプラチャーティパット党に在籍していたのでは総選挙で当選を勝ち取ることができないのではないかという恐怖心。」 プラチャーティパット党を離れた議員の中には、他党から2億Bの資金提供の話があったため、離党を決意したという者もいるという。下院解散後、政党を移籍して総選挙に出馬することが可能になるため、引き抜き合戦がさらに激化することが確実視されている。 | |
02月28日(火) | 警察絡みの不正疑惑を立て続けに暴露している元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員が最近、与党プームチャイ・タイ党に批判的な発言をしている。これについて、プラユット首相は、首相の所属する新党のルアムタイ・サーンチャート(タイ団結国家建設)党がチューウィットを使ってプームチャイ・タイ党に攻勢を掛けている。」との見方を否定。 この見方はチューウィットがルアムタイ・サーンチャート党関係者と親しげにしているのが目撃されたことによるもの。プラユットによれば、「チューウィットは首相として連立政権を構成する政党と良好な関係を維持する必要があり、チューウィットが与党に対する敵対的キャンペーンに関与することはない。」 チューウィットはプームチャイ・タイ党所属のサクサヤムが「大臣を務める運輸省の鉄道プロジェクトの入札に不正があった。」と指摘している他、大麻に関する同党の方針も批判している。 |
タクシン派の最大野党プア・タイ党はこのほど、総選挙に向けた支持拡大キャンペーンの一環として、「2027年までに企業従業員の月給の最低額を2万5000Bに引き上げる。」と約束。 パオプーン、プア・タイ党副幹事長によれば、「タクシンの妹インラックが首相を務めていた11年前、月給最低額が1万5000Bに引き上げられた。しかし、その後これまでに物価が17%、労働生産性(労働者1人当たりまたは1時間当たりに生産できる成果を数値化したもの)が20%以上上昇しているものの、月給が上がっていないのが現状。」と指摘。「これは経済成長に貢献した従業員が受けるべき恩恵を受けていないことを意味している。プア・タイ党はこれを是正する必要がある。」と同副幹事長は訴えている。 | |
03月02日(木) | プラユット首相が参入したことで新党のルアムタイ・サーンチャート(タイ団結国家建設)党の注目度が高まっているが、トライロン、ルアムタイ・サーンチャート(タイ団結国家建設)党副党首はこのほど、「ルアムタイ・サーンチャート党が相当額の提供を条件にプラチャーティパット(民主)党議員を取り込もうとしている事実はない。」と明言。 プラチャーティパット(民主)党のチュリン党首(副首相兼商務相)は先頃、「プラチャーティパット(民主)党所属議員を引き抜こうとしている政党がある。」と指摘。党名こそ挙げなかったものの、「友人の池から魚を釣り上げるようなもの。」などと述べ、それがルアムタイ・サーンチャート党であることを示唆していた。 これに対し、元プラチャーティパット(民主)党幹部のトライロンは、「他の政党から誰かを金でルアムタイ・サーンチャート党に引き抜こうとしたことなどない。」と強く反発。 |
03月03日(金) | タイ憲法裁判所は、「サクサヤーム・チッチョープ運輸相が建設会社ブリチャルーン・コンストラクションの所有者であることを隠蔽してる。」という野党の訴えを受理し、運輸相の職務を停止。 タイの現行憲法は閣僚が企業の株式を所有したり経営に関わることを禁止しており、憲法裁が違反と認定した場合、サクサヤーム運輸相は失職する。 ブリチャルーンはブリラム県の政治、経済に強い影響力を持つチッチョープ家が1996年に設立。プラユット軍事政権下の2014~2017年に運輸省から4億Bを超える公共工事を受注。サクサヤームは「2019年にプラユット政権に加わる前に所有するブリチャルーン株を知人に売却した。」と主張。 サクサヤームは1990~2000年代に首相府相などを歴任したネーウィン・チッチョープの弟。ネーウィンは政界を引退したとしているが、サクサヤーム、アヌティン副首相兼保健相らが所属する与党第2党プーム・チャイタイ党の影の党首。 |
03月05日(日) | タイ保健省によれば、タイでは武漢肺炎の検査と治療に約4440億Bが費やされた。費用のおよそ半分に当たる約2600億Bが2020~22年における検査と治療に使われた。ワクチンの調達と配布にかかった費用が約780億B、過去3年間における武漢肺炎関連の賠償と医療従事者への特別手当が575億Bあまり。 世界保健機関(WHO)によれば、タイにおける武漢肺炎検査の陽性者は470万人あまり、02月25日時点での死亡者3万3911人。 |
03月06日(月) | 野党カーウクライ(前進)党のパコンウット議員によれば、建設会社株の保有を隠蔽していた疑いで03月03日に憲法裁判所から職務停止命令を受けたサクサヤム運輸相について、野党陣営が公民権停止を憲法裁に請求を計画している。その理由は、「『国会議員は予算案の検討において予算を増額してはならない。』という憲法144条にサクサヤム運輸相が違反したからだ。」という。サクサヤムは与党プーム・チャイタイ党の幹事長。 |
03月07日(火) | 下院法務道義人権委員会の元顧問、ソンタヤはこのほど、「部外者が党運営に影響力を行使している。」として最大野党プア・タイ党の解党を中央選挙管理委員会に請求。 タイの法律では党に所属していない者が党の運営に関わることはできないとされている。このため、プア・タイ党の実質的党首とされるタクシンの同党に対する影響力が過去にも問題視され、同党解党が請求されたことがある。 ソンタヤ氏によれば、「タクシン派の重鎮とされるナタウットは政治活動が禁止されているものの、プア・タイ党で政治活動をしている他、プア・タイ党のチョラナン党首も部外者の党運営関与を許している。」 |
「下院議員の政党移籍を可能にするため03月初めに下院を解散して選挙管理委員会のスケジュール通りに05月07日に総選挙を実施できるようにする。」と述べていたプラユット首相が03月に入ったにも拘わらず何も動きを見せていない。これについては複数の学識経験者から「選管による選挙区の区割り作業が完了するのを待っているため。」との見方が出ている。 選挙区に関しては、外国人も加えた住民数に基づいて定数を決めるというこれまでの方法が憲法裁判所によって否定されたことから区割りの見直しが必要となっている。下院議員の4年の任期は03月23日に満了となる。任期満了の場合、法律では下院議員選挙に立候補する者は選挙日の時点で同一政党に90日以上所属していることが必要とされている。一方、首相が下院を解散した場合は立候補する者の選挙日時点での政府所属期間は30日で良いとされている。そのため、05月07日に総選挙を行うとしたら、政党所属日数の関係から、任期満了・総選挙となった場合は政党移籍が不可能になってしまう。 | |
03月08日(水) | プラユット首相が下院議員の任期満了となる03月23日の3日前に下院を解散するという見方がある。これについて質問を受けたウィサヌ副首相は、「法的に問題はない。」と返答した。「仮に任期満了の前日に首相が下院を解散したとしても法的には問題はない。」と言う。 関係筋によれば、任期満了の直前に下院を解散した場合も任期満了となった場合も中央選管が示した予定通りに05月07日に総選挙が実施されることに変わりはない。だが、下院選出馬条件の政党所属期間が前者の場合は30日、後者の場合は90日とされており、政党を「移ろうと考えている現職下院議員は政党移籍が不可能となる。このため、プラユット首相はこれら議員に配慮して任期満了前に下院を解散する。」と明言している。 |
03月09日(木) | プラユット首相は、「クーデターは2014年のものが最後で、もう起きることはない。」と明言。クーデターについては、プラウィット副首相が最近言及したこともあってか、「総選挙を前に懸念が高まっている。」とも伝えられている。 プラユット首相によれば、「2014年05月の軍事クーデターは深刻な政治的混乱・対立を収めるために決行されたものだが、そのような深刻な対立は現在、存在しない。」このクーデターによってタクシン派プア・タイ党を中核とするインラック政権に終止符が打たれることになった。2014年のクーデターは当時陸軍司令官だったプラユット首相が主導したもので、タイが立憲君主制に移行した1932年から数えて19回目のクーデター。 |
03月11日(土) | プラユット首相は先頃、「タイで軍事クーデターが起きることはもうない。」と明言したが、学識経験者たちによれば、軍部が今後クーデターを起こすのは容易ではないものの、特に政治的動乱など尋常ではない状況になった場合にクーデターが起きないとは言いきれない。」例えば、「05月に実施される総選挙でプラユット首相らに代表される保守派が敗北して長年にわたって軍部と敵対してきたタクシン派のタイ貢献党が政権を構えるようなことがあれば、軍部が再び力で同政権を潰しに掛かることも考えられなくもない。」と指摘する学識経験者もいる。 この他、軍部を支持基盤とするプラユット首相やプラウィット副首相の支持を受けた人物が国軍内で最も力があるとされる陸軍司令官に選ばれなかった場合、軍事クーデターが起きる恐れがある。 |
03月12日(日) | 最大野党のタクシン派プア・タイ党は、ピサヌローク県で行った選挙キャンペーンで「プア・タイ党が総選挙で議席獲得数の目標を達成して政権を構えることが可能になったとしても、現連立政権の中核であるパラン・プラチャーラット党と手を組むことはない。」と再確認。また、同党は今回のキャンペーンで支持基盤である農民層にアピールすべく、同党が政権を執ったら農民の借金返済を3年間猶予する措置を講ずるなどと約束。 タクシン派はこれまでに何度か軍事クーデターで政権の座を追われたことがあるが、軍部はパラン・プラチャーラット党などの保守勢力を支持しているとされる。また、プア・タイ党は2019年の前回総選挙で最多議席を獲得したものの、政権樹立には失敗している。 |
03月13日(月) | 警察絡みの不正疑惑などを次々に暴露している元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員は、国家汚職制圧委員会(NACC)に対し、サクサヤム運輸相と所属するプームチャイ・タイに関連するとされる不正疑惑4件の捜査を正式に要請。 チュウィット氏は今回の要請について「政治的な駆け引きではない」と説明するとともに、「タイ威信党をたたきつぶすつもりだ」と宣言した。サクサヤム運輸相は建設会社株の保有を隠していた疑いで現在、運輸相を停職処分となっている。 |
中央選挙管理委員会はこのほど、プラユット首相がチーフ・ストラテジストを務めるルアムタイ・サーンチャート(UTN)党のピラパン党首に対し、党関係者が君主に関連して不適切な発言をすることがないよう文書で警告。これは同党が02月25日にナーコンラチャシーマー県で行った選挙キャンペーンでチーフ・アドバイザーのトライロンが君主について不適切な発言をしたことによるものと言う。中央選管によれば、トライロンの発言は政党や候補者が君主を選挙運動に巻き込んではならないという選挙運動関連法に抵触する恐れがある。 なお、不敬疑惑の発言については、その内容を公にすることも不敬罪に問われる恐れがあるためマスコミで詳細が報じられることはない。 | |
03月14日(火) | タナコン首相府相は閣議前に、記者団の質問に応え、プラユット首相兼国防相が20日に議会下院(定数500、任期4年)を解散する予定であることを明らかに。下院は23日に任期満了となる。下院選は05月07日に行われる見通し。 各種世論調査によると、下院選はプラユット首相ら王党派・保守派と対立するタクシン派の野党プア・タイ党が優勢だ。王党派・保守派は都市部や若年層で支持を失い、内紛、分裂も表面化した。ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が選任した非民選の議会上院(定数250、任期5年)も投票するため、野党陣営は下院選で圧勝しない限り政権奪取が困難な状況。 |
03月15日(水) | 刑事裁判所で、クルングテープ都ディンデン区の高架高速道路下で2021年に反政府勢力がデモを行った際に警察車両に火を付けて燃やそうとした10代の2人に禁錮2年の実刑判決。検察によれば、少年2人は同じ学校の学生で、容疑を認めている。 警察によれば、2021年08月11日、戦勝記念塔の近くに集結したデモ隊がディンデン区で機動隊に行く手を阻まれて過激な行動に出たもので、これによる器物損壊などの被害は210万Bほどに上った。 |
連立政権の中核をなすパラン・プラチャーラット党の党首を務めるプラウィット副首相は、「私が首相になれたらどの政党の政策であろうと国家・国民のためになるものであれば実施する。」と明言。 「総選挙が間近に迫っていることから各党が支持票を増やそうと政権の座に就いたことを前提に様々な政策を実施する。」と発表しているが、プラウィットによれば、「総選挙後の首相選で当選したら、委員会を設置して各党が発表した政策について検討し、その中から実施する政策を決める積り。」 | |
03月16日(木) | 警察絡みの不正疑惑などを立て続けに暴露している元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員が与党プームチャイ・タイ党を「ぶっつぶす。」と公言して同党に関係するとされる不正疑惑を「暴露」にしているが、同党はこのほど、同党から総選挙に立候補する予定の約400人に対し、チューウィットを名誉毀損で訴えるよう求めた。不正疑惑暴露に対する同党の反撃と受け取られている。 同党幹部は、「チューウィットの発言は総選挙を目前にしたこの時期にプームチャイ・タイ党の評判を傷つけることを目的に周到に計画されたもの。」 |
03月19日(日) | 関係筋によれば、野党第1党のプア・タイ党は先頃、次期総選挙における下院議席の獲得目標数をこれまでの250議席から310議席に引き上げた。 同党は2019年の前回総選挙で下院の小選挙区350議席、比例代表150議席の計500議席のうち最多の136議席を獲得したものの、獲得議席数で第2位のパラン・プラチャーラット党の多数派工作に敗れて政権を構えることはできなかった。プア・タイ党のチョラナン党首は、「プア・タイ党は最低でも310議席を獲得してプラユット勢力を排除し、プア・タイ党による政権を樹立する。」と宣言。 |
03月20日(月) | プラユット首相兼国防相(元タイ陸軍司令官)は、03月末で任期満了となる議会下院(定数500、任期4年)を解散。05月に下院選が行われる見通し。 現与党陣営はルアムタイ・サーンチャート党、親軍政党で与党第1党のパラン・プラチャーラット党、与党第3党のプラチャーティパット(民主)党など中核の4党を合わせた支持率が22~23%程度で、苦戦が予想される。ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250、任期5年)も投票するため、現与党陣営は130議席前後を獲得すれば政権を維持できる可能性がある。プア・タイ党は単独で310議席を獲得し、世論を背景に、上院に対し、首相指名選挙でプラユット首相に投票しないよう、圧力を掛ける構え。 タイでは大衆迎合的な政策で人気を集めたタクシン政権(2001~2006年)以来、経済発展が遅れていた東北部と北部の住民、クルングテープの中低所得者層の支持を集めるタクシン派と、伝統的な支配層、南部住民とクルングテープの中間層を中心とする反タクシン派の抗争が続いている。反タクシン派が重視する王室、軍、官僚機構を中心とした伝統的な階級・民族秩序に東北部・北部の住民と中低所得者層が挑戦する形で、タクシン派が選挙で勝ち続ける一方、軍や裁判所を操作する反タクシン派が軍事クーデターや司法判断でタクシン派政権を倒すという形態が続いた。 2014年には、民主党が主導した大規模な反政府デモをきっかけに、タクシン派の民選政権が軍事クーデターで倒され、プラユット軍政が発足した。軍政は内外の圧力を受け、2019年に8年振りとなる下院選を実施。獲得議席数がプア・タイ党に次ぐ2位となったパラン・プラチャーラット党が多数派工作で下院の過半数を抑え、加えて上院の支持を得て、プラユット首相の続投を勝ち取った。 * タイ政局の主な動き 2001年 警察官僚から実業家を経て政界入りしたタクシン率いる政党が、地方、低所得者層へのばら撒き政策を掲げ、議会下院選で勝利。タクシンが首相に。 2005年 任期満了に伴う下院選でタクシン派政党が議席の75%を得て圧勝。タクシン首相が2期目。 2006年 タイ王室の権威に挑戦する姿勢を見せ始めたタクシン首相に特権階級、王党派の中間層らが反発し、クルングテープで大規模なデモ。タクシン首相が下院を解散、総選挙に踏み切るが、反タクシン派のプラチャーティパット(民主)党がボイコット。憲法裁判所が選挙無効の判決。09月に軍事クーデターが発生し、タクシン政権崩壊。 2007年 軍事政権が民主主義を制限した新憲法を制定。民政移管のため実施された下院選で2代目タクシン派政党が勝利。タクシン派政権発足。 2008年 反タクシン派デモ隊がクルングテープの首相府、スワンナプーム空港などを占拠。最高裁判所が選挙違反でタクシン派政党を解党し、政権崩壊。民主党を中心とするアピシット連立政権発足。 2010年 クルングテープ都心を占拠したタクシン派デモ隊を軍が鎮圧。90人以上が死亡、約2000人が負傷。 2011年 下院選で3代目タクシン派政党が勝利。タクシンの妹のインラックが首相に就任。 2013年 インラック政権・与党がタクシン派と反タクシン派の政治抗争で投獄、訴追された人に包括的な恩赦を与える恩赦法案の成立を図る。10月、民主党が大規模な反政府デモを開始。12月、インラっク首相が下院を解散。 2014年 1月から反タクシン派デモ隊がクルングテープの主要交差点を占拠。02月の下院選は民主党がボイコットした上、民主党系のデモ隊が投票を妨害し、03月に憲法裁が選挙無効の判決。05月07日、幹部官僚人事をめぐる職権乱用を理由に、憲法裁がインラク首相ら10閣僚を解任。05月20日、プラユット陸軍司令官が戒厳令を布告し、実権を掌握。同22日、クーデターを宣言し、インラっク政権崩壊。プラユット陸軍司令官が首相に就任。 2017年 プラユット軍事政権が民主主義を制限した新憲法を施行。インラっク前首相が汚職裁判の判決前に国外に逃亡。 2019年 下院選が行われ、タクシン派政党が第1党となるが、第2党となった親軍政党パラン・プラチャーラット党が複数の政党を抱き込み、首相指名選挙で勝利。第2次プラユット政権発足。 |
03月12日~18日に入院が確認された武漢肺炎ウイルスの感染者数は178人(平均して1日あたり25人)、死亡者数は5人(平均して1日あたり1人)。 今年の累積感染者数は4563人、死亡者数は260人。 | |
03月21日(火) | プラユット首相による下院解散の請求を国王が承認された旨の詔書が03月20日に官報で発表されて発効し、下院議員の任期が満了となる23日のわずか3日前に下院が解散されることになったが、中核与党パラン・プラチャーラット党(PPRP)所属の下院議員だったルアンクライは、行政裁判所に対し、詔書発効を緊急に差し止めるよう、すなわち下院解散を一時的に無効にするよう請求。 ルアンクライによれば、「プラユット首相には下院を解散する権限があるものの、『速やかに総選挙を実施するため下院解散が必要。』という首相の説明は納得しがたい。これは法律で『総選挙は任期満了の45日以内、下院解散の45-60日以内に行わなければならない。』と規定されていることによるもので、速やかに総選挙を実施するのであれば任期満了を待つ方が良い。」 また、下院選立候補条件の政党所属期間が任期満了では90日間、下院解散では30日間となっていることから、プラユット首相は「下院を解散すれば、所属政党を変更できる。」とも説明した。ルアンクライによれば、「『プラユット首相が所属する新党ルアムタイ・サーンチャート党から総選挙に立候補したい。』と考えている者が中核与党パラン・プラチャーラット党などに少なくないとされることから、ルアムタイ・サーンチャート党への移籍すなわちUTNの獲得議席数増加を可能にするために下院を任期満了を待たずに解散したと考えられる。」 |
03月20日の下院解散を受けて中央選挙管理委員会は翌21日、総選挙が05月14日投開票で実施され、その1週間前の7日に期日前・不在者投票が行われると発表した。期日前投票をする有権者は03月27日~04月13日の期間に登録をする必要がある。総選挙後の首相選に関しては、各党は04月04~07日に候補者3人までの氏名を報告する必要があり、総選挙で25議席以上を獲得した政党の候補者の中から上下両院議員の投票で首相が選ばれる。 また、投票は有権者の義務となっていることから、投票できないかできなかった有権者は05月07~13日か05月15~21日の期間中にその理由を当局に報告する必要がある。立候補届は小選挙区(400議席)が04月03~07日、比例代表(100議席)が04月04~07日に行われる。 | |
03月22日(水) | 事実上の亡命生活を続けているタクシンはこの程、末娘のペートンターンの政治家として能力が優れており、有能な首相になれるとの考えを示した。ペートンターンはタクシン派の野党第1党プア・タイ党の幹部で、総選挙後の首相選に同党から立候補すると見られている。 タクシンは、「ペートンターンは実直で勉強家。小さい時から私のそばにいて政治を学んできた。その知識、経験から首相としての能力は私を上回っているだろう。」と話している。 なお、プア・タイ党が今回の総選挙でも最多議席を獲得する可能性が高いと見られるものの、軍部の影響が強いとされる上院議員も首相選では投票権があるためペートンターンが同党から首相選に出て選ばれるかどうかは不透明。 |
総選挙が05月14日投開票で実施されることになったが、ここに来てプラユット首相が出馬するか否かに政界観測筋や学識経験者の関心が集まっている。議員資格取得は政治的影響力を残すことなどが目的と考えられるが、出馬するなら小選挙区ではなく比例代表の可能性が高いと見られている。 プラユット首相は前回の2019年総選挙では立候補せずに下院議員資格を得ないままパラン・プラチャーラット党(PPRP)の候補者として首相選に出て首相に選ばれた。このため、これまでパラン・プラチャーラット党の党員でも下院議員でもないままプラユットは首相を務めてきた。ただ、所属政党であるルアムタイ・サーンチャート党(UTN)が規定議席(25議席)を獲得して首相に指名された場合、プラユットは法規定により2年後にそのポストを失うことになる。憲法裁判所によれば、同一人物が首相を務めることができる期間は最長8年で、プラユットの場合はすでに6年首相を務めている。そのため「政治的影響力温存のため議員資格を取得するのではないか。」との見方が強まっている。 ルアムタイ・サーンチャート党は25日に小選挙区と比例代表の立候補者名を発表する予定であり、これでプラユットが総選挙に出馬するか否かがはっきりする。 | |
03月23日(木) | 最大野党プア・タイ党はクルングテープ都内バンタットトーン通のスタジアム・ワンで17時30分から第1回目の大規模選挙キャンペーンを実施する。ここでクルングテープの全33選挙区に擁立する立候補者の氏名を発表する予定。 クルングテープ選挙区では、前回の2019年総選挙において、それまで南部とクルングテープに強かったプラチャーティパット(民主)党が1議席も獲得できず、プア・タイ党とのちに中核与党となるパラン・プラチャーラット党がそれぞれ9議席、12議席を獲得している。 |
「現中核与党パラン・プラチャーラット党のプラウィット党首(副首相)とプームチャイ・タイ党のアヌティン党首(副首相兼保健相)が両党が総選挙で十分な議席を得た場合は協力して連立政権を樹立することで意見が一致した。」と伝えられている。 これについてはプラユット首相が所属するルアムタイ・サーンチャート党が連立樹立に参加しないことを前提にしたものとの見方も出ているが、プラユット首相は、記者の質問に対し、「それ(ルアムタイ・サーンチャート党が連立から除外されること)は恐れていない。国民に見捨てられるのを恐れているだけだ。」と返答。 また、プラユットが再び首相に選ばれるには、ルアムタイ・サーンチャート党が総選挙で25議席以上を獲得して首相選に参加する資格を得ることがまず必要だが、ルアムタイ・サーンチャート党が新党であり、プラユット首相も人気絶大とは言いがたい状況であることから25議席獲得を危ぶむ声も聞かれている。 | |
03月26日(日) | 約15年間、タイに戻っていないタクシンが先頃日本を訪問した際、「総選挙の結果に関わりなく、余生を家族と一緒に過ごせるのであれば、タイに帰国して服役する用意がある。」と発言したと報じられたが、これについては複数の学識経験者や上院議員が「本心とは思えない。」との見方。「タクシンの『帰国・服役』発言は、総選挙でタクシン派プア・タイ党の得票数を伸ばすことを狙った選挙対策と考えられる。」 タクシンは2006年にニューヨーク滞在中に起きた軍事クーデターで首相の座を追われ、その後帰国して汚職の罪に問われたものの、2008年07月31日、保釈中に裁判所の許可を得て支那を訪れたままタイに帰国せず、事実上の亡命生活を続けている。 |
03月27日(月) | タクシン派の最大野党プア・タイ党のプムタム副党首は、「プア・タイ党と中核与党パラン・プラチャーラット党がパラン・プラチャーラット党党首のプラウィット副首相を次期首相とするという密約を交わした。」との見方について「事実無根。」と述べ全面的に否定。 この「密約」はパラン・プラチャーラット党のウィラット副党首から漏れたものという。同副党首によれば、「プア・タイ党に強い影響力を持つタクシンがプラウィットPPRP党首を首相とすることに同意した。」 だが、プムタム副党首は、「彼は夢でも見ているのだろうか。そのような事柄は党の役員会に決定権があるが、役員会は何も決めていない。」と一蹴。プア・タイ党では、総選挙後の首相選において軍部の影響を受けている上院議員の意向が結果に強く反映されないよう、310議席以上の獲得を目指しており、自党から首相を出すという方針に変更はないという。 |
プラユット首相が所属するルアムタイ・サーンチャート党が関係筋によれば、プラユットは今回の総選挙で比例代表での立候補はしない見通し。 「プラユットが首相を続投となった場合、タイの法律ではあと2年しか首相の座に留まれない。そのため、任期切れ後も政治的影響力を保つため比例代表で出馬する」との見方も出ていた。 今回、比例代表不出馬を決めた理由としては、同党幹部が比例代表名簿の上位となることがほぼ確定していること、プラユットはその知名度の高さから小選挙区で勝てる可能性が高いこと、プラユットはルアムタイ・サーンチャート党がの第1首相候補として総選挙後の首相選に立候補することが決まっているが、首相の条件に下院議員であることは入っていないことなどが挙げられている。 | |
03月28日(火) | プラユット首相が所属するルアムタイ・サーンチャート党の幹部、タナコン首相府相は、「プラユットは今回の総選挙では比例代表にも小選挙区にも出馬しない。」と明言。同党は比例代表に出馬する候補者の人選をすでに完了しており、プラユットが立候補しないことも了承済みという。タナコンは、「プラユットはルアムタイ・サーンチャート党の党員、チーフ・ストラテジストとしてルアムタイ・サーンチャート党の選挙運動を率いることに変わりはなく、何も問題はない。」と説明。 また、プラユット首相は、「総選挙に出ないのは(首相の任期期限の関係で)首相に選ばれても首相を2年しか務められないことが原因か。」との質問に対し、「それは関係ない。ただフルタイムの国会議員になりたくないだけ。」と返答。 |
04月01日(土) | サムットプラカン県で影響力を持つチョンサワット(54)が03月31日、ブリラム県で催されたカーレースに参加したあと心臓発作で急死したが、の葬儀の場でチョンサワットの父親のワタナ元副内相の音声が流された。それによると、ワタナ元副大臣は、チョンサワットがこれまで率いてきた地元レベル、国政レベルの政治グループを今後も存続させる意向。 ワタナは2008年に職権乱用で最高裁の有罪判決を受けているが、その前に国外に逃亡中で、現在も所在不明。このような事情から息子の葬儀にもかかわらず列席せずに音声クリップだけ送ってきた。葬儀にはプラユット首相が花輪を贈り、プラウィット副首相は自ら参列した。 |
04月02日(日) | サトゥン県の軍キャンプ敷地内にイスラム教施設が建設されたことに「特定の宗教を優遇するもので法律に違反す。る」といった批判が出ている。南部を管轄する陸軍第4管区の広報担当者は「モスクではなく、単なる礼拝所だ。」と説明。 タイ南部は回教徒が比較的多く、同キャンプに配属されている軍人の約半数が回教徒。「回教徒は1日5回の礼拝が義務となっているため、回教徒の兵士に便宜を図るため、礼拝所を新設した。」と言う。 モスクは回教委員会によって管理・運営されているが、キャンプ内に建てられた礼拝所はそこまでの規模でないとしているが、野党プア・タイ党幹部のペチャラワットは、「私はいかなる宗教も差別するつもりはないが、財務局との取り決めに礼拝所の建設は盛り込まれていなかった。」と指摘している。 |
04月03日(月) | 設立から2年が経過したルアムタイ・サーンチャート党に所属するプラユット首相は、「私が再び首相に選ばれても2年後には首相の座を去らなければならない。そして、その時はピラパンルアムタイ・サーンチャート党党首に後任を任せたい。」と述べた。 法律で同一人物による首相在任期間は最長8年とされており、憲法裁判所から「プラユットはすでに首相を6年務めている。従って総選挙後の首相選で再び首相に選ばれても2025年までしか首相を務められない。」との判断が示されている。 ルアムタイ・サーンチャート党の立候補予定者を激励するためにクルングテープ都ディンデン区のにクルングテープ・ユースセンターにやって来たプラユット首相はここで、「私が再び首相に選ばれても、2年で時間切れになる。その後はルアムタイ・サーンチャート党の党首で、ルアムタイ・サーンチャート党の第2番目の首相候補であるピラパンが私の後を継いでほしい。私は彼に絶対の信頼を置いている。」と明言した。 |
04月05日(水) | 「連立政権の中核をなしてきたパラン・プラチャーラット党と最大野党プア・タイ党が密約を交わした。」という疑いについては関係者が否定しており、根も葉もない噂との見方も強まっていたが、ここに来てこの疑惑に再び注目が集まっている。それは、パラン・プラチャーラット党党首のプラウィット副首相の親友の妻が比例代表でプア・タイ党から総選挙に立候補することが明らかになった。 この女性はプア・タイ党の比例代表名簿100人の22番目で、プラウィット党首と士官学校で同級生だったノパドン大将(上院議員)の妻のプラウィーヌット。関係筋によれば、比例代表名簿の40位までは「安全地帯」とされ、当選する可能性が高い。報道によれば、2党が手を組んで総選挙後の首相選でプラウィットを首相に選ぶことが密約の中身という。 |
04月06日(木) | 最大野党プア・タイ党は04月05日に催した選挙イベントで、同党が政権の座に着いたら景気刺激策の一環として16歳以上の人全員に1万Bの電子マネーを給付すると約束。しかし、総額5000億Bが必要となり、その財源は国民が納めた税金となることから賛否両論が巻き起こっている。 なお、この件については、中核与党パラン・プラチャーラット党所属のチャイウット、デジタル経済社会相もプラユット首相を支持するルアムタイ・サーンチャート党所属のタナコーン首相府相も「まだ詳細がわからない。」としてコメントを避けている。 |
04月08日(土) | プア・タイ党が「プア・タイ党が政権を執ったら16歳以上の国民全員を対象に電子マネーで1万Bを給付する。」との選挙公約を打ち出し、話題となっているが、中央選挙管理委員会筋によれば、プア・タイ党に対し資金源を説明するよう命令したという。 中央選管のサウェーン事務局長は、「予算プア・タイ党は電子マネー給付について選管に連絡済みとされるが、関係筋によれば、「法律では資金源も明らかにする必要があり、同党はこの点を選管にまだ説明していない。」 |
04月16日(日) | 最新の世論調査で「プラユットもプラユットが所属するルアムタイ・サーンチャート党も有権者から絶大な支持を得ていないとの結果が出た。」と報じられたが、これについて質問されたプラユット首相は、「誰に投票し、誰に国政を任せるかを決める権利は国民にあり、私にはない」と述べ、国民の判断には素直に従うしかない。」との考えを示した。 また、「投票までにルアムタイ・サーンチャート党の支持率を引き上げる方策は?」との質問に対し、プラユット首相は、「大衆迎合的な公約をするのではなく、ルアムタイ・サーンチャート党が経済・社会問題にどのように取り組もうとしているかを国民に理解してもらうことが重要。」との考えを示した。 |
04月18日(火) | 最大野党プア・タイ党の首相選立候補者であるペートンターン(タクシンの末娘)は記者会見で、「2006年と2014年の軍事クーデターに関与した者とプア・タイ党が手を組むことはない。」と明言。 2006年09月の軍事クーデターではタクシンがニューヨーク滞在中に首相の座を追われ、また、2014年05月の軍事クーデターではタクシンの妹、インラックが首相を務めた政権が倒されることになった。ペートンターンは、「最近の調査ではあなたの支持率がやや下がっているが、これはプア・タイ党が敵対している政党と連立政権を構えるか否かをはっきりさせていないためではないか」との質問に対し、「私は軍事クーデターは好きではない。とりわけ比較的最近起きた2つのクーデターは嫌いだ。」と返答。「2014年のクーデター首謀者であるプラユット首相などが所属する政党と政権樹立で協力する可能性はない。」との考えを示した。 |
06月01日からタイに入国する外国人から1人当たり空路300B、陸路と海路150Bを徴収するはずだったが、現在、この入国料徴収システムの構築が難航。そのため、ピパット観光スポーツ相は先ごろ、空路の入国料導入を09月まで延期する考えを示した。 一方、観光業界からは徴収方法を簡素化するよう政府に求める声が続出している。政府の説明によれば、「タイ国籍を持つ者や長期滞在の外国人などは入国料徴収の対象外となっているが、実際に徴収を行う航空会社が徴収に例外を設けることに難色を示し、折り合いがついていない。」という。この問題について、プーケット観光協会のプミキティ顧問は、「徴収を延期するのなら、空路だけでなく、陸路と海路も延期すべきだ。また、徴収を航空会社に任せずに、空路・陸路・海路の入国料徴収を一元的に管理するシステムを設けてほしい。」 | |
04月19日(水) | パリで暮らすフランス人♂のYan Marchal氏(50)が04月13日、自身のFacebookページで王室批判曲を公開。プログラマーであるYan Marchalは、以前は妻や子供たちと共に18年間に渡ってタイで暮らしていたが、タイの政権批判を繰り返していたことで、2021年に「君主制を攻撃したことで国家の安全を脅かしている。」として入国拒否になった。 それ以来パリを拠点に活動を行っているYan Marchalが、有志のタイ人らと共に王室批判を含む41秒の動画を公開。「その動画が不敬罪に当たる。」として、王室派の団体がYan Marchalを告発しました。王室派の団体のリーダーは、「Yan Marchalは国家の安全を脅かす存在であり、祖国を愛していない海外在住のタイ人と協力して王室を侮辱する歌を作っているため、Yan Marchalと動画に参加したタイ人を告訴したい。」と述べている。 |
04月22日(土) | 最大野党プア・タイ党の首相候補の1人、セーターが先頃、現最大与党「パラン・プラチャーラット党と連立政権樹立で手を組むことはない。」と述べたことについて、PPRP幹部は「セーターに決定権はない。」と反論。 セーターはルーイ県で行われた選挙運動で、「プア・タイ党は2014年05月の軍事クーデターに関わった者がいる2党と連立政権を構えることはない。」と明言。2党とは、同クーデター首謀者であるプラユット陸軍司令官(当時、現首相)が所属するルアムタイ・サーンチャート党、そして、当時の軍首脳の1人、プラウィット副首相が党首を務めるパラン・プラチャーラット党の2党という。 |
04月24日(月) | ルアムタイ・サーンチャート党(UTN)の首相候補のプラユット首相は、ウドンタニー県クットチャップ郡で催されたルアムタイ・サーンチャート党の選挙集会で、「後2年首相を続けさせてほしい。」と訴え、これまで政府が実施してきた開発計画を継続したいとの意向を明らかに。プラユット首相の任期は8年までと法律で規定されていることから、すでに首相を6年務めたプラユットは首相に再選されたとしても、後2年しか務めることができない。 同集会では、今回の総選挙に出馬していないプラユット首相は、集まった人々に対し、ルアムタイ・サーンチャート党の候補者への投票を呼びかけた。 |
与党プラチャーティパット(民主)党の幹部であるラチャダー政府副報道官はこのほど、同党が性具の合法化を求めてゆく方針だと明らかに。「大人のオモチャ、アダルトグッズなどと呼ばれる性具であるが、合法化することによって、安全な商品を消費者に届けることができるよう当局による管理が可能になる。」 ラチャダー♀によれば、「具体的には、保健省食品医薬品局(FDA)やタイ工業規格研究所(TISI)がその安全性と品質を管理することになる。」 タイ行刑法では性具の売買は禁じられているが、ラチャダー♀は、「日本、シンガポール、ドイツ、チェコなどでは性具は規制されておらず、性具の生産・販売は産業として成り立っている。タイでも性具を合法化すれば、性犯罪が減少し、性絡みのトラブルで離婚するカップルも減ることが期待される。」 タイでは年間4000件あまりの強姦事件が報告されているが、実数は3万件程度ともいわれている。また、英国での研究によれば、世界の性具マーケットは2019年から年間7%程度成長しており、年間売り上げは3000億Bを上回っている。 | |
04月29日(土) | 在タイ日本国大使館によると、05月01日のメーデーに、反政府系労働者グループやビルマ人グループによる集会が行われる見込み。クルングテープにおけるメーデー集会(5月1日(月)) |
05月01日(月) | タクシン・チナワット(73)の次女のペートーンターン・チナワット(36)は、インスタグラムなどを通じ、「2人目の子どもを無事出産した。」と報告。 ペートーンターンは05月14日投票の議会下院(定数500、任期4年)選挙で、最大野党プア・タイ党の首相候補3人のうちの1人に擁立され、出産寸前まで選挙活動を続けていた。 プア・タイ党は下院選に勝利した場合、もう1人の首相候補でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリの前最高経営責任者(CEO)であるセーター・タウィーシーン(60)を首相に立てると見られている。 ドバイなどで亡命生活を送っているタクシンは次女の出産について、「7人目の孫は男の子。とても嬉しい。」、「孫の面倒をみるために帰国させてほしい。」などと、ツイッターに投稿。 |
事実上の亡命生活を続けているタクシンは、野党第1党プア・タイ党幹部で末娘のペートンターンが男の子を出産したことを受けて、「7人目の孫が生まれた。私も73歳ということもあって間もなく帰国して孫の世話をしたい。」とツイートしたが、学識経験者からは「最近の世論調査で人気上昇中との結果が出ているカーウクライ党(主要野党)に負けないようプア・タイ党の人気を盛り上げようとしたもの。」といった指摘が出ている。 プア・タイ党の首相選候補者であるペートンターンは「応援してくれた人全てに感謝する。体力が戻ったらメディアの前で話したい。」と自身のインスタグラムに書き込んでいる。 | |
05月02日(火) | 事実上の亡命生活を続けているタクシンが新たに孫が誕生したことを受けてタイに帰国する意向をツイートしたことが大きな話題になっている。これについて、与党プームチャイ・タイ党党首のアヌティン副首相兼保健相は、「彼がタイの法律に従うつもりなら帰国は可能。」と指摘。主要野党カーウクライ党の広報担当者によれば、「タクシンが帰国してもカーウクライ党の支持者に大きな影響を与えることはない。」と予想。 また、プラユット首相が所属するルアムタイ・サーンチャート党の幹部の1人は、「タクシンが帰国したいと言えば言うほど人々はプラユット首相に肩入れしたくなる。今後国内はプア・タイ党(タクシン派の野党第1党)を支持する陣営とプラユット首相を支持する陣営の2つに分断されることになる。」と指摘、 タクシンは首相在任中の汚職容疑で裁判を受けていた2008年に国外逃亡し、それ以来現在に至るまで外国で生活していて1度も帰国していない。タクシンには欠席裁判で有罪判決が下されている。 |
与党プームチャイ・タイ党党首のアヌティン副首相兼保健相はこのほど、野党第1党「プア・タイ党の首相選候補者3人のうちの1人、セーターがプームチャイ・タイ党を誹謗する発言をした。」として同氏に法的措置を講ずる構えを示した。 アヌティン党首が問題視したのは、「有権者がプームチャイ・タイ党に投票したら、プラユット首相が首相に返り咲くことになる。」とセーターが発言したとされること。関係筋によれば、「プア・タイ党から見れば、プームチャイ・タイ党もプラユット首相も同じ陣営であるが、首相ポストを狙っているとされるアヌティン党首としてはセーターの発言で十把一絡げにされたようで心外だったのではないか。」 | |
05月09日(水)朝 | 国外逃亡中のタクシン・チナワット(73)が、逃亡先から自身のTwitterアカウントで呟いた 「もう一度許可を求めさせてくれ。私は、誕生日前の07月に孫の世話をするために帰国することにした。 家族と離れ離れになってから、ほぼ17年になる。私はもう年を取った。」 タクシン・チナワットは05月01日と09日、ツイッターに「07月の誕生日前に帰国したい。」、「孫の世話をしたい」と投稿し、帰国の意向を表明。14日に下院総選挙を控えたタイでは、タクシンの次女ペートンタンが率いるプア・タイ党が選挙活動を展開中。タクシンは「プア・タイ党の負担にはならない。」としている。 タクシンは01日、「プア・タイ党首で次女のペートンタンが同日に男児を出産した。」と投稿。「来月の誕生日で74歳になるため、逃亡中に生まれた7人の孫の世話をしたい。」との意向を示した。 タクシンは2008年、汚職罪で実刑判決を受けており、帰国すれば収監される可能性がある。タイは05月14日が総選挙の日。タクシン派の最大野党であるプア・タイ党が4割近い支持を固めて優位な情勢。また先日、プア・タイ党の首相候補でタクシンの次女ペートンタン(36)が、第2子となる男児を出産した。 |
クルングテープのラーマ8世橋の主塔にルアムタイ・サーンチャート党がレーザー描画で同党のタイ語ロゴを映し出したことに「このような目的でなぜ公共物を使うことが許可されたのか。」といった批判が出ている問題で、チャチャート、クルングテープ都知事はこの程、「都庁側にミスがあった。」と認めた。 公共物にレーザー描画などを行うことは通常、禁止されている。クルングテープ都庁によれば、プラユット首相の所属するルアムタイ・サーンチャート党からラーマ8世橋近くのラーマ8世記念公園を選挙運動のために05月08~12日まで使用するとの申請があり、都庁がこれを許可した。しかし、申請書の添付書類に斜張橋のラーマ8世橋を支えている複数のケーブルを繋ぎ止めている高いタワーである主塔にレーザー描画を行う旨が書かれていたのを都庁側が見逃していたという。チャチャート都知事によれば、都庁は騒ぎになったことを受けてすぐに同党にレーザー描画を行わないよう命じたとか。 | |
事実上の亡命生活を続けているタクシンが帰国の意向を示したことについて、法律に詳しいウィサヌ副首相はこの程、「タクシンは帰国したら服役しなければならない。」と指摘。 タクシンは先頃、新たに孫が誕生したことを受けて、自身の74歳の誕生日である07月26日までにタイに帰国して孫の世話をしたいとツイート。だが、元首相は首相就任中の汚職容疑で裁判を受けていた2008年08月に裁判所の許可を得て訪れていた支那北京から逃亡し、その後に有罪判決を受けている。このため、タクシンが帰国した場合、どのような法的手続きが執られるかについてはいくつか考えられるものの、タクシンは帰国したらまず服役する必要がある。 また、プラユット首相は、タクシンのツイートに関して「総選挙が数日後に迫っている時期であり、政治的思惑があると思わないか。」との記者の質問に対し、「そんな質問をするということは、答えを知っているということ。」と微笑んで返答。プラユット首相も記者と同じ見方をしていることを示唆。 今回の総選挙は、2019年の前回総選挙同様、タクシン派のプア・タイ党が健闘するとの見方が有力。関係筋によれば、今回のタクシンの帰国願望表明については、「タクシン派政権の下での帰国を希望していることの表れであり、総選挙でのプア・タイ党の大勝と同党による政権樹立を後押しするようタクシン支持者に呼びかけたもの。」との指摘もある。 | |
05月10日(水) | 中核与党パラン・プラチャーラット党の比例代表候補、ルアンクライは、「今回の総選挙に立候補しているピター、カウクライ党党首が憲法の規定に違反してメディア株を保有しながら総選挙に出馬した。」として同党首を候補失格とするよう選挙管理委員会に要請。憲法では報道関係の株を保有したまま総選挙に立候補することはできないとされている。 同氏によれば、「ピター党首は2007年に業務を停止したテレビ局運営会社iTVの株を4万2000株保有している。」さらに同氏はピター党首が下院議員を務めていた際、iTV株保有を隠して下院議員に義務づけられている資産報告を適正に行っていなかった可能性があるとして国家汚職制圧委員会(NACC)に対し調査を行うよう要請。 iTV株についてピター党首は、「2006年に他界した父親が所有していたもので、私がこの株を管理することになったので売却しようとしたが売れなかった。」と釈明。これに対し、ソムチャイ上院議員は、「父親が逝去してから現在までに至るまでの17年間に誰にも株を譲渡しておらず、ピター党首は株を保有しているのを否定することはできない。」としている。 |
05月11日(木) | ルアムタイ・サーンチャート党に所属するプラユット首相はこの程、南部ナコンシータマラート県を訪れて集まった有権者の前で同党の候補を応援する演説を行ったが、この中で「ルアムタイ・サーンチャート党が政権樹立に必要な十分な議席を獲得できなかった場合は政界を引退する。」と述べた。プラユット首相はルアムタイ・サーンチャート党の首相候補だが、今回の総選挙には出馬していない。プラユットは、「もしさほど多くの議席を獲得できなかった時は故郷に帰って休養する。」と明言。 |
タイでは「政治の混乱を解消する」などの理由で過去に複数回にわたって軍事クーデターが起きており、「今回の総選挙の結果次第ではクーデターが起こりかねない。」との指摘もあるが、ナロンパン陸軍司令官は、「私が陸軍司令官である限りクーデターは起きない。」と力説。 タイ軍では陸地における作戦、戦闘を担う陸軍が軍部の中で最強とされており、そのトップである陸軍司令官の主導によるクーデターが何度も起きている。最近ではタクシン派と反タクシン派の対立で政治が混迷を極めていた2014年に当時陸軍司令官だったプラユット現首相の主導で05月20日に軍事クーデターが起きている。タイの軍事クーデターは第2次世界大戦後だけで十数回に及ぶ。 ナロンパン司令官は、「将来において国内が混乱し、これに軍部が反応する可能性を懸念しているか。」との質問に対し、「何も心配していない。我々は過去の教訓でたくさんのことを学んだ。」と返答。同司令官は今年09月30日に定年退官する。 | |
学識経験者のグループがこのほど、今回の総選挙で下院議席を最も獲得した政党を支持するよう上院議員に求めるキャンペーンを開始し、これに参加するよう一般市民に呼び掛けた。これは、下院議員と上院議員の投票で首相が選出される首相選において、事実上軍政に任命されたとされる上院議員の出方が読めないため、総選挙で最多議席を獲得した政党の首相候補が首相に選ばれないことも考えられることによるもの。 同グループの1人、タマサート大学のプリンヤー講師によれば、ネット上で今回のキャンペーンに賛成するか否かを答えるよう人々に呼びかけており、その結果は05月17日に発表される予定という。 | |
05月14日(日) | タイ字紙タイラットなどによると、14日投開票のタイ議会下院(定数500)選挙で、自由主義系のカウクライ党とタクシン派のプア・タイ党の野党陣営が勝利。世論調査や政治評論家は「プア・タイ党が第1党になる。」と予想したが、革新的な政策を掲げるカウクライ党がプア・タイ党を凌ぐ勢い。両党の獲得議席は300議席に迫る。 与党側は財閥、政治閥の集合体のプームチャイ・タイ党が60議席以上、プラユット首相兼国防相(元タイ陸軍司令官、69)が事実上の党首の王党派新党ルワムタイ・サーンチャート党、プラユット首相の陸軍時代の上官であるプラウィット副首相(元タイ陸軍司令官、77)が党首で与党第1党のパラン・プラチャーラット党がそれぞれ40議席前後となる見通し。与党第3党でタイ最古の政党であるプラチャーティパット(民主)党は20議席程度と壊滅的な敗北を喫した模様。 カウクライ党は国王批判を禁じた不敬罪の改正、軍の縮小と徴兵制の廃止、県知事の公選制(現在はクルングテープを除き中央から派遣される官僚が知事を務める)導入などを掲げ、タイの実権を握る王党派特権階級に正面から挑戦した。カウクライ党の予想外の大勝は、特権階級、軍に対する国民の強い不満を反映したものと言える。 ただ、総選挙後の首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250、任期5年)も投票するため、野党陣営は下院で375議席以上を確保できなければ、政権を奪取できない可能性がある。そこで鍵となるのは、プームチャイ・タイ党。同党は利益誘導型でイデオロギー色が薄い。目である大麻解禁でカウクライ党とプア・タイ党陣営と妥協できれば、野党陣営に鞍替えする可能性がある。 ![]() カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)は成績優秀で奨学金を得て米ハーバード大学の経営学と公共政策の修士号を取得した。実家の食品関連の企業を経営するなど実業家の経験もある。女優と結婚して女児を設けるが、その後、離婚した。華々しい経歴に加え、甘いマスクで女性人気が高い。 |
現存するタイ最古の政党プラチャーティパット(民主)党は14日の議会下院(定数500)総選挙で獲得議席が25議席に留まる大敗を喫し、同日夜、チュリン党首(67)が辞任を表明。 チュワン国会議長(84)、アピシット前党首(58)といった清廉なイメージの政治家が歴代党首を務め、タイ的な民主主義の守り手といった役割を果たしてきたが、民主派都市中間層と民主主義を軽視する王党派エリートを同時に支持層とする矛盾を覆い隠せなくなり、双方の支持を失って歴史的使命を終えた形。 同党幹部の「アピシット(58)が党首に復帰するのではないか。」との見方が出ている。党首を長年務め、首相も経験したアピシット氏は前回総選挙で民主党が大きく議席を減らしたことの責任を取って党首を辞任している。同党関係筋は、「アピシットが党首就任を拒否した場合、若くて能力のある人物が党首に選ばれることになろう。チュリンに党首再任を求めることはないだろう。」 プラチャーティパット(民主)党は1946年設立。1990年代にはチュアンが2度、2008~2011年にはアピシットが、首相として連立政権を率いた。2011年の下院選では159議席を獲得、宿敵であるタクシン元首相派に破れ第2党となり、下野した。2014~2019年のプラユット軍事政権を経て、2019年に行われた下院選では、支持層である王党派と民主派をそれぞれ新党に奪われ、52議席と大敗。プラユット首相率いる親軍・王党派政権に与党第3党として加わり、チュリン党首が副首相兼商務相を務めた。 今回の選挙では、親軍政権に加わったことで民主派の支持を失った上、党内王党派がプラユット首相率いる王党派新党に大量移籍し、総崩れとなった。強固な地盤だった南部を失い、かつて人気を誇ったクルングテープでは競り合うことすらできずに議席0と惨敗した。 | |
プラユット首相はルアムタイ・サーンチャート党党本部で、「私と我が党を支持してくれた有権者に感謝したい。私は国益のために最大限努力し、国の発展を支持している。民主主義を尊敬している。」と発言。ただ、「下院議席が半数に満たない政権誕生の可能性をどう思うか。」との報道陣の質問には答えなかった。 | |
05月15日(月) | ![]() タイ下院(定数500)総選挙が14日実施され、選挙管理委員会の途中集計(開票率99%)によると、王室改革などを訴える革新系野党カウクライ党が第1党、タクシン派の野党プア・タイ党が第2党につけ、民主派野党2党の議席が過半数を占める公算が大きくなった。 15日02時35分時点で、全選挙区9万5137ヶ所のうち9万4011ヶ所の投票所(98.82%)が開票した。投票率は75.11%。 小選挙区では、カウクライ党が113議席(919万8639票)、プア・タイ党が112議席(892万9212票)を獲得し、過半数を占める公算。医療用大麻を推進する現連立与党のプームチャイ・タイ党は67議席(492万1812票)、連立与党の中核で親軍政党のパラン・プラチャーラット党は39議席(393万8321票)、プラユット首相が党首のルアム・タイ・サーンチャート党は23議席(339万4397票)、連立与党のプラチャーティパット(民主)党は22議席(218万7465票)だった。 比例代表はカウクライ党が1347万9746票、プア・タイ党が1031万5469票、ルアム・タイ・サーンチャート党が447万6464票、プームチャイ・タイ党が107万9766票、プラチャーティパット(民主)党が87万3795票、パラン・プラチャーラット党が49万8989票を獲得している。 |
14日投票の議会下院(定数500=小選挙区400、比例代表100)総選挙は、民主派の野党2党が獲得議席数の1位、2位となり、過半数を抑えて勝利した。投票率は75.2%。 第1党となった革新系の新党カウクライ党は第2党のタクシン派プア・タイ党、野党陣営の小政党4党の計6党、309議席で連立政権を樹立する方針。 ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)も投票する。事実上の最大与党である上院と与党陣営が一枚岩で首相指名選挙に臨み、野党側の政権奪取を阻む可能性もある。 | |
午前10時30分 | 中央選挙管理委員会は投票後初となる選挙結果発表(非公式、開票率約98%)を行った。投票率は75.22%と前回(2019年)総選挙の74.87%を上回り、過去最高となった。 獲得議席数(全500議席)であるが、現野党カウクライ党150、現野党プア・タイ党141、現与党プームチャイ・タイ党71、現政権党パラン・プラチャーラット党41、プラユット現首相の所属するルアムタイ・サーンチャート党36、現与党プラチャーティパット(民主)党25となった。以下、チャートタイ・パタナー党10、プラチャーチャート党9、タイ・サーン・タイ党6、チャートタイクラー党2、プアタイ・ルアムパラン党2となり、7政党が1議席を獲得。 小選挙区と比例代表区の内訳であるが、小選挙区はカウクライ党とプア・タイ党がともに112議席を獲得。第3位はプームチャイ・タイ党の68議席だった。一方、比例代表区の得票数はカウクライ党が1413万6838票で38議席を獲得したのに対し、プア・タイ党は得票数1079万5470票、獲得議29議席となり、カウクライ党に後れを取った。なお、比例代表区の3位はプームチャイ・タイ党で投票数112万406票、議席数3。 今後、連立交渉に入るが、カウクライ党の政策は他の政党にとり協働が難しいものがあるため、多くの有識者は難航必至としている。プラユット首相の所属するルアムタイ・サーンチャート党は獲得票数で主要な野党・与党に及ばず、ルアムタイ・サーンチャート党の首相候補であるプラユットが首相選で再び首相に選ばれる可能性は小さいと見られているが、同党のピヤパン党首は、「プラユットは今後もわが党のチーフ・ストラテジストであり続ける。」と述べた。プラユット首相は先に「我が党が新政権樹立に必要な議席数を獲得できなかった場合は故郷に帰って静養する。」と述べ、政界引退の意向を示していた。 |
タイ選挙委員会が15日に発表した暫定開票結果によると、カウクライ党は151議席(小選挙区112、比例代表39)、プア・タイ党は141議席(同112、29)を獲得した。カウクライ党は首都クルングテープの33小選挙区のうち32で勝利したほか、プア・タイ党の地盤の北部や王党派が強い南部でも議席を奪った。 獲得議席数3~6位は与党陣営の4党で、財閥、政治閥の集合体のプームチャイ・タイ党が71議席(小選挙区68、比例代表3)、プラウィット副首相(元陸軍司令官)率いる親軍政党パラン・プラチャーラット党が40議席(同39、1)、プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)率いる王党派新党ルアムタイ・サーンチャート党が36議席(同23、13)、プラチャーティパット(民主)党が25議席(同22、3)だった。小選挙区で強いプームチャイ・タイ党以外はいずれも2019年の前回下院選から議席を減らした。 カウクライ党のピター党首は15日、選挙委の開票結果発表を受け、野党陣営の6党、309議席による連立政権を発足させる意向を表明した。首相指名選挙で上院の影響を排除するには、下院で376議席以上必要で、与党陣営からイデオロギー色が薄いプームチャイ・タイ党を引き入れる可能性が取り沙汰されたが、当面は見送る模様。ピター党首は「(選挙で示された)民意が(上院に)尊重されると期待する。」と述べた。 ![]() カウクライ党は国王批判を禁じた不敬罪の改正、徴兵制の廃止、軍の縮小、県知事公選制の導入などを掲げ、王党派、親軍派の上院と真っ向から対立する。上院議員の一部からはすでに、「王室を尊重しない人物を首相には推さない。」といった声が上がっている。 ピター党首をめぐっては、「メディア会社の株式を所有していて現行憲法に違反している。」として、王党派の活動家が公職追放を求めている。憲法裁判所が違反を認定すれば、政治生命が絶たれる。 憲法裁は2006年から続く民主派と王党派の政治闘争の中で、ほぼ一貫して王党派に有利な判決を下してきた。カウクライ党の前身であるアナコット・マイ党が2019年の下院選で躍進した際には、翌2020年、党首のタナートンが「メディア会社の株式を所有していた。」として、同氏の下院議員資格を剥奪。さらに、アナコット・マイ党がタナートン氏から選挙資金を借り入れたことを政党法違反として、アナコット・マイ党に解党命令を下し、タナートンら党幹部16人の参政権を10年間停止した。 | |
中央選挙管理委員会が05月15日に発表した非公式集計で下院(定数)において最多の152議席を獲得する見通しとなったカウクライ党だが、上院議員数人が同日、同党が不敬罪を規定した刑法112条の改定などを求めていることなどを理由に「首相選でピター、カウクライ党党首に投票しない。」と明言した。これら上院議員によれば、「カウクライ党が求めている不敬罪廃止は王室軽視を意味しており、このような政党の代表を首相に推すことはできない。」という。 総選挙で選ばれた新下院議員500人と軍政下で選ばれた上院議員250人の計750人の投票により、総選挙で25議席以上を獲得した政党の首相候補の中から首相が選ばれる。 | |
プア・タイ党は、チョラナン党首、首相候補のセーターとペートンターンら党首脳出席の下に記者会見を行い、「カウクライ党の打ち出した連立政権構想を同党として検討していく。」と発表。また、プア・タイ党がカウクライ党に対抗して独自の連立政権樹立に動く考えのないことも表明した。 一方、カウクライ党のピター党首の首相就任に早くも一部上院議員が反対を表明していることから、ランシット大学政治学部のワンウィチット講師は、「プア・タイ党がプームチャイ・タイ党(与党・70議席)と組んで連立政権を構えることにすれば、首相選で上院議員の反発を抑えることができる。」と提言。しかし、チョラナン党首は、「返答する立場にない。」と述べるに止まった。 | |
カウクライ党が総選挙で最多議席を獲得したことを受けてピタ同党党首は、現野党5党による連立政権樹立計画を発表。ピタ党首は、「総選挙でのカウクライ党の大勝はカウクライ党のピタ党首が新政権を率いるのを国民が信任したことを意味している。」と指摘。獲得議席数で第2位のタクシン派プア・タイ党幹部でタクシンの末娘であるペートンターンの選挙戦における頑張りを称賛し、プア・タイ党に連立参加を呼びかけた。 ピター党首の構想によれば、連立政権を構成するのは、カウクライ党、プア・タイ党、タイ・サーン・タイ党、プラチャーチャート党、セリールアム・タイ党、ペンタイ党の6党で、議員数は合わせて310人となる。ペンタイ党は1議席しか獲得できなかったが、タイ最南部3県の治安回復に努力してきたことが評価された。 一方、「首相選で上院議員がカウクライ党主導の連立政権樹立を支持しない動きを見せる可能性があることを懸念しているか。」との質問に対しピタ党首は、「我が党は国民の信任を得ており、何も心配していない。」と返答。 | |
05月16日(火) | プア・タイ党のスティン副党首はこの程、同党が最多議席を獲得した前進党ではなく、主要与党だったプームチャイ・タイ党と手を組んで新政権を樹立するとの見方を全面的に否定。同副党首は、「我々にそのような(プームチャイ・タイ党と組むという)計画があって、計画通りに事を運ぼうとしたなら、我が党の支持者は許さないだろう。」と指摘した。。 関係筋によれば、「カウクライ党は不敬罪改定を公約として掲げており、このため首相指名選挙で投票権を持つ上院議員の一部から批判的な意見が出ている。このため、カウクライ党を外してプア・タイ党とプームチャイ・タイ党を中核とする連立政権を樹立するのが賢明との意見が出ている。」 |
総選挙後初となる暫定閣議が、プラユット首相を議長として開かれた。プラユット首相は閣議後、報道陣の「政界を引退するのか。」との質問に微笑んで「ノーコメント」と返答。野党第1党だったプア・タイ党が元与党と手を組んで、最多議席を獲得したカウクライ党を出し抜き新政権を樹立する可能性についても沈黙した。 自身が所属するルアム・タイ・サーンチャート党が500議席中36議席獲得に留まったことについては、ルアム・タイ・サーンチャート党は新党だが、(総選挙では)満足のいく反応があった。また、ルアム・タイ・サーンチャート党はタイ社会を支える3本柱、国家・国民、宗教、君主を今後も守り抜く。」と力説。 | |
05月17日(水) | 14日投票の議会下院(定数500)総選挙で王党派与党陣営で最多の70議席を獲得したプームチャイ・タイ党は、声明を出し、152議席を獲得して第1党となった民主派野党陣営の「カウクライ党のピター党首を首相指名選挙で支持しない。」と表明。カウクライを中心とする連立政権にも加わらない。 声明では、革新派のカウクライ党が国王批判を禁じた不敬罪の改正もしくは廃止を打ち出していることに不快感を示し、「野党となっても最後まで王室を守る。」と主張。主に地方の財閥、政治閥の集合体であるプームチャイ・タイ党は王党派と対立するタクシン派に属していた政治家が多い。主要政策は大麻の解禁で、イデオロギー色は薄いと見られていた。ここへ来て王党派色を打ち出した背景には、「同党のアヌティン党首(副首相兼保健相)が議会上院の支持を得て首相の座を狙っているため。」という見方も出ている。アヌティンは地場ゼネコン(総合建設会社)大手シノタイ・エンジニアリング・アンド・コンストラクションの創業者一族出身で元社長の富豪。 カウクライ党は141議席を獲得して第2党となったタクシン派プア・タイ党など民主派の計6党、310議席で連立政権を樹立する方針を示している。しかし、「首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、首相指名選挙で上院の影響を排除するには、下院で376議席以上必要。」と見られている。 一方の王党派与党陣営はプームチャイ・タイ党とパラン・プラチャーラット党(下院獲得議席数40)、ルアムタイ・サーンチャート党(同36)、プラチャーティパット(民主)党(同25)と上院の250議席を合わせれば421議席となり、下院選で示された民意を無視すれば、首相指名選挙で容易に民主派野党陣営を打ち負かすことができる。 カウクライ党は不敬罪の改正・廃止に加え、徴兵制の廃止、軍の縮小、県知事公選制の導入などを掲げ、王党派、親軍派と真っ向から対立している。上院議員の一部からはすでに、「王室を尊重しない人物を首相には推さない。」といった声が上がっている。こうした中、カウクライ党が多数派工作に失敗し、プア・タイ党、プームチャイ・タイ党、パラン・プラチャーラット党の3党を中心とする政権が生まれるという憶測も出てきた。3党で下院の過半数を抑えるため民意を汲み取ったという形が作れ、パラン・プラチャーラット党党首のプラウィット副首相(元陸軍司令官)が上院と太いパイプを持つため、上院の支持も得られる。王党派はカウクライ党による急進的な政策転換を阻止し、プア・タイ党は事実上の国外亡命生活を送るタクシンの帰国を王党派の協力を得て実現させるというシナリオ。 |
05月18日(木) | 在タイ日本国大使館によると、05月19日(金)16時頃より反政府グループによる集会が開催される予定。クルングテープにおける抗議集会(5月19日(金)) |
憲法85条の規定により中央選挙管理委員会は、05月14日投開票の総選挙当選者の正式発表を07月13日までに行わなければならない。その結果に不満のある候補者や有権者は発表から30日以内に選管にその旨を訴え出ることができる。 政党や候補者が選挙運動に投入した費用が中央選管の定めた限度額を上回っていると考える者は、投票結果発表から180日以内に訴え出ることが可能。限度額は、小選挙区が候補者1人当たり190万B、比例代表が1政党当たり4400万B。 選挙結果の正式発表から15日以内に開催される特別国会で正副国会議長を選出。その後に開かれる国会では、上下両院議員750人の投票で376票以上を得た候補者が首相に選出される。 首相指名で問題が起きない場合は、組閣、国王陛下に対する新閣僚の宣誓式を経て08月初め頃に新内閣が正式に発足する見通し。 | |
不敬罪容疑で拘留されていた15歳の少女が18日、50日ぶりに保釈された。警察当局は同日、裁判所に対し、少女の拘留延長を請求したものの、警察はこれまでに容疑を裏付ける十分な証拠を得ているはずなどして、この請求を却下。少女の保釈を認めた。衛生状態が悪い場所で長期間拘留されたためか、少女は背中一面に湿疹があった。 少女は昨年10月にクルングテープ都庁前で行われた政治集会で王室を中傷したとして、03月28日に逮捕され、50日間にわたって勾留されていた。警察が不敬を疑った少女の言動については、それを公の場で説明することも不敬罪違反となるため、マスコミでは報じられていない。 警察当局は同日、裁判所に対し、少女の勾留延長を請求したものの、「警察はこれまでに容疑を裏付ける十分な証拠を得ている筈な。」どして、この請求を却下。少女の保釈を認めた。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。2014年の軍事クーデター以降、政権を掌握した王党派政権が不敬罪で民主派を訴追する事例が急増。タイの人権派弁護士団体によると、今年03月時点で、少なくとも237人が不敬罪で訴追されている。 今月14日に行われた議会下院(定数500)総選挙では、不敬罪の改正・廃止を主要政党で唯一掲げた革新派のカウクライ党が152議席を獲得して第得ている筈1党となった。ただ、王党派政党や非民選の議会上院が不敬罪改正に強く反発している上、民主派各党も改正に及び腰で、不敬罪の改正廃止は困難と見られている。 | |
法律の専門家として知られるウィサヌ副首相は、総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党が8党による連立政権を樹立すると発表したことについて、「これまでの政権よりしっかりしたものになる。」と指摘。カウクライ党を中核とする新政権は下院(定数500)で313議席を占めて安定多数を確保する見通し。 ウィサヌ副首相は、「私はこれまでのプラユット政権の強靱さを『鉄の船』と形容したことがあるが、カウクライ党による新政権は『鉄の船』よりさらに強靱なものとなるだろう。」と述べたる。この他、ウィサヌ副首相によれば、「カウクライ党勢力は首相指名選挙でより多くの賛成票を獲得するため、野党となる政党と良好な関係を築くよう努めるのが賢明。」 | |
総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党は、「党を含む8党が連立政権を構えることで合意した。」と発表。ピター、カウクライ党党首によれば、「連立政権に参加予定のすべて政党がピター党首を首相に推すことで意見が一致した。定数500の下院でこれら8党は安定多数の過半数、313議席を保有する。そのため、上下両院議員750人によって行われる首相指名選挙で上院議員250人のうち少なくとも63人が賛成すれば、カウクライ党の首相候補のピター党首が過半数票(376票以上)を得て首相に選ばれる。 この他、カウクライ党の示した原案を基に今後の8党の協力、新政権の政策などを盛り込んだ覚書を22日までにまとめ、これに8党の代表者が署名する予定。 | |
次期首相を決める首相指名選挙では今回の総選挙で選ばれた下院議員500人および上院議員250人の投票で過半数票(376票以上)を得た候補者が首相に選ばれることから、上院議員の動きにも関心が集まっているが、ここに来て上院議員の間で最多議席を獲得したカウクライ党のピター党首(同党の首相候補)を支持する意見が増えつつあるという。 一部の上院議員は、不敬罪に対するカウクライ党の姿勢を問題視し、ピター党首を支持しないと表明しているものの、サティット上院議員は、「下院議席の過半数を有する連立政権の誕生を支持する。」と述べ、ピター党首に投票する意向を示した。これでピター党首支持の姿勢を示す上院議員は少なくとも14人になった模様。ただ、カウクライ党が最も多くの有権者の支持を得たという事実にも拘らず、同党が求めている不敬罪を規定した刑法112条の改正を王室尊重の立場から不適切と考える上院議員も少なくないとされ、2~3ヶ月後に行われる見通しの首相指名選挙でどれだけの上院議員票が集まるのか現時点では不透明。 | |
05月19日(金) | カウクライ党のピタ党首が「2019年の前回総選挙で当選した際、法律に違反してメディア関連株保有を当局に申告せずに下院議員に就任した。」とされる問題で、関係筋はこのほど、「中央選挙管理委員会は事実関係を調査しているところであり、いずれ判断が下される。」と明らかに。「株保有に違法性がある。」と判断された場合、ピター党首は公民権停止となり、今回の総選挙への出馬・当選も無効となる。 この問題を告発したのは中核与党パラン・プラチャーラット党の比例代表候補であるルアンクライ。ルアンクライは、「ピター党首は父親の死去に伴い父が所有していたテレビ局運営会社iTVの株式4万2000株を遺産として相続している。」と訴えたが、これに対してピター党首は「株を所有していない。」と主張。 |
総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党を中核とする連立政権の誕生する可能性が徐々に高まっているが、タイ華僑団体「泰華各姓宗親総会連合会」のプラティープ副会長はこのほど、「新政権が選挙公約を実現しようと一挙に1日当たり最低賃金を大幅に引き上げることになれば、経営側が機械化を加速し、これが従業員の失業に繋がる。」などとした公開書簡をピター、カウクライ党党首に送ったことを明らかに。 プラティープ副会長はさらに、「1日当たり最低賃金を短期間に大きく引き上げたりすれば、武漢肺炎禍などで体力の落ちている企業は経営が傾き、これが税収減少につながり政府にとっても問題となりかねない。」と警鐘を鳴らした。 東南アジアには華僑が多いが、タイも例外ではなく政治・経済などの分野で多くの華僑が活躍している。副会長によれば、「新政権の経済政策は、経済運営の経験がある獲得議席数第2位のプア・タイ党に任せるのが賢明。」。 地球の癌、支那僑、内政干渉するな、支那に帰って言え。鬼畜米と支那畜に内政も外交干渉されまくりの日本。それどころか、朝鮮にアフリカにうんこ喰らいなにまで金を盗られ見返り0の世界で唯一経済停滞のボロ財布。 | |
05月21日(日) | 総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党の首相候補であるピター同党党首の首相就任実現には首相指名選挙において一定数の上院議員の賛成票が必要となるが、市民団体「タマサート・示威運動共同戦線(UFTD)」は、上院議員がピター党首以外の首相候補に投票することがないよう圧力を掛けるため23日午後5時から国会前で集会を決行するとフェイスブックを通じて宣言。 UFTDによれば、「選挙は国民が意見・要望を表明できる重要な機会であり、先の総選挙でカウクライ党が最多議席を獲得したのは多くの国民の意向が反映された結果だ。この結果を受け入れるのが民主主義」とのことだ。 上院議員の間では、カウクライ党が不敬罪を規定した刑法112条の改廃に繋がる提言をしてきたことから、これを「王室への忠誠心の欠如」として首相指令選挙でピター同党党首には投票しないとう意見も出ている。 |
05月22日(月) | 14日投開票の議会下院(定数500)総選挙で152議席を獲得して第1党となった革新系のカウクライ党、141議席で第2党となったタクシン派プア・タイ党など8党は、これら8党が連立政権を構えた場合、具体的にどのような政策を実現するかで意見が一致し、これをとりまとめた覚書に8党の代表が署名した。現時点では、中央選挙管理委員会が総選挙の投票結果を正式発表しておらず(法律では選管の正式発表は投票日から60日以内)、この発表に伴う首相指名選挙も新政権誕生もしばらく先(08月初め頃か)になる見通しだが、今回の覚書取り交わしで8党連立政権誕生の態勢が一応は整ったことになる。 また、カウクライ党が以前から求めていた、不敬罪を規定した刑法112条の改正の扱いに注目が集まっていたが、一部上院議員が反発を示しており、連立参加予定の政党からも否定的反応があったとされ、結局112条改正は覚書に盛り込まれなかった。不敬罪の改正には王党派が強く反発し、プア・タイ党などからも見送りを求める声が出ていた。これについてピター。また、カウクライ党党首は、「112条改正には今後も取り組んでいくが、この役目はカウクライ党だけが担う。」と述べ、同改正が政権の目標ではなく、カウクライ党だけの方針と説明。 覚書の前文では、国王を元首とする民主政体の維持と王室の尊重を謳い、民主派と対立する王党派への配慮を示した。主要な政策には、プラユット軍事政権(2014~2019年)が作成施行した民主主義を制限する内容の現行憲法に代わり、選挙で選ばれた憲法起草議会による民主的な新憲法の制定、民主主義に即した官僚機構、警察、軍、裁判所の改革、平時の徴兵制を志願兵制に変更し戦時下の強制徴兵を制限する、酒造などの産業自由化、最南部の県の持続的治安維持、予算配分に関する地方分権化促進、腐敗一掃に向けた透明性重視への理解促進、同性婚の合法化、現政権が事実上自由化した大麻を麻薬に再指定し、大麻の利用を制限などを挙げた。 今回の覚書調印で、カウクライ党は政権樹立に向け一歩前進した形。ただ、8党の議席数は暫定で313議席で、上下両院による首相指名選挙で過半数となる376議席に届いていない。議会上院(定数250)から支持を取り付けるしかない状況だが、上院はプラユット軍政が選任した非民選の王党派・保守派議員で占められていて、王室や軍に批判的なカウクライ党を支持するかどうかは不透明。 こうした状況から、カウクライ党が多数派工作に失敗し、プア・タイ党が与党陣営のプームチャイ・タイ党、パラン・プラチャーラット党などと組み、政権を発足させるという憶測も出ている。プームチャイ・タイ党とパラン・プラチャーラット党には元々プア・タイ党に所属していた政治家が多く、3党は手を組みやすいとされる。プア・タイ党連立政権が実現すれば、王党派と軍はカウクライ党による急進的な政策転換を阻止でき、プア・タイ党は事実上の国外亡命生活を送るタクシン(73)の帰国を王党派の協力を得て実現させることを目指すと見られる。タクシンは国外滞在中の2008年に、首相在任中に当時の妻が国有地を競売で購入したことで実刑判決を受け、以来、タイに帰国していない。 |
05月23日(火) | 歯に衣着せぬ発言で知られるワンチャイ上院議員によれば、「上院議員の大多数が、上下両院議員750人の投票で新首相を決める首相指名選挙においてピター。カウクライ党党首に投票するか否かを決めかねている。」首相指名選挙では総選挙で25議席以上を獲得したー政党の首相候補のうち過半数票を得た候補が首相に就任する。ワンチャイ議員は、「上院議員の選択肢は、ピタ党首に投票する、同党首に投票しない、棄権するの3つだが、上院議員の多くがどうするかは現時点では分からない。首相選当日まで悩む議員もいるだろう。」と話している。 |
政府関係筋はこの程、総選挙が05月14日投開票で実施されたことに伴う新政権の誕生が不測の事態が起きない場合には08月第2週頃の見通しを示した。 同筋によれば、下院議員選挙の結果は投票日から60日以内に中央選挙管理委員会が正式発表するとの法律に基づき、投票日からちょうど60日目に当たる07月13日に正式発表される見通し。その後、07月20日までに新下院議員が初登院、07月25日に特別国会が招集され、08月第1週に上下両議員の出席の下に首相指名選挙が実施される。08月第2週に新閣僚が国王への忠誠を宣誓した後に新内閣が発足し、08月半ばにプラユット暫定内閣が役割を終えることになる。 | |
ピター、カウクライ党党首はこのほど、「カウクライ党を中核とする連立政権が誕生した場合、政府が直ちに1日当たり最低賃金を一挙に450Bに引き上げて産業や経済に被害が及ぶようなことはない。」と明言。連立政権を構成する可能性のあるカウクライ党などの政党は選挙戦で労働者の待遇改善を公約として掲げており、これが「産業、経済に打撃を与えかねない。」と危惧する声が出ていた。今回の同党首の発言は、このような声に配慮したものと考えられる。 1日当たり最低賃金の一律450Bへの引き上げはカウクライ党が選挙戦で約束していたものだが、ピター党首は、「わが党は最低賃金の増額を希望している。だが、連立政権に参加見通し政党は増額で意見が異なっており、いつどの程度増額するかは政権内でよく検討して決める必要がある。」と説明。 | |
05月25日(木) | 下院総選挙での獲得議席数第1位のカウクライ党と第2位のプア・タイ党がともに下院議長ポストを要求していて不穏な雰囲気となっているが、カウクライのシリカンヤー副党首は、カウクライ党が下院議長を自党から出したい意向であることを再確認。「カウクライ党としては新政権誕生後に45に及ぶ法案を国会に提出して成立させる意向であり、そのためにもカウクライ党が選んだ人物を下院議長に据える必要がある。」 一方、プア・タイ党のスティン副党首は、「ピター、カウクライ党党首が首相に就任するのであれば、下院議長はプア・タイ党から出すのが順当。」との考えを示した。プラサート、プア・タイ党幹事長も、「我々は当初から下院議長ポストを希望すると表明している。我が党はピター、カウクライ党党首の首相就任に賛成しているが、下院議長ポストについては、先に取り交わした覚書には盛り込まれておらず、別の話。」と強調。 |
昨年06月09日からの大麻合法化で様々な事件が起きていることから、カウクライ党は選挙戦でこの問題の解決を公約に掲げたが、カウクライ党は「政府が再び大麻を麻薬に指定することがあったとしても、現在認可を受けて大麻栽培や大麻関連ビジネスに関わっている人々の権利を保護する。」と説明。 シリカンヤー、カウクライ党副党首によれば、「大麻を保健省の大麻リストに再び含めるようカウクライ党が求めているのは、警察や麻薬制圧委員会など関係当局が大麻乱用を厳格に取り締まることができるようにするのが目的で、このため、カウクライ党としては、当局の認可を受けて大麻を栽培したり、大麻ビジネスを行ったりすることに何ら問題はないと考えている。」 | |
タイ貿易産業使用者連盟(Econthai)は、新政権の中核となる見通しのカウクライ党が打ち出している最低賃金引き上げ方針に懸念を表明。「ピター党首は先頃、この方針への懸念に配慮して、『1日当たり最低賃金を一挙に450Bに引き上げるようなことしない。』と明言したが、同党首が23日にタイ工業連盟(FTI)首脳と行った会談の内容からは、新政権による賃上げで経営側に好ましからざる影響が及ぶことが心配される。」 タニットEconthai副会長は、「新しい賃金政策を具体化する場合は慎重に検討してもらいたい。1日当たり最低賃金改定では、雇用者、被雇用者、政府の代表からなる3者委員会が主導的役割を果たしているが、新政権も(政府の独断専行とならないよう)これを尊重してもらいたい。」と話している。 | |
タイ政府は、「イスラーム過激派などによるテロで治安が極度に悪化しているタイ最南部3県のほとんどの地域を対象にした非常事態宣言をさらに3ヶ月間延長する。」と発表。 同宣言は適切な治安対策の迅速な実施を目的としたもの。治安担当のプラウィット副首相の側近によれば、非常事態管理委員会が協議し非常事態宣言06月20日から09月19日まで延長することで意見が一致した。同宣言の3カ月延長は今回で72回目。 | |
タイ選挙委員会は、14日投票のタイ議会下院(定数500=小選挙区400、比例代表100)総選挙の開票集計結果を公表。 獲得議席数1位は革新系の野党カウクライ党)で151議席(小選挙区112議席、比例代表39議席、比例代表の得票率36.2%)、2位はタクシンの野党プア・タイ党で141議席(同112議席、29議席、27.7%)、3位は与党第2党で財閥、政治閥の集合体のプームチャイ・タイ党で71議席(同68議席、3議席、2.9%)、4位は与党第1党でプラウィット副首相(元陸軍司令官)率いる親軍政党パラン・プラチャーラット党で40議席(同39議席、1議席、1.4%)、5位はプラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)率いる王党派新党ルワムタイ・サーンチャート党で36議席(同23議席、13議席、11.9%)、6位は与党第3党でタイで最も古い政党のプラチャーティパット(民主)党で25議席(22議席、3議席、2.3%)。 投票者は3951万4973人、投票率は75.7%。 | |
タクシン・チナワット(73)の次女でタクシン派野党プア・タイ党の首相候補であるペートーンターン・チナワット(36)は、インスタグラムへの投稿で、タイを出国し、タクシン、タクシンの妹のインラック(55)と会ったことを明らかに。場所は明らかにしていない。タクシンとインラックはそれぞれ2006年、2014年の軍事クーデターで追放され、事実上の国外亡命生活を送っている。 プア・タイ党は14日のタイ議会下院(定数500)総選挙で141議席の2位となり、151議席を獲得した革新派野党カウクライ党と連立交渉を行っている。交渉の中で、カウクライ党は首相のほか、選挙公約実現のため不可欠として国会議長(下院議長)ポストも要求。プア・タイ党の一部幹部は「カウクライ党が行政府と立法府の首長を抑えるのは行き過ぎだ。」と反発し、「カウクライ党との連立交渉から離脱して自党を中心とする連立政権樹立を目指すべき」と主張。 両党は小政党6党と連立政権を樹立する構えだが、合計の議席数は310議席程度。首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、政権樹立にはあと70議席足りない計算。こうした状況から、カウクライ党が多数派工作に失敗し、プア・タイ党が与党陣営のプームチャイ・タイ党、パラン・プラチャーラット党などと組み政権を発足させるという憶測も出ている。プームチャイ・タイ党とパラン・プラチャーラット党には元々プア・タイ党に所属していた政治家が多く、3党は手を組みやすい。プア・タイ党連立政権が実現すれば、王党派と軍はカウクライ党による急進的な政策転換を阻止でき、プア・タイは党の実質的なオーナーであるタクシの帰国を王党派の協力を得て実現させることを目指すと見られる。 | |
05月26日(金) | 下院議長ポストを巡ってカウクライ党とプア・タイ党が争奪戦を繰り広げかねない状況になっているが、ピター、カウクライ党党首はは「カウクライ党と同党を中核とする連立政権に参加予定の7党が話し合って打開策を見つける必要がある。」と述べた。 なお、同党首は、「政党間でまず交渉する必要がある。」とだけ述べ、カウクライ党が下院議長を出すべきと考えているか否かには触れなかった。 |
05月27日(土) | チャイタワット、カウクライ党幹事長は、カウクライ党と同党を中核とする連立政権に参加予定の7党の代表者による話し合いが30日に予定されており、ここでカウクライ党とプア・タイ党が下院議長ポスト問題の打開策を見いだすための協議を行うことになったことを明らかに。 報道によれば、カウクライ党とプア・タイ党がともに下院議長を自党から出すことを希望しており、今のところ2党間で折り合いがついていない。同幹事長によれば、8党による話し合いはプラチャーチャート党の本部で30日午後02時30分から行われる予定。 |
カウクライ党が8党連立政権の樹立に向けて準備を進めているが、これに対抗してプラチャーティパット(民主)党が、カウクライ党とルアム・タイ・サーンチャート党(プラユット首相が所属)を除く政党で連立政権樹立を目指しているとの憶測が浮上。しかし、プラチャーティパット(民主)党のラメート広報担当は、「このような噂はプラチャーティパット党の評判に傷をつけるものだ。ライバル政権樹立の計画に関わっている者は民主党にはいない。」と明言。 一方、新政権で中心的な役割を果たすと予想されるカウクライ党とプア・タイ党がともに下院議長ポストを要求していることについてラメートは、「関係する政党が打開策を見いだすべき事柄であり、プラチャーティパット党が関わることはない。」と述べた。 | |
05月28日(日) | カウクライ党とプア・タイ党がともに下院議長ポストを要求して譲らぬ姿勢をとっている問題で、プア・タイ党の支持者グループがこの程クルングテープの同党本部前に集まり、カウクライ党主導の連立政権樹立の動きから離脱するよう求めた。ただ、同グループは、首相指名選挙ではピター、カウクライ党党首に投票し、カウクライ党による新しい連立政権樹立を支持するという約束を果たすようプア・タイ党に求めている。 同グループの1人は、「我々の目的は、プア・タイ党が協力しなければ新政権樹立が困難であることをカウクライ党に気づかせること。」と述べている。 |
警察幹部の不正を暴露した爆弾発言などで注目を集めている元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員はこの程、「カウクライ党が政権樹立に失敗した場合に備えて別の新政権を樹立するための交渉が秘密裏に進められている。」と述べた。 この交渉は、プア・タイ党、プームチャイ・タイ党、パラン・プラチャーラット党、プラチャーティパット(民主)党、チャートタイ・パタナー党による連立政権樹立の可能性を模索するものという。チューウィットはこの交渉に誰が加わっているかについては言及していない。 チューウィットによれば、「この秘密交渉は、事実上の亡命生活を続けているタクシンの帰国実現が最大目的のためか『カムホーム』と呼ばれている。また、タクシンは現在、シンガポールに滞在して新政権誕生の成り行きを見守っている。」 | |
05月29日(月) | 「プア・タイ党がカウクライ党を排除する形で連立政権を樹立しようと秘密裏に交渉を進めている。」との憶測について、プア・タイ党幹部で同党の首相候補3人のうち1人であるセーターは、「単なる噂に過ぎない。」と述べ全面否定した。 この裏交渉にはプームチャイ・タイ党も参加しているとされ、同党のアヌティン党首とセーターが英国で催されたサッカー試合の観客席で談笑している写真があり、これが憶測に信憑性を与えているとの見方もある。ただ、セーターによれば、「アヌティンとは以前から知り合いで、サッカー観戦で2人が顔を合わしたのは単なる『偶然』に過ぎない。」 |
05月30日(火) | 革新派のカウクライ党、タクシン派のプア・タイ党、深南部のマレー系イスラムー教徒住民の支持を受けるプラチャーチャート党など連立政権樹立を目指す8党は、クルングテープ都内のプラチャーチャート党本部で会合を開き、政策のすり合わせや閣僚ポストの調整などを行った。次回の会合を来週、プア・タイ党の本部で行う予定。 14日投票のタイ議会下院(定数500)総選挙で、カウクライ党は暫定151議席を獲得して第1党となった。プア・タイ党は141議席で2位。両党は小政党6党と310議席前後を確保し、連立政権を樹立する構えだ。ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、政権樹立にはあと70議席程度必要。カウクライ党は国王批判を禁じた不敬罪の改正・廃止、徴兵制の撤廃などを掲げ王党派と正面から対立しており、首相指名選挙で上院の支持を得られるかどうかは不透明。 王党派はまた、「カウクライ党のピター党首がメディア会社の株式を所有していて現行憲法に違反している。」として、ピター党首の公職追放を求めている。裁判所命令によるカウクライ党の解党を目指す動きもあり、同党による政権樹立は難航が予想される。 |
カウクライ党とプア・タイ党がともに下院議長ポストを希望している問題で、ピター、カウクライ党党首は、連立政権を構成する予定の8党の代表者会議の後、「カウクライ党とプア・タイ党で打開策を見つける。2党とも下院議長に関する2党間交渉が連立政権樹立の障害になるとは考えていない。」と述べた。 プア・タイ党のチョラナン党首も、「下院議長の件はカウクライ党とプア・タイ党だけに関係することであり、今回の8党会議では取り上げられなかった。」と説明している。 | |
「カウクライ党の支持者らが首相指名選挙でピター同党党首に投票するよう上院議員に求めている。」と報じられているが、ポンペット上院議長は、「首相選で特定候補に投票するよう上院議員に呼びかけたことはない。カウクライ党からも接触はない。」と明言。 「総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党を中核とする連立政権には7党が参加する。」としており、下院(定数500)では安定多数を確保できる見通し。だが、首相指名選挙では、上院議員250人も投票するため、ピター党首が過半数票を得て首相に選ばれるかはまだ不透明。 ポンペット上院議長は、「下院議長は国会議長を兼務するが、上院議長は国会副議長を兼務するだけで(影響力はあまりないため)私は上院議員に何かを指示する立場にはない。」と指摘し、「(首相選で)下院議員が誰に投票するかについて上院議員と話し合ったことはない。上院議員は大人なので、国益を第一に考えて投票するものと信じている。」と述べた。 | |
交通違反の取締などを担当する警察官による過積載トラック絡みの組織的な不正が疑われている問題で、警察庁交通部の部長がこのほど、同庁中央捜査局(CIB)の閑職に一時的に異動となった。この問題に関する捜査を関係者の干渉なしに進めるための措置。 カウクライ党比例代表候補のウィロートによれば、「運転手が賄賂を警官に渡した過積載トラックを他の警官が摘発しないよう目印としてトラックにステッカーを貼らせるという手口が使われていた。」警察の捜査担当者は、「ウィロートにさらなる情報の提供を求めるとともに、トラック協会の代表や過積載を見逃していた警官から話を聞く予定。」と述べた。 | |
「連立政権樹立を目指しているカウクライ党と同政権に参加予定の7党は、電気料金、燃料価格、旱魃、エルニーニョ現象などに関連する問題に取り組むため7つの作業部会を設置することでも合意した。」という。 一方、これら8党の動きについて記者から問われたプラユット首相は、「カウクライ党は総選挙で勝利したものの、まだ暫定政権が存在しており新政権が誕生したわけではない。カウクライ党などが現段階で政府機関の代表との協議日程を発表するのは不適切。」と批判。 | |
タイ・ジャーナリスト協会は、「タイの有料テレビ最大手トゥルービジョンズが14日投票のタイ下院(定数500)総選挙に関するBBC(英国放送協会)、NHK、CNNなど外国メディアの報道の一部を放送しなかったと、憲法で保証された知る権利に影響を与えた。」と懸念を表明。「トゥルービジョンズに対し、経緯を調査して公表すべき。」と提案。 トゥルービジョンズはタイ最大級の財閥で華僑のCPグループ傘下。BBCの報道に関しては、下院選で第1党となった革新系野党カウクライ党のピター党首のインタビューで、王室批判に重罰を科す不敬罪の改正に関する部分を放送しなかった。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。2014年の軍事クーデター以降、政権を掌握した王党派政権が不敬罪で民主派を訴追する事例が急増し、タイの人権派弁護士団体によると、今年03月時点で、少なくとも237人が不敬罪で訴追されている。 カウクライ党は選挙戦で、不敬罪の改正・廃止、徴兵制の廃止などを掲げ、151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党となった。同党に対しては、14年のクーデターを率いたプラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)ら王党派が強い拒否感を示している。 | |
05月31日(水) | プラユット首相は、記者団に不敬罪について質問されると、「全ての兵士、警官、公務員と多くの国民の心の中にあり、改正に反対だ。」と述べた。 |
総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党のピター党首が法律に違反してメディア株を保有しながら国政選挙に立候補したとして中央選挙管理委員会に訴えられている問題で、法律に詳しいウィサヌ副首相はこの程、「訴えの内容によっては今回の総選挙が無効とされ、総選挙をやり直す必要がある。」との見解を示した。「この訴えの内容は、ピター党首の行動に違法性があった場合、ピター党首の下院議員そして首相指名選挙の候補者として資格に影響するかを問うたものとされている。ウィサヌ副首相によれば、下院議員資格だけが問題であれば、仮に憲法裁判所が議員資格剥奪を命じても、ピター党首は首相に就任できる。また、首相候補者資格欠格とされた場合でも下院議員資格は温存できる。しかし、訴えが下院議員と首相候補者の両方の資格に関するもので、憲法裁が有罪とした場合、ピター党首によるカウクライ党の総選挙候補者承認が無効とされ総選挙自体も無効となるため、総選挙のやり直しが必要になる可能性が出てくる。」 ウィサヌ副首相は、「訴えの内容について私は詳細を知らない。また、(私のコメントは)どのような内容の訴えを提出すれば良いかを指南するものではない。」と述べ、「中央選管は今のところ訴えに何も反応していないため、予想される最悪の結果にすぐに飛びつかないでほしい。」と人々に冷静を保つよう呼びかけた。 | |
タイ警察は、「資金洗浄(マネーロンダリング)などの容疑で支那で指名手配されていた支那人♂のシュ・ウェイ(40)をパタヤ市のバーンラムン地区にある高級コンドミニアムで逮捕した。」と発表。タイ入国管理局(TIMB)主導によるこの取り締まりは、国民に危害を与え、国のイメージを傷つける犯罪行為の事例を受けて実施された。 シュ・ウェイはカンボジアを拠点とする支那人詐欺コールセンター組織のメンバーと見られ、グループが詐欺で得た25億B相当の資金を暗号資産(仮想通貨)のビットコインに替えるなどして洗浄した疑いが持たれている。2020年02月に観光ビザでタイに入国し、逮捕時は不法滞在状態だった。 | |
警察庁サイバー犯罪捜査局は、「詐欺、資金洗浄(マネーロンダリング)などの疑いで、クルングテープ都プラウェート区の住宅団地「パラッツォ・シーナカリン」にある時価総額6700万Bの豪邸に暮らす支那人♂スー・シャオシアン(31)とその愛人の支那人♀イェ・キーイ(25)を国際詐欺と不正資金洗浄(マネーロンダリング)の容疑で逮捕し、現金150万B、土地・住宅の権利証、スクンビット地区のマンション4棟所有に関する書類などを証拠物件として押収した。、」と発表した。 警察によれば、支那人♂スー・シャオシアン(31)とその愛人の支那人♀イェ・キーイ(25)はネット上で身分を偽って暗号資産(仮想通貨)や不動産への投資を持ちかけるという手口で詐欺を働いていた。偽の暗号資産(仮想通貨)取引サイトを複数立ち上げ、タイ国内の犠牲者はクルングテープとプラチュアップキーリーカンに居て。被害届が警察に提出されており、被害額は約3500万Bに上る。米国や英国でも同様の被害が約2万件寄せられており、被害総額は100億B以上に上る。 2人には仕事がなかったが、頻繁に海外旅行をしており、タイランド・エリート・カードを購入していたので、旅行が楽になったという。 米当局と協力して捜査を進め、容疑者を特定した。2人はタイで50社近いダミー会社を設立、クルングテープ都内の高級住宅約20軒を購入し、支那人に貸し出していた。警察は被害の全容や金の流れなどを捜査している。 | |
06月01日(木) | 総選挙でカウクライ党に次ぐ議席を獲得したプア・タイ党だが、「国民全員に1人当たり1万Bの電子マネーを給付する。」という選挙運動の際の公約を撤回することにした。パオプーン同党幹事長によれば、カウクライ党が多額の予算を必要とする福祉政策を打ち出していることから、これをサポートする形でプア・タイ党は1万B給付計画を取り下げた。 カウクライ党の経済政策については、「増税に繋がる。」といった批判が出ているが、パオプーン幹事長は、「どの政策にも良い面と悪い面がある」と述べ、カウクライ党の政策の是非には言及しなかった。 |
06月02日(金) | 総選挙で最多議席を獲得した「カウクライ党のピター党首が法律に違反してメディア株を保有しながら総選挙に立候補した。」として中央選挙管理委員会に訴えられている問題で、元中央選管事務局長のチャルンウィットはこの程、「もしピター党首が株保有で有罪になっても、同党首による同党の総選挙候補者の承認が無効となることはない。」との見解を明らかに。 「候補者の承認が無効とされれば、当該候補者の立候「補が無効となって総選挙がやり直しになる。」との見方も出ていたが、そのような事態にはつながらないという。同氏によれば、以前にも似たような事例があったが、憲法裁判所は、党首がメディア株保有で有罪で党首の立候補が無効でも、当該党首が党首に選ばれたことには影響せず、従って党首による候補者承認も問題はないとの判断を示した。」 |
06月03日(土) | カウクライ党のピター党首はこの穂ど、「カウクライ党を中核とする連立政権が誕生したら3者賃金委員会に働きかけて450Bへの1日当たり最低賃金引き上げを実現するよう努める。」と明言。この引き上げは同党が選挙戦「で公約していたもので、雇用側からは人件費増大に伴う悪影響を懸念する声が出ているが、ピター党首はすでに民間部門とこの件について意見を交換している。」という。 政府、雇用者、被雇用者の代表で構成される3者賃金委員会が検討、決定している1日当たり最低賃金は都県別に経済状況などを考慮して決められており、最近では昨年10月に2年9ヶ月ぶりに引き上げられた。最高額はチョンブリー県、プーケット県などの354B、最低額はヤラー県、パタニー県などの328Bとなっている。 |
中央選挙管理委員会のイティポン委員長は、「05月14日投開票で実施された今回の総選挙における中央選管による当選者の公式認定が早期に行われる。」との見通しを示した。法律では投票日から60日以内(07月13日まで)に選管が少なくとも95%の議員の当選を公式認定するとされている。前回の2019年総選挙の際には投票日から45日経過してから当選者が公式発表された。 同委員長は、「当選者は前回総選挙よりは早期、07月半ばの大分前に公式発表されるものと確信している。」と述べている。選管の当選者発表は当局による当選認定であり、これが行われて初めて特別国会召集、下院議長選出、首相指名選挙を執り行うことが可能になる。 「06月中に公式発表される可能性はあるか?」との記者の質問に対し、イティポンは、「選管は(候補者に選挙違反がなかったかなどの)調査や検討を急いでいるが、選管にどれだけ情報が集まるかに掛かっている。来週(06月第2週)には全てが明らかになるだろう。」と返答。 | |
06月04日(日) | 仏僧の飲酒が戒律で禁じられているタイでは仏教関連の祝祭日はアルコール飲料の販売が禁止されているが、これについては以前から賛否両論があった。この中、総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党の幹部がこの程、「個人の自由を必要以上に制限するもの。」として、この酒販売禁止に反対を表明。カウクライ党役員のアマラット♀によれば、「06月03日は仏誕節で酒類は販売禁止だが、これは宗教の自由を謳った憲法に抵触する。」という。 なお、タイの宗教別人口構成は、約95%が仏教徒、4%弱が回教徒、1%程度が耶蘇教徒など。 |
06月05日(月) | 「ピター、カウクライ党党首が法律に違反してメディア株を保有しながら総選挙に立候補した。」として中央選挙管理委員会に訴えられているが、関係筋によれば、同党首はこの程、「株保有絡みの問題が首相就任の妨げになるのを回避するためメディア株を売却した。だが、訴えを起こした政治活動家のルアンクライによれば、「訴えの争点はピターが2019年の前回総選挙と今回の総選挙に法律に反してメディア株を保有したままで立候補したか否かであり、今になって株を手放しても意味をなさない。」 ピターの説明によれば、「メディア株すなわちテレビ局運営会社iTVの4万2000株は父親が所有していたもので、2006年に他界したことに伴い、ピターが同株を含む相続財産の管理人となった。同氏は株を売却しようとしたが、結局買い手が見つからず、この経緯については2019年の総選挙の前に中央選管に説明済み。」 同氏は、「株は自分のものではない。」と主張しているというが、これに対しては、「これまで長年にわたって株を手元に置いていたのであり、『所有していない。』という説明は通らない。」との指摘も出ている。 iTVは2007年にテレビ事業から撤退し、2014年に上場廃止となっているが、政府への権利料未払いの論争が終結しておらず、まだ会社廃業とはなっていない。 |
06月06日(火) | 今のところ首相ポストに最も近いとされるピター、カウクライ党党首は、チャチャート、クルングテープ都知事と会談し、「カウクライ党を中核とする新政権が誕生した暁にはクルングテープが直面している21の問題にクルングテープ都庁と協力して取り組む。」と約束。 クルングテープを長年悩ませているこれらの大問題は、交通渋滞、洪水、大気汚染など。この会談には、今回の総選挙でクルングテープにおいて当選したカウクライ党候補32人の大半、および同党を支持する都議会議員なども同席した。 チャチャート都知事は、今回の会談について、「カウクライ党主導の新政権とクルングテープ都庁の良好な協力関係の始まりを意味するもの。」と賞賛。 |
ピター、カウクライ党党首は、首相就任の障害を排除する目的でメディア株を親類に譲渡をしたことを認めた。ピター党首の父親はiTV社の株式4万2000株を所有したまま他界したが、同党首が相続人だったことで「結果として法に違反してメディア株を所有したまま2019年の前回総選挙と今回の総選挙に立候補した。」として先頃、中央選挙管理委員会に訴えられた。 このため、中央選管の提訴を受けた憲法裁判所が下す判断次第では、ピター党首の下院議員資格無効、同党首によるカウクライ党候補承認の無効、総選挙の無効・やり直しという事態に繋がる可能性も指摘されている。 憲法起草委員会の顧問を務めたことのある法律専門家、チェートによれば、「現行憲法ではメディア株を保有したまま選挙に立候補することが禁じられており、ピター党首の命運は、憲法裁が事実上休眠状態のiTV社の存在をどのように判断するか、また、iTV株を本来の意味でのメディア株と判断するか否かに掛かっている。」という。なお、「現時点でピター党首が株を譲渡したことは意味がない。」 このほか、元中央選管委員のソムチャイは、「iTV株を手放したことはピター党首に有利にならない。逆に罪を認めたように見える。」と指摘。 一方、ラムカムヘー大学法学部のパタナー講師は、「ピター党首は自身が相続財産の管理人であり、父親のiTV株を相続して所有しているとは考えていない。iTVは(休眠状態で)メディア活動にも従事しておらず、ピター党首はiTVに影響力を行使できるとも考えていない。このため、私は、iTV株の件が問題になるとは考えていない。」との見方を示している。 | |
06月07日(水) | カウクライ党のピター党首は、中央選挙管理委員会による総選挙の当選者認定が予想より早かった場合、カウクライ党を含む8党連立政権樹立のスケジュールも2~3週間前倒しになる。」と説明した。これは、ピター党首を議長として同日開かれた8党の党首・代表者会議で合意されたもの。 法律では、中央選管は投票日から60日以内(07月13日まで)に95%以上当選者を認定しなければならないとされているが、イティポン中央選管委員長は先頃、期限(07月13日)より大分前に当選者認定が可能との見通しを示している。 また、ピター党首のメディア株保有問題が8党連立政権の誕生を阻む可能性あると報じられているが、これについて同党首は「中央選管の出方を見る必要がある。」と述べた。 |
政治活動家のルアンクライが総選挙投票日直前の05月10日、ピター、カウクライ党党首が法律に違反してメディア株を保有したまま選挙に立候補したとして中央選挙管理委員会に訴えを起こしたが、同委員会のイティポン委員長は、「この訴えについては選管は現在も検討中で、受理するか否かをまだ決めていない。」と説明。 同委員会は、「訴えに裏付けがあるか否かをまだ判断しておらず、調査委員会を立ち上げるか否かもまだ決めていない。」という。訴えに裏付けがあるとなった場合、選管が憲法裁判所に提訴することになる。 | |
カウクライ党が同党の比例代表候補を紹介するために選管が04月18日にネット上にアップした漫画について、中央選挙管理委員会から説明を求める文書が同党に届いた。「漫画には鎌と金槌をあしらった図柄が使われているが、この図柄は社会主義国家だったソビエト連邦の国旗に見られるものであり、中央選管には『王政否定を示唆したものかどうかを調査してほしい。』との訴えがあったことから、今回前進党に説明を求めた。」とのことだ。 これに対しカウクライ党が06日夜に説明したところによれば、「カウクライ党の比例代表候補の中に労働者階級出身者がいることを示すために同図柄を用いたに過ぎない。」 | |
事実上の亡命生活を続けているタクシンは新たに孫ができたことや高齢を理由に07月26日の74歳の誕生日までにタイに戻る意向と伝えられているが、関係筋によれば、元妻、娘、その結婚相手などのタクシンの親族が606月07日、クルングテープのホテルに集まって話し合い、タクシンはタイ帰国を延期するのが望ましいとの点で意見が一致したようだ。タクシンはタイ帰国を待ちきれない様子だが、親族は新政権が誕生するまで帰国を先延ばししするのが良いと考えている。 また、タクシンの次女、ペートンターンはプア・タイ党の首相候補であり、首相に就任する可能性もあるが、これについても親族は時期尚早と考えている。 | |
06月08日(木) | タイ16都県47投票所で総選挙の票の再集計が行われる予定であるが、法律に精通しているウィサヌ副首相はこの程、「再集計が中央選挙管理委員会による総選挙の当選認定の遅れには繋がることはない。」との見方を示した。これは、再集計のせいで期限内に当選認定できないのではないかと懸念する声も出ていることに応じたもの。 再集計が行われることになったのは、比例代表で31投票所、小選挙区で16投票所の票数と投票者数が一致しないため。法律では投票日から60日以内(07月13日まで)に中央選管が下院議員の95%以上の当選を認定することになっている。 |
拘禁手続法が最近改定されたことに対し 「タクシンの帰国に備えて、タクシンが刑務所外で快適に服役できるようにしたもの。」との見方も出ているというが、ウィサヌ副首相は、「今回の法改定は受刑者が刑務所外で服役するのを許可する権限を矯正局局長に付与するようなものではない。」と説明。 シティ同局副局長によれば、06月07日に官報で発表され、即時発効となった改定・拘禁手続法は刑期満了に近い受刑者を対象としており、再犯の可能性の高い受刑者については刑期の延長を可能にするものとなっている。同副局長は、「矯正局局長に特定の受刑者が刑務所以外の場所で服役するのを許可する権限を与えるものではない。」と力説している。 | |
06月09日(金) | 中央選挙管理委員会はこの程、ピター、カウクライ党党首が法律に違反してメディア株を保有したまま総選挙に立候補したとされる問題について調査を開始することを決めた。 政治活動家のルアンクライが総選挙投票日の直前にこの問題について選管に訴えを行っていたが、この訴えについては中央選管全会一致で「候補者資格に関する異議申し立ての期限を過ぎている。」との理由で不受理を決めた。ただ、ルアンクライの訴えには看過できない事実が含まれているとして調査を行うことにしたもの。 |
ピター、カウクライ党党首は、プーケット県を訪れ、集まった1000人を超える支持者に向けた演説の中で、「間もなく誕生するカウクライ党主導の新政権はプーケットでの『認定博2028』開催を支持すると発言。 認定博(Specialized Expo)は登録博(World Expo)とともに国際博覧会事務局(BIE)承認の国際博覧会で、日本開催のものでは1985年の「つくば科学万博」が認定博、2025年の「大阪・関西万博」が登録博となっている。 ピター党首は、「プーケットはアンダマン海の真珠であり、私の愛する場所。(総選挙で)我党と候補を支援してくれたプーケットの人々に感謝したい。これからのプーケットは今までのプーケットではない。プーケットを世界の真珠にしよう。」などと熱弁を振るった。 なお、2028年03月21日~06月20日開催予定の認定博はプーケットが開催地として名乗りを上げており、タイ政府も開催に41億8000万Bあまりの予算投入を予定している。 | |
06月10日(土) | ピター、カウクライ党党首はこの程、タイの最も南に位置する3県の分離独立を求める意見が出ていることについて、「我党はタイは分割できない王国という原則を支持する。タイはどの地域であっても同じ行政体制で治められなければならない。」と述べ、反対を表明した。この意見は先頃ー、深南部パタニ県で開かれたセミナーで学生活動家のグループが表明したもの。 「とりわけ深南部3県は歴史的背景もあって以前から分離独立の動きが燻っている。」と報じられている。この動きに関連するとされるイスラーム過激派によるテロが頻発しており、最南部3県に隣接のソンクラ県を加えた4県ではこの20年あまりの期間にテロによる死傷者が2万人を超えているという。 |
中央選挙管理委員会がピタ、カウクライ党首の株保有問題についての調査を始めようとしているが、ソムチャイ元中央選管委員によれば、「選管の調査が首相指名選挙においてピター党首に不利に働く可能性がある。」という。 ピター党首が首相に選出されるには、首相指名選挙で下院議員500人と上院議員250人の計750人の過半数(376人以上)の賛成票を獲得することが必要。しかし、上院議員が誰に投票するかが非常に重要となる。だが、選管が調査実施を決めたことでピター党首に投票する上院議員が少なくなる可能性がある。」という。 選管が法的措置が必要と判断した場合、憲法裁判所に提訴することになるが、ソムチャイ元委員によれば「ピター党首の首相選立候補を違憲と考える下院議員が50人以上もしくは上院議員が25人以上いれば、憲法裁に直接提訴することもできる。」 | |
06月11日(日) | 中央選挙管理委員会には、ピター、カウクライ党党首のメディア株保有に関する訴えのほか、カウクライ党解党に繋がる可能性を孕んだ訴え4件が提出されていたが、これまでにこれら4件全てが「根拠なしと判断されて却下された。」4件のうち3件はカウクライ党候補が王制に関する不適切発言をしたなどという王室関連のもの。 |
中央選挙管理委員会の命令で06月11日に全国の47投票所で票の再集計が行われたが、「今のところ集計結果の修正に至るような間違いなどは報告されていない。」という。再集計は投票者数と票数の不一致から行われたもの。 クルングテープでは6投票所で票の数え直しが行われたが、関係筋によれば、「再集計でも票が紛失し原因が判明しないものもあったが、いずれも当落に影響するような大きな票数の計算違いはなかった。」 | |
06月12日(月) | 新政権の中核をなす可能性のあるカウクライ党が不敬罪を規定した刑法112条の改廃を提唱していることから、王室支持を唱える市民グループが先頃、刑法112条を堅持するよう求める陳情書を上院に提出。これを受けてシーサク上院議員は、関係者に対し、話し合いを通じて解決策を見いだすよう呼びかけた。 同議員によれば、「タイでは政治的対立を原因とする大規模なデモやデモ隊の衝突が繰り返されてきたが、タイ国民の多くはこのような騒動に飽き飽きしている。このため、刑法112条の改廃については、いがみ合うのではなく、関係者全員が冷静に話し合って妥協点を見いだすことが必要。」 |
ピター、カウクライ党党首が法に反してメディア株すなわちiTV社の株を保有しながら総選挙に立候補したことが問題視されているが、iTV社の最近の株主総会で議長を務めた人物が総会中に「iTVは現在、係争中の案件があってメディア事業を行っていない。」と述べている動画が出てきたことから、「が強まっている。 ピター党首はiTV株を4万2000株保有しながら総選挙に立候補したことが問題視されているが、関係筋によれば、問題の焦点は、「iTV株が実質的なメディア株」なのか、即ち、「iTVが現在もメディア事業に従事しているのか」に移っているという。株主総会での議長の発言を撮影した動画は先頃、テレビ局「チャンネル3」で放送されたものだが、「この発言はピター党首を有罪にするための工作のせいか総会の議事録に記載されていなかった。」とされており、この点を問題視したカウクライ党関係者からiTVに説明を求める声が上がっている。 | |
06月13日(火) | 法律に精通していることで知られるウィサヌ副首相はこの程、「未決事案のために憲法裁判所によって一時的に資格停止などの処分を受けている者は首相に選ばれても首相の職務を全うできないと考えられるため首相指名選挙の候補者になり得ない。」との見解を示した。これは、憲法裁がピター、カウクライ党党首のメディア株保有問題に関する審理を開始した場合を想定した記者質問に答えたもの。 また、「前回の2019年総選挙の際の首相指名選挙では憲法裁から資格停止処分を受けたタナトーン、アナコット・マイ党党首(当時)が首相指名選挙の候補者の1人となったが。」との質問に対しては、「タナトーンが処分を受けたのは首相選の最初の投票が行われた2日後だったと記憶している。」と返答。 この他、ウィサヌ副首相によれば、「中央選管がピター党首の件について憲法裁に提訴することがあっても、提訴に至るにはだいぶ時間を要すると考えられるため、首相選までにピター党首が憲法裁から処分を受けることは考えにくい。」 |
<事実上の亡命生活を続けているタクシンだが、新たに孫ができたことや高齢であることを理由にタイに帰国する意向を示している件についてプラユット首相はこの程、「政府はこの件に一切関わっていない。」と明言。 プラユット首相はダムロンサック警察庁長官と会談したが、ここでもタクシン帰国の件は取り上げられなかったという。なお、タクシンが帰国願望を表明していることに関する記者の質問に対しプラユット首相は、「(元首相が帰国したら)法執行機関が対応するになる。政府とは関係のないこと。タクシンには法的手続きがとられることになるが、私とは一切関わりがない。」と述べている。 タクシンはニューヨーク滞在中の2006年09月の軍事クーデターで首相の座を追われ、その後事実上の亡命生活をしていたが、2008年02月に帰国して首相在任中の汚職容疑で裁判を受けることになったものの、同年08月に裁判所の許可を得て訪れていた中国北京から逃亡し、現在に至るまで再び事実上の亡命生活を続けている。同裁判では被告不在のまま禁固12年の有罪判決が下されており、元首相はタイに帰国すれば、直ちに収監されることになる。/TD> | |
小選挙区400人、比例代表100人の下院議員計500人を選ぶ今回の総選挙について、中央選挙管理委員会はこの程、小選挙区の330人については選挙違反などの訴えが出ておらず当選を仮認定する方針を示した。タイの法律によれば、中央選管は投票日から60日以内に小選挙区当選者の95%(380人)以上を認定・発表しなければならない。ただ、小選挙区ではまだ調査中の事例もあるため、これが完了して当選仮認定が380人に達した段階で当選者として正式発表されることになる。 | |
ピター、カウクライ党党首のメディア株保有問題で新政権の誕生が遅れたり、総選挙がやり直しになったりする可能性が指摘されているが、タイ商工会議所のサナン会頭はこのほど、「国内外の投資家がタイの政治状況に強い関心を示している。」と説明し、「新政権の誕生が遅れればタイ経済に悪影響が及ぶ。」との懸念を表明。 総選挙投票日の60日以内に中央選管が当選者の95%以上を発表。その後、特別国会が召集され、下院議長が決まり、首相指名選挙が実施され新政権が誕生する。サナン会頭は、「08月中の新政権誕生は無理で、09月にずれ込むことも考えられるが、新政権には可能な限り早期に誕生してもらいたい。それが国益にかなうことになる。」と力説。 | |
06月14日(月) | タクシ。」と述べ、ピター、カウクライ党党首の首相就任を後押しする意向だが、「首相就任が不可能になった場合はペートンターンが自ら首相に就任する用意がある。」と明言。 カウクライ党は総選挙で最多議席を獲得しており、ピター同党党首が首相に選ばれる可能性が大きいものの、ピターにはメディア株問題があり、先行きはやや不透明になりつつある。また、「元妻のポチャマンなどタクシンの身内の何人かが07月のタクシンの帰国を望んでいない。」と報じられていたが、ペートンターンは、「帰国に反対している訳ではなく、帰国したら何かが起きるのではないかと懸念しているだけ。」と釈明。 |
在タイ日本国大使館によると、「インターネット上の情報として、06月16日18時頃から20時頃まで、クルングテープ文化芸術センター前(パトゥムワン交差点周辺(BTSナショナル・スタジアム駅近く))において、下院総選挙の結果を早期に正式発表するよう求める集会が行われる見込み。」と発表。 | |
06月15日(木) | 「クルングテープとその近隣県などで毎年のように起きている洪水と旱魃の被害緩和のためクルングテープの東側にパーサック川とタイ湾を結ぶ全長135kmの運河を建設することが計画されている。」と先頃報じられたが、今回の総選挙でカウクライ党に次ぐ議席を獲得したプア・タイ党は、「複数の理由から計画の実施には賛成できない。」とした。同党の水源管理インフラ改革部門の責任者、プロートプラソプによれば、「この計画は検討が不十分なうえ、1000億Bも予算が必要なことから、現在の暫定内閣は計画に関する決定を間もなく誕生する新政権に委ねるべき。」という。計画については水利局が利点を説明しているが、プロートプラソプは、「運河を建設することによるマイナスの影響が十分考慮されていない。設計と計画の観点からすれば、この計画は失敗作。」と言い切った。 |
06月18日(日) | 下院議長の人選を巡り総選挙の獲得議席数で1位のカウクライ党と2位のプア・タイ党がいがみ合っていたが、プア・タイ党のプムタム副党首はこの程、下院の正議長1人をカウクライ党、副議長2人をプア・タイ党から出すことで意見が一致したことを明らかに。 プア・タイ党は「過去の事例から必ずしも最多議席獲得の党から下院議長を出す必要はない。」と。「プア・タイ党から下院議長を出すことに問題はない。」と主張していたのに対し、カウクライ党は「議長を決めるのはカウクライ党の当然の権限だ。」と言い張って譲らなかった。 |
06月19日(月) | タイ選挙委員会は、先月14日のタイ議会下院(定数500=小選挙区400、比例代表100)総選挙の議席を確定したと発表した。これを受け、07月上旬に国会が開会し、次期首相を選出する見通し。 下院選では、旧野党陣営のカウクライ党が151議席(小選挙区112議席、比例代表39議席、比例代表の得票率36.2%)、タクシン派のプア・タイ党が141議席(同112議席、29議席、27.7%)を獲得し、1、2位となった。 旧与党陣営は財閥、政治閥の集合体のプームチャイ・タイ党が71議席(同68議席、3議席、2.9%)、プラウィット副首相(元陸軍司令官)率いる親軍政党パラン・プラチャーラット党が40議席(同39議席、1議席、1.4%)、プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)率いる王党派新党ルワムタイ・サーンチャート党が36議席(同23議席、13議席、11.9%)、タイで最も古い政党のプラチャーティパット(民主)党が25議席(22議席、3議席、2.3%)だった。 カウクライ党とプア・タイ党は民主派の小政党6党と連立政権を樹立する方針。ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票する。カウクライ党は国王批判を禁じた不敬罪の改正・廃止、徴兵制の撤廃などを掲げて王党派と正面から対立しており、首相指名選挙で上院の支持を得られるかどうかは不透明。旧与党陣営・王党派はまた、「カウクライ党のピター党首がメディア会社の株式を所有していて現行憲法に違反している。」として、ピター党首の公職追放を求めている。裁判所命令によるカウクライ党の解党を目指す動きもあり、当面は不安定な政局が続く見通し。 |
中央選挙管理委員会は、05月14日投開票で実施された今回の下院総選挙について小選挙区400人、比例代表100人の計500人の当選を正式に認定し、法に基づいて特別国会が15日以内に召集されることになった。この国会で下院の議長1人と副議長2人が選出される。 また、「当選に足る票数を得た候補者の一部は選挙違反の疑いで期限内(総選挙から60日以内)に選管によって当選が認定されない。」とも報じられていたが、中央選管のサウェン事務局長によれば、「期限内に選挙違反の疑いに公正に決着を付けることは難しいことから、500人全員の当選を認定することにしたもの。」という。 なお、中央選管は選挙違反の訴えを受理してから1年間、「違反を裏付ける証拠が存在する。」と判断した場合、当該の候補者・当選者(下院議員)の資格を無効とすることができる。 | |
総選挙でカウクライ党に次ぐ議席を獲得したプア・タイ党のプムタム副党首が「貢献党が下院議長ポストをカウクライ党に譲ることにした。」と発言をしたと報じられたが、同副党首は、「決着は付いていない」と明言し、下院議長ポストをどちらが取るかについて2党間の折衝が必要との考えを示した。同副党首によれば、「最多議席を獲得した政党が下院議長を出すべき。」と述べたものの、「これはカウクライ党が最終的に最多議席獲得政党となるかどうかまだ不明であり『カウクライ党が議長を出すことに同意した。』という意味ではない。」という。プア・タイ党のチョラナン党首も「どちらが議長ポストを得るかについて我党ではまだ結論が出ていない。」と述べている。 | |
06月20日(火) | カウクライ党とプア・タイ党がどちらが下院議長を出すかで揉めているが、プア・タイ党は06月21日に開く同党所属の新下院議員のオリエンテーションで下院議長の件を協議する予定。 同党のプムパット議員は、「党の役員と所属議員の意見に耳を傾ける必要がある。また、カウクライ党との交渉担当者からも意見を聞かなければならない。最終的にどうするかは党所属議員全員の投票で決めなければならない。」 |
総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党のピター党首が法に反してメディア株を保有したまま総選挙に立候補したとされる問題で、中央選挙管理委員会はこの程、「最終的な判断を下すにはまだ証拠、証言が不足している。」との見解を明らかに。 問題のメディア株はピター党首の亡父が所有していたものだが、同党首は「父の死去に伴い遺言執行人になったに過ぎず、株は相続していない。」と主張している。 また、メディア株とはテレビ局の運営などを行っていたiTV社の株のことだが、同社は休眠状態とされ、「iTV株はメディア株とは見做せない。」といった指摘も出ている。 | |
中央選挙管理委員会が総選挙の当選者を正式に認定したことを受け、法律に精通しているウィサヌ副首相は、「法律に照らして考えれば、07月06日に下院の正副議長が選出され、13日に上下両院議員出席の下に首相指名選挙を実施。その後、21日に新閣僚が任命され、月内に国王への新閣僚の宣誓式が執り行われる。」との見通しを示した。 また、アヌチャ政府報道官は、「タイの法律によれば、新下院議員の出席する国会の開会式は選管による当選認定から15日以内(07月03日まで)に行われ、さらに国会開会から10日以内に下院の正副議長を選出することになる。」と説明。 | |
06月21日(水) | 05月14日のタイ議会下院総選挙で第1党となったカウクライ党の党首で同党の首相候補であるピター・リムチャルーンラット(42)、第2党になったタクシン派プア・タイ党の首相候補でタクシンの次女のペートーンターン・チナワット(36)が相次いで武漢肺炎に感染した。2人とも症状は軽いという。 両党は小政党6党と連立政権樹立に向けた協議を進めているが、主役2人の感染を受け、22日に予定していた会合を延期。ピターが武漢肺炎に感染するのは3度目だという。 |
今回の総選挙に比例代表でカウクライ党から出馬し当選したナティーパット議員♀(46)は、飲酒運転の責任を取る意向を再確認した。ナティーパットは05月14日の総選挙の直後に飲酒運転で捕まったことから、「責任を取って候補を辞任する。」と表明していた。 中央選挙管理委員会が19日、総選挙の当選者を認定したことから、ナティーパットが辞表を中央選管に提出。しかし、選管からは、「このような形での議員辞職は前例がない。06月27日に下院に登院して当選を報告して正式に議員になって初めて議員辞職が可能になる。」との説明があった。 カウクライ党の比例代表候補100人の中でナティーパット議員は第27番目で、このうち同議員を含む39人がこのほど、当選と認定された。 | |
プア・タイ党では、総選挙で当選を果たした新議員らによる会合が開かれ、下院議長ポスト問題が話し合われたが、「プア・タイ党から下院議長を出すべき。」との意見が大勢を占めた。ここにはチョラナン党首、プムタム副党首、プラサート幹事長なども出席。 関係筋によれば、会合では、一部の党幹部が過去に述べた「獲得議席数で1位のカウクライ党から下院議長、2位のプア・タイ党から下院副議長を出すのが原則。」との発言が取り上げられたが、これには多くの議員から不満の声が上がったという。獲得議席はカウクライ党が151で、プア・タイ党は次点の141だが、今回の会合でアディソン議員(比例代表)は、「なぜプア・タイ党が全てにおいて前進党に譲歩しなくてはならないのか。カウクライ党は政権の中核を担うのであり、下院議長も自党から出そうとするのはやり過ぎ。」と批判。 | |
06月24日(土) | 総選挙で当選した新下院議員が出席する国会をは07月03日に召集することが官報で発表された。これは「中央選挙管理委員会による当選認定から15日以内に国会を召集する。」と規定した憲法121条に基づいたもの。国王令によれば、憲法第121条、第122条、第175条に従い、議会は07月03日に始まる。 06月24日には中央選管による当選証書の交付が開始され、当選と認定された41人が選管で証書を受け取った。この証書はは07月03日の初登院の際に提示しなければならないもので、この日までに選管に赴いて受け取る必要がある、 |
06月25日(日) | 総選挙での獲得議席数1位のカウクライ党と2位のプア・タイ党が下院議長をどちらが出すかで揉めているが、プア・タイ党のプラサート幹事長は、「我党は首相指名選挙では規則を厳格に守る。」と再確認し、数日後にカウクライ党との折衝が予定されていることを明らかに。それによると、下院議長についてプア・タイ党は27日に党内で話し合い、その結果に基づき翌28日にカウクライ党と協議する見通し。 そのため、下院議長の人選は、07月03日に新下院議員出席の下に国会が召集されるまでに2党間で意見がまとまり、その後、翌04日に首相指名選挙が実施され、上下両院議員の投票で新しい首相が決まる可能性が出てきた。 |
06月26日(月) | 総選挙で第2党となったプア・タイ党のプラサート幹事長によれば、連立政権樹立を予定している同党を含む8党は29日の会合で、政権樹立が困難になった場合、それにどのように対応すべきかを協議する予定。 「カウクライ党を中核とする連立政権の樹立が不可能となった場合に備えたバックアッププランをプア・タイ党は持ち合わせているのか?」との報道関係者の質問に対し、プラサート幹事長は、「29日に8党の会合が予定されており、必要ならば、その場で話し合う。」と返答。 この他、下院議長や首相の選出に絡んで金による議員の買収が起きるのではないか?」との質問も出たが、同幹事長は、「以前に比べて民主主義的な考えが大分根付いているため、今は(買収は)容易ではないだろう。」との見方を示した。 |
プア・タイ党の下院議員たちが間もなく首相の任務を終えるプラユットに対し、陸軍第1歩兵連隊内の官舎から退去するよう要求している。だが、プラユット首相は、「陸軍の規則で居住が許可されているのであり、安全上の問題もあるため規則が変更されない限り転居する積りはない。」としている。 陸軍司令官経験者のプラユット首相は10年以上前から同官舎に住んでいるが、数年前にも貢献党関係者が「司令官を辞した後も軍の施設に居続けるのはおかしい。」として官舎からの退去を求め憲法裁判所に提訴。だが、同裁判所は2020年、「プラユットはいつまでも軍の官舎で生活することができる。」との判断を示した。タイ陸軍の規則によれば、元陸軍司令官などを含む陸軍大将経験者で、陸軍に多大な貢献が認められた人物は軍の施設に居住し続けることが可能。プラユット首相が生活している官舎は、首相が自ら設計し、3200㎡の用地に建設させたもの。 | |
ポンペット上院議長によれば、総選挙の当選者が中央選挙管理委員会に認定されたことを受けて、07月03日にワチラロンコーン国王の臨席の下に国会開会式が執り行われ、翌04日に下院の議長と副議長2人が選出される。開会式には、プラユット首相などの暫定内閣のメンバー、新下院議員、上院議員、諸外国の外交官などが出席する予定。下院議長は国会議長を兼務する。 また、首相指名選挙は13日に上下両院議員750人の出席の下に執り行われる見通し。関係筋によれば、問題がなければ08月中に新政権が正式に誕生する。 | |
06月27日(火) | 「ピターを党首とするカウクライ党が現在の立憲君主制を打倒しようとしている。」との訴えについて、憲法裁判所が検察当局に最新情報を問い合わせたことがマスコミで報じられたことから、「憲法裁がピタ党首の責任追及に動き出した。」との見方が出ている。 これに対し、法律に精通しているウィサヌ副首相はこの程、「検察には訴えを受理してから15日以内に憲法裁に報告することが法律で求められている。」、「憲法裁による問い合わせは法律に則った通常の手続きであり、特段注目すべきことではない。」と説明。 この件については、憲法裁がカウクライ党の解党を命じる可能性も取りざたされているが、ウィサヌ副首相は、「現段階でそのような可能性を議論するのは時期尚早」と指摘。来月には首相指名選挙が実施され、ピタ前進党党首が首相に選ばれる可能性が高いとされているが、副首相は、「憲法裁が訴えを審理することになったとしても、その訴えは党に関するもので、党首とは無関係。そのため、首相選に影響が及ぶことはない。」と話している。 |
プア・タイ党は、党役員と所属下院議員が別個に会議を開き、下院議長選出について話し合いを行った。議員の会議では、下院議長を貢献党から出すことを再確認。これは28日に開かれるカウクライ党との折衝で同党に伝えられる予定。 また、プア・タイ党のチョラナン党首によれば、「プア・タイ党の交渉団はカウクライ党側に対し、両党がそれぞれ14人の閣僚を出すこと、首相は前進党が選び、下院議長はプア・タイ党が決めることを提言し、カウクライ党が持ち帰って検討することに同意したものの、今のところ明確な返答はない。」この件は27日のプア・タイ党議員会議で説明され、この方針を堅持することが同意された。 | |
プラユット政権の中核与党パラン・プラチャーラット党の党首を務めるプラウィット副首相は、「プラウィットが先頃、英国でタクシンと密談した。」との一部情報を事実無根と否定。 タクシンは2008年08月、保釈中に裁判所の許可を得て訪れていた支那北京から逃亡。それ以降、タイには戻らず事実上の亡命生活を続けている。プラウィット副首相は「過去18年間、彼とは会ったことも話したこともない。最近渡英したのは事実だが、治療を受けることが目的だった。」と話している。 一方、関係筋によれば、「カウクライ党を中心とする8党連立政権の樹立が円滑に行かない。」との見方も出ており、「パラン・プラチャーラット党がタクシン派プア・タイ党と手を組み、カウクライ党抜きで連立政権を誕生させようとしている。」との見方は根強い。この中、Pパラン・プラチャーラット党党首のプラウィットが英国を訪れたことから、「タクシンと密談」との憶測が流れることになった。 | |
06月28日(水) | 刑事裁判で、「タイパクディー党のワロン党首に名誉を毀損された、」とするカウクライ党の訴えが棄却された。「ワロン党首が今年01月と02月にインタビューやネットへの書き込みで『カウクライ党が王室への批判・攻撃に関与している。』と批判したことで名誉を傷つけられた。」として訴えたが、裁判所は、「批判は憲法で許容された範囲であり、名誉毀損には該当しない。」と判断。 カウクライ党は以前から不敬罪を規定した刑法112条の改廃を提唱しており、王室支持派からは「王室軽視」といった批判を浴びている。 |
2020年10月14日、クルングテープ都内ピサヌローク通で反政府デモ隊が王妃の乗った車列の通行を妨害したとされる事件で、刑事裁判は被告5人に無罪を言い渡した。 被告は王族に危害を加えることを禁じた刑法110条に違反した容疑で起訴されており、有罪となった場合の刑罰は最低でも禁固16年、最高刑は終身刑もしくは死刑となる。 裁判長によれば、「デモ隊も現場で警備に当たっていた警察官も王妃の車列がデモ隊の近くを通ることに直前まで気が付かなかったことから、デモ隊が警官隊にとっていた侮辱的な態度が車列に対するもののように誤解された可能性が高い。」法律専門家は、不敬罪を規定した刑法112条は有名だが、刑法110条を知る人はほとんどいないと指摘。また、多くの弁護士によれば、「過去に110条が適用された事件を知らない。」 | |
上院政治発展国民参加委員会で副委員長を務めるキティサック上院議員はこの程、「総選挙で第1党となったカウクライ党のピター党首は首相指名選挙で十分な上院議員の賛成票を得ることができず、首相にはなれない。と言い切った。 ピター党首が首相に選ばれるためには下院議員500人と上院議員250人による首相選で過半数票(376票以上)を獲得する必要がある。しかし、キティサックは、「ピター党首に賛成票を投ずる上院議員は5人にも満たない」と断言。 関係筋によれば、連立政権樹立を目論んでいるカウクライ党など8政党の保有議席は合計312で、その他の政党が協力しない場合、64人以上の上院議員が賛成票を投じない限り、ピター党首は首相ポストを得ることはできない。首相選で誰に投票するかを公言している上院議員はほとんどいないものの、前進党が不敬罪を規定した刑法112条の改廃を以前から提言していることに少なからぬ上院議員が反発しており、これが首相選に影響するのは必至と見られている。 ただ、カウクライ党幹部は3週間ほど前、「ピター党首の首相就任を支持する上院議員は約40人。」との見方を示し、また、ピター党首は最近、「上院議員から十分な支持を得ている。」と述べている。 | |
06月29日(木) | 下院議長の人選でカウクライ党とプア・タイ党はまだ合意していない模様だが、下院事務局は、今回の総選挙で当選を果たした新下院議員に対し、07月04日に開かれる下院正副議長を選出する国会に全員が出席するよう通達。07月03日にはワチラロンコーン国王の臨席の下、国会開会式が執り行われる予定で、これには下院議員と上院議員が出席する。 ウィサヌ副首相によれば、「法律では下院の議長と副議長2人は国会開幕から10日以内に決定することが定められているため、07月13日までに選出しなければならない。」 なお、カウクライ党とプア・タイ党の間では28日の折衝で下院議長の人選に決着を付けることになっていたが、両党とも譲歩の姿勢を見せておらず、結局折衝は07月02日に延期されることとなった。 |
06月30日(金) | 「首相指名選挙では上院議員の反発が強くピター、カウクライ党党首が十分な賛成票を得ることができず首相になれない。」との見方も出ているが、プア・タイ党関係筋はこの程、「プア・タイ党が譲歩して下院副議長2人を同党から出すだけに止めカウクライ党が下院議長ポストを得るのを許容する一方で、首相選ではカウクライ党のピター党首が過半数票を得られなかった場合は同党が譲歩してプア・タイ党による首相ポスト獲得を許容する。」との考えを示した。「この件については、29日にプア・タイ党本部でペートンターンやセーターなどのプア・タイ党幹部とシリカンヤー、カウクライ党副党首などが意見を交わし、基本合意が成立している。」という。 また、ピター党首の首相ポスト獲得が不成功に終わった場合、「プア・タイ党がこれまでプラユット政権を支えてきた政党と手を組んで首相ポストを獲得する。」というシナリオもありうるが、その場合、「カウクライ党の支持者らが強く反発し、新政権による安定的な政権運営が困難になる可能性が高い。」とプア・タイ党では見ているようだ。 |
07月01日(土) | FIVBバレーボールネーションズリーグ2023のタイとトルコの女子の試合が先ごろ、クルングテープのフアマーク・インドアスタジアムで行われ、観戦していたカウクライ党のピター党首が試合後、コートに降りてタイチームと一緒に写真を撮影したことにネット上などで批判の声が上がった。これについてタイ・バレーボール協会(TVA)は、ピター党首がVIP観客席に座っていた理由であるが、「TVAが支援者用に常に40席を用意しており、そこに同党首が座っていたに過ぎず、首相就任の可能性のある同党首を特別扱いしたわけではない。」と釈明。また、「TVAは政治家を特別扱いしている。」といった批判も出ているが、TVAによれば、「政治家という理由だけで特定の人物を試合に招待することはない。」という。 FIVBバレーボールネーションズリーグは、国際バレーボール連盟(FIVB)が2018年から開催しているバレーボール国際大会。試合は数ヶ国で行われており、今年の大会は女子についてはトルコ、日本名古屋、香港、ブラジルブラジリア、タイクルングテープ、米国アーリントンで行われる。 |
07月02日(日) | 総選挙の当選者認定を受けて07月03日に国会開会式が執り行われ、翌04日、下院の正副議長が選出される運びとなっているが、最多議席を獲得して第1党となったカウクライ党と第2党のプア・タイ党の間で02日も下院議長ポストを巡る話し合いが行われたが、合意を見るには至らなかったという。 関係筋によれば、本来ならば第1党のピター党首が首相に就任するのが順当であるが、同党首の選挙違反問題が今後どのように展開するか予想がつかず、また、王制に否定的とされる前進党の姿勢が首相指名選挙で上院議員の投票行動に影響することも考えられるため、プア・タイ党が下院議長選出に絡めてカウクライ党に揺さぶりをかけている。 先の報道によれば、プア・タイ党は同党が下院副議長2人を出し、下院議長ポストをカウクライ党に譲る代わりに、首相選でピター党首が首相に選ばれなかった場合はプア・タイ党から首相を出すのを容認するようカウクライ党に要求している。 |
07月03日(月) | 05月14日の議会下院(定数500)総選挙後初の国会が開会。04日に下院議長(国会議長)と副議長を選出する。首相指名選挙は今月中旬頃行われる見通し。 下院選では、野党陣営のカウクライ党)が151議席(比例代表の得票率36.2%)、同じく野党陣営のタクシン派プア・タイ党が141議席(同27.7%)を獲得し、1、2位となった。両党は民主派の小政党6党と連立を組み下院で312議席を確保し、カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)を首相とする新政権の樹立を目指す。 ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、政権樹立にはあと70議席程度必要となる。カウクライ党は国王批判を禁じた不敬罪の改正・廃止、徴兵制の撤廃などを掲げて王党派と正面から対立しており、首相指名選挙で上院の支持を得られるかどうかは不透明。選挙で信任を得た野党陣営が非民選の上院によって政権樹立を阻まれた場合、クルングテープなどで大規模な抗議デモが発生する可能性がある。 連立交渉の過程で、カウクライ党とプア・タイ党の軋轢も表面化した。特に下院議長ポストについては、両党が権利を主張して交渉が難航し、国会開会当日になり、マレー系イスラーム教徒住民の支持を受ける地域政党プラチャーチャート党のワンムハマッドノー・マーター党首(元国会議長、元副首相)を議長とすることで決着したが、両党の間にはシコリが残った。 |
夕方 | カウクライ党とプア・タイ党はどちらが下院議長を出すかで揉めていたが、これら2党と共に8党連立政権を支える予定の「プラチャーチャート党のワンムハマトノー党首に下院議長を任せ、カウクライ党から第1副党首、プア・タイ党から第2副議長を出すことが8党間で合意された。」とピター、カウクライ党党首が発表。 ワンムハマッドノー・マーター(79)は深南部のヤラー県出身のイスラーム教徒で南部の事情に詳しいベテラン政治家。仇名は「ワンノー」。1996~2000年に下院議長を務めたほか、1990年代から2000年代に掛け、副首相、内相、運輸相などを歴任。プラチャーチャート党は5月14日の議会下院(定数500)総選挙で9議席を獲得し、151議席で第1党となったカウクライ党、141議席で第2党となったタクシン派プア・タイ党など7党と連立政権樹立を目指している。 下院議長ポストをめぐっては、カウクライ党とプア・タイ党が獲得を目指して衝突し、妥協案として、ワンムハマッドノーの就任が決まった。下院第1副議長にはカウクライ党所属で元獣医のパディパット・サンティパダー議員(41)、第2副議長にはプア・タイ党のピチェート・チュアムアンパーン議員(60)が選出された。 |
07月04日(火) | プラチャーチャート党(公民党、議席数9)のワンムハナドノ・マター(仇名ワンノー)党首が下院議長に選出された。これに伴いワンノーは党首を辞任し、同党の役員会も自動的に解散。同党のタウィー幹事長代行によれば、同党は近いうちに新しい党首と役員会メンバーを選出することになる。 ワンノーは03日にカウクライ党とプア・タイ党の間で同氏を下院議長とすることが合意されたことを受け、その日のうちに党首を辞任するための手続きを行っていた。なお、公民党は現在、ウォラウィ副党首が党首を代行。 |
ワンノー新下院議長は、間もなく実施される予定の首相指名選挙について、「総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党のピター党首が今のところ過半数の賛成票を得て首相にすんなり選ばれる状況にはない。」との見方を示した。 首相指名選では、下院議員500人と上院議員250人の過半数(376人以上)の賛成で首相が決まることになる。だが、ピタ党首を首相にするには、連立政権を組もうとしているカウクライ党、プア・タイ党などの8党の所属議員だけでは過半数の賛成票を確保できないため、一定数の上院議員の賛同が不可欠となる。ワンノー議長は、「過半数にまだ何票足りないのかを検討し、(首相選の)投票に備える必要がある。」 カウクライ党については、不敬罪を規定した刑法112条の改廃を提唱していることが王室支持派の保守層の反発を買っているとされるが、「議会に刑法112条改正案が提出されたらどうするのか。」との質問に対し、ワンノー議長は、「どのような法改正も憲法に違反してはならない。憲法には行って良いことと悪いことが規定されている。」と返答するに止めた。 なお、カウクライ党など8党は先頃、連立政権樹立に向けた合意書を取り交わしたが、ここには刑法112条改正は盛り込まれなかった。 | |
07月05日(水) | 下院議員500人と上院議員250人による首相指名選挙が7月13日午前9時30分に行われることとなった。ワンノー下院議長が兼務する国会議長の職権で発表した。 首相選では過半数(376以上)の賛成票を得た者が首相となるが、13日の投票で過半数票を得る者がいなかった場合、日程を組み直して再度投票が行われる。投票は首相が決まるまで繰り返されることになる。首相選では、総選挙で25議席以上獲得した政党が総選挙前に首相候補に指名した人物(各党は3人まで指名可能)の中から首相が選ばれることになるが、投票を繰り返しても過半数票を得る者が首相候補から出なかった場合は政党指名の候補者以外の人物から首相を選ぶことになるが、この場合は上下両院議員の3分の2以上の賛同が必要となる。 |
07月06日(木) | 上下両院による首相指名選挙が07月13日に行われることが決まった。次期首相が誰になるかは現時点では不透明で、複数のシナリオが浮上。 05月14日の議会下院(定数500)総選挙で過半数を獲得した旧野党陣営は151議席(比例代表の得票率36.2%)で第1党となったカウクライ党、141議席(同27.7%)のタクシン派プア・タイ党の2党と小政党6党で連立を組み下院で312議席を確保し、カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)を首相とする新政権の樹立を目指す。ただ、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、ピター党首の首相選出には64票足りない。カウクライ党は国王批判を禁じた不敬罪の改正・廃止、徴兵制の撤廃などを掲げて王党派と正面から対立しており、首相指名選挙で上院の支持を得られるかどうかは不透明。 一方の旧与党陣営は親軍政党パラン・プラチャーラット党(下院40議席、比例代表の得票率1.4%)のプラウィット・ウォンスワン党首(前副首相、元陸軍司令官、77)らが出馬する見通し。旧野党陣営の中核4党は下院で172議席を獲得しており、上院から204票を得れば首相指名選挙で勝利する。上院議員の多くはプラウィット党首が選んだとされるだけに、旧与党陣営は数字的には有利だ。ただ、上院の支持で旧野党陣営を破れば、下院選で示された民意を無視する形になるため、旧与党陣営が上院の支持による強行突破を図るかどうかは微妙。 首相指名選挙で旧野党陣営、旧与党陣営のどちらも過半数を得られない場合、プア・タイ党の顧問でタクシンの次女のペートーンターン・チナワット(36)、同党所属でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリ前最高経営責任者(CEO)のセーター・タウィーシーン(60)のいずれかが首相指名選挙に名乗りを上げることが予想される。プア・タイ党が不敬罪に手を付けないことなどを約束して上院の支持を得るというシナリオだ。その場合、カウクライ党が連立から外れ、パラン・プラチャーラット党、旧与党陣営で下院選で71議席を獲得したプームチャイ・タイ党などが政権入りする可能性がある。プームチャイ・党、パラン・プラチャーラット党には以前タクシン派に所属していた政治家が多く、下院選直後から、両党とプア・タイ党が裏取引を画策しているという噂があるが、プア・タイ党はこうした噂を否定。 |
新首相を決める首相指名選挙は07月13日に実施される予定だが、この日の投票で決着がつかない場合、19日に2度目の投票が行われる見通しだ。ワンムハマトノー下院議長(国会議長)が明らかにした。 憲法では「首相指名選挙で下院議員500人と上院議員250人の過半数(376人以上)の賛成票を得た候補が首相に就任する。」と規定しており、13日の投票でピター、カウクライ党党首が過半数の賛成票を獲得できなかった場合、再度投票が行われることになる。 なお、今のところ、2回目の投票は19日、3回目は20日に行われる予定。 | |
07月07日(金) | タイ政府は、米エール大学が出版する予定のパウィン・チャッチャワーンポンパン京都大学東南アジア地域研究研究所准教授によるワチラロンコーン、タイ国王に関する新著「Rama X: The Thai Monarchy under King Vajiralongkorn」を07日付で発禁処分にした。「王室を侮辱し、王室と国家の安全保障を脅かす内容。」としている。 同書を国内に持ち込んだ場合、最大で禁錮3年もしくは罰金6万B、もしくは両方が科される。本は没収、廃棄される。 今回の発禁処分について、インターネットの交流サイト(SNS)には、タイ人ユーザーから、「耳と目を塞ぐ。自由はどこにある。」、「いい宣伝だ。電子書籍で読めるだろう。」といった批判的なコメントが多数投稿されている。 タイではプミポン前国王の評伝「The King Never Smiles」などが発禁処分となっている。 |
07月10日(月) | 2010年にクルングテープなどでタクシン派の反政府勢力が暴力的な抗議運動を展開したことから、国軍による制圧などで多数の死傷者が出ることになったが、この出来事の扱いに絡んで当時の「法務省特別捜査局(DSI)のタリット局長に不公正な判断・命令があった。」と当時のアピシット首相とステープ副首相が訴えていた。 この訴訟を審理していた最高裁判所は、タリット元局長の罪を認め、禁錮2年の有罪判決を言い渡した。タリットについては、DSI局長時代に「タクシン派への肩入れが過ぎる。」との指摘も出ていたが、1審ではアピシット側が敗訴。しかし、2審では逆転勝訴となり、タリット被告に禁錮2年が言い渡された。そして今回、最高裁で2審を支持する判決が下された。 最高裁の説明によれば、「タリット局長(当時)はデモ隊に死傷者が出たことについてアピシット首相とステープ副首相の責任を問うべく捜査を命じたが、そのような権限はDSI局長にはなく、そのため、タリット局長の命令は法的に認められないものだった。」 |
ソムチャイ元中央選挙管理委員会委員はこの程、カウクライ党のピター党首がメディア株保有に絡んで起訴された場合、13日の首相指名選挙に影響するとの見方を示した。「この件は中央選管が検討を進めているが、仮に選管が憲法裁判所に起訴して受理された場合、憲法裁がピター党首の下院議員としての資格停止を命ずる可能性がある。そうなれば、首相選における上院議員の投票行動に何らかの影響が及ぶのは避けられない。」と見られている。 ソムチャイ元委員は、「首相選でピター党首が議場に入ることはカウクライ党の唯一の首相候補としては可能だが、下院議員としてはできない。これを理由に上院議員が投票を棄権することが考えられる。」と指摘。 なお、法律ではメディア株の保有者は選挙に立候補できないとされているが、「ピター党首は数年前に死去した父親から相続したメディア株を保有したまま2019年の前回総選挙と今回の総選挙に立候補した。」と訴えられており、この訴えを中央選管がどのように扱うか、具体的には憲法裁に起訴するか否かに関心が集まっている。 | |
07月11日(火) | プラユット首相兼国防相(69)は、所属政党であるルアムタイ・サーンチャート党(タイ団結国家建設党、United Thai Nation Party、พรรครวมไทยสร้างชาติ)のフェイスブックへの投稿で、所属するルアムタイ・サーンチャート党が先の総選挙で476万6408票を集めて36議席を確保したことに対して、感謝を表明。「私が国家、宗教、王室、そして愛するタイ在住者全員の利益を守るために一生懸命働き、全力を尽くしてきたことは誰もが認識していると思う。 全ての努力は現在、多くの具体的な結果が証明できるいくつかの側面で国の強さを齎した。 この国は安全で平和でした。」と述べ、「今後、私はルアムタイ・サーンチャート党を離党し、全ての政治プロセスから撤退したいと考えている。 党首、執行委員、その他の党員の皆様には、タイ住民を大切にしながら、国家、宗教、国王を守るという党の強い理念を持って政治活動を続けていただきたいと思う。 皆様には引き続き党を支持し、信頼していただければ幸いでする。」と引退を表明。2014年のクーデターで政権を奪取して以来、約9年間権力の座にあったが、今年05月の議会下院(定数500)総選挙でルアムタイ・サーンチャート党など与党陣営が大敗し、退陣を余儀なくされた。総選挙後、プラユット首相は今後政治家としてどうするかをあまり語っていなかったが、新首相誕生の可能性のある13日の首相指名選挙の2日前に態度を明確にした。 プラユットは1954年、東北部ナコーンラーチャシーマー県生。陸軍士官学校23期卒。シリキット王妃(現王太后)の親衛隊である第21歩兵連隊長、王妃の近衛師団である第2歩兵師団(プランチンブリ県駐屯)司令官、陸軍第1管区司令官を経て、2010年に陸軍司令官に就任。2014年05月22日にクーデターでタクシン派インラック政権を倒して全権を掌握。同年08月軍事暫定政権の首相に就任。民主主義を制限する新憲法を制定後、2019年03月に2011年以来初めての議会下院選を実施。王党派親軍政党や軍政時代に議員を選任した非民選の議会上院(定数250)の支持を受け、総選挙後の首相指名選挙で首相に選ばれ、今日まで首相を務めてきた。完全な民主化や市場開放に抵抗する既得権益層の後押しを受け、政権を運営。プラユット本人は王室、仏教を中心とする伝統的な価値を重んじる保守王党派で、常に大量のお守りを身につけている。率直、短気で知られ、記者会見中に激昂することもしばしばだった。こうした性格、信条と支持層の影響で、プラユット政権では国王夫妻と王位継承者への批判を禁じる不敬罪で多くの人が投獄された。 プラユットはこれまで首相として政治に深く関わりながらも政党に所属していなかったが、今回の総選挙直前に新党ルアムタイ・サーンチャート党に参加。その理由についてプラユットは、「強力な政治イデオロギーを持ち、国の三本柱である国民・宗教・王室への愛情と忠誠心のある新しい政党を作りたかったのでUTNに参加した。」と説明。 ピラパン、ルアムタイ・サーンチャート党党首によれば、「ルアムタイ・サーンチャート党がプラユットを首相とする連立政権樹立のために水面下で動いているといった憶測に終止符を打つためプラユットは政界引退を表明した。」という。 世界銀行によると、タイの1人当たりの国内総生産(GDP、時価ベース)は2013年の6041US$から2022年には6909US$に増えた。タイ統計局によると、所得格差指標のジニ係数(所得の再分配後)は2013年の0.367から2021年は0.306に低下し、格差は縮小した。ただ、富を再分配する仕組みがほとんどないため、実際には富裕層への富の集中が進んだ。今回の総選挙では、不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止、軍の改革、酒造などの自由化などを掲げる革新派政党が地滑り的勝利を納めた。民主主義を容認せず、貧富の差の解消に取り組まない既得権益層に対し、国民がノーを突きつけた形。 プラユット政権はクーデターで政権を奪取したため、欧米と疎遠になり、支那との結びつきを強めた。支那の官民との共同事業として取り組むクルングテープとタイ東北部の中心都市ナコーンラーチャシーマー-を結ぶ高速鉄道(総延長250.8㎞)計画は政権の看板政策の1つだが、2017年に着工したものの、土木工事の進捗率は今年02月時点で18%に止まっている。一方、支那からの投資は順調に増え、タイ投資委員会(BOI)が2022年に受理した外国直接投資事業の投資予定額は支那が774億Bで1位となり、長年タイへの最大の投資国だった日本を抜いた。近年は支那の電気自動車(EV)メーカーの大型投資が相次いでいる。 プラユット政権下では国防予算が膨張し、軍は支那製の潜水艦やドック型輸送揚陸艦、戦車などの購入契約を次々に結んだ。揚陸艦は発注した4隻全てが今年04月までに引き渡された。潜水艦は搭載予定だったドイツ製ディーゼルエンジンの対支輸出をドイツ政府が拒否したことで導入が暗礁に乗り上げている。 |
カシコン銀行傘下のカシコン・リサーチセンター(Kリサーチ)によれば、今年下半期(07~12月)はタイ国内の政治状況が経済成長に大きく影響する見通し。ナタポン副センター長によれば、「13日の首相指名選挙は最初の投票で決着が付かず、19日と20日に2回目、3回目の投票が行われる可能性があるが、首相選が拗れて08月半ばまでに新政権誕生を実現できなければ、今年のタイのGDP成長率に影響が及ぶの必至、」 タイ工業連盟(FTI)は、「最悪のシナリオとして、08月中に新政権が誕生しなければ、今年のGDP成長率が2~2.5%押し下げられる。」との見方を示した。さらに、「今年下半期は支那経済が予想したほど回復せず、これがタイ経済の成長にブレーキをかける可能性も否定できない。」 | |
在タイ日本国大使館によると、2023年7月12日・13日にクルングテープで政治集会が実施される。クルングテープにおける政治集会(7月12日(水)、13日(木)) | |
07月12日(水) | 05月に実施されたタイ下院選挙で第1党に躍進したカウクライ党党首で、きょう行われるタイ首相選候補のピタ-を巡り、選挙違反の疑いが浮上している。ピターはタイの民間放送局iTVの株式4万2000株を所有している疑いがあり、下院選候補者がメディア企業の株保有を禁止した憲法の規定に違反している可能性があるという。選挙管理委員会は、ピターの議員資格を剥奪するかどうかの判断について、憲法裁判所に委ねることを決定。 クルングテープ・ポストなどタイ現地メディアの報道によると、世論調査機関は、判決が出るまで同氏を停職するよう憲法裁判所に要請した。毎週水曜日に開かれる憲法裁判所は、前日の会議で議題に上った内容のみを審議するため、判断が首相選に間に合うのか注目されている。憲法裁判所が選挙違反を認定すれば、ピターは議員資格を失うことになる。 報道によると、ピターは「iTVは長年に渡り閉鎖されており、私は(父親の遺産の)執行者として株式を保有していただけ。私の首相候補としての資格とは関係ない。」と述べた。また、首相選前夜に「なぜ選挙管理委員会が憲法裁判所に判断を委ねる決定をしたのか。」と疑問を呈した。ピターは「13日午後05時(日本時間午後07時)に予定されている首相選に先立ち、議員の前で自身の展望を提示する積りだ。」 タイ工業連盟(FTI)のイサレス副会長は、「ピターの首相就任を阻止する運動があり、国にとっての挫折だ。」と述べた。一方、軍指導者らは「仕事のため、首相投票には参加しない予定だ。」という。 |
タイ商工会議所のアラムワタナポン副会頭によれば、「中央選挙管理委員会がピター、党党首のメディア株問題について憲法裁判所の判断を求めることを決めたが、これが新政権誕生を遅らせ、投資の遅延などに繋がることが懸念される。」、「新たな投資を予定している企業は新政権がどのような政策を打ち出すかを早く知りたいはずだが、新政権が誕生しなければ投資を延期せざるを得ないためだ。また、カウクライ党による連立政権樹立が遅れた場合、同党の支持者が抗議運動を展開する可能性があり、これが旅行業や観光業に悪影響を及ぼすことも考えられる。」 | |
タイ選挙委員会は、5月14日の議会下院(定数500)総選挙で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党となったカウクライ党のピター党首について、「下院議員がメディア会社の株式を所有することを禁じる憲法規定に違反した。」として、憲法裁判所に告発し、判決が下るまで、ピターの議員資格を停止するよう求めた。 ピターは13日に国会で行われる首相指名選挙に民主派陣営から擁立される予定だった。民主派は、「敵対陣営である王党派の意を受けた選挙委が首相指名選挙前日にピターを告発して揺さぶりを掛けた。」と批判。 選挙委委員と憲法裁判事は王党派プラユット政権が実質的に選任した。2019年の下院選でカウクライ党の前身であるアナコット・マイ党が躍進した際には、「党首のタナートンがメディア会社の株式を所有していた。」として選挙委が告発し、憲法裁が同氏の下院議員資格をはく奪した。憲法裁はさらに、アナコット・マイ党がタナートンから選挙資金を借り入れたことを政党法違反と認定し、アナコット・マイ党に解党命令を下し、タナートンら党幹部16人の参政権を10年間停止した。 ピターはすでに事業を停止した有料テレビ会社ITVの株式4万2000株を父親から相続していた。総選挙後、指摘を受け、全株を親族に譲渡したが、アナコット・マイ党とタナートンの前例をみると、無傷で切り抜けるのは難しそうだ。 ただ、皮肉なことに、王党派が自派の都合で導入した憲法条項のため、ピターは下院議員を失職しても、首相になる道が残されている。現行の憲法は2014年の軍事クーデターでタクシン派民選政権を倒して発足したプラユット軍事政権(2014~2019年)が制定した。軍政が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)が首相指名選挙に投票するなど、民主主義を制限する内容で、国会議員になることを嫌ったプラユット首相(元陸軍司令官)の意向を汲み、非議員が首相になることを認めている。非議員首相の条項は憲法制定時に民主派の反発を受けた。この条項のため、ピターは下院議員を失職しても、首相になることが可能。しかし、選挙委の告発前から、首相への道は遠いと見られていた。カウクライ党は下院選で141議席(比例代表の得票率27.7%)を獲得し第2党となったタクシン派プア・タイ党など7党と連立を組み、下院で312議席を確保した。首相指名選挙には上院も投票するため、過半数の376票にあと64票足りない。ピターが首相に選出されるには下院の旧与党陣営や上院といった王党派陣営の切り崩しが不可欠だが、王党派は、カウクライ党が掲げる不敬罪の改正、徴兵制の廃止、市場自由化推進などを、自派の既得権益に対する挑戦と見做して強く反発し、票の確保は見通せていなかった。 | |
タイ憲法裁判所は、05月14日の議会下院(定数500)総選挙で第1党となったカウクライ党が掲げる不敬罪の改正・廃止が憲法違反に当たるとした王党派弁護士の訴えを受理。 訴えでは、「不敬罪の改正・廃止は「国王を元首とする民主主義」の打倒を図る企てで、憲法49条に違反する。」としている。憲法裁は訴えを受理し、カウクライ党と同党のピター党首に対し、15日以内に答弁書を提出するよう命じた。憲法違反が認定された場合、カウクライ党は解党され、ピター党首ら党役員は参政権停止処分を受ける見通し。 憲法裁は同日、「ピター党首がメディア会社の株式を国会議員が所有することを禁じる憲法規定に違反した。」とするタイ選挙委員会の告発も受理した。 ピター党首は13日に国会で行われる首相指名選挙に民主派8党の候補として出馬する予定だった。民主派と対立する王党派の影響下にあるとされる憲法裁が首相指名選挙前日にカウクライ党に対する訴えを相次いで受理したことで、民主派、王党派の対立が鮮明になった。 憲法裁は民選政権であるタクシン政権が2006年の軍事クーデターで崩壊して以来、タクシン派政党を2度、2020年にはカウクライ党の前身であるアナコット・マイ党を解党するなど、ほぼ一貫してタクシン派、民主派に不利な判決を下し続けている。同じく王党派の影響下にあるとされる軍は2014年にも軍事クーデターを起こしてタクシン派の民選政権を倒し、軍事政権を樹立した。 | |
タイ憲法裁判所が、05月14日の議会下院(定数500)総選挙で第1党となったカウクライ党と同党のピター党首に対する訴え2件を受理したことを受け、カウクライ党の支持者数百人が同日夕方、クルングテープ都内の高架鉄道BTSナショナルスタジアム駅近くに集結し、憲法裁とその背後にいるとされる王党派を非難。 ピター党首は13日に国会で行われる首相指名選挙に民主派8党の統一候補として出馬する予定だった。選挙前日の憲法裁の動きは、王党派による露骨な揺さぶりと受け取られている。民主派8党は下院で312議席を確保したものの、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、票読みは厳しい。憲法裁による訴え受理は、世論の圧迫を受ける上院に、ピター党首に反対票を投じる口実を与えるものと受け取られている。 裁判所や軍、警察、官僚機構を抑える王党派に対し、民主派は選挙での投票や抗議デモ以外の手段がない状況。民主派は13日、首相指名選挙が行われる国会議事堂周辺で集会を行う予定。 | |
長年にわたって事実上の逃亡生活を続けているタクシンは最近になってタイに戻りたいという強い希望を表明しているが、タクシンの次女で、タクシン派プア・タイ党幹部のペートンターンによれば、「タイに帰国するのがしばらく先になる可能性がある。」、「タクシンと11日夜にも話をしたが、タイ国内の政治状況が落ち着いてから帰国したいとの考えを示した。」 関係筋によれば、総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党のピター党首が首相に選ばれ、同党を中核とする連立政権がすんなり誕生すると思われていたが、ここに来て新政権誕生が一筋縄では行かない可能性が高まっている。ペートンターンによれば、「タクシンは帰国の時期については首相選の後とか新政権誕生後とか具体的なことは何も言っていないが、政治的に落ち着いていない状況で自分が帰国して混乱に拍車をかけるようなことだけは避けたい考えだ。」 | |
タイ首相候補でカウクライ党党首のピターが下院選挙立候補資格に違反していた疑惑を巡り、選挙管理委員会が12日、憲法裁判所に判断を委ねたことを受け、全国でピターを支持するデモが実施された。ラムパーン県やチエンマイ県、ウボンラーチャターニー県、マハーサーラカーム県、アユタヤ県などタイ全土でデモが実施された。 在タイ日本大使館は、クルングテープ都内でも12日から13日にかけて政治集会が行われる見込みと、不測の事態や交通規制などに注意するよう呼び掛けている。「13日は15時から、国会議事堂周辺で政治集会が予定されている。」という。 | |
タイ連立与党のプラチャーティパット(民主)党は、首相選挙への対応について協議し、投票に参加しないことを決定。プラチャーティパット党幹部は下院議員25人を招集。「王室に対する中傷や侮蔑を罰する不敬罪を規定した刑法112条の改正を目指す政党を支持しない。」として、タイ首相選挙を棄権することで合意。112条の改正を目指すピターのカウクライ党が念頭にあると見られる。また報道によると、2019年の総選挙時、当時首相候補だったプラユットにプラチャーティパット党が投票しなかったことも棄権の理由だとしている。 | |
タイ選挙管理委員会が、カウクライ党のピター党首の議員資格を剥奪する判断を憲法裁判所に要請したことを受け、午前の取引で上昇していたタイ株式市場は、午後に入り下落に転じた。クルングテープ・ポストなどタイ現地メディアが報じた。 タナチャート証券のアディサック第一副社長は、「投資家は13日の投票結果まで様子を見ている。」と述べた。また小売業やホテル業は抗議活動の悪影響を受ける一方、発電事業は大きな影響がないため、ガルフエナジーなどエネルギー関連株に買いが入った。 | |
タイの公共放送タイPBSなどによると、タイ憲法裁判所が、05月14日の議会下院(定数500)総選挙で第1党となったカウクライ党と同党のピター党首に対する訴え2件を受理したことを受け、カウクライ党の支持者数百人が同日夕方、クルングテープ都内の高架鉄道BTSナショナルスタジアム駅近くに集結し、憲法裁とその背後にいるとされる王党派を非難。 ピター党首は13日に国会で行われる首相指名選挙に民主派8党の統一候補として出馬する予定だった。選挙前日の憲法裁の動きは、王党派による露骨な揺さぶりと受け取られている。 民主派8党は下院で312議席を確保したものの、首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)も投票するため、票読みは厳しい。憲法裁による訴え受理は、世論の圧迫を受ける上院に、ピター党首に反対票を投じる口実を与えるものと受け取られている。 裁判所や軍、警察、官僚機構を抑える王党派に対し、民主派は選挙での投票や抗議デモ以外の手段がない状況だ。民主派は13日、首相指名選挙が行われる国会議事堂周辺で集会を行う予定。 | |
07月13日(木) | 13日午後に予定されているタイ首相選挙について、現政権与党の各党はいずれも、総選挙で第1党となった野党のカウクライ党党首ピターへの投票を否定。プラチャーチャート・トゥラキットが報じた。 報道によると、プラチャーティパット(民主)党は12日、カウクライ党が王室への侮辱を罰する刑法112条の改正を目指していることを理由に、首相選挙を棄権すると決定。11日にはパラン・プラチャーラット党は112条を理由にピターへの不支持を表明。プラユット首相が所属するルアム・タイ・サーンチャート党も、「ピターの首相選出を承認しない。」と決定。 またプームチャイ・タイ党は、以前から112条の改正を目指す政党を支持しないと明らかにしていた。 |
タイ国会の上下両院合同会議で、05月14日の下院(定数500)総選挙を受けた第30代首相を指名する上下両院の合同投票を実施した。賛成は324票、反対は182票、棄権は199票。 下院選で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党となった革新系民主派のカウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が民主派8党の統一候補として擁立されたが、得票数は324票に留まり、首相選出に必要な両院749議員の過半数である375票に届かなかった。 プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)から賛成票を投じたのが13議員に留まった。下院では旧与党陣営が反対に回った。対立候補はなかった。 新首相選出は19日に予定されている2回目投票以降に持ち越されることになった。2回目でも首相を決められない場合は20日に3回目の投票が行われる予定。 カウクライ党とピター党首は司法の場でも劣勢に立たされている。首相指名選挙前日の12日、「カウクライ党が掲げる不敬罪の改正廃止が憲法違反に当たる。」とした王党派弁護士の訴えをタイ憲法裁判所が受理した。同日、「メディア会社の株式を国会議員が所有することを禁じる憲法規定にピター党首が違反した。」として、タイ選挙委員会が憲法裁に告発した。この2つの件で、憲法裁がカウクライ党に解党処分を下し、ピター党首ら党役員の参政権を停止する可能性があると見られている。 上院の反対で、ピター党首の首相選出が見通せない中、民主派陣営が、下院選で141議席(比例代表の得票率27.7%)を獲得したタクシン派プア・タイ党から首相候補を擁立する可能性が取り沙汰されている。有力視されるのは、同党所属でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリ前最高経営責任者(CEO)のセーター・タウィーシーン(60)。プア・タイ党は不敬罪改正を主張しておらず、旧与党陣営には過去にタクシン派政党に所属していた議員が多い。プア・タイ党が前面に立つことで、旧与党陣営、上院と手打ちを図るという筋書き。 | |
カウクライ党のピター党首は、議会投票で敗れたにも拘らず、「首相の座を目指して努力する決意は変わらない。」と述べた。 投票結果を受けてピター党首は、「2回目の投票までに必要な賛成票を得られるよう努力する。112条を改正するという計画は変更しない。私は(今回の投票結果を)受け入れるが、諦めない。次回の投票までに戦略を見つけて十分な賛成票を獲得できるようにする。」と述べた。ピター党首は必要な基準に51票及ばなかったものの、来週に予定されている次の投票に向けて再戦略を立てて必要な支持を集めるという党の意向を表明。 | |
タイ警察は、首都クルングテープの国会議事堂周辺で交通規制を実施している。前進党のピター党首が、メディア株保有疑惑で首相選挙への立候補が危険視されていることから、支持者らが抗議活動のために集まっている。報道によると、交通規制はサムセン通りのキアッカイ交差点からバーンクラブ交差点まで。午前06時から開始した。周辺50mの範囲内は、デモを禁止するという。 警察は、デモ参加者が議会横のキアク・カイ交差点の歩道橋に近づかないよう、有刺鉄線や障害物を設置。放水車2台なども準備している。 一方、クルングテープ都は抗議活動向けに場所を用意。デモ参加者が続々と集まっている。 | |
ピター、カウクライ党党首が首相指名選挙の第1回投票で首相ポストを獲得できなかったことから、同党首の支持者などから中央選挙管理委員会を批判する声が上がっている。 ピター党首は「法律に違反してメディア株を保有しながら下院議員選挙に立候補した。」と訴えられているが、「中央選管は12日、この件について憲法裁判所の判断を求める手続きを執った。これでピター党首とカウクライ党が有罪となる可能性が高まったような印象を与え、このために首相選で同党首が上院議員から十分な支持を受けられなかった。」といった批判がある他、中央選管は事前にピター党首に釈明の機会を与えるべきだったが、そうしなかったとの批判も出ている。これに対し、中央選管は、「法の定めるところに厳格に従った結果だ。」と反論。「一連の手続きは関連の憲法規定と選管の規則に従ったものであり、恣意的なものではない。」と説明。 | |
タイ商工会議所大学(UTCC)によれば、「首相指名選挙の1回目の投票でピター、カウクライ党党首が首相に選ばれず、新政権誕生に時間が掛かる可能性が高まっているが、これが暴力的な抗議運動に発展した場合、観光業などが影響を受け、経済的損失が5000億Bあまりに上るほか、GDP成長率を1%ほど押し下げることが懸念される。」 タナワットUTCC学長は、「首相選の投票結果はタイ経済回復の重要な指標と考えられる。企業を対象とした最近のUTCCの調査で、新政権誕生の遅れ、ひいては景気回復策の遅れを企業が懸念していることが判明した。」と述べた。また、同学長によれば、「新政権誕生が10月以降にずれ込んだ場合、予算編成が来年第2四半期(04~06月)まで遅れ、政府による公共投資などに様々な影響の及ぶことが危惧される。」 | |
07月14日(金) | タイ警察などによると、14日午後06時頃から、クルングテープ都内のクルングテープ文化芸術センター前(パトゥムワン交差点、BTSナショナルスタジアム駅近く)で、民主派によるデモが行われる見通し。警察は、「デモ現場周辺のラマ1世通、パヤタイ通などで道路交通が麻ひする可能性がある。」と、注意喚起。 |
タイ商工会議所は、カウクライ党のピタ党首が上下両院の過半数の支持を得られず首相に選出されなかったことについて、「早期の新政府発足を求める。」と述べた。新内閣の発足が遅れた場合、組閣や議会での施政方針演説が08~09月に延びる可能性がある。 タイ商工会議所のサナン会頭は、「19日と20日に予定されている2回目と3回目の投票を注視する。」と述べた。「国会議事堂周辺などで開催している政治集会に対しては、法律で認められた国民の権利である表現の自由の範囲内で、経済に影響しない。」とした。「今年の国内総生産(GDP)は、3.0~3.5%成長する。」と予測。「来年第2四半期国の国家予算の支出はさらに遅れ、企業や海外投資家の信頼感に影響する。」と警告。 | |
総選挙で最多議席を獲得して第1党となったカウクライ党のピター党首が首相指名選挙で躓き、新政権樹立は紆余曲折が予想される事態となっている。この状況について、ブラパ大学で政治学を研究するオラーンは、「もし19日の投票でもピター党首が首相指名を勝ち取れなかったら、(カウクライ党などとと共に連立政権を組もうとしている第2党の)プア・タイ党は引き続きカウクライ党と行動を共にするのか、それとも、カウクライ党と手を切って旧与党のプームチャイ・タイ党やパラン・プラチャーラット党と組んで新政権樹立に動き出すのかを決めなければならない。」」と指摘する。 同氏によれば、「カウクライ党と組んだままでプア・タイ党が自党から首相を出そうとしても、カウクライ党との連立が問題視され上院議員の賛同が得られずに失敗に終わる可能性がある。一方で、ピター党首が首相になれない場合、支持者らが大規模街頭デモを展開することも予想される。」 | |
カウクライ党は、首相指名選挙から上院議員を排除するため憲法272条の改正法案を議会に提出。憲法改正はかなりの時間が掛かるため、法案提出が今回の首相指名選挙に役立つとは考えづらいが、カウクライ党としては、軍事政権下で任命された上院議員の影響力排除の意向を明確に示すことに意味があると考えているようだ。 チャイタワット、カウクライ党幹事長は、「上院議員の多くが首相指名選挙に関わるのを避けている。我が党は所属下院議員全員の賛同のもとに改憲案を提出することにした。」と説明。 | |
ピター、カウクライ党党首が首相指名選挙の1回目の投票で過半数の賛成票を得られず、首相指名を獲得できなかったのは上院議員の多くが同党の主張する、不敬罪を規定した刑法112条の改正に難色を示したためとみられているが、同党は、「今後も112条改正を求める方針に変わりはない。」と強調。 チャイタワット同党幹事長は、「プア・タイ党のー党首を首相に推挙することで意見が一致した。」と明らかに。この他、同幹事長は、「我々が不敬罪に関する態度を変更しても、上院議員(の多く)がピター党首に投票することはないと考えている。」とも述べた。このため、「カウクライ党は上院での支持拡大ではなく、反対票を投じた下院議員の寝返りを狙っている。」との見方も出ている。 | |
07月15日(土) | タイの国会議員で、党の副党首であるチャーダー・タイセス(ชาดา ไทยเศรษฐ์)(62)が、王室を侮辱する者を射殺する新しい法律の導入を要求したことが話題になっている。 チャーダーは、カウクライ党のピター党首がタイの新首相候補として失意に直面した後、国会でこの発言を行った。ピター党首は首相になるために必要な375票のうち、得られたのは321票。チャーダーは、タイ国民が自警団となり、王室を批判する人々を罰則なしで射殺することが許されるべきだと考えており、そのような新法を国会が承認するよう要請した。 この発言は、タイ国内で大きな反響を呼び、多くの人から批判されている。 不敬罪の改正を目指すカウクライ党のピター党首も、チャーダーの発言に衝撃を受けており、「タイ王室を侮辱する者を射殺する法律の導入は、民主主義の原則に反するものであり、また、暴力で問題を解決しようとする発想は、タイ社会に深刻な影響を及ぼす可能性がある。」と批判。 チャーダーは1961年生。祖父の代でパキスタンからウタイタニー県に移住。父親は1968年に殺され、母親と兄は1975年に殺された。2003年にチャーダーは、タイ・ラック・タイ党員を狙った殺し屋を雇った疑いで逮捕されたが、後に裁判所は棄却。2012年には、雇った殺し屋に狙われたが死を逃れた。しかし、流れ弾が27歳の息子に命中して死亡。さらに、2017年には戦争用の武器を所持し家宅捜索を受けた。 |
在タイ日本国大使館によると、2023年7月12日・13日にクルングテープで政治集会が実施される。クルングテープにおける政治集会(明日7月16日(日)) | |
カウクライ党と共に連立政権樹立を予定しているプア・タイ党のチョラナン党首によれば、「07月19日に予定されている首相指名選挙の第2回投票において旧与党パラン・プラチャーラット党のプラウィット党首(副首相)が首相候補に推挙されて、旧与党陣営の政党に所属する下院議員と大部分の上院議員の賛成を得て首相に選ばれる可能性も否定できない。」という。 首相選を勝ち抜くには、上下両院議員749人の過半数(375人以上)の賛成が必要。13日の第1回投票では、ピター党首は下院で311人、上院で13人の計324人の賛同を得ただけだった。数字上は、第2回投票でその他の下院議員と上院議員のほとんどが賛同すれば、計算上はプラウィット党首が過半数票を獲得することも不可能ではない。 | |
総選挙で第1党となったカウクライ党のピター党首は、ツイッターに投稿したビデオクリップの中で、「首相指名選挙で19日に予定されている2回目の投票でも過半数の賛成票を獲得できなかった場合、第2党のプア・タイ党が新政権樹立を主導できるよう身を引く用意がある。」と述べた。 連立政権樹立を予定しているカウクライ党とプア・タイ党を含む8党は18日に今後どのように首相選を戦ってゆくかを協議する予定だが、ここで新政権樹立におけるカウクライ党の役割についても意見が交換される見通し。 一方、カウクライ党は首相指名選挙への上院議員の参加を可能としている憲法272条を改正して、同選挙から上院議員を排除するとの法案を議会に提出したが、プア・タイ党はこの改憲が少なくも84人の上院議員の賛同が必要で非常に実現性が低いことから、これについて前進党と歩調を合わせることには難色を示している。 消息筋によれば、2回目の投票でピター党首が再び指名を獲得できなかった場合、プア・タイ党は実業家のセッターを首相に推挙する見通し。プア・タイ党の首相候補のうち最も人気があるとされるのがタクシンの次女、ペートンターンだが、実母が強く反対するなど「推挙の準備がまだ整っていない。」 | |
07月16日(日) | 前進党のピター党首を首相とする新政権樹立は、7月13日の首相指名選挙の第1回投票でピター党首が過半数の賛成票を獲得できず、19日の第2回投票以降に持ち越されることになった。これを受けて8党は18日に対応策を協議する予定だったが、関係筋によれば、1日早めて17日に協議することになった。同筋は、「2回目の投票でもピター党首が首相に選ばれなかった場合、プア・タイ党が首相を出して他の7党を率いて新政権を構えることが予想される。」 一方、カウクライ党は上院議員を首相指名選挙から排除するため憲法272条改正案を議会に提出しているが、これへの対応についても17日の協議で取り上げられる見通し。 |
首相指名選挙の第1回投票でピター、カウクライ党党首が過半数の賛成票を獲得できずに首相に選ばれなかったことから、ネット上では前進党の支持者から上院議員の批判が相次いでいる。投票では上院議員249人(上院議員は250人と決まっているが、直前に1人が辞職)のうち206人が議場に姿を見せたが、159人が棄権し、ピター党首に13人が賛成票、34人が反対票を投じた。この結果は、軍事政権下で任命された上院議員は保守的な考えを持つ者が少なくないこと、前進党が掲げる刑法112条(不敬罪を規定)改正に一部の上院議員から反発の声が上がっていたことなどからある程度予想されていたが、カウクライ党支持者は、「総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党の党首を首相に選ばないのは、国民の声を無視するもの。」といった激しい批判が噴出することになった。 批判の中には、上院議員に関する詳しい情報を暴露した個人攻撃もあり、上院議員に一部からは「民主主義では異なる意見も受け入れなくてはならない。」、「法的措置を講ずる。」などの発言も出ている。 | |
総選挙で第1党となったカウクライ党を中核とする新政権樹立に不透明感が増していることから、第2党プア・タイ党に期待する声が高まっているとされる中、タイ商工会議所のサナン会頭はこの程、「タイ経済の回復促進につながる。」としてプア・タイ党による前進党を含む8党連立政権樹立に支持を表明。 同会頭によれば、「プア・タイ党は過去に政権を担い複数の経済政策を成功させた実績があり、経済政策に精通した人材も揃っているため、同党が中心となった政権の誕生することを経済界は期待している。」という。同会頭は、「タイ商工会議所としては、プア・タイ党政権が誕生すれば、新政権が打ち出す経済政策によって経済成長と不平等解消が促進されると信じている。」と述べた。 | |
07月17日(月) | 13日に行われた首相指名選挙の第1回投票でピタ、カウクライ党党首が大半の上院議員から支持が得られず、指名を勝ち取れなかったことから、ネット上には前進党支持者による激しい上院議員批判が溢れている。子のため一部の上院議員がこの程、名誉毀損や中傷などの容疑で批判者に刑事と民事で法的措置を講ずる方針を明らかに。 セーリー上院議員によれば、「上院議員を激しく批判した者の中には2人の著名弁護士が含まれており、この2人については既に法的手続きを執った。「 |
中央選挙管理委員会が先頃、、憲法裁判所に対し、ピター、カウクライ党党首の下院議員としての資格が有効か無効かの判断を示すよう求めているが、憲法裁は19日にこの要請を受理するか否かを決める見通し。19日には上院議員と下院議員による首相指名選挙の2度目の投票も執り行われる。 ピター党首については、「法律に違反してメディア株を保有したまま総選挙に立候補したため立候補も当選も無効である。」として訴えられている。問題のメディア株はピター党首が亡父から遺産として相続したもので、今回当選後、親類に譲渡した。ただ、ソムチャイ元中央選管委員によれば、「もしピター党首が議員資無効となっても、首相になる者の要件に下院議員であることは含まれていないため、ピター党首が首相選に出ることには何ら影響がない。」 | |
カウクライ党やプア・タイ党など連立政権樹立を目論む8党は、首相指名選挙で19日に予定されている2回目の投票への対応を協議。この投票においてもピター、カウクライ党党首を再び首相に推挙することで意見が一致。 上院議員の一部から「ピター党首の再推挙は下院規則41条に違反する行為」との指摘が出ているが、ピター党首は「規則違反ではない。」と主張。この件については18日に予定されているワンムハマトノー下院議長と上院議員、主要下院議員との話し合いで取り上げられる予定。 | |
総選挙で第2党となったプア・タイ党の首相候補の1人、セーターはこの程、「党の信任のもとに首相を務める用意ができている。」と明言。これは、「ピター、カウクライ党党首が首相選で再び指名を勝ち取れなかった場合、プア・タイ党はセーターを首相に推挙する。」との憶測が出ていることに関する質問に答えたもの。セーターはさらに、「プア・タイ党では4ヶ月にわたって首相候補について意見を交わしてきた。その結果、私がプア・タイ党の首相候補の1人に選ばれたのであり、もし私に首相を務める用意ができていなかったら、こうはなっていない。」と強調。 また、プア・タイ党については、「連立政権樹立を予定している政党グループから離脱して旧与党の政党グループと共に新政権を構える可能性がある。」と憶測が出ているが、セーターはこれには言及しなかった。 | |
07月18日(火) | タイ憲法裁判所は、「カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が国会議員がメディア会社の株式を所有することを禁じる憲法規定に違反した。」とするタイ選挙委員会の訴えを受理し、判決を出すまでの間、ピターの下院議員資格を停止。 ピターは既に事業を停止した有料テレビ会社ITVの株式4万2000株を父親から相続していた。05月14日の議会下院(定数500)総選挙で当選後、指摘を受け、全株を親族に譲渡した。違反と認定された場合、ピターは下院議員を失職する。 カウクライ党は下院選で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党となり、141議席(同27.7%)を獲得し第2党となったタクシン派プア・タイ党など民主派の7党と連立を組み、政権樹立を目指していた。 総選挙後の05月25日、ピターは弟に保有するiTVの全株式を譲渡した。ピターはiTVについて、「10年以上営業していない。」と主張。一方で「iTVは閉業手続きが行われておらず、株主リストにピタ^の名前が記載されており、メディア企業の株式保有者の選挙立候補を禁止した憲法に違反している疑いがある。」という。 民主派陣営は今月13日、上下両院合同会議の首相指名選挙で、ピターを擁立したが、王党派の旧与党陣営とプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)の大半が反対に回り、得票が過半数に届かず、19日に2度目の選挙が行われる筈だった。選挙当日にピターの議員資格を停止したことで、王党派はカウクライ党阻止に向け強い意志を示した形。 カウクライ党は国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止などを掲げ、王党派と正面から対立している。同党は民主化を望む若年層などから熱狂的な支持を受けているが、王党派の分厚い権力構造に包囲され、先行きは厳しい。 上院議員に加え、憲法裁判事と選挙委委員も王党派のプラユット政権が実質的に選任した。2019年の下院選でカウクライ党の前身であるアナコット・マイ党が躍進した際には、党首のタナートンがメディア会社の株式を所有していたとして選挙委が告発し、憲法裁が同氏の下院議員資格を剥奪した。憲法裁はさらに、アナコット・マイ党がタナートンから選挙資金を借り入れたことを政党法違反と認定し、2020年に同党に解党命令を下し、タナートンら党幹部16人の参政権を10年間停止した。 アナコット・マイ党はクーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、軍政が作成施行した民主主義を制限する現憲法の改正、不敬罪の改正などを訴えて、若者の支持を集めた。2019年10月には、2連隊の指揮権と予算をタイ陸軍からワチラロンコーン国王に移管する緊急勅令の国会採決で唯一反対票を投じた。こうした言動が王室を旗印とする王党派・既得権益層の逆鱗に触れ、解体されたと見られている。 |
タイ国会は19日の上下両院合同会議で、13日の首相指名選挙で過半数を得られず首相指名を逃した民主派のカウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が同日予定されていた2度目の首相指名選挙で候補となることを認めない決定を下した。 王党派議員が、「同じ会期中に否決された動議の再提出を禁じる議院規則第41号(一事不再議の原則)に反し、ピターが候補となることは認められない;」と主張。カウクライ党議員らは、「第41号は一般動議に適用されるもので、首相指名には当てはまらない。」と主張した。 数時間にわたる討議の後、175時10分頃に国会議員715人による投票が行われ、カウクライ党とタクシン派のプア・タイ党を中心とする民主派8党の下院(定数500)議員ら反対票312票、旧与党陣営の下院議員とプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)の賛成票395票、棄権8票。これにより、今国会でピターが首相に就任することは不可能になった。 一部の上院議員と旧与党陣営の下院議員は投票後、国会議事堂前のカウクライ党支持派のデモを避けるため、議事堂裏のチャオプラヤー川の桟橋からボートで立ち去った。議事堂前には19日朝からデモ隊が集結。議会閉会後も多くの人が残っていた。タイ海軍や海洋警察などがチャオプラヤー川の桟橋でボートを用意。上院議員らを輸送した。 タイ憲法裁判所は同日、「ピターが国会議員がメディア会社の株式を所有することを禁じる憲法規定に違反した。」とするタイ選挙委員会の訴えを受理し、判決を出すまでの間、ピターの下院議員資格を停止した。違反と認定された場合、ピターは下院議員を失職する。 憲法裁の命令を議場で受け取ったピターは、「タイは05月14日で変わり、2度と同じではない。国民が道のりの半分を勝った。」と短い演説をして、拍手を浴びながら議場を去った。 カウクライ党幹部は採決後、「結果は想定内だった。新たな首相候補者の指名について、プア・タイ党と協議する。」と語った。タマサート大学法学部のムニン教授は今回の決定について、「深刻な失望を感じている。総選挙で国民の意思を示したが、無意味だった。」と語り、「タイの民主主義は後退する。」と警鐘を鳴らした。 05月14日に行われた下院総選挙では、カウクライ党が151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党に、プア・タイ党が141議席(比例代表の得票率27.7%)で第2党になった。この2党に小政党6党を加えた民主派陣営は下院で過半数の312議席を確保した。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止などを掲げるカウクライ党に対し、王党派の上院と下院の旧与党陣営は強く反発。上院も投票する首相指名選挙では376票が必要だが、民主派陣営は王党派陣営を切り崩せず、事態打開の糸口は見えていない。 民主派8党は27日に行われる予定の3回目の首相指名選挙に、プア・タイ党所属でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリの前最高経営責任者(CEO)のセーター・タウィーシーン(60)を擁立する見通し。ただ、旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(下院議席数71、比例代表の得票率2.9%)のアヌティン・チャーンウィーラクーン党首(副首相兼保健相)は19日、「カウクライ党と同じ陣営には入らない。」と明言。これが上院を含む王党派の総意とすると、セーターの首相就任も困難となる。プア・タイ党は今後、カウクライ党を捨てて旧与党陣営と連立を組むか、カウクライ党とともに王党派との着地点が見通せないチキンレースに突入するかを迫られる見通し。 | |
07月19日(水) | 在タイ日本国大使館は、インターネット上の情報によると、19日に予定されているタイ議会での首相指名選挙に合わせ、国会議事堂周辺や民主記念塔で政治集会が行われる見込みだと発表。 国会議事堂周辺は13時頃から、民主記念塔(ラーチャダムヌン通)は午後05時頃からの予定。同大使館は、不測の事態に備え、現場周辺には近づかないよう呼び掛けている。 |
ピター、カウクライ党党首を首相指名選挙の2度目の投票でも首相に推挙することができるか否かで紛糾していたが、この件について上下両院議員による採決が行われ、反対多数で@再推挙は認められない。」とされた。 同日は首相指名選挙の2度目の投票のために上下両院の合同会議が開催。冒頭で前進党がピター党首を首相に推挙したのに対し、すぐに反対意見が出て数時間にわたり議論が行われることになった。最終的にワンムハマトノー下院議長(国会議長)が決着を付けるために採決を実施。出席していた上下両院議員715人のうち過半数の394人が反対票を投じ、再推挙は認められないことになった。結局予定されていた首相選の2度目の投票は行われず、27日に改めて投票を行うこととなった。 プア・タイ党は第3回目の投票でセーターを首相に推挙する見通しだが、19日の採決で「再推挙は不可」と決まったため、セーターは27日の投票で過半数の賛成票を得られなければ、首相就任の可能性は消え失せることになる。 | |
タイ憲法裁判所が19日、ピターの議員活動に一時停止命令を下したことを受け、複数の民主団体や前進党支持者らが民主記念塔に集まった。親軍派の現政権が任命した上院議員の「模擬葬式」を開催し、憲法裁の決定に不満を表明した。 プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、19日16時30分頃、クルングテープ旧市街のディンソー通に黒い服を着たデモ隊が集結。民主記念塔で国会議事堂から移動してきた民主活動家らと合流し、「選挙で勝ったのに全て奪われた。」、「独裁政権は滅ぶべき。」などと横断幕を掲げて不満を訴えた。 | |
憲法裁判所は、ピター、カウクライ党党首が法律に違反してメディア株を保有したまま総選挙に立候補したとの問題に関する中央選挙管理委員会の審理要請を受理するとともに、同党首の下院議員としての資格の停止を決めた。 議員資格停止を見越して「資格停止が20日の首相選における第2回投票でピター党首に不利に働く。」との見方も出ていたが、20日は上下両院議員による採決で首相選での再推挙は不可と決まり、2度目の投票は行われなかった。このため、ピター党首は2度目の投票の前に首相職位獲得の機会を失うこととなった。 | |
タイ議会下院のワン・ヌール議長は、「第3回首相指名選挙を07月27日午前09時30分に開始する。」と述べた。政党が首相候補者を指名した後、候補者の資格に関する議論に入る。首相選出には374票の獲得が必要。午0後5時までに議論を終え、採決に進む予定。 首相選挙でピターの立候補が否決されたことを受け、プア・タイ党が新政権樹立の最有力候補として浮上。首相候補としてプア・タイ党のセーター・タウィーシーンが指名される予定だが、上院議員は前進党と連立を組む政党候補への投票を拒否する構え。同党のスリヤーは、「上院議員と協議する必要がある。」またスリヤーは、「8政党で今後の対応について協議する。」と述べた。ピターの再指名が否決されたことについて、「再指名は会期中に否決された動議の再提出を禁じる議院規則第41号に違反していない。」と指摘し、今回の決定が今後の基準となることに懸念を示した。 | |
19日午前のタイ株式市場は、取引開始後は10.40%上昇するなど好調にスタートしたものの、憲法裁判所がカウクライ党のピター党首の下院議員活動を一時停止する命令を下したことを受け、大幅に下落。午前の取引は、0.58ポイント高の1538.88ポイントで終えた。証券大手UOB(タイ)のアナリストは、午前の指数下落について、憲法裁のピターに対する命令が影響したと分析。「命令に反発したデモなどによるリスクを回避する動きがあった。」 また、「カウクライ党とプア・タイ党の連立政権を樹立した場合、株式市場は前向きに反応する。」と予測。一方、「プア・タイ党が政権を握り、カウクライ党が野党に回った場合、政治的対立が起こりデモなどの混乱が発生する恐れがある。」投資家に対しては、「多くの上場企業の第2、四半期の利益は良い傾向にあるため、政治的要因を排除して長期的視点を持つべきだと指摘。 | |
07月20日(木) | 総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党の支持者たちが首相指名選挙でピター党首が首相指名を獲得できないことに不満を募らせているが、この先しばらく都内では複数ヶ所で選管や議会を批判するとともにピター党首への支持表明のための集会が行われる見通し。 タイではこれまで、2014年05月の軍事クーデターに伴いプラユット元陸軍司令官が長年にわたって首相を務めてきたことや不敬罪が存在することなどに反発する勢力が頻繁に反政府集会を展開してきたが、この勢力はカウクライ党の支持者層と重なる部分が多いとされ、これまでの反政府集会と同じ手法でピタ党首支持集会が展開される可能性が高いという。 これら支持者は、中央選挙管理委員会がピタ党首のメディア株問題について憲法裁判所に判断を求め、同裁判所がピター党首の下院議員としての資格を一時的に停止したことや、上下両院議員の賛成多数で首相指名選におけるピター党首の再推挙を認めなかったことなどに「国民の大多数の支持を受けたピター党首の首相就任を妨害するもの。」として強く反発。 |
首相指名選挙の第2回投票でカウクライ党がピター党首を再び首相に推挙したことに対して、上下両院議員の投票で「認められない。」との判断が下され、同党首は首相争奪戦から排除されることになった。 しかし、複数の法律専門家かがこの決定に異議を唱え、「憲法裁判所の判断を仰ぐべき。」との指摘が相次いでいる。今回の決定は、「同じ国会の会期中に提出、否決された議案を再び国会で取り上げることはできない。」という国会規則に基づいたものだが、憲法起草委員会の委員長経験者のボウォンサクは、「憲法が首相指名選挙について具体的に規定しているにも拘らず、国会規則に依拠して判断を示しており、憲法の機能が阻害されることになった。タイにとって残念なこと。」と指摘する。同氏によれば、行政監察官(オンブズマン)を通じて憲法裁に判断を示すよう要請することが可能で、また、行政監察官が動かない場合は、今回の決定で影響を受ける者が憲法裁に直接要請することも可能。」 また、憲法起草委員会のアドバイザーを務めたことのある法律専門家のチェートは、「問題とされているのは首相候補の推挙であり、これは議案ではない。このため、議会規則は適用できない。(今回の決定には)この視点が欠けている。」と指摘。この他にも複数の法律専門家が「ピター党首の再推挙を認めない。」とした議会の決定に批判的な声を上げている。 | |
07月21日(金) | クルングテープ首都警察によると、21日16時頃から、クルングテープ都内のクルングテープ文化芸術センター前(パトゥムワン交差点、BTSナショナルスタジアム駅近く)で、民主派によるデモが行われる見通し。 警察は、「デモ現場周辺のラマ1世通、パヤタイ通などで道路交通が麻痺する可能性がある。」と、注意を呼びかけている。 |
在タイ日本国大使館によると、07月23日にクルングテープのアソーク交差点で、政治集会が行われる見込み。【クルングテープにおける政治集会】 | |
先の総選挙で第1党となったカウクライ党は、来週再び開かれるタイ国会の上下両院合同会議で、プア・タイ党の首相候補を支持することで合意し、同党幹部は「政治的後退を決めた」と明らかに。 報道によると、プア・タイ党は首相候補者を正式に決定していないが、著名な不動産経営者のセーター・タウィーシーンが最有力候補と見られている。 たカウクライ党幹部は会見で、「総選挙後に7党と締結した、連立政権樹立に関する覚書について、依然支持している。」と述べた。不敬罪に関しては、「党が選挙で掲げた公約を尊重する。」 | |
07月19日にワンムハマトノー下院議長(国会議長)がピター、カウクライ党党首を再び首相に推挙することの是非を問うため上下両院議員に投票させ、その結果、賛成多数で再推挙は不可との結論が出たことについて、8党連立政権の樹立を予定しているカウクライ党やプア・タイ党から同議長に「偏向している。」とする批判が続出。しかし、これに対し、同議長は、「再推挙に関する議論が行き詰まり、この膠着状態を打開するために国会議員による採決が必要だった。」と反論。19日は首相指名選挙の第2回投票が予定されていたが、上下両院議員の合同会議の冒頭でカウクライ党が第1回投票で首相指名獲得を果たせなかったピター同党党首を首相に再度推挙。これに対し、すぐに反対意見が出て、再推挙に関する議論が結論が出ないまま数時間に及ぶことになった。同議長は「この状況から抜け出す必要があると考えて採決を行うことにした。」 「再推挙は不可」との考えは、「同一国会の会期中に同じ議案を再度取り上げることはできない。」という国会規則に基づいたもの。同議長は、「07月27日に上下両院議員の合同会議を開き、ここで新たに首相指名選挙の投票を行う。」と発表。 | |
07月22日(土) | カウクライ党のピター党首は、ネット上に投稿した動画の中で、「首相になることより民主的な政府を設ける方が重要だ。」と訴えた。カウクライ党は総選挙で最多議席を獲得したが、首相指名選挙で上院議員の支持がほとんど得られず、ピター党首の首相就任の可能性は限りなく0に近いとされている。 ピター党首はさらに、「カウクライ党が(新政権を樹立するのを)保守勢力が不敬罪を規定している刑法112条の改正を口実に妨害しているのは明白。だが、私が首相になれなかったことは、未来を変えるという我々の希望が終わったことを意味しない。カウクライ党が新政権を樹立できなくても構わないが、我党に投票してくれた2700万人の意思は無駄にしないでほしい。」とネット上に書き込んだ。 |
総選挙で第1党となったカウクライ党のピター党首を首相とする8党連立政権の樹立が難しくなったことで、カウクライ党に代わり第2党のプア・タイ党が新政権樹立を主導することになった。だが、これまでのプラユット政権で与党側だったプームチャイ・タイ党、パラン・プラチャーラット党、ルアムタイ・サーンチャート党、チャートタイ・パタナー党の4党は、カウクライ党の参加する政権には加わらない意向という。 カウクライ党は不敬罪を規定した刑法112条の改正を以前から掲げており、これが理由でピター同党党首は首相指名選挙の第1回投票で上院議員の支持を得られずに指名獲得に失敗している。しかし、同党は112条改正の姿勢を変えていないため、プームチャイ・タイ党などの4党は、「カウクライ党拒絶」を表明することになった。 プア・タイ党から首相を出すにしても、カウクライ党と同じ轍を踏まないためには新たに下院議員と上院議員を味方に付ける必要があるが、4党が協力しないとなれば、プア・タイ党が首相選を乗り切るのは非常に困難。この状況について、政界観測筋からは、「まずはカウクライ党が身を引いて、プア・タイ党率いる新政権を誕生させるべき。しばらくすれば、カウクライ党が政権に参加できる状況がやってくる」といった意見も出ている。/TD> | |
07月23日(日) | 総選挙で最多議席を獲得して第1党となったカウクライ党を中核に同党を含む8党が連立政権を構える方向で調整が続けられてきたが、これら8党は7月25日、連立政権にカウクライ党を含めるか否かについて結論を出す予定。 第2党のプア・タイ党がカウクライ党に代わって政権樹立を主導すべく8党以外の政党に支持を呼びかける動きを見せているが、旧与党の複数の政党が「カウクライ党を除外しないならプア・タイ党に協力しない」と表明している。 関係筋によれば、カウクライ党は以前から不敬罪を規定した刑法112条の改正を掲げ、これが原因で多くの上院議員の反発を招き首相指名選挙の第1回投票でピター同党党首は首相ポストを勝ち取れなかったが、この112条改正が同党の強力なセールスポイントの1つであることから同党は「112条改正の方針を変更しない。」と明言している。ただ、カウクライ党以外の7党は112条改正には否定的。 貢献党としては旧与党の政党を味方に付けて新政権樹立を実現したいところだが、旧与党も112条改正などに反対している保守派が支持層の多くを占めており、「カウクライ党と手を組むことはできない。」との姿勢を変えていない。 |
8党連立政権の樹立に向けて第2党プア・タイ党が主導的役割を果たしており、第1党カウクライ党の去就に注目が集まっているが、同党のピター党首は、訪問先の東部チャンタブリー県で記者の質問に対し、「カウクライ党は8党のグループから抜けない。国民を失望させない。」と明言。 質問は、「8党グループの他の政党はカウクライ党に対し、自らを犠牲にしてグループから離脱し、プア・タイ党よる政権樹立を可能にするよう要求しているのか。」というものだったが、ピター党首によれば、「8党グループからカウクライ党が離脱することは総選挙で同党を支持した大勢の有権者の意に背くことを意味しており、受け入れられない。」 | |
07月24日(月) | 首相指名選挙の第2回投票が07月27日に行われる予定だったが、延期される可能性が出てきた。 19日に予定されていた首相指名選挙の第2回投票でカウクライ党はピター同党党首を首相に再度推挙したが、上下両院議員の投票によって却下された。これに対し、行政監察官(オンブズマン)事務所がこの対応が合憲か否かの判断、および27日に予定されている第2回投票の延期要請を憲法裁判所に求めることで合意したため、首相指名選挙は延期される可能性が高まった。 同事務所のキーロップ事務局長によれば、「ピター党首の再推挙が却下されたことについて同事務所には、一般市民と国会議員から17件の訴えが寄せられている。」という。このため、同事務所はまず再推挙問題にけりを付ける必要があると考え最高裁に判断を求め、議会に投票延期を要請することにした。 |
カウクライ党はこの程、党内で話し合いを行い、連立政権樹立においてプラユット政権の中核与党パラン・プラチャーラット党、およびプラユット首相の所属していたルアムタイ・サーンチャート党と手を組まないという点で意見が一致した。
保守勢力側のこれら2党はカウクライ党に代わって新政権樹立を目指しているプア・タイ党に接触しており、新政権に参加する可能性がある一方で、不敬罪を規定した刑法112条に手を加えようとしている政党、即ちカウクライ党とは組まないと貢献党側に伝えているという。 不敬罪については人権や表現の自由の観点から廃止する国もあり、国際社会からも否定的な意見も出ているが、ウィロート、カウクライ党議員によれば、タイでは政敵の台頭を阻止するため不敬罪が悪用されてきたとのことだ。 | |
07月25日(火) | ワンムハマッドノー・マター下院議長(国会議長、79)は「27日に予定していた2回目の首相指名選挙を無期延期する。」と表明。 今月13日に上下両院合同会議で行われた1回目の首相指名選挙で過半数獲得に失敗した下院(定数500)第1党カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が上下両院合同会議での採決で再度首相指名選挙に出ることが禁じられた。しかし、この再推挙却下には「憲法違反」との指摘があり、行政監察官(オンブズマン)事務所が憲法裁判所に合憲か否かの判断を示すこと、および議会に対し第2回投票の延期を命じることを求めた。憲法裁の判断を待ち、2回目の首相指名選挙を行う。また、28日はワチラロンコーン国王生誕日で、王党派の議員から、27日の首相指名選挙がずれ込むと、28日の国王生誕日祝賀式典に出席できないという懸念が出ていた。 同議長によれば、「下院の法律専門家や自身の顧問らと協議。予定通りに27日に投票を行った場合、問題に繋がることも考えられることから、第2回投票の延期を決めた。」第2回投票に備えて主要な下院議員や上院議員らを交えた準備会合が開かれる予定だったが、第2回投票が延期されたことで、この会合も中止された。 05月14日に行われた下院総選挙では、旧野党陣営のカウクライ党が151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党に、同じく旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党が141議席(比例代表の得票率27.7%)で第2党。この2党に小政党6党を加えた民主派陣営は下院で過半数の312議席を確保し、首相指名選挙に臨んだが、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止などを掲げるカウクライ党に対し、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)、下院の旧与党陣営といった王党派が強い拒否感を示し、上下両院合同会議での採決で、ピター党首の得票は324票に止まり、首相選出に必要な376票に届かなかった。1回目の首相指名選挙後、民主派陣営は次回の首相指名選挙でプア・タイ党の首相候補を擁立することで合意した。これを受け、プア・タイ党は下院の旧与党陣営と上院の切り崩しを図ったが、王党派陣営はカウクライ党が参加する連立政権を支持しないという態度を崩さず、プア・タイ党による多数派工作は暗礁に乗り上げた。 今後の転回としては、(1)プア・タイ党がカウクライ党を見捨てて旧与党陣営と組み連立政権を樹立(2)下院の旧与党陣営が上院の支持で少数与党となり政権を樹立(3)来年05月の上院の任期切れを待ち、民主派8党が政権を樹立(現行憲法の規定では、次期上院は首相指名選挙に投票できない)が考えられる。 (2)の場合では、下院ですぐに内閣不信任案が可決され、退陣を迫られることになる。(3)は実質的な政府不在が長期間続くことになり、ビジネス界から反対の声が強い。(1)の可能性が最も高いと見られているが、プア・タイ党にとっては負担の大きい選択となる。プア・タイ党の幹部は下院選前、「タクシン派政権を追放した2014年の軍事クーデターを支持した旧与党陣営とは組まない。」と再三明言した。前言を翻し、若年層に多大な人気を誇るカウクライ党を裏切れば、次回の選挙で苦戦は必至。ただ、プア・タイ党の実質的なオーナーとされ、2008年から事実上の国外亡命生活を送るタクシン(73)は最近、帰国の意思をSNSで度々明らかにした。タイで実刑判決を受けているため、帰国すれば収監が待っているが、プア・タイ党が旧与党陣営と連立政権を組めば、王党派と手打ちし、恩赦、減刑などが可能とみられる。高齢となったタクシンが政治的野心を失い、帰国を実現することだけを考えているとしたら、プア・タイ党を捨て駒にして帰国を選ぶ可能性もある。 |
総選挙で第1党のカウクライ党と第2党のプア・タイ党を含む8党グループによる新政権樹立は上院議員の抵抗で暗礁に乗り上げている。このため同グループに所属する複数の政党から「上院議員が任期満了となる来年05月まで新政権樹立を待つべき。」との意見も出ているが、プラユット首相は、「適切な方法とは思わない。」と述べ、この考えに反対した。 現在の上院議員は、2014年05月に当時陸軍司令官だったプラユット首相が軍事クーデターを起こした後、軍政の下で任命された保守的な考えを持つ人々が大半で、その多くが、不敬罪を規定した刑法112条の改正を掲げるカウクライ党が政権を構えることに反対している。このため、カウクライ党と同党を支持する政党による新政権樹立において上院議員が最大の抵抗勢力となっている。 一方、法律問題に詳しいウィサヌ副首相は、「閣僚ポストの割り振りなど内閣発足に向けた手続きに時間が掛かるだろうが、私は08月後半にも新政権が誕生するのではないかと楽観視している。」と述べ、「新政権をなかなか樹立できない現状を打開するために非下院議員や政党に所属していない一般人を首相に据えるという考えもあるだろうが、実現するのはきわめて困難。」と付け加えた。 | |
プア・タイ党は同日予定されていた連立8党会合を突然中止した。会合では、与党のパラン・プラチャラート党など5政党との交渉結果を報告する予定だった。プア・タイ党は当初、午後02時からプア・タイ党本部で会合を開く予定だった。その後、その後、時間は午後03時に、会場は国会議事堂に変更され、結局中止となった。 プア・タイ党の関係者によると、「新首相の指名選挙に向け、各党や上院議員の支持を得る交渉が進展していない。」と説明。「会合の中止について、7党に謝罪した。」 カウクライ党のチャイタワット幹事長は、「プア・タイ党が8党に提案書を提示するには時間が必要だ。」と述べた。 連立8党は、カウクライ党とプア・タイ党、プラチャーチャット党、タイ・サーン・タイ党、セリー・ルアム・タイ党、ペンタイ党、新勢力のパラング・ソングコム・マイ党、プア・タイ・ルアムパラング党。 | |
07月26日(水) | 在タイ日本国大使館によると07月26日17時から、クルングテープのラーチャプラソン交差点で政治集会が実施の予定。 |
タクシン・チナワット(74)の次女で、05月の下院総選挙で第2党となったプア・タイ党幹部のペートンタン・チナワット(36)は、自身のSNSフェイスブックに「毎年、父(タクシン)の誕生日である07月26日はいつも私の重要な日だ。今年は、自分でもまだ信じられないが、08月10日に父がドンムアン空港に到着する。」、「父はタイ人であり、最も功績の多い首相と言われているが、厳しい扱いを受けた被害者だ。」と投稿して、タクシンが08月10日に帰国することを明らかに。帰国の決断は、タクシンが「昨年から本気で話していた。」、「喜び、心配している。」「父の決断を尊重する。」 タクシンは、「05月09日に自身のSNSで07月に孫の世話をするために帰国する。」と表明していた。しかし、タクシンは逃亡者のため、ウィサヌ・クルアガーム副首相は先日「タクシンは自宅軟禁ではなく、刑務所で服役しなければならない。」と述べた。 | |
首相指名選挙でカウクライ党がピター同党党首を2回にわたり推挙し、これが上下両院議員の投票によって却下されたことで、「却下は違憲」との訴えが憲法裁判所に出された。消息筋によれば、憲法裁は訴えを受理するか否かの検討を08月03日に行う予定。 議会が上下両院議員の賛成多数をもってピタ党首の再推挙を認めないと判断したことについては、当初から法律専門家などから「憲法が首相指名選挙について具体的に規定しているのに議会が同選挙に関する重要事項を決めている。憲法が機能していない状態に陥っている。」といった批判意見が複数出ている。 | |
事実上の亡命生活を続けているタクシン(74)について、次女でタクシン派プア・タイ党幹部のペートンターン(36)は、「08月10日にドンムアン空港に帰国する。」と明らかに。26日はタクシンの74歳の誕生日だった。 タクシンはタイで汚職などで計12年の禁固刑が確定していて、帰国すれば収監される見通し。ペートーンターンは父親の帰国について、「喜び、心配している。」、「父の決断を尊重する。」などと記した これを受けて矯正局のアユット局長は、「タクシンは高齢の受刑者として扱われることになる。服役中に必要があればどのような治療も受けることができる。」と述べ、「特別に厳しい扱いを受けることはない。」と説明。 タクシンは首相在任中の汚職の罪で裁判を受けていた2008年08月に保釈された後、裁判所の許可を得て支那の北京を訪れたが、そのまま逃亡し、現在に至るまでタイに帰国していない。逃亡後間もなくしてタイの裁判所はタクシンに有罪判決を下したため、タクシンは帰国すれば、すぐに収監されることになるが、タクシンは先ごろ、「帰国したなら司法の求めるところに従う。」と述べている。タクシンは4つの事件について欠席裁判でそれぞれ禁固2年、2年、3年、5年の有罪判決を受けているが、最初の事件の禁固2年は既に時効となっており、帰国したら10年服役する必要がある。 | |
07月27日(木) | 在タイ日本大使館は、インターネット上の情報として、07月27日(木)17時頃からラーチャプラソン交差点((エラワン廟と商業施設セントラルワールドがある交差点)で政治集会が行われる見込みとして、注意喚起。 同大使館は、不測の事態や交通渋滞などに備え、興味本位で集会が行われている現場周辺に近づかず、身の安全を確保するよう呼び掛けている。 |
「事実上の亡命生活を15年あまり続けているタクシンが08月10日に帰国し、その後、すぐに収監される。」と報じられているが、法律に詳しいウィサヌ副首相は、「タクシンは服役初日に国王の恩赦を請求することができる。」と指摘。これは国王の恩赦を求めることが処罰された者全員に認められているためで、一定期間服役したあとでも服役初日でも恩赦請求が可能という。「もし、恩赦請求が受け入れられなくても、2年間は繰り返し請求することができる。」 また、ウィサヌ副首相によれば、タクシンは帰国すれば、時効を迎えた事件などを除き、10年服役する必要があるものの、2008年の保釈中の逃亡など裁判所がまだ審理していないものもあり、服役期間が延びる可能性もある。 | |
07月28日(金) | 在タイ日本国大使館によると、07月29日にクルングテープのアソーク交差点で、政治集会とデモ行進が行われる見込み。クルングテープにおける政治集会(7月29日(土)) |
15年にわたり事実上の亡命生活を続けているタクシンについて、次女でタクシン派プア・タイ党幹部のペートンターンが先頃、「08月10日にドンムアン空港に帰国する。」と明らかにし、注目が集まっている。 だが、警察の不正疑惑などを立て続けに暴露した元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員が「タクシンが予定通りに帰国することはない。」とネット上に書き込み、これにペートンターンが反論する展開となった。チューウィットの書き込みは、「ゲームは変更された。タクシンは引き下がり、帰国計画を取り止めた。状況が変わった。危険性を示す兆候が予想を上回っている。」というもの。だが、ペートンターンは、この書き込みを「ナンセンス」と一蹴し、予定通りの帰国を再確認した。 これに対し、チューウィットは、「父の帰国を待ち望んでいることは理解できるが、ペートンターンはどのような条件が揃ったらタクシンの帰国が可能になるかをよく知らないのではないか。」 | |
07月30日(日) | 政治団体のタマサート同盟集会は、フェイスブックページ(แนวร่วมธรรมศาสตร์และการชุมนุม)で、「08月02日正午からクルングテープのアソーク交差点で、自動車によるデモを行う。」と発表。 フェイスブックによると、同団体は「次期連立政権を組む予定の8党への支持を表明し、上院議員の任期が満了する来年05月まで、8党は解散せずに連帯を続けるよう求める。」 |
07月31日(月) | ![]() 細江AMIは29日から、夫とされる日本人♂とこのホテルに宿泊していた。2人は31日未明に外出し、午前03時45分にホテルに戻った。その後、2人以外に部屋に出入りした人は確認されていない。午前09時頃、男からホテルのフロントに「妻が倒れている。」と連絡があった。 テレビニュースで映し出された男はTシャツ、短パン姿で、両腕、両脚に入れ墨が入っていた。細江AMIのパスポートの写真のページもテレビで公開され、氏名や生年月日などが明らかにされている。 男は警察の取り調べに対し、「細江AMIが鬱病を患い、過去に自殺を図ったことがある。」などと供述した。男は取り調べの際、取り乱して泣いていたという。 https://www.komchadluek.net/news/crime/554883 細江亜未 https://www.facebook.com/ami.hosoe.71?locale=ja_JP 美濃加茂高等学校 |
総選挙で最多議席を獲得して第1党となったカウクライ党による8党連立政権樹立が難航する中、第2党のプア・タイ党がカウクライ党を除外する形で10党連立政権の樹立に向けて動いているとの憶測が出ている。 これらは、上述の8党のうち5党、これまでプラユット政権を支えてきたプームチャイ・タイ党、パラン・プラチャーラット党、プラチャーティパット(民主)党、チャート・タイ・パタナー党などの5党、それにプア・タイ党の計10党で、所属の下院議員は合計302人に上る。この陣容で首相指名選挙に臨み、投票で上院議員80人あまりの賛成票を得ることができれば、プア・タイ党の計画通りに同党の首相選候補、セーターの首相就任が実現することになる。関係筋によれば、プア・タイ党は閣僚ポストを割り振ることを約束してパラン・プラチャーラット党とプラチャーティパット(民主)党の協力をすでに取り付けている。また、プラユット首相と親密な関係にあるたルアムタイ・サーンチャート党については、プア・タイ党の支持者や同党と近しい関係にある2党が強い拒否反応を示しており、プア・タイ党は新政権への参加を打診しなかった。 | |
カウクライ党による同党やプア・タイ党を含む8党連立政権の樹立が難航する中、「カウクライ党は新政権から除外されても首相指名選挙ではプア・タイ党の首相候補に投票する」との噂が一部で広まっている。しかし、これについてカウクライ党のナタチャ副幹事長は、「連立政権樹立の動きからカウクライ党を離脱させようという汚い手口。」と厳しく批判。 カウクライ党による新政権樹立が進まないのは、首相指名選挙でキャスティングボートを握る上院議員がカウクライ党を嫌っていることが最大の理由とされている。このため、「カウクライ党は新政権に参加しないことにして、首相選で上院議員にプア・タイ党候補への賛成票を投じさせる。プア・タイ党候補の首相指名獲得を確実にするためにカウクライ党も同候補に投票する。時を見計らってカウクライ党がプア・タイ党主導の新政権に参入する。」といった憶測が出ているが、ナタチャ副幹事長によれば、「新政権樹立を画策してる政党の間でこのような話し合いが行われているかも知れないが、カウクライ党には連絡がなく、承服しがたい。」 首相指名選挙の第2回投票は08月04日に執り行われる予定だが、ワンムハマトノー国会議長によれば、「憲法裁判所が前日の03日に首相選関連の案件について決定を下す見込みで、その影響で投票延期となる可能性もある。」 | |
08月01日(火) | 在タイ日本大使館とクルングテープ首都警察によると、02日正午頃から、クルングテープ都内のアソーク交差点(BTSアソーク駅前)で、民主派によるデモが行われる見通し。デモ隊はアソーク交差点で集合した後、自動車でデモ行進し、エアポートレイルリンクのマッカサン駅付近、東方向のフアマーク駅付近方向へ進行する予定。 大使館はタイに滞在中の日本人に対し、デモ現場に近づかないよう呼びかけている。デモ現場周辺では交通渋滞、交通規制も予想される。 クルングテープにおける政治集会及びデモ行進(8月2日(水)更新版) |
プア・タイ党の首相候補、セーターはこのほど、「プア・タイ党が不敬罪を規定した刑法112条を改正したり、廃止したりすることはない。」と明言。総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党は首相指名選挙でピター同党党首を首相に推挙したものの、上下両院議員の投票で上院議員の支持が得られずに首相指名を獲得できないでいるが、これはカウクライ党が以前から刑法112条の改廃を提唱していることが最大の原因とされている。 不敬罪については政府が政敵を黙らせるために悪用してきた、時代遅れといった批判もあるが、保守層は、112条改廃に「王室を軽視するもの」と強く反発している。 今のところ08月04日に首相指名選挙の第2回投票が予定されているが、セーターは、「私がプア・タイ党から首相に推挙されたなら、刑法112条の改正には手を付けない。プア・タイ党は不敬罪を規定した法律の改廃には関らないとの姿勢を明確にしている。我党としては新政権を誕生させて国を前進させたいと考えている。刑法112条に絡む緊張状態は緩和する必要がある。」と述べた。 | |
08月02日(水) | 05月14日に行われた議会下院(定数500)総選挙で141議席(比例代表の得票率27.7%)で第2党となった旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党は、同じく旧野党陣営で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった「カウクライ党との連立政権樹立を断念し、自党所属でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリーの前最高経営責任者(CEO)のセーター・タウィーシーン(60)を首相候補として、カウクライ党を含まない新たな連立の枠組みを模索する。」と発表。プア・タイ党は王党派の議会上院(定数250)や旧与党陣営が敵視するカウクライ党を切り捨て、旧与党陣営の一部を自陣に引き込み、政権樹立を目指す。 プア・タイ党とカウクライ党は小政党6党との民主派8党連立で下院で過半数の312議席を確保し、07月13日、上下両院合同会議の首相指名選挙に、カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)を擁立して臨んだ。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止などを掲げるガウクライ党に対し、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の上院、下院の旧与党陣営といった王党派が反対票を投じ、ピター党首の得票は324票と、首相選出に必要な376票に届かなかった。民主派8党はプア・タイ党を前面に立て、セーターを首相候補とする作戦に切り替えたが、王党派陣営は、不敬罪改正を掲げるカウクライ党がいる限り、8党連立の首相候補に投票しない姿勢を示し、次期首相選出は暗礁に乗り上げていた。 プア・タイ党は膠着状態を打破するため、カウクライ党とたもとを別つことを決めた。ただ、セーターらプア・タイ党の幹部は下院選前、タクシン派政権を追放した2014年の軍事クーデターを支持する旧与党陣営とは組まないと再三明言し、不敬罪の改正にも理解を示していた。前言を翻し、若年層に多大な人気を誇るカウクライ党を裏切る形になり、発表後、クルングテープ都内のプア・タイ党本部があるビル前にはプア・タイ党に反発するカウクライ党の支持者らが集まり、人形を燃やしたり、本部に押し入ろうとするなどした。 |
08月03日(木) | ワンムハマトノ国会議長(下院議長)は、04日に予定されていた首相指名選挙の第2回投票の延期を発表。首相指名選挙におけるカウクライ党によるピター同党党首の再推挙が上下両院議員の投票で却下されたことの合憲性を問う行政監察官(オンブズマン)事務所の訴えに対し憲法裁判所が03日に受理・不受理の判断を示すとしていたが、これを急遽取り止めたことによるものだ。この憲法裁の判断が04日の首相選の投票に影響するとの指摘が出ていた。 また、カウクライ党を除く形で連立政権を樹立すると表明していたプア・タイ党は03日に連立政権を構成する政党を発表する予定だったが、首相選の投票延期によって陣容発表の見送りを余儀なくされた。 |
長年にわたって逃亡生活を続けてきたタクシンは10日にタイに帰国する心積もりと報じられていたが、タクシン派プア・タイ党関係筋によれば、新政権の誕生がさらに遅れる見通しとなったことから、タクシンの帰国も延期される見通し。 タクシンは帰国すれば即収監となることから帰国計画には懐疑的な見方も出ていたが、次女でプア・タイ党幹部のペートンターンは、「10日にドンムアン空港に帰国する。」と報告。だが、関係筋によれば、タクシンが帰国の意向を示したのはプア・タイ党などの旧野党陣営の政党が新政権を構成する可能性が高まったことが最大の理由と考えられるものの、04日に予定されていた首相選の第2回投票が急遽延期になって近々の新政権誕生が見込めなくなったことからタクシンは帰国の延期を決めた。 | |
プア・タイ党のプムタム副党首は、「13時から予定していた新連立政権の枠組み発表を延期する。」と明らかに。上下両院で実施される首相選出選挙が延期されたことで判断。 国会は首相選挙で、カウクライ党のピター党首の2度目の立候補を否決。憲法裁判所に違憲の申し立てがあり、国会議長は首相選出選挙を延期していた。 | |
08月05日(土) | 海外逃亡中のタクシンは、X(旧Twitter)投稿を行い、「タイへの帰国日を当初の予定の08月10日から、10日から2週間程度遅らせる。」と表明。「医師から健康診断に呼び出された。」と理由を述べた。ผมขอเลื่อนวันเดินทางกลับไทยจากวันที่10ไปอีกไม่เกินสองสัปดาห์วันเวลาจะแจ้งอีกครั้ง หมอเรียกให้ไปตรวจร่างกายก่อนครับ 首相指名選挙の第2回投票が延期され、タクシン派プア・タイ党による連立政権樹立に余計に時間がかかると予想されることが帰国延期の最大の理由と考えられると。タクシンが2009年以降に「タイに戻る。」という約束を果たせなかったのは、今回で19回目。 |
ワンムハマッドノー・マター下院議長兼国会議長(79)は、上下両院合同会議での2回目の首相指名選挙を今月18、19日に行う考えを明らかに。 当初は04日を予定していたが、07月13日に上下両院合同会議で行われた1回目の首相指名選挙で過半数獲得に失敗した下院(定数500)第1党カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が上下両院合同会議での採決で再度首相指名選挙に出ることが禁じられたことを違憲だとしてオンブズマンが憲法裁判所に訴え、これを受理するかどうかの憲法裁の判断が遅れているため。 カウクライ党は05月14日に行われた議会下院(定数500)総選挙で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党となり、141議席(比例代表の得票率27.7%)で第2党となったタクシン派プア・タイ党など民主派7党と下院で過半数の312議席を確保し、ピター党首を擁立して首相指名選挙に臨んだ。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止などを掲げるカウクライ党に、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の上院(定数250)、下院の旧与党陣営といった王党派が反発し、ピター党首の得票は324票に止まり、首相選出に必要な376票に届かなかった。 ピター党首は07月19日に予定されていた2回目の首相指名選挙に再挑戦する意向だったが、19日の上下両院合同会議で、王党派陣営が、一事不再議の原則に基づき、「ピター党首が再度首相候補となることは認められない。」と主張。投票の結果、この主張が賛成多数で可決された。 事態の膠着を受け、プア・タイ党は今月02日、カウクライ党との連立政権樹立を断念し、自党所属でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリーの前最高経営責任者(CEO)のセーター・タウィーシーン(60)を首相候補として、カウクライ党を含まない新たな連立の枠組みを模索すると発表。旧与党陣営との連立交渉に乗り出した。 一方、プア・タイ党の実質的な党首とされるタクシン・チナワット(74)は05日、短文投稿サイト「X(旧ツイッター)」への投稿で、「10日に予定していたタイ帰国を、健康診断のため、最長で2週間延期する。」と明かした。タクシンは2006年の軍事クーデターで追放され、2008年から国外亡命生活を送っている。2008年以降に汚職などで有罪判決を受け、刑期は計10年となっている。帰国すれば即収監となるが、プア・タイ党はタクシンの宿敵である王党派と連立政権を樹立して、タクシンの刑期短縮を図ると見られている。 | |
新政権樹立に向けた動きは保守層の反発によって総選挙で第1党のカウクライ党から第2党のプア・タイ党に主導権が移ることになったが、プア・タイ党が樹立を目指している連立政権にこれまでプラユット政権の中核与党だったパラン・プラチャーラットが参加する可能性が高まっている。関係筋によれば、プア・タイ党はすでに複数の政党の支持のもとに下院で過半数を占めることが可能となっているが、500議席中300議席以上という安定多数を実現すべく、パラン・プラチャーラット党やルアムタイ・サーンチャート党などに声をかけてさらに多くの旧与党を取り込もうとしているとのことだ。 現時点でプア・タイ党を中心とする新政権への参加に合意しているのはプームチャイ・タイ党、チャートタイ・パタナー党、プラチャーティパット(民主)党、プラチャーチャート党、複数の弱小政党となっている。関係筋は、「パラン・プラチャーラット党とルアムタイ・サーンチャート党が参加すれば、新政権は約300議席となる。」と指摘するが、政界観測筋によれば、タクシン派のプア・タイ党は、過去にタクシン派政権が軍事クーデターで2度も倒されていることから軍部を嫌っていて「パラン・プラチャーラット党やルアムタイ・サーンチャート党といった親軍部の政党とは手を組まない。」と表明していたことから、これら2党を新政権に迎え入れれば支持者の強い反発に遭うことが予想される。 | |
08月06日(日) | 15年にわたって事実上の逃亡生活を続けているタクシン(74)がタイに帰国する意向を示し、マスコミで大きく取り上げられているが、タクシンがやはり逃亡犯の妹のインラック(56)ととともにタイの隣国、カンボジアを最近訪れていたことが08月06日までにわかった。インラックも「米買取り制度に絡んで国に甚大な損害を与えた。」として裁判に掛けられていた2017年09月に国外に逃亡し、タクシン元首相同様に事実上の亡命生活中。 カンボジアでは08月05日にフン・セン首相の72歳の誕生日を祝う行事が首都プノンペンで執り行われたが、その様子を伝える写真にタクシンとインラックが写っていた。フン・セン首相によれば、5日にカンボジアを訪れた両元首相とは05日に誕生日パーティーに出席し、06日に朝食をと共にしたが、2人はその日のうちにカンボジアを離れた。 |
総選挙で第1党となったカウクライ党による新政権樹立が暗礁に乗り上げたことから第2党のプア・タイ党がカウクライ党を除外する形で連立政権を樹立する動きを見せているが、カウクライ党幹部のウィロート議員はこのほど、「兄弟よ、彼らと同じ車に乗るんじゃない。彼らは君たちを山の頂上に連れて行って、そこで撃ち殺す算段だ。早く逃げ出して元の場所に戻ってこい。我々は君たち。」を待ってい。る」とネット上に投稿。「旧与党の複数の保守政党がプア・タイ党と組んで新政権を誕生させようとしてるのは罠だとして、「プア・タイ党にこの罠に嵌ってはならない。」と警告。 ウィロートによれば、「保守派の政党はプア・タイ党に協力する姿勢を見せているものの、議会内の勢力バランスの関係で新政権は保守派に牛耳られる恐れがある。さらに、保守政党と手を組むことでプア・タイ党は支持を減らすことも考えられる。」 この他、プア・タイ党は不動産大手セーンシリをCEOとして率いていたセーターを首相指名選挙の第2回投票で首相に推挙する方針というが、警察の不正疑惑暴露で知られる元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員などがこの程、「セーターのCEO時代にセーンシリが脱税をした疑いがある。」と指摘し、セーターの首相就任の妨げになりかねない状況。 | |
ワチラロンコーン国王(71)の次男のワチャレート・ウィワチャラウォン(42)が、タイに帰国し、クルングテープ郊外のスワンナプーム空港で関係者らの出迎えを受けた。1週間ほど滞在する予定。 ワチャレートは母親で元王太妃のスチャリニー・ウィワチャラウォン(61)、兄、弟2人とともに1996年にタイを離れ、以来、帰国していなかった。1996年に母、兄弟とともに王族の称号を失った。妹のシリワンナワリー王女(36)はタイで暮らし、王族の称号を保持している。 ワチャレートはタイ出国後、母、兄弟とともに米国で暮らし、現在、法律事務所の顧問を務めている。 | |
08月07日(月) | 05月14日に行われた議会下院(定数500)総選挙で141議席(比例代表の得票率27.7%)で第2党となった旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党と71議席で第3党となった旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(同2.9%)は、共同記者会見を開き、「両党を中心に連立政権の樹立を図る。」と発表。記者会見にはプア・タイ党のチョンラナーン党首とプームチャイ・タイ党のアヌティン党首、両党の幹部ら6人が出席。「現首相のプラユットが立党したルアム・タイ・サーンチャート党や、クーデター後に政権を担った親軍政党のパラン・プラチャーラット党は連立に参加しないだろう。」と述べた。 「下院総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党を除外した2党が連立することは、大半の有権者の意思を反映していないのではないか?」との質問に対し、プア・タイ党のプムタム副党首は、「プームチャイ・タイ党は3番目に多い議席(71議席)を獲得しており、党を支持する人が多いことを意味している。」と弁明。 両党の下院議席は合計212議席で、すでに過半数を占めていると主張。新政権発足へ向けて、上下両院の支持を求めた。これら2党の議員数はプア・タイ党141、プームチャイ・タイ党71の合計212だが、すでに他党の議員の支持を取り付けており、定数500の下院において過半数を確保できる見通し。旧与党陣営のプームチャイ・タイ党の政権参加で、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)で支持拡大を目指す。 プア・タイ党は当初、下院選で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった旧野党陣営のカウクライ党と連立政権樹立を目指した。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止などを掲げるカウクライ党に対し、民主化に抵抗する既得権益層の代表である上院が強く反発。カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が出馬し07月13日に上下両院合同会議で行われた首相指名選挙では、上院議員のほとんどが反対もしくは棄権し、ピター党首の得票は首相選出に必要な376票を大きく下回る324票に留まった。 事態の膠着を受け、プアタイ党は今月02日、「カウクライ党との連立政権樹立を断念し、自党所属でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリの前最高経営責任者(CEO)のセーター・タウィーシーン(60)を首相候補として、ウクライ党を含まない新たな連立の枠組みを模索する。」と発表。旧与党陣営との連立交渉に乗り出した。 プア・タイ党と同盟を組むプームチャイ・タイ党は2008年にタクシン派政党パラン・プラチャーチョン党が憲法裁判所により解党された際に同党から離脱した政治派閥が前身。地方に強固な地盤を持つ政治ビジネス閥などの集合体で、イデオロギー色は薄い。一部民主化した第2次プラユット政権(2019〜2023年)で政権入りし、看板政策の大麻解禁を実現した。党首のアヌティン・チャーンウィラクーン副首相兼保健相(56)は大手ゼネコン(総合建設会社)シノタイ・エンジニアリング・アンド・コンストラクションの元社長で大株主。タクシン政権(2001〜2006年)で副保健相を務めるなど、タクシン派とのパイプは太い。 ただ、プームチャイ・タイ党の政権参加が旧野党陣営に強い拒否感を示す上院の説得材料になるかどうかは依然不透明。プラウィット副首相(元陸軍司令官)率いるパラン・プラチャーラット党(下院議席数40、比例代表の得票率1.4%)もしくはプラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)率いるルワムタイ・サーンチャート党(下院議席数36、比例代表の得票率11.9%)が政権に参加すれば、上院議員の大半を選んだとされるプラウィット副首相の影響力で政権樹立の目途が立つ。しかし、プア・タイ党は下院選前、「タクシン派政権を追放した2014年の軍事クーデターの支持勢力であるパラン・プラチャーラット党、ルワムタイ・サーンチャート党とは連立を組まない。」と明言し、07日の記者会見でも、両党を連立政権に加えない方針を再度確認。プームチャイ・タイ党は、「プア・タイ党からの要請に応じて、連立協議に参加する。」と表明。 なお、プームチャイ・タイ党がプア・タイ党との連立に参加する条件は、不敬罪を改変しないこと、カウクライ党が連立政権に参加しないこと少数政権にならないこと。 第1党のカウクライ党が新政権樹立に失敗したのは同党が不敬罪を規定した刑法112条の改正の方針を保守層の反発にも拘らず取り下げなかったことも原因とされているが、記者会見においてプームチャイ・タイ党のアヌティン党首は、「プア・タイ党が刑法112条に手を付けないのであれば、我党がプア・タイ党による新政権樹立に反対する理由は何もない。」と説明した。 |
現時点で最も首相ポストに近いと考えられている、プア・タイ党のセーターが、元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員を名誉毀損で告訴する構えを見せている。チューウィットは先頃、「セーターが不動産大手センシリのCEOを務めていた時期に同社が脱税をした疑いがある。」と指摘。この告発を受け、セーターは5億Bの損害賠償を求める訴訟を検討しているという。 チューウィットによれば、「センシリは2019年に」クルングテープ都サラシン通の土地を15億7000万Bで購入したが、その際に脱税工作があり、これにセーターが関与していた。 プア・タイ党は近く行われる相指名選挙の第2回投票でセーターを首相に推挙する方針を示している。 | |
カンボジアの首都プノンペンで先ごろ同国のフン・セン首相の誕生日パーティーに開かれ、これにタイでは犯罪人のタクシンと妹のインラックが出席したことが一部で物議を醸している。しかし、カンボジア政府報道官はこの程、「タイの元首相2人のカンボジア訪問は完全に個人的なものであり、タイとカンボジアの2国間関係に影響しない。」との見解を示した。この件についてはフン・セン首相がプラユット首相などタイ政府首脳に説明済みという。 タクシンはフン・センと親交があり、これまでにも何度かカンボジアを訪れている。 | |
08月08日(火) | 新しい連立政権の樹立に向けた動きを主導しているプア・タイ党は近く行われる見通しの首相指名選挙の第2回投票で不動産大手センシリの元CEO、セーターを首相に推挙する方針とされるが、同投票でほとんどの上院議員がセーターに投票するかは今のところ不透明。 首相指名選挙では、下院議員500人、上院議員249人の計749人の過半数の賛成票を得た者が首相指名を獲得することになる。首相選の第1回投票ではカウクライ党のピタ-党首が同党が不敬罪を規定した刑法112条の改正を掲げていることなどが原因で多くの上院議員の支持を得ることができず、首相指名獲得に失敗した。 そして今、カウクライ党に代わってプア・タイ党が新政権を構えようとしているが、プア・タイ党のセータ-も首相指名を獲得するには相当数の上院議員の支持が不可欠と見られている。プア・タイ党としては上院議員に嫌われるのを避けるため、刑法112条改正に手を付けないことを鮮明に打ち出しているが、関係筋によれば、ここに来てセンシリの脱税にセーターがCEOとして関わっていた疑惑が浮上している。このせいで上院議員の中からセーターに賛成票を投じない者が出ることも考えられる。 |
08月09日(水) | 連立政権樹立を目指す旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党は、記者会見を開き、「陣営に新たに6党が加わる。」と発表。議会下院(定数500)での勢力はプア・タイ党(141議席)、07日にプア・タイ党との同盟を発表した旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(71議席)、新たにプア・タイ陣営に参加する深南部のマレー系イスラム教徒を支持層とするプラチャーチャート党(9議席)など小規模政党6党で計228議席になる。10日には下院10議席のチャートタイ・パタナー党の参加が発表される見通し。 首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の上院(定数250)も投票するため、上下両院で計376議席必要となる。 プア・タイ党の幹部は09日の記者会見後、05月14日の下院選で151議席を獲得して第1党になった旧野党陣営のカウクライ党の本部を訪れ、首相指名選挙でプア・タイ党のセーター・タウィーシーン(60)に投票するよう求めたが、カウクライ党は支持するかどうかの判断を見送った。カウクライ党が賛成票を投じれば、プア・タイ陣営は389票を確保し、上院が反対しても政権樹立が可能となる。 05月14日に行われた下院総選挙では、若年層などから熱狂的な支持を集めるカウクライ党が事前予想を覆して第1党となった。カウクライ党はプア・タイ党などと連立政権樹立を目指したが、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止、徴兵制の廃止といった政策が保守王党派の上院の反発を買い、同党のピター党首は07月13日に上下両院合同会議で行われた首相指名選挙で324票しか獲得できなかった。 プア・タイ党は今月02日、カウクライ党との連立政権樹立を断念し、「カウクライ党を含まない新たな連立の枠組みを模索する。」と発表した。 |
カウクライ党に代わって新政権樹立で主導的役割を果たすことになったプア・タイ党だが、タクシンの次女で貢献党幹部のペートンターンは、「カウクライ党首脳との話し合いではカウクライ党所属議員が首相指名選挙の第2回投票でプア・タイ党の首相候補、セーターに賛成票を投ずるかについて明確な返答がなかった。」と明らかに。話し合いは、プア・タイ党の首脳団が近くのカウクライ党本部に出向くという形で約90分にわたって行われた。 関係筋によれば、プア・タイ党は新政権樹立を実現するため、まず同党の首相候補の首相指名獲得を確実にしたいところ。間もなく行われる見通しの上下両院議員による第2回投票ではこのままカウクライ党の支持が得られなければ、プア・タイ党による新政権樹立には一定数の上院議員の支持が不可欠となる。だが、プア・タイ党は「カウクライ党の支持を取り付けることができれば、上院議員の支持なしにセーターの首相指名獲得を実現できる。」と考えている。 | |
08月10日(木) | 連立政権樹立を目指す旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党は、旧与党陣営のチャートタイ・パタナー党と共同記者会見を開き、「プア・タイ党を主軸とする陣営にチャートタイ・パタナー党が参加する。」と発表。 プア・タイ陣営の議会下院(定数500)の勢力は、プア・タイ党(141議席)、旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(71議席)、チャートタイ・パタナー党(10議席)など9党、238議席。 チャートタイ・パタナー党は故バンハーン・シラパアーチャー元首相が設立したスパンブリー県など中部を地盤とする政党。現在の党首はバンハーン元首相の息子のワラウット・シラパアーチャー天然資源環境相(50)。ワラウットは2007年のタクシン派ソムチャイ政権で短期間、副運輸相を務めた。 |
総選挙で第1党となったカウクライ党のピター党首は、憲法裁判所の判断の如何に拘らず、首相指名選挙の投票において同党首が再び首相に推挙されることは可能との見解を示した。 ピター党首は第1回投票で賛成票が過半数に届かず、首相指名獲得に失敗。第2回投票でもカウクライ党によって再び首相に推挙されたものの、この推挙の是非を巡り議論が紛糾したため、国会議長が上下両院議員による採決を実施。その結果、賛成多数でピター党首の再推挙が却下された。これは「同じ国会の会期中に否決された動議を再度国会に提出することはできない。」との規則に則ったものだが、これについては「却下は憲法違反」との反論もあり、憲法裁がこの件について判断を下すことになっている。憲法裁が「再推挙却下は違憲」との判断を示せば、ピター党首は晴れて首相指名選に再出馬することが可能となるわけだが、同党首は今回、「憲法裁の判断に拘らず、自分には首相選に再出馬する権利がある。」と訴えた。 なお、同党首は、カウクライ党が退いてプア・タイ党に新政権樹立を任せている最中なので、「私が再出馬するのは可能であるものの、今は再出馬の時期ではない。」としている。 | |
「総選挙で第1党となったカウクライ党に代わり新政権樹立を主導しているプア・タイ党は、首相指名選挙の第2回投票で同党候補のセーターの首相指名獲得を実現するため、プラユット首相と近しい関係にあるルワムタイサーンチャート党の協力を得ようと躍起になっている。」という。 また、カウクライ党については、プア・タイ党が現時点で新政権に加える積り「はない。」としていることもあり、プア・タイ党側の積極的な接近にも拘らずセーター候補に賛成票を投ずることを拒否している。 一方、プラユット政権の中核をなしてきたパランプラチャーラット党であるが、「プア・タイ党率いる連立政権への参入に前向きであり、首相選の投票でプア・タイ党候補に投票する方針を固めた。」と報じられている。 | |
08月11日(金) | 新政権樹立に向け躍起なプア・タイ党だが、ここに来て「プア・タイ党は中核与党としてプラユット政権を支えてきたパラン・プラチャーラット党とプラユット首相に近いルワムタイ・サーンチャート党の協力を取り付けることに成功した。具体的には、これら2党は首相指名選挙の第2回投票でプア・タイ党候補に賛成票を投じ、その見返りとして閣僚ポストを得ることになった。」という。これでプア・タイ党は定数500の下院で315議席を確保することになる。議席の内訳は、プア・タイ党141、プームチャイ・タイ党71、パラン・プラチャーラット党40、ルワムタイ・サーンチャート党36、チャートタイ・パタナー党10、プラチャーチャート党9など。プア・タイ党は連立政権に参加する政党に対し、9議席につき1ポストの割合で閣僚ポストを割り振る予定とか。 |
「プア・タイ党が支持拡大に成功し、同党を中核とする連立政権が誕生する可能性が高い。」と報じられているが、プムタム同党副党首は、現在の暫定内閣に対し、新政権が間もなく誕生するこの時期に政府高官、とりわけ各省の事務方トップである事務次官を入れ替えるなどの慣習破り、違憲行為をしないよう警告。 プラユット首相が下院を解散して総選挙実施に舵を切ったことで、それまでの内閣は暫定的なものとなっており、この暫定内閣は新政権誕生に伴いその役目を終えることになる。暫定内閣は新しいことを始めたりせずに旧政権と新政権の橋渡し役を果たすのが慣習となっている他、憲法でも「新政権の負担となる新プロジェクトを承認したり、政府高官を新任、異動したりしてはならない。」と規定されている。 これまでの主要与党も新政権に参加する見通しだが、関係筋は、「これまでの与党が新政府に影響力を行使しやすくするためにこの時期に政府高官を入れ替えたりするのではないかとプア・タイ党は懸念しているようだ。」 | |
08月12日(土) | 総選挙で第1党となったカウクライ党が連立政権樹立の動きから脱落したのを受けて第2党のプア・タイ党がこれまでプラユット政権を支えてきた複数の旧与党を取り込む形で新しい連立政権を誕生させようとしているが、これに対しては政界観測筋などから、「これまでの政府にプア・タイ党が加わっただけで、ほとんど変化がない。」、「公約違反であり、支持者への裏切りである。」といった批判意見が出ている。 タクシン派プア・タイ党は2014年5月の軍事クーデターでプア・タイ党政権が打倒され、それ以前にもタクシン派政権が軍部に倒されていることから、今年05月の総選挙では、国軍と関係が深い政党、すなわちプラユット政権の主要与党とは手を組まないことを公約に掲げていた。 ランシット大学の政治学講師、ワンウィチットは、「プア・タイ党が旧与党と一緒に新政府を立ち上げることになれば、国民は『プア・タイ党は支持者の気持ちなどは考慮せずに自己の利益だけを追求する政党』と考えるだろう。そのせいでプア・タイ党は次回の総選挙で支持を減らし、その結果、同党が掲げてきた政策のいくつかは実現できなくなるだろう。」また、ブラパー大学政治学部のオラーン講師も、[プア・タイ党が公約を破って旧与党と手を組めば、反発した支持者が街頭デモを展開し、タイ経済に悪影響が及ぶことも考えられる。」と警告。 |
08月13日(日) | 在タイ日本国大使館によると、08月14日17時頃から、クルングテープのパトゥムワン交差点周辺(BTSナショナル・スタジアム駅近く)からラーチャプラソン交差点(エラワン廟のある交差点)へデモ行進が予定されている。 |
プア・タイ党が連立政権を樹立できるか否かは、同党の首相候補、セーターが上下両院議員による首相指名選挙の第2回投票で過半数の賛成票を獲得できるかに掛かっている。第2回投票でも上院議員249人が誰に投票するかが非常に重要になると予想されるが、今のところ上院はセーターに投票するかどうかで意見が割れているという。 セーリー上院議員によれば、「上院議員がセーター支持に回るには、まず同氏に首相になる資格があるか、そして、プア・タイ党が掲げている政策、例えば国民全員に1人当たり1万Bを給付することなどを実現するための資金をどこから調達するかなどをチェックする必要がある。」という。 また、ワンチャイ上院議員などは、「上院議員の9割以上がセーターに投票する。」と公言しているが、セーリー議員によれば、実際にそうなるかどうかは現時点ではわからない。」という。 なお、首相選の第1回投票では、総選挙で最多議「席を獲得して第1党となったカウクライ党のピタ^党首が首相に推挙されたが、上院議員の支持が少なくて首相指名獲得に失敗。その約1週間後にやり直された首相指名選挙では、カウクライ党が再びピター党首を首相に推挙したものの、これが上下両院議員の投票で却下され、予定されていた第2回投票は延期になった。この再推挙却下については、憲法違反との訴えが憲法裁判所に提出されており、憲法裁がどのような判断を示すかに注目が集まっている。 | |
08月14日(月) | ワチラロンコーン国王(71)の次男で06日からタイを訪れているワチャレート・ウィワチャラウォン(42)に、三男のチャクリーワット・ウィワチャラウォン(40)が来タイして合流した。2人がタイを訪れるのは27年ぶり。 2人は12日のシリキット王太后生誕日に古都アユタヤ、13日にクルングテープ都内のシリラート病院を訪れた。シリラート病院では、曽祖父の故マヒドン王子と祖父の故プミポン前国王の像に拝礼した。14日夜の便で米国に向かった。 ワチャレートは来タイ後、タイ仏教僧団の最高指導者である大僧正に面会したほか、クルングテープ都内のスラムの児童ケアセンターを訪れて子どもたちと交流するなどした。インターネットの交流サイト(SNS)に、トゥクトゥクや高架鉄道BTSに乗ったり、笑顔でパッタイを頬張る写真を投稿。自然体で気さくな言動が注目を集めた。 ワチャレートとチャクリーワットは母親で国王の2番目の妻だったスチャリニー・ウィワチャラウォン(61)、長兄、末弟とともに1996年にタイを離れ、母、兄弟とともに王族の称号を失った。以来、米国で暮らし、ワチャレートは弁護士、チャクリーワットは医師として働いている。妹のシリワンナワリー王女(36)はタイで暮らし、王族の称号を保持している。 タイ王室では昨年12月、国王が最初の妻のソムサワリー元王太子妃(66)との間に設けた長女、パチャラキティヤパー王女(44)が犬のイベントに参加中に倒れて緊急入院した。タイ宮内庁の発表によると、マイコプラズマに感染して心筋炎を起こした。王女は依然として入院中で、詳しい容態は報じられていない。 |
老齢年金の支給条件がアヌポン内相の承認のもとに変更されたことが08月11日に官報で発表され、翌12日に変更が発効した。これに対し、各方面から「間もなく誕生する新政府に判断を任せるべきで、現在の暫定政府は国民の多くが影響を受けるようなことをすべきではない。」といった批判意見が出ている。 老齢年金の月間支給額は条件なしに60-69歳が600B、70-79歳が700B、80-89歳が800B、90歳以上が1000Bとなっているが、今回の関連法改正に伴い、老齢年金を受給できるのは生活費を賄えるだけの収入のない人に限定されることになった。ただ、08月12日までに年金受給の登録を済ませた人は対象外で、新条件はそれ以降に登録した人に適用される。 カウクライ党のチャイタワット幹事長は、「誰もが福祉の恩恵を受けられるはずであり、貧富で線引きをすべきではない。今回の変更は非常に多くの人が影響を受けるものであり、新政府誕生の間際に暫定政府が決めてよいことではない。」と批判。 この他、ウィロート、カウクライ党議員は、「十分な収入があって年金受給資格がないとされた者が将来的に収入が減少して年金を受け取れるようになった場合、年金受給のために具体的にどのような手続きが必要かがはっきりしていない。」と批判。同議員によれば、「老齢年金受給資格のある60歳以上は現在、全国に約1100万人いるが、受給条件の変更によって年金を受け取れる人は将来的に500万人に減少する見通し。」 | |
下院副議長のパディパット、カウクライ党議員が飲酒している様子の動画をネット上に投稿したことが波紋を広げている。タイの法律ではアルコール飲料の広告は禁止されていることから、「この動画が法律に違反している。」といった批判が一部で出ている。 ピサヌローク県出身のパディパット議員は同県で生産されているビールを飲んでいる動画をネットにアップしたものというが、タンクン元プラチャーティパット(民主)党議員などは、「パディパット議員の行為についてワンムハマトノー下院議長(国会議長)に質すべき。」と主張している。 なお、アルコール飲料規制法では、「直接的か間接的かを問わず飲酒に誘導したり、酒の名称や商標を宣伝・表示に使用したりしてはならない。」と規定。 | |
プア・タイ党が複数の政党を率いて連立政権を構えようとしている中、一部の政党からプア・タイ党に対し、首相指名選挙の第2回投票に先立って、どの党にどの閣僚ポストを割り振るかを確約するよう求める声が出ているという。だが、プア・タイ党のプムタム副党首はこの程、「連立を組む予定の政党の支持によってプア・タイ党候補の首相指名獲得が実現してから、閣僚ポストについて話し合う。」と述べ、閣僚ポストに関する事前の確約を拒否した。 また、プア・タイ党政権にはこれまでプラユット政権を支えてきた複数の政党が参入する見通しだが、プア・タイ党の首相候補、セーターは、これらの政党について「引き続き同じ省庁を所管できると考えないでほしい。」と発言をしており、これも反発を買っている。 | |
08月15日(火) | 5月14日の議会下院(定数500)選で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった旧野党陣営のカウクライ党は15日に党所属の下院議員による会議を開き、月内に上下両院合同会議で行われる見通しの2回目の首相指名選挙で、同じく旧野党陣営で旧与党陣営と組み連立政権樹立を目指すタクシン派のプア・タイ党(下院141議席、比例代表の得票率27.7%)の首相候補に投票しないことを満場一致で決定。「旧与党陣営との連立政権は下院選で示された民意に反する。」としている。 カウクライ党のチャイタワット書記長はクルングテープ都内で会見し、「親軍政党が参加する新連立政権は、05月14日に実施された総選挙で示された国民の意志に反し、総選挙の結果を反故にした上院の希望に従う行為だ。」と述べた。また「親軍政党が参加した政権では、進歩的な政策を実行できない。」「カウクライ党の決定は全員の総意か?」との質問に対しては、「全会一致の決定だ。」と述べた。 カウクライ党は下院選後、プア・タイ党など民主派7党と連立を組んで、下院で過半数の312議席を確保し、07月13日、上下両院合同会議の首相指名選挙に、カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)を擁立して臨んだ。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正、徴兵制の廃止などを掲げるカウクライ党に対し、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の上院、下院の旧与党陣営といった王党派が反対票を投じ、ピター党首の得票は324票と、首相選出に必要な376票に届かなかった。 プア・タイ党はこれを受け、カウクライ党とイ党と袂を分かち、旧与党陣営を含む連立政権の樹立を目指している。今月10日までに、旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(下院71議席)、チャートタイ・パタナー党(同10議席)など8党と合意し、下院で238議席を確保した。プラウィット副首相(元陸軍司令官、78)率いるパラン・プラチャーラット党(下院40議席)、プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官、69)率いるルワムタイ・サーンチャート党(下院36議席)という旧与党陣営の中核2党とも交渉中。上院議員の大半はプラウィット副首相の影響下にあるとされ、両党が参加すれば、連立政権発足が確実となる。 ただ、プア・タイ党は下院選前、「タクシン派政権を追放した2014年の軍事クーデターの支持勢力であるパラン・プラチャーラット党、ルワムタイ・サーンチャート党とは連立を組まない。」と明言しており、両党を含む連立政権への参加は明白な公約違反となる。民意を無視して党利党略に走れば、次回の下院選で厳しい審判が下る可能性がある。 プア・タイ党が党の将来を危険に晒してまで旧与党陣営との政権樹立を目指す背景には、同党の実質的な党首とされ、2008年以来国外亡命生活を送っているタクシン・チナワット(74)が帰国の意志を示していることがありそう。タクシンは2008年以降に汚職などで有罪判決を受け、刑期は計10年となっている。タクシンは、プア・タイ党に、司法、軍を影響下に置く王党派と連立政権を組ませ、恩赦で自身の刑期をできるだけ短縮し、帰国の実現を目指している模様。 |
総選挙に伴い間もなく新政府が誕生する見通しのこの時期に、現在の暫定政府が老齢年金の受給資格を厳しくしたことに批判が集まっているが、政府の担当者は、「歳出を抑制するために不可欠な措置だ。」と説明。 今回の関連法改正によって、今後は収入が少なく生活費を賄えない人だけに年金が支給される。具体的には、この変更は今年08月13日以降に年金受給の手続きをした人だけに適用され、すでに年金を受給している人には影響が及ばない。 政府担当者の説明によれば、タイも諸外国同様高齢化が進んでいて、老齢年金を含めお年寄りのためのサービスの経費が年々嵩んでいる。この経費増大を抑制する必要があり、年金受給資格を変更することにしたものという。 また、プラユット首相は、「年金条件の変更は、高齢化問題を検討している国家委員会の提言に従ったもの。今は歳出縮減が必要だが、歳入が増えたなら、政府が歳出計画を見直すことも可能。」と述べ、将来的に年金受給資格が緩和される可能性に言及。 | |
長年にわたって事実上の亡命生活を続けているタクシンの次女で、タクシン派プア・タイ党幹部のペートンターンがこの程、「タクシンの住むドバイ(アラブ首長国連邦を構成する首長国の1つ)に向かった。」という。同氏はこの訪問について、「父を眼科医に連れて行くため。」とネット上に書き込んでいる。 タクシンは先頃、今回の05月総選挙でこれまで野党だったカウクライ党やプア・タイ党が多くの議席を獲得して親軍部の政党を除く政党による新政権が誕生しそうなこともあり、タイに帰国する意向を表明。だが、カウクライ党そしてプア・タイ党による新政権発足がすんなり進んでいないため、08月05日にタイ帰国を延期すると表明していた。 | |
総選挙で最多議席を獲得して第1党になったものの、掲げる政策が保守層に嫌われ、連立政権樹立に失敗したカウクライ党だが、チャイタワット同党幹事長は、「同党所属議員は首相指名選挙の投票でプア・タイ党候補に投票しないことを決めた。」と発表。 プア・タイ党は現在、カウクライ党に代わって連立政権樹立の動きを主導しており、近く行われる見通しの首相選の第2回投票では実業家として知られたセーターを首相に推挙する見通し。プア・タイ党は保守層の反発を回避すべく前進党抜きで連立政権を誕生させようとしており、首相選でカウクライ党の支持が得られないことは想定内と見られている。 チャイタワット幹事長によれば、「プア・タイ党はこれまでの野党と与党の混成による新政権を樹立しようとしているが、カウクライ党はこれを受け入れることはできない。」という。総選挙で野党のカウクライ党とプア・タイ党が議席獲得数で第1位と第2位になったのは、国民の多くがこれまでの親軍部の政党による政治に否を突きつけたものであり、「プア・タイ党がやろうとしている親軍部の与党を参加させた連立政権の樹立は民意に反している。」と批判している。 | |
08月16日(水) | タイ憲法裁判所は、先月13日に上下両院合同会議で行われた1回目の首相指名選挙で過半数獲得に失敗した議会下院(定数500)第1党カウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が07月19日の上下両院合同会議での採決で再度首相指名選挙に出ることが禁じられたことを違憲としたオンブズマンを通じて申し立てを行ったカウクライ党議員ら3人について、「権利侵害を受けた本人ではないため、申し立ての却下を決定した、」という。 憲法裁の判断を待って延期されていた首相選挙は、08月22日に実施される見込み。 憲法裁の判断を受け、ワンムハマッドノー・マター下院議長(国会議長、79)は同日、2回目の首相指名選挙を08月22日に行う考えを示した。2回目の首相指名選挙には、下院第2党のタクシン派プア・タイ党のセーター・タウィーシーン(60)が立候補する見通し。 カウクライ党は05月14日の下院選後、プア・タイ党など旧野党陣営の民主派7党と連立を組んで、下院で過半数の312議席を確保し、07月13日、上下両院合同会議の首相指名選挙にピター党首を擁立して臨んだ。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正、徴兵制の廃止などを掲げるカウクライ党に対し、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)、下院の旧与党陣営といった王党派が反対票を投じ、ピター党首の得票は324票と、首相選出に必要な376票に届かなかった。 プア・タイ党はこれを受け、党と袂を分かち、旧与党陣営を含む連立政権の樹立を目指している。今月10日までに、旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(下院71議席)、チャートタイパタナー党(同10議席)など8党と合意し、下院で238議席を確保した。プラウィット副首相(元陸軍司令官、78)率いるパラン・プラチャーラット党(下院40議席)、プラユット首相兼国防相(元陸軍司令官、69)率いるルワムタイ・サーンチャート党(下院36議席)という旧与党陣営の中核2党とも交渉中。上院議員の大半はプラウィット副首相の影響下にあるとされ、両党が参加すれば、連立政権発足が確実となる。 |
首相指名選挙の第2回投票は08月04日に予定されていたものが、前日03日にワンムハマトノー下院議長(国会議長)の判断で延期されたままとなっているが、憲法裁判所に動きがあったことから週明けの22日にも実施される見通し。 首相選では総選挙で最多議席を獲得して第1党となったカウクライ党のピター党首が第1回投票で首相に推挙されたものの、上下両院議員の投票で過半数の賛成票を獲得できず、首相指名獲得に失敗。日を改めて行われた第2回投票ではその直前にカウクライ党が再びピター党首を首相に推挙したが、これに反対意見が出て紛糾。最終的に上下両院議員の投票において賛成多数で再推挙は却下され、投票は行われなかった。 だが、この再推挙却下に「憲法違反」との指摘があり、行政監察官(オンブズマン)事務所が憲法裁にその合憲性を問うことになった。そして、憲法裁は「オンブズマンの訴えを受理するか否かの判断を示す。」としていた08月03日に急遽判断を延期すると発表。これに伴い、翌04日に予定されていた第2回投票も延期された。だが、ここに来て憲法裁は「オンブズマンに訴訟を提起する資格はない。」として、その訴えを却下。これで首相選が再び動き出すことになった。 今回の憲法裁の対応について、ピター、カウクライ党党首は、「この件は裁判所ではなく議会で解決すべきものと考えるので、改めて憲法裁に訴えることはしない。」と述べている。 | |
プア・タイ党の首相候補の1人、セーターはこの程、同氏が不動産大手センシリのCEOを務めていた際に同社が不正を働いたとのチューウィット元下院議員の指摘に反論。チューウィットは、「センシリはクルングテープ都内の土地取得において不正な手段を用いていた。」としている。 チューウィットは元特殊浴場経営者で裏社会にも精通しているとされ、最近では警察の不正暴露で注目を集めている。同氏によるセーター絡みの不正疑惑暴露は2回に及ぶ。 これに対して、セーターは、「透明性が保たれており、不正はない。」と説明。センシリ側も「土地購入手続には何も問題がない。」と主張。なお、セーターは既に「チューウィットの発言で名誉を傷つけられた。」として5億Bの賠償を求める訴訟を起こしている。 | |
08月17日(木) | タイの政治はプア・タイ党を中核とする連立政権が担う可能性が高まっており、この新政権がどの政党によって構成されるかにも注目が集まっているが、プラユット首相がチーフ・ストラテジストを務めたことのある新党「ルアムタイ・サーンチャート党がこのほど、プア・タイ党政権に参加することを決めた。」という。 また、新政権に参入予定の政党による閣僚ポスト争奪戦が既に始まっているとされ、報道によれば、「ルアムタイ・サーンチャート党はエネルギー相ポスト獲得に動き出している。」というが、同党の広報担当、アクラデート議員はこれを否定。ピラパン、ルアムタイ・サーンチャート党党首によれば、「アカナート同党幹事長が、プア・タイ党側と協議し、国民の団結を実現し、国家の持続的発展を可能にするために両党が協力することで意見が一致したが、ここでは閣僚ポストなどの話は出なかった。 」なお、05月14日の総選挙での政党別の獲得議席数は、ルアムタイ・サーンチャート党が36議席で、カウクライ党(151)、プア・タイ党(141)、プームチャイ・タイ党(71)、パラン・プラチャーラット党(40)に次ぐ第5位となっている。 |
08月18日(金) | 08月22日に首相指名選挙の第2回投票が行われることになったが、政界観測筋によれば、「政治状況は未だに極めて流動的であり、22日に第30代首相が決まるかどうかは定かでない。」という。 カウクライ党に代わって連立政権樹立の動きを主導しているプア・タイ党は、プラユット首相と近しい関係にあるルアムタイ・サーンチャート党やパラン・プラチャーラット党などの支持を着実に取り付けている。だが、プア・タイ党の首相候補、セーターが上下両院議員による第2回投票で過半数の賛成票を得て首相指名を勝ち取るには、プア・タイ党に協力を約束している政党の下院議員の賛成票だけでは足らず、少なくとも上院議員249人の4分の1程度がセーター氏を支持する必要がある。 関係筋は、「チューウィット元下院議員が最近になり、セーターが不動産大手センシリのCEOを務めている時の不正関与疑惑を暴露していることやプア・タイ党の新憲法制定計画に難色を示している上院議員もおり、今のところどの程度の上院議員がセーターに賛成票を投ずるか予想できない。」 |
08月19日(土) | 海外逃亡中のタクシン・チナワットが、新首相選出のための国会が開かれる08月22日にタイに帰国予定。 タクシンの末娘で、05月の下院総選挙で第2党となったプア・タイ党幹部のペートンタン・チナワットが、自身のSNSで「午前09時頃に自家用ジェット機で着陸する予定の父を迎えにドンムアン空港に向かう。」と投稿。 タクシンは以前、「08月10日にタイに戻る、」と発表したが、「主治医の診察がある。」として急遽予定を変更。 タクシンはドンムアン空港に到着し、着後は、警察当局への出頭や指紋採取などの手続きが必要になる見込み。入国管理局職員が出迎え、入国管理局職員はタクシンの手続を行い、逮捕状が出ていることを伝え、空港にいる矯正局職員に引き渡す。その後、必要な法的手続きに従って最高裁判所に連行される。 |
2008年から海外逃亡中のタクシン・チナワットが、BBCの取材に対して「08月22日午前09時にタイに戻る予定。再び延期することはない。」と述べた。タクシンと同じく2017年08月から逃亡生活を続けている妹のインラックもタクシンと一緒に22日にタイに帰国する見通し。 タクシン・チナワットの末娘で、2023年05月の下院総選挙で第2党となったプア・タイ党幹部のペートンタン・チナワットが、自身のSNSで「08月22日に父を迎えにドンムアン空港に向かう。」と投稿。 ペートンタンの投稿を受けてタクシンは、ドバイからシンガポールに向かうプライベートジェットに乗る前の08月19日にBBCのインタビューに答え、「08月22日に間違いなく帰国し、これ以上の遅れはない。」と表明。帰国日程は首相選挙とは無関係とし、「下院議長が首相投票日を発表する前に日程を決めた。」と述べた。また、「次期首相にはセーターが選出されることを期待している。」という。 タクシンは当初、07月31日に帰国すると述べていた。政府が同日を特別休暇日に決定したため、、08月10日に延期。その後、「医師に健康診断を求められたため、さらに2週間延期する。」と自身のXツイッターに投稿していた。 2人は19日、これまで生活の拠点としていたアラブ首長国連邦の首長国の1つ、ドバイを離れてシンガポールに向かったとされ、22日に同国からタイに帰国する予定。 タクシンは、現在74歳。2001年02月にタイの首相となり、2006年09月に軍事クーデターで失脚。2008年08月にタイから逃亡した。過去15年間で、タイへの帰国計画を20回も発表したが、実現することはなかった。政界観測筋によれば、「22日は首相指名選挙の第2回投票が予定されているが、タクシンはプア・タイ党のセーターがこの投票で首相指名を獲得できる、即ちプア・タイ党を中核とする連立政権が誕生すると見込んで22日に帰国することにした。」 | |
08月20日(日) | 08月22日に予定されている首相指名選挙の第2回投票で今のところ、プア・タイ党は不動産大手センシリのCEOだったセーターを首相に推挙する見通し。しかし、同氏については「土地取得に纏わる不正に関与していた。」との指摘がチューウィット元下院議員から出ており、一部上院議員から、「同氏に投票するか否かを決める前に同氏から釈明を聞きたい。」との意見が出ている。 プア・タイ党はこれまでに複数の政党の支持を取り付けており、下院(定数500)の過半数を確保できているというが、セーターの首相指名獲得を実現するには上下両院議員による首相選の第2回投票で少なくとも上院議員60人あまりの支持が必要となる。セーターに対しチューウィットにはっきり反論するよう求める声もあるが、これまでのところ同氏は明確な釈明に消極的姿勢を示している。 一方、セーターに不正疑惑が浮上したためプア・タイ党はセーターに代えてタクシンの次女のペートンターンを首相に推挙する方針との噂が広まっている。このため、ソムチャイ上院議員は、プア・タイ党に対し、誰を首相に推挙するかをはっきりさせるよう求めた。 なお、首相は総選挙後の首相指名選挙で決まるが、総選挙で候補を擁立する政党には中央選挙管理委員会への届出時に1党当たり3人まで首相候補を挙げることが認められている。その後、総選挙で25議席以上を獲得した政党の首相候補だけが首相指名選挙に出馬することができる。プア・タイ党の首相候補はセーター、ペートンターン、チャイカセムの3人。 |
2008年から事実上の逃亡生活を続けているタクシンが08月22日にタイに帰国する予定であることから、警察当局はタクシンを迎える準備を整えている。具体的には、タクシンが22日午前09時頃にドンムアン空港に到着した後、警察高官が逮捕状などの必要書類を提示し、クルングテープ都内ウィパワディランシット通の警察クラブ、および最高裁判所に護送する。タクシンはタイ帰国に向け、同じく事実上の逃亡生活を続けている妹のインラックとともにドバイを離れてシンガポールに入ったとされるが、インラックが一緒に帰国するかは定かでない。 今回の総選挙は第2党だったが、タクシン派政党は2001年から選挙で勝ち続けており、タクシン人気は健在。すでに支持者団体の幹部などがタクシンの帰国を歓迎する意向を示しており、22日には大勢の支持者が空港に詰めかける可能性が高い。 | |
08月21日(月) | 05月14日のタイ議会下院(定数500)総選挙で141議席(比例代表の得票率27.7%)を獲得して第2党となった旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党は、旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(下院71議席、比例代表の得票率2.9%)、パラン・プラチャーラット党(同40議席、1.4%)、ルアムタイ・サーンチャート党(同36議席、11.3%)など10党と共同記者会見を開き、「11党で連立政権を樹立する。」と発表。 プア・タイ党所属でタイ証券取引所(SET)上場の不動産デベロッパー、センシリの前最高経営責任者(CEO)のセーター・タウィーシーン(60)を首相候補に擁立し、22日に上下両院合同会議で行われる首相指名選挙に臨む。 プア・タイ党のチョンラナーン党首ら幹部は、国会議事堂で会見した。不敬罪を規定した刑法112条の改正は行わず、総選挙で第1党となったカウクライ党の政権参加を否定。 プア・タイを中心とする12党の下院議席数は314。首相指名選挙にはプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)も投票するが、上院議員の多くはパラン・プラチャーラット党党首のプラウィット・ウォンスワン副首相(元陸軍司令官、78)の影響下にあるとされ、下院選から3ヶ月を経て、漸く政権が発足する見通し。 ただ、プア・タイ党は下院選前、「タクシン派政権を追放した2014年の軍事クーデターの支持勢力で王党派のパラン・プラチャーラット党、ルアムタイ・サーンチャート党とは連立を組まない。」と明言しており、両党と組むことで、民主化推進を望む支持層を裏切った形となる。また、裏事情に精通するタイ人実業家のチューウィット・カモンウィシットが「セーターがCEOだった当時のセンシリによる土地買収で不正があった。」と糾弾。上院議員の一部が「セーターの資質を問題視して首相指名選挙で同氏に投票しない。」と表明した。セーターは首相に就任しても、この問題で野党の追及を受けることになりそうだ。 |
05月14日のタイ議会下院(定数500)総選挙で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党となった旧野党陣営のカウクライ党は国王批判に重罰を科す不敬罪の改正を掲げて王党派の上院や旧与党陣営の反発を招き、07月13日に行われた1回目の首相指名選挙では、同党のピター・リムチャルーンラット党首(42)が324票しか獲得できず、首相選出を逃した。いったんは組んだプア・タイ党に離反され、カウクライ党は野党となる。 プア・タイ党の実質的な党首とされ、2008年から国外逃亡生活を送るタクシン・チナワット(74)は首相指名選挙が行われる22日にタイに帰国する見通し。タクシンは2008年以降に汚職などで計10年の実刑が確定しており、帰国すれば、即収監される。プア・タイ党は今回、タクシン の宿敵である王党派と連立政権を樹立することで、国王による恩赦でタクシンの刑期短縮を図ると見られる。 | |
プア・タイ党を含む11党は、下院(定数500)で314議席を占める連立政権を立ち上げ、プア・タイ党のセーターを首相候補として支持する方針を確認した。プア・タイ党幹部は、「親軍政党を含む連立政権の樹立は苦渋の決断だと認めた上で、総選挙の公約を実行する。」と述べた。 議席数は、プア・タイ党が最多の141、プームチャイ・タイ党が71、パラン・プラチャーラット党が40、ルアムタイ・サーンチャート党が36、チャートタイ・パタナー党が10、プラチャーチャート党が9、チャート・パタナークラ党2、プアタイ・ルアムパラン党2、セーリールアムタイ党1、トーンティータイ党1、パラン・サンコムマイ党1の10党。 プア・タイ党のチョラナン党首が記者会見で発表したところによれば、政党に割り振られる大臣ポストは、プア・タイ党が大臣8、副大臣9、プームチャイ・タイ党が大臣4、副大臣4、パラン・プラチャーーラット党が大臣2、副大臣2、ルアムタイ・サーンチャート党が大臣2、副大臣2、チャートタイ・パタナ党が大臣1、プラチャーチャート党が大臣1となっている。 22日に予定されている首相指名選挙の第2回投票で貢献党のセーターが上下両院議員の過半数の支持を得て首相指名を獲得すれば、11党連立政権構想が実現に向けて動き出すことになる。 | |
警察幹部の不正暴露などで注目を集めた元特殊浴場経営者のチューウィット元下院議員が、記者会見を行い、「プア・タイ党の首相候補、セーターが不動産大手のセンシリのCEOを務めていた際に同社がクルングテープ都内の土地取引で不正を働いた疑いがある。」と暴露。 チューウィットによるセーターの不正疑惑暴露は今回で3回目。チューウィットは、今回「国民・国家のための暴露シリーズ」の「ファイナル・エピソード」として、「セーターのもとでセンシリが土地取得で数字を誤魔化した。」と訴えた。 一方、センシリは、これまでのチューウィットのセーター絡みの暴露に反論する声明を発表。 | |
旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党は、旧与党陣営の中核3党など10党との共同記者会見で、「11党で連立政権を樹立し、プア・タイ党が選挙公約に掲げた政策の実現を目指す。」と表明。 民主主義を制限する現行憲法を改正するほか、2027年までに、最低賃金を1日600B(約2500円)、大卒初任給を月2万5000B(約10万3000円)に引き上げることを目指す。徴兵制の撤廃、デジタルウォレットの普及も図る。 | |
05月の総選挙で第1党になったカウクライ党に代わり、新政権の中核を担うプア・タイ党はこのほど、親軍政党と連立を組むと明らかに。タクシンの末娘でプア・タイ党のペートンターン・チナワットは、党の選択に怒りを感じている支持者に謝罪した。公共放送PBSの21日付報道によると、チペートンターンは、「当初の予定通りカウクライ党と組閣せず、親軍政党を含む他の政党と連立することで支持者を失望させた。」と謝罪し「差し迫った問題に対処するため、プア・タイ党が主導する新政府が最善を尽くす。」と述べた。 ペートンターンは、同党の首相候補である元不動産王のセーター・タウィーシーンについて、「22日に予定されている首相指名選挙で選出される。」 セーターは違法な土地取引に関与したと取り沙汰されていた。チナワット氏は、同党の法律顧問の調査で、「セーターの不動産事業が法律に違反していない。」と確認したという。 抗議活動に備え、国会議事堂周辺は警備を強化。議会の周囲50mに立ち入り禁止区域を設定し、24日深夜まで一般人の立ち入りを禁止している。 | |
05月の総選挙で最多議席を獲得して第1党となったカウクライ党は、保守層の反発に伴い連立政権樹立における主導権を第2党の党に譲り渡すことになったが、カウクライ党は、22日に予定されている首相指名選挙の第2回投票でプア・タイ党の首相候補には投票しないと表明した。その理由について、チャイタワット、カウクライ党幹事長は、「プア・タイ党が親軍部の政党と手を組んで新政権を立ち上げようとしている。」と説明する。 カウクライ党もプア・タイ党も親軍部の政党で構成されるプラユット政権に敵対してきた野党で、今回の総選挙でともに大勝したことで共に新政権を立ち上げようとしたが、ここに来てプア・タイ党は政権を奪取するために現実的な選択をしており、カウクライ党の不評を買っている。 | |
08月22日(火) 09時(日本時間11時) | 15年ぶりに帰国するタクシンを出迎えようと、クルングテープ都のドンムアン国際空港のプライベートジェトターミナル近くには赤服を着た支持者が集まった。タクシンが搭乗した航空機は、午前09時(日本時間11時)に着陸する予定。タイの公共放送PBSなどは、空港周辺に集まった人へのインタビューや、タクシンが搭乗している航空機の位置をフライトレーダーで紹介するなど、特別番組でライブ中継。 タクシンが搭乗したプライベートジェットは、定刻通り着した。空港周辺には赤服に身を包んだ支持者が集まり、到着を歓迎した。白い機体に赤い尾翼の付いたプライベートジェットは、滑走路に着陸後、ゆっくりと駐機位置へ向かった。 |
09時04分 | 航空機の周辺に車列が向かい、黒いスーツ姿で現れたタクシンを空港職員らが出迎え、黒い乗用車に乗り滑走路を後にした。タクシンの到着を知った支持者らは、赤い旗やうちわを振るなどして空港の外で喜びの声を上げた。 |
09時25分 | 濃紺スーツと赤色ネクタイ姿のタクシンは、長女のピントーンター、長男のパントンテー、次女でプア・タイ党幹部のペートンターンと共に現れ、合掌して集まった人に挨拶。玄関前に設置されているワチラロンコーン国王妻の肖像画に拝跪し、黄色い花輪を手向けて敬意を表わした後、ゆっくりとした足取りで群衆の近くへ向かった。タクシンは、プライベートジェットターミナルから姿を現し、待ち受けていたおよそ250人の支持者から大きな歓声が上がった。支持者に近づくと、タクシンと触れ合おうと熱心に手を伸ばす支持者らの様子が見られた。タクシンは3分ほどで玄関前を後にし、再び空港建物内へ入った。 タクシンは2008年以降に汚職などで計10年の実刑が確定している。タクシンはドンムアン空港から車で最高裁判所に移送された。裁判所でおよそ40分滞在し、司法手続きが行われたあと、再び車に乗り込nた。「刑期が一部重複している。」として裁判所の判断で禁錮8年に短縮され、クルングテープの刑務所に収監された。 タクシンが事実上の党首とされるプア・タイ党は21日、タクシンの宿敵である王党派政党と連立政権を樹立すると発表した。国王による恩赦でタクシンの刑期短縮を図ると見られる。 タクシンは自宅があるドバイから、同じく国外亡命中の妹のインラック・チナワット(56)とシンガポールに飛び、シンガポールでインラックと別れ、タイに向かった。タイの公共放送タイPBSによると、タイに向かうプライベートジェット機には元妻のポチャマンらが同乗。 * タクシン・チナワット 1949年、チエンマイ生まれの客家系華僑。支那名は丘達新。警察士官学校を卒業後、米国に国費留学し、刑法学博士号を取得。帰国後、警察に勤務するかたわら、官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職。その後、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手チン・グループを育て上げた。1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ、2001年の下院総選挙で大勝し首相。2005年の総選挙も圧勝、首相に再選された。王党派との対立が深まり、2006年09月の軍事クーデターで失脚し、公職追放処分を受けた。2007年末の総選挙でタクシン派が勝利したため、2008年02月に帰国。08月に出国し、不在中の10月、首相在任中に妻が国有地を競売で購入したことで禁錮2年の実刑判決を受けた。その他2件で有罪が確定し、刑期は計10年となった。2008年の有罪判決以来、一度もタイに帰国せず、主にドバイに滞在している。タイの王党派政権は身柄引き渡しを求めてきたが、諸外国はこれに応じず、タクシンは有罪確定後も、欧州、米国、日本、シンガポールなどを訪れている。チナワット家のタイ国内の資産約760億Bはクーデター後に凍結され、タイ最高裁が2010年02月、不正蓄財として、このうち464億Bの国庫没収を命じた。米経済誌フォーブスがまとめた2023年版のタイ長者番付で、タクシンは資産総額約21億US$で13位だった。 | 11時半前 (日本時間13時半前) | 市内にある刑務所に車で入っていった。多くの警察官が警備する中、沿道にはタクシンの支持者たちが集まり、移送される様子を見守っていった。タクシンは犯罪人であることから、ドンムアン空港からすぐにいトヨタ車に乗り、警察車両に先導されて最高裁判所に移送されて、3つの汚職事件の罪で禁固8年の刑を言い渡され、車に乗り、そのままクルングテープ特別拘置所に収監された。 矯正局によれば、「タクシンは心臓や肺などに4つの疾患を抱えており、拘置所内の医療センターの個室で医療スタッフの監視の下で治療を受けながら過ごすことになる。また、タクシンは家族や関係者の面会が許される予定で、矯正局は面会用のスペースを設けることにしている。」 タクシンは拘置所では髪を短く刈って、白色のシャツを着て過ごす他、部屋には扇風機はあるものの、エアコンはない。 一方、関係筋によれば、「受刑者は服役が始まれば恩赦を請求することが可能で、タクシンもすぐに恩赦請求ができるとのこと。このため、タクシンは恩赦により非常に短期間の服役で自由の身になれる可能性がある。」という。拘置所の病院で特別待遇を受けながら、ワチラロンコーン国王(71)による恩赦を待つと見られる。 タクシンへの矯正局の対応に不満の声も出ている。人権活動家のアンカラは、「空港到着後に支持者の前に姿を見せたタクシンは健康そうに見えた。タクシンと同じような症状の高齢受刑者は少なくないが、これら受刑者はタクシンとは違って個室には入れてもらえない。」と批判した。 |
プア・タイ党は、上下両院合同会議で、首相候補にセーターを指名。立候補資格について広範な議論が行われた後、15時11分に投票を開始した。16時49分の時点で、賛成374票を獲得し、過半数を超えた。 05月14日の議会下院(定数500)総選挙後2回目の首相指名選挙が行われ、旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党に所属するセーター・タウィーシーン下院議員(61、報道により60)が上下両院議員の6割以上となる賛成482票、反対165票、棄権81票で第30代のタイ首相に選出された。賛成482票(下院330票、上院152票)、反対165票(下院152票、上院13票)、棄権81票(下院13票、上院68票)、欠席は19人。 18時頃、プア・タイ党本部で式典を開き、国王ラマ10世の肖像画に花を捧げ、王室への敬意を示した。王室の承認を得た後、正式に30人目の首相に就任する見通し。 プア・タイ党は前日に、「旧与党陣営の中核3党を含む10党と連立を組み、下院で314議席を確保した。」と発表していた。首相指名選挙では、下院議員330人とプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)議員152人が賛成票を投じた。 下院議員500人については、プア・タイ党および同党とともに連立政権を構える予定の政党に所属する314人が賛成票を投じるのは想定内だった。だが、上院議員249人に関しても、152人もが賛成票を投じており、07月13日の第1回投票でカウクライ党のピター党首がわずか13人の上院議員の支持しか得られずに首相指名獲得を逃したのとは大違いだった。関係筋によれば、「上院議員の間からはセーターの不動産大手センシリのCEO時代の同社の不正への関与疑惑やプア・タイ党が新憲法制定を提唱していることに懸念が出ていたものの、プア・タイ党が不敬罪関連の法改正に手を付けない姿勢を鮮明に示したことで大勢の上院議員がセーター支持に回ったと考えられる。」 セーターは式典で「誠実に働き、国と国民の利益を優先する。今後4年は変化の期間になる。」タイが直面する課題として経済、社会、生態系、汚職、不平等を上げ、「危機を解決するため政策を実行する。」と述べた。 プア・タイ党は、9年前に軍事クーデターで政権を追われたタクシン派の政党。05月に実施された総選挙でカウクラ進党に続き第2党。セーターはタイで不動産王として知られている。 同日午前には、タクシンが15年ぶり帰国。タイのツイッター(現X)トレンドは1位「#ทักษิณกลับไทย(タクシンの帰国)」、2位「#โหวตนายกรอบ3(第3回首相選出)」、3位「#ประชุมสภา」(国会会議)になるなど、政治のニュースが大きな話題となった。 セーターは1963年、クルングテープ都生。父親はタイ陸軍士官、母親は華僑で金融、不動産、小売りなどの事業を手がけるチュートラクン(朱)財閥出身。チュートラクン家、大手商業銀行カシコン銀行創業家の華人金融財閥ラムサム(伍)家などと縁戚関係にある。医師の女性と結婚し、2男1女。 米クレアモント大学院大学で経営学修士号(MBA)を取得。1986年から米消費財大手プロクター&ギャンブル(P&G)のタイ法人に勤務した。1988年、チュートラクン家、ラムサム家などが出資する不動産デベロッパー、センシリに参加し、後に最高経営責任者(CEO)を務めた。センシリは1996年、タイ証券取引所(SET)に上場した。センシリの2022年度業績は売上高349.7億B、最終利益43億B。 セーターは2022年にプア・タイ党に参加。下院選前に同党の首相候補に指名された。 05月の下院選では、旧野党陣営の革新系カウクライ党とプア・タイ党がそれぞれ151議席(比例代表の得票率36.2%)、141議席(同27.7%)を獲得して第1党、第2党となり、過半数を制した。両党は小政党6党と連立を組み、下院で312議席を確保。07月13日に行われた1回目の首相指名選挙にカウクライ党のピター・リムチャルーンラット党首(42)を擁立。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正を掲げるカウクライ党に王党派の牙城である上院が反対票を投じ、首相選出を逃した。 プア・タイ党は首相指名選挙後に「カウクライ党と袂を分かち、今月21日、旧与党陣営のプームチャイ・タイ党(下院71議席、比例代表の得票率2.9%)、パラン・プラチャーラット党(同40議席、1.4%)、ルアムタイ・サーンチャート党(同36議席、11.3%)など10党と連立政権を樹立する。」と発表。上院議員の多くはパラン・プラチャーラット党党首のプラウィット・ウォンスワン副首相(元陸軍司令官、78)の影響下にあるとされ、下院選から3ヶ月を経て、政権発足の道筋がついた。 プア・タイ党と旧与党陣営をめぐっては、下院選前から、連立政権樹立を模索する動きが報じられていた。首相指名選挙で上院を無力化するには、タクシン派陣営は下院選で376議席を確保する必要があり、困難とみられていた。下院選では、旧与党陣営が事前予想通り大敗する一方、圧勝すると見られていたプア・タイ党が失速し、不敬罪改正や徴兵制撤廃などを掲げるカウクライ党が急伸して第1党となった。 こうした状況を受け、ガウクライ党政権が誕生して不敬罪改正が実現することを防ぎつつ政権に残りたい王党派旧与党陣営と、タクシンの帰国を実現し政権に復帰したいプア・タイ党の思惑が一致。王党派でルアムタイ・サーンチャート党を率いたプラユット・チャンオーチャー首相兼国防相(元陸軍司令官、69)が下院選後に政界引退を表明したことで、障害がなくなり、過去20年近くにわたり対立してきた王党派とタクシン派の両陣営による新政権が発足。 旧与党陣営の政治家の多くは過去にタクシン派に属したことがあるベテランで、プラウィット副首相もタクシン政権(2001~2006年)で陸軍司令官に引き立てられた。タクシン派は王党派との対立の中で民主派色を強めたが、元々イデオロギー色は薄く、交渉は比較的スムーズにまとまった。 タイではタクシン政権以来、東北部と北部の住民、クルングテープの中低所得者層の支持を集めるタクシン派と、伝統的な富裕層、南部住民とクルングテープの中間層を中心とする王党派の抗争が続いた。王党派が重視する王室を中心とした既得権益、伝統的な階級・民族秩序に東北部・北部の住民と低所得者層が挑戦する形。2020年の総選挙まではタクシン派が下院選で連勝、一方の王党派は軍と司法、デモを駆使してタクシン派政権をひっくり返してきた。こうした政治抗争は近年、民主主義を求める若者、中間層と権威主義的な既得権益層の対立という図式に変化した。今年の下院選では、カウクライ党がクルングテープで圧勝したほか、王党派の牙城とみられた南部、タクシン派の地盤である東北部、北部でも善戦し、政治的な地殻変動を齎した。 タクシン派は今回、王党派と手を組んだことで、こうした民主主義を求める流れに背を向けた形になり、次回の下院選では苦戦が予想される。今回の下院選で大敗した王党派は裁判所によるカウクライ党の解党、ピター党首の公職追放を目指し、国民の反発が更に強まると見られる。 不敬罪改正を掲げるカウクライ党の人気が高まる中、ワチラロンコーン国王の次男のワチャレート・ウィワチャラウォン(42)と三男のチャクリーワット・ウィワチャラウォン(40)が今月、27年ぶりにタイに帰国し、大きな話題を呼んだ。2人は母親で国王(当時王太子)の2番目の妻だったスチャリニー・ウィワチャラウォン(61)、長兄、末弟とともに1996年にタイを離れ、母、兄弟とともに王族の称号を失った。以来、米国で暮らし、ワチャレートは弁護士、チャクリーワットは医師として働いている。妹のシリワンナワリ王女(36)はタイで暮らし、王族の称号を保持している。 ワチャレートは滞在中、気さくで謙虚な言動で人気を集めた。王室に逆風が吹く中、ワチャレートが突如帰国したことは、様々な憶測を呼んでいる。 タイ王室では昨年12月、国王が最初の妻のソムサワリー元王太子妃(66)との間に設けた長女、パチャラキティヤパー王女(44)がイヌのイベントに参加中に倒れて緊急入院した。タイ宮内庁の発表によると、マイコプラズマに感染して心筋炎を起こした。王女は依然として入院中で、詳しい容態は報じられていない。 | |
タクシンの妹で海外逃亡中のインラックは、X(旧ツイッター)を更新し、タクシンがドバイからシンガポールへ向かうプライベートジェットに搭乗する前に見送る様子を投稿。 インラックは「ついに待ち望んだ日が来た。兄は17年間、孤独や苦しみを感じ、故郷を心から望んでいた。旅の安全と健康、幸運を祈る。」とし、自身については「海外で1人になっても大丈夫。私は強いので心配しないで。」 またタクシンがタイへ到着したタイ時間午前09時05分には、ソファーに座りながらタブレットでニュース動画を見るインラックの画像を投稿。「聞いてますよ、ソラユットさん。」と番組司会者の名前を上げて、兄の帰国を見守っていた。 | |
タクシンの次女でプア・タイ党幹部のペートーンターンは、インスタグラムを更新し、タクシンの帰国後に撮影した家族の集合写真を投稿した。ペートーンターンは「父は無事にタイに帰国し、法的手続きに入りました。父を歓迎してくれた皆さんやたくさんの支援に感謝します。」 | |
現存するタイ最古の政党で1990年代以降に3度連立政権を率いた名門、プラチャーティパット(民主)党が存亡の危機に立たされている。05月の議会下院(定数500)総選挙では、長年にわたり強固な地盤だった南部やクルングテープで支持を失い、獲得議席が25にとどまる大敗を喫し、開票直後にチュリン党首(67)が辞任した。以来、現在に至るまで後任の党首を選ぶことすらできない混乱が続く。 ・タイ党が旧与党陣営との連立交渉に乗り出した際には聾桟敷に置かれ、旧与党陣営の主要政党では唯一野党となった。 プア・タイ党所属のセーター・タウィーシン(61)が出馬した首相指名選挙では、党議で棄権が決まったにも関わらず、党所属の下院議員16人が賛成票を投じた。「賛成票を投じた16議員は民主党を離れプア・タイ党連立政権に加わる。」という観測が浮上している。 プラチャーティパット党は1946年設立。かつては保守中道で清廉なタイ的民主主義の守り手という印象だったが、民主派都市中間層と民主主義を軽視する王党派エリートを同時に支持層とする矛盾を覆い隠せなくなり、徐々に双方の支持を失っていった。下院選での獲得議席数は2007年が480議席中165議席(得票率39.6%)、2011年が500議席中159議席(同35.2%)、2019年が500議席中53議席(同11.1%)、2023年が500議席中25議席(同2.3%)。 | |
夕方 | カウクライ党は会見を開き、「主要野党として役割を果たす」と今後の方針を述べた。 カウクライ党のチャイタワット幹事長は、セーターの首相選出と、プア・タイ党を中核とした親軍政党を含む連立政権の樹立について、「05月に実施された総選挙で示された国民の意思を裏切るものだ。」と批判。「クーデターによって構築された政治体制への降伏だ。」と述べた。またチャイタワット幹事長は、「いつか私たちは真の民主主義を実現する。」と述べ、「次の総選挙に備え、最善を尽くす。」今後の前進党については、総選挙で投票した国民の声に応えるため、「積極的かつ創造的な主要野党として全力で役割を果たす。」 |
08月23日(水) | 特別刑務所長によると、タイ矯正局は15年ぶりの帰国後にクルングテープ特別拘置所の第7区域に拘留されているタクシンについて、夜になって、心臓病などの症状があるため「胸が締め付けられるようで眠れない。」と訴えて、23日未明に体調不良との報告を受け、検査を受けたところ、血圧が高く、血中酸素濃度も低かったことから、タクシンは警察病院へ移送された。 22日23時59分、ヘリコプターでクルングテープ中心部の警察病院に移送された。矯正局病院の医師は、帰国前にタクシンが治療を受けていたアラブ首長国連邦やシンガポールの病院の治療記録を確認。心筋虚血 高血圧、肺線維症、脊椎変性などの持病があるという。帰国当時の様子は至って健康そうだった。 タクシンは現在、警察病院のマハ・プミポン・ラチャヌソン88パンサー・ビル14階のロイヤル・スイート1401号室に入院中。矯正局によれば、「拘置所内の医療センターは設備が十分ではないため、設備の整った警察病院にタクシンを入院させる必要があった。」 また、警察病院も、「拘置所の医療センターには専門医がおらず、設備も不十分なため、矯正局との間で取り交わした覚え書きに従ってタクシンを受け入れたとの声明を発表。タクシンが警察病院のスイートルームに移ったことについては「タクシンと関係当局の間で合意されていたVIP待遇」などといった批判意見が出ているが、警察病院幹部のソポンラット医師は、「タクシンが入院したのは外の景色を見ることもできず、エアコンがよく効いていなくて暑い部屋で、VIPルームではない。」と釈明。 タクシンは今後、警察病院の個室でVIP待遇を受け、ワチラロンコーン国王(71)に恩赦を請願する見込み。 |
15年にわたる事実上の逃亡生活に終止符を打ってタイに帰国したタクシンの妹のインラックは、「タクシン兄さんの幸運を祈る。家族のいるタイに戻って幸福であってほしい。」とネットに書き込んだ。 インラックも兄と同じように職務怠慢などの罪に問われたが、2017年08月頃に判決が出る前に国外に逃亡し、それ以来事実上の亡命生活を続けている。同年09月にインラックに被告不在のまま禁固5年の有罪判決が言い渡された。 タクシンは今回、生活の拠点であるドバイからシンガポールに入り、そこからタイに帰国したが、インラックはシンガポールまで兄と行動を共にしていた。 | |
22日のタイ上下両院合同会議で第30代の首相に選出されたセーター・タウィーシン(61)が23日、ワチラロンコーン国王(71)の承認を受け、正式に首相に就任。閣僚を選任して政権が発足するのは09月後半になる見通し。 セーターが所属するプア・タイ党の本部で、下院事務局長が首相就任の勅令を読み上げた後、セーターが国王の肖像画の前で拝跪した。セーターは就任後初の演説で、「これからの4年は変化の4年になる。」と述べ。「国益を最優先に首相の職務を遂行する。」と強調。「国民の声を聞き、弛まず働き、良い未来を築く。」などと述べた。セーター首相はまた、「タイは問題山積で、これが不平等と災禍をもたらしてきたが、解決策を打ち出して状況改善に努め、予算の使い方でも透明性と効率を優先して官民両部門の協力と成長の促進に最善を尽くす。」と力説した。式典には連立各党の幹部らが出席。 一方、連立政権を構成する政党への閣僚ポスト配分に注目が集まっているが、関係筋によれば、「プラチャーティパット(民主)党が政権に参入する可能性があるためか、23日時点ではまだ最終決定していない。」という。プア・タイ党が先頃発表した連立政権構想には、これまでプラユット政権の一翼を担ってきたプラチャーティパット党は含まれていなかった。だが、プラチャーティパット党議員25人のうち16人が首相選でセーターに賛成票を投じており、プア・タイ党からもプラチャーティパット党を新政権に迎えても良いとの意見が出ている。」 セーター政権は旧野党陣営でタクシン派のプア。タイ党(下院141議席)、旧与党陣営で地方の政治財界閥などの集合体であるプームチャイ・タイ党(同71議席)、プラウィット・ウォンスワン副首相(元陸軍司令官、78)率いる親軍王党派パラン・プラチャーラット党(同40議席)、パラン・プラチャーラット党から分離したルアムタイ・サーンチャート党(同36議席)など11党、314議席。タクシン派と王党派は過去20年にわたり抗争を繰り広げたが、プア・タイ党は事実上の党首で2008年から国外逃亡生活を送るタクシン・チナワット(74)の帰国実現、王党派は王室を旗印とする既得権益層に挑戦して急激に台頭したカウクライ党(下院151議席)による政権奪取の阻止を目的に手を組んだ。こうした複雑な事情を抱える大所帯の政権を、元実業家で政治経験0のセーターがまとめることになる。 プア・タイ党の主な政策は、居住地の半径4㎞以内で使用できる1万Bのデジタルマネー支給(16歳以上の全国民対象)、2027年までに、最低賃金を1日600B、大卒初任給を月2万5000Bに引き上げ、プラユット軍事政権(2014~2019年)が作成施行した、民主主義を制限する現行憲法の改正、徴兵制の廃止など。前政権でプームチャイ・タイ党が主導した大麻自由化は管理を強化して継続する見通し。国王批判に重罰を科す不敬罪の改正は見送る。 * セーター・タウィーシン 1962年クルングテープ生。父親はタイ陸軍士官、母親は華僑系で金融、不動産、小売りなどの事業を手がけるチュートラクン(朱)財閥出身で、チュートラクン家、大手商業銀行カシコン銀行創業家の華僑金融財閥ラムサム(伍)家などと縁戚関係にある。米クレアモント大学院大学で経営学修士号(MBA)を取得。1986年から米消費財大手プロクター&ギャンブル(P&G)のタイ法人に勤務した。1988年、チュートラクン家、ラムサム家などが出資する不動産デベロッパー、センシリに参加し、後に最高経営責任者(CEO)を勤めた。センシリは1996年、タイ証券取引所(SET)に上場。2022年度業績は売上高349.7億B、最終利益43億B。セーターは2023年04月にセンシリのCEOを退任し、プア・タイ党に参加した。私生活では医師の女性と結婚し、2男1女を設けた。 | |
プア・タイ党の公約の1つである「デジタルマネー1万B配布」のアプリが、インターネット上に多数出現している。同党所属で新首相に選出されたセーターは、「アプリはまだ完成していない。」と述べた。 報道によると、「1万B配布」を謳った各アプリは、使用方法など細かい説明を掲載。一見、本物のように見えるが、全て詐欺アプリ。セーターは、「本物のアプリは開発中で、すぐには完成しない。」 | |
クルングテープ南刑事裁判所で開かれた裁判で、強姦を含めた性犯罪を多数行ったとして08月10日に投獄された、プリン・パーニッチャパク(ปริญญ์ พานิชภักดิ์)プラチャーティパット(民主)党元副党首(45)に禁固2年8ヶ月の実刑判決が言い渡された。 2021年に苦政治学を学んでいるクルングテープ都の女子学生(18)がプリンに夕食に誘われ、プリンはクルングテープ都スクンビット11のビル最上階のレストランで女子学生に猥褻な行為をしたとされ、女子学生が翌2022年04月にルンピニー警察署に被害届を提出していた。 プリンはこの他にもチエンマイなど他県でも複数の性犯罪で訴えられているが、有罪判決が下ったのは今回が初めて。他の事件も裁判が進行中で09月25日にも公判が開かれる予定。 プラチャーティパット(民主)党は、タイで最も長い歴史を誇る政党で、プリン元副党首はクルングテープ都の政治家一族の出身で、父親は以前商務大臣や国連高官を務めた。 | |
08月24日(木) | 23日にワチラロンコーン国王(71)の承認を受け就任したタクシン派プア・タイ党のセーター・タウィーシン首相(61)は、プア・タイ党で会見し、「クルングテープのタイ首相府を訪れ、新内閣発足まで首相代行を務めるプラユット・チャンオーチャー前首相(元陸軍司令官、69)と会談した。」と述べた。プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、政権交代時に新旧首相が会談するのは、タイの歴史上で初めて。 セーター首相は正午前に首相府に到着。プラユット前首相が出迎えて新首相就任を祝福し、約1時間会談した。プラユット前首相は、首相府が入っているタイ・クーファ・ビルや、応接室となっているバグディ・ボディン・ビルなどの敷地を案内。会談後、プラユット前首相はセター首相の車まで同行し、集まった記者団に手を振った。 セーター新首相によると、「プラユット前首相は国の運営を任せる。」と述べ、「慎重かつ冷静に、前政権の良い政策は継続して欲しい。」と語ったという。これまでの政権交代は政党同士の反発があり、新旧首相の面会は実現していない。セーター新首相は、「一度の面会でこれまでの軋轢を解消できるとは思わない。新連立政権による国家の運営が安定するには時間が必要だが、協力を続ける努力をする。」と述べた。 タクシン派は選挙で勝ち取った自派の政権を、2006年と2014年の2度、王党派の軍部による軍事クーデターで倒された。2014年のクーデターは当時陸軍司令官だったプラユットが主導。タクシン派にとって、プラユットは宿敵である王党派の頭目の1人だが、セーターは首相府訪問の際に、王党派の色(ラマ9世プミポン亡き国王の誕生日色)である黄色のネクタイを着用し、融和姿勢を見せた。首相府の車寄せでトヨタのミニバン「アルファード」から降りたセーターは、出迎えたプラユットの秘書官で、新連立政権に加わるルアムタイ・サーンチャート党の党首でもあるピラパン・サーリーラタウィパート(64)に合掌礼。 シリキット王太后の誕生日色である青のネクタイを着用したプラユットもこれに応じて、セーターと笑顔で握手。会談後は自ら首相府の施設を案内した。セーターの首相府の滞在時間は約1時間に及んだ。セーターは会談後、プラユットを「真剣に国のことを憂いている。」と称賛し、「プラユット政権で開始された良い政策を継続する。」と述べた。 セーターとプラユットの会談はメディアや国民に概ね好意的に受け止められている。タイのインターネットユーザーは「タイ人は長い間分裂してきた。今日の会談を見て気分がいい。タイ人同士で愛し合えるようになりたい。」、「セーターは可愛い。素晴らしい始まりだ。」、「タイ国は正しい人を首相に選んだ。」 |
プア・タイ党を中核とする連立政権の誕生が確実となり、新政権に参加予定の政党への閣僚ポスト割り当てについて交渉が進められているというが、消息筋によれば、第30代首相に正式就任するプア・タイ党のセーターは財務相を兼任する見通し。また、新政権に加わる予定のルアムタイ・サーンチャート党と繋がりのあるプラユット現首相兼国防相が引き続き国防相を務める可能性もある。 プア・タイ党は、内相と運輸相のポストも希望しているようだ。内相ポストを望んでいるのは、プア・タイ党が親軍部とされる複数の政党を迎え入れて新政権を立ち上げようとしていることに支持者から不満の声が上がっているため、内務省の機構を通じて支持者の繋ぎ止めを図りたいのが理由と見られている。 | |
08月22日に帰国して収監されたタクシンが民間病院に転院したとの情報が出回っているが、法務省のサハカン副事務次官は、「事実ではない。タクシンが私立病院に移った事実はない。」と明言。 元首相は収監されたその日の夜に胸苦しさなどを訴えたことからクルングテープ中心部の警察病院にヘリコプターで搬送されたが、今も警察病院に入院中という。サハカン副事務次官によれば、「タクシンが警察病院に入院中の写真を証拠として提示すれば良いのだろうが、個人の権利の問題があって、それはできない。」「タクシンは警察病院の特別室に入院している。」と報じられており、これに「特別扱い。」といった批判も出ているが、警察病院は「VIP待遇ではない。」と釈明し。 | |
新首相に選ばれたセーターは、「観光収入を増やすために観光地のチエンマイ県とプーケット県に新たに空港を建設したい。」との考えを明らかに。観光収入引き上げはプア・タイ党の選挙公約の1つ。「大勢の観光客が訪れているこれら2県に新たに国際空港を建設するとともに既存空港の設備を改善することで観光業の成長を促進することが可能になる。」という。 チエンマイ国際空港では24日、同空港の拡張計画などに関するフォーラムが開催。この計画では設備の改善・拡張で利用者数を2倍に増やすことなどが目標となっている。 | |
首相指名選挙の第2回投票では、これまでプラユット政権を支えてきたプラチャーティパット(民主)党の下院議員16人がプア・タイ党の首相候補セーターに賛成票を投じたことが物議を醸しているが、これら議員はこのほど、「首相選に関して党が明確な方針を打ち出していなかったことが原因。」と説明。 プラチャーティパット党はプア・タイ党を中核とする連立政権に参加予定の政党には入っていない。「投票に先立ちプラチャーティパット党議員25人の話し合いが行われたが、ここでは賛成票あるいは反対票を投ずるか棄権するかについては意見の一致は見られなかった。」という。セーターに賛成票を投じた議員たちによれば、「プラチャーティパット党議員の話し合いでは投票に関する採決は行われず、『賛成票を投ずるか否かは個人の判断』ということでその場の意見が纏まったように感じられた。」という。 また、これら議員によれば、「セーターに投票したのは、新政権誕生をこれ以上遅らせることは国益にそぐわないとの理由によるもので、新政権に参加させてもらえると期待したからではない。」という。 | |
「海外逃亡から帰国したタクシンが有罪判決を受けた受刑者であるにも拘らず、わずか半日しか刑務所に入れられなかった。」として、法務省が非難された。 「タイ改革の学生と人民ネットワーク」と呼ばれる一群の活動家が法務省本部前で抗議。彼らは、「法務省が2006年のクーデターで失脚し、亡命生活を経て22日にタイに戻ったタクシンに不当な特権を与えている。」と非難。タクシンは、首相在任中に犯した数件の不正行為で、裁判所から8年の禁固刑を言い渡されていた。 タクシンは帰国してすぐに拘束され、最高裁判所に移送され、その後クルングテープ特別拘置所に入ったが。翌日未明には体調不良を理由に刑務所を出て警察病院に移送。タクシンが刑務所内にいたのは、わずか半日。 活動家は、法務省の管轄下にある矯正局が、「タクシンの欲望を満たすために法に反して不当な特権を与えていると指摘。これは司法の独立を損なうものだ。」と批判。 | |
08月25日(金) | タイの30代目の首相にはセーター・タウィーシンが選出され、国王の承認も得たが、閣僚が未だ決まっておらず、新政府はまだ仕事を開始できていない。 そのため、暫定政府がプラユット・チャンオーチャー首相の指導の下、当分の間その任務を遂行し続けることになる。 ウィサヌ・クレアンガム副首相によると、「新内閣は09月下旬に発足する可能性が高い。 ウィサヌ副首相は自身の経験に基づき、新政府樹立には少なくとも3週間は掛かると予想している。 閣僚の表は恐らく1週間以内に作成され、その翌週に内閣官房が閣僚候補の資格を審査。 3週目は閣僚のリストを国王に提出して承認を待ち、内閣による宣誓式が執り行われる。 これらの手続きが完了した後、内閣は15日以内に政策を国会に提出しなければならない。ウィサヌ副首相によると、この期限に従って手順が進めば、新内閣は09月下旬に作業を開始する可能性が高くなる。 ウィサヌ副首相は、「これらの予想は自身の経験に基づいており、ほとんど遅延が発生しないというシナリオに基づいている。」と説明。 ウィサヌ副首相は、「この期間は暫定内閣が当面毎週会議を開くことになるが、検討する事項は少なくなる。」と述べました。 |
これから発足するタイ新政府は、先の総選挙でプア・タイ党が公約した16歳以上の国民全員に1万Bのデジタル通貨配布政策を推進すると、08月25日のタイ国営メディアNNTが伝えている。プア・タイ党によれば、デジタル通貨はスマートフォンで受け取ることができ、戸籍住所の半径4㎞以内の範囲で6ヶ月以内に使用する。 セーター・タウィーシン新首相は、1万Bのデジタル通貨配布政策など、プア・タイ党が選挙中に国民に約束した主要政策を実施することを確認した。また、「内閣が正式に承認されれば政策を進める。」と、「デジタル通貨の配布を取りやめる。」という噂を一蹴。 一方、予算局は、新政権が正式に発足すれば、「タイの財政状況に関する報告書を発表する。」予算局長は、「この報告書は新政府が主要政策をそれに応じて優先するための情報を提供する。」、「予算局がデジタル通貨配布計画を支援することに関わるが、国の状況の政府により明確な実態を提供する必要がある。」と述べた。 予算局によると、デジタル通貨の配布には最大5600億Bの費用が掛かる可能性があり、この問題については、政府と関係機関とのさらなる協議が近々行われる予定。 | |
法律の専門家として知られるウィサヌ副首相(71)は、「新政権の誕生後は政治に関わらない。」と述べ、政界引退の意向を明らかに。 ソンクラー県ハジャイ郡出身のウィサヌはタマサート大学法学部卒業後、米カリフォルニア大学バークレー校に留学して法律学博士号を取得。1996年から2002年まで内閣官房長官、2002年から2006年までと14年から現在に至るまで副首相を務めている。 同氏は政界引退後は国の法律最高諮問機関である法令委員会の仕事は続けるものの、政治には関わらずに家で孫と一緒に過ごしたり、客員講師を務めたりしたい考え。 | |
タイ新首相に選出されたセーター(プア・タイ党)は「新政権が警察庁長官を任命できるよう配慮してくれた。」としてプラユット首相に謝意を表明。 現在のタイ警察庁長官は年度末の09月30日をもって定年退官することから、その前に新長官を決めておく必要がある。だが、新政権の誕生が当初見通しより大分遅れていることから、プラユット首相は時間的に切迫した状況下での人事異動を避け、新長官任命を間もなく誕生する新政権に任せることにした。 警察庁の広報担当官によれば、「新長官任命の延期は、警察の最高意思決定機関である警察委員会が24日に行った警察庁本部での会議(議長:プラユット首相)で決まった。」という。 | |
08月26日(土) | プア・タイ党の首相候補が第30代首相に選出され、同党を中核とする連立政権樹立が決まったことで、今はどの政党がどの閣僚ポストを獲得するかに関心が移っている。消息筋によれば、閣僚ポスト争奪戦は、新政権において下院議員数でプア・タイ党に次ぐ第2位のプームチャイ・タイ党が重要ポストである内相ポストを獲得して勝利者となる見通し。「プームチャイ・タイ党は新政権への参加拒否をちらつかせて内相ポストを渡すようプア・タイ党に迫った。」とも伝えられている。 新政権を構成する政党には、所属下院議員9人につき閣僚ポスト1つが割り当てられる予定。プームチャイ・タイ党の下院議員数はプア・タイ党(141人)の約半分の76人で、大臣ポスト4と副大臣ポスト4を獲得する見通し。 |
08月22日、15年ぶりにタイに帰国し、その日のうちに収監されたタクシンが、関係当局は「心臓や肺などに疾患があり、血圧も高い。」と発表。現在、クルングテープ都内の警察病院の特別室に入院している。 だが、これに対し、「タクシンへのVIP待遇を可能にするために『タクシンは病気』ということになっている。」など仮病説が出ている。赤服集団として知られたタクシン支持団体「反独裁民主戦線(UDD)」の議長経験者であるチャトゥポンも疑念を抱いている1人。この程病気であることの証拠として矯正局と警察病院に対し、タクシンの入院中の写真を公開するよう要求。 過去に5回投獄された経験のあるチャトゥポンによれば、「収監中の受刑者の挙動は常に監視カメラで撮影されており、治療を受けているタクシンの写真を証拠として提示することは可能。」という。同氏は、「タクシンが本当に病気なのか、あるいは政治的理由で病気ということになっているのかを国民は知りたがっている。タクシンがドンムアン空港に降り立った際、タクシン派プア・タイ党の幹部は『タクシンの健康状態は良好。』と言っていた。」 | |
08月27日(日) | 15年ぶりにタイに帰国してすぐに禁錮8年の刑を言い渡され収監されたが、その日の夜にクルングテープ中心部の警察病院に移送されたタクシンは、釈放や刑期短縮を可能にすべく恩赦を請求するものと見られている。 クルングテープ拘置所のナッティー所長は、恩赦請求の仕方などを説明。それによると、「受刑者全員に国王の恩赦を請求する権利があるが、恩赦請求の必要性を裏付ける情報を親族らが提供する必要がある。」。「恩赦請求の手続きは受刑者が拘禁されている施設で受け付け、その請求は矯正局を通じて法務省に提出された後、王室の関係機関が恩赦を付与するか否かを検討し判断することになる。」 一方、保守色が濃いとされるタイパクディー党はこの程、「タクシンに不敬容疑が掛けられている。」としてタクシンへの恩赦付与に反対を表明。タクシンが2015年に南鮮のメディアとのインタビューで不敬に該当する発言をしたとされる件を正式に取り上げるよう関係当局に求めた。当時陸軍がこの件について訴えを起こし、刑事裁判所がタクシンに出廷を命じたものの、タクシンは国外逃亡中で出廷しないままとなっている。 |
08月28日(月) | プア・タイ党のセーターが第30代首相に選ばれ、内閣の発足を待つばかりとなっている。「国防相ポストについては、ナタポン元国家安全保障会議(NSC)議長に割り当てることが内定していたが、土壇場でスティン、プア・タイ党副党首に変更された。」という。消息筋は、その理由について「プア・タイ党支持者への配慮であり、政府と国軍の関係緊密化などを狙ったもの」と説明。同筋によれば、過去に何度もタクシン派政権が軍部にクーデターで倒されていることから、タクシン派のプア・タイ党は以前から軍部とは犬猿の仲だ。ここで国防相候補に名前の挙がっていた軍出身のナタポンは2010年の当局によるタクシン派の反政府活動制圧に関与していたとされ、ナタポンの起用にはプア・タイ党支持者から強い拒否反応が示されていた。 なお、「閣僚候補名簿はすでにできあがっており、現在内閣官房などによる各候補の資格審査が進められているところ。」という。 |
15年に及ぶ逃亡生活に終止符を打ちタイに帰国して逮捕、最高裁判所から禁錮8年を言い渡され現在警察病院に入院中のタクシン(74)を、次女でプア・タイ党幹部のペートンターンが見舞った。タクシンは28日から親族や関係者の面会が許可された。面会が可能な時間は09時から15時。ペートンターンは父親に45分ほど面会。 | |
08月29日(火) | プラユット内閣が、最後の閣議を開催。セーター・タウィーシン新首相(61)率いる新内閣発足まで首相代行を務めるプラユット・チャンオーチャー前首相(元陸軍司令官、69)は閣議後、閣僚、首相府スタッフらと記念写真を撮影し「国家への貢献に感謝する。」と述べた。 プラユット氏は2014年のクーデターで政権を奪取して以来、約9年間権力の座にあった。今年5月の議会下院(定数500)総選挙で与党陣営が大敗し、退陣を余儀なくされた。総選挙後、政界引退を表明。 |
23日にワチラロンコーン国王(71)の承認を受け首相に就任したタクシン派プア・タイ党のセーター・タウィーシン(61)は、タイを代表する大財閥の幹部らとの食事会の写真を「X(旧ツイッター)」に投稿。 食事会に参加したのはワチロンコーン国王が株式の23.6%を保有する金融持ち株会社SCBX会長のウィチット・スラポンチャイ(78)、CPグループ最高経営責任者(CEO)のスパチャイ・チアラワノン(56)、TCCグループの後継者でタイ・アルコール飲料最大手タイビバレッジCEOのターパナ・シリワタナパクディー(48)、タイ免税店最大手キングパワーCEOで英サッカーのイングランド・プレミアリーグのクラブ、レスター・シティ会長のアヤワット・シーワタナプラパー(38)ら。 セーターはまた、在タイ支那大使と会談した。 | |
タイでは新内閣発足に向けて閣僚候補の資格チェックなどの必要な手続きが進められているが、ここに来て、タクシンの弁護士を務め、法廷侮辱未遂で有罪判決を受けたことのあるピチットが首相府相候補となっていることに批判的な意見が出ている。 ピチットは過去にタクシン夫妻がクルングテープ都内の土地購入に絡む不正で罪に問われた際、夫婦に有利な判決が下るよう最高裁判所職員に紙袋入りの現金200万Bを受け取らせようとした法廷侮辱未遂で2008年06月に禁錮6ヶ月の有罪判決を受けている。その後、ピチットは弁護士資格を剥奪された。 ランシット大学法学部のコムサン副学部長によれば、「ピチットは刑事訴訟法ではなく、民事訴訟法に下で法廷侮辱未遂とされたもので、憲法が規定した閣僚の欠格事項には該当しない。」という。その一方で、「過去の行いを考慮すると、ピチットの首相府相就任は倫理的に問題。」 なお、08月29日に警察病院に入院中のタクシンを10人が見舞ったというが、その1人がピチットだった。 | |
国防相候補のスティン、プア・タイ党議員(比例代表)はこの程、「総選挙の選挙運動で有権者に約束したプア・タイ党の国防政策を実現するため国軍と力を合わせる用意がある。」と明言。 国防政策には、強制徴兵せずに志願者だけで軍隊を維持する兵役制度である志願制度の導入などが含まれる。この政策に他の与党の賛同が得られた場合、政府は国防省の関係機関と政策の実現に向けた具体的な話し合いを開始することになる。 スティンが国防相に就任することに対し、「安全保障の仕事に携わったことがない。」とする批判的意見も出ているが、スティンは、「元軍人の知り合いから助言を受けることも可能だ。」と説明し、「諸外国では民間人が国防相に任命されることも珍しくない。」と指摘。 | |
プラユット首相は、プラユット政権にとって最後となる定例閣僚会議の議長を務めた後、報道陣に対し、「過去4年間のプラユット政権の仕事ぶりには満足している。」と述べた。また、「新政権に何を望むか?」との質問に対しては、「新政権が適切と思ったことをやることになる。」と返答。 先頃政界引退を表明したプラユット首相は、「今後何をするのか?」との質問に「ゆっくり休んで、家族と過ごす時間を増やしたい。」と述べた。その後、閣僚や関係の政府職員などと一緒に記念写真を撮影するとともに、昼食を共にした。 | |
08月30日(水) | プア・タイ党の下院議員アディソンは、自身のツイッター(現X)アカウント「Dr.Adisorn Piengkes」で、同党のチョンラナーンの党首辞任宣言を発表。 間もなく正式に誕生する連立政権の中核をなすプア・タイ党を2021年10月から率いてきたチョラナンが、党首を辞任した。チョンラナーンは04月28日、チエンマイ県の選挙活動で、「親軍政党である 党とは連立を組まない。」と宣言。「約束に違反した場合、党首を辞任する。」と公言しており、この公約を果たすために辞任することになった。 ただ、党首は辞任するものの、下院議員は辞職せず、また、保健相に任命される見通しであり、大臣は務める意向と見られる。同氏は、「新政権の樹立はほぼ完了しており、貢献党は17の閣僚ポストを得る見通し。私は任務を遂行できたので、党首辞任にちょうどいい時期と判断した。」と説明している。 プア・タイ党のプラサート幹事長によれば、「新しい党首と執行役員は60日以内に投票で選ばれる予定で、それまでチュサク副党首が党首を代行することになる。」 |
新首相に選出されたプア・タイ党のセーターは、間もなくその役目を終えるスパタナポン、エネルギー相と会談した後、「新政権が稼働しだしたらすぐにエネルギー価格を引き下げる。」と約束した。2人の間ではタイ発電公社の負担で一般家庭向け電気料金が比較的低く設定されていることなどについて意見が交換されたようだ。 一方、タクシンの弁護士だったピチットが閣僚に就任する予定とされ、これに同氏が有罪判決を受けたことがあるため一部で批判の声が出ている。「ピチットは刑事ではなく民事で有罪であるため、閣僚の欠格事項には該当しない。」との指摘が出ているものの、ソムチャイ元中央選挙管理委員会委員はこの程、「憲法160条7。」項では刑事、民事に関わりなく有罪となった者の閣僚就任が禁止しているとして、「ピチットには閣僚になる資格がない。」と指摘し、セーターに対し閣僚候補の資格検査をしっかり行うよう注文を付けた。 セーターの首相就任はすでに国王によって承認されているものの、憲法では新政権の誕生には新閣僚が国王臨席の宣誓式を経ることが必要とされている。このため、現時点では公式にはプラユット暫定内閣がまだ政府を担っている。 | |
08月31日(木) | 海外逃亡から08月22日にタイに帰国したタクシン・チナワットは、同日、刑務所に送られたが、半日後に体調不良でタイ警察病院に搬送されて入院中。そんなタクシンが、国王に恩赦を申請したことが明らかに。 ウィサヌ・クレアンガム副首相は、「恩赦の要請はすでに受け取っており、首相に送付する前に詳細を検討する。」と述べた。ウィサヌ副首相は、「恩赦が今の政権で扱われるのか、セーター首相率いる次の政権で扱われるのかは分からない。」と付け加えた。 また、「タクシンは現在も警察病院で治療中。」と語り、別の病院へ転院しているという一部報道を否定。手続き上、首相は嘆願書を国王に送付する。タクシンは、汚職で4件の有罪判決を受けており、判決で言い渡されたのは禁錮8年。さらに2つの容疑が法廷で係争中。 ウィサヌは現在、法務大臣代理も務めている。恩赦の手続きには、受刑者が刑務所の監守に申請することが必要。申請を受けた監守が矯正局へ送付し、法務大臣から首相、国王へ送られる。恩赦の許可が出る時期は国王の判断による。 |
プラユット前首相は、首相府で最後の会見を行い、9年間に渡り政権運営を務めた官邸に別れを告げた。プラユット前首相は近く議員を辞職し、政治活動から引退する予定。 首相府敷地内の芝生の庭で伝統的なイーサン(東北部)料理が振る舞われ、プラユット前首相は記者団と食卓を囲み、昼食を取りながらインタビューに応じた。プラユットは政権を担った9年間を振り返り、「ここまで長く首相を務める予定ではなかった。権力維持のために政権運営をしていない。目標の半分は政策を実現できた。」と語った。 プラユットは今後について、しばらく休息して家族との時間を持ちたいと述べた。一方、プラウィット前副首相は議員辞職し、所属するパラン・プラチャーラット党の党首のみ務める予定。 | |
09月01日(金) | 先月15年ぶりに帰国し、権力乱用などで逮捕されたタクシン・チナワット(74)が、同31日付のワチラロンコーン国王(71)による恩赦で、禁固刑が8年からわずか1年に減刑された。 タクシンが王立裁判所に恩赦を正式に請願した後、恩赦の決定が下された。 タクシンは3つの異なる事件で累積で禁錮8年となっていた。 最初の事件は公職における不正行為の容疑が中心で、禁錮3年。 その後の訴訟では、国家機関の雇用規制違反に加えて公職における不正行為の疑いもあり、禁錮2年の判決を受けた。3番目の訴訟は、公務員としての役割における利益相反を中心としたもので、禁錮5年。 国王は恩赦の理由として、「タクシンが王室に忠実で、首相として国家、国民に貢献した。今後は知識や経験を活かし、国や社会に貢献することを期待する。」と評価し、「高齢で持病があることも考慮した。」としている。タクシンは近く追加の恩赦を受けると見られる。 タクシンは08月22日朝、プイベートジェット機でドンムアン空港に降り立った。家族、支持者らの出迎えを受け、ワチラロンコーン国王夫妻の肖像画に拝跪した後、収監された。同日深夜、クルングテープ都心の警察病院に移送された。タイ法務省によると、「胸の痛み、高血圧などの症状があり、治療を受けている。」 ウィサヌ元副首相は、「刑期がさらに短縮される可能性もある。」と言及している。 議会下院(定数500)の第2党でタクシンが事実上の党首とされるプア・タイ党は長年対立関係にあった王党派と組んで政権を樹立することで合意し、08月22日の上下両院合同会議で、同党のセーター・タウィーシーン(60)が首相に選出された。タクシンの帰国と恩赦は王党派との連立政権樹立の取引の一部と見られる。 |
セーター首相が提出した閣僚名簿(副大臣含め34人、うち女性5人)が、ワチラロンコーン国王の承認を受けた。05日に国王の前で就任宣誓式、11日に国会で施政方針演説を行い、セーター内閣が正式に発足する。 セーター政権は05月14日の議会下院(定数500)総選挙で141議席を獲得し第2党となった旧野党陣営でタクシン派のプア・タイ党、旧与党陣営で地方の政治財閥などの集合体であるプームチャイ・タイ党(下院71議席)、旧与党陣営でタクシン派と長年対立してきた王党派のパラン・プラチャーラット党(同40議席)と同党から分離したルアムタイ・サーンチャート党(同36議席)など11党、下院314議席の連立政権で、閣僚ポストは各党の議席数に応じて割り当てられた。 プア・タイ党はセーター首相が財務相を兼任する他、プームタム副党首が副首相(席次1位)兼商務相、タイ国営石油会社PTT元会長のパーンフリー副党首が副首相(席次3位)兼外相、スティン副党首が国防相、医師のチョンラナン党首代行が保健相、スダーワン下院議員が観光スポーツ相、プラサート元副運輸相がデジタル経済社会相に就任する。 スティンは初入閣で国防相の重責を担う。タイ軍上層部は王党派の影響下にあり、半ば独立した権力機関として政府の干渉を拒んできた。2006年と2014年にタクシン派の政権をクーデターで倒すなど、過去20年近く、タクシン派と対立してきた。国防相には退役した将官が就くことが多く、軍歴がなく、インドのマガダ大学で哲学博士号を取得したスティンの就任は異例。 下院選前にパラン・プラチャーラット党からプア・タイ党に移籍したソムサック前法相は副首相(席次2位)に、同じく移籍組のスリヤ前工業相は運輸相に就く。スリヤは大手自動車部品メーカー、タイ・サミット・グループのオーナー一族の1人、ソムサックは北部スコータイ県の政財界に強い影響力を持つ。2人はタクシン政権(2001〜2006年)でも閣僚を務めた。 プームチャイ・タイ党は党首で地場ゼネコン(総合建設会社)大手シノタイ・エンジニアリング・アンド・コンストラクションの事実上のオーナーであるアヌティン前副首相兼保健相が副首相(席次4位)兼内相、ピパット前観光スポーツ相が労相、パラン・プラチャーラット党はプラウィット党首(元陸軍司令官)の弟のパチャラワート元警察長官が副首相(席次5位)兼天然資源環境相、ヘロイン密輸でオーストラリアで4年間服役した過去があるタマナット元副農業協同組合相(退役陸軍大尉)が農業協同組合相、ルワムタイ・サーンチャート党はプラユット前首相の秘書官長を務めたピーラパン党首が副首相(席次6位)兼エネルギー相、ピムパトラー下院議員が工業相に就任する。各県知事を派遣するなど地方行政を統括する内務省は選挙対策で最重要ポストとされ、従来、連立政権の第1党が抑えてきた。連立第2党から内相を出すのは異例。 過去にタクシンの弁護士を務めていた際の法廷侮辱未遂罪で有罪判決を受けたプア・タイ党のピチットについては、閣僚名簿に当初名前が含まれていたが、「大臣にふさわしくない。」といった批判意見が各方面から出ていたことから、閣僚就任を辞退し閣僚名簿から外された。 タクシン派と王党派は過去20年にわたり抗争を繰り広げたが、プア・タイ党は事実上の党首で2008年から国外亡命生活を送るタクシンの帰国実現、王党派は王室を旗印とする既得権益層に挑戦して急激に台頭したカウクライ党(下院151議席)による政権奪取の阻止を目的に、手を組んだ。カウクライ党は下院第1党となりながら、野党側に追いやられた。 | |
法律に明るいことで知られるウィサヌ副首相はこの程、先頃15年ぶりに帰国して逮捕されて禁錮8年を言い渡されたものの、国王の恩赦で刑期が1年に短縮されたタクシンについて、「他の受刑者同様、さらなる減刑を求める権利がある。」と述べ、1年の刑期がさらに短縮される可能性に言及。 「ウィサヌ副首相が『今回の恩赦・減刑は最後であり、タクシンにはさらなる恩赦・減刑は認められない。』と説明」などと数日前に報じられたが、ウィサヌによれば、「この発言は『恩赦による8年から1年への減刑が最終的な当局の判断で変更されることはない。』と説明したものであり、『タクシンへの恩赦は今回が最後であり次はない。」という意味ではない。」 | |
09月03日(日) | 新閣僚が承認され、国王臨席のもと新閣僚による宣誓式が執り行われ新内閣が正式に発足するのを待つばかりとなったが、財務省関係者によれば、新政府は09月上旬に予定されている初閣議後に国民の負担軽減と経済回復・成長の促進を目的とした複数の政策を打ち出す方針。これには電気料金や軽油価格の引き下げ措置が含まれる予定。 また、新政権の中核となるプア・タイ党は「公約通りに16歳以上の国民全員に1人当たり電子マネー1万Bを給付する。」としているが、同党幹部によれば、「1万Bは1回で国民全員に給付するのではなく、何回かに分けて給付されることになる。」 |
プア・タイ党主導の新政府と国軍が良好な協力関係を維持できるよう、セーター首相、スティン国防相、パンプリー外相が、新年度が始まる10月1日に国軍最高司令官、陸軍司令官、海軍司令官に就任する3人と昼食をともにとりながら、国軍と政府の関係や国家安全保障について意見を交換した。 セーター首相は会食後、「政府は徴兵制を志願兵制に変更することなどを予定しているが、これらの政策に国軍側の理解が得られた。」と説明。 過去にタクシン派政権が何度も軍事クーデターで倒されたことから、これまでタクシン派プア・タイ党は反軍部の姿勢をとっていた。このため、国軍との関係正常化が急務となっている。 | |
タイの政治活動家で、プア・タイ党の熱烈な支持者であるドゥアングリット・ブンナーク(ดวงฤทธิ์ บุนนาค )(57)は、人糞を体に投げつけられるイベントをクルングテープのミラーアートギャラリーで開催。これは、「支持するプア・タイ党が親軍政党と連立しない。」という希望が果たされなかったために、自身の意思で行ったもの。 ドゥアングリットは以前、「もしも自身が支持するプア・タイ党が親軍政党(ルアムタイ・サーンチャート党とパラン・プラチャーラット党)と連立をした場合、糞便を被る。」と公言した。 結局、党は、選挙で勝利したカウクライ党と連立せず、ルアムタイ・サーンチャート党とパラン・プラチャーラット党と連立。それを受けドゥアングリットは、約束を守るために、糞便を被ることになった。 イベントは約20分間続き、約12人がドゥアングリットに糞便を投げつけた。なお、ドゥアングリットは、ヘルメット、防護服、ゴーグル、マスクなどの保護具をしっかりと着用していた。 | |
09月04日(月) | スティン国防相は、「国軍の改革を推進する。徴兵制による兵員募集は徐々に減らす。4年後には国軍の規模は今よりだいぶ小さくなるだろう。」と述べた。タイではこれまで検査に合格した適齢者を対象に抽選で兵役に服する者を決めてきたが、国防相によれば、「徴兵制を徐々に縮小し、志願兵制による募集を増やしていくことになる。」という。「このためには兵士の福利厚生面の充実を図るなどして入隊希望者を増やす一方で入隊する新兵の数は国軍の使命遂行に影響しない範囲で年々減らすことになる。」 この他、時折「新兵いじめ」が問題となっているが、「兵士が訓練以外で死傷するようなことがないよう問題解決に努力することも欠かせない。」としている。 |
プア・タイ党のセーター首相は、同党所属の閣僚16人と話し合った後、「プア・タイ党は予算の制約がある中で選挙公約を実行するために最善を尽くす。」と明言。 憲法では、新閣僚が国王臨席の宣誓式に出席することが新内閣発足の条件とされているが、宣誓式は05日に執り行われる予定。11日には施政方針演説が行われ、12日に初閣議が開かれる運び。 また、プア・タイ党が約束している16歳以上の国民全員への電子マネー1万B給付については、「一度に国民全員には給付されない。」、「全額ではなく分割で給付される。」などと報じられたが、首相は、「16歳以上の全員が同時に満額1万Bを受け取れるようにする。」と明言。 | |
08月22日にタイ帰国後、8年の禁固刑を言い渡され健康上の理由からクルングテープ中心部の警察病院の特別病棟で治療を受けながら服役しているタクシン(74)について、タクシンの弁護士はこの程、「健康状態が良好ではないためタクシンの仮釈放を上申する可能性がある。」と明らかに。 タクシンは09月01日に国王の恩赦によって刑期が1年に退縮されている。法律では刑期の3分の1、即ちタクシン尾場合では4ヶ月を経過していることが仮釈放の条件とされているため、年明けには仮釈放の上申書提出が可能になる。当局は「タクシンが心臓や肺に疾患があり、高血圧などの症状もあることから医療機関での治療が必要。」と説明。 だが、「タクシンへの特別待遇を可能にするためにタクシン側とタイ当局の間でタクシンを『加療が必要な病人』とすることで話がまとまっていた。」などの詐病説も囁かれている。 | |
09月05日(火) 10時37分 | セーター首相(61)は、クルングテープ都内のタイ首相府に、公用車のベンツを使用せず、自費で購入したというトヨタの高級ブランド「レクサス」のミニバンの新型「レクサスLM350h」(4人乗り仕様)で乗りつけに乗って現れ、タイで話題となった。公務で使用する予定。セター首相が購入したのは、ミニバン「LM350h」のエグゼクティブ型(4人乗り仕様)のタイでの販売価格は759万B(約3160万円)。車内はファーストクラス級のシート「キャビンラウンジ」があるという。 セーター首相は到着後、車から降りて首相府が入っているタイ・クーファ・ビルの門を歩いて通過。記者に笑顔で「おはよう、おはよう。」と挨拶しながら、写真撮影のため執務室へ入った。 セーターは母親が支那人系で金融、不動産、小売りなどの事業を手掛けるチュー トラクン(朱)財閥出身。大手商業銀行カシコン銀行創業家の華人金融財閥ラムサム(伍)家などと縁戚関係にある。本人は今年03月まで、タイ証券取引所(SET)上場の大手不動産デベロッパー、センシリの最高経営責任者(CEO)を務めた。 |
13時53分 | ドゥシット宮殿で、国王ラーマ10世と王妃に謁見し、忠誠の宣誓をする宣誓式が執り行われ、セーター首相率いる新閣僚34人が出席。これで正式に新内閣が発足し、プラユット暫定内閣がその役目を終えることになった。 大臣 首相兼財務大臣:セーター・タウィーシン(プア・タイ党) 副首相:ソムサック・テープスチン(プア・タイ党) 副首相兼商務大臣:プータム・ウェーチャヤチャイ(プア・タイ党) 副首相兼外務大臣:パーンプリー・パヒターヌコーン(プア・タイ党) 副首相兼内務大臣:アヌティン・チャーンウィーラクーン(プームチャイ・タイ党) 副首相兼天然資源・環境大臣:パッチャラワート・ウォンスワン(パラン・プラチャーラット党) 副首相兼エネルギー大臣:ピーランパン・サーリーラッタウィパーク(タイ統一党) 首相府付大臣:プアンペット・チュンライェード(プア・タイ党) 国防大臣:スティン・クランセーン(プア・タイ党) 観光・スポーツ大臣:スダーワン・ワンスパキットコーソン(プア・タイ党) 社会開発・人間安全保障大臣:ワラウット・シラパアーチャー(チャートタイ・パタナー党) 高等教育・科学技術大臣:スパマート・イサラパックディー(プームチャイ・タイ党) 農業・共同組合大臣:タンマナット・プロムパオ(パラン・プラチャーラット党) 運輸大臣:スリヤ・ジュンルンルアンキット(プア・タイ党) デジタル経済社会大臣:プラサート・チャンタラルーントーン (プア・タイ党) 法務大臣:タウィー・ソッドソン(プラチャーチャート党) 労働大臣:ピパット・ラチャキットプラカーン(プームチャイ・タイ党) 文化大臣:セームサック・ポンパーニット(プア・タイ党) 教育大臣:パームプーン・チッチョープ(プームチャイ・タイ党) 保健大臣:チョンラナン・シーケーオ(パラン・プラチャーラット党) 工業大臣:ピムパッタラ―・ウィチャイクン(タイ統一党) 副大臣 財務副大臣:クリサダー・チーナウィチャラナ(タイ統一党) 財務副大臣:チュンラパン・アモーンウィワット(プア・タイ党) 外務副大臣:チャクラポン・セーンマニー(プア・タイ党) 農業・共同組合副大臣:アヌチャー・ナーカーサイ(タイ統一党) 運輸副大臣:マナポーン・チャローンシー(プア・タイ党) 運輸副大臣:スラポン・ピヤチョート(プア・タイ党) 商務副大臣:ナピントーン・シーサッパーン(プームチャイ・タイ党) 内務副大臣:クリアン・カンティナン(プア・タイ党) 内務副大臣:ソンサク・トーンシー(プームチャイ・タイ党) 内務副大臣:チャーダー・タイセート(プームチャイ・タイ党) 教育副大臣:スラサック・パンチャローンウォラクン(プームチャイ・タイ党) 保健副大臣:サンティ・プロムパット(パラン・プラチャーラット党) 宣誓式出席後、セーター首相は、「閣僚は国王陛下から頂いた助言に基づき職務を遂行する。」と述べ、「この新政権には蜜月期間はない。我々は新政権樹立を目指していた時から情報収集のために国民から意見を聞いているため、すぐに仕事に取りかかることができる。」と意気込みを語った。 |
法律専門家のピヤブット、タマサート大学講師は政府に対し、政治関連罪の服役者に政治信条や所属組織などに関わりなく恩赦を付与するするための新法を制定するよう提言。ピヤブットによれば、先頃帰国して収監されたタクシンについて国民の間から「特別扱いを受けているのではないか。」といった疑問の声が出ているが、「このような法律を制定すれば、2重基準はなくなり、国民の間の対立解消や融和促進に繋がることになる。」という。 タクシンは受刑者収容施設の医療センターに収監されたが、すぐに体調不良を訴えたことからクルングテープ、中心部の警察病院の特別病棟に移されている。「さらなる待遇改善のために民間病院に転院」との見方もあるが、今のところ当局はその可能性を否定。 | |
イティポン・クンプルーム前文化相(49)に汚職容疑で逮捕状。パタヤ市の市長だった2008年に、パタヤ市の海岸のマンション・ホテル開発計画「ウォーターフロント・スイーツ&レジデンシズ」(地上53階、マンション351戸、ホテル120室)に対し、違法に建築許可を出した疑い。イティポンは所在不明で、すでに国外に逃亡した可能性があると見られている。 「ウォーターフロント」については、市民団体が建築基準違反として告発し、タイ汚職取締委員会が捜査に乗り出していた。建設が8割ほど進んだ状態で中断され、海岸の高層建築物が野晒しとなっている。 イティポンはバスの車掌から東部一円の有力者に上り詰めた故ソムチャーイ・クンプルームの三男。ソムチャーイは2013年に殺人、汚職などで服役し、2017年に死去した。イティポンは2008〜2016年にパタヤ市長、2019年から今年まで文化相を務めた。 | |
09月06日(水) | 新内閣の正式発足に伴い新首相に対して国民の間から期待する声が出ている一方、新政権が複数の政党からなる連立であることから「柵に囚われずに実力を発揮できるのか。」といった疑問の声も上がっている。 この中、セーター首相は、「まず3~6ヶ月の時間を与えてほしい。私の仕事ぶりを評価するのはその後にしてほしい。」と国民に訴えた。 また、セーターを首相に推挙したのがタクシン派のプア・タイ党であることから、記者からは「国政の運営において首相に自由裁量権はあるのか。」との質問が出たが、セーター首相は、「タクシン一族だけではない。国益のためになるなら、誰の意見にも耳を傾ける。」と返答した。 |
つい先日まで文化相を務めていたイティポン(50)が自宅からも事務所からも姿を消しており、警察当局が逮捕状を取り行方を追っている。 イティポンはチョンブリー県のパタヤ市長だった2008年に法律に反して「ウオーターフロント・スイート・アンド・レジデンス」という分譲マンション建設プロジェクトを承認した疑いを掛けられており、国家汚職制圧委員会(NACC)が08月03日に送検。検事総長が同30日にイティポンを起訴するよう命じていた。 検察当局はラヨーン県の刑事裁判所に連れて行くため、09月04日にイティポンに出頭を求めていたが、姿を見せず、所在不明のまま。容疑は刑法157条違反だが、09月10日に15年の時効を迎えることから、イティポンは時効成立まで逃げ通す魂胆とも考えられる。 イティポンはチョンブリー県で長年にわたって非常に大きな影響力と財力を誇り、「チョンブリーのゴッドファーザー」とも呼ばれていたカムナンポことソムチャイ・クンプルン(2019年06月に82歳で死去)の息子。 | |
新しい連立政権を率いることになったタクシン派プア・タイ党のプラサート幹事長代行によれば、同党所属の下院議員からは、「クシンの次女でプア・タイ党幹部のペートンターンを党首に推す声が上がっている。」という。 同党では先頃、党首を務めてきたチョラナンが総選挙前の演説会で「親軍派の政党と連立を組むことになったら党首を辞任する。」と明言していたことから、この約束を守るために党首を辞任。このため同党は60日以内に総会を開いて新しい党首と執行役員を選出することになっている。 ペートンターンはプア・タイ党の首相候補3人のうちの1人だったが、同党はセーターを首相に推挙し、ペートンターンの首相就任は見送られることになった。その理由については、「家族の反対があった。」、「時期が悪いと判断した」、「父親のタクシンのタイ帰国を最優先に考えた結果」などと報じられている。 | |
09月07日(木) | セーター内閣で運輸大臣に就任したスリヤは、「クルングテープ首都圏鉄道の運賃を20Bにするプア・タイ党の公約について、実現へ向け努力する。」と述べた。05日に行われた所信表明検討閣議で、同公約はリストに盛り込まれなかった。スリヤ運輸相は、「新政権は物流システムのコスト削減や開発、投資などを重視しており、2年以内の実現を目指す。」 |
潜水艦調達計画が暗礁に乗り上げている問題で、スティン国防相はこの程、「関係者全員が同意できる形で解決できる。」との楽観的な見方を示した。 計画では当初、支那が同国最新の通常動力型攻撃潜水艦であるS26Tユアン級潜水艦を建造し、これにドイツ製エンジンを搭載してタイ海軍に引き渡すことになっていた。しかし、ドイツが内規などを理由にエンジン提供を拒否。このため、支那側から支那製エンジンで代替する案などが出ているものの、まだ決着がついていない。 この問題について問われたスティン国防相は、「タイ、支那、ドイツの3者が受け入れられる形で解決できる。」と返答したが、具体的な対応には言及しなかった。なお、タイへの潜水艦引き渡し時期は当初の予定では今年09月となっていたが、武漢肺炎禍を理由に来年04月に延期されている。 | |
09月09日(土)正午頃 | ![]() 八木佑樹(35)は、不法滞在の容疑でタイ警察に07日逮捕されていた。入管当局は09日、八木佑樹(35)をラチャダー刑事裁判所から車で入管に移送中だった。入管到着後、八木佑樹(35)が転倒し、「転倒して足を痛め歩けない。」と訴えたため、当局職員が車椅子を取りに車から降りたところ、八木佑樹は運転手側に乗り込み、鍵が付いた状態で停車中だった車を奪い、自ら運転して施設の扉を破壊して逃走した。 奪われた警察車両は5㎞ほど先のチャルンクルン・プラチャーラック病院の近くの道路脇に乗り捨てられているのが見つかった。八木佑樹はタクシーに乗り、パタナカン通へ逃走した模様。 八木佑樹は、昨年01月、武漢コロナウイルス対策の持続化給付金2000万円を詐取した疑いで大阪簡裁から逮捕状が出ており、在タイ日本大使館を通じてタイ入管当局に捜索要請があった。当初はカンボジアに滞在していたが、その後タイに移ったと見られる。 |
日本で逮捕状が出ていて、タイの入管施設から逃走した八木佑樹(35)は、約140km離れたパタヤまで逃げていたことがわかった。 日本で詐欺の疑いで逮捕状が出ている八木佑樹(35)は、クルングテープのラチャダー刑事からスアンプルー入管施設に戻った際に、護送車を奪い逃走した。八木佑樹は、その後電車に乗り、車内で着替えたあと、さらにタクシーに乗り換え、約140km離れたパタヤでタクシーを降りたことがわかった。 八木佑樹は、武漢コロナウイルス対策の持続化給付金2000万円を詐取した疑いで、近く日本に強制送還される予定だった。 | |
09月10日(日) | スティン国防相はこの程、「タクシンの弟のパヤップ(66)とその息子ポーポン(32)を大臣秘書官などに起用することは考えていない。」と明言。 ネット上には国防相がタクシン一族のこれら2人を秘書官などに起用したことを示す書類の画像とされるものが出回っているが、スティン大臣は、「画像は偽物であり、2人を起用した事実はない。」と説明し。 スティンによれば、「大臣が秘書官などを任命できるのは施政方針演説が終わってからであり、施政方針演説がまだ行われていない現段階で任命したことを示す文書が存在するわけがない。」という。 |
09月11日(月) | クルングテープのスアンプルー入管施設から逃走していた八木佑樹(35)は、クルングテープから南東に約140km離れたチョンブリー県バーンラムン郡ソイブワカーオの高級ホテルで、現地警察に逮捕された。警察はホテル5階で八木佑樹を発見。八木佑樹はハンマーで窓ガラスを割り、飛び降りて逃走を図った。 八木佑樹は入管当局から奪った車両をクルングテープ都内で乗り捨て、タクシーに乗り換えて逃走。警察が監視カメラで追跡していた。 |
新内閣の正式発足を受けてセーター首相は、国会で新政府の基本方針や政策についての姿勢を示す施政方針演説を行った。「タイという国が現在、病人のような状態にあり、低迷する経済や貧富の格差、家計債務の増加、政治・社会の分断、高齢化といったタイが抱える問題の解決に取り組む。」と表明。「短期的には、治療のためにビザ申請の簡略化や無料化などによるインバウンド観光の促進、居住地の半径4㎞以内で使用できる1万Bのデジタル通貨支給(16歳以上の全国民対象)やエネルギー値下げなどを処方する必要がある。」「「反対意見もあるが、地域経済の刺激が目的で、故郷で使うべきだ。」としながら、「今後検討する。」とした。 農業・ビジネス・公共部門の債務軽減策に関しては、「農民に対し債務猶予措置を実施することや、武漢肺炎渦による負債の支援措置を検討する。4年以内に農業従事者の収入を3倍に増やし、農業の回復を支援。光熱費やガスなどの燃料費用の負担も軽減する。」とした。観光業は、ビザ申請の簡略化などを支援し、観光収入の拡大を目指す。年間収入目標は3兆B。 また、「最低労働賃金の引き上げも目指す。4年間で年平均5%の経済成長で、最低労働賃金を1日当たり600B、大学卒業者の月給を2万5000Bまで引き上げることが可能になる。」という。 憲法改正については、「諸外国に認められるよう、国民全体が参加できるよう努力する。」と述べる一方、「王室に関連する第1条と第2条は堅持する。」とした。プラユット軍事政権(2014~2019年)が作成施行した、民主主義を制限する現行憲法の改正を優先課題に挙げた。 中長期的には、所得増加、貿易の拡大、インフラ整備、徴兵制の廃止や将官の人数削減といった軍改革などに取り組む。「貧困と不平等が国家の実力発揮を阻害し、国民の自信を削いでいる。新政府がこれらの問題を克服して国を前進・発展させる。」と強調。 施政方針演説について、下院第1党で野党のカウクライ党は「明確な数値目標や時間枠がない。」と批判した。野党のプラチャーティパット(民主)党は「セーター首相の所属政党であるプア・タイ党の下院選挙公約である、2027年までの最低賃金1日600Bへの引き上げ、大卒初任給の月2万5000Bへの引き上げ、県知事公選制の導入などが演説に含まれていない。」といった不満・批判の意見が出ている。 | |
セーター新首相による施政方針演説が行われたga、タイ証券取引所(SET)では株価の上昇が見られなかった。アナリストによれば、「演説でセーター首相が説明した政策は実現が難しいものが多く、具体的な時間枠も示されておらず、投資意欲をかき立てるものとはならなかった。」 ただ、新政府が目玉政策の1つとしている電子通貨1万B給付についは、来年初めに実施されることで通年のタイ経済成長率が5%に上昇することが期待される。 | |
09月12日(火) | 詐欺容疑で日本で指名手配され、タイ警察に逮捕された日本人、八木佑樹(35)♂が09日正午頃、クルングテープ都内のタイ警察入国管理局スワンプルー事務所で警察車両を奪い逃走した事件で、タイ警察入国管理局は、「日本人、八木佑樹(35)♂を東部パタヤ市で11日に逮捕した。」と発表。 入国管理局によると、八木佑樹(35)は2022年05月17日、タイに入国した。入国の際に、タイの滞在許可や出入国時の専用ブース、タイ国内での様々な恩典などが得られる外国人向けの特別優遇カード「タイランドエリートカード」を使い、2023年06月までの滞在許可を得た。滞在期限を過ぎた後、日本の警察の要請を受け、タイ警察が男をクルングテープ都内アソーク地区のマンション「Qアソーク」で逮捕した。八木佑樹は09日に警察車両を奪い脱走した後、タクシーに乗車してパタヤに移動。パタヤのホテルに滞在していた際に、再度、逮捕された。 |
15年にわたって逃亡生活を続けていたタクシンが08月22日に帰国。その日のうちに最高裁判所で禁錮8年を言い渡され収監されたものの、体調不良を訴えたことで、すぐに警察病院の特別室に移されて服役していることについて、「全ての受刑者を公平に扱うべき」、「特別扱いは許されない」といった批判的な意見が一部で出ている。 この点について、タウィン上院議員は、施政方針演説に対する国会審議の中で、「政府は服役者に平等に対応しなければならない。政府がタクシンに特権を付与したことは後々大きな問題となるだろう。」と指摘。 また、タクシンは2015年に南鮮メディアとのインタビューで不敬発言があったとしてタイ当局が動き出したことがあるため、野党プラチャーティパット(民主)党の法律専門家、プラプルットは、この件についての法的「措置のための手続きを執るよう訴えた。 | |
スリヤー運輸相は、「11日に行われたセーター首相の施政方針演説に対する国会審議で、利用者への新年の贈り物として、首都圏高架電車・地下鉄のうち首都高速運輸公社(MRT)の紫線とタイ国有鉄道(SRT)の深赤線の運賃を今後3ヶ月以内に一律20Bにする。」と述べた。 また、スリヤー運輸相によれば、「交渉と調整に時間が必要なことから運賃一律化の正式決定には6カ月程度かかる見通し。そして2年以内に首都圏の高架電車・地下鉄は距離にかかわりなく一律20バーツで利用できるようになる。」 | |
セーター首相が09月11日に国会で行った施政方針演説について、タイ工業連盟(FTI)はこの程、具体性に欠ける目標を唱えるのではなく、目的達成のための具体的道筋を示すよう首相に要求。 セーター首相は演説の中で電子マネー1万B給付、エネルギー値下げなどについて説明したが、モントリーFTI副会長は、「我々は政府が政策を実現するために具体的に何をする積りなのかを知りたい。エネルギー値下げも電気料金をただ単に引き下げれば良いというものではない。エネルギー料金体系を政府がどのように改めるつもりなのかが重要。」と述べている。 クリエンクライFTI会長も「燃油と電気を値下げするという政府の話は耳に心地よいが、本質的な問題に本気で取り組まなければ、やがて政府は値上げせざるを得なくなる。」と指摘。 | |
09月13日(水) | セーター内閣は初閣議で、選挙公約の実現などを目的とした複数の措置・方針を決めた。 来年の国王72歳の誕生日を盛大に祝うための準備小委員会設置(タイでは60歳から12年ごとに長寿祝いが行われているが、72歳のお祝いが最も豪華に行われる。)、改憲に関する国民投票検討委員会設置、支那人とカザフスタン人を対象とした今年09月25日~来年02月29日のビザ免除措置、タイのソフトパワー増強に向けた戦略委員会設置、農家と小規模企業を対象とした負債返済期限3年間延長、来年01月から公務員への給与支給回数を現在の月1回から月2回に増やす措置、電気料金を09月から1kW時当たり4.45Bの電気料金を今月から4.10Bに引き下げる措置、09月20日から軽油価格を1ℓ30B以下に引き下げる措置を決めた。家計負担の軽減が狙い。 また、付加価値税(VAT)の税率を2024年09月末まで現行の7%で据え置くことを決めた。VATの税率は1999年04月に景気刺激のための時限措置として10%から7%に引き下げられ、以来、7%で据え置かれている。 また公務員の月給を2回払いは、負債返済時の利子の計算などが困難になるため、教職員や警察官などから批判の声が上がっている。 なお、政府は16歳以上の国民全員に電子マネー1万Bを給付するとしているが、これは今回の閣議で取り上げられなかった。 |
09月09日にクルングテープのスアンプルー入国管理局の施設から警察車両を奪って逃走し、09月11日にパタヤで身柄が確保された八木佑樹(35)♂に対し、裁判所は禁錮11ヶ月の判決を言い渡した。 八木佑樹(35)は、日本で武漢コロナウイルス対策の持続化給付金2000万円を騙し取った容疑で逮捕状が出されたが、タイへ逃亡。2022年05月17日にタイ入国し、2023年06月07日までの滞在許可があった。 タイ入国管理局が、「八木佑樹がタイに潜伏している。」という情報を得て捜査を行ったところ、クルングテープ・アソーク通りのコンドミニアム「Q Asoke」に滞在していることがわかり、09月07日に逮捕。所持品から違法なものは発見されなかったが、滞在期限が切れてオーバーステイ。 09月09日、八木佑樹(35)は、クルングテープ南地方裁判所で罰金を科された後、スアンプルー入国管理局に移送され、そこで警察車両を奪って施設を破壊して逃走。途中で警察車両を放置し、タクシーに乗ってパタヤへ向かったが、09月11日に他人のパスポートのコピーを使って宿泊していたホテルで逮捕となった。 各報道によると裁判所は09月13日、八木佑樹(35)に、逃走した罪や、施設を破壊した罪などで、禁錮11ヶ月を科した。 | |
タイが支那に発注した潜水艦にドイツ製エンジンを搭載することができない問題で、セーター首相は連合国総会出席のために近く訪問する米ニューヨークでドイツの大統領と意見を交わす予定。パーンプリー外相が、記者の質問に答える形で明らかに。 タイが注文した潜水艦は支那が建造し、これにドイツ製エンジンを搭載することになっているが、ドイツ側は安全保障に関わるとしてエンジンを支那側に売却することを拒否しており、潜水艦調達は暗礁に乗り上げている。 パーンプリー外相によれば、タイはすでにドイツ側に両国首脳の会談について連絡を取っており、現在ドイツ側から確認の返答を待っているところ。なお、支那は打開策として代わりに支那製エンジンを使うことを提案しているものの、タイ側は、契約では「ドイツ製エンジンを搭載」とされていることから、支那案の受け入れを拒んでいる。 | |
セター内閣は、「付加価値税(VAT)の減税により、ディーゼル燃料価格を引き下げる。」と閣議決定した。09月20日から12月31日まで適用される。 また、支那とカザフスタンからの旅行者のビザを免除する。ハイシーズンの観光促進対策で、09月25日から02月29日まで実施。 0~6歳の乳幼児に対し、月額600Bの補助金を支給する予算も検討している。 | |
09月15日(金) | 議会下院(定数500)第1党で野党のカウクライ党の党首を2020年03月から務めてきたピター・リムチャルーンラット党首(43)が、「党首を辞任する。」と発表。 現行憲法では、下院の野党陣営を率いる野党指導者は最大野党の党首で下院議員と規定されている。ピターは現在、タイ憲法裁判所により下院議員資格を停止されていることから、「カウクライ党所属の別の下院議員が党首、そして野党指導者に就く必要がある。」と判断。その理由について「現状では憲法順守に不都合が生ずるため。」、「下院において責務を十分に果たせておらず、近い将来に野党指導者になれそうにないため。」などと説明。ピターは党幹部らと協議し、新党首を選出することで合意。ピターは「立場がどうであれ、政界から消えることなく、党や国民の仲間と共に仕事をしていく。」 05月14日に行われた下院総選挙では、旧野党陣営でカウクライ党が151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党に、同じく旧野党陣営でタクシンのプア・タイ党が141議席(同27.7%)で第2党になった。両党は小政党6党を加えて下院で過半数の312議席を確保し、07月13日に行われた上下両院合同会議での首相指名選挙でピター氏を擁立した。しかし、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止を掲げるカウクライ党に対し、下院の旧与党陣営とプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)が強く反発し、ピターの得票は324票と、首相選出に必要な376票に届かなかった。 国会で膠着状態が続く中、タイ憲法裁は07月19日、「国会議員がメディア会社の株式を所有することを禁じる憲法規定にピターが違反した。」とするタイ選挙委員会の訴えを受理し、判決を出すまでの間、ピターの下院議員資格を停止した。ピターはすでに事業を停止した有料テレビ会社ITVの株式4万2000株を父親から相続していた。下院選後、指摘を受け、全株を親族に譲渡した。違反と認定された場合、ピターは下院議員を失職する。 こうした状況を受け、プア・タイ党はカウクライ党との同盟を解き、旧与党陣営の中核3党を含む10党と連立を組み、下院で314議席を確保。「不敬罪に手を付けない。」と約束して上院の支持も取り付けた。08月22日に行われた2回目の首相指名選挙では、プア・タイ党所属の元実業家、セーター・タウィーシン(61)が賛成482票、反対165票、棄権81票で第30代のタイ首相に選出された。 カウクライ党は間もなく総会を開き、新たに党首、副党首、執行役員を選出することになるが、現在、問題視されているのが、カウクライ党所属議員が下院副議長を務めており、これが違憲とされている点だ。憲法では、所属議員が閣僚や下院の正副議長を務めている政党は与党と規定しているため、下院副議長を輩出しているカウクライ党は野党ではないことになってしまう。現時点で、どのような決着をみせるかは不透明。なお、下院の正副議長選出の時点でカウクライ党はまだ同党を中核とする連立政権樹立を目指していたことから副議長を出すことになった。 ピターは奨学金を得て米ハーバード大学の経営学と公共政策の修士号を取得。実家の食品関連の企業を経営するなど実業家の経験もある。女優と結婚して女児を設けるが、その後、離婚した。清新なイメージと甘いマスク、鋭い舌鋒で、特に若年層に絶大な人気を誇る。 |
<セーター首相は近く米国を訪れニューヨークで開催中の第78回国連総会に出席する予定だが、この機会にグーグル、マイクロソフト、テスラの首脳らに対しタイへの投資を呼びかける予定。 セーター首相は「タイ経済の早期回復を実現したい。世界的な巨大企業からの投資によってタイ経済の成長に弾みがつく。」と期待しているようだ。 国連総会に出席するセーター首相には民間部門の代表も同行することになっており、米国商工会議所など同国の主要民間団体との意見交換も予定。/TD> | |
09月18日(月) | セーター首相は、連合国総会に出席するため、ニューヨークに向け出発。就任後初の外遊となる。米国滞在中に、各国首脳のほか、企業関係者と会談する。帰国は24日の予定。 セーター首相は10月08〜10日に中国を訪問する模様。国際会議に合わせて米国を訪問した後、初の2国間訪問先として支那を訪れ、米支間で平衡を保つ外交を目指す。 |
セーター首相は年末にインドを訪れ、モディ首相とインド人観光客をタイに誘致する方策などについて意見を交わす予定。セーター首相によれば、タイ政府は先に支那とカザフスタンの国民を対象にタイ入国ビザの免除を決めており、これら2ヶ国からの訪タイ者増が期待されているものの、インドについては、ビザ申請手続きに絡む問題がまだ解決されておらず、ビザ免除には至っていない。また、インドとタイを結ぶ航空便がまだ限られており、タイ国際航空(THAI)が増便についてインド当局と交渉する予定という。これらの件について、セーター首相は、「年末までにインドを訪れ、政府首脳と話し合いたいと考えている。」と述べた。 | |
クルングテープ中心部の警察病院の特別室に入院中のタクシンについて、政治活動家のグループがこのほど、ダムロンサク警察庁長官に対し、容体を公表するよう要求。 8月22日に15年ぶりに帰国したタクシンはその日のうちに最高裁判所から禁錮8年を言い渡され収監されたものの、体調不良を訴えてすぐにクルングテープ中心部の警察病院に移され、特別室で治療を受けながら服役している。また、刑期はすでに恩赦によって禁錮8年から1年に減刑されている。 活動家らによれば、「支持者も含め多くの国民がタクシンが本当に病気なのか、病気ならば容体はどうなのかを知りたがっている筈であり、当局による容体の公表が望まれる。」という。 タクシンの健康状態については、帰国当初から持病があって治療が必要とされ、刑務所では医療設備が不十分との理由で警察病院に転院することになったが、これについては、「特別待遇を可能にするために当局が容体を誇張してる。」といった疑問の声が一部で出ている。 なお、タクシンの弁護士は、「服役期間をさらに短縮するための法的手続を準備中。」という。 | |
タイ政府は18日の閣議で電気料金を1㎾時当たり0.11B引き下げる案を承認。チャイ政府報道官によれば、「閣議でピラパン・エネルギー相が電気料金を現在の1㎾時当たり4.10Bから3.99Bに引き下げることを提言し、これが受け入れられた。 なお、電気料金は、13日の閣議で09月分から1㎾時当たり4.45Bから4.10Bに引き下げることから決まっており、1週間も経たないうちに2度目の引き下げが決まることになった。 | |
09月19日(火) | 連合国総会出席のため米ニューヨーク訪問中のセーター首相によれば、同行のタイ代表団がテスラ社のマスクCEOとビデオ会議でタイへの投資可能性などについて意見を交換する予定。同代表団とのビデオ会議については、マスクの他、マイクロソフト、ブラックロック(世界最大の資産運用会社)、JPモルガン、エスティローダーなどの首脳からも同意を得ているとのことだ。 タイ政府は電気自動車(EV)産業の成長促進に力を入れており、この部門への外国投資の誘致に積極的姿勢を示している。米国のEV大手、テスラは昨年04月にタイ現地法人、テスラ・タイランドを設立してタイにおけるテスラ車の販売促進、充電・発電設備の拡充などに努めている。 |
タクシンの次女で、タクシン派プア・タイ党幹部のペートンターンは、「プア・タイ党党首に就任する用意がある。」と明言。同党本部で同日催された党創設16周年を祝うイベントに出席した同氏は、報道陣に対し、同党は先頃党首が辞任したため、総会を開いて党首や執行役員を選び直す必要があるものの、「仮に党首に選ばれたら最善を尽くす用意がある。」と説明。 ペートンターンはまた、セーター首相が議長を務める国家ソフトパワー戦略委員会の副委員長に任命されたことを明らかに。ソフトパワーとは価値観や文化的魅力などを指しており、タイは近年、タイ料理やタイのスポーツなどを前面に出すことによるタイの魅力度アップを図っている。 | |
警察病院の特別室で服役しているタクシンについては、詐病を疑う声や詳細な容体の公表を求める声が上がっているが、タクシンの次女、ペートンターンは、「タクシンが最近手術を受けた。」と報告し、「今後どの程度入院が必要かはわからない。」と説明。 一方、手術について警察病院の外科医長は、「複数の理由のため先週、タクシンに手術を行った。命に別状はなく、回復に向かっている。」と説明。ただ、手術の理由が何かや具体的にどのような手術が行われたかは明らかにされなかった。 | |
タクシン派プア・タイ党を中核とする現政権は、「現行憲法は軍政の影響下で制定されたもので、改正が必要。」としているが、プームタム副首相は、「憲法改正は4年以内に完了する。」との見通しを示した。 改憲に向けて改憲の是非を国民に問う国民投票に関する検討を行う委員会が設置される予定だが、委員の人選はプームタム副首相に任されている。副首相によれば、「法律専門家を含め様々な分野の人々に接触している。政府としては、可能な限り早期に国民投票が実施できるよう改憲の準備により多くの人に参加してほしいと考えている。」 | |
09月20日(水) | 「タイ王室に関する不適切な発言と写真をフェイスブックに投稿し、憲法で敬意の対象と定められた国王を中傷した。」として、タイ汚職取締委員会が民主派の政治家パンニカー・ワニットを政治家の倫理規定違反で訴えた裁判で、タイ最高裁判所は、訴えを認め、生涯にわたり、パンニカーの被選挙権を剥奪し、政治職に就くことを禁じた。 パンニカーは議会下院(定数500)第1党で野党のカウクライ党の前身であるアナコット・マイ党の元スポークスパーソン。アナコット・マイ党はプラユット軍事政権(2014~2019年)下の2018年に設立された。王室改革、国王批判を禁じた不敬罪の改正、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、軍政が作成施行した民主主義を制限する内容の現行憲法の改正などを訴えて、2019年03月に8年ぶりに実施された議会下院(定数500)総選挙で81議席を獲得し、第3党に躍り出た。2019年10月には、2連隊の指揮権と予算をタイ陸軍からワチラロンコーン国王に移管する緊急勅令の国会採決で唯一反対票を投じた。同年11月、党首のタナートンが下院選に立候補した際に「メディア会社の株式を保有していたことが選挙法違反だ。」として、憲法裁判所が同氏の下院議員資格を剥奪。翌2020年02月、アナコット・マイ党が下院選の際にタナートンから1億9120万Bを借り入れたことが一個人からの多額の政治献金を禁じた政党法違反にあたる。」として、憲法裁が同党を解党し、タナートン、パンニカーら党幹部16人の参政権を10年間停止した。 アナコット・マイ党の支持勢力が新たに立ち上げたカウクライ党は今年05月の下院選で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になったが、07月に行われた上下両院合同会議での首相指名選挙では、首相候補として擁立した党首のピターに対し、下院の旧与党陣営とプラユット軍政が議員を選任した非民選の議会上院(定数250)が反対票を投じ、首相指名を逃した。カウクライ党はその後、野党に追いやられた。 ピターは首相指名選挙後、すでに事業を停止した有料テレビ会社の株式を父親から相続していたことで、憲法裁により、下院議員資格の停止処分を受けた。最終的に、タナートン同様、下院議員を失職して参政権停止処分を受ける可能性がある。カウクライ党自体も、不敬罪改正が憲法違反に当たるとした王党派弁護士の訴えを憲法裁が受理し、解党処分を受ける恐れが強まっている。 タイでは王室を旗印とする王党派・既得権益層と、民主化を求める若者、都市中間層、地方住民の対立が激しくなっている。王党派は選挙で劣勢に立たされているが、軍、裁判所、官僚機構に強い影響力を持つとされる。 |
「タクシン・チナワットは、海外逃走から帰国後に禁錮8年が1年に減刑されており、早ければ2024年02月下旬にも仮釈放される可能性がある。」と、矯正当局幹部が明らかに。 タクシンは、2006年に失脚してから15年ぶりにタイに帰国。海外滞在中、タクシンは逃亡中に職権濫用、利益相反、不正行為に関わる3件の事件で欠席裁判で有罪判決を受けた。 タイに戻って最初の夜、刑務所に収監されたタクシン元首相は胸痛と高血圧のため警察病院に搬送され、現在治療を受けている。その後、国王の恩赦でタクシンの懲役8年を1年に減刑した。 矯正局のシッティ・スティヴォン次長は、「タクシンは6ヶ月の刑期を終えた後、70歳以上の受刑者や病気の受刑者に対しての仮釈放の資格が得られる。」と述べました。次長はまた、「矯正局が事件ごとに評価を行っており、このような事件では仮釈放の申請手続きは行われない、」と指摘。次長は、「タクシンの病院での治療は医療専門家の裁量によるものであり、期限はない。」と付け加えた。 | |
セーター首相は米ニューヨークで開催中の第78回国連総会に出席しているが、今回の外遊にはチャーター便が使われ、その費用が3000万Bに上ることから一部で批判の声が上がっている。 これについて、ナトリーヤ首相副秘書官はこの程、「費用の内訳を明らかにして、費用が妥当なものであると説明した。チャーター便については、入札を行って運航をどこに任せるかが決まったが、タイ空軍が3200万B、タイ国際航空(THAI)が2500万Bで応札し、THAIが選ばれた。だが、後に燃料が値上がりして運航費用が3000万Bに引き上げられたが、仮に空軍が落札していれば、その運航費用も同じ理由で4000万Bに引き上げられていた筈。」という。 ナトリーヤ副秘書官によれば、費用の内訳は、484万Bが旅客機関連の費用、1680万Bが燃料代、148万バーツが飲食費、307万Bが地上サービスの費用、380万Bが運航費用となっている。首相に同行している首相の娘を含む約50人はそれぞれが飛行機代、飲食代は負担しており、また、民間部門の代表は自らチケットを手配するなどして米国を訪問している。」 今回のチャーター便の費用3000万Bについては、政治活動家のソムチャイが「高すぎる。」として野党議員や下院反腐敗・違法行為委員会に対し、問題として取り上げるよう求めていた。 | |
世界最大の資産運用会社であるブラックロックのラリー・フィンクCEOがこの程、米国訪問中のセター首相を表敬訪問し、タイにおける同社の事業拡大などについて意見を交わした。 チャイ政府報道官によれば、セーター首相はフィンクCEOとの会談の結果に満足しているという。なお、ブラックロックが管理している資産は今年第2四半期末の時点で9兆4300億米US$の達する。 | |
09月21日(木) | セーター首相はこの程、現在服役中のタクシンについて、「出所したら政府の仕事を頼みたい。」と述べた。 タクシン(74)は首相在任中の汚職などの罪に問われていた2008年08月、保釈中でありながら裁判所の許可を得てオリンピック開催中の支那北京を訪れ、そのまま第3国に逃亡。それ以来、事実上の亡命生活を続けていたが、今年08月22日に帰国した。帰国後、すぐに逮捕され最高裁判所から禁錮8年を言い渡されたものの、すぐに恩赦で禁錮1年に減刑され、今はクルングテープ中心部の警察病院特別室に入院しながら服役している。 関係筋は、「タクシンは外国にいながら、タイ国内のタクシン派に強い影響力があり、タクシン派プア・タイ貢献党の事実上の党首とも言われていた。セーター首相もタクシンの強い政治的影響力を見込んで政府の仕事を任せたいと考えているようだ。」と指摘。セーター首相は「タクシンの存在がタイの政府と国民に価値を与えてくれる。」と述べている。 |
09月22日(金) | セーター首相が現在服役中のタクシンについて、「歴代のタイの首相の中で最も有名な人物であり、自由になった彼に助言を求めないのは賢明とは言えない。」、「刑期を終えたら特別顧問に迎えたい。」としていることに上下両院議員などから賛否両論が出ている。 タクシンが刑期満了後すぐに首相の顧問に起用される可能性に対し、ソムチャイ上院議員は、「司法制度への国民の信頼が揺らぎかねない。」と指摘。議会関係者からは、「『この国には汚職で有罪になったような人物しか使える者はいないのか。』、ということで、タイのイメージは地に落ちる。」との声も上がっている。 ただ、ポンペット上院議長は、「セーター首相はただ単に案を示しただけ。プラス面、マイナス面をよく検討してから実際に起用するか否かを決めることになろう。」としている。 一方、プームタム副首相兼商務相は、「タクシンには6年にわたって国政を担当した実績があり、彼といっしょに仕事をし、彼のアドバイスを聞けるのは良いこと。」と話している。 |
09月24日(日) | セーター首相が服役中のタクシンを出所後にアドバイザーに起用する考えだと報じられ、これが物議を醸している。この点に対し、セーター首相は国連総会出席のため訪問中の米ニューヨークで記者団に対し、「刑期を終えたらタクシンを首相顧問に採用するなどと発言したことはない」と明言。 マスコミは「セーター首相は元首相を特別顧問に起用する意向」などと報じているものの、セーター首相によれば、「『国政についてタクシンに助言を求めるか?』との質問があったので、これに対し、『必要ならそうする。』と返答したに過ぎず、首相顧問に起用するという意味ではない。」という。 関係筋によれば、「タイでは首相に就任した者が首相経験者に会ってアドバイスを求めるのが一種の習わしになっており、この文脈から考えれば、セーター首相がタクシンに助言を求めるのは特段奇異なこととは言えない。」という。 なお、セーター首相は首相就任後に前任者のプラユット、そしてアナンやソムチャイと言った元首相を表敬訪問している。 |
イティポン前文化相(50)がタイ東部チョンブリー県パタヤ市の市長だった2008年に「違法な分譲マンション建設計画を承認した。」として罪に問われた後、逮捕を免れるためか姿をくらましている問題で、国家汚職制圧委員会(NACC)のニワッチャイ事務局長は、イティポン容疑者が出頭の意向をタイ当局に伝えてきたことを明らかに。 容疑者は「チョンブリーのゴッドファーザー」として知られたチョンブリー県随一の実力者、ソムチャイ元行政区長(死亡)の息子で、マンション計画の罪が時効成立間際であったため、時効成立を期して姿を消したものと見られている。関係筋によれば、08月30日にスワンナプーム空港から隣国カンボジアに逃亡したことが確認されている。 | |
プームタム・ウェチャヤチャイ(ภูมิธรรม เวชยชัย Phumtham Wechayachai)副首相兼商務相は、「閣僚は可能な限り早期に憲法改正の国民投票を実施し、既存の紛争を解決し、新しい紛争を回避することに重点を置く。」と述べた。 プームタム副首相は、「新しい憲法を広く受け入れるためには、関係者との協議が不可欠だ。」と強調。「政府は、第1条と第2条のみを残して、より民主的な憲法を起草することを目指している。 最初の議論では、改革の範囲と計画が設定され、その後の法的措置として選挙委員会への変更の提出が含まれる。この過程全体は、次の選挙の時期に合わせて3〜4年以内に完了すると予想される。」 改革後の現議会の将来について質問されたプームタムは、「具体的な詳細はまだ決まっていない。」と述べた。 | |
09月25日(月) | タクシン2が病気を理由に警察病院の特別室に入院しながら服役していることについて、「入院が必要なほどの病気なのか」「特別待遇を可能にするための仮病」といった指摘が出ている。政治活動家も関係当局にタクシンの容体公表を求めているが、矯正局はこのほど、「受刑者の健康状態やどのような医療サービスを受けたかはプライバシーに関することであり、本人の同意なしには公表できない。」との声明を発表。 これに対し、容体公表を要求したシースワンは、「服役中のタクシンに何があったかなどは現場の担当者から矯正局の上司や局長に詳しい報告が挙げられているはずであり、この公文書の開示を求めることが可能としている。同氏によれば、容体に直接関係のない報告については、1997年制定の政府情報法に照らして入手が可能なはず。開示拒否が続くのであれば、行政裁判所に開示を請求する積り。」という。 |
09月26日(火) | パーンプリー副首相兼外相によれば、セーター首相は09月28日、タイとの関係強化を目的に隣国のカンボジアを日帰りで公式訪問する。カンボジアのフン・マネット首相らと会談する予定。フン・マネット首相は08月、セーター首相は今月就任したばかりで、初顔合わせとなる。カンボジアを拠点とする特殊詐欺の取り締まりなどについて話し合う見通しセーター首相が首相としてASEAN加盟国を訪れるのは今回が初めてとなる。タイ外務省によれば、タイとカンボジアの2国間貿易は昨年が3000億B。 一方、窃盗事件や外交官死亡事件など様々な問題のために冷え切った関係が長年に続いていたが、プラユット前首相の訪問などで関係正常化が実現しつつあるサウジアラビアについては、「先頃米国でセーター首相がサウジアラビアの外相と話し合って、良い感触を得ているもののタイ首相の訪問日程はまだ決まっていない。」という。 セーター首相は国連総会出席で今月訪米したのが初の外遊。「初の2国間訪問として10月上旬に支那を訪れる。」と見られていたが、間に東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国であるカンボジアを挟む形。 |
弁護士のタイ人アノン♂(39)が2020年にクルングテープで行われた民主派の集会で王室改革を求める演説を行い、不敬罪に問われた裁判で、タイ刑事裁判所は、アノンに禁錮4年の実刑判決を言い渡した。アナンは控訴する方針。 アナンは公の場で初めて王室改革や不敬罪の廃止に言及し、民主派が王室改革や不敬罪について公然と主張する流れを作った。タイ憲法裁判所は2021年、アナンさんら3人が「国王を元首とする民主政体の転覆を図った。」と認定。この判決により、王室改革を求める活動は全て、国家転覆を図る重罪となる可能性が強まった。アナンは今回以外に、13件の不敬罪違反で訴追されている。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。今年5月の議会下院(定数500)総選挙では、不敬罪の改正廃止を訴えるカウクライ(前進)党が151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になったが、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)が不敬罪廃止に強く反発し、カウクライ党は野党となることを余儀なくされた。 | |
09月28日(木) | チャイ政府報道官によると、「セーター首相は、隣国カンボジアを訪問し、同国のフン・マネット首相と2国間関係のさらなる強化・拡大を図ることで意見が一致した。2国間の年間貿易額については、2025年までに150 億米ドル(5510億B)に増やすことが合意された。」 セーター首相は自己紹介のために東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国を歴訪することを予定しているが、その最初の訪問国にカンボジアが選ばれた。フン・セン前首相の長男であるフン・マネットは08月22日に国民議会(下院)によって首相就任が承認されたが、セーターも同じ08月22日に首相指名選挙で首相に選出された。 |
10月03日(火) | プームタム副首相兼商務相によれば、「政府は閣議で憲法改正の是非を問う国民投票の準備を担う委員の選任を承認した。」 準備委員会はプームタム大臣が委員長、そして今後選ばれる35人が委員を務める。委員の内訳は与野党議員、法律専門家、学識経験者、社会活動家、弁護士など。委員会の初会合は今月07日に開かれる予定。憲法改正については、現行憲法が軍政下で制定されたものであることから、これまでの野党などは全面的な書き換えが必要などと主張していた。 一方、野党カウクライ党のパリット議員によれば、「準備委員会の目的や具体的な改憲の進め方について詳しい説明がまだなされていないため、同党は現時点で委員を出すことは考えていない。」という。 |
10月05日(木) | 政権党プア・タイ党のベテラン議員のチャルム(76)が同党の事実上の党首とされるタクシンの発言に腹を立て、「タクシンと絶縁する。」と明言している問題で、セーター首相は、同党に対し、話し合いで問題を解決するよう助言。 チャルームはかつて歯に衣着せぬ発言で知られた政治家として知られていたが、最近は表舞台に出ることはなく、存在感が薄れている。関係筋によれば、チャルーム議員は、「『チャルーム議員と息子のワン元議員が問題児なので、タクシンは2人を閣僚に採用するのを望んでいない。』と報道されたことに腹を立てている。」 かつてはタクシンの側近の1人とされたチャルーム議員だが先ごろ、マスコミとのインタビューで「タクシンは、私のことをよく思っていないのなら、正式に党から追放すればいい。」とまで述べている。なお、チャルームは「お騒がせ政治家」としても知られており、「今回の騒動もしばらくすれば収まる。」との見方が強い。 |
政権党プア・タイ党の目玉政策である景気刺激策。その実現に向けて設置された委員会がセーター首相を議長として初めて開かれた。同党が総選挙時に公約した16歳以上の国民全員への電子マネー1万B給付はこの景気刺激策の一環であり、来年02月01日に開始される予定。 委員会では景気刺激策推進の具体的検討を行うチュラパン副財務相を長とする小委員会の設置が承認された。給付される電子マネーは使用できる地域が限定され、また、酒や煙草の購入、借金の返済などに充てることはできない。 | |
10月06日(金) | 学生、市民多数が犠牲になった1976年10月06日事件の47周年記念式典が、事件の現場であるクルングテープのタマサート大学ターチャーン・キャンパスで行われ、遺族、野党カウクライ党のチャイタワット党首、ピター前党首らが出席。 10月06日事件では、1973年の民主化運動で亡命した元独裁者のタノム陸軍元帥の帰国に抗議しタマサート大学に立て籠もった学生、市民数千人を右翼団体、警察が襲撃し、公式発表で、学生ら46人が死亡した。強姦、焼殺といった残虐行為も多発した。事件の真相究明、容疑者の訴追は行われていない。 |
10月07日(土) | セーター首相は08日から12日にかけて、香港、ブルネイ、マレーシア、シンガポールを歴訪する。香港政府トップの李家超行政長官、ブルネイのボルキア国王、マレーシアのアンワル首相、シンガポールのリー・シェンロン首相と会談する予定。ASEAN加盟3カ国では様々な分野での協力の強化・拡大に繋がる話し合いをする方針。なお、この先数ヶ月のうちに米国、日本、支那などを訪問する予定。 |
タクシンは08月末に15年ぶりにタイに帰国して逮捕され禁錮8年の実刑が言い渡されたものの、すぐに恩赦で禁錮1年に減刑され、現在クルングテープ中心部の警察病院の特別室に入院しながら服役している。これについては「政府は病気を口実にタクシンに特別待遇を提供している」などの疑惑が持ち上がっているが、野党プラチャーティパット(民主)党のワチャラ議員はこの程、タクシンが孫と一緒にスイミングプールに入って楽しんでいる様子を撮影したとされる写真を提示して下院警察委員会に対し、事実関係を解明するよう要求。 タクシンは帰国後すぐに収監された施設で体調不良を訴えて、設備の整った警察病院に移されることになったが、同議員によれば、「タクシンの警察病院入院はどのような基準に基づいているのかが説明される必要があり、また、トーサク警察庁長官には警察病院の何階にプールがあるかを明らかにすべき。」 | |
10月09日(月) | 汚職容疑で指名手配されたイティポン・クンプルーム前文化相(49)が、カンボジアから空路で帰国し、クルングテープ郊外のスワンナプーム空港からクルングテープ都内の刑事裁判所に連行され、起訴された。イティポンはその後、保釈保証金12万Bを納めて保釈された。 パタヤ市の市長だった2008年に、パタヤ市の海岸のマンション・ホテル開発計画「ウォーターフロント・スイーツ&レジデンシズ」(地上53階、マンション351戸、ホテル120室)に対し、違法に建築許可を出した疑い。「ウォーターフロント」については、市民団体が建築基準違反として告発し、タイ汚職取締委員会が捜査に乗り出していた。プロジェクトは建設が8割ほど進んだ状態で中断され、海岸の高層建築物が野晒しとなっている。イティポンは逮捕状が出た先月05日の直前に出国し、行方がわからなくなっていた。 イティポンはバスの車掌から東部一円の有力者に上り詰めた故ソムチャーイ・クンプルームの三男。ソムチャーイは2013年に殺人、汚職などで服役し、2017年に死去。イティポンは2008〜2016年にパタヤ市長、2019年から今年まで文化相を務めた。 |
10月10日(火) | 今年03月、当時のプラユット首相兼国防相(元陸軍司令官)が議会下院選の遊説でラチャブリー県を訪れた際に、プラユット首相に直訴しようとした元プア・チャート党の国会議員候補のウォンタナ・オトン♀(ナおばさん、62)が男女の警官数人に首を絞められ口を塞がれるなどして無理やり自動車の車内に押し込まれた事件で、ラチャブリー地区裁判所は、「ウォンタナは警官の指示に従わず警備を妨害した上、職務を遂行した警官を暴行で訴えるなど、法を軽視する姿勢が著しい。」などと批判し、禁錮190日と罰金1000Bの実刑判決。ウォンタナは判決後、保釈されると、裁判所の前で頭髪を剃り、判決を不服とする意思を示した。 ウォンタナは事件当時、プラユット首相の到着前に遊説場所の駐車場で数人の警官に取り押さえられ、羽交い締めにされて地上に転倒し、手で口を塞がれ、手足を掴まれて車内に放り込まれた。一部始終は現場のテレビカメラが撮影し、ニュース番組で放送された。タイのインターネット上には「国民には何の権利もないのか。」、「この政府は異論を許さない。」といった批判が巻き起こった。 |
タイ外務省は、「パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラーム組織ハマスが07日朝に開始したイスラエルへの攻撃で、タイ人18人が死亡した模様。」と発表。タイ人労働者の雇用主からの報告を集計した非公式な数字で、他に9人が負傷、11人がハマスにより人質に取られた模様。また、死亡したタイ人の遺体は10日時点でイスラエル当局が治安を回復できていない地域にあり、回収不能な状態。イスラエルには約3万~5万人のタイ人出稼ぎ労働者がいて、主に農園などで就労している。 被害にあったタイ人は戦闘があった地域の農園などで就労していた。この地域で就労するタイ人は約5000人で、このうち3226人が帰国の意思を示した。タイ政府は希望者を帰国させる方針だが、避難ルートの確保が難しく、10日時点で帰国の目途がついたのは、11日に出発する負傷者を含む15人、18日出発の80人だけとなっている。現時点での帰国を希望しないタイ人も100人ほどいる。パンナパー駐イスラエル・タイ大使と情報交換したチャクラポン副外相によれば、「最初にイスラエルから帰国するグループは高危害度危険地帯で負傷したタイ人。」BR> また、チャイ政府報道官は、「セーター首相はイスラエルの状況を注意深く調査し、関係機関に対しイスラエルにいるタイ人への支援を準備するよう指示している。」と説明。同報道官によれば、イスラエル当局は危険地域からの人々の避難を最優先しているため、兵士や救急隊員が戦闘地域に派遣されてはいるものの、遺体回収は進んでいないのが現状。また、遺体の身元確認にも時間が掛かる見通し。 | |
セーター首相は、香港に次ぐ第2の訪問先であるブルネイを訪れ、ASEAN加盟国の君主の中で最高齢となるハサナル・ボルキア国王(77)に謁見し、2国間協力関係の強化・拡大に向けた意見交換を関連当局との間で行った。セーター首相はブルネイの後、マレーシアとシンガポールを訪問して12日にタイに戻る予定。 | |
10月11日(水) | タイ外務省のカンチャナ報道官は11日、在イスラエル・タイ大使館の報告として、「イスラム原理主義組織ハマスによるミサイル攻撃で、タイ人労働者2人が死亡し、タイ人の犠牲者が20人になった。」と明らかに。 プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、死者の身元は確認中。タイ人の負傷者は4人増えて13人に、人質は3人増え14人になった。 タイ大使館の調査によると、「10日にイスラエル南部で救出されたタイ人労働者14人は、負傷・死亡・人質のリストに入っていなかった。14人は既に安全な場所へ避難した。」帰国希望者は10日夜の時点で5019人に増加。残留希望者は61人。 今後の退避計画については、イスラエル航空で5人を移送し、タイには10月12日午前10時35分到着予定。さらに午後0時35分に10人が到着する。16日には、タイ空軍のエアバス340型軍用機で140人、18日には民間航空機で80人が退避する予定。 |
セーター首相は、隣国マレーシアを公式訪問し、アブドゥラ国王に謁見するとともに、アンワル首相とタイ・マレーシア2国間の経済協力と貿易の拡大に向けた話し合いを行った。セーター首相によれば、「今回の訪問はお互いの成長のために協力関係を強化・拡大するというタイ政府の希望に基づいたもので、マレーシア側には農業分野やハラルフードを含む食品の分野での協力の拡大を申し入れた。」 また、首脳会談では、2国間の協力促進を実現するための特命グループを設置することで意見が一致した。 | |
野党プラチャーティパット(民主)党のワチャラ元議員が先頃、「警察病院に入院中のタクシンがプールに入って孫と遊んでいる様子を撮影した写真が存在する。」として、下院警察委員会に事実関係の解明を要求。しかし、その後、「タイ国内で撮影されたものではない。」とする投稿がネット上に投稿された。 関係筋によれば、「写真はタクシンの次女で政権党プア・タイ党幹部のペートンターンが2021年07月にネット上にアップしたもので、翌2022年04月にも写真と同じ場所で撮影された動画がアップされていた。」 タクシンの顧問弁護士、ウィンヤットは、「なぜワチャラ元議員が事前にしっかり調査しなかったのか理解に苦しむ。ワチャラ元議員には訂正してもらいたい。さもなくば法的措置を執る。」 | |
10月12日(木)午前 | マレーシアを訪問中のセーター首相は、「イスラム原理主義組織ハマスのイスラエル攻撃によるタイ人の死者が新たに1人判明した。」と述べた。死者の合計は21人。 セーター首相は12日午前、自身のSNSを更新し、「新たに死亡が確認されたタイ人労働者にお悔やみを表明します」と投稿。タイ人退避のため、イスラエルにより多くの警察官を派遣する。」またシンガポールへ出発する前にインタビューに応じ、「タイ人の退避に航空機以外の退避も検討している。船舶による退避は、ハマスが実効支配しているガザ地区を通過する必要があるため、陸路でヨルダンから避難することも検討している。」 航空機による退避作戦で、第一陣15人がイスラエルを出発。午前11時にスワンナプーム国際空港に到着する予定。海外メディアによると、イスラエルで死亡した外国人はタイ人が最多で、続いてアメリカ人が14人。 |
セーター首相は、今回の1地域・ASEAN加盟3ヶ国歴訪の最後の訪問先シンガポールを訪れ、リー・シェンロン首相、ターマン・シャンムガラトナム大統領を含む政府首脳とタイ・シンガポール2国間の経済協力の強化・拡大などについて意見を交わした。 セーター首相によれば、シンガポールはタイの良き友人であり、タイとしては、既存の2国間協力に加えて新しい分野でも協力を発展させたいと考えている。また、データセンターは2か国の経済協力の促進に役立つと期待されており、この分野でのシンガポールからタイへの投資拡大が望まれるとのことだ。今回の歴訪では、セター首相は香港、ブルネイ、マレーシア、シンガポールを訪問し、12日にタイに戻った。 | |
10月13日(金) | タイ外務省によれば、セーター首相は10月16-19日にかけて支那を公式訪問する。訪問中には、習近平国家主席が基調演説を行う国際協力フォーラムが北京で開催される予定で、セーター首相も出席してタイと支那の2国間協力に関する演説の予定。また、セーター首相は、習主席を表敬訪問するとともに、李強首相、全人代常務委員会の趙楽際委員長と会談する予定であり、ビジネス部門の代表との話し合いも日程に組み込まれている。この他、今回のセーター首相の訪支では、同行のタイの民間企業の代表団が中国側のカウンターパートとビジネス面での関係強化などに向けて意見交換する予定。 |
10月15日(日) | タイ労働省は15日、パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスが7日朝に開始したイスラエルへの攻撃で、タイ人28人が死亡したもようだと発表した。タイ人労働者の雇用主からの報告を集計した非公式な数字で、ほかに16人が負傷、17人がハマスにより人質に取られた模様。被害にあったタイ人は戦闘があった地域の農園などで就労していた。 イスラエルで就労しているタイ人出稼ぎ労働者は約3万人で、このうち約7500人が現地のタイ大使館に帰国を希望すると伝え、15日までに戦闘による負傷者を含む187人が帰国。 |
10月16日(月)午前 | イスラエル在住のタイ人労働者137人は16日、タイ空軍機でドンムアン空港(空軍基地)に到着した。セーター首相はインタビューに応じ、「帰国を嬉しく思っている。」と語った。セーター首相は、帰国者の再就職を労働省が支援する。」と述べた。また、イスラエルからの退避支援へ向け、最低32便を追加で派遣する意向だという。 セーター首相は外務省で行われた迅速対応センター(RRC)の会議で議長を務めた後、「状況は現在も流動的。タイ政府はタイ人労働者全員を今月中にタイに退避させることを最優先に考えている。」と報告。 イスラエルからの退避希望者は7446人で、現時点でタイに帰国したのは187人。イスラエルと武装勢力ハマス衝突による死者は28人、負傷16人、ハマスに拉致されたのは17人。 |
10月17日(火) | クルングテープ中心部の警察病院特別室に入院中のタクシンについて、トーサク警察庁長官は、同病院に対し、どのような医療サービスを提供しているかを報告するよう指示。 先頃、病衣姿でマスクをつけたタクシンがベッドに横たわったまま、CTもしくはMRI検査を受けるために娘や医療スタッフに付き添われて移動中とされる写真がネット上に出回ったことから、「タクシンの重病説を裏付けるために意図的に公開された写真ではないか。」といった疑惑の声が出ていることによるもの。 タクシンは08月22日に15年ぶりに帰国して逮捕され、その日のうちに最高裁から禁錮8年を言い渡されて収監されたものの、その夜に体調不良を訴え、設備の整った医療機関に移る必要があるとの理由で、すぐに警察病院に入院することになった。その後間もなくしてタクシンの刑期は恩赦で1年に減刑された。 だが、「帰国して空港でマスコミの前に姿を見せた時は頗る元気そうだったのにおかしい」「当局との間で『重病という理由での特別待遇提供』が以前から決まっていたのではないか。」といった批判的な声が出ている。「タクシンの症状を明らかにせよ。」との求めも出ているが、当局は今のところ個人情報、プライバシーを盾に回答を拒んでいる。 |
セーター・タウィーシン首相は、訪問先の支那北京でロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談。 タイ首相府によると、両首脳は両国関係の強化で一致。セーター首相はプーチン大統領の訪タイを要望し、プーチンはこれを受け入れた。 セーター首相は、支那の趙楽際全国人民代表大会常務委員長、支那ネット通販最大手のアリババ集団、スマートフォン大手の小米(シャオミ)、支那平安保険といった有力支那企業の経営陣らと相次いで会談した。 セーター首相は17〜18日に北京で開催される「一帯一路フォーラム」(BRF)に出席するため支那を訪れている。 | |
10月18日(水) | 「タイを改革する学生と市民のネットワーク」と称するグループがこのほど、法務省に対し、タクシンが特別扱いされているとして、これを止めるよう要求。タクシンは、「設備の整った医療機関でその症状に適した対応が必要。」との理由で、警察病院14階の特別室に入院し服役しているが、「VIP扱いを正当化するためにタクシンの症状が重いと偽っているのではないか。」などと疑う声が上がっている。 同グループは「法務省が要求を受け入れない場合、警察病院まで行って自分たちの目でタクシンの状態を確認する。」 |
北京で開催された一帯一路フォーラムに出席するため訪支したセーター首相がロシアのプーチン大統領と会ったことが報じられていたが、セーター首相はこの程、プーチン大統領に来年タイを公式訪問してほしいと伝えたことを明らかに。 この他、背ーター首相によれば、「プーチン大統領は国交樹立から125年になるタイ・ロシア関係が良好であり、これが2国間の貿易、文化交流の促進に役立っているとの認識を示し、タイ政府がビザ免除プログラムのもとでロシア人のタイ滞在可能期間を30日から90日に拡大したのを歓迎していた。」という。 関係筋によれば、ロシア側はセーター首相の招請を受け入れており、間もなくプーチン大統領のタイ訪問日程を発表する見通し。 | |
10月19日(木) | 17〜18日に北京で開催された「一帯一路フォーラム」(BRF)出席のため支那を訪問したタイのセーター首相は、人民大会堂で習近平支那国家主席と会談。第3回一帯一路フォーラムに出席した際の支那の温かいもてなしに感謝の意を述べた。また、一帯一路が10年を迎えたことに祝意を表し、タイ公式訪問を習主席に打診した。両首脳は両国関係は「兄弟」という認識を確認。この他、セーター首相一行は、北京で支那企業の代表たちと今後のビジネス展開などについて意見を交換した。 |
タイ外務省は日、パレスチナの武装組織ハマスによるイスラエルへのテロ攻撃に伴い死亡したタイ人8人の遺体を載せた航空機が20日午前09時50分にスワンナプーム空港に到着する予定と発表。今回の紛争によるタイ人の死者は30人、負傷者が16人、拉致された者が17人と報じられている。なお、残りの死者22人の遺体も間もなくタイに戻る予定。/TD> | |
10月20日(金) | 「クルングテープのアソーク通にあるイスラエル大使館周辺で、10月21日に大規模な抗議周回が行われる。」として、日本大使館が注意喚起。バンコク所在の在タイ・イスラエル大使館周辺における抗議集会(10月21日(土)) |
タイのイスラム教徒とパレスチナ人合わせて約300人が、イスラエル大使館のあるクルングテープアソーク通にあるオーシャンタワー2ビル前に集結し、パレスチナ国家の樹立のために、イスラエルによるガザ爆撃の停止とイスラエルが占領した土地の返還を要求するデモを実施。 デモ参加者らはまた、ガザ地区でイスラエル軍が犯したとされる残虐行為や、イスラエルを支援する米国を非難しました。現場には治安維持のため数十人の警察が待機し、抗議活動は平和的に行われた。 報道によるとタイのシーア派指導者 Zaiyid Sulaiman Zaiyaniは抗議活動参加者に向けて、タイとガザのイスラム教徒は同じ民族であり、ガザのパレスチナ人がイスラエルの攻撃で苦しんでいるとき、「私たちタイのイスラム教徒も苦しんでいる。」、「国連がイスラム教徒の窮状を無視してユダヤ人を保護している。」と非難。 | |
10月23日(月) | クルングテープ中心部の警察病院の特別室に入院しながら服役しているタクシンについて、矯正局はこの程、「警察病院で10月23日に整形外科的な手術を受けており、回復にどの程度時間がかかるかは不明。」と明らかに。 同局局長代行のサカハン法務副事務次官によれば、「手術の件は、タクシンが08月22日の15年ぶりの帰国の直後に収監されたクルングテープ拘置所から矯正局に報告があったもの。それによると、手術は23日午前09時にから行われ、タクシンは午後02時に神経外科集中治療室に移された。」 また、タクシンについては、「症状が重いと偽って特別待遇を受けている。」といった批判が出ているが、政治活動家のシースワンはこの程、タイ医療評議会(MCT)に対し、「警察病院の医師たちがタクシンの症状について虚偽の説明をしている疑いがある。」として調査を行うよう申し入れた。 |
10月25日(水) | 憲法改正の是非を問う国民投票の実施を内閣に求める動議について、下院で採決が行われ、その結果、反対262賛成162で否決された。この動議は野党カウクライ党から提出されていたもので、下院では採決の前に4時間以上にわたり討論が行われたが、過半数の賛成を得ることはできなかった。 政権党ピア・タイ党のチャトゥロン議員は、「憲法改正は関係者全員が協力しないと達成できないため、我党はカウクライ党の動議に反対ではない。しかしながら、現行の国民投票法の下では、改憲案が国民投票を通過するのが非常に困難であることから、我党としては、まず国民投票法を改正する必要があると考えている。」と説明。同法では、国民投票を通過するためには、有権者の半数以上が投票し、賛成票が過半数となることが必要であるが、チャトゥロン議員らは、「これではハードルが高すぎて改憲案などが国民投票で承認されるのは難しい。」と指摘。 |
下院行政委員会は、「地位や権力を笠に着て他者に威圧的な言動を繰り返している『有力者』が全国に180人いる一方、77都県のうち10県にはこのような有力者はいなかった。」と報告。また、「他者に威圧的な言動をしないと約束した者は『元有力者』とされており、その数は625人に上る。」 「有力者」は違法行為にかかわっている可能性が高いことから、政府は摘発に力を入れているが、その責任者に任ぜられたチャダー副内相は、有力者0とされた10県について、「機密事項である。」として具体的にどの県かを明らかにしていない。 | |
10月26日(木) | イスラエル政府は、ガザ地区を実効支配するイスラム武装組織ハマスの捕虜は220人で、半数以上が外国籍と発表。25ヶ国の135人の捕虜を確認しており、そのうちタイ国籍は最多の54人。 報道によると、イスラエルでは約3万人のタイ人が農業に従事しており、最も被害が拡大した。タイ人労働者は行方不明者と死者が最多。 外国籍の捕虜は多い順に、タイ54人、アルゼンチン15人、ドイツ・アメリカ各12人、フランス・ロシア各6人、ネパール5人、メキシコ3人、フィリピン・タンザニア・ハンガリー・イギリス・ウクライナ各2人、オーストラリア・オーストリア・ブラジル・カナダ・支那・コロンビア・デンマーク・オランダ・ポーランド・セルビア・南アフリカ・スリランカ各1人。 ハマスがイスラエルを攻撃した10月07日以降、40ヶ国の328人の外国人が死亡・行方不明。 |
パレスチナの武装組織ハマスによるイスラエルへのテロ攻撃で、これまでに「イスラエルに出稼ぎに行っていたタイ人31人が死亡した。」と報じられていたが、パンプリー外相によれば、「10月25日に新たにタイ人2人の死亡が確認され、タイ人の犠牲者が合計33人に増えた。26日時点でタイ人の負傷者は18人、拉致されたタイ人も18人となっている。『タイ人19人が拉致された。』との先の報道は誤りという。パンプリー外相は、「死亡とされたタイ人33人のうち24人の身元が判明したとイスラエル当局が発表している。」と説明。 | |
10月27日(金) | <セーター・タウィシン首相は、「パレスチナのガザでハマスが拘束している220人の人質の中に54人のタイ人が含まれている。」という報道に反論。 セーター首相は「在イスラエル、タイ王国大使および治安当局に状況を確認したところ、18人のタイ人が拘束されていることが確認された。54人という数字は、何らかの混乱の結果かもしれない。」と語っている。 ロイター通信は10月26日に、イスラエル政府の発表を引用して、「タイ人の人質が54人である。」と伝えた。 一方、タイ外務省のカンチャナ・パタラチョーク報道官は、現在のタイ人の死者数は33人、負傷者18人、人質になっているのは18人であることを明らかに。 これまでのところ、殺害されたタイ人のうち15人の遺骨がタイに戻され、また、これまでに政府主催の23便で4771人のタイ人がタイに戻っている。 |
最大与党のプア・タイ党は、党大会を開き、事実上の党首とされるタクシン・チナワット(74)の次女のペートーンターン・チナワット(37)を党首に選出。2021年10月からプア・タイ党を率いてきたチョラナン前党首が05月の総選挙前に「我が党が(プラユット前政権を最大与党として支えてきた親軍部の)パラン・プラチャーラット党と連立を組むことがあれば、私は党首を辞任する。」と約束していたことから、これに従い08月30日、党首を辞任したため党首不在となっていた。プア・タイ党の党首に女性が就任するのは今回が初めて。今回の党首選出については、「プア・タイ党の実質的党首」と称させるタクシンの影響力に負うところが大きい。同党所属のプームタム副首相は、「ペートンターンの実力が評価された結果であり、家族は関係ない。」と擁護。 副党首にはラムカムヘーン大学元学長のチューサク・シリニン(75)、ソムポン・アモンウィワット元プア・タイ党党首、元副首相(82)の息子のチュラパン・アモンウィワット副財務相(48)、スリヤ・ジュンルンルアンキット運輸相(68)の甥のポンカウィン・チュンルンルアンキット(43)ら6人が、幹事長にはサノ・ティヤントーン元内相の息子のソラウォン・ティヤントーン元保健相(48)が就任。 若者の支持を集める最大野党で左派のカウクライ党を意識し、30代、40代を幹部に起用して、党執行部の若返りを訴えた。ただ、党首にタクシンの娘、執行部にはチナワット家と関係が深い政治閥・財閥の子息が並び、プア・タイ党がチナワット家の家業というイメージの払拭はならなかった。 | |
10月29日(日) | タイ外務省は、パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘で、タイ人32人が死亡し、19人が負傷したと発表した。また、19人がハマスにら致され人質となっている。 被害にあったタイ人は戦闘があった地域の農園などで就労していた。イスラエルで就労しているタイ人出稼ぎ労働者は約3万人。 |
10月30日(月) | イスラエルにテロ攻撃を仕掛けたハマスによって拉致されたタイ人についてセーター首相は、「3人増えて計22人になったことをタイ外務省が確認した。」と報告。29日時点のハマスのテロによるタイ人の死者数と負傷者数はそれぞれ32人、19人となっている。 首相によれば、イスラエル軍はハマスが実効支配しているガザで地上作戦を拡大しつつあり、状況の悪化が報じられている。30日時点でイスラエルからタイに帰国したタイ人は7415人。30日だけでフライト3便が運航され630人が帰国している。 |
タイ上院がこのほど開催した、政府の目玉政策である電子マネー1万B給付計画に関するフォーラムの席上、首相顧問のピチャイ氏が、「給付計画は景気に刺激を与えるために不可欠だが、予定されている来年02月には開始できそうにない。」と指摘。開始時期は来年09月頃になりそうだという。 この計画については、経済専門家を含む複数の学識経験者が「経済的、財政的な問題が起きる。」といった否定的な見解を示している。ピチャイによれば、計画の内容が修正され、給付金を受け取れる人も16歳以上のタイ国民全員から富裕層を除外した4000万人程度に縮小される見通し。 | |
10月31日(火) | <タイ警察庁中央捜査局は、「金取引の投資話に絡んで詐欺を繰り返していた疑いでこの数日のうちにクルングテープ都、チョンブリー県、チエンマイ県で支那人6人を含む26人を逮捕した。」と発表した。この事件の容疑者は合計50人に上る。 警察によれば、「このグループはクルングテープ都の有名宝石店『オーロラ・デザイン』と取引があるように偽り相手を信用させていた。被害は相当額にのぼると見られるものの、被害の実態はまだ不明な部分がある。」という。逮捕された容疑者の大半が容疑を否認している。 |
国際人権連盟(FIDH)は、「タイで2021年11月30日〜2023年10月30日に不敬罪で一審判決を受けた被告が100人で、このうち79人が有罪判決を受けた。」と発表。有罪となった被告の最も長い刑期は28年。 FIDHはタイのセーター首相が05月の議会下院選の選挙戦で、「不敬罪の運用に問題が多い。」、「不敬罪を改正すべき。」と述べたと指摘し、「タイ政府は批准している市民的及び政治的権利に関する国際規約に則り不敬罪を改正すべき。」と主張。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。 | |
11月02日(木) 19時半頃 | 神奈川県警伊勢佐木署は、横浜市中区の繁華街で♂3人が刃物で刺されるなどし、1人が死亡、2人がケガとして、♂1人に対する殺人容疑で横浜市中区に住むタイ国籍の飲食店従業員、クワンキサロート・ルンロー(53)を逮捕。クワンキサロート・ルンロー(53)は調べに対し「店の厨房に居たので分からない。」などと供述し、容疑を否認している。 伊勢佐木署によると、02日夜、横浜市中区若葉町の繁華街で「通行人どうしがトラブルになっている。刃物を持っているようだ。1人倒れている。」と110番通報があった。日本人ら数人とトラブルになっていた。伊勢佐木署が♂の身元確認を進めている。 「日本なんだ。やめろ!お前ら!分かったか!やめろ!」複数が、オレンジ色のTシャツを着た♂に詰め寄り髪の毛を手で摑み、殴る蹴るの暴力を振った。「分かったか、この野郎!」やり返すように、殴り掛かってきた人物と共に倒れたTシャツ♂は、タイ人の飲食店従業員、クワンキサロート・ルンロー(53)。クワンキサロート・ルンロー(53)が02日午後07時半頃、横浜市中区若葉町2丁目の路上で♂の右胸などを刺した殺害容疑で逮捕された。また、死亡した男性以外にも2人を刺し、1人が重傷、1人が軽傷。 伊勢佐木署によると、「現場はタイ料理店前の路上。近くに止めた自転車が倒れたことを巡って、♂らとトラブルになった。」と見て捜査。複数人が揉み合うなどし、3人が刃物で腹や背中を刺されるなどして病院に搬送され、このうち1人が右胸などを刃物で突き刺され死亡した。他に♂2人が負傷したが、命に別状はない。警察は死亡した♂の身元の確認を進めるとともに、「周辺にいた数人が何らかの事情を知っている。」と見て、詳しい経緯を調べている。 目撃者は「怒鳴り声が聞こえ、タイ人らしき2人と、日本人ら4~5人がトラブルになっていた。」と話した。現場はJR関内駅から約700mのタイ料理店などが建ち並ぶ繁華街の路上。現場の通りには、クワンキサロート・ルンロー(53)が働いていた店以外にも、数多くのタイ料理店が軒を連ねる「タイタウン」と呼ばれる地域で、多くのタイ人が働いている。 目撃者「とにかく喧嘩の延長上みたいな。蹴るというよりは手を出されている感じが多かった。声もすごかったんですよ。かなり強い口調で『ふざけんな!』とか言う形で。4~5人の日本人がいて、タイ人の従業員が2人いて。」 目撃者「身の危険を感じたのかも知れないですけど、ある瞬間キラッと光ったので、あれって思ったら、ナイフか包丁かでやり始めたんですよ。振り回すんじゃ無くて、刺す感じでやっていた。」 クワンキサロート・ルンロー(53)と日本人男性グループは、なぜトラブルに発展したのだろうか。 目撃者「みんなに囲まれて、(タイ人)2人がボコボコにされていたんですよ。1人の方が、ものすごく思いっきり殴ってる方がいらっしゃった。日本人の人、結局その方が刺されたんですよ、最終的に。」 警察によると、「飲食店の前に置かれていた自転車を男性が蹴ったことから、グループ同士のトラブルへと発展した。」という。 また事件直後に撮影された別の映像には、刺された♂を救助する姿も映されていた。 「お前らいい加減にしろ、この野郎!!」、「しっかりして、頑張って。」、ストレッチャーに乗せられた男性は、救急隊によって心臓マッサージをされながら搬送されたが、その後、死亡した。 逮捕されたクワンキサロート・ルンロー(53)は、調べに対し、「私は、そのときお店の厨房いたので分かりません。」と、容疑を否認。警察は、詳しいトラブルの経緯を調べている。 「いいからやめろ!やめろ!この野郎!」横浜の繁華街に響き渡った男性の怒鳴り声。「やめろ、お前ら!わかったか!」、「イキがってんじゃねえぞ、馬鹿野郎。」、「いいからやめろ。」 興奮は収まらず、「わかったか?わかったか?」オレンジ色の服の男の頭をつかみ、取っ組み合いの喧嘩に。すると、オレンジの服の男の手には刃物のようなものが…この直後、男性が刺された。 「血が出てる、誰か!」、「刃物で刺したな!」、「早く! 救急車だよ!!」 発端は複数の日本人とタイ人による喧嘩だった。いったいどうしてトラブルになったのか。♂が刺された現場のすぐ目の前には、タイ料理店があり、。店のホームページによると、営業中だったと見られる。死亡した♂のグループが通り掛かると、店の前に止めてあった自転車を蹴って、従業員のクワンキサロート・ルンロー(53)らとトラブルになっていた。 容疑者を知るタイ語訛りの人「揉めているのは自転車1台だけだよ。(♂が)酔っ払ってぶん投げたの。」その後、口論になったきっかけは、クワンキサロート・ルンロー(53)を知るタイ語訛りの人「タイ人だから国帰れとか言われたの。揉めてケンカしちゃうじゃん。(クワンキサロート・ルンロー(53)は)優しいよ。普通、喧嘩しないもん。」 クワンキサロート・ルンロー(53)は、「刃物のようなもので♂1人を刺した。」として、殺人容疑で逮捕。揉み合った別の♂3人も怪我をした。 目撃者「道の真ん中に1人倒れていて、血だらけで。他に2人刺された人間が。1人は血だらけだったんだけど、もう1人はそんなに血が出ていなくて。」 事件後、刃物を持ったまま、その場を離れようとしたクワンキサロート・ルンロー(53)。クワンキサロート・ルンロー(53)。 目撃者「お店の中にタイ人がいるんだけど、『あいつです、あいつです!』って警察に言ってました。」 警察官が駆けつけると、店内にいたというクワンキサロート・ルンロー(53)。調べに対し「お店の厨房にいたので何もわからない。」と、容疑を否認している。警察が事件の経緯を詳しく調べている。 横浜市中区若葉町2丁目だけでもタイ料理屋が数軒もあり、特定に時間を要した。看板が映っていたが、こんな安直な店名はないだろうと店名だとは思わなかった。タイ人経営者はプーケット関連らしい。 「シャム」 営業時間 17時00分~03時00分 月曜定休 〒231-0056 神奈川県横浜市中区若葉町2丁目33−7 伊勢佐木 1F フレーバ 電話 045-252-8900 http://siam1.fc2web.com/ |
11月03日(金) | 11月02日夜に、タイ料理店が軒を連ね、タイタウンとも呼ばれる神奈川県横浜市中区の路上で発生した、1人が死亡し2人が負傷した事件で、当初の報道では、日本人グループとタイ人グループとのトラブルの中で、クワンキサロート・ルンロー(53)が日本人男性らを刃物で刺したということだけが伝えられた。その後「なぜ刺したのか?」ということが明らかになってくるにつれ、逮捕されたタイ人クワンキサロート・ルンロー(53)への同情の声が集まっている。 X復活@デリ男 (@delidora_delio)が事件当日に、事件の様子を撮影した動画を投稿。さらに目撃者の声も伝えた。 「日本人グループがタイ料理店前の自転車を蹴り倒し、タイ料理店のタイ人スタッフがそれを注意。すると日本人グループ4人が注意したタイ人スタッフら2人に暴行を加え、助けに入ったクワンキサロート・ルンロー(53)が日本人グループを刺した。 その後、各報道でもそのときの状況を伝えており、死亡した日本人♂は、注意したタイ料理店のスタッフに思い切り暴行を加えていた。また日本人グループは「タイに帰れ。」などの罵声も浴びせていた。 つまりクワンキサロート・ルンロー(53)は、暴行を受けているスタッフを助けるために、ナイフを持ち出したようです。暴力的な大勢に1人で対抗するには、武器を持つしか道がなかったのか。 |
11月05日(日) | タイ外務省によれば、テロ組織ハマスによるイスラエルへの攻撃でさらに2人のタイ人が死亡し、さらに1人のタイ人がハマスに拉致されていることが確認された。これでタイ人は10月07日のハマスによるイスラエルへのテロ攻撃で34人が死亡し、24人が拉致された。また、負傷者は19人。 パイロート労働事務次官によれば、「セーター首相は、イスラエルで働いていて今回の紛争で帰国したタイ人労働者に1人当たり補助金5万Bおよび海外労働者基金から1万5000Bを付与することを承認した。 |
11月06日(月) | 11月02日夜に、タイタウンとも呼ばれるタイ料理店が並ぶ神奈川県横浜市中区の路上で発生した、1人が死亡し2人が負傷した事件。 後の報道で、日本人グループがタイ料理店の前の自転車を倒し、それを注意したタイ人従業員が殴る蹴るの暴行を受け、助けに入った他のタイ人従業員がナイフで刺したということがわかってきた。なお、その後は警察の発表もないようで報道の内容にも進展はなく、未だに被害者男性の氏名など詳細は明らかにされていない。 タイの報道では、この事件で直接被害に遭ったタイ人従業員のSNS投稿も紹介されており、日本の報道と証言をもとに、ヤクザの嫌がらせが事件の原因であると報じている。また英語メディアのThaigerは「ヤクザに正義の鉄槌を下す」と伝えている。 日本人からの暴力被害に遭ったタイ人従業員はSNSで、彼らはヤクザで「タイ人が大嫌い、周辺のタイ料理レストランは全て閉店しろ。」などと暴言を吐き、暴力行為を行った。その一部始終を日本人顧客も見ていた。また、タイ人従業員は「ただ生計を立てたいだけなのに、彼らはトラブルを起こす。」と述べている。 またタイラットは、日本研究の専門家である国立開発行政研究院(NIDA)のナリヌッㇳ・ダムロンチャイ(นรีนุช ดำรงชัย)の言葉を紹介している。 ナリヌットは「日本における死に至る戦闘は非常に深刻だす。日本は人の命を大切にし、全ての命には平等な価値があります。亡くなった方は暴力団員だったにもかかわらず、日本では大きなニュースになりました。日本人の価値観からすると、どんな理由でも人を殺すことは間違っている。もし誰かがあなたの愛する人を殺して、復讐をしたとづる。たとえそれがヤクザであっても、法的手続きに従わなければない。」 さらに「私が知る限り日本社会では、暴力団は法律を犯すが、一般人には干渉しない。しかし今回の事件について、彼らが特にタイ人を好まないのは奇妙に思える。背景が何なのかは分からないが、人身売買について考えさせられる問題だ。一方で、酔っ払いが事件を起こした可能性もあり、今後も注視していかなければならない」と述べている。 |
11月08日(水) | タイ入国管理局は、「タイ国内で詐欺コールセンターを開設し、多くの日本人を騙した日本人♂尾川大介(49)とタロウ(41)、台湾人♂暴力団員のチャン(50)とハー(40)を逮捕した。」と発表。日本人♂尾川大介(49)とタロウ(41)。2人のビザは取り消された。ハー(40)は、麻薬と詐欺容疑で台湾警察から逮捕状が出ている。 タイ入国管理局は、台湾と日本の警察からタイを犯罪の拠点としている詐欺集団に関する情報を得て、捜査を開始。「台湾在住の台湾人がリーダーで、今回逮捕された台湾人の1人がタイの拠点の指揮を取っていた。」と見られる。逮捕された日本人は、サムットサーコーン県に詐欺コールセンターを開設し、日本人が警察官や銀行員になりすまし、日本の被害者にインターネット電話で「個人情報漏洩のため、安全のために預金を移す必要がある。」などと電話を掛け用意した口座へ送金させた。特殊詐欺を働いた他、日本人の特殊詐欺要員集めも担当していた模様。 過去2年ほどの間に約1万7500人ほどが騙され、被害額は95億Bを超えている。警察によれば、台湾人♂暴力団員のチャン(50)とハー(40)が主犯格で、詐欺集団の活動期間は1年ほど。日本人♂尾川大介(49)とタロウ(41)は電話を掛ける役割の掛け子だった。報酬は月額5万B程度だった。台湾人♂2人と尾川大介(49)はサムットサコン県の拠点となっていた住宅2軒を家宅捜査し逮捕。2軒のうち1軒は日本人2人が電話する場所として使用し、もう1軒は台湾人2人が住んでいた。逮捕時に携帯電話11台、ノートパソコン2台、日本語でか書かれたメモ、キャッシュカードとクレジットカード5枚などが証拠品として押収された。 警察によれば、日本人♂2人は1ヶ月に約20万円と騙し取った金額の1割を報酬として受け取っていた。尾川大介(49)は、 2023年10月05日にタイにノービザ入国し、30日間の滞在許可を得ていた。また、コールセンターで働く日本人の調達を担当していたタロウはクラビー県のホテルで逮捕した。タイには2023年10月12日に入国し、90日間滞在ができるノンイミグラントを得ていた。 |
11月13日(月) | 政府は電子マネー1万Bを富裕層を除く16歳以上のタイ国民全員に給付することを予定しているが、チュラパン副財務相はこの程、「法的な問題が解決できなければ計画の開始がさらに遅れる恐れがある。」との見方を示した。政府は当初、「来年02月01日から給付を開始する。」としていた。 現在、実際に開始されるのはその数ヶ月先とも指摘されているが、チュラパン副財務相は、「(計画に法的問題があるとされた場合)法的な手続きが完了するまで計画を開始することはできない。(政府が5000億バーツを借り受けるという)原資調達方法について誰かが憲法裁判所に訴え出た場合は給付開始がさらに遅れかねない。」と指摘。 5000億Bの借り入れについては、主要野党のカウクライ党が最近、これを理由に政府批判を強めている。 |
11月14日(火) | 米国訪問中のセーター首相はこの程、「タイ政府はタイ国内の観光地の巡回を支那の警察に依頼するようなことは計画していない。」と発言「。この件についてタイ国政府観光庁(TAT)関係者が言及し、これが非常に大きな反発を招いたとされており、首相の今回の発言は火消しを目的としたものと見られている。 セーター首相によれば、「タイとしては、支那の犯罪組織がタイで活発に活動する可能性があることから、支那の警察と関連情報を積極的に交換したいと考えているに過ぎない。このような両国の警察の協力強化には、支那の警察官によるタイ国内での巡回などは含まれていない。」 |
11月23日(木) | 海外の複数メディアは、「ガザ地区を実効支配するハマスが、タイ人の人質23人を無条件で解放する。」と報じた。イランとハマスの交渉によるもの、イスラエルは関与していないという。 在タイ、イラン大使館によると、「10月26日頃、テヘラン市でタイ・イラン代表とハマス代表団の会談が行われた。」という。 |
11月25日(土) | タイ外務省によると、イスラム組織ハマスとイスラエルが戦闘の一時休止に入ったことを受け、ハマスに拉致されていたタイ人14人が24、25日に解放された。依然としてタイ人18人がハマスの人質になっていると見られる。 |
11月26日(日) | タイ外務省によると、「ガザ地区を実行支配するイスラム組織ハマスの人質となっていたタイ国籍の人質17人が、26日までに解放された。全員無事で、医療施設に収容されている。」という。タイ政府は「17人の帰国準備を進めると共に、残りの人質15人の早期解放に向け全力を尽くす。」としている。 24日午後、タイ国籍の人質10人が、イスラエル国籍など他の人質と共に解放された。ハマスとイスラエルの4日間の休戦が始まり、人質が解放されたのは初めて。 在テルアビブタイ大使館の報告によると、タイ人の人質はラファ国境経由でイスラエルに入国。ハッツェリム空軍基地からシャミール医療センターへ移送され、大使館関係者と面会した。10人は48時間の医療チームの監督が必要という。解放された10人のうち、4人は人質リスト26人に含まれていなかった。 25日夜には、イスラエル人13人とタイ人4人の解放が確認された。セーター首相は自身のXツイッターで、「25日午後11時50分頃(現地時間)にタイ人4人が解放された。」と投稿。またセーター首相によると、「26日午後に解放された人質17人の中に、タイ人が3人含まれていた。全員無事で、緊急治療を受ける必要がない状態。3人は指定された医療センターに移送され、大使館職員が家族と連絡を取り合っている。」 ハマスが10月07日に開始したイスラエルへの攻撃では、少なくともタイ人39人が殺害され、30人以上が拉致されたと見られる。被害にあったタイ人は周辺地域の農園などで就労していた。イスラエルで就労しているタイ人出稼ぎ労働者は約3万人で、戦闘勃発後、約9000人が帰国。 |
11月27日(火) | パレスチナのテロ組織ハマスが11月26日、さらにタイ人3人を解放したことを受け、ワンムハマトノー下院議長はこの程、「タイ人解放に向けた交渉に携わった人々に感謝したい。」と述べた。タイ人はこれまでに10人と4人が解放されており、今回でタイ人の解放は合計17人となった。これでいまだにハマスに捕らえられて人質となっているタイ人は15~16人に減少したが、これらタイ人は12月04~05日に予定されている次回の戦闘停止の際に解放される可能性がある。 |
11月28日(水) | ワチラロンコーン国王は11月29日付で、プラユット・チャンオーチャー前首相(元陸軍司令官、69)を枢密院顧問官に任命。 枢密院はタイ国王を補佐する機関で、枢密院議長1人と18人の顧問官で構成される。王位が空白になった場合、後継者を指名したり、枢密院議長が摂政を務めるなど、権威は重い。顧問官は退役軍人、元官僚が多数を占める。現在の議長は、タクシン政権(2001~2006年)を打倒した2006年の軍事クーデター後に軍事政権の首相を務めたスラユット・チュラーノン元陸軍司令官(80)。 プラユットは1954年、東北部ナコンラチャーシマ県生。陸軍士官学校23期卒。シリキット王太后の親衛隊である第21歩兵連隊長、王太后の近衛師団ーである第2歩兵師団(東部プランジンブリ県駐屯)司令官、陸軍第1管区司令官を経て、2010年に陸軍司令官に就任。2014年05月にクーデターでタクシン派インラっク政権を倒し、軍事政権を発足させた。同年08月に首相に就任。2019年03月に2011年以来初めての議会下院総選挙を実施し、親軍政党や軍政が議員を選任した非民選の議会上院の支持を受け、首相に再任された。2023年の下院総選挙で与党陣営が大敗し、退陣した。 汚職取締委員会によると、プラユットの首相退任時の資産は1億3020万B(約5億5000万円)。内訳は銀行預金1370万、株式、債券6400万B、不動産320万B、「ポルシェ・パナメーラ」、「トヨタ・アルファード」など自動車4台1070万B、銃9丁25万Bツなど。 |
11月29日(木) | 法務省特別捜査局(DSI)のスリヤ局長を解任し、法務副事務次官に異動する案が先の閣議で承認されたが、下院農業農協委員会は、この突然の解任について政府とDSIに説明を求める方針<。BR>
最近になって豚肉の大量密輸が大きな問題として注目されているが、この問題へのDSIの取り組みにセーター首相が不満を表明していたことが解任の理由とも報じられている。 このほか、スリヤが最近、豚肉密輸問題に絡んでDSIが大企業の本社を家宅捜索を指示したことが解任の原因との見方も出ている。 同委員会の委員長を務める、野党カウクライ党所属のサクディナイ議員は、「突然の解任は様々な憶測を呼んでいる。委員会はこの問題を掘り下げる。」と話している。 |
11月30日(金) | ガザを実効支配するテロ組織ハマスによって拉致され人質となったタイ人は、11月29日、5回目の引き渡しで新たに4人が解放され、また、これまでに解放された17人が30日、スワンナプーム空港に帰国した。 タイ外務省によれば、解放された4人はイスラエルの病院で健康チェックを受け、また、タイの家族と連絡がとれるよう配慮されているという。これまでに解放された人質のタイ人は合計23人となった。 |
国家予算に関する検討や予算執行の追跡調査を担当する委員会のソムチャイ顧問は、警察病院の特別室で服役しているタクシンについて現在の容体などを明らかにするよう政府に要求。BR>
タクシンは08月22日に15年ぶりにタイに帰国し、事実上の亡命生活中に首相在職中の汚職の罪で有罪判決を受けた身であったことから、その日のうちに最高裁判所で禁固8年を言い渡された(のちに禁錮1年に減刑)。ただ、収監された刑務所で22日夜、体調不良を訴えたタクシンは設備の整った医療機関で治療を受ける必要があるとの当局の判断で、すぐにクルングテープ中心部の警察病院の特別室に移送されることになった。 ソムチャイ顧問は、「(タクシンが)警察病院のVIPルームに入って100日になる。彼が受けている特別扱いについて政府が今後も真実を明らかにしないのなら、この件は政府そして首相にも危機をもたらすことになる」としている。タクシンに関しては、「入院が必要な病人には見えない。」といった詐病説や「政府による特別待遇が事前に決まっていた。」などの指摘があり、政治活動家などから容体を公表するよう求める声が出ているものの、政府はプライバシーなどを理由に返答していない。 | |
12月03日(日) | 主要野党プラチャーティパット(民主)党のチャラムチャイ党首代行について、同党の広報担当者はこの程、「前政権で農相を務めていたものの、最近問題になっている大掛かりな豚肉密輸には関わっていない。」と説明。 この問題は外国から違法に豚肉が大量に持ち込まれており、養豚農家などが影響を受けているというもので、役人などの関与も指摘されている。同党広報担当者は、「チャラムチャイはこれまで密輸には厳しい姿勢で臨んできた。密輸ネットワークとも関わりはない。豚肉の密輸から1Bも受け取っていないことをチャラムチャイははっきり明言している。」と話している。 なお、この問題については、タイ版FBI(米連邦捜査局)の法務省特別捜査局などが現在、捜査を進めている。 |
タイ外務省は「現在、ハマスに拉致され、いまだに人質となっているタイ人9人の解放に向けて交渉を続けている。」と発表。また、先頃解放されたタイ人6人は12月04日にもタイに帰国する予定。 カンチャナ・タイ外務報道官によれば、6人を乗せた旅客機はタイ時間04日正午過ぎにスワンナプーム空港に到着する予定。 | |
12月04日(月)朝 | ワチラロンコーン国王(71)の次男のワチャレート・ウィワチャラウォン(42)が、パリ発のエールフランス航空機でスワンナプーム空港に到着した。05日の「ラマ9世(故プミポン前国王)生誕日」に合わせ帰国したと見られる。 到着初日の昼食にはクルングテープ都内の庶民的なタイ料理店から「パッタイ」(タイの焼きそば)を取り寄せたという。ワチャレートは「パッタイ」好きで知られる。 ワチャレートは今年08月、27年ぶりにタイに帰国し、大きな話題を呼んだ。今回は今年2度目の来タイ。ワチャレートは母親で国王の2番目の妻だったスチャリニ・ウィワチャラウォン(61)、兄、弟2人とともに1996年にタイを離れ、母、兄弟とともに王族の称号を失った。以来、米国で暮らし、弁護士として働いている。妹のシリワンナワリ王女(36)はタイで暮らし、王族の称号を保持している。 タイ王室では昨年12月、国王が最初の妻のソムサワリー元王太子妃(66)との間に設けた長女、パチャラキティヤパー王女(44)が犬の催しに参加中に倒れて緊急入院した。タイ宮内庁の発表によると、マイコプラズマに感染して心筋炎を起こした。パチャラキティヤパー王女は依然として入院中で、詳しい容態は報じられていない。 |
12月05日(火) | セーター首相は、未だにハマスに拉致されて人質となったままのタイ人について、「新しい情報はない。タイ人の解放はハマスとイスラエルの次回戦闘停止までだいぶ待たなければならないかもしれない。」と述べ、近々の解放は難しいとの見方を示した。 セーター首相はタイ人解放のための交渉計画について、ソンウィット国軍司令官(旧名称・国軍最高司令官)と近く意見交換する予定。11月24日からの戦闘停止でタイ人23人が解放されたが、パーンプリー外相によれば、「未だに人質となっているタイ人の人数についてはハマス側からの情報が錯綜していて正確にはわからない。」 |
12月06日(水) | タイ警察は、「日本人♂マサオ(36)を窃盗で、別の日本人♂スズキ(24)を不法滞在で逮捕した。」と発表。 入国管理局は、「国境を超えた麻薬取引など犯罪に関与した日本人数人がクルンテープ都内を転々として、パタナカン区の一軒家に4~5人が出入りしている。」という情報を摑み、内偵していたところ、都内パタナカン区の高級住宅の家政婦の女性が、この住宅の住人で不審な活動を行っていた日本人をスマートフォンで撮影したところ、「スマホを住人の日本人に奪われた。」と、所轄署に通報した。その内の1人がマサオ(36)。 マサオ(36)は、犯罪の証拠となる写真や動画を撮影した家政婦のスマホを強奪。家政婦は警察に被害届を提出。これを受け、捜査令状を取って現場の住宅を捜索し、住宅の前庭で犬と遊んでいたマサオ(36)と、近くにいた24歳の男を逮捕した。 マサオ(36)は11月22日にスワンナプーム国際空港からタイに入国し、12月21日までの滞在許可を得ていた。スズキ(24)は10月06日にタイに入国し、11月04日に滞在期限が切れで、24日間の不法滞在。 日本に問い合わせたところ、マサオ(36)は麻薬、傷害などの犯罪歴があり、暴力団と関係があったと見られる。スズキ(24)も強盗の犯罪歴があった。タイ警察は日本の当局と協力して捜査を進める方針。 |
12月07日(木) | タクシンの次女で、連立政権の中核をなすタクシン派プア・タイ党党首ペートンターン(37)について、ソラウォン同党幹事長は、「次期首相に就任する用意ができているが、それは近い将来のことではない。」と述べた。 タイでは総選挙で最多議席を獲得した政党の党首が首相に選ばれることが多いが、第1党カウクライ党を蔑ろにしたプラユット前首相もセーター現首相もこの慣例に該当していない。「我党は国を率いる覚悟をあり、我党首も首相を務める用意ができている。」と話すソラウォン幹事長だが、「来年にも女性首相が誕生するだろうか。」との記者の質問に対しては、「現在首相職にあるセーターがうまくやっており、それ(ペートンターン党首の首相就任)はないだろう。」と返答。 ペートンターン党首の身内では、父親のタクシンの他叔母(タクシンの妹)のインラックも首相経験者だが、2人とも汚職などの罪に問われて国外に逃亡。インラックは未だに逃亡中。 |
12月09日(土) | タイで最も長い歴史を持つ政党である野党プラチャーティパット(民主)党は、チャルムチャイ党首代行を正式に党首に選出。今回の党首選びでは、同党の重鎮であるチュワン元党首(元首相)の推挙で党首経験者のアピシット元首相も候補として名が挙げられたものの、アピシット氏は首相選を辞退し、離党を表明。これに伴い、チャルムチャイ党首代行がすんなり党首に選ばれることになった。 また、昨年、パラン・プラチャーラット党からプラチャーティパット(民主)党に移籍した30歳代の若い女性であるワタンヤーが党首選に加わる意向を示し注目を集めていたものの、党在籍期間が5年以上という党首選参加条件の廃止に党内で十分な賛同を得ることができず、首相選に参加できなかった。 なお、アピシットの離党については、「民主党内に野党から鞍替えして現政権に加わろうとする動きがあることが関係している。」といった見方も出ている。 |
12月12日(火) | タイ下院警察委員会の委員長を務めるチャイチャナ、プラチャーティパット(民主)党議員によれば、同委員会は12月14日に受刑者のタクシンが警察病院のVIPルームに長期にわたって入院していることについて協議する予定。今年(08月末、15年ぶりに帰国したタクシンは首相在任中の汚職などで禁錮1年を言い渡された受刑者だが、収監直後に体調不良を訴え警察病院に移送され、そのまま入院した状態で服役している。このため、「詐病ではないか。」、「帰国前に当局との間でタクシンへの特別待遇が合意されていたのではないか。」といった疑問が噴出している。 だが、当局は今のところ、個人情報を理由にタクシンの健康状態などに関する情報を公開していない。 |
タイ法務省のサハカン副事務次官と同省矯正局の局長代行が、「受刑者は刑務所以外の場所でも服役できる。」とする新規則を全国の知事に通達したことを発表。これについては、「警察病院のVIPルームに入院中のタクシンのために打ち出された新規則」との見方が出ているが、矯正局は、「タクシンを念頭に置いた規則ではない。」と反論。 新規則では、「矯正局もしくは同局の設置した委員会が設定した条件に合致する場合、受刑者は刑務所以外の場所で服役できる。」とされている。サハカン副事務次官は、「受刑者が刑務所外でリハビリや職業訓練を受けることができるようにした。」と規則変更の理由を説明。 一方、12日、政府庁舎前に集まった市民団体の代表らがセーター首相に対し、タクシンを刑務所に戻すよう要求し、「タクシンを利するもの」として矯正局の新規則を批判。 | |
12月13日(水) | 議会下院(定数500)の最大政党で野党のカウクライ党の下院議員ラッチャノック・シーノーク(29)が「王室を批判するツイートをリツイートした。」として、刑法第112条(不敬罪)の罪に問われた1審の裁判で、刑事裁判所は執行猶予なしの禁固6年の有罪判決を実刑判決を下した。ラッチャノックは2年前、武漢ウイルスワクチンを巡り、国王を批判する文章や写真をツイッターで共有。2つの投稿が罪に問われ、刑法第112条に基づき、各禁固3年、合計で6年の判決を受けた。スマートフォンの検査を拒否するなど証拠提供も怠ったため、有罪と判断された。判決はカウクライ党のチャイワット党首、ピター前党首らが傍聴した。 ラチャノックは控訴し、保釈を申請。で許可された。裁判所は保釈を認める条件として、君主制を批判する活動や発言を禁止した。 パディパット下院副議長によれば、「ラックチャノック議員の議員資格は司法の場で最終的に有罪が確定するまで影響を受けず、それまで議員として活動できる。」 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。国際人権連盟(FIDH)によると、タイでは2021年11月30日〜2023年10月30日に79人が不敬罪で有罪判決を受けた。最も長い刑期は28年。 カウクライ党は今年05月の下院総選挙で、不敬罪の廃止改正などを掲げ、151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった。しかし、不敬罪改正に反対する王党派陣営の妨害で政権樹立に失敗し、野党に追いやられた。 |
タイで最も長い歴史を誇る政党である「野党プラチャーティパット(民主)党が現政権に参加するのではないか。」との見方が出ている。ただ、セーター首相は「与党議員は全下院議員500人中314人に達するなど政権は十分に強力であるため、プラチャーティパット党議員を政権に招き入れる必要はない」との見方を示した。 プラチャーティパット党は先にチャルムチャイを新たに党首に選出しており、「新党首の下で政権に参加するなどの大胆な路線変更に踏み切るのではないか。」との見方が出ているが、セーター首相は、「他の党のことに口出しするつもりはない。彼らは彼らの決定を尊重する必要がある。」と話している。 関係筋によれば、「現在の政権党プア・タイ党は、新政権誕生に向けて各党が水面下で根回しを繰り広げていた時、プア・タイ党を中核とする新政権が誕生した場合の政権参入をプラチャーティパット党に打診していたとされる。その際にプラチャーティパット党側の窓口となっていたのが当時のチャルムチャイ幹事長。このため、チャルムチャイ党首の下でプラチャーティパット党が政権参入に大きく舵を切る・」との見方が出ている。 | |
12月14日(木) | タイ下院警察委員会のチャイチャナ委員長は、同委員会が来年1月の第1週か第2週に警察病院VIPルームに入院しながら服役しているタクシンに面会する予定を明らか。 タクシンは今年08月22日、15年ぶりに帰国し、その日のうちに最高裁判所で禁固8年(後に禁錮1年に減刑)を言い渡され収監された。しかし、すぐに体調不良を訴え刑務所からクルングテープ都心の警察病院に緊急搬送され特別室に入院し現在に至っている。矯正局は「タクシンの病状から判断して警察病院に移送し、入院が続いていることには妥当性がある。」としている。 しかし、「以前から詐病を疑う指摘など、矯正局の説明を疑問視する意見が出ているため、下院警察委がタクシンに面会することを決めた。」という。 |
12月19日(火) | タクシンが警察病院特別室に入院しながら服役していることについて社会活動家のシースワンが、「役人4人が職権を乱用しタクシンが特別待遇を受けるのを許している。」と行政裁判所に訴えた。シースワンはこの4人を、矯正局、クルングテープ拘置所、医療矯正施設、警察病院の最高責任者である政府職員としている。 シースワンによれば、「これらの役人4人による職権乱用によってタクシンは法律と規則に違反する形で警察病院の豪華な部屋で過ごすことができている。」という。シースワンは、「2017年制定の矯正法55条には、受刑者を治療目的で刑務所外に移す場合は受刑者が重症か感染症に掛かっている必要があると明記されている。だが、タクシンの場合、矯正局と担当医が行った説明では矯正法55条に合致しているとは言えない。タクシンの警察病入院に関しては裁判所しか合法か否かを判断できない。」 一方、矯正局など関係当局が12月07日、受刑者が刑務所外で医療措置を受けることなどに関する新規則を発表したが、シースワンは「タクシンが刑務所外で過ごすことができるようにするために設けられた規則であることは明々白々。」と糾弾。 |
12月19日(火) | 野党の中で最多議席を有するカウクライ党のチャイタワット党首が、国王の承認の下に野党指導者に正式に任命された。同党は05月の総選挙で最多議席を獲得したものの、多くの上院議員の賛同を得ることができず首相指名選挙で当時のピタ党首を首相に選出することに失敗。獲得議席数で同党に次ぐプア・タイ党が新政権樹立を主導することになった。 また、ピターは「議員資格を停止されている自分には野党指導者になる資格がない。」などの理由で党首を辞任。これを受けて同党は09月23日に臨時総会を開催し、チャイタワット幹事長を新党首に選出した。 野党指導者に正式に任命されたチャイタワット党首は、「野党を率いて政府の仕事ぶりを監視していく。」と述べている。 |
12月21日(木) | タクシンが警察病院の特別室に入院する形で服役していることに「特別扱い」などと批判が出ている問題で、プラユット前政権で法相を務めたソムサック副首相はこのほど、「12月初めに発効した新しい規則ではタクシンには刑務所外で服役することが可能とされており、問題はない。」との見解を示した。新規則では、矯正局と同局設置の委員会が設定した条件を満たす受刑者は刑務所外で服役することが可能とされている。さらにソムサック副首相は、「元首相が言い渡された禁固刑は4年に満たないものであり、他人に危害を及ぼす危険性もないのであり、刑務所外で服役することは可能。」と説明。 なお、この規則については、タクシンが警察病院の特別室に入院しながら服役することを可能にするために制定されたものとの批判が出ている。 |
タクシンは08月末に国外逃亡から15年ぶりにタイに帰国して逮捕され禁錮8年の実刑が言い渡されたものの、すぐに恩赦で禁錮1年に減刑されたタクシンが警察病院の特別室に入院しながら服役していることに批判が出ている。そのため、議会では、法務省矯正局の許可の下にタクシンの特別室入院が120日にも及んでいることから、野党カウクライ党のチョンティチャー議員が「なぜタクシンだけがこのような特別扱いを受けているのか。」とタウィー法相に質問。これに対しタウィー法相は、「矯正局長からまだ報告を受けていない。私は規則について許可を下す立場にない。承認するのが私の役割。」と返答。タクシンの入院には関与しておらず、責任もないとの見方を示した。 法相はまた、「(タクシンについて)医師に尋ねたら、病気であるとの返答だった。矯正局もタクシンが痛み、高血圧、心筋症などのいくつかの症状が出ていることを確認している。」と付け加えた。 なお、チョンティチャー議員によれば、「治療が必要な受刑者が刑務所外で治療を受けたものの、完治する前に刑務所に戻されている事例もあることなどを考えると、タクシンの扱いが特別なのは疑う余地がないと。」 | |
12月24日(日) | タクシン(74)が警察病院の特別室に入院しながら服役していることに「特別扱い」との批判が出ているが、同病院の広報担当者はこの程、「タクシンの入院が今後も継続することを文書で矯正局に伝えた。」と明らかに。 タクシンの特別室入院はすでに120日に及んでおり、「詐病」、「特別扱い」といった批判も出ているが、当局は個人情報を盾に容体の公表を拒否している。 セーター首相も、「問題にすべき点は何もない。」との見解を示しているが、下院警察委員会では、年明けにタクシンに面会する方針を明らかにしている。同委員会のチャイチャナ議員(野党プラチャーティパット(民主)党所属)は12月23日、01月12日に委員会がタクシンに面会することを再度発表したが、「これまでに複数の大物から訴えるとの脅しがあった。」とのこと。チャイチャナ議員によれば、下院委員会には憲法129条によりタクシンの特別扱い疑惑などについて調べる権限が付与されており、タクシンに面会することに問題はない筈。」という。 |
12月25日(月) | 開発行政大学院大学(NIDA)が先日、政党の中で最大野党カウクライ党が最も人気があり、最も首相にふさわしいは同党のピーター前党首とする世論調査結果を発表したが、これについて、プムタム副首相兼商務相は、「人気度はさほど重要ではない。」と述べ、世論調査結果が全て正しい評価ではないとの見方を示した。 同副首相によれば、セーター首相も政権党プア・タイ党も開発行政大学院大学(NIDA)の世論調査では人気1位ではなかったが、現政権はまだ誕生したばかりで、現時点で政府を評価するは時期尚早とか。 民意を無視した支那人タクシン党現政権とセーター。 |
タイでは副首相にそれぞれ管轄する省庁が割り振られているが、ソムサック副首相(前法相)が法務省管轄から外されることになった。関係筋によれば、「タクシン(74)が警察病院特別室に入院しながら服役していることへの批判にソムサック副首相が過剰反応していることがその理由。」という。 今回の副首相の管轄省庁の変更は、ソムサック副首相、ピーラパン副首相兼エネルギー相、プムタム副首相兼商務相に割り振られた管轄省庁を入れ替える形で行われており、12月25日にセーター首相がこの変更に関する文書に署名。これによってソムサック副首相が管轄していた法務省はピーラパン副首相兼エネルギー相の管轄に変更された。 関係筋によれば、タクシンの特別扱い疑惑が過熱するのを避けるべくセーター首相もタウィー法相もタクシンの特別室入院について「矯正局と警察病院の規則に従ったもので問題ない。」とだけ説明しているものの、ソムサック副首相は、下院警察委員会が容体を確かめるためにタクシンへの面会を予定していることに強く反発し、法的措置を執る構えまで見せていた。 このようなソムサック副首相の反応が火に油を注ぐ結果となりかねないとの懸念から、ソムサク副首相にタクシンの特別扱い疑惑に関する発言をやめさせるため法務省管轄から外した模様。 | |
12月28日(木) | 「赤服軍団団」として知られたタクシン支持組織の元首領で、政治活動家のチャトゥポンはこの程、「2017年に国外逃亡し、それ以降事実上の亡命生活を続けているインラック元首相(56)が2024年にタイに帰国する可能性がある。」との見方を示した。 インラックの実兄であるタクシンは08月末に15年ぶりに帰国。その日のうちに最高裁判所から禁錮8年を言い渡されたものの、すぐに恩赦によって禁錮1年に減刑されている。さらにタクシンは刑務所でなく警察病院特別室に入院する形での服役が許されるという特別待遇を受けている。 インラックは「国外逃亡後に首相在任中に政府の米抵当プログラムで不正を働き、タイ国に5000億B以上の損失を被らせたAHTとして禁錮5年の有罪判決を受けている。だが、前政権で副首相を務めた法律の専門家、ウィサヌが先頃、インラックの帰国と恩赦による減刑に言及したほか、インラックが首相在任中に国家安全保障会議(NSC)事務局長の人事に不当介入したとの嫌疑については最高裁が先日、「不正はなく無罪」との判断を示している。チャトゥポンによれば、「インラックの帰国を可能にする状況が整いつつある。」 |
2684年01月01日(月) | 首相在職中の不正容疑により禁錮1年を言い渡されたタクシンが警察病院特別室に入院したまま服役していることに「特別扱い」との批判が出ている問題で、学生および市民団体「タイ改革市民ネットワーク(STR)」がこのほど、「法律が正しく施行されていない。」として、「政府庁舎近くで01月12日に抗議デモを決行する。」と発表。 タクシンは昨年08月22日、15年ぶりに帰国し、その日のうちに収監されることになったが、すぐに体調不良を訴えクルングテープ中心部の警察病院特別室に入院となった。それからすでに4ヶ月以上が経過しているため、STRのリーダー、ピチットは「政府がタクシンを特別扱いしているのか否かに国民の関心が集まっている。」と指摘。同氏によれば、「抗議デモは国民の間に不和を広めようとするものではなく、腐敗に対し国民が団結して立ち向かうのを促すもの。」 |
01月07日(日) | タクシンの次女で、連立政権の中核をなすプア・タイ党のペートンターン党首について、近々行われる内閣改造で閣僚に就任するとの見方が出ている。だが、同党首は、「(入閣に関する)話し合いは行われていない。この先4年間、私がどうなるかはわからないが、現時点では(新閣僚の名簿には)私の名前はない。」と述べ、近い将来に閣僚職が付与されることはないとの見方を示した。 また、「閣僚職を提示されたら受けるのか。」との質問に、同党首は、「その件に関する話し合いはなにも行われていない。私の名前が閣僚として上がってきたとしたら、それは予想外のこと。」とだけ返答した。 |
01月09日(火) | 禁錮1年を言い渡されたタクシンが所定の手続きを経ずに警察病院特別室に入院全ての質問に答える。」と述べた。同局長によれば、「タクシンが最初に収監された刑務所の医師と警察病院の医師が提供するタクシンの容体に関する情報を照合するのに時間が必要なため、すぐには質問に答えられない。」とのこと。 タクシンは昨年08月22日に15年ぶりに帰国し、その日のうちに最高裁判所で禁錮8年(のちに禁錮1年に減刑)を言い渡され収監されたものの、すぐに体調不良を訴え警察病院に移送された。以降、特別室に入院したままとなっている。タクシンの容体詳細が発表されていないこともあり、「タクシンの特別扱いが罷り通っている。」といった批判的な意見が出ている。 |
01月11日(木) | 禁錮1年の判決を受けた受刑者であるタクシンが警察病院特別室に長期入院していることに批判と疑問の声が上がっている問題で、刑務所を所轄する矯正局は、「タクシンは重病であり、刑務所に戻すことは命に危険が及ぶ恐れがあるため、警察病院での入院を継続する必要がある。」と報告。 タクシンは昨年08月22日に15年ぶりに帰国し、その日のうちに収監されたが、体調不良を訴えて23日未明に警察病院に移送された。矯正局によれば、「警察病院への入院は刑務所の医療施設に十分な医療設備が整っていないことによるもの。タクシンは複数の病気を患っており、警察病院のようなしっかりした医療機関で継続的に治療を受ける必要がある。」 なお、タクシンの健康状態については、「帰国時の様子では体調が良さそうだった。」などの声もあり、重病説に対し懐疑的な見方も出ているが、関係当局は今後も個人情報であることを理由に詳しい容体を発表しないものと見られる。 |
01月15日(月) | タイ政府は総工費が1兆Bに上るランドブリッジ計画の推進を計画しているが、「費用対効果に問題がある。」とする野党カウクライ党の批判に反論した。 カウクライ党のシリカンヤ副党首は、政府系シンクタンク・国家経済社会開発評議会(NESDC)が同計画について「投資に値しない計画と評している。」と強調。だが、アヌティン副首相兼内相は、「政府は計画のあらゆる側面についてしっかり検討を行っており、野党は近視眼的に投資によってすぐにどの程度の見返りがあるかなどを問題にすべきではない。」と反論。「ランドブリッジの完成によってタイにどの程の恩恵が齎され、タイがASEANの経済の中心になれるかを考える必要がある。」と述べた。 なお、セーター首相は現在、スイスで開催中の世界経済フォーラム(通称・ダボス会議)に出席しており、ここでランドブリッジ計画への投資を各国首脳に呼びかける予定。 |
01月16日(火) | 16歳以上のタイ国民に1人当たり電子マネー1万Bを給付するという政権党プア・タイ党のデジタル・ウォレット計画について、国家汚職制圧委員会(NACC)の小委員会からは「実行したら政府が法律を犯すことになりかねない。」との指摘が出ている。この小委員会はデジタル・ウォレット計画で法の抜け穴が悪用されて汚職が起きかねないとの懸念から昨年設置されたもの。 関係筋によれば、「プア・タイ党は当初、計画を国家予算で賄うと説明していたが、今は必要な資金を調達するために5000億Bを借り入れとしており、これが問題視される可能性がある。この他、法律では有権者を買収する行為が禁じられているが、選挙期間中にプア・タイ党が電子マネー給付を約束したことが有権者買収に該当する可能性もある。」 ただ、ニワッチャイNACC事務局長は、「NACCはデジタル・ウォレット計画が法律に抵触する可能性などに関する報告書を政府に提出する予定だが、計画を推進するか否かは政府次第。」と述べている。 |
刑務所を所管する矯正局は、「タクシンを受刑者と呼ばないでほしい。」との声明を発表した。同局によれば、「禁錮1年の刑を言い渡されたタクシンは病気治療が必要との理由で警察病院特別室に入院する形で服役しているが、円滑な社会復帰を可能にするためにタクシンを受刑者と呼ばないでほしい。」矯正局では、「正法に基づいて刑務所などの拘禁施設に収容されている者だけに受刑者との呼称を使っており、現在のタクシンの状態は受刑者に該当しない。」 | |
01月17日(水) | 昨年09月に不敬罪で禁錮4年の実刑判決を受け服役中の民主派弁護士のタイ人♂アーノン(39)が別件で不敬罪に問われた裁判で、1審のタイ刑事裁判所は、アーノンに追加で禁錮4年の実刑判決を言い渡した。2021年のアーノンのフェイスブックへの投稿が王室に関する誤解を招いたとしている。 アーノンは2020年にクルングテープで開かれた民主派の集会で、王室改革や不敬罪の廃止を求める演説を行った。公の場で王室改革や不敬罪の廃止に言及したのはアーノンが初めてで、この演説により、民主派が王室改革や不敬罪廃止について公然と主張する流れが生まれた。タイ憲法裁判所は2021年、アーノンらが「国王を元首とする民主政体の転覆を図った。」と認定。この判決により、王室改革を求める活動はすべて、国家転覆を図る重罪となる可能性が強まった。アーノンは2020年の演説により不敬罪で投獄された。アーノンはこれまでの2件以外に、10件以上の不敬罪違反で訴追されている。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。 昨年05月の議会下院(定数500)総選挙では、不敬罪の改正廃止を訴えるカウクライ党が151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になったが、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)や下院の旧与党陣営が不敬罪廃止に強く反発し、カウクライ党は野党に追いやられた。昨年12月には、カウクライ党所属のラチャノック下院議員(29)が、王室を批判するツイートをリツイートしたとして、刑事裁から不敬罪で禁錮6年の実刑判決を受けた。 |
01月18日(木) | 禁錮1年を言い渡されたタクシンが警察病院特別室に入院しながら服役していることに対し、歯に衣着せぬ発言で知られるソムチャイ上院議員は、法務省矯正局が「タクシンは自宅で残りの刑期を全うすることが可能。」と発表し仮釈放の可能性に言及したことを強く批判。「司法が捻じ曲げられかねない。」と警告。 上院人権・市民的自由・消費者保護委員会の委員長を務める同議員によれば、刑務所を所管する矯正局は昨年12月、一定条件に合致する受刑者は刑務所外で服役できるなどとする新規則を発表したが、詳細が発表されておらず、「仮釈放は、刑期を6ヶ月以上あるいは刑期の少なくとも3分1を全うした受刑者に限る。」とする矯正法の規定が適用されるか否かも不明とのこと。 同議員は、「新規則のもとでタクシンの早期釈放が可能になれば、司法への信頼が揺るぎかねない。司法制度を捻じ曲げてはいけない。」とも述べている。 |
01月24日(水) | 議会下院(定数500)第1党で野党のカウクライ党(前進党)のピター・リムチャルーンラット(43)前党首が、「国会議員がメディア会社の株式を所有することを禁じる憲法規定に違反した。」として、タイ選挙委員会に訴えられた裁判で、タイ憲法裁判所は、「カウクライ党は昨年04月04日、所属議員の表を選挙管理委員会に提出した。ピターが株式を所有するメディア会社が2007年03月07日時点で事業を停止していた。財務諸表によると、メディア事業からの収入は無く、違憲性は無いと判断した。」として、訴えを退けた。 ピターは2007年に事業を停止した有料テレビ会社ITVの株式4万2000株を父親から相続していた。判決を受け、ピターは昨年07月19日に停止された下院議員資格を回復する。 ただ、カウクライ党は、国王批判に重罰を科す不敬罪の改正廃止を掲げたことで、「国王を元首とする民主政体の転覆を図った。」として王党派弁護士から訴えられ、今月31日に憲法裁が判決を下す。判決次第では、カウクライ党の解党、ピターら党幹部の参政権停止に繋がる恐れがある。 カウクライ党は昨年05月に行われた下院総選挙で151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった。同じ旧野党陣営で141議席(同27.7%)を獲得したタクシン派のプア・タイ党と同盟を組み、小政党6党を加えて下院で過半数の312議席を確保。07月に行われた上下両院合同会議での首相指名選挙でピターを擁立した。しかし、不敬罪の改正廃止を掲げるカウクライ党に対し、下院の旧与党陣営とプラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)が強く反発し、ピターの得票は324票と、首相選出に必要な376票に届かなかった。国会で膠着状態が続く中で、ピターの下院議員資格が停止されると、プア・タイ党はカウクライ党との同盟を解き、旧与党陣営の中核3党を含む10党と連立を組み、下院で314議席を確保。「不敬罪に手を付けない。」と約束して上院の支持も取り付けた。08月に行われた2回目の首相指名選挙では、プア・タイ党所属の元実業家、セーター・タウィーシン(61)が賛成482票、反対165票、棄権81票で第30代のタイ首相に選出された。 ピターは今回のメディア企業株問題などにより09月に党首を辞任。その後の党大会でチャイタワットが党首に選ばれた。このため、「メディア株問題で無罪なら、ピターが党首に返り咲く。」との見方も出ているが、ピターは報道陣に対し、「カウクライ党で党首交代を話し合う予定はない。」と述べている。 ピターは奨学金を得て米ハーバード大学の経営学と公共政策の修士号を取得した。実家の食品関連の企業を経営するなど実業家の経験もある。女優と結婚して女児を設けるが、その後、離婚した。清新なイメージと甘い顔立ち、鋭い舌鋒で、特に若年層に絶大な人気を誇る。 |
01月30日(火) | タイ下院軍事委員会の委員で野党カウクライ党所属のチラット議員が、プラユット前首相が現在居住している陸軍施設内の住宅を視察するよう求めているが、同議員に突然、兵役忌避疑惑が持ち上がった。これについては、「チラット議員の動きを封じてプラユット前首相を擁護しようとする国軍の仕返し。」といった見方も出ている。しかし、スティン国防相は、「兵役忌避疑惑とプラユット前首相の住宅視察は別個の話で関連性はない。」と述べ、国軍による仕返し説を否定した。 現在枢密顧問官を務めるプラユット前首相は元陸軍司令官で、首相時代も公邸でなく陸軍の住宅に住み、現在も同じ住宅に住み続けている。これを問題視したチラット議員が「住宅を訪れてプラユット前首相の暮らしぶりを確かめたい。」と言い出すに至った。 一方、「兵役を免除された。」と説明しているチラット議員について、国軍の担当者は01月29日、「チラット議員の兵役免除に関連する文書が国軍には見当たらない。」と指摘。これに対し同議員は、「兵役忌避でなく兵役免除である。」と強く反論している。スティン国防相は、「チラット議員は悪いことをしていないのなら何も心配する必要はない。」と述べ、同議員が要求しているプラユット前首相の住宅視察に関しては「誰もが検査対象となり得るが、問題なのはそれが適切かどうかだ。」と話している。 |
01月31日(水) | タイ憲法裁判所は、議会下院第1党で野党のカウクライ党が昨年05月の下院選で刑法第112条(王族に対する不敬罪)の改正を公約にした選挙運動について、「国王を元首とする民主政体の転覆を図るもので、違憲。」とする判断を下し、カウクライ党に対し、不敬罪の廃止改正を目指す全ての活動を停止するよう命じた。9人の憲法裁判所判事は、ピターとカウクライ党の選挙活動について、「立憲君主制の打倒を目指すことに等しい。」とし、満場一致で憲法第49条に違反すると判断。ピターとカウクライ党に対し、演説や印刷物などで刑法第112条の改正を求めることを禁止した。 カウクライ党と敵対する王党派は今回の判決を元に、選挙委員会を通じて、カウクライ党の解党とピター前党首ら党幹部の参政権剥奪を憲法裁に申し立てる見通し。タイの憲法裁と最高裁、軍は王党派の強い影響下にあり、カウクライ党は解党され、ピター前党首らは参政権が10年間剥奪される可能性が強まった。 判決について、ピター前党首らは「民主主義、国民の権利と自由に大きな影響を与える。」、「王室に関係する政治抗争を国会を通じて解決する機会を奪うものだ。」などと批判。アナコット・マイ党元党首タナートンは、判決前にインタビューに応じ、「刑法第112条は、神ではなく人間が草案した法律で、改正は可能であるはずだ。」と述べた。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。タクシン政権(2001〜2006年)を追放した2006年の軍事クーデター以降、王党派と民主派の対立が強まり、不敬罪で訴追、投獄される人が急増した。国際人権連盟(FIDH)によると、2021年11月30日〜2023年10月30日に不敬罪で訴追され1審で有罪判決を受けた者は79人で、最も長い刑期は28年だった。 カウクライ党の前身はプラユット軍事政権(2014~2019年)下の2018年に設立されたアナコット・マイ党。同党は王室改革、不敬罪の改正、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、軍政が作成施行した民主主義を制限する内容の現行憲法の改正などを訴えて、2019年03月に8年ぶりに実施された下院(定数500)選で81議席を獲得し、第3党に躍り出た。2019年10月には、2連隊の指揮権と予算をタイ陸軍からワチラロンコーン国王に移管する緊急勅令の国会採決で唯一反対票を投じた。2020年11月、党首のタナートンが下院選に立候補した際にメディア会社の株式を保有していたことが選挙法違反だとして、憲法裁がタナートンの下院議員資格を剥奪。翌2020年02月、アナコット・マイ党が下院選の際にタナートンから1億9120万Bを借り入れたことが1個人からの多額の政治献金を禁じた政党法違反にあたるとして、憲法裁が同党を解党し、タナートンら党幹部16人の参政権を10年間停止した。 アナコット・マイ党の支持勢力が新たに立ち上げたカウクライ党は昨年05月の下院選で、不敬罪の廃止改正などを掲げ、151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった。しかし、プラユット軍政が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)と下院の旧与党陣営が不敬罪の廃止改正に強く反発し、カウクライ党による政権樹立を阻止。カウクライ党と同じ旧野党陣営で141議席(比例代表の得票率27.7%)を獲得したタクシン派のプア・タイ党が旧敵である王党派と手を組み、政権を発足させた。 |
在タイ日本大使館によると、01日午後04時頃から、クルングテープ都内サトン通のビルマ大使館前で、3年前にビルマで起きた軍事クーデターに抗議する集会が行われる見込み。 在タイ日本大使館はタイに滞在中の日本人に対し、集会現場に近づかないよう呼びかけている。現場周辺では交通渋滞、交通規制も予想される。 ビルマでは2020年11月に総選挙が実施され、アウンサンスーチー国家最高顧問兼外相率いる国民民主連盟(NLD)が勝利した。選挙で大敗したビルマ軍は2021年02月01日にクーデターを起こし、アウンサンスーチー最高顧問ら政権幹部の身柄を拘束し、実権を掌握。その後、クーデターに抗議する市民らを武力で弾圧し、これまでに数千人を殺害したとされる。少数民族の支配地域にもアウンサンスーチー最高顧問が始めた軍事的圧力を強め、北部、東部などでビルマ軍と少数民族の戦闘が続いている。 | |
02月01日(木) | 憲法裁判所が01月31日、「不敬罪を規定した刑法112条の改正を通じて立憲君主制転覆を試みた。」として最大野党カウクライ党とピター同党前党首を有罪としたことを受け、政治活動家のルアンクライは、中央選挙管理委員会に対し、政党法92条に基づき同党解党を憲法裁に求める手続きを執るよう請求。 ルアンクライによれば、「中央選管には、同党役員の公民権10年停止を憲法裁に求めるようことも併せて請求した。」 |
02月02日(金) | 最大野党カウクライ党のチラット議員に徴兵忌避疑惑が浮上している問題で、タイ陸軍領土防衛司令部(TDC)の担当者は、同議員が徴兵忌避でなく徴兵免除であることの証拠としてマスコミに示した文書が本物との確認ができていないことから、詳しい調査が必要との見方を示した。 TDCの担当者によれば、「チラット議員が実際に徴兵免除になっていたのであれば、それを示す控えなどが軍に残っているはずだが、今のところ見つかっていない。」 この件については、下院軍事委員会の委員である同議員がプラユット前首相(元陸軍司令官)が未だに陸軍施設内の住宅に居住していることから同住宅の視察を求めたことに対する軍側の嫌がらせとの見方が支配的。 ただ、TDCの担当者は、「チラット議員の徴兵忌避疑惑は政治的なものでなく、前進党の信用失墜などを狙ったものでもない。」と明言。 |
憲法裁判所が、01月31日「不敬罪を規定した刑法112条の改正を通じて立憲君主制打倒を試みた。」として最大野党カウクライ党とピター同党前党首に有罪を言い渡したのを受け、ティーラユット弁護士が、刑法112条の改正案提出に署名・賛同したピター前党首を含む同党議員44人について、国家汚職制圧委員会(NACC)に対し、現職議員が守るべき倫理規定を遵守しているかどうかを調査するよう要求。 同弁護士によれば、法律では、「現職議員は君主擁護などの倫理規定を遵守しなければならない。」と規定されており、また、憲法235条では、「NACCは現職議員による深刻な倫理規定違反が認められた場合、当該議員を最高裁判所に提訴しなければならない。」と規定している。 今回の提訴に伴い議員資格は停止され、また、有罪となった場合は上下両院議員選挙や地方選挙に立候補する権利が恒久的に停止される。また、最高裁の判断で10年間の投票権停止とすることも可能。 | |
02月05日(月) | 2019年に中央選挙管理委員会が「政党法違反があった。」として当時の野党アナコット・マイ党の解党を求める手続きを執ったことに反対する大規模な抗議デモが同年12月14日にクルングテープで行われた問題で、パトゥムワン区裁判所は、この違法なデモを呼びかけたタナトーン同党党首(当時)や最大野党カウクライ党のチーフアドバイザーを務めるピター同党前党首など被告7人に対し、禁錮4ヶ月、執行猶予2年の有罪判決を言い渡した。 このデモは2014年05月の軍事クーデター以降で最大の抗議デモだった。ピター前党首らはこの判決を不服として控訴する意向。 |
02月06日(火) | プームプン・チッチョープ教育相(退役警察大将)が01月19日にクルングテープの教育省で駐タイ北鮮大使と会談し、「北朝鮮が自国の若者に規律と愛国心、国家指導者への敬意を教え込んだ。」などと称賛したことが明らかになり、物議を醸している。教育相は「学生に規律を植え付けるために北朝鮮から支援を得られればうれしい。」、「機会があれば北鮮を訪問したい。」とも述べた。 国際的人権NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は北朝鮮を金正恩総書記を元首とする独裁政権の下で国民が抑圧されている国の1つとしているが、プームプン・チッチョープ教育相は大使に対し、北鮮における国民の愛国心と総書記に対する国民の忠誠心を高く評価し、「『タイ教育省は北朝鮮から教育面の支援を受けたい。』などと伝えた。」 これに対し、ネット上では、「絶望的」「、タイは北朝鮮のような国になりたいというのか。」、「北鮮の大使と会うこと自体信じられない」、「3年ぐらい北鮮に行ってきたらどうだ」といった批判的見解や「傑作」、「この2ヶ国は兄弟。」などと揶揄が殺到している。 |
タイ法務省矯正局の関係筋によれば、「タクシンが近く仮釈放になる可能性がある。」という。タクシンは昨年08月22日に15年ぶりに帰国し、その日のうちに最高裁判所で首相在任中の汚職などの罪で禁錮8年を言い渡されたが、間もなくして恩赦で禁錮1年に減刑された。タクシンは警察病院の特別室に入院する形で服役しているが、02月中に刑期の半分が経過することになる。 同筋によれば、「仮釈放には通常の仮釈放と特別仮釈放があり、タクシンは特別仮釈放として放免される可能性がある。」という。特別仮釈放が適用される受刑者は、70歳以上もしくは刑期の3分の1以上を経過した重病者か身障者となっている。 また、検察庁によれば、「タクシンは2016年の言動で不敬容疑を掛けられており、裁判で有罪となれば、状況は変わることになるが、この件でタクシンを起訴するか否かは検事総長が決めるになる。」 | |
02月09日(金) | タクシンの次女で、中核与党プア・タイ党党首のペートンターン(37)はこの程、「タクシンが02月18日に仮釈放になるのを期待している。」と述べた。この発言は、法務省矯正局関係筋が「タクシンは仮釈放の適用条件を満たしている。矯正局は仮釈放になる受刑者の名簿を作成している。」と伝えてきたことに伴うもの。 ただ、ペートンターン党首は、「父の名前が名簿にあるかどうかわからない。法務省からは何も連絡がない。」と話している。 仮釈放は法務相の承認を得て決まることになるが、タウィー法相は、「仮釈放の対象者名簿は月曜日(12日)に私のもとに届く見通し。」 一方、検察庁のプラユット報道官は、「タクシンは2015年05月21日に南鮮の漢城を訪れた際に不敬発言をしたとして翌2016年に訴えられている。不敬容疑でタクシンを起訴するか否かは検事総長の判断次第。」と説明。 |
02月10日(土)朝 | クルングテープ中心部サイアム・スクエアー近くのスカイウォークで、立憲君主制を支持する集団と反対するの集団の男性数人が殴り合う騒ぎがあった。。スカイウォークは高架電車(BTSスカイトレイン)のチットロム駅からサイアム駅まで高架線に併走して設けられた1.5㎞の道路。現場にいた警官らが間に入り、何人かが暴力のため軽傷を負う事態で済んだ。 反対派の女活動家(20)が乗った車が02月04日、女がワチラロンコーン国王(71)の妹であるシリントン王女(68)の乗った車列に警笛を鳴らしたり、車列の中に割り込もうとしたりして、これを阻止しようとした警備の警官と活動家らが激しく口論したことに端を発するもの。 この活動家の女(20)が「04日の出来事について人々の意見を聞きたい。」とネットを通じて集合の時刻と場所を予告したことから、支持派もその場所に集まって反対派と衝突することになった。シリントン王女(68)の乗った車列に警笛を鳴らした件について取材陣に釈明していた際に、立憲君主制を支持派の男性が近くにいた反対派の男性に殴りかかり、乱闘が勃発した。 この活動家の女(20)は過去に王族の車列について世論調査を実施したことで不敬罪に問われている。 タイでは王族ーの車列が通行する際、周辺一帯が通行止めとなる。今回の衝突を受けて、トーサク警察庁長官は、「王室関係者の乗った車列については最高度の警備体制を敷く必要がある。」と強調した。 |
02月12日(月) | 禁錮1年を言い渡され警察病院特別室に入院する形で服役しているタクシンの02月中の仮釈放の可能性が取り沙汰されていることから、市民団体「タイ改革のための学生・市民ネットワーク」の指導者であるピチットなど複数人が法務省前に集まり、タクシンの早期釈放への反対を表明し、抗議文を読み上げた。 タクシンは15年ぶりに帰国した昨年08月22日に首相在任中の汚職などの罪で禁錮8年を言い渡され収監されたものの、すぐに体調不良を訴え23日未明、警察病院に緊急搬送。しばらくして恩赦で禁錮1年に減刑された。 抗議文によれば、「タクシンは実際には1日も刑務所で過ごしておらず、名ばかりの受刑者。タクシンは他の受刑者と同じ扱いを受けるべきなのに役人の陰謀によって特別扱いを受けている。ピチットによれば、「タクシンだけに警察病院の特別室での服役が許されているのを快く思っていない人は少なくないため、今後多くの人が抗議に立ち上がることが予想される。」 |
タイ保健省が違法薬物の所持について覚醒剤の場合5錠に満たない場合は処罰対象から除外されることなどを決め、これが02月09日に官報で発表された。しかし、セーター首相は、「政府として見直す用意がある。」とするなど不満を露わにした。この首相発言は「違法薬物所持の処罰基準が緩すぎる。このままではタイは違法薬物だらけになってしまう。」といった批判意見が噴出したことによるもの。セーター首相はまた、「違法薬物は5錠であろうと1錠であろうと所持すべきではない。だが、保健省の新しい政策が有効かどうかを見極める必要がある。」と述べ、「しばらく様子を見る必要がある。」との考えも示している。首相はさらに、「政府が違法薬物が国が直面している大問題の1つである。」と認識し、その解決に向けて努力を続けていることを力説。/TD> | |
02月04日に高速道路上で女性活動家らの乗った車が警笛を鳴らし、シリントン王女殿下の乗った車列を妨害し割り込もうとしたことから、これを阻止しようとした警察官と活動家らが激しく口論するという出来事が起きた。 この騒動を受け、トーサク警察庁長官は、「車列を妨害しようとした者は今週中に正式に罪に問われることになろう。」と述べた。この女性活動家(20)は、反王制グループ「タルワン(王宮に穴を開けろ)」の構成員で、2年程前から活動を続けており、これまでに不敬容疑で逮捕されたことがある。昨年初めには長期にわたりハンガーストライキを決行してマスコミに大きく取り上げられた。 トーサク長官は「若い活動家たちは自分たちだけの判断で行動しているのではなく、背後に支持者やアドバイザーがいると警察は考えている。」との見方を示した。一方、セーター首相は、反王制派が目立った動きを見せていることから王制支持派の反発が今後拡大することが懸念されるため、「王族の方々の警護を最高水準に維持することが政府の最優先課題。」と述べ、「反王制派に騒ぎを起こす隙を与えてはならない。」と強調。 | |
02月13日(火) | セーター首相は、「タクシンが法に従って間もなく正式に仮釈放になる。」と述べた。タウィー法相によれば、タクシンは17日か18日に仮釈放となる見通し。セーター首相は、「タクシンは釈放された時点で普通の市民に戻ることになる。彼が行ったこと(汚職など)は過去のこと。彼は法のもとで罪を償っており、仮釈放の条件もすべて満たしている。」タウィー法相によれば、「タクシンは74歳と高齢で重病なので、条件を満たし仮釈放になる。」仮釈放委員会は検討の結果、タクシンを含む受刑者930人の仮釈放を承認している。 仮釈放条件は刑期の3分の1以上が経過していることであるが、その3分の1が6ヶ月に満たない場合は6ヶ月以上経過していることとなっている。昨年08月22日に収監されたタクシンの場合、刑期は1年で、その3分の1は4ヶ月となり、6ヶ月に満たない。このため刑期が6ヶ月経過した時点で仮釈放の対象となる。 |
02月04日にクルングテープ都内の高速道路上で活動家の男女2人が乗った車が警笛を鳴らして、王族の乗った車列を妨害しようとしたり、車列に割り込もうとしたりして、これを阻止しようとした警備陣と激しく口論したことを受け、警察当局は、この2人、ターンタワン(22)♀とナタノン♂を治安妨害などの疑いで逮捕。取り調べのため都内ディンデン警察署に連行した。同署は2回にわたり2人に出頭を求めていたが、2人の代理人弁護士が、「2人はともに学生で授業に出なければならない。」との理由で、出頭を02月20日まで延期するよう要求した。これに対し警察は、「授業に出席した後に出頭できるはず。」としてこれを却下。令状を取り2人の逮捕に踏み切った。 | |
02月14日(水)午前 | タウィー・ソッドソン法務相は、「仮釈放を検討する受刑者645人の表を受け取り、その内930人の釈放と自宅軟禁に同意した。」と述べた。汚職罪で収監中のタクシン・チナワットも表に含まれていると見られ、近く仮釈放される見込み。 法務省矯正局の小委員会が承認した仮釈放表に、タクシンの氏名が追加されていた。関係者によると、「タクシンは1年の刑期の半分を過ぎたため、小委員会は仮釈放の資格があると見做した。」という。釈放日は確認できていない。 タウィー法務相は、「タクシンは70歳以上の高齢者および闘病中のため、特別仮釈放の対象となると述べ、6ヶ月間の懲役を終え次第、自動的に仮釈放が認められるだろう。」と語った。 2006年09月の軍事クーデター後、タクシンは15年間海外へ亡命。昨年08月22日にタイへ帰国し、複数の汚職事件で懲役8年の実刑判決を受けた。刑務所に移送された同日深夜、原因不明の症状で警察病院に救急搬送され、現在も入院中。タクシンの勾留日数は、昨年08月22日から180日となり、02月18日に刑期の半分を終える。 一方で反対派は、「タクシンが警察病院に入院して1晩も刑務所で過ごしていないため、仮釈放の資格は有していない。」と主張している。 タクシンは正式な執行猶予許可があるため、電子監視(EM)ブレスレットを装着する必要はない。」という。 |
タイ法務省矯正局によれば、仮釈放の受刑者には監視のために信号を発する足輪か腕輪を着けさせることになっているが、間もなく仮釈放になるタクシンはこのような電子監視(EM)デバイスの装着が免除される見通し。 法務省矯正局のモントリー副局長は、「EMデバイスの装着は仮釈放委員会が決定することになるが、重病の高齢者については再犯の可能性が低いので装着が免除されることが多い。」と説明。タクシンは「74歳と高齢で重病でもある。」とされている。 また、モントリー副局長によれば、「仮釈放になった受刑者はその後4ヶ月間は毎月、それ以降は2カ月に1回、保護観察所に行って届け出を行う必要があるものの、仮釈放者が病気の場合は保護観察所の職員が仮釈放者の居所に出向き、逃亡していないことを確認することになる。」 | |
王族の乗った車列への妨害行為や治安妨害の疑いで02月13日に逮捕された活動家の男女2人について、刑事裁判所は、さらに12日間の勾留を認めたが、保釈の請求に関しては却下。 警察によれば、反王制グループ「タルワン(王宮に穴を開けろ)」に所属するターンタワン(22)♀とナタノン(23)♂は4日、車に乗ってクルングテープの高速道路を移動中に国王陛下の妹君、シリントーン王女殿下の乗られた車列に対し、運転席のナタノンが警笛を鳴らしたうえ、警備車両を追い越そうとしたもので、これを警備陣が阻止しようとした際、助手席のターンタワンが警備の警察官と激しく口論した。 2人の保釈は代理人弁護士が「2人はタイに永住しており、国外逃亡の恐れがない。」との理由で裁判所に請求したもの。 | |
02月15日(木) | タイ保健省が先頃、処罰免除の覚醒剤所持量を5錠までと決め、官報で発表したことが波紋を広げているが、麻薬制圧委員会事務局(ONCB)のパヌラット事務局長はこの程、ONCBが処罰免除の覚醒剤所持の上限量を3錠に引き下げることを検討する可能性を示した。 保健省の新しい規則では、覚醒剤の所持量が5錠以下か300㎎以下の場合は罪に問われず処罰はされないが、リハビリプログラムへの参加が義務付けられることになった。だが、これには、「覚醒剤が蔓延してしまう。」との批判意見が続出。セーター首相も保健省の新規則に難色を示していた。 同事務局長によれば、「この新規変更により、この先3ヶ月以内に違法薬物関連の逮捕者が増加するようであれば、ONCBは処罰免除の覚醒剤所持量の上限を現在の5錠から3錠に引き下げることを検討する予定。」 |
02月17日(土) | 首相在任中の不正行為で禁錮1年を言い渡された犯罪人であるタクシンが警察病院特別室に入院しながら服役していることについては以前から「特別扱い」との批判が出ているが、国家汚職制圧委員会(NACC)のニワッチャイ事務局長は、「矯正局と警察病院がタクシンを優待している。との訴えをNACCが受理したことを明らかに。 タクシンは「重病」と説明されているが、これについては各方面から疑問の声が上がっているが、関係当局は個人情報を理由に詳しい容体を明らかにしていない。 ニワッチャイ事務局長は、「我々は事実関係を調査する。矯正局と警察病院にも説明を求めているが、不正を働いた者がいるかどうかがはっきりするにはしばらく時間が掛かるだろう。」と述べている。 |
02月18日(日)早朝 | ![]() タクシンの仮釈放手続きや、禁止事項の伝達は早朝に行われた。タクシンの次女ペートーンタンは午前04時45分に車で自宅を出発し、05時06分に警察病院へ到着。06時09分に、ギプス姿のタクシンが病院から現れた。 タクシンは、刑法第112条(不敬罪)の容疑でも告発されており、「追加捜査には最低3ヶ月が必要だ。」という。 タクシンの仮釈放についてセーター首相は、「全て法律に従っており、仮釈放は合法である。今回の仮釈放でタイの政治が良くなれば、タイ国民にとっても喜ばしいこと。」と述べた。 タクシンは海外逃亡していたが、タクシン派の政党が政権について、2023年08月22日に15年ぶりにプライベートジェットで帰国し、裁判所に移送され、裁判所権力乱用などで禁錮8年を宣告された。そのままクルングテープ特別刑務所に連行されたが、数時間後、健康問題を理由に警察病院にに身柄が移送され、以来、同病院で優雅な特別室暮らしをしていた。「実際の健康状態については、刑務所ではなく病院で過ごすための仮病ではないか。」という見方が出ている。昨年09月にワチラロンコーン国王(71)による恩赦で刑期が1年に短縮され、今回、「仮釈放の条件を満たした。」して、わずか6ヶ月で仮釈放が認められた。早期に釈放されたことで、特権お特別扱いでに対して批判の声が上がっている。 タイでは昨年05月に総選挙があり、長年対立してきたタクシン派と王党派が連立政権を組むことで合意。タクシンが帰国した08月22日に、プア・タイ党と王党派政党などの賛成で、プア・タイ党のセーター・タウィーシーン(62)が首相に選出された。こうした経緯から、タクシンの帰国と恩赦、仮釈放は王党派とプア・タイ党の連立政権樹立の取引の一部と見られている。<セーター政権の第2党、プームチャイ・タイ党党首のアヌティン・チャンウィラクン副首相兼内相(57)は18日、「元ボス」であるタクシンの健康の回復を待って、タクシンに面会する考えを示し、「政府の多くの人がタクシンに助言を求めるだろう。」と述べた。アヌティンはタクシン政権(2001〜2006年)で閣僚を務めた。 王党派は2005年から、タクシンが王室の権威に挑戦しているなどとして、タクシン派との対立姿勢を鮮明にした。以来、2006年と2014年の軍事クーデター、司法によるタクシン派政党の解党などで、選挙に強いタクシン派政権を3度、崩壊させ、2014年~2023年まではプラユット元陸軍司令官率いる事実上の軍事政権で国を支配した。しかし、2023年の総選挙では、王室改革、不敬罪の改正廃止などを掲げる民主派政党、カウクライ(前進)党が躍進して第1党となり、時代と民意の変化が浮き彫りとなった。こうした中、王党派とタクシン派は政権と利権の保持のために手を握り、カウクライ党を排斥して、呉越同舟の政権を発足させた。 * タクシン・チナワット 1949年、チエンマイ生まれの客家系華僑。支那名は丘達新。警察士官学校を卒業後、米国に国費留学し、刑法学博士号を取得。帰国後、警察に勤務する傍ら、官公庁へのコンピューターリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職。その後、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手チン・グループを育て上げた。1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ、2001年の下院総選挙で大勝し首相。2005年の総選挙も圧勝、首相に再選された。王党派との対立が深まり、2006年09月の軍事クーデターで失脚し、国外亡命生活に入った。2023年05月の総選挙後、王党派とタクシン派が連立を組むことで合意し、タクシンは同08月、15年ぶりに帰国。裁判所で権力乱用などで禁錮8年を宣告されたが、健康問題を理由に警察病院に身柄が移送された。2024年02月18日、仮釈放され、警察病院からクルングテープ都内の自宅に帰宅した。米経済誌フォーブスがまとめた2023年版のタイ長者番付で、タクシンは資産総額約21億US$で13位だった。 |
在タイ日本国大使館によると2024年02月18日、クルングテープ都内の戦勝記念塔付近で不敬罪に関する反政府活動家の抗議集会が行われる予定。バンコクにおける抗議集会(2月18日17時) | |
最大野カウクライ党はタクシンが仮釈放となった18日、「病気とされる元首相の仮釈放が認められたが、多くの人が法律が公正に差別なく施行されたのか疑問に思っている。」とネット上に投稿した。 タクシンは昨年08月22日に収監された刑務所で夜になって体調不良を訴えて翌23日未明にバンコク中心部の警察病院の特別室に緊急搬送され、容体に関する詳しい説明がないまま180日に及ぶ入院を経て02月18日に仮釈放となった。 カウクライ党によれば、「政府からタクシンの病状に関する大まかな説明があり、仮釈放の条件も公開されているものの、多くの人が未だに法律を捩じ曲げた特別扱いがあったのではないかと疑っている。」 | |
02月19日(月) | 02月18日に仮釈放となったタクシンは、「2015年05月に訪問した南鮮漢城での取材訪問おいて不敬発言とコンピューター犯罪法違反があった。」とされている。このため、警察庁技術犯罪制圧課は、タクシンを検察庁に身柄訴権した。 その後、検察庁でアムナート検事総長が、「公正な扱いを望む。」とするタクシンの要請を受け入れ、新たな取り調べを行うことを決定し、タクシンは50万Bの保証金を支払って保釈となり帰宅が許され、04月10日午前09時に検察庁に出頭して検事総長の決定を聞くよう指示された。 不敬などの容疑に関しては、検察と警察が今年01月17日にタクシンに伝えていたが、元首相は容疑を否認。文書で「公正な扱いを望む。」と伝えていた。仮に不敬発言とコンピューター犯罪法違反で有罪となれば、それぞれの罪で3~15年の禁錮刑が科されることになる。 |
タクシンが02月18日に仮釈放されたことに伴い、「タクシンがタイの政治に影響力を行使する。」との見方が出ている。だが、プームタム副首相兼商務相は19日、「セーター首相が実権をしっかり掌握しており、引退したはずの者が表舞台にいる者を差し置いて影響力を行使することはない。」として「タクシンが院政を敷くのでは。」との憶測を否定。 セーター首相は中核与党プア・タイ党に所属しているが、同党はタクシン派の中核政党であり、以前から「事実上の党首はタクシン。」と言われてきた。現在タクシンの次女、ペートンターンが党首を務めている。 タクシン首相(当時)の右腕とされたプームタム副首相は、「タクシンに会いに行くのか?」との質問に、「タクシンを尊敬する者にとって彼に会い行きたいと思うのは自然なこと。私も彼を愛しており、会いに行きたい。彼とは何年も一緒に仕事をした仲。だが、まず彼には家族とともに過ごす時間を必要。そのうち機会があれば、会いに行きたい。」と返答。 | |
02月20日(火) | 02月18日に仮釈放されたタクシンに対し、法務省保護監察局の職員が、タクシンの自宅を訪れて仮釈放中にしなければならないことやしてはならないことを説明した。同局のモントリー副所長によれば、「仮釈放中の者は一定間隔で保護観察所に届け出をする必要があるものの、保護監察局はタクシンが病人であると認めており、同局の職員が毎月、タクシンに会って健康状態などを確認することになった。」 また、消息筋によれば、「予てより親交のあるカンボジアのフン・セン前首相が21日にタクシン元首相の自宅を訪ねる予定であることから、警察関係者がタクシン邸周辺の道路などを丹念に調べた。」 |
02月21日(水) | カンボジアのフン・セン前首相(72)が、午前10時30分にプライベートジェットで日帰りでタイを訪問し、午前11時頃にクルングテープ都内のタクシン(74)の自宅を訪問し、タクシン、タクシンの次女でタイの最大与党プア・タイ党々首のペートーンターン(37)らと昼食を共にした。タクシンが今月18日の仮釈放後に外国の要人と会うのはフン・センが初めて。報道によると、フン・センは、タクシンと一緒に昼食を取るなど約2時間滞在。午後01時にタクシンの自宅を出発し、帰国の途に就いた。昼食の献立は、スパンブリー名物の焼き海老など、フン・センが好むタイ料理を中心に用意。タクシンの次女で、タイ貢献党党首のペートンターンも同席した。 フン・センは自身のフェイスブックに、タクシンとの2人の写真などを投稿。「我々は兄弟だ。」と投稿。フン・センはフェイスブックで、「療養中のタクシンを訪問した。タクシンと私は兄弟だ。我々は首相経験者だが、政治の話はしなかった。32年間の思い出話で交流した。同席してくれたタクシンの末娘で、プア・タイ党党首のペートンターンを来月14~15日の日程でカンボジアに招待した。」などと投稿している。 フン・センによると、「両者は1992年に知り合い、良好な関係を築いてきた。タクシンは2006年のクーデターで失脚して事実上国外亡命した後も、度々カンボジアを訪れ、フン・センと会談していた。」タクシンは、現在カンボジアで君主の最高諮問機関である枢密院の議長を務めるフン・センとは以前から親交があり、事実上の亡命生活を送っていた2011年09月にもカンボジアを訪れ当時のフン・セン首相に会った。 面会に同席した、タクシンの次女で中核与党プア・タイ党党首を務めるペートンターンに対し、フン・センから「来月カンボジアを訪問してほしい。」との招請があった。フン・センはカンボジアからタイに飛行機で向かう自身の様子やタクシンと一緒の写真をネット上に投稿している。 公表されている写真のタクシンは仮釈放時と同じく首サポーターと右腕に腕つり用アームサポーターを付けていたが、その理由は報じられていない。司法省矯正当局と医師らは、タクシンの病状について具体的な言及は避けてきた。タクシンの次女、ペートンターンは、プア・タイ党の会合で、「出獄時にタクシンが首と腕に身に付けていたギプスは小道具ではなく、頚椎症と腱炎の治療用だ。」と述べた。またペートンターンは、タクシンが3回、武漢肺炎に罹患した影響で「衰弱している。」と語っている。 カンボジアでは昨年、フン・センの長男のフン・マネットがフン・センから首相を引き継いだ。フン・センがタクシン宅を訪問した21日には、三男のフン・マニが副首相に就任した。 |
02月23日(金) | 法務省矯正局のモントリー副局長は、仮釈放中のタクシンについて、「政治的な活動や助言を行うことができる。」と述べた。具体的には、「組織の役員を務めたり、政治的助言を行ったりすることは、受刑者の出所後の社会復帰を支援するという矯正局の方針に合致しており、問題はない。」 ただ、タクシンは現在、保釈中であるため、保釈が終わる今年08月末までは緊急時を除き、クルングテープから離れることなどが禁じられている。 |
02月24日(土)午後 | セーター首相兼財務相(62)は、先頃公用車に採用されたレクサスLM350hに乗車してクルングテープ都バンプラット区チャランサニットウォン通ソイ69のタクシン(74)宅を訪れ、昼食を共にしてタクシンと約2時間にわたり会談。タクシンが今月18日の仮釈放後にタイ政府高官と会うのは初めて。セーター首相は会談後、「健康について話し合った。政治の話はしていない。」、「タクシンは機嫌が良さそうだったが、退院したばかりで体はまだ弱っているようだった。」と述べた。一方、「タクシンがタイ国のためにどのような貢献ができるかなどは話題に上らなかった。」と言う。セーター首相はタクシンが事実上の党首とされる最大与党プア・タイ党所属。 なお、公用車のレクサスは販売価格が759万バーツ(約3187万円)。 * セーター・タウィーシン 1962年、クルングテープ生。父親はタイ陸軍士官、母親は華僑で金融、不動産、小売りなどの事業を手がけるチュートラクン(朱)財閥出身で、チュートラクン家、大手商業銀行カシコン銀行創業家の華人金融財閥ラムサム(伍)家などと縁戚関係にある。米クレアモント大学院大学で経営学修士号(MBA)を取得。1986年から米消費財大手プロクター&ギャンブル(P&G)のタイ法人に勤務した。1988年、チュートラクン家、ラムサム家などが出資する不動産デベロッパー、センシリに参加し、後に最高経営責任者(CEO)を務めた。センシリは1996年、タイ証券取引所(SET)に上場。2022年度業績は売上高349.7億B、最終利益43億B。セーターは2023年04月にセンシリのCEOを退任し、タクシンのプア・タイ党に参加。同年05月の総選挙で第2党となったプア・タイ党が連立政権を発足させ、08月にセーターが首相に就任。私生活では医者の女性と結婚し2男1女。。 |
02月27日(火) | 飲料大手レッドブル創業者の孫、ウォラユットが2012年09月にクルングテープ都内で高級車フェラーリを運転中に起こしたひき逃げ死亡事件に関連して、検察当局がソムヨット元警察庁長官や元次長検事(検事総長に次ぐ役職)など計8人を起訴する手続きを執ったことが02月27日にまでにわかった。 検察庁のプラユット報道官によれば、8人の起訴は国家汚職制圧委員会(NACC)の提言に基づいたもの。NACCは昨年09月、速度超過とひき逃げの罪に問われていたウォラユット容疑者を検察が2020年に不起訴としたことについて8人に責任があるとの判断を示していた。 2020年の不起訴決定時は「金持ちは人を殺しても無罪。」などの声が上がり、大きな社会的批判を招くとともに、レッドブル製品の不買運動に発展した。 |
中核与党プア・タイ党に隠然たる影響力を持つとされるタクシンが先頃仮釈放されたことで、タクシンの実質的政界復帰を見通す声が出ている。また、元首相の次女で同党党首のペートンターンの影響力が大きくなるとの見方もあり、一部では、セーター首相とタクシンの「2人首相」、あるいはペートンターン党首を加えた「3人首相」の統治体制となる可能性も取り沙汰されている。 ただ、セーター首相は、「国民の多くがどのように考えようとも私がタイの首相であり、首相は1人しかいない.」と強調。タクシンを自宅に訪ねる現職閣僚の動向が報じられていることについては、「閣僚の中にはとの付き合いが長い人もいるので、(面会に行くのは)気にしていない。」と述べた。 セーターは昨年05月の総選挙に伴う首相指名選挙にタクシン派プア・タイ党から首相指名選挙に出馬し、首相に選ばれたが、前身は不動産業に携わっていたビジネスマン。2022年に同党に入党したものの、総選挙には立候補しておらず、民間人として首相に就任している。 | |
03月03日(日) | セーター首相によれば、02月18日に仮釈放となったタクシンは、法務省矯正局が政治的活動も可能としているものの、「政府顧問に就任することに全く関心も示していない。」という。 セーター首相は、「先週クルングテープの自宅にタクシンを訪ねて話をしたが、彼は2017~2018年もタイを離れていたので、家族と過ごす時間を持ちながら健康が回復するのを待ちたいようだ。」と述べた。 セーター首相は昨年、ニューヨークを訪れた際、「タクシンは経済に明るいので、刑期が満了したら、政府顧問に採用することも可能。」と発言していた。 |
03月04日(月) | <タイ最高裁判所は、国外逃亡中のインラック・チナワット(56)(タクシンの妹)が首相在任中、政府の大型インフラ開発プロジェクト(総工費2兆B)を推進する予算2億4000万Bの 「タイ2022ロードショー」 計画の入札に関する発注において職権乱用の罪について、インラックと他の5人の共同被告人に対する刑事訴追を9対0の満場一致で棄却し、逮捕状の取り消しを命じた。国家汚職防止委員会から汚職容疑で起訴されていた。これによりインラックのタイ帰国が現実にまた一歩近づいた。 国家汚職防止委員会はインラックについて、「緊急性のない「ロードショー」事業を提案し、職権を乱用して予算を計上したと主張。首相官邸に約2億4000万Bの損害を与えた。」として訴追した。タイ最高裁判所は、「計画の落札者が特別な待遇を受けたことを証明する証拠がない。」という理由で、6人の被告を無罪にすることを全会一致で決定した。この告発は、国家腐敗防止委員会によってインラックと彼女の共同被告人に対して行われた。 政治政府政策分析研究所のタナポン所長によれば、「タクシンの早期解放を実現するため、仮釈放と刑務所外での服役に関する新規則を矯正局が発表したこともインラックの帰国にとって追い風になる。」 インラックは2014年05月のクーデターで軍事政権が誕生した後、複数の罪に問われ裁判に掛けられることになったが、17年半ば、裁判が行われている最中に密かに国外に脱出。それ以降タイに戻らず、実兄タクシンと同様、海外亡命生活を続けている。 タクシンは昨年08月に外国生活に終止符を打ち、15年ぶりにタイに帰国し、収監されることになった。この際、インラックはタクシンと帰国直前まで一緒だった。そのため、兄に続いてインラックも間もなくタイに帰国するとの憶測が出ている。 |
タクシンの次女であるペートンターン、プア・タイ党党首によれば、「タクシンは先祖の墓参りために生まれ故郷のチエンマイ県を訪れることを希望している。ただ、今のところ、具体的にいつ行くかなどは決めていない。」 ペートンターンによれば、「タクシンは昨年まで15年間タイを離れていたが、この間に最年長の姉が亡くなったが、まだ墓参りに行く機会がない。」タイでも支那の先祖祭の清明節に倣って春分後の期間に墓参りする「チェンメン」という行事があり、とりわけ政界や財界に多い支那系タイ人がこの期間に墓参りをする。 | |
憲法裁判所は今年01月末、最大野党「カウクライ党とピター同党前党首が不敬罪を規定した刑法112条の改正を通じて君主制転覆を試みた。」として有罪を言い渡したが、その後、中央選挙管理委員会には政党法92条に基づき同党解党を憲法裁に提訴するよう求める訴えが提出されている。 これについて、中央選管のイティポン委員長は、「手続きをどのように進めるかはまだ決まっていないが、長い時間が掛かることはないと説明。中央選管は現在、手続きの進め方を決めるべく、憲法裁の判決文および政党法の条文を調べているところだ。なお、判決の全文は02月29日に官報で発表されている。」 また、与党第2党プームチャイ・タイ党も政治献金に絡む違法行為のために解党処分となる可能性が取り沙汰されているが、イティポン委員長によれば、「中央委選管による手続きには30日以上掛かるだろう。」 | |
03月05日(火) | トラン県でスイス人男性(60)が、タイ人女性(58)に暴行を加えたとする事件が発生。タイ人女性(58)は鼻を骨折して顔が血塗れになるなど重傷。顔を腫らせ、入院することになった。2人は面識がなかった。タイ人女性(58)は神経疾患を発症し、しばらくの間治癒する必要があり、上手く歩けず、歩行補助器を使って歩行していたタイ人女性(58)にスイス人男性(60)がぶつかって口論になり、スイス人男性(60)がタイ人女性(58)を殴打し、床に投げつけたと見られる。警察は男を逮捕し、傷害容疑で取り調べている。 事件が発生したのは、トラン県にある有名スーパーマーケットの2階。タイ人女性の息子は、歩いてきたスイス男(60)にぶつけられて転びそうになったタイ人女性が「礼儀正しくしてください。 あなたはそうすべきです」と英語で言うと、スイス男性は激高して怒鳴った後にタイ人女性を4度殴り、立ち去ったと主張しています。さらにタイ人女性(58)がスイス人男に水筒を投げつけると、スイス人男はタイ人女性に対してさらなる暴行を加えた。 その後、警察官がスイス人男を尋問のために警察署に連行したが、スイス人男は証拠の提供を拒否。また、警察が防犯カメラの映像を調べたものの、確認が出来なかった。しかし、スーパーマーケットにいた数人が事件を目撃しており、証言する意向を示している。 スイス人男性は、合法的にタイに入国し、滞在していることがわかっている。 |
03月06日(水) | <ワチラロンコ―ン国王(71) (ラーマ10世) の次男で米国在住のワチャレーソーン・ウィワチャラウォン(วัชรเรศร วิวัชรวงศ์、Vacharaesorn Vivacharawongse、仇名: ターンオン(ท่านอ้น))(42)が06日来タイし
自身のフェイスブックに、スワンナプーム空港で撮影した写真を「約束通り帰ってきた。」と投稿。07日にはジーンズ姿でクルングテープ都内の繁華街サイアムスクエアを散策する動画を投稿。 ワチャレーソーンは2023年08月、27年ぶりにタイに帰国し大きな話題を呼んだ。12月04日にも父の日の祝賀会に参加するためタイを訪れ各地を訪問し、今回の03月06日に3度目のタイ帰国。ワチャレーソーンはソンクラーン(04月13日~15日)を祝うために帰国しており、04月までタイに滞在できるとのこと。また、次回のタイ訪問はまだ予定されていないものの、米国に住むワチラロンコ―ンの他の3人の息子もワチャレーソーンの行動に参加する予定。 ワチャレーソーンは母親で国王の2番目の妻だったスチャリニー・ウィワチャラウォン(61)、兄、弟2人とともに1996年にタイを離れ米国に亡命して、母、兄弟とともに王族の称号を失った。以来、米国で暮らし、弁護士として働いている。妹のシリワンナワリー王女(37)はタイで暮らし、王族の称号を保持している。/TD> |
03月07日(木) | タイ入国管理局の報道官は、「プーケットでタイ人女性医師(58)の背中を蹴って罵声を浴びせたデビッドと呼ばれるスイス人男(45)の、ビジネスビザの取り消しを06日夜に承認した。」と明らかに。このスイス人男は「グリーンエレファントサンクチュアリパーク」の経営者で海岸に住宅を所有している。 報道官は「デビッドの行動は国民にとって有害であり、平和と公共の安全の両方に危険を齎していると考えられることに我々は同意した。」と述べた。タイ入国管理局は、スイス人男(45)にビザの状態を通知し、プーケット入国管理局で勾留予定。 なお、入管によれば、男性はビザ取り消しについて処分の撤回を48時間以内に求めることが可能。また、ビザ取り消しで強制退去処分となるかどうかであるが、スイス人男(45)は現在、女医への暴行などの罪に問われており、その手続き次第とのこと。 その後、問題の踏み段が住宅の敷地内ではなく、階段は不法に設置されたことがわかり、公共の土地に設けられていることが判明。地元当局が住宅の管理会社に対応を要求した。その後、当局のさらなる調査で、住宅の木製階段およびラウンジ用スペースも公共の土地に設けられていることが判明し、当局は05日に問題の階段を重機を使って取り壊した。このため、プーケット県庁などから男性のビザ無効を求める声が上がっていた。 またスイス人男は、「足を滑らせてぶつかったのであり故意に蹴ったのではない。傷つける意図はなかった。」と言い訳したが、女性医師の知人のスマートフォンにはスイス人男(45)が口汚く女性医師らを罵る様子が撮影されていた。スイス人男(45)と妻はタラーン警察署への出頭が命じられ、容疑について説明を受けることになった。スイス人男とタイ人妻は03月01日、プーケット県庁を訪れて、暴行を認めて謝罪し、「不法侵入の支那旅行者と勘違いした。」などと弁明した。スイス人男(45)は暴行容疑で取り調べを受けている。スイス人男(45)に関しては、プーケット島内で乗用車を運転中に、緊急走行中の救急車に中指を突き立てたことも明らかに。このスイス人は昨年12月に救急車の運転手といざこざを起こしており、罰金合計5000バーツの支払いが命じられた。スイス人男はタラーン郡でSUVを運転して救急車の前に割り込んだ後、中指を立てて救急車の運転手に罵声を浴びせたことで、運転手もスイス人男に罵り返した。結果として、スイス人男には危険運転で4000B、侮辱で1000Bの罰金刑が、救急車の運転手にもなぜか侮辱で1000Bの罰金支払いが命じられた。 03月03日には、事件に不満を募らせた地元住民が現場の海岸に最初は100人ほどだったが、続々と集まり最終的に500人程が集まって、スイス人男(45)の国外追放とプライベートビーチの撤廃を訴えた。 プーケットで名義貸しが判明したのは59社だったが、そのうちの1社は先頃、タイ人女性医師を足蹴にしたとしてマスコミで大きく取り上げられたスイス人男とタイ人妻が経営する会社だった。 |
仮釈放されクルングテープ都内の自宅で過ごしているタクシンは、亡くなった親族に哀悼の意を表わすため、14日に故郷のチエンマイ県を訪問する。タクシンが帰国後、同地を訪問するのは初めて。 報道によると「タクシンは、14日午前07時30分に都内の祠を参拝した後、プライベートジェット機でチエンマイに向かう。メーリム郡のゴルフ場「サミット・グリーンバレー」内にある邸宅に滞在し、家族や親族らが訪問する。」という。タクシンの次女で、プア・タイ党のペートーンターン党首も合流する予定。タクシンと家族は翌15日、先祖の遺骨が安置されているサンカムペーン郡の寺院を訪問し、敬意を表わす儀式に参列する。タクシンは16日にクルングテープへ戻る予定。 また、セーター首相は15日夕方、大気汚染対策のためにチエンマイを訪問する予定で、タクシンと会談するとの憶測も流れている。 | |
03月08日(金) | <プーケット県では、「外国人が優遇されている。」との不満が地元民から出るような出来事がたびたび起きている。このため、地元警察はこのほど、警察がネットを通じて外国人関連の事件の捜査に尽力していることを説明し、「プーケット県民は警察を信用してほしい。」と訴えた。 捜査対象となっている事件は合計13件。内訳は、カトゥー郡パトンでのロシア人女2人逮捕、ルーマニア人1人逮捕、不法就労容疑の支那人男3人逮捕、タラーン郡で違法レンタカービジネスをしていたロシア人3人逮捕、不法滞在のオーストラリア人1人逮捕、違法大麻ショップを営んでいたロシア人男1人逮捕、不法就労容疑の英国人女1人とビルマ人女3人逮捕、両替店で労働許可証無しで通訳をしていたロシア人1人逮捕などとなっている。/TD> |
03月10日(日) | プーケット県タラーン郡の自宅前でタイ人女性医師に乱暴を働いたことから強い批判を受けていたスイス人男は、その代償としてタイ滞在許可が取り消されることになった.プーケット県のソポン知事はさらに、スイス人男が運営する観光施設「グリーン・エレファント・サンクチュアリー・パーク」に付与されている許可の取り消しを説明した。同パークは、保護された象が暮らす緑豊かな公園で、ガイドツアーに参加して餌やり体験や象との水浴びを楽しめることから観光客に人気があった。同知事は、「この象パークは法で定められた合法的な目的以外のために使われていることが判明した。運営許可は取り消しになる。」と明らかに。 このスイス人男は自身の名義で登録した拳銃1丁および象基金の所有物として登録されたライフル1丁の許可証を所持していたが、当局は「一般市民に危害が及ぶ恐れがある。」との理由でこの許可証を取り消している。 |
03月11日(月) | 昨年08月末に15年ぶりに帰国し収監されたタクシンへの政府の対応については以前から「特別扱い」といった批判が出ているが、キティサック上院議員はこの程、「上院が03月25日にこの件について討論することを予定している。」と明らかに。 タクシンはすでに仮釈放されクルングテープ都内の自宅で療養しているが、それまで警察病院の特別室に入院するという形で服役していた。タクシンの容体は個人情報に該当するとして公表されておらず、このような異例な形での服役が許された背景は不透明なままとなっている。 キティサック議員は、「討論に参加するのを決めた上院議員は全員が物議を醸している政府の対応に関して質問を行う準備ができているほか、名誉毀損で訴えられることを恐れていない。我々が間違ったことを見過ごせば、子供たちに何が正しくて何が正しくないかを教えることはできない。」と話している。 |
03月12日(火) | タイ選挙委員会は、議会下院(定数500)第1党で野党のカウクライ党(前進党)の解党を憲法裁判所に請求することを全会一致で決めた。 憲法裁は選挙委などと同様に、カウクライ党と対立する王党派の強い影響下にあるとされる。カウクライ党は憲法裁の命令で解党され、ピター前党首ら同党幹部は参政権が10年間剥奪される可能性が高い。所属議員は60日以内に他党に移籍しないと議員資格を失うことになる。 憲法裁は今年01月31日、カウクライ党が昨年05月の下院選で刑法第112条(王族に対する不敬罪)の改廃を選挙公約に掲げたことについて、「国王を元首とする民主政体の転覆を図るもの」で、違憲だとする判断を全会一致で下し、「立憲君主制の打倒を目指すことに等しい。」と述べていた。カウクライ党に対し、不敬罪の廃止改正を目指す全ての活動を停止するよう命じた。これを受け、王党派の活動家らが選挙委にカウクライ党の解党を憲法裁に請求するよう求めていた。 「タイの既存権力層はカウクライ党の擡頭を相当恐れている。」とされており、ソムチャイ元中央選管委員によれば、「憲法裁は解党請求について約2ヶ月かけて検討し05月に決定を下す見込みであるが、カウクライ党が喜ぶような判決が下る可能性は低い。」 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。タクシン政権(2001〜2006年)を打倒した2006年の軍事クーデター以降、王党派と民主派の対立が強まり、不敬罪で訴追、投獄される者が急増した。国際人権連盟(FIDH)によると、2021年11月30日〜2023年10月30日に不敬罪で訴追され一審で有罪判決を受けた被告は79人で、最も長い刑期は28年だった。 カウクライ党の前身はプラユット軍事政権(2014~2019年)下の2018年に設立されたアナコット・マイ党。同党は王室改革、不敬罪の改正、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、軍政が作成施行した民主主義を制限する内容の現行憲法の改正などを訴えて、2019年03月に8年ぶりに実施された下院選で81議席を獲得し、第3党に躍り出た。2019年10月には、2連隊の指揮権と予算をタイ陸軍からワチラロンコーン国王に移管する緊急勅令の国会採決で唯一反対票を投じた。2020年11月、「党首のタナートンが下院選に立候補した際にメディア会社の株式を保有していたことが選挙法違反として、憲法裁が同氏の下院議員資格を剥奪。翌2020年02月、アナコット・マイ党が下院選の際にタナートンから1億9120万Bを借り入れたことが1個人からの多額の政治献金を禁じた政党法違反に当たる。」として、憲法裁が同党を解党し、タナートンら党幹部16人の参政権を10年間停止した。 アナコット・マイ党の支持勢力が新たに立ち上げたカウクライ党は昨年05月の下院選で、不敬罪の廃止改正などを掲げ、151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった。しかし、プラユット軍政が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)と下院の旧与党陣営が不敬罪の廃止改正に強く反発し、カウクライ党による政権樹立を阻止。カウクライ党と同じ旧野党陣営で141議席(比例代表の得票率27.7%)を獲得したタクシン派のプア・タイ党が旧敵である王党派と手を組み、政権を発足させた。 |
03月13日(水) | 最大野党カウクライ党は、昨年09月に誕生した現政権の仕事ぶりについての討論を求める動議を下院に提出。チャイタワット同党党首は、「セーター政権は6ケ月前に議会で発表した主要政策の実現にまだ着手していない。今回の動議の提出はプラチャーティパット(民主)党など他の野党の賛同を得ている。」と説明。 動議を受け取ったワンムハマトノー国会議長(下院議長)によれば、「討論をいつ行うかは与党議員、野党議員、上院議員の幹部が協議して決めることになるが、04月09日に閉幕する今国会の会期中に討論は行われる。」 |
中央選挙管理委員会が最大野党カウクライ党の解党処分を憲法裁判所に請求するのを決めたことについては、「秘密裏に他の政党からカウクライ党解党を求めるよう中央選管に命令があった。」といった見方が強い。だが、中央選管のイティポン委員長は、「選管は法律に従ったまでである。」と述べ、政党からの指示に従ったとの見方を否定。同委員長によれば、「中央選管はカウクライ党が不敬罪を規定した刑法112条の改廃を求めたのは君主制転覆を試みたもので有罪という憲法裁判所の判断につして慎重に検討し、12日に全会一致で前進党の解党を憲法裁に求めることを決めた。」 | |
03月14日(木) | 02月18日に仮釈放となり自宅療養中のタクシン(74)が早朝、次女で中核与党プア・タイ党のペートンターン(37)党首らとともにクルングテープ都内のシティー・ピラー廟に参拝した。シティー・ピラー廟は、ワット・ヨターニミット寺院近くに位置する支那様式が特徴的な建物。同廟の支柱は、タイ人と支那人の友好の証とされ、支那旧正月の春節の前後約1ヶ月間に様々な行事が執り行われている。仮釈放直後は首と右腕にサポーターを付けていたが、参拝時のタクシンは首にサポーターを付けていただけで、足取りもしっかりしており、健康状態は改善した模様。タクシンはシティー・ピラー廟に30分弱滞在した後、ドンムアン空港からプライベートジェットで墓参のために生まれ故郷のチエンマイに向かい、友人、支持者らの出迎えを受けた。 タクシンがクルングテープからプライベートジェット機で午前09時28分にチエンマイ空港に到着すると、警察副司令官のスラチェートらが出迎えた。次女で最大与党プア・タイ党党首のペートーンターンらが同行した。17年ぶりに帰郷したタクシンはまず自身の首相在任中に建設されたロイヤルパーク・ラチャプルック花博記念公園を訪れた。スリン県やシーサケート県、東部チョンブリー県からも支援者(赤服)が応援に駆け付けた。チエンマイ到着後、貯水池の建設現場などを視察し、チエンマイ県知事から説明を受けた。 タクシンが設立したタイ・ラック・タイ党の元チエンマイ下院議員、プーディットも、仏像の贈り物を持参して公園に到着。タクシンの同行者は元首相のソムチャーイ・ウォンサワット元首相と妹のヤワパー・ウォンサワット、天然資源・環境省次官のチャトゥポン、チエンマイ県のニラット知事、農業組合省のタンマナット大臣らだという。 15日は有名寺院や市場を訪れ、老舗の食堂で昼食を捕る予定。その後、市内の墓地で先祖の墓参りをする。17日にクルングテープに戻る予定。 タクシンは昨年08月、15年に及ぶ事実上の国外亡命生活を終え帰国し、裁判所で権力乱用などで禁錮8年を宣告された。健康問題を理由に、刑務所ではなく警察病院に収容され、同月末、恩赦で刑期が1年に短縮された。先月18日、仮釈放された。仮釈放された際には、体調不良を訴えるためか、首にコルセット、右腕にアームスリングを着けていた。チエンマイ到着時は首に青いシャツとジーンズ、コルセットを嵌め、マスク、サングラスを着用していた。歩行などに不自由な様子はなく、以前に比べ一回り肥った。 タクシン支援者(赤服)らは15日、サンカムペーン郡の寺院で応援活動をする予定。 |
中央選挙管理委員会のイティポン委員長によれば、与党第2党「プームチャイ・タイ党の解党を憲法裁判所に求める手続きを要求する訴えが中央選管に提出された。訴えによれば、プラユット前政権下、憲法裁判所から職務停止命令を受けたサクサヤム運輸相(当時)が事実上所有する建設会社から同党は違法献金を受けていた。サクサヤムはプームチャイ・タイ党の幹事長を務めている。中央選管では現在、この容疑の裏付けのために作業部会が情報を収集しているところだ。」 同部会が十分な証拠を集めた場合、本委員会に報告され、同党の解党が憲法裁に請求されることになる。同党党首のアヌティン副首相兼内相は、「我党の解党を求める訴えがあったが、慌てる必要はない。『解党処分が下ることはない。』との確信はないが、党の法律専門家が無実を証明する準備に取りかかっている。」と述べた。 なお、最大野党カウクライ党についても中央選管に対し憲法裁に解党処分の手続きをとるよう求める訴えが提出されているが、こちらは解党になる可能性が高い。 | |
03月15日(金) | チエンマイ県を訪問中のタクシン・チナワットは現職首相のセーターと元首相のソムチャイと夕食会に参加した。 夕食会は、タクシンの義弟のソムチャイが主催し、同県メーリム郡にあるサミット・グリーンバレー・チエンマイ・カントリークラブ内にあるソムチャイの自宅には、セーター首相やプア・タイ党議員、親戚らが集まった。タクシンは午後06時14分、セーターは午後06時20分にソムチャイの自宅に到着。夕食会では、タクシンを中央に、セーターが右側、ソムチャイが左側に着席した。 ソムチャイは「今日は我々の夢が叶った。タクシンがタイに帰国し、皆が歓迎している。きょう集まった人は皆、タクシンを愛している。」と語った。セーター首相は会談後、「経済の専門家であるタクシンと、経済問題について助言を求め、タクシン政権時代の経済運営ついても話し合った。」と述べた。ソムチャイは、議員らの出席について、「政治的な会合ではない。」と主張。「政治的所属に関係なく、誰でも歓迎する。」と述べた。 |
03月16日(土) | 仮釈放中のタクシンが墓参のために訪れたチエンマイ県でセーター首相と夕食をともにしたことについて「タイには首相が2人いる。」と揶揄する声が上がっている。このため、セーター首相は、「経済の専門家として知られているタクシンに助言を求めた。タクシンが首相を務めていたときの経済運営についても話を聞いた。タクシンは非常に影響力のある人物で、その取り巻きには(政財界の)指導者や向上心に燃えている人が含まれる。」と説明するに至った。 また、この夕食会に同席したソムチャイ元首相(タクシンの義弟)は「夕食会は17年ぶりにチエンマイに戻ったタクシンを心から歓迎しようとしたもので、他意はない。」と説明している。 |
03月17日(日) | 最大野党カウクライ党が先頃、野党を代表して、「現政権誕生から現在までの政府の仕事ぶりに関する討論を行う。」との動議を提出した。カウクライ党が求めている討論は採決を伴わないもので、04月03日と04日に行われる予定。 |
03月18日(月) | タクシン(74)、タクシン派政党プアタイ党所属のセーター首相(62)、最大野党カウクライ党のピター前党首(43)、ワチラロンコン国王(71)の次男で米国在住のワチャレート(42)が相次いでチエンマイを訪れた。 タクシンは14〜16日、生まれ故郷であるチエンマイを17年ぶりに訪れ、先祖の墓参りや有名寺院の参拝、現地の友人との会食、政府プロジェクトの視察など多忙な日程をこなした。15日には視察でチエンマイを訪れたセーター首相、義弟のソムチャーイ元首相(76)らと夕食を共にした。 タクシンは昨年08月、15年に及ぶ事実上の国外亡命生活を終え帰国し、裁判所で権力乱用などで禁錮8年を宣告された。健康問題を理由に、刑務所ではなく警察病院に収容され、同月末、恩赦で刑期が1年に短縮された。先月18日、仮釈放された。仮釈放されて以降、体調不良を見せるため、人目に触れる場所ではいつも首にコルセットを嵌めていたが、セーター首相らとの会食ではコルセットを外し、いたって元気な様子だった。タクシンは翌16日、コルセットを外した状態で記者団の質問に応じ、「刑期を病院で過ごしたのは仮病ではないのか?}という質問に対し、「本当に病気だった。今は気分がいいから健康になった。」などと釈明した。 ピターは16、17日、北部の山火事の実情を視察するためとして、チエンマイを訪れた。 ワチャレートは18日、自身のフェイスブックにチエンマイ郊外の有名寺院の写真を投稿し、チエンマイを訪れていることを明らかに。ワチャレートは母親で国王の2番目の妻だったスチャリニー・ウィワチャラウォン(61)、兄、弟2人とともに1996年にタイを離れ、母、兄弟とともに王族の称号を失った。以来、米国で暮らし、弁護士として働いている。昨年08月、27年ぶりにタイに帰国し、12月にも再度来タイした。今回は03月上旬からタイを訪れている。 |
プア・タイ党のペートンターン党首は、カンボジアを訪問し、フン・セン元首と面会した。ペートーンターン氏はフン・センと夕食会に同席するなど、親睦を深めた。ペートンターンらはプライベートジェットでカンボジアの首都プノンペンに到着。空港では、フン・センの末息子であるフン・メニー副首相らの出迎えを受けた。その後、カンボジア国会議長チェム・イェップや、フン・センの長男であるフン・マネ首相を表敬訪問。2日間の訪問で、プア・タイ党とカンボジア人民党(CPP)の協力に焦点が当てられるという。 フン・センは先月、タイの自宅で療養中のペートンターンの父親であるタクシン・チナワットを訪問。ペートンターンをカンボジアに招待していた。 | |
タイ中央選挙管理委員会は、最大野党のカウクライ党に対する解散命令の検討を求める請願書を、電子申請を通じて憲法裁判所に提出した。サワン中央選管事務局長が解党請求の電子メールを憲法裁に送信した。憲法裁では毎週水曜日に定例会議が開かれており、20日の会議で解党請求を受理するか否かが協議される見通し。 選管による解党請求は、カウクライ党とピター前党首が昨年05月の総選挙の運動中に同党が不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げていたことが君主制転覆の試みとされ、今年に入り憲法裁から有罪判決を受けたことに伴うもの。この判決に基づき中央選管に憲法裁への同党解党の請求を求める訴えがあり、検討の末に中央選管は訴えを受け入れ憲法裁に解党請求することとなった。カウクライ党が解党となった場合、ピター前党首を含む同党幹部10人ほどが10年間の公民権停止処分を受ける見通し。 | |
最大野党カウクライ党の要求で下院では04月03~04日に政府の仕事ぶりに関する討論が行われる予定だが、中核与党プア・タイ党幹部のクルーマーニット議員は、「部外者であるタクシンのことを討論で取り上げるのは下院規則に反する。」と述べた。 タクシン派プア・タイ党の実質的な党首とされるタクシンについては、刑務所でなく警察病院の特別室で服役することが許されるなど「特別扱い」を非難する声が上がっており、野党議員も討論でこの件を取り上げる意向と見られる。 だが、クルーマーニット議員は、「プア・タイ党議員は討論でタクシンのことを取り上げるのを阻止し、これまでの経緯と下院規則についてのみ説明する。仮に虚偽の情報でタクシンを批判する者がいたら名誉毀損で訴える。」と強調。 | |
03月25日(月) | タナトーン、アナコット・マイ党党首はこの程、最大野党「カウクライ党が憲法裁判所によって解党処分となることは避けられない。」として、同党所属議員に対し、政党移籍の準備に入るよう呼びかけた。 アナコット・マイ党は、同党に「タナトーンが1億9000万Bを貸し付けたのは政党法に違反する。」として2020年に憲法裁から解党処分を受けている。 同氏はカウクライ党所属議員に対し、カウクライ党解党に備えて設立された政党に移る準備に入るよう呼び掛け。また、解党となれば、ピター、前党首を含む前進党幹部10人ほどは10年間の公民権停止となる見通しであることから、タナトーンは「これら幹部を今後も支援して行く。」と明言。 カウクライ党は、昨年05月の総選挙の運動中に不敬罪を規定した刑法112条改正を公約に掲げたことが君主制転覆の試みとされ憲法裁から有罪判決を受けているため、同裁判所が前進党解党の判決を下す可能性が高いとされている。/TD> |
03月26日(火)午後 | タクシン(74)は26日、タクシン派の中核与党プア・タイ党のクルングテープ都内の本部を訪れ、プア・タイ党の閣僚、党幹部、支持者らの歓迎を受けた。プア・タイ党はタクシンの次女のペートーンターン(37)が党首で、タクシンは事実上の党首と目される。今回の訪問は、さながら長く留守にしていた館の当主の帰還といった趣きで、タイのメディアで大きく報じられた。タクシン氏は昨年08月の帰国後、プア・タイ党所属のセーター首相兼財務相と2度会談するなど、実質的に政治活動を再開しており、今回の党本部訪問で、本格的な再始動を印象付けた形。 党本部には多くの主要幹部や議員、支持者らが、タクシン氏を迎えるために集まった。午後01時25分、タクシンの次女で党首のペートンターンがビルから現れると、5分後、黒のベントレーでニューペッブリ通のOAIビル(バーンカピ地区新ペッチャブリー通)に17年ぶりにやって来たタクシンは車から降りると、支持者たちが「私たちはタクシンを愛している。」と大合唱する中、歓迎の花を受け取るなどして大勢の支持者の中を進み、同ビル内のプア・タイ党本部に向かった。青いシャツにジーンズ、紺色のジャケット姿のタクシンはチエンマイ訪問時と違い、首にサポーターを装着していなかった。支持者らは、車から降りたタクシンを取り囲み、写真撮影を求めたり、花を手渡したりして歓迎した。タクシンは「元気ですか?歓迎してくれてありがとう。」と支持者らに叫んだ。本部では党幹部らが出迎え、ペートンターン党首が党首室に案内した。タクシンは午後03時16分に同ビルを後にした。同ビルは、クーデターの発生でタクシン政権が崩壊した2006年09月19日まで、タクシンが設立したタイ・ラック・タイ党の本部だった。 その後、党本部に入ったタクシンは、国王の肖像画に敬意を表し、同党議員らと面会した。ペートンターン党首は、「父に会えて多くの人が喜んでいる。」と語り、「タクシンが今後も時々、党本部を訪問するだろう。」と述べた。今回の党本部訪問については、「タクシンが党を自分の影響下に置いてがっちり掌握しようしたもの。」との見方が出ていることから、ペートンターン党首が、「父は党を制御しようなどとは考えていない。我々は久しぶりに家に戻ったお年寄りのように父を歓迎したに過ぎない。」と釈明。 「タクシンがプア・タイ党に影響を与えているか?」と質問されると、「助言だけだ。」と答えた。 また、セーター首相は、「タクシンは今のところ政府顧問への就任に何ら関心を示していない。」 タクシンは1949年、チエンマイ生まれの客家系華僑、丘達新。警察に勤務する傍ら、官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職し、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手チン・グループを育て上げた。1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばらまき政策を掲げ、2001年の下院総選挙で大勝し首相。2005年の総選挙も圧勝、首相に再選された。再選で強い権力を手にし、王室の権威に挑戦する姿勢をみせたとされ、王党派との対立が深まった。2006年09月の軍事クーデターで失脚し、2008年から事実上の国外亡命生活に入った。2023年05月の総選挙後、王党派とタクシン派が連立を組むことで合意し、同年08月、15年ぶりに帰国。帰国当日に、裁判所で権力乱用などで禁錮8年を宣告されたが、健康問題を理由に、刑務所ではなく警察病院に収容された。同月末、恩赦で刑期が1年に短縮され、先月18日、仮釈放された。王党派は軍のほか、裁判所、官僚機構に強い影響力を持つとされる。タクシンの帰国から仮釈放にいたる一連の流れは、連立政権発足の際の王党派とタクシン派の取引の一部という噂がある。 プア・タイ党は、タクシンが1998年に創設したタイ・ラック・タイ党の流れを汲むタクシン派政党。タクシンは亡命生活中も同党に対し影響力を発揮しており、プア・タイ党の実質的な党首とされている。 タクシンは仮釈放されて以降、体調不良を装うするためか、人目に触れる場所ではいつも首にコルセットをはめていたが、今月中旬に生まれ故郷のチエンマイを訪れた際にコルセットを外した。プア・タイ党本部を訪れた際も、コルセットを着用せず、いたって元気な様子だった。 セーター首相は昨年の総選挙直前に実業家から政治家に転身したばかりで、連立政権を組む政党幹部はタクシン政権で閣僚を務めた政治家が多い。こうした状況から、タクシンが政権の最高実力者と見做す向きもある。 |
03月28日(木) | 仮釈放中のタクシンが03月26日に中核与党プア・タイ党の本部を訪問し、集まっていた大勢の支持者から大歓迎を受けたが、これについて、中央選挙管理委員会は「問題ない。」との見解を示した。 今回の党本部訪問については、「部外者であるタクシンが政治的にプア・タイ党を掌握している証。と」いった指摘も出ている。政党が部外者に牛耳られているとなると、政党法違反で解党処分を受ける恐れもある。だが、中央選管によれば、「今のところ、タクシンとプア・タイ党の関係が、部外者が特定政党に圧倒的に政治的影響力を及ぼすのを禁止している政党法28条と29条に違反している状態とは言えない。」 なお、タクシンが事実上の亡命生活をしていてタイ不在の時から、「プア・タイ党はタクシンの強い影響下にあり、実質的に同氏が党首。」といった指摘があるが、中央選管は「党幹部の中にタクシンを敬っている者が多いものの、党運営にタクシンは関与しておらず、政党法違反には該当しない。」と説明る。 |
04月02日(火) | タイで最も長い歴史を誇る政党である「プラチャーティパット(民主)党を連立政権に引き入れることをセーター首相が計画している。」と情報があるが、セーター首相は、「単なる噂に過ぎない。プラチャーティパット党を政権に入れることは考えていない。(プラチャーティパット党からの入閣を可能にするための)内閣改造も考えていない。」と明言。 首相によれば、現政権は下院の500議席中314議席を占めており、25議席の民主党を参入させる必要はないというセーター首相は、「プラチャーティパット党参入について話し合ったことはない。前にも言ったように我々は絶対多数となる314議席を有している。」と説明。また、報道陣から確認を求められると、セーター首相は、「噂は噂。」と述べ、「根も葉もない流言に過ぎない。」と強調。 なお、プラチャーティパット党は過去に連立政権の中核政党となったこともあるが、近年は人気が落ちており、かつては圧倒的人気を誇った首都クルングテープでも2019年と2023年の総選挙で立て続けに獲得議席0を記録している。 |
04月03日(水) | 憲法裁判所は、中央選挙管理委員会の請求を受理し、最大野党カウクライ党が政党法違反により解党処分に該当するか否かの審理を始めることを決定。また、憲法裁は「カウクライ党が15日以内に文書で反論を提出することができる。」とした。 憲法裁は今年01月31日、カウクライ党が昨年05月の総選挙運動中に不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたことが君主制転覆の試みに当たるとして同党を有罪とした。これに伴い、中央選管には同党解党を憲法裁に求めるべきとの訴えがあり、中央選管が憲法裁に解党を請求する手続きを執ることになった。 カウクライ党が解党となった場合、ピター前党首を含む党役員約10人は10年間の公民権停止となる見通し。また、所属議員は一定期間内に他党に移籍しないと議員資格を失うことになる。 |
04月05日(金) | 在タイ日本国大使館によると2024年04月5日(金)、イスラエル・パレスチナ情勢を受けて、クルングテープのアソーク通にあるイスラエル大使館(Ocean Tower2内)周辺で抗議集会が行われる見込み。【在タイ・イスラエル大使館周辺における抗議集会】 |
04月08日(月) | 仮釈放中のタクシンがプールに入って元気そうにアクアダンベルを使っている最近の写真がネット上に投稿され、一部で「刑務所で服役するのを避けるため病気と偽っていたのではないか。」といった疑問が持ち上がっている。写真はタクシンの次女で、中核与党プア・タイ党党首のペートンターンが投稿したもの。プールでの運動は医師の助言で行っている体力回復のためのセラピーの一環という。アクアダンベル(ウォーターウエイト)はダンベルのような形状をしているが、水に浮くもので、これを手に持って水中で運動すると負荷が増え、良い運動になるとのこと。 一方、最大野党カウクライ党のランシマン議員は、タクシンの近影に対し、「本当に仮釈放になるほどの病気だったのか。国家汚職制圧委員会などの関係政府機関がタクシンの処遇について違反がなかったかを確認する必要がある。この件は司法に対する国民の信頼に悪影響を及ぼしかねない。」と述べている。 |
04月10日(水) | タイ憲法裁判所は03日、最大野党のカウクライ党の解党を求める選挙管理委員会の申し立てを受理し、カウクライ党に15日間の弁明期間を与えた。選挙管理委員会の政党登録機関は03月12日、「カウクライ党が国王を国家元首とする民主体制を転覆することを示唆する行動を取った証拠がある。」として、カウクライ党の解散を求める申し立てを裁判所に提出していた。 憲法裁判所のナハリン長官は、「カウクライ党から合理的な説明があれば、弁明期間を延長する可能性がある。」と述べた。またカウクライ党の解党について、「現段階では憶測に過ぎない。」と指摘。判事団がすでにカウクライ党の運命について決定を下していることを否定。 国際人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチは、憲法裁判所が前進党に解党命令を出した場合、各国は国連人権理事会の理事国入りを目指すタイへの支持を取り下げるよう求めた。 |
04月14日(日) | 仮釈放中のタクシン(74)は生まれ故郷のチエンマイ県で、実妹の「インラックと共にタイで来年のソンクラン祭を迎えたい。」との希望を示した。 インラック(56)は2011年08月から2014年05月まで首相を務めたが、その後、「米買い上げ制度を巡って首相在任中に国に多額の損失を与えた。」などとして罪に問われた。裁判中の2017年09月に国外逃亡しており、今も亡命生活を続けている。 インラックは出国後、タクシンとしばしば行動を共にしていたようで、昨年08月末に15年ぶりにタクシンがタイに帰国した際も「その直前まで2人が一緒だった。」と報じられている。 タクシンは、「チエンマイに来る前に彼女から『ソンクランおめでとう。』という連絡があったので、『来年のソンクラン祭はタイで一緒にお寺参りをしよう。』と返答した。」と述べた。インラックの帰国に関してタクシンは、「どうすれば彼女が帰国できるかわからないが、私がかつてそうだったように彼女も心から帰国を望んでいる。」と話している。 |
04月18日(木) | 仮釈放中のタクシン(74)の妹で、事実上の亡命生活を続けているインラック元首相(56)について、ピチット首相顧問はこのほど、「タクシンと同じような手順を踏んで帰国することが可能。」との見方を示した。タクシンは16年前に複数の罪に問われて裁判中だった際、保釈されて中国訪問が許されたが、そのまま逃亡し、昨年08月末に15年ぶりにタイに帰国した。帰国直後に言い渡された禁錮8年もすぐに恩赦で1年に減刑され、今年初めには仮釈放され、現在はほぼ自由の身となっている。 2011年08月にタイ初で唯一の女性首相となったインラックも2014年05月に首相を解任された後、複数の罪に問われたが、2017年半ばに国外逃亡し、その後タイには戻らず、現在に至っている。ピチャイ首相顧問は、「(インラックの帰国)手順に面倒なことは何もない。全てはインラックが帰国を決断するかどうかにかかっている。」と述べた。 |
04月28日(日) | これまで副首相兼外相を務めてきたパンプリーは内閣改造人事が官報で発表された改造で副首相兼任を外されたことを不満として、セーター首相に辞表を提出し、すぐに外相辞任が認められた。 パンプリーが報道陣に語ったところによれば、「副首相と外相の役割をきっちり果たしてきたという自負があり、実績不足で副首相ポストから外されたとは考えにくい。」 また、「これからも中核与党プア・タイ党のために働くのか?」との質問に対し、同氏は、「今後の(自身の)政治的役割については後で考える。」とだけ返答。 |
04月29日(月) | 副首相兼外相を務めていたパーンプリーが今回の内閣改造で、副首相兼任を外されたことを不満として外相を辞任。このため、誰が外相に起用されるかに関心が集まったが、パーンプリー外相の顧問を務めていた元外交官のマーリットの入閣が確実視されている。 タイ大使として数ヶ国に赴任した経験を持つマーリットは、約20年前にタクシンが首相を務めていた際に政府で働いたことがあり、それ以来、タクシン一族と親交を維持。また、中核与党プア・タイ党とも以前から近しい関係にある。 |
04月30日(火) | 元外交官のマーリットを外相に起用するため、セーター首相はこの程、この人事に必要な国王の承認を得るための手続きを執ッた。マナポン副運輸相が明らかに。 マーリットはこれまで、アパレル関連事業などを手がけるタヌーラック社の理事を務めていたが、29日に「一身上の理由」から理事を辞任しており、外相就任に備えた動きと見られていた。 |
05月01日(水) | 04月27日の内閣改造で副首相兼外相から外相に降格されたパーンプリーが29日、これを不服として外相を辞任し、05月01日、後任の外相にマーリット・サギヤムポン(65)が就任。 マーリットは駐オーストラリア大使などを務めた元外交官で、最大与党プア・タイ党の実質的な党首と目されるタクシンに近い。 |
今回の内閣改造で副農相ポストを失ったチャイヤーはこの程、「自分を副農相から外したことで次期総選挙でプア・タイ党は苦戦を強いられる。」との見方を示した。 ノンブアラムプー県選出のプア・タイ党議員であるチャイヤーによれば、「プア・タイ党の大票田であるタイ東北部を最もよく理解し掌握しているのは自身であり、東北部の人口の大部分を占める農業従事者への支援提供で重要な役割を果たす副農相ポストをプア・タイ党が手放したことで、プア・タイ党は総選挙において東北部で議席獲得に苦労することになる。」 昨年の総選挙において、プア・タイ党は牙城である北部で現在の最大野党カウクライ党に得票数で敗れたが、東北部では勝利することができた。チャイヤーはこの点を取り上げ、「プア・タイ党は東北部からこれまでに何度となくチャンスを与えてもらった。プア・タイ党が東北部にどのような恩返しができるかが今後の課題。」と述べ、「この大切な時期に党はなぜ自分を排除したのか理解に苦しむ。」との思いを滲ませた。 | |
05月03日(金) | スティン国防相はこの程、クーデター画策の疑いのある軍幹部を停職処分にする権限を首相に付与するとの法案を、「軍部の政治介入の防止に繋がる。」として支持する考えを表明。 タイでは、軍部が部隊を展開して選挙で選ばれた政府を倒し全権を掌握するクーデターが未遂を含めこれまでに20回近く起きている。最後に軍事クーデターが起きたのはちょうど10年前の2014年05月。これは8年ぶりのクーデターとなった。なお、近年のクーデターは戦闘に至らない無血クーデターが大半。 同法案では、政権転覆による全権掌握即ちクーデターを企んだ軍人を内閣の了解の下、停職処分にする権限が首相に付与されることになっている。この法案は、国防省の指揮系統に関わる法律の修正を必要とするもので、その内容はすでに国防関連の最高意思決定機関である国防評議会の最近の会合(議長・スティン国防相)で了承を得ている。 スティン国防相はまた、「何を基準にクーデターの企みがあったと判断するのか?」との質問に対し、「軍部内の(部隊などの)動きに基づいてクーデターの危険性があるかどうかを判断する。」と返答。 |
政党法に違反した最大野党カウクライ党が解党処分に該当するか否かの審理を求める中央選挙管理委員会の請求を憲法裁判所が04月初めに受理したが、憲法裁はこの程、カウクライ党の求めを受け入れ、同党による反論の文書提出期限を15日間延長し、05月18日とすることを許可。期限の延長はこれで2回目。 なる。 カウクライ党は昨年05月の総選挙の運動期間中に不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたが、これが君主制の転覆を試みたものとして憲法裁から有罪判決を受けた。これを受け、法律に従い、カウクライ党解党に向けた審理を中央選管が憲法裁に請求することとなった。タイでは、これまでに複数の政党が解党処分となっており、カウクライ党も生き残りは難しいとの見方が支配的。 | |
05月05日(日) | 金融機関の預金金利や貸出金利に影響する政策金利について、セーター首相が「『タイ経済の成長に利益になる。』などとして引き下げを繰り返し要求しているの対し、決定権を有するタイ中央銀行が何ら動きを見せず、セーター首相が苛立ちを募らせている。」と報じられている。 この状況に対し、タクシンの末娘でチュラロンコーン大裏口入学の、中核与党プア・タイ党のペートンターン党首は、「中央銀行の独立性が経済問題解決の大きな障害になっている。」と述べ、タイ中銀の姿勢を批判した。ペートンターン党首は、「経済成長の促進は財政政策に大きく依存しているが、家計債務と財政赤字が膨れあがっているのが現状。中銀がこれを理解せず、(経済問題を解決しようとしている)政府に協力しないのであれば、(問題を解決することは)我々にはできない。」 |
05月07日(火) | 「ビルマで正規軍と戦闘を続けている少数武装勢力とタクシンが話し合いをした。」との情報について、マーリット外相は、「タイの隣国に対する外交政策の一環ではない。」と説明。 タクシンが反政府勢力と本当に話し合いをしたか定かではないが、マーリット外相は、「ビルマ域内での戦闘は国内問題であり、タイ政府は関与しない。」と述べたものの、話し合いがあったことは否定しなかった。 一方、タクシンによるビルマ国内問題への介入については、一部の学識経験者から「ビルマ軍と戦っている武装ゲリラとどのような権限で話し合いをしたのかが問題。また、タクシンが話し合いをしたことをセーター首相や当時のパンプリー外相が知っていたかも問題。」といった指摘が出ている。 |
05月08日(水) | 消息筋によれば、「仮釈放中のタクシンは04月29日から05月02日まで南部プーケット県を訪問し、隣国マレーシアのアンワル首相と個人的に会い、イスラム過激派によると見られるテロが多発しているタイ最南部の治安問題やビルマ問題について意見を交わした。」 タクシンは、中核与党であるタクシン派プア・タイ党に強い影響力を有しており、同党の実質的党首と言われている。現在は、同氏の次女のペートンターンが党首を務めている。 今回のプーケット訪問について、タクシンは「行楽が目的の個人的な旅行。」と説明しているが、仮釈放中の身であり、「仮釈放の規則違反に該当するのではないか。」との指摘も出ている。 タイ最南部の治安問題は、「テロ事件の犯人がイスラム教を国教とするマレーシアに逃げ込んだり、タイと同国の間を頻繁に行き来したりしている。」との指摘もあり、タイ側が以前からマレーシア当局に問題解決への協力を要請していた。 |
05月14日(火) | 2022年02月、「王室の車列により発生する渋滞に関する世論調査に関与した。」として、刑法112条(不敬罪)容疑で拘留中にハンガーストライキを決行していた人権活動家のタイ人♀ネティポーン・サネサンコム(28、ブン)が、午前06時頃に、クルングテープ都チャトチャック区内の法務省矯正局病院で心停止状態となり、午前11時22分頃に搬送先のクルングテープ郊外のタマサート大学病院で死亡が確認された。タイ法務省は調査委員会を設置して死因と死亡するまでの状況を調べる。」としている。 ブンは刑法112条抗議グループの中心的指導者。今年01月26日、法廷侮辱罪で禁錮1ヶ月の有罪判決を受け中央女子矯正施設に収監され、不敬罪容疑の保釈を取り消された。翌日から、司法制度の改革と政治犯の釈放を求めてハンガーストライキを開始し、政治思想による拘束の廃止を求めていたという。ブンは飲食と投薬を拒否し、02月06日、体調の悪化を受け、矯正局病院に収容された。ブンは収監後、所有物全てを知人、肉親に譲り渡し、タマサート大学病院に献体する意志を伝えていた。 ブンの死去については、インターネットの交流サイト(SNS)に様々な意見が飛び交っている。民主化推進を求める市民から死を悼む声が上がる一方、14日がタイの 「水牛保全の日」に当たることから、「水牛が水牛の日に死んだ。相応しい。」などと揶揄する投稿も見られた。不敬罪を支持し民主化推進に反対する王党派の一部は地方出身の民主派を「水牛」と呼んで蔑視している。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。タクシン政権(2001〜2006年)を打倒した2006年の軍事クーデター以降、王党派と民主派の対立が強まり、不敬罪で訴追、投獄される者が急増した。国際人権連盟(FIDH)によると、2021年11月30日〜2023年10月30日に不敬罪で訴追され一審で有罪判決を受けた被告は79人、最も長い刑期は28年だった。 昨年05月の議会下院(定数500)選では、これまでタブー視されていた不敬罪の廃止改正を掲げた革新系の新党カウクライ党(前進党)が151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった。しかしプラユット軍政が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)と下院の旧与党陣営が不敬罪の廃止改正に強く反発し、カウクライ党による政権樹立を阻止。カウクライ党と同じ旧野党陣営で141議席(比例代表の得票率27.7%)を獲得したタクシ派のプア・タイ党が旧敵である王党派と手を組み、政権を発足させた。タイ憲法裁判所は今年01月、カウクライ党が不敬罪の廃止改正を選挙公約に掲げたことについて、「国王を元首とする民主政体の転覆を図るもの。」で、違憲だとする判断を下し、カウクライ党は近く憲法裁により解党される見通しとなっている。 |
05月15日(水) | 在タイ日本大使館によると、19日日曜日の午後05時頃から08時頃にかけて、クルングテープ都内のラーチャプラソン交差点(セントラルワールド前歩道橋付近)で、午後03時から午後08時頃まで。2010年の反政府デモに関する追悼集会が行われる見込み。タイでは2010年、タクシン派の反政府デモ参加者が軍治安部隊に強制排除され、多数の死傷者が出だ また、同日午前10時半頃から正午頃にかけて、イスラエル・パレスチナ情勢に関連したデモ行進が都内サトーン通のBTSセントルイス駅近くからウィタユ通(MRTルンピニー駅から500m北上した付近)にかけて行われる見込み。 在タイ日本大使館はタイに滞在中の日本人に対し、不測の事態に備え、集会、デモ現場に近づかないよう呼び掛けている。周辺では交通規制や渋滞が予想される。 |
セーター首相は、不敬容疑で逮捕され、勾留されていた女性活動家のネティポーン・サネサンコム(28)がハンガーストライキ中に死亡したことに対し、弔意を表した。>セーター首相はこの件について法務省から説明を受けた後、同省に対し、「ネティポーンが死亡した経緯を詳しく調べるよう指示した。」と明らかに。 ネティポーンはハンストを続けていて身体が弱っていたことから受刑者拘禁施設を管轄する矯正局の病院に収容されていた。しかし、14日午前06時過ぎに心臓発作を起こし、タマサート大学付属病院に緊急搬送されて手当を受けたが、同日午前11時22分に死亡。 今回の出来事を受け、タクシンが病気を理由に警察病院の特別室に入院する形で服役することが許された上今年初めには仮釈放が認められてほぼ自由の身となっていることから、矯正局の対応の違いを疑問視する声も上がっている。 | |
05月20日(月) | スリン県の倉庫に貯蔵されていた、10年前に当時のインラック政権が買い上げた大量の米について、プームタム副首相兼商務相は外遊先のイタリアで、「民間の研究機関による検査でアフラトキシンなどに汚染しておらず、安全に食することができるものだと判明した。」と報告。 ある報道関係者がスリン県の倉庫2ヶ所に貯蔵されていた米のサンプルを民間の研究機関に持ち込み、そこで検査が行われたという。商務相は、「サンプルの検査を依頼したのがジャーナリストということもあり、私としては検査結果に満足している。ただ、保健省医療サービス局でも追加の検査を行う予定。政府としては、インラック政権の米買い上げで大きな損失が出ていたことから、見つかった1万5000tに及ぶ貯蔵米を競売で売却し、いくらかでも損失の補填になればと考えている。」と述べだ。 |
これまで上院議員を務めてきた250人に代わる新しい上院議員200人を選ぶための選挙は、05月10日から立候補予定者向けに立候補届用紙の配布が始まっており、18日までに3万1285人がこの用紙を入手。立候補届の受付は20日から始まっており、最終日の24日までに合計10万人あまりが立候補届を提出すると中央選挙管理委員会は予想。 初日の20日にはタクシンの義弟であるソムチャイ元首相(首相在任期間2008年09月~12月)がタクシンの生まれ故郷であるチエンマイ県で立候補の手続きを済ませた。ソムチャイ(76)の妻は、タクシンの妹で、インラック元首相の姉であるヤオワパー元下院議員(69)。 新上院議員は、立候補者同士の投票による互選で、20職種からそれぞれ10人ずつ合計200人選ばれることになっており、当選者の氏名は07月02日に発表される。 | |
05月21日(火) | 在タイ日本国大使館は、22日午後05時頃から10時頃にかけて、クルングテープ都内のラチャダムヌン通にある10月14日事件記念塔で、2014年のクーデターから10周年の政治集会が行われる見込み。
バンコクにおける集会情報(5月22日(水)) |
「法廷侮辱罪で有罪となったことのあるピチットを先の内閣改造でセーター首相が首相府相に起用したのは政治倫理に関する憲法規定に違反する。」として、上院議員団がポンペット上院議長に憲法裁判所に提訴するよう求めた問題で、04月27日の内閣改造で入閣したピチット・チューンバーン首相府相(65)が「首相府相を辞任しない。」と明言したすぐ後に態度を一変させ辞表を提出。ピチットはタクシンに極めて近い人物として知られている。 ピチットの入閣については、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)の議員40人が、「ピチットは過去に実刑判決を受けて服役しており、憲法が定める閣僚資格に違反している。」として、任命したセーター・タウィーシン首相ともども失職させるよう憲法裁判所に訴えていた。憲法裁は上院議員の訴えを受理するかどうか23日に判断する予定。 ピチットは2008年、タクシン・チナワットの汚職疑惑をめぐる裁判で、タクシンの弁護士を務めた際に、「タクシンに有利な判決を出すよう判事に贈賄を図った。」として逮捕され、法廷侮辱罪で禁錮6ヶ月の実刑判決を受け、服役した。その後、タクシン派政党プア・タイ党から出馬して議会下院議員を務めるなどした。 辞表には、「セーター首相が今後も国政を担ってタイを前進させることができるよう私は首相府相を辞任する。辞任は05月21日に発効」と記されていた。辞表提出後、ピチットは、「辞任は強いられたものではない。」と述べたが、前言を突然翻して辞表を提出した経緯に関しては口を噤んだ。 ピチットの入閣については、プラユット軍事政権(2014~2019年)が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)の議員40人が、「ピチットは過去に実刑判決を受けて服役しており、憲法が定める閣僚資格に違反している。」として、任命したセーター・タウィーシン首相ともども失職させるよう、憲法裁判所に訴えていた。憲法裁は上院議員の訴えを受理するかどうか23日に判断する予定。 ピチットは2008年、タクシン・チナワットの汚職疑惑をめぐる裁判で、タクシンの弁護士を務めた際に、タクシンに有利な判決を出すよう判事に贈賄を図ったとして逮捕され、法廷侮辱罪で禁錮6カ月の実刑判決を受け、服役。その後、タクシン派政党プア・タイ党から出馬して議会下院議員を務めるなどした。なお、「憲法裁が首相の憲法違反疑惑に関する上院議長の要請を受理した場合、セーター首相が一時的に停職となる可能性がある。」と一部で指摘されていた。 | |
05月23日(木) | タイ憲法裁判所は、先頃5年の任期を満了し、現在新上院議員が選出されるまで暫定的に上院議員を務めている250人のうち40人がセーター・タウィーシン首相(62)の解任を求めた訴えを受理。憲法裁は通常、毎週水曜日に訴えの取り扱いなどを検討・決定しているが、22日が仏誕節で休日だったため、翌23日に上院議員の訴えについて検討を行い、判事9人のうち6人が受理、3人が不受理とすべきという意見だった。また、首相府相に任命されたピチットの解任を同様の理由で求める訴えも提出されていたが、ピチットが先頃首相府相を辞任したことから、この訴えも却下された。判決を下すまでの間、首相を停職すべきかどうかについては、5対4で「停職の必要はない。」との判断を下した。憲法裁は、憲法の政治倫理規定に抵触するとの訴えへの反論を15日以内に行うようセーター首相に命じている。 上院議員40人は請願書の中で、@任命者のセーター首相は政治倫理基準に違反した、」と主張。首相に誠実さを保つことを義務付けた憲法第160条4項と、首相に倫理基準に従う行動を求めた5項の違反としている。セーター首相は欧州と日本を歴訪中で、24日に帰国する予定。 04月の内閣改造で首相府相として入閣したピチット・チューンバーン(65)が過去に実刑判決を受けて服役していたことから、「憲法が定める閣僚資格に違反する人物を閣僚に任用した。」として、セーターを訴えた。ピチットは今月21日に辞任した。 セーターは23日、訪問先の日本で記者団の質問に応じ、「法務要員と相談して15日以内に抗弁の準備を整える。」と述べた。セーター氏は元実業家で、最大与党プア・タイ党所属。セーターが憲法裁により首相を解任された場合、プア・タイ党の実質的な所有者と目されるタクシン・チナワット(74)の次女でプア・タイ党党首のペートーンターン・チナワット(37)が後任の首相に就く可能性が高いと見られる。 「ピチットは2008年、首相在任中の汚職疑惑をめぐる裁判でタクシンの弁護士を務めた際に、タクシンに有利な判決を出すよう判事に贈賄を図った。」として逮捕され、法廷侮辱罪で禁錮6ヶ月の実刑判決を受け、服役。その後、プア・タイ党から出馬して議会下院議員を務めた。 現在の上院はプラユット軍事政権(2014~2019年)が選任した非民選の議員で占められ、既得権益をめぐりタクシン派と対立する王党派の牙城だ。任期は今月10日に満了したが、次期上院議員の就任まで職務を代行する。次期上院議員は業種別の互選で選ばれ、定数はこれまでの250から200に減る。首相指名選挙への投票権も失う。王党派は昨年05月の議会下院(定数500)選挙で大敗し、下野を回避するため、タクシン派と連立政権を組んだ。下院に続き、上院でも近く力を失う見通しなことから、王党派の中でも強硬派のグループが王党派の影響下にある憲法裁を通じてタクシン派に揺さぶりを掛けたと見られている。 |
05月26日(日) | 連立政権を率いるプア・タイ党党首でタクシンの次女であるペートンターンはこの程、「セーター首相に代わって首相を務める用意はできていない。」と述べた。現在首相を務めるセーターだが、「先の内閣改造における首相府相人事で憲法違反があった。」とされ、憲法裁判所が先頃この件に関する上院議員グループの訴えを受理したことから、首相解任となる可能性が出てきた。 以前から支持者の間で次期首相に推す声が出ているペートンターン党首だが、「私には準備ができていない。憲法裁はセーター首相に有利な判決を下すものと信じている。彼は今後も国民を悩ませている経済問題の解決に取り組んでいく。私は党首としての役割を果たしていく。」と話した。 |
05月27日(月) | 「先の内閣改造で過去に法廷侮辱罪で有罪になった人物を閣僚に起用したことが憲法に違反する。」として首相解任を求める訴えが憲法裁判所に提出され、これが受理されたことについて、セーター首相は、プラユット前政権で副首相を務めた法律専門家ウィサヌにどのように対処すべきかの助言を求めたことを明らかに。セーター首相は、「ウィサヌを呼び出したのではなく、私が自宅に尋ねて話をした。」と説明したものの、話し合った内容の詳細は明かさなかった。 今回の違憲疑惑に関してセーター首相は憲法裁から反論を文書で15日以内に提出するよう求められているが、「反論を前にしてウィサヌの助言で自信が付いたか?」との質問に対し、首相は「かなり自信が付いた。反論提出の準備も進んでいる。」と返答した。 |
先頃上院議員40人が、「セーター首相が先の内閣改造で過去に法廷侮辱罪で有罪になった人物を首相府相に任命したのは憲法の政治倫理規定に違反する。」と訴え、憲法裁判所が審理を開始することになったが、上院議員団のこの動きについて、複数の学識経験者が「タクシンの影響力行使に対する警告」との見方を取っている。 タクシンは昨年08月末に15年ぶりに帰国し、首相在任中の違法行為に関して最高裁判所から8年の禁錮刑を受けたが、間もなく恩赦で禁錮1年に減刑された。今年01月には仮釈放とになり現在、ほぼ自由の身となっているが、「タクシンは現政権の容認の元に影響力の行使を拡大しつつある。」との見方が支配的。 プラチャーティポック王立学院民主改革室のスティトーン室長によれば、過去に有罪判決を受けた者を首相が閣僚に任命したことが違法となれば、国政や中核与党プア・タイ党にタクシンが影響力を行使するのを黙認することも違法とされる可能性があり、これが軍政を支えた上院議員団の狙いと考えられる。 | |
05月29日(水) | タイ司法長官は、仮釈放中のタクシンを不敬容疑などで起訴する方針を明らかに。起訴の決定は04月10日の予定だったが、延期していた。タクシンは05月28日から06月03日まで、武漢肺炎感染による療養が必要という診断書を提出。検察は29日の即日起訴を断念した。タクシンに対し、起訴手続きのため6月18日に検察庁へ出頭するよう求めている。「起訴が決まったその日に武漢肺炎感染が発表されたことには胡散臭さが感じられる。」との指摘もあるが、タクシンの代理人であるウィヤット弁護士は、「憶測を呼ぶのは避けられない」としながらも「偶然の一致に過ぎない。」と説明。 タクシンは昨年08月末にタイに帰国するまで15年にわたり事実上の亡命生活を続けていたが、2015年05月21日、南鮮の漢城で行われたインタビューで、妹のインラック・チナワットの政権を倒した2014年のクーデターに関し、「王室と深い関わりのある枢密院の複数の顧問官らが支持した。」と主張し、王室の名誉を毀損した。この発言が不敬に該当する。」とされ、また、「このインタビューの様子をネット上にアップしたことが国家の安全保障を脅かすコンピューター犯罪に該当するとして、タクシンは2件の容疑で起訴されることになった。 タクシンの弁護団によれば、「ネット上に投稿された、タクシンがインタビューに応じている動画を証拠として警察はタクシンを不敬容疑などで送検し、また、警察は専門家によるチェックで動画が本物であることを確認済みとしているものの、タクシンを貶めるために動画が偽造された可能性は否定できていない。」 「検察の要求通り06月18日にタクシンは本当に呼び出しに応じて起訴理由を聞くのか?」との質問に対し、ウィヤット弁護士は、「それ(出頭)はタクシンの義務。」と返答。なお、現行刑法では、不敬罪の最高刑は禁錮15年となっている。 |
06月04日(火) | 今年02月の仮釈放でほぼ自由の身となっているタクシンが先頃、「過去の発言が不敬に当たる。」として憲法裁判所に訴えられ、重い刑罰を科される可能性が出てきたが、セーター首相は、「タクシンが罪を免れるために再び逃亡することはない。」と明言。 タクシンは2006年09月の軍事クーデターに伴って首相の座を追われた後、「首相在任中に不正を働いた。」として裁判に掛けられたが、保釈中の2008年08月に裁判所の許可を得て支那北京を訪問。そのまま帰国せずに逃亡し、昨年08月末に帰国するまで事実上の亡命生活を送っていたという前科がある。このため、一部で「タクシンは以前と同じように有罪判決が下る前に国外に逃げるのではないか。」との見方が出ている。 セーター首相は、「今朝、プア・タイ党(中核与党)のペートンターン党首(タクシンの次女)に会って、父親のことを尋ねたが、『元気』との返答だった。私はタクシンが不敬容疑について(法廷で)闘う用意ができており、タイを去ることはないと確信している。」と述べた。 |
06月06日(木) | 最大野党カウクライ党が憲法裁判所に訴えられている問題で、憲法裁は06月12日にも同党解党請求を審理する見通し。同党は昨年05月の総選挙運動期間中、不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたことが「王制転覆の試み」と大方の予想に反して判断され憲法裁から有罪判決を受けた。 これに伴い、中央選挙管理委員会が憲法裁にカウクライ党を訴えており、この訴えはすでに受理されている。関係筋によれば、「憲法裁は12日に審理を行うものの、その日のうちに判決が下されるかは不明。」という。 なお、憲法裁は被告であるカウクライ党と原告である中央選管に対し、国民感情や憲法裁の審理に影響を及ぼしかねないため、今回の裁判に関する意見などを表明しないよう文書で要請している。 |
06月10日(月) | 仮釈放中のタクシンはこの程、「06月18日に検察に出頭する。」と明言。「タクシンは2015年に南鮮を訪れた際、朝鮮日報とのインタビュー中に不敬発言をした。」として訴えられ、検察は05月29日に起訴理由を伝える予定だったが、「タクシンが武漢肺炎ウイルスに感染した。」として06月03日まで療養が必要との診断書を提示したことから、出頭日が06月18日に延期されることになった。タクシンは、「武漢肺炎ウイルス感染当初はひどかったが、今はそうではない。18日には(起訴理由の説明を受けるために)自ら検察に出向く。」 タクシンは南鮮でのインタビューで、「2014年05月の軍事クーデターに関する話の中で王室に近い存在である枢密院を構成する顧問官に言及したことが不敬に当たる。」とされており、また、「このインタビューの様子をネット上に投稿したことがコンピューター犯罪に該当する。」として訴えられた。 |
「王制転覆を企んだ。」として解党の危機に瀕している最大野党カウクライ党は、「憲法裁判所に解党の権限はない。」と主張するなど抵抗の姿勢を見せている。 その一方で、同党は解党処分となった場合に所属議員の受け入れ先となる新党の設立を準備しており、その党首の候補者として3人の名前が挙がっている。具体的には、同党のシリカンヤ議員とチャイワット議員(共に比例代表)、日本の国立大学法人政策研究大学院大学(GRIPS)のウィーラユット准教授の3人。 カウクライ党は昨年05月の総選挙の運動期間中、不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたことが「王制転覆の試み」とされ、憲法裁から有罪判決を受けた。その後、中央選挙管理委員会がカウクライ党の解党を求める訴えを憲法裁に起こし、憲法裁がこれを受理。「カウクライ党解党の判決が下る。」との見方が強まっている。 | |
タイ警察は夜、クルングテープ都内のホテル客室で、チャダー・タイセート副内相(63)の親族のタイ人男ノラセート・タイセート(52)と別のタイ人の男(55)、タイ人の女2人(41、36)を麻薬取締法違反などの容疑で逮捕し、覚醒剤、拳銃1丁と銃弾6発を押収した。4人は12日、保釈保証金を払い保釈された。 チャダー副内相をめぐっては、昨年10月、義理の息子であるウタイタイニー県タルクドゥ町の町長が恐喝などの容疑で逮捕されていた。 チャダー副内相は祖父の代にパキスタンからタイに移住したイスラーム教徒の家系で、ウタイタニー県生。家族は事業を営み裕福だったが、7歳のときに父親が、その7年後に母親と兄が殺害された。2007年の議会下院選にウタイタニー県から出馬し当選し、以来、3回連続当選。2003年に「下院議員の秘書を殺し屋を使い殺害した。」として起訴され、2005年に無罪が確定した。過去に2度結婚し、子供が7人いる。このうち息子1人は2012年に銃で撃たれ死亡した。現政権では「影響力のある人物(プーミーイティポン=犯罪組織のボス)」の取り締まりを担当する。 | |
06月11日(火) | セーター首相はこの程、「閣僚人事を巡って憲法違反で訴えられていることに関する答弁書を憲法裁に提出した。」と報告した。ただ、答弁書の内容は明らかにしなかった。 セーター首相は先の内閣改造で、過去に法廷侮辱罪で有罪判決を受けたピチットを首相府相に起用したことが憲法の政治倫理規定に違反するとして訴えられたことから、憲法裁が反論を記した答弁書を提出するよう求めていた。また、ピチットも同様の理由で訴えられたが、憲法裁は、同氏がすでに首相府相を辞任していたことから、訴えを却下した。 |
16年前の汚職罪で10年の実刑判決を受け、カンボジアに逃亡したタイの元内務副大臣、ワッタナ・アサワヘムが帰国していたことが分かった。15年の時効が満了していた。 ワッタナの帰国時期は不明。08日に農業組合省のスントーン・パンセーントーン元副大臣の新築祝いの儀式に出席し、帰国が明らかとなった。 ワッタナは取材に対し、「アサワヘム家は今もタイの政治家一家で、国から姿を消したわけではない。」と話した。スントーンは、今年12月にサムットプラーカーン県で実施される市長選挙への立候補を表明しており、「ワッタナを支持する。」と語った。 ワッタナは2008年、同県のクロンダン廃水処理施設の建設計画に絡む汚職で、最高裁から有罪判決を受けた。 | |
06月15日(土) | セーター首相については、「過去に有罪判決を受けたピチットを先の内閣改造で首相府相に起用したことが憲法に違反する。」として訴えられたことから、「有罪判決が出て首相の座を失う前に、これを回避すべく早い段階で辞任もしくは下院解散に踏み切るのではないか。」との見方も出ている。だが、セーター首相はこの程、「辞任も解散もしない。」と明言。 この訴えは、有罪となった人物を閣僚に起用したセーター首相の行為は政治倫理に関する憲法規定に違反するというもの。セーター首相は、「私は(辞任や下院解散を)考えたこともない。司法に判断を委ねる。逃げだそうとは思わない。司法の手続きにおいて質問を受けたら、私には返答する義務があり、また、司法の判断を尊重する。」 |
06月16日(日) | タクシンは過去に南鮮で不敬発言をした容疑で起訴される見通しだが、検察は、タクシンに起訴理由を説明する予定。「その説明が行われる刑事裁判所の前には同日、タクシンを激励するため大勢の支持者が集まる見通し。ただ、タクシンは入院しており、刑事裁判所に本人が出向くことはない。」と報じられている。 タクシン支持者代表の1人、タクシン派中核与党プア・タイ党所属のウォラチャイ元議員によれば、「タクシンの枢密顧問官に関する発言で不敬罪に問われたのはクーデターで全権を掌握した軍部の強い影響下においてであり、これは当時の司法の誤りと見るのが妥当。」 |
06月18日(火) | タイ最高検察庁は、タクシン(74)をラーマ9世国王の名誉を毀損した不敬罪で起訴。不敬罪は国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。 タクシンは朝に検察に出頭し、不敬罪の罪状認否のためクルングテープの刑事裁判所に移送された。タクシンは容疑を否認している。刑事裁判所は、タクシンにパスポートの提出を要求。「裁判所の事前許可無しに国外出国を禁止する。」と決定した。刑事裁判所は、「タクシンが高齢で、逃亡や証拠の改竄、危険行為、裁判の妨害をしない。」と判断し、保釈保証金50万Bで保釈された。 最高検によると、「タクシンは2015年にソウルで南鮮メディアの取材を受けた際に、「妹のインラック首相(当時)率いる政権が2014年の軍事クーデターで崩壊したことについて、国王の諮問機関である枢密院がクーデターを首謀した。」などと主張した。最高検はこの発言が国王に対する中傷と判断。 タクシンは1949年、北部チエンマイ生まれの客家系華僑。支那名は丘達新。警察に勤務するかたわら、官公庁へのコンピュータリース、不動産開発などを手がけ、1987年に警察中佐で退職し、携帯電話サービス、通信衛星などを展開するタイ通信最大手チン・グループを育て上げた。1998年に政党を設立。地方、貧困層へのばら撒き政策を掲げ、2001年の下院総選挙で大勝し首相。2005年の総選挙も圧勝、首相に再選された。再選で強い権力を手にし、王室の権威に挑戦する姿勢を見せたとされ、王室を旗印に既得権益を握る王党派との対立が深まった。2006年09月の軍事クーデターで失脚し、2008年から事実上の国外亡命生活に入った。2023年05月の総選挙後、王党派とタクシン派が連立を組むことで合意し、タクシン派政党プア・タイ党のセーターを首相とする連立政権が発足。タクシンはこれを受け、同年08月、15年ぶりに帰国した。 国当日に、裁判所で権力乱用などで禁錮8年を宣告されたが、健康問題を理由に、刑務所ではなく警察病院に収容された。同月末、恩赦で刑期が1年に短縮され、今年02月に仮釈放された。王党派は軍のほか、裁判所、官僚機構に強い影響力を持つ。タクシンの帰国から仮釈放にいたる一連の流れは、連立政権発足の際の王党派とタクシン派の取引の一部。」と噂される。 「タクシンは仮釈放直後からセーター首相らと度々会談するなど実質的な政治活動を再開した。政権の最高実力者として君臨し、連立を組む王党派政党に分断工作を仕掛けた。こうした動きが王党派を刺激し、今回の起訴に繋がった。」という見方もある。王党派はまた、憲法に違反する閣僚人事を行ったとして、セーター首相の解任を求める裁判を憲法裁判所で起こしている。 |
06月26日(水) | 上院議員選挙は、候補者を最終的に200人に絞り込むための最後の互選が午後08時に開始され、約9時間後の27日午前04時52分まで行われた。その後、最後に残った200人および予備の100人の氏名が発表された。当選者は07月02日に正式発表される予定。 最終選考を通過した200人は、出身都県別だとブリラム県が14人と最多。以下、クルングテープ都が9人、スリン県とアユタヤ県がそれぞれ7人といった順。ブリラム県は与党第2党プームチャイ・タイ党の拠点であり、同県出身者はプームチャイ・タイ党と繋がりがあると見られている。 なお、タクシンの義弟であるソムチャイ元首相も上院選に立候補していたが、最終選考を通過できなかった。 |
07月02日(火) | 任期満了の上院議員250人に代わる新しい上院議員200人を決める上院議員選挙であるが、07月02日に予定されていた中央選挙管理委員会による当選者発表が延期された。関係筋によれば、「当選者の一部について被選挙資格などに問題があるとの苦情が選管に寄せられており、慎重な見極めが必要なことから発表が見送られた。」という。 「当選者発表が延期されたことで法的問題が生ずる。」との指摘もあるが、関係筋は、「選管に関する法律では、(選考作業が終わってから)少なくとも5日経て(当選者を)発表すると規定されているだけで、(発表の)期限は設けられていない。」として、「早期の発表は違法だが、発表が遅れることに問題はない。」との認識を示した。なお、同筋によれば、「発表は07月03日より後になる。」 |
07月06日(土) | 任期満了の上院議員250に代わる新上院議員200人を選ぶ上院議員選挙は、中央選挙管理委員会が予定されていた07月02日に当選者を発表せず、宙ぶらりんな状態が続いているが、この程タイ・ジャーナリスト協会が開催した討論会「新しい上院は希望か新たな危機か」の席上、政治専門家や上院選の最終選考を通過した人々から、任期切れになった上院議員が暫定的に議員を務めている現在の上院の状態が長引くのを防ぐため、中央選管は速やかに当選を認証し、当選者を「発表すべきとの。」意見が相次いだ。 中央選管には選挙違反に関する苦情が多数寄せられ、その内容の確認、検討に時間が掛かっているため、当選者発表が遅れているとされる。ただ、タマサート大学法学部のプリンヤ講師は、「中央選管が最終選考を通過した200人の資格について厳しい検査を行って問題無しとなってから当選者を発表する積りなら、発表は半年後になってしまう。」 |
07月09日(火) | 赤服軍団」として知られたタクシン支持勢力のかつての指導者の1人、チャトゥポンがこのほど、政府による複数の政策に反対するためのデモを08月に決行するようネット上で呼びかけた。 タクシン派プア・タイ党を中核とする現政権は、コンドミニアム(分譲マンション)購入や土地リースに設けられている外国人規制を緩和することなどを予定しているが、チャトゥポンは、「エリート層だけを利するもの。」とこれらの政策を批判。また、チャトゥポンによれば、「与党は次の総選挙で勝利を確実にすべく、選挙にかかる巨額の費用を調達しようと秘密裏に特定グループを優遇する政策を推進しようと画策している。」 |
タイでは2022年06月09に大麻が麻薬から外されて栽培と一般使用が認められることになったが、これが様々な弊害を生んだことで、政府は大麻を再び麻薬に含める方針を打ち出すことになった。 だが、以前から大麻合法化を提唱していたプームチャイ・タイ党党首であるアヌティン内相は、大麻を再び麻薬に含めることに反対を表明した。この件については麻薬制圧委員会(NCB)で話し合われる予定だが、アヌティン内相は「ここで大麻合法化の撤廃に反対する。」と明言している。アヌティン内相によれば、「セーター首相を議長として開かれるこの話し合いに内務省代表として参加する内務事務次官に合法化撤廃反対を強いる積りはない。」という。アヌティン内相自身は、「仮に合法化が撤廃された場合でも、内閣改造でプームチャイ・タイ党が保健省を管轄することになったら、大麻合法化はプームチャイ・タイ党が推進してきた目玉政策であるため、大麻は再び麻薬から外されることになる。」と語った。 | |
07月10日(水) | タイ憲法裁判所は、上院議員グループが「セター・タビシン首相の罷免を求めた訴訟の次回審理を、07月24日午前09時30分に開く。」と決定。憲法裁は声明で、判事が「上院議員らの請願を議論・審議するためには追加の証拠が必要と判断した。」と明らかに。 上院議員らは05月、「セター首相が過去に贈賄罪で有罪となったピチット・チュンバンを首相府大臣に任命したことについて、憲法に基づく倫理基準違反だ。」と主張。罷免を求める請願書を裁判所に提出していた。 |
07月11日(木) | 上院議員選挙は中央選挙管理委員会が最終選考を通過した200人の当選を認定し、当選者が続々と当選証書の交付を受けに選管を訪れているが、この中誰が上院議長に選ばれるかに関心が集まっている。 現在、最有力候補として名前が挙がっているのは、クリエンクライ元第4軍管区司令官、モンコン元ブリラム県知事、ブンソン元判事の3人。クリエンクライは与党プームチャイ・タイ党党首のアヌティン副首相兼内相と親交があり、モンコンはブリラム県の有力政治家と太いつながりを持つとされる。一方、ブンソンはかつて上院第2副議長顧問を務めたことがある。 |
電子マネー1万Bを給付するデジタル・ウォレット計画について、議会で、最大野党カウクライ党のシリカンヤ副党首らが「政府による計画内容の突然の変更で国民が混乱している。」としてセーター首相の責任を厳しく追及。シリカンヤ副党首によれば、「政府は当初、約5000万人が電子マネー1万Bを受け取ることができるとしていたが、これが4500万人に減らされ、国民の間に疑念が生じている。」などと指摘。この変更は計画に必要な資金が約5000億Bから約4500億Bに減額されることを意味しており、政府は計画に投入する資金の調達に苦慮しているようだ。 これに対し、セーター首相は、過去の給付金計画などのデータに基づき、慎重に検討した結果であるなどと返答するに止まった。 なお、電子マネー受給条件は、月収7万B未満、年収84万B未満で16歳以上のタイ国民とされており、また、給付された電子マネーは身分証明カードに記載された住所の郡もしくは区だけで使用可能となっている。 | |
07月15日(月) | 仮釈放中のタクシンはこのほど、訪問先のスリン県で、「国民に具体的成果をもたらすべく08月から仕事を始める。」と宣言。だが、仕事の具体的内容には言及しなかった。ドンムアン空港から空路でスリン入りしたタクシンはプラサート郡の寺を訪れ、07月28日のワチラロンコーン国王の72歳の誕生日を祝う式典に出席。ここで08月からさらに多くの役割を果たすとの意向を表明。 なお、タクシンは事実上の亡命生活中に南鮮地元紙とのインタビューの中で不敬発言をしたとして起訴されており、裁判の行方に関心が集まっている。 |
07月18日(木) | 最大野党カウクライ党は昨年05月の総選挙運動期間中、不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたことが「王制転覆の試み」に当たるとして有罪となった。その後、中央選挙管理委員会が同党解党を憲法裁判所に請求。同裁判所は08月07日に判決を下す予定。 中央選管は同様の理由で前進党役員の10年間におよぶ公民権停止も請求している。カウクライ党は昨年の総選挙で最多議席を獲得し、当時のピター同党党首が首相指名選挙で新首相に選ばれる可能性があったものの、親軍政権の樹立を狙う上院議員の多くが反対して実現できずに政権樹立を断念。前進党は連立政権には加わらずに第2党のプア・タイ党を中核とする新政権が誕生することになった。 |
タイ政府は2022年06月に大麻合法化を決めたが、「その後、様々な弊害が生じている。」として、大麻を再び麻薬に含め規制を強化しようとしている。これに対し、与党プームチャイ・タイ党のアヌティン党首(副首相兼内相)は、この大麻合法化撤回の動きを懸念していると個人的にセーター首相に伝えたことを明らかに。 昨年05月の総選挙における議席獲得数で現在の最大野党カウクライ党、中核与党プア・タイ党に次ぐ第3位となるプームチャイ・タイ党は大麻自由化推進派の筆頭であり、アヌティン党首はプラユット前政権時、連立政権参加の条件として大麻自由化を掲げていた。 大麻合法化撤回については、麻薬制圧委員会(NCB)が07月23日に検討、承認する見通しであるが、アヌティン党首は、「NCBは2年前に大麻合法化に賛成した時と同じ構成員であり、今度はなぜ合法化撤回に賛成するのか訳が分からない。」と不満を隠さない。 | |
07月21日(日) | 最大野党カウクライ党が刑法改正によるアダルト娯楽産業と関連製品製造・販売の合法化を求めている。合法化実現のための法案を先頃議会に提出したタオピポッブ同党議員によれば、同案は下院で1、2週間のうちに審議される見通し。 現行刑法287条では、あらゆるポルノ素材や性具(いわゆる「大人の玩具」)が違法とされているが、カウクライ党案では、性暴力、強姦、小児性愛などを想起させるものだけを違法とするよう訴える。この他にも同案では、タイ工業規格研究所(TISI)や保健省食品医薬品局(FDA)の認証を受けた性具に関しては合法的な売買を認めるべきとされている。 |
07月24日(水) | タクシン派の中核与党プア・タイ党と与党第2党プームチャイ・タイ党の間に裏取引が存在するのではないかと見方が出ているが、プームチャイ・タイ党党首のアヌティン副首相兼内相はこのほど、この疑惑を全面的に否定。 関係筋によれば、アヌティン党首が先頃、ナコンラチャシーマー県のリゾートで仮釈放中のタクシンと一緒にゴルフやカラオケをしていたことから、「2党の間で秘密の話し合いが行われたのではないか。」と憶測が生ずることになった。 だが、アヌティン党首は、「タクシンと私の家族は別々のホテルに泊まったし、タクシンと政局について話をしたことはいない。」と否定した。 また、プームチャイ・タイ党主導で実現した大麻合法化を現政権が撤回する姿勢を見せ、これにプームチャイ・タイ党が反発するという問題が起きているが、アヌティン党首によれば、「これについてタクシンと話し合った事実もない。」 |
憲法裁判所は、議会上院の前議員40人が「セーター・タウィーシン首相(62)による閣僚人事が憲法の政治倫理規定に違反している。」として解任を憲法裁判所に求めた裁判の判決を「08月14日に下す。」と発表。04月の内閣改造で「首相府相として入閣したピチット・チューンバーン(65)が過去に法廷侮辱罪で実刑判決を受けて服役したことから、憲法が定める閣僚資格に違反する人物を閣僚に任用した。」として、セーターを訴えた。ピチットは05月に辞任した。ピチットも訴えられたが、速やかに閣僚を辞任したことからその訴えは憲法裁に却下された。セーターは先の内閣改造で、ピチットをそのことを承知しながら首相府相に任命したとして訴えられることになった。 セーターが憲法裁により首相を解任された場合、後任の首相候補は、議会下院の連立与党第Ⅰ党プア・タイ党のペートーンターン・チナワット党首(37)と与党第2党プームチャイ・タイ党党首のアヌティン・チャーンウィーラクーン副首相兼内相(57)の2人に絞られる見通し。 ペートーンターンはプア・タイ党の実質的な所有者とされるタクシン・チナワット(74)の次女。タクシンは2006年のクーデターで自身が、2014年のクーデターで当時首相だった妹のインラっクが事実上の国外亡命生活を余儀なくされた。「現在の不透明な政治状況の中、娘のペートーンターンを首相に就かせて危険に晒す可能性は低い。」という見方もある。 アヌティンは地場ゼネコン(総合建設会社)大手シノタイ・エンジニアリング・アンド・コンストラクションの創業家出身。タクシン政権(2001〜2006年)で副保健相などを、軍・王党派が主導した第2次プラユット政権(2019〜2023年)で副首相兼保健相を務め、タクシン、王党派の双方と良好な関係を築いている。06月に行われた、職種団体の立候補者の互選で選ばれる議会上院(定数200)選ではプームチャイ・タイ党が勝利したとされ、今月23日、プームチャイ・タイ党に近い元県知事が上院議長に選出された。「先週末にはタクシン、アヌティンら与党幹部が東北部のゴルフリゾートを訪れゴルフや夕食会を楽しんだ。」と報じられた。 | |
議会下院(定数500)第1党で野党のガウクライ党(前進党)の解党をタイ選挙委員会が憲法裁判所に求めた裁判の判決が08月07日に下る。憲法裁は今年01月、カウクライ党が昨年5月の下院選で不敬罪の廃止改正を選挙公約に掲げたことについて、「国王を元首とする民主政体の転覆を図るもので違憲。」とする判断を下し、カウクライ党に対し、不敬罪の廃止改正を目指す全ての活動を停止するよう命じた。これを受け、選挙委がカウクライ党の解党を憲法裁に請求した。 憲法裁は選挙委などと同様に、革新系のカウクライ党と対立する保守王党派の強い影響下にあるとされる。カウクライ党が憲法裁の命令で解党された場合、「ピター前党首ら同党幹部は参政権が10年間剥奪され、カウクライ党所属の下院議員は党が準備した新党に移籍する。」と見られる。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、Ⅰ件につき最長15年の禁錮刑が科される。タクシン政権(2001〜2006年)を打倒した2006年の軍事クーデター以降、王党派と民主派の対立が強まり、民主派の活動家らが不敬罪で訴追、投獄される事例が急増した。 カウクライ党の前身はプラユット軍事政権(2014~2019年)下の2018年に設立されたアナコット・マイ党。同党は王室改革、不敬罪の改正、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、軍政が作成施行した民主主義を制限する内容の現行憲法の改正などを訴えて、2019年03月に8年ぶりに実施された下院選で81議席を獲得し、第3党に躍り出た。2019年10月には、2連隊の指揮権と予算をタイ陸軍からワチラロンコーン国王に移管する緊急勅令の国会採決で唯一反対票を投じた。2020年11月、党首のタナートーンが下院選に立候補した際にメディア会社の株式を保有していたことが選挙法違反として、憲法裁が同氏の下院議員資格を剥奪。翌2020年02月、「アナコット・マイ党が下院選の際にタナートーンから1億9120万Bを借り入れたことが1個人からの多額の政治献金を禁じた政党法違反に当たる。」として、憲法裁が同党を解党し、タナートーンら党幹部16人の参政権を10年間停止した。 アナコット・マイ党の支持勢力が新たに立ち上げたカウクライ党は昨年05月の下院選で、不敬罪の廃止改正などを掲げ、151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になった。しかし、プラユット軍政が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)と下院の旧与党陣営が不敬罪の廃止改正に強く反発し、カウクライ党による政権樹立を阻止。カウクライ党と同じ旧野党陣営で141議席(比例代表の得票率27.7%)を獲得したタクシン派のプア・タイ党が旧敵である王党派と手を組み、政権を発足させた。 | |
07月26日(金) | 仮釈放中のタクシンが07月26日、75歳の誕生日を迎えた。これを祝いにタクシンが居住するクルングテープ都バンプラート区チャランサニットウォン通の邸宅には、与党第2党プア・タイ党のアヌティン党首、主要与党パラン・プラチャーラット党のタマナット幹事長ら政財界の重鎮多数が訪れた。 報道陣は邸宅内に入ることが許可されなかったが、誕生祝いの主催者側から75歳の誕生日に因んで制作されたタクシンの写真と「75、自宅ほど良い所はない」との印刷された記念のTシャツが報道陣に披露された。 また、タクシンは、報道陣の共同インタビューに応じ、「タイが直面している経済問題について懸念しており、求められれば政府に助言する用意がある」などと発言。また、08月22日に刑期満了となった後、政治ポストに就任するとの見方が出ているが、その可能性は否定した。 |
07月27日(土) | セーター首相は「先の内閣改造で過去に法廷侮辱罪で有罪判決を受けたピチットを首相府相に任命したことが憲法の規定する政治倫理に反する。」として憲法裁判所に訴えられ、同裁判所による判決が08月14日に下される予定であるが、関係者の間ではどのような判決が出るかで意見が分かれている。 ワンチャイ元上院議員は、「具体的にどのような前科があれば閣僚就任が不可となるかを示した判例は存在しないので、憲法裁は訴えを棄却するだろう。」と述べ、「無罪になる。」との見方を示し、その一方で、テープチャイ元プラチャーティパット(民主)党議員は、「セーターは首相失職となり、保守層の支持を受けているプームチャイ・タイ党(与党第2党)のアヌティン党首(副首相兼内相)が代わりに首相に就任するだろう。」と予想。 |
07月31日(土) | タイ刑事裁判所は、仮釈放中のタクシン・チナワットは07月27日、病気治療のために08月01日から16日までドバイに滞在するとの理由で出国許可を申請したが、刑事裁判所は、これを却下した。タクシンは、長年滞在したドバイで慢性的な肺疾患、呼吸器や心臓血管の病気、椎間板ヘルニアの治療を受けていたので担当医に診てもらう必要がある他、個人的に重要人物との面会のためドバイ行きを希望したという。のため、ドバイ渡航を申請したが、裁判所は「タクシンの疾患はいずれも一般的な病気でタイ国内でも治療を受けることが可能であり、また、人と会うというのは個人的なことで出国を許可する理由にはならない。」と判断。 タクシンは汚職罪で有罪判決を受け、仮釈放中。裁判所の事前許可の無い国外出国を禁止している。タクシンが事実上の亡命生活中だった2015年に訪問先の南鮮で地元新聞社への発言がとして訴えられており、08月19日、不敬罪に関する裁判で出廷予定がある。 なお、タクシンは「公判が開始される19日までには帰国する。」と説明しているが、タクシンは首相在任中の汚職などの容疑で裁判を受けていて保釈中の身だった2008年08月に裁判所の許可を得てオリンピック開催中の北京を訪れたものの、そのまま逃亡し15年もタイに帰国しなかったという前科がある。 |
08月01日(金) | 「先の内閣改造での閣僚人事が憲法に違反する。」としてセーター首相が訴えられており、憲法裁判所が有罪判決を下し首相失職になるとの見方も出ているが、セーター首相は、「有罪に備えてセータに代わる新首相の人選が進んでいる。」との噂を事実無根と全面的に否定。 セーター首相は、「私はまだ首相であり、日々最善を尽くしている」と話し、憲法裁が08月14日に判決を下す予定であることについては、「結果がどのようなものであれ、受け入れる用意がある、」と述べた。 セーターが有罪となり首相失職となった場合に誰が次の首相になるかについては様々な意見が出ているが、ワンチャイ元上院議員は、「中核与党プア・タイ党のペートンターン党首(タクシンの次女)が首相に就任する可能性が大きい。」との見方を示した。「与党第2党プームチャイ・タイ党のアヌティン党首(内相)が次の首相。」との見方もあるが、同元議員は、「70議席のプームチャイ・タイ党は議席数で(最大野党カウクライ党、プア・タイ党に次ぐ)第3位であり、その党首のアヌティンが首相に就任することは考えにくい。」と指摘。 |
08月02日(土) | <昨年08月22日、15年ぶりにタイに戻ったタクシンは現在、仮釈放中の身だが、矯正局は、タクシンが08月31日をもって刑期満了となることを再確認。 タクシンはタイ帰国直後、最高裁判所から首相在任中の汚職などで禁錮8年の刑を言い渡されたが、間もなく恩赦によって刑期が1年に短縮され、また、今年初めには仮釈放が認められて現在ほぼ自由の身となっている。 矯正局のサハカン局長の説明によれば、「短縮された1年の刑期は、タクシンが収監された日でなく、昨年08月31日に申請した恩赦が認められた翌09月01日に始まる。従って、今年08月31日に1年の刑期が満了となる。」また、タクシンが収監されたその日の深夜に体調不良を訴えてクルングテープ中心部の警察病院に緊急搬送され、それ以降、仮釈放が認められるまで同病院の特別室に入院していたことなどから各方面で「当局による特別扱い」との批判が出ているが、同局長は、「矯正局は受刑者全員を同じように扱っており、依怙贔屓はない。」と断言。 |
08月07日(水) | 昨年05月の総選挙で最多議席を獲得した最大野党カウクライ党は、昨年05月の下院選で不敬罪の廃止を選挙公約に掲げたことが刑法112条の改正を公約に掲げたことが「王制転覆の試み」と判断され有罪となった。これに伴い中央選挙管理委員会が同党の解党を憲法裁判所に請求しており、「有罪=解党処分」となる可能性が高いと見られている。選挙管理委員会(EC)は03月、「カウクライ党が総選挙の公約に打ち出した刑法第112条の改正が、国家転覆の疑いがある。」として、カウクライ党の解党を求める請願書を憲法裁に提出。カウクライ党は審理の継続を希望していたが、憲法裁は07月17日、「判決を下すのに十分な証拠が揃った。」として、審理の終了を決定。 一方、これに対し、複数の上院議員から「タイの民主主義を後退させることになる。」といった懸念の声が上がっている。その一人、ナンタナ議員はカウクライ党の解党について「タイ国民からだけでなく、国際社会からも懸念の声が上がっている。」と指摘。タイでは不敬罪が存在し、最高刑が禁錮15年であることに諸外国から否定的な意見が発せられている。ナンタナ議員はさらに、「憲法裁判所に政党の解散といった政治状況を大きく変える権限が付与されている現在の状態は好ましいものではなく、これを改めるために上院が声明を発表するのが望ましい。このため、同議員はその実現を同僚議員に働きかける予定。」 |
タイ憲法裁判所は、最大野党であるカウクライ党について、「立憲君主制と国家の安全保障を危険に晒した。」として、全会一致で解党判決を下した。中央選挙管理委員会の申し立てを認めて解党とまた党幹部11人に対し、10年間の政治活動を禁止の公民権停止の判決を下すことになった。タイでは過去に複数の政党が憲法裁から解党処分を受けており、前進党についても「解党となる可能性が高い。」との見方が支配的だった。 選挙委員会がカウクライ党の解党を憲法裁に請求していた。憲法裁は午後03時に判決を発表。「国王を元首とする民主政体の転覆を図るもので違憲」とする判断を下し、カウクライ党に対し、不敬罪の廃止改正を目指す全ての活動を停止するよう命じた。これを受け、裁判官9人は、「カウクライ党が刑法第112条(不敬罪)の改正に向けて、継続的かつ真剣に活動し、立憲君主制と国家安全保障に脅威を与えた。」と述べた。 憲法裁は、2021年03月25日から2024年01月31日までの期間、党の重役に就いていた幹部11人に対し、10年間の選挙への立候補と新党設立、新党結成への参加を禁じた。対象の11人は、ピター・リムチャロエーンラット前党首、チャイタワット・トゥラトン現党首、ナティパット・グンラセートシット(財務担当)、ナコンポン・スッパニミットラクーン(党書記官)、パディパット・サンティパーダー(北部執行委員)、ソムチャイ・ファンチョンラチット(南部執行役員)、アマラット・チョークパミットクン(中部執行役員)、アピチャート・シリスントーン(北東部執行委員)、ベンチャー・セーンチャン(東部執行委員)、ステープ・ウーオン(労働党執行部員)、アピシット・プロムリット(北部執行委員)。タイでは下院議員は政党に所属している必要があるため、同党の残りの142人は、下院議員(公民権停止者を除く)は議員資格を維持すべく60日以内に後継政党に移籍することになる。加入しない場合、議員資格を失うことになる。 今回の裁判で憲法裁は01月の判断を踏襲した上、「カウクライ党が不敬罪容疑者の保釈や受刑者の釈放を求めていることは王室敵視。」などと主張した。前進党支持を示した欧州を中心とする諸外国も暗に批判。 不敬罪はタイ国王夫妻と王位継承者への批判を禁じるもので、違反した場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。2006年の軍事クーデター以降、王党派と民主派の対立が強まり、民主派の活動家らが不敬罪で訴追、投獄される事例が急増した。今年に入っても、民主派活動家、カウクライ党下院議員らに相次いで不敬罪で実刑が下されている。不敬罪への言及は長らく禁忌クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、軍政が作成施行した民主主義を制限する内容の現行憲法の改正などを訴えて、2019年03月に8年ぶりに実施された下院(定数500)選で81議席を獲得し、第3党に躍り出た。2020年に憲法裁がアナコット・マイ党を選挙違反で解党すると、アナコット・マイ党の支持勢力が新たにカウクライ党を立ち上げた。前進党は昨年5月の下院選で、不敬罪の廃止改正などを掲げ、151議席(比例代表の得票率36.2%)を獲得して第1党になったが、プラユット軍政が議員を選任した非民選で王党派の議会上院(定数250)と下院の旧与党陣営がカウクライ党による政権樹立を阻止し、同党を野党に追いやった。 その後もカウクライ党の人気は上昇し続け、タイ国立開発行政研究院(NIDA)が今年06月にタイ全国の18歳以上を対象に実施した世論調査(回答者2000人)では、カウクライ党の政党支持率は49.2%と圧倒的な1位だった。 憲法裁は軍、選挙委などと同様に、民主派と対立する王党派の強い影響下にあるとされ、過去20年近く、ほぼ一貫して民主派に不利な判決を下してきた。2006年に民選政権であるタクシン政権が軍事クーデターで倒れると、翌2007年、タクシン派のタイラックタイ党を選挙違反を理由に解党。2008年にはタイ・ラック・タイ党の後継政党であるパラン・プラチャーチョン党所属の「サマック首相(当時)をテレビの料理番組に出たことが首相の・副業禁止規定に当たる。」として解任し、さらに、選挙違反を理由にパラン・プラチャーチョン党を解党した。2014年にはタクシンの妹のインラック首相(当時)を縁故人事を理由に解任し、直後に軍事クーデターが発生した。2020年にはアナコット・マイ党を選挙法違反で解党した。 タイ・ラック・タイ党、パラン。プラチャーラット党、そして今回のカウクライ党はいずれも当時の下院第1党で、「憲法裁が国民の声を無視して民主主義を歪めている。」との批判が国内外から強まっている。 | |
タイでは下院議員に政党所属が義務づけられていることから、憲法裁判所から解党が命じられた最大野党カウクライ党の議員は60日以内にいずれかの政党に移籍する必要がある。このため、「カウクライ党議員を2000万~3000万Bを提供して自身の所属政党に引き入れようと画策する閣僚がいる。」との指摘がカウクライ党側から出ているが、セーター首相は、「そのようなことは承知していない。」と述べ、「金銭提供による他党からの議員引き抜きは正しいことではない。」と訴えた。 なお、カウクライ党のピター前党首は、「我が党の議員は確固たる政治的信念を持っており、金銭などの提供を条件を政党を移籍することはないと確信している。」と述べた。 | |
08月08日(木) | タイ憲法裁判所が7日、最大野党カウクライ党の解党を全会一致で決定した判決について、米国と欧州連合(EU)などは声明を発表し、「2023年05月の総選挙でカウクライ党に投票した1400万人以上のタイ国民の権利を剥奪し、タイの選挙制度に疑問を投げ掛ける。」と深刻な懸念を表明。 米国務省は「判決はタイの民主主義制度に対する脅威であり、民主的な未来を求めるタイ国民の願望に反する。」」と発表。米国務省のマシュー・ミラー報道官は、「米国は特定の政党を支持する立場を取っていないが、永続的な絆を持つ同盟国・友人として、タイ国民が平等に政治参加し、民主主義と表現の自由が守られることを望む。」と述べた。 EUは声明で、「タイの政治的多元主義に対する後退」と発表。政党と候補者の多数姓が無ければ、いかなる民主主義制度も機能しない。」と指摘。 国際人権NGOのアムネスティ・インターナショナルは、判決を「不公正な判断だ。タイ政府が約束した国際人権規約を無視した行為で、表現の自由に反する。」と批判。「野党政治家に対する脅迫行為は、タイ政府の『世界の人権を主導する。』という宣言に反する。」と述べた。 |
08月09日(金) | タイ憲法裁判所から解党命令を受けた最大野党カウクライ党は、タイサミットビルで党大会を開き、新党名を「พรรคประชาชน、プラチャーチョン(人民)党、英語名: PEOPLE'S PARTY」と決定した。党議員143人全員が新党へ加入する。新党党首には、党所属のナタポン・ルアンパニャウト議員(37)を選出。党大会では党規約の改正と党名の変更を検討。党首と役員4人を選出。 プラチャーチョン(人民)党の理念は「自由・平等・友愛」で、「国王を国家元首とする民主主義体制と法の支配、人間の尊厳・人権・経済社会的平等、地方分権、ジェンダーや文化の多様性などを堅持する方針。主権は人民に属し、国家権力の行使は人民に関連し、結びついている必要がある。」と主張している。 元党首のピタ^・リムチャロェーンラットは、解党判決後「国民として政治を続ける。と前向きな姿勢を見せ、「我々は叛逆や叛乱、王室を国家から分離させるなどの意図はない。」と述べた。 |
![]() 04月19日に遺体が発見されたが、犯人の加藤拓也(50)と鈴木浩斗(28)は、事件後すぐにラオに逃亡した。逃走中の犯人2人を善良な市民が目撃し通報したため、ヤクザ2人の捜索に協力するようラオに要請し、2人は逃亡先のラオのウィエンチャンで06月06日に拘束された。 日本語の通訳を介して尋問したが黙秘し。この残忍なヤクザ2人は「殺す必要があった。」と話したが、理由は語っていない。更なる法的手続きのため、ノンタブリー県バン・ブアトーン警察署の捜査班に引き渡された。 | |
08月10日(土) | 憲法裁判所に解党を命じられた最大野党カウクライ党の後継となるプラチャーチョン党は、党員登録の受け付けを開始したが、08月10日だけで3万3000人以上が登録を行い、党への寄付も1700万Bを超えた。登録はクルングテープ都パトゥムワン区にある大型コミュニティーモール「スタジアム・ワン」で午前10時から開始。登録の受付開始が告知されたのが前日09日だったにも拘わらず、会場は登録希望者でごった返した。 党員登録の費用(1人当たり)は50Bだが、党員カード希望者は150B、終身党員は350~500B。 |
08月13日(火) | タイ国立大学の双璧であるチュラロンコーン大学とタマサート大学で客員講師などを務める憲法裁判所判事を排斥する運動が始まっている。 最大野党カウクライ党は昨年05月の総選挙で運動期間中に不敬罪を規定した刑法112条改正を公約に掲げたことから憲法裁判所に解党を命じられたが、両大学では学生自治組織などがこれに反発。客員講師などを務めている憲法裁判事の解任を学生たちに呼びかける事態となっている。 カウクライ党は昨年の総選挙で最多議席を獲得したものの、首相指名選挙で上院議員の多くから支持を得ることができず、連立政権樹立の動きから排除され、獲得議席数で第2位のプア・タイ党を中核とする連立政権が誕生することになった。 |
08月14日(水) | タイ憲法裁判所は、議会上院の前議員40人がセーター・タウィーシン首相(62)が「05月にピチット・チューンバーン(65)を首相府大臣に任命した際に憲法に違反した。」としてセーター首相の解任を憲法裁判所に求めた裁判で、有罪判決を下した。裁判官9人のうち、5対4でセーター首相に不利な判決を下し、「セーター首相が憲法に違反してチナワット家の長年の法律顧問であった元弁護士のピチットを任命した。」とされた。ピチットは2008年に法廷侮辱罪で6ヶ月の刑期を務めた過去があった。判決では、セーター首相がピチットの任命に際して誠実さと正直さを示さなかったことが指摘された。セーター首相はピチットの不適切な過去を認識しており、そのため2023年09月に政府を発足させた際にはピチットを大臣に指名しなかったにも拘わらず、2024年05月の内閣改造でピチットを任命した。この判決は、元上院議員40人からなるグループが05月に憲法裁判所に提出した請願に基づいている。彼らは、「セーター首相によるピチットの首相府大臣への任命が、刑期を務めた者や倫理基準を満たしていない者の任命を禁じる憲法第160条に違反している。」と主張した。当初、彼らは裁判所にセーター首相の職を停止するよう求めましたが、裁判所はその要求を拒否し、審理を命じ、最終的にセーター首相の解任を命じた。 セーター首相は失職し、タイの第30代首相としての職務を直ちに停止しなければならない。これにより、内閣も全員一斉に職を失うことになる。 後任の首相は、セーター氏が所属する議会下院の連立与党第1党プア・タイ党のペートーンターン・チナワット首(37)党、もしくは与党第2党プームチャイ・タイ党党首のアヌティン・チャーンウィーラクーン(57)副首相兼内相が有力と見られている。 |
タイ憲法裁判所が14日、「閣僚人事で憲法違反があった。」として、セーター・タウィーシン首相(62)を解任したことを受け、セーターが所属する与党第1党プア・タイ党など連立与党の幹部は同日、プア・タイ党の実質的な党首であるタクシン・チナワット(75)のクルングテープ都内の私邸に連立政権に参加している全ての主要指導者が出席し対応を協議し、チャイカセーム・ニティシリ(76 Chaikasem Nitisiri、ชัยเกษม นิติสิริ)首相顧問を後任の首相候補に擁立することを決めた。 チャイカセームは元検事総長で、タクシンの妹のインラックの政権(2011〜2014年)で法相を務めた。2019年の下院選では、プア・タイ党の首相候補の1人として比例代表で出馬し当選。現行憲法では、首相になれるのは政党が選挙前に指名した首相候補だけで、プア・タイ党はセーター、タクシンの次女のペートーンターン・チナワット(37)、チャイカセームの3人を指名していた。 チャイカセームは選挙戦の最中から健康不安が囁かれ、セーター政権発足後も目立った活動を行っていなかった。タクシンは現在の不安定な政治状況の中、娘を首相に据えるのは危険と判断し、チャイカセームの起用に傾いた模様。 下院(500)での首相指名選挙は16日に行われる予定。プア・タイ党を中心とする連立与党は下院で314議席を占め、チャイカセームが次期首相に選出される公算が大きい。 | |
08月15日(木) | タイ憲法裁判所が14日、「閣僚人事で憲法違反があった。」として、セーター・タウィーシン首相(62)を解任したことを受け、セーターが所属する与党第1党プア・タイ党は、下院で16日に行われる首相指名選挙に、プア・タイ党の実質的な党首であるタクシン・チナワット(75)の次女でプア・タイ党党首のペートーンターン・チナワット(37)を擁立することを決めた。連立各党はこれを了承し、ペートーンターンが次期首相に就任する見通しとなった。 14日にタクシンの自宅で行われた連立与党幹部による会合では、「プア・タイ党所属のチャイカセーム・ニティシリ元法相・元検事総長(75)を首相候補に擁立することが決まった。」と報じられた。しかし、チャイカセームが昨年脳卒中で治療を受け健康面で不安を抱えることや、過去に不敬罪の改正を支持する発言を行ったことから王党派の反発を招くという懸念が浮上し、ペートーンターン以外の選択肢がなくなった模様。 タクシン派は2005年以降、軍、司法を握る王党派勢力と抗争を続けてきた。タクシン派の歴代の首相は2006年にタクシンが軍事クーデターで、2008年にサマック・スントラウェートが司法判断で、同年タクシンの義弟のソムチャイ・ウォンサワットが司法判断で、2014年にタクシンの妹のインラック・チナワットが司法判断と軍事クーデターで、そして今月セーターが司法判断で、それぞれ首相を解任された。タクシンとインラックはクーデターで国外に亡命し、タイ不在時の裁判で汚職などで実刑判決を受けた。タクシンは2023年にタクシン派と王党派による連立政権が発足したことで、恩赦を受け帰国したが、インラックは依然として事実上の国外亡命生活を余儀なくされている。こうした経緯から、ペートーンターンの首相就任については、家族から慎重な意見が出ていた。 |
憲法裁判所の命令で解党となった最大野党カウクライ党の後継であるプラチャーチョン党は先頃、「3万3000人以上の党員希望者の申請を受け付け、1700万Bを超える寄付があった。」と発表したが、これに関連して中央選挙管理委員会は「寄付の扱いなどにおいて法律違反があれば、解党処分になる恐れがある。」と警告。法律では、政治献金については、5000バーツ以上は領収書を発行する義務があるほか、寄付者の資格も規定されており、これらに違反した場合は解党が命じられる可能性がある。 この他、「プラチャーチョン党は既存の政党を改名した政党であるが、改名の手続きが法に則って行われていない。」といった指摘も出ている。 | |
08月16日(金) | タイ下院(定数500)は憲法裁判所の判決で失職したセーター前首相の後任として、タクシンの次女で与党第1党プア・タイ党党首であるペートーンターン・チナワット(แพทองธาร ชินวัตร、Paetontarn Shinawatra)を氏名投票の結果、319票の賛成、145票の反対、27票の棄権、欠席2人で、タイ第31代首相に選出。 議員493人中、489人が出席。首相の選出には過半数の248票が必要だった。欠席したのは、プア・タイ党のチャルームとパラン・プラチャーラット党のプラウィット党首。 連立政権は15日、ペートーンターン・チナワットを首相候補に指名。16日、下院は午前10時に開会。下院の投票は午前11時11分に開始され、公式発表は午後12時34分に行われた。 チナワット家からは、タクシン、妹のインラックに続き、3人目の首相。タイで2人目の女性首相であり、歴代最年少の首相。 15日午前中はプア・タイ党チャイカセームの首相候補擁立が濃厚となったが、その後、チャイカセームが検事総長だった時、タクシンの起訴を複数見送っていること、および不敬罪規定に言及した発言記録のあることが発覚。そのため、同日夜、ペートーンターンを首相候補として擁立することで連立与党の意見が一致した。 |
ペートーンターンは、「国の経済危機を乗り越えるために全力を尽くす。」と述べ、「デジタルウォレット(1万Bバラマキ)計画については、継続するかどうかは意見を聞いてから判断する。」と述べた。 ペートーンターンは政治経験がほとんどなく、次期政権の舵取りは実質的にタクシンが担うことになる。 * ペートーンターン・チナワット 西暦1986年08月21日アメリカ合衆国ロサンゼルス生。チュラロンコーン大裏口入学発覚後、英サリー大学国際ホスピタリティ管理学部卒。チナワット家の不動産会社の役員などを務め、2023年10月にプア・タイ党党首に就任。既婚で、2児の母。夫は民間航空会社の元パイロット。逃亡中の父タクシンが出席した2019年に香港のホテルで挙式では、プミポン前国王の長女のウボンラット王女が仲人を務めた。 | |
連立与党第3党で王党派のパラン・プラチャーラート党党首で、オリンピック委員長のプラウィット・ウォンスワン党首(79)が、帰国した五輪選手団の歓迎会での演説後、大勢の記者団の前で女性記者の頭を数回叩き、被害にあった記者が所属するタイの公共放送タイPBS、タイ・ジャーナリスト協会などがプラウィットを非難する声明を出した。 プラウィットはクルングテープ都内で行われたパリ五輪関連のタイオリンピック協会(NOCT)で演説。午後00時15分、車へ戻る途中に、記者団から質問を受けた。五輪関連の質問には機嫌よく応じたが、同日議会下院で行われたセーター罷免に伴う第31代首相選について質問を受けると、血相を変えて、「何を聞いている?もう聞こえんから質問するな。」と記者の頭を2度叩いた。記者はプア・タイ党のペートーンターン党首が下院で首相に選出されたことを質問。プラウィットは非常に動揺した様子だった。そのまま車の後部座席に乗り込み、現場を離れた。 首相指名選挙では、プラウィットと長年にわたり確執があるタクシン・チナワット(75)の次女のペートーンターン・チナワット(37)が首相に選出された。プラウィットは長年の夢である首相就任がほぼ不可能になり、感情を抑えきれなくなったと見られている。 タイ放送ジャーナリスト協会とタイニュース放送評議会は、「プラウィット氏の行動は国会議員の行動規範に違反する可能性がある。」と述べた。国会議員倫理規定では、「議員は隊舎の権利と自由を尊重し、不適切な行動や言葉の使用を控える必要があり、他者を威嚇したり暴力を振るったりしてはならない。」としている。 元陸軍司令官のナット補佐官は、「プラウィットが同日夜、記者に電話連絡し、誤解を解こうと試みた。」と話した。ナットは、「プラウィットが記者を傷付けて脅迫する意図はなく、知り合いの記者を冗談でからかうことが多い。」と弁明。 * プラウィット・ウォンスワン 西暦1945年生。陸軍士官学校17期卒。シリキット王太后の近衛師団である第2歩兵師団司令官(別名、ブラパーパヤック=東の虎)、陸軍第1管区司令官を経て、西暦2004~2005年陸軍司令官。王党派、反タクシン派のアピシット政権(2008~2011年)で国防相。元部下のプラユット陸軍司令官(当時)による西暦2014年05月のクーデター後、プラユット軍事政権の副首相兼国防相に就任。西暦2019〜2023年の第2次プラユット政権で副首相。西暦2020年からパランプラチャーラット党党首。 | |
08月18日(日) | タイ元首相のタクシン・チナワットは08月18日、保釈期間を終える予定。これは、国王の誕生日に合わせて実施された7500人の囚人への恩赦によるもので、タクシンの娘であるペートーンターン・チナワットが、タイ最年少の首相に選ばれた直後に行われた。 タウィー・ソンドン暫定法務大臣は、「タクシン・チナワットが国王から恩赦を受け、刑期の終了を確認した。」、「国王は72歳の誕生日を記念し、約3万1000人の受刑者に恩赦を与え、仮釈放中のタクシンも対象となった。」と述べた。 タクシンは、汚職事件で有罪判決を受け、15年間の逃亡生活を経て、西暦2023年08月にタイに帰国。タクシンは、2001年から2006年にかけての首相在任中に下された様々な罪状での本来の8年の刑を、国王の恩赦で1年に減刑されていた。タクシンは刑務所に移送された後、体調不良を訴え警察病院へ搬送され、180日間の治療と拘留後、今年02月に仮釈放となった。当初の1年の懲役刑は、今月末に終了する予定だった。保釈中の直接的な政治活動は制限されているものの、彼は特にプア・タイ党内で重要な影響力を持ち続けている。 タクシンの保釈終了は、タイの政治的緊張が高まる中で起こり、ペートーンターンの首相就任によってさらに激化している。 |
ワチラロンコーン国王の承認に伴い第31代首相に正式就任したプア・タイ党のペートーンターン党首は、「父と叔母と同じ轍は踏まない。」と述べ、裁判中に国外逃亡した親族2人、すなわち父親のタクシンとその妹であるインラックのような運命は辿らないと明言。 タクシン、インラックは、首相の座を離れた後、首相在任中の不正などの罪に問われることになった。インラックも西暦2017年半ばに国外に脱出した後一度も帰国しておらず、現在も事実上の亡命生活を続けている。 ペートーンターン首相は、伝統の首相就任式典に出席した後、「誰も父や叔母のような人生を経験したいとは思わない。2人とも人生があのようになるとは思わなかっただろう。なので私は職務遂行(だけ)に最善を尽くしたいと思っている。」と述べた。 なお、タクシン一族から首相になったのはペートーンターン党首で4人目。西暦2001年以降、タクシン、タクシンのもう1人の妹の夫であるソムチャイ、インラックが次々と首相に就任し、その在位期間は合計8年を超えており、タクシン一族の政治的影響力の大きさが窺える。ただ、3人ともクーデターなどで本人の意に反して失脚している。 | |
関係筋によれば、「南鮮でのタイ王室に関連する発言が不適切だ。」として不敬罪に問われているタクシンの公判が08月19日に開始され、これにタクシンが出廷する予定だが、混乱も予想されるために普段以上の厳重な警備体勢が敷かれる。裁判所では通常の警備に加えて、首都圏警察所属の警察官が動員され、報道関係者の裁判傍聴も禁じられる。 タクシンは西暦2015年に南鮮で朝鮮日報のインタビューに応じ、その中でタイのクーデターに言及したが、そこで不敬に当たる発言があったとして今年になって不敬罪で起訴された。タクシンは50万Bの保証金を支払い、裁判所の許可無しに出国しないことなどを条件に保釈が認められている。 | |
タイの新首相に選出されたペートーンターン・チナワット氏は18日、クルングテープのボイススペースビルのメインホールで記者会見し、「前政権の大規模な景気刺激策を継続する。」と述べた。 ペートーンターン新首相はセーター前首相に対し、「1年間、国のために全身全霊を捧げてきたことに感謝する。」と述べ、「私は国民に最大限、奉仕する用意があり、国民の生活の改善に全力で取り組む。経済の活性化や麻薬問題、全国一律30Bの医療体制、タイのソフトパワー政策を推進する。」と決意表明。「09月に具体的な政策を発表する、」と述べた。 「プア・タイ党の主要政策であるデジタル・ウォレット政策に関し、ペートーンターン首相の父親であるタクシンが中止するよう指示した。」と報道があったが、ペートーンターン首相は否定。「今後も政策を継続する。」と述べた。 | |
08月19日(月) | 18日にペートーンターン・チナワットがタイ王国31代首相に任命された式典で、ペートーンターンの実父であるタクシン・チナワットが白い制服を着ていたことに苦情がタイ政府の苦情センターに出ている。元上院議員候補のソンティヤー・サワディー(สนธิญา สวัสดี)は、汚職で実刑判決を受けたタクシンは警察官としての地位も剥奪されており、政府高官が通常公式行事で着用する白い制服を着る権利はない。」「と主張。 王室公報によると、最高裁によって汚職の有罪判決を受けたタクシンは西暦2015年09月08日に警察階級を剥奪され、西暦2016年03月30日には王室勲章を剥奪された。さらに国外逃亡によって処罰を免れようとした。首相官邸の規定によれば、政治任用者に関して、実刑判決を受けた官僚は公式の制服を着用することができなくなっている。 |
パラン・プラチャーラット党党首で副首相経験者のプラウィット下院議員(79)が、「ぶら下がり取材中の女性記者の頭を手で叩いたいたことは暴力に当たる。」として、タイ放送ジャーナリスト協会とタイ・ニュース放送評議会から国会議員にあるまじき行動との抗議を受けた。 女性記者は、プア・タイ党のペートーンターン党首が新首相に選出された下院の首相指名選挙をプラウィット議員が欠席したことなどを質問したが、これが気に障ったのか、あるいは以前から同記者を快く思っていなかったのか、乱暴な行動に出ることになった。 「セーターの首相失職に伴い新首相に就任することを大いに期待していたものの、ペートーンターン党首に首相の座を奪われ、相当気嫌が悪かった。」との指摘もあるが、抗議を受けたプラウィット議員側は、「旧知のジャーナリストに悪ふざけのようなことをすることがある。」などと苦しい説明。しかし、報道2団体は、「プラウィット議員の行動を録画したビデオを繰り返し確認したが、記者に対する受け入れ難い行動があった。」として強く批判している。 | |
南鮮の首都で西暦2015年に新聞社とのインタビューの中で「枢密顧問官らが妹のインラック・チナワット政権を倒した西暦2014年のクーデターを支持した。」と主張。王室の名誉を毀損した罪と、コンピューター犯罪で起訴されている。不敬罪に問われているタクシンの初公判が08月19日に非公開で行われた。タクシンの弁護士のウィンヤットによれば、次回公判はほぼ1年先の来年07月まで延期となる予定。 午前08時53分、クルングテープの刑事裁判所に現れたタクシンは、黒っぽいジャケットの下に黄色いシャツを着ていたが、このことについて「何か意味があるのか。」と記者に問われたが、返答しなかった。黄色は王室支持派すなわち反タクシン派の色で、過去に政治対立が過激化していた際にはタクシン支持派は赤服、反タクシン派は黄服とはっきり区別されていた。このためタクシンはこれまで黄色の服を着ている姿を人に見せることはあまりなかったが、今回の裁判は王室に関わるものであることから王室への恭順を示す目的で敢えて黄色のシャツを着たものと見られている。タクシンは証人と証拠一覧の審査のため出廷した。タクシンは証拠を提出し、容疑について全面的に否認。 | |
08月20日(火) | 連立与党第3党パラン・プラチャーラット党幹事長のタマナット農相(退役陸軍大尉)が同党所属の議会下院(定数500)議員40人のうち20人以上を引き連れ離党。タマナットが20日発表した。他の小政党の議員も合流し、全体で下院議員30人以上の勢力になる見通し。 今月14日、「過去に服役した者を閣僚に起用したことが憲法違反だ。」として、憲法裁判所がセーター首相を解任した。タマナットは西暦1994年から4年間、ヘロイン密輸でオーストラリアで服役しており、パラン・プラチャーラット党のプラウィット党首(元副首相兼国防相、元陸軍司令官)は19日のテレビインタビューで、「タクシンの次女で新たに首相に就任したペートーンターンの政権で、タマナットを閣僚から外す。」と明言。 プラウィットは長年にわたりタクシンと確執があり、タマナットがパラン・プラチャーラット党と連立政権の最高実力者であるタクシンの間を取り持ってきた。こうした中、プラウィットがタマナットを切り捨てる動きを見せたため、集団離党に踏み切った模様。 パラン・プラチャーラット党はプラユット軍事政権が西暦2019年の総選挙に向け設立した親軍・王党派政党。地方有力者を取り込み、同年の総選挙で得票数1位、議席数2位となり、他党と連立を組んで、第2次プラユット政権を発足させた。西暦2023年の総選挙前に、純度の高い王党派が新党に、地方有力者多数がタクシン派のプア・タイ党などに移籍し、党勢が衰退。今回の分裂で、ペートーンターン新政権での立場は不透明なった。 |
08月21日(水) | 逃亡生活を続けているインラック(タクシンの妹)はこのほど、X(旧ツイッター)を通じて姪に当たるペートーンターン首相(タクシン相の次女)に対し、祝意を伝えるともに国政などについて忠告。 インラックは、プア・タイ党党首の首相就任について「誇りに思う。」と祝いの言葉を述べるとともに「周りからの圧力と期待、とりわけ経済的苦悩の訴えにうまく対応しなければならない。」と指摘。さらに、「あなたなら成功すると信じている。」と励ました。 インラックは、首相在任中に導入した米買い上げ制度で国に多額の損失を与えたとして罪に問われ裁判にかけられた。そのため、西暦2017年に陸路で国外に逃亡し現在に至っている。 タクシンは昨年08月末、タクシン派プア・タイ党を中核とする連立政権の誕生に伴い15年に及ぶ逃亡生活に終止符を打ち、タイに帰国したが、同党がこの先も政権を牛耳ることが予想されることから、インラックも間もなく帰国するとの見方が出ている。 |
憲法裁判所が昨年5月の総選挙で最多議席を獲得したカウクライ党を解党し、セーター首相を解任したことに対し、弁護士や法律を専門とする大学講師134人がこの程、越権行為と非難する声明を発表。 カウクライ党は昨年05月の総選挙の運動期間中に不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたことが立憲君主制転覆の試みとされ08月07に解党。また、セーターは先の内閣改造で過去に法廷侮辱罪で有罪となったピチャイを首相府相に起用したことが憲法の定める政治倫理規定に違反したとされ、14日に解職となった。 このため、「憲法裁の裁量権を逸脱している恐れがあり、抑制均衡を害することになる。」としている。 | |
08月22日(木) | パラン・プラチャーラート党党首のプラウィット下院議員がぶら下がり取材中の女性記者に頭部を鷲づかみして叩くなど暴力を振るった件について、タイ放送ジャーナリスト協会とタイ・ニュース放送評議会がこのほど、下院議長に対し、同議員に対する聞き取りを行うよう要請。 これら2団体は、プラウィットの行いについて国会議員にあるまじき行為と非難する声明を発表している。タイ・ニュース放送評議会のスパン会長は、「記者は敵ではない。記者は国民に情報を伝えるという役目を果たそうとしているのであり、記者の質問に答えたくないのであれば、答えなければ良いだけ。」 |
08月23日(金) | ペートーンターン新首相は、「父親のタクシンが新首相と間もなく誕生する新政権を影響下に置こうとしている。」との批判に対し、「そのようなことは一切ない。」と全面否定。 タクシンは国王陛下の恩赦によって先頃自由の身となっているが、西暦2015年の南鮮での発言による不敬罪容疑については係争中であり、現在保釈中。 タクシンは22日に開催された「タイのビジョン2024」のおいて、政治家、外交官、ビジネスマンなどを前にして、タイ経済の減速をどのように乗り切るべきかを説いており、「タクシンの政治的影響力はさらに大きくなる。」との見方が支配的。なお、この行事でのタクシンの発表について「新政権の政策となるのか」と記者に問われたペートーンターン首相は、「父は政治的役職に就いておらず、自身の見解を述べただけ。新政府の政策を発表したものではない。」と否定している。 |
08月26日(月) | プア・タイ党の党首を務めるペートーンターン首相の父親であるタクシンが、部外者であるにも拘わらず、同党に対して強い影響力を行使しているとの理由で、同党解党を憲法裁判所に求める動きが出ている。憲法では、「政党は部外者に牛耳られていたり、党員以外の第三者の支配下にあったりしてはならない。」と規定されている。 ただ、同党幹部のウィスット議員は、「その件は承知している、」としながらも、「プア・タイ党が憲法違反で解党処分を受けるような状況にはない。」と説明。同議員によれば、「プア・タイ党に所属していないタクシンが同党の方針を決めたり、党の活動について指示をしたりした事実はない。」という。 関係筋によれば、貢献党解党を求めて憲法裁に提訴すべきとの要請が中央選挙管理委員会にあったのが08月19日。要請者は匿名を希望しており、氏名は公表されていない。 なお、タクシンが西暦1998年に創設したタイ・ラック・タイ党の流れを汲むプア・タイ党は幹部の中に熱心なタクシン信奉者が少なくないとされている。タクシンが事実上の亡命生活を送っていた時期も「本当の党首はタクシン。」と言われ、また、複数の幹部がタクシンに会いに海外に出かけるタクシン詣でがたびたび報じられていた。このため、「このような状況はプア・タイ党が部外者であるタクシンの支配下にあることの証拠」として過去にもプア・タイ党解党を求める動きが起きている。 |
08月27日(火) | タイ連立政権の中核政党であるプア・タイ党は27日、今週末に発足する見込みの新連立政権から、親軍政党のパラン・プラチャーラート党(PPRP)を除外する方針を明らかに。 プア・タイ党のサケーオ県選出下院議員ソラウォン幹事長は27日、幹部会合後に会見を開き、「新連立政権からPPRPを除外する。」と述べた。「党議員らは、パラン・プラチャーラート党のプラウィット・ウォンスウォン党首が、08月16日の首相選出下院選挙を欠席したことに不満を抱いている。」という。 ソラウォン幹事長は、パラン・プラチャーラート党に代わり、プラチャーティパット(民主)党に新連立政権への参加を要請するかとの質問に対し、「おそらく議論になるだろう。」と述べた。プラチャーティパット党が新政権に参加した場合、パラン・プラチャーラート党の2つの大臣職がプラチャーティパット党に移ることになる。 |
08月28日(水) | タウィー暫定法相はこの程、刑務所外での服役を可能とする矯正局の規則について、「刑務所の過密問題の軽減を目的としたものである。」と改めて説明した。この規則に関しては、「タクシンの妹で、事実上の逃亡生活を続けているインラックがタクシンに続いてタイに帰国する可能性がある。」と指摘されていることから、「この規則の下でインラックもタクシンと同様に刑務所外で服役することが許可されるのではないか。」との見方が出ている。 タウィー大臣によれば、現在タイ国内に存在する受刑者収容施設は15万~16万人の収容を想定したものだが、実際には受刑者に比べて施設数が足りずに国内の刑務所はどこも深刻な過密状態となっている。また、新しい規則では病気の受刑者は医療機関で服役可能とされているが、これは西暦2017年制定の矯正法33条と34条に則した革新的な過密対策とのこと。 なお、タクシンは昨年08月末に15年ぶりに帰国し、首相在任中の汚職などで禁錮8年の刑を言い渡され、すぐにクルングテープの施設に収監されたが、その日のうちに体調不良を訴えたことから、クルングテープ中心部の警察病院に緊急搬送。その後、今年初めに仮釈放となるまで同病院の特別室で「服役」していた。 |
ペートーンターン、プア・タイ党党首を首相とする新政権誕生に向けて準備が着々と進められる中、同党はこのほど、長年にわたって敵対関係にあるプラチャーティパット(民主)党に対し、政権参入を正式に要請た。「新政権にはこれまでプア・タイ党を中核とする連立政権を支えてきたパラン・プラチャーラート党が参加しないことから、その穴埋めにプラチャーティパット党に政権参入を打診した。」との見方が支配的。 政権への招待状は、政府庁舎に集まった両党の所属議員らの前でプア・タイ党のソラウォン幹事長からプラチャーティパット党のデートイット幹事長に手渡された。招待状の中でプア・タイ党は、「新政権誕生を主導するプア・タイ党としては、プラチャーティパット党が有能で、知識が豊富で、一緒に仕事ができるイデオロギーを有していると確信している。このため、我党はプラチャーティパット党に政権に参入してもらい、国民のために一緒に働いてもらいたいと考える。」と説明。 一方、プラチャーティパット党のチャルムチャイ党首が天然資源環境相、デートイット幹事長が副保健相に就任するとの情報も出回っているが、ソラウォン幹事長は、「その件についてはペートーンターン首相が決めることになる。」と述べるに止まった。 | |
「プア・タイ党党首のペートーンターン首相率いる連立政権に現野党のプラチャーティパット(民主)党が参加する可能性がある。」と報じられているが、プラチャーティパット党の重鎮で首相経験者のチュアン元同党党首は、「プア・タイ党は支持しない。」と機会あるごとに述べていることから、今回も「党がプア・タイ党を中核とする新政権に参入することはない。」と明言。 チュアンによれば、「プア・タイ党は選挙で同党を支持した都県の成長を優先的に支援する方針を発表しており、プラチャーティパット党としてはこれを受け入れることはできない。」という。 伝統的に民主党支持者が多いタイ南部では、党は1議席も獲得できておらず、チュアン氏の「プア・タイ党不支持」の方針が南部のプラチャーティパット党有権者に浸透していることが窺える。この他、「意見の相違からチュアンをプラチャーティパット党から追い出そうとする動きがある。」との情報について同氏は、「党の方針に従わない者に関してはその真意を追及する必要がある。」と述べ、対抗姿勢を露わにした。 | |
08月29日(木) | タイ野党のプラチャーティパット(民主)党は29日午後07時30分、党本部で会合を開き、プア・タイ党が主導する新連立政権に参加することで合意。 プラチャーティパット党幹部と議員は会合で、連立政権参加を問う投票を実施。賛成43、反対4で政権への参加が決まった。党規約に従い、チャレムチャイ党首は投票を棄権。 プラチャーティパット党幹部のデット・イット・カオトンは会合前、記者団に対し、「前を向いて過去の敵意を忘れる必要がある。変化に対する勇気が必要だ」と述べた。一方、元首相で元党首のチュワン・リークパイを含む中枢らは、プア・タイ党との連携に強く反対。プラチャーティパット党は汚職疑惑のあるタクシン派の打倒を目標にした経緯に触れ、「プア・タイ党主導の連立政権に参加すれば、結党の理念を捨てることになる。」と語った。 |
プア・タイ党のペートーンターン党首が新首相に就任したことについて、活動家のルアンクライがこのほど、中央選挙管理委員会に対し、「首相の資格を満たしていない疑いがある、」として調査を要請。 憲法では「首相を含む閣僚は企業経営者や株保有者であってはならない。」と規定されている。だが、ルアンクライによれば、「親族企業21社の役員を務めていたペートーンターン党首が下院の首相指名選挙で新首相に選出された08月16日までに役員を全て辞めていなかった疑いがある。」という。このため、ルアンクライは中央選管に対し、ペートーンターン党首が事前に役員を全て辞めていたかどうかを調査し、辞任が16日以降であることが判明した場合はペートーンターン首相が首相失職となるのかの判断を示すよう求めた。 | |
09月01日(日) | ペートーンターン首相が党首を務めるプア・タイ党については、同党幹部のウィスット議員が先頃「憲法裁判所によるプア・タイ党解党の命令を引き出すために匿名希望者が中央選挙管理委員会に憲法裁に訴えを起こすよう要請した。」と述べたが、中央選管のイティポン委員長は、「選管にそのような要請がまだ来ていない。」と報告。 ウィスット議員によれば、「この匿名希望者は、プア・タイ党の党員や役員でないタクシンが党の運営などに強い影響力を及ぼしており、憲法が禁止する「部外者が党を支配している状態」に該当するとして、選管に対し憲法裁に訴えを起こすよう要請したもの。」という。だが、イティポン委員長の今回の発言で同議員の指摘の信憑性が問われることになった。 |
09月02日(月) | タクシンが服役中に長期にわたって警察病院の特別室で過ごすことが認められたことについては、タクシンに対する特別扱いがあったのとの疑惑が再浮上している。 この件を調べている国家汚職制圧委員会(NACC)のニワッチャイ事務局長はこの程、「特別扱いがあったかどうかの判断材料になり得る監視カメラの映像が病院側からまだ提出されていない。」と明らかに。 タクシンは昨年08月末に15年ぶりに帰国し、すぐに禁錮8年が言い渡されたが、収監されたその日の深夜に体調不良を訴えてクルングテープ中心部の警察病院に緊急搬送された。元首相は間もなくして恩赦で刑期が1年に短縮されたが、今年02月18日に仮釈放が認められるまで同病院の特別室に入院。そして、仮釈放中の08月半ば、国王の72歳の誕生日に因んだ恩赦で刑期満了を待たずに釈放された。 タクシンに長期にわたって病院で服役することが許されたことに関しては、「一般の受刑者ではとうてい受けることのできない明らかな厚遇」といった批判的意見が噴出。これに対し、関係当局は、「全て合法であり、問題はない。」と説明したが、具体的にどのような理由でタクシンが刑務所生活に耐えられず、入院が必要だったかについては「個人情報」に立ち入ることになるとして説明を行っていない。ニワッチャイ事務局長によれば、「警察病院と矯正局に対し入院中のタクシンの映像を提出するよう要請したが、まだ返答がない。」 |
タイで最も長い歴史を誇る政党であるプラチャーティパット(民主)党のアピシット元党首(元首相は)はこの程、「プア・タイ党党首のペートーンターン首相率いる新政権が任期を全うする。」との見解を示した。総選挙は昨年05月に行われ、下院議員の4年の任期は後約3年残っている。 アピシットによれば、「プア・タイ党を中核とする連立政権を構成することになると見られる政党の中に早期の解散・総選挙に準備ができているところは現時点ではない。従って、新政権は早期の解散・総選挙を経ずに残りの任期約3年を全うすることが予想される。」とのこと。 また、ペートーンターン首相の父、タクシンは西暦2006年09月の軍事クーデターで首相の座を追われることになったが、「ペートーンターン首相も同じ憂き目に遭う可能性はあるか。」との質問に対し、アピシットは、「新政権が国の直面する問題を大方の国民が満足する形で解決することができれば、軍事クーデターで首相が追い出されることはない。」との見方を示した。 | |
09月04日(水) | 在タイ日本大使館によると、07日土曜日午後03時頃から、クルングテープ都内のラチャダムヌン通(Ratchadamnoen Avenue)にある10月14日事件記念塔(14 OCTOBER 73 MEMORIAL)で、反タクシン元首相派による政治集会が行われる見通し。バンコクにおける集会情報(9月7日(土)) |
タクシン・チナワット元首相の次女のペートーンターン・チナワット首相(38)率いる新内閣がワチラロンコーン国王の承認を受け、閣僚名簿が官報に掲載された。 セーター前内閣の連立与党のうち、内部分裂に陥った親軍王党派パラン・プラチャーラット党のプラウィット党首(元副首相兼国防相、元陸軍司令官)率いる主流派が野党に追いやられ、多くの造反議員が政権に加わり、同党のタマナット幹事長派が政権に残留した。また、野党だった王党派のプラチャーティパット(民主)党が新たに連立与党に加わった。プラチャーティパット党は西暦2001年以来、タクシン派と激しく対立してきた。西暦2023年の総選挙で大敗を喫したことで、チュワン元首相らそれまでの主流派が力を失い、宿敵に膝を屈する形で政権入りする。 与党第1党でタクシン派のプア・タイ党(党首:ペートーンターン首相)は前内閣のプームタム筆頭副首相兼商務相が筆頭副首相兼国防相に横滑りした。ピチャイ副首相兼財務相、マーリット外相、ソムサック保健相らは再任。スリヤ運輸相は副首相兼任となる。 与党第2党のプームチャイ・タイ党はアヌティン党首が副首相兼内相、王党派ルワムタイ・サーンチャート党はピーラパン党首が副首相兼エネルギー相に再任された。プラチャーティパット党のチャルームチャイ党首は天然資源環境相に就任。 西暦2023年の総選挙で第2党となったプア・タイ党は長く対立してきた王党派と手を組み、第1党でリベラル派のカウクライ党を野党に追いやって、政権を発足させた。しかし、憲法裁判所が先月14日、閣僚人事で憲法違反があったとして、同党のセーター首相を解任。連立与党はペートーンターンを後任の首相に選出し、組閣作業を進めていた。 政府関係筋によれば、新閣僚は06日午後06時から国王臨席の下、開かれる宣誓式に出席する予定。この日をもって第1次ペートンタン内閣の正式発足となる。首相による施政方針演説は11日に行われ、首相は16日に執務を正式に開始する。初回の閣僚会議は17日に開かれる予定。初閣議では、プア・タイ党の目玉政策である電子マネー1万B給付計画を今年度中(09月30日まで)に開始すべく、協議される見通し。 * ペートーンターン・チナワット 西暦1986年、米ロサンゼルス生まれの広東華僑・丘。タクシン・チナワット元首相の次女。チュラロンコーン大学への裏口入学が発覚し、英サリー大学国際ホスピタリティ管理学部卒。チナワット家の不動産会社の役員などを務め、西暦2023年10月にプア・タイ党党首に就任。既婚で、2児の母。西暦2019年にたぅしんが逃亡先の香港のホテルで挙式した際は、プミポン前国王の長女のウボンラット王女が仲人を務めた。 | |
ペートーンターン首相が党首を務めるプア・タイ党の重鎮で、現在暫定副首相を務めるプームタム(70)は間もなく誕生する新政権の副首相兼国防相に就任する見通しだが、これについてソムチェート上院議員はこの程、プームタムが西暦1970年代に非合法政党のタイ共産党に参加していたことを理由に「同氏の国防相就任に問題がある。」との見方を示した。 タイも過去に学生運動が盛んな時期があり、西暦1976年10月には国立タマサート大学で民主化を求める左派系学生など数百人が右派系勢力に襲われて死傷する「血の水曜日事件」が起きたことなどから、大勢の学生が反政府活動に参加すべくタイ共産党が拠点とするジャングルに逃げ込むことになったが、プームタムもその1人だった。 ソムチェート議員は、「政府は西暦1976年10月にジャングルに逃げ込んだ同士を国軍を統括する国防相に起用しようとしている。」と批判。これに対し、チュラロンコーン大学卒業のプームタムは、「私が国防相になれるかどうかはペートーンターン首相次第だが、仮に私が国防相に就任してもソムチェート議員には心配は掛けない。私は当時の社会で起きていた暴力的出来事を避けるためにジャングルに入ったが、私だけでなく、、他大学の学生もそうすることを選んだ。その後、プレム政権の宥和政策で反政府活動に加わった学生などの社会復帰が許されることになったが、それ以降、私は(タイ共産党の活動には)一切関わっていない。」と強調。 | |
09月05日(木) | 今回の組閣で連立与党から排除されたパラン・プラチャーラート党所属の政治活動家であるルアンクライはこの程、「ペートーンターン首相について2つの疑問がある。」として、これを調査するよう中央選挙管理委員会に要請。 1つ目は、ペートンタン首相が首相指名選挙で首相に選ばれるのに備えて08月15日にそれまで務めていた20社の社長を辞任したとされるが、ルアンクライによれば、「首相に選ばれるまでに社長辞任が完了していたかどうか疑問が残る。」という。 もう1つは、「ペートーンターンが父親であるタクシンの強い影響下にあるのではないか。」という疑問が存在すること。ペートーンターン首相が党首を務めるプア・タイ党の実質的党首はタクシンとの見方が支配的であるが、タクシンは党員ではないため、党の運営に関わることはできない。法律では、「政党は部外者に牛耳られた状態であってはならない。」とされており、有罪ならプア・タイ党は解党処分を受けることになる。 |
ペートーンターン首相(38)は、首相に就任したばかりの彼女の粗を探すような動きが出ていることに対し、「批判をしばらくやめて、しっかり仕事ができることを示す時間を私に与えてほしい。」と懇願した。 ペートーンターン首相は、政治的影響力の極めて強いタクシンが父親であり、また、かつてタイの政治を牛耳っていた感のあるタクシン一族の一員であることから、突っ込みどころは少なくない。ここにきて、「数十に及ぶ一族の関連会社の重役を首相に選出されるまでに辞任していなかったのではないか。」と違法性の疑いを指摘する意見も出ているが、ペートーンターン首相は、これらを「些細なことである。」として、「小事をあまりに重要視することがあってはならない。」と言い退けた。 | |
09月06日(金)18時 | ートーンターン新首相と閣僚らは、クルングテープのドゥシット宮殿で国王と王妃に謁見し、就任宣誓を行った。国王は、ペートーンターン首相と閣僚らを激励。 ペートーンターン首相は07日、閣僚の非公式会議を招集。今週にも議会で発表する政策声明を検討した。ソンサク・トーンシー内務副大臣と、サビダー・タイセッド内務副大臣は、武漢肺炎ウイルス検査で陽性反応が出たため、宣誓式を欠席した。 ワン・ムハンマド・ノール・マタ国会議長は09日、政府と連立与党、野党の院内幹事らと、議会での政策声明発表の日程を協議する予定。 |
09月08日(日) | ペートーンターン・シナワット新首相が率いる新内閣が発足し、副首相兼国防大臣には、ペートーンターンの父親のタクシンの盟友であるプームタム・ウェーチャヤチャイが就任した。国防大臣の人事はタクシンの意向で、ペートーンターンを軍の策動から守るためと見られる。 プームタムはセーター前政権で商務大臣を務めた。セーター前首相は軍の指揮系統を理解していなかったため、政権後半ではプームタムを国防大臣に任命。「プームタムは、政府と軍で意見の相違があった際、解決に貢献した。」という。 軍はこれまで、ペートーンターンの親族であるタクシンとインラックの政府にクーデターを起こしており、前政権で軍と深い関係を築いたプームタムの役割は極めて重要。当初、「国防大臣はペートーンターンが兼務する。」と見られていた。タクシンは、ペートーンターンが軍の将軍を扱うには経験不足と判断。タクシンは、「プームタムが国防大臣として軍の動向を把握し、ペートーンターンを脅威から守ると考えている。」という。 |
09月09日(月) | 月9日、連立政権の要であるタイ貢献党を含む与党6党の解党を憲法裁判所に求める訴えが、タクシン支持組織「反独裁民主主義同盟(UDD)」元幹部の政治活動家によって中央選挙管理委員会に提出された。 この活動家によれば、プア・タイ党など現政権を構成する6党は、タクシンの強い影響下にあり、法律が禁じている「部外者が特定政党を支配している状態に該当する。」という。具体的には、セーターが憲法違反で首相解職になった08月14日、6党の首脳がペートーンターン、プア・党党首の父親であるタクシンの自宅に集まり新首相選出について話し合ったことなどがタクシンがこれらの政党を牛耳っている証。」としている。 タイでは複数の政党が憲法裁の判断で解党となっているが、最近の例としては、最大野党だったカウクライ党が、不敬絡みで有罪となり解党処分を受けている。 |
09月10日(火) | タクシンの次女ペートーンターン、プア・タイ党党首を首相とする連立政権に参加することになった、同党のかつての敵対手、プラチャーティパット(民主)党のデートイット幹事長(副保健相)はこの程、「政府内に汚職があったらプラチャーティパット党は直ちに政権を離脱する。」と明言。これは、汚職に反対してきたプラチャーティパット党の姿勢に関する記者の質問に答えたもの。 同幹事長によれば、「プラチャーティパット党は慎重に検討を行ってタクシン派政党を中核とする連立政権に参入することになった。プラチャーティパット党支持者は今回のプラチャーティパット党の決断を評価してくれるものと確信している。」という。声高にプラチャーティパット党を批判する向きもあるものの、その多くはこれまでにプラチャーティパット党に投票したことがない人、要するに本当のプラチャーティパット党支持者ではない事例が大半。 ただ、タイ国立開発行政大学院大学(NIDA)の最近の世論調査では、プラチャーティパット党支持者の多い南部では同党の政権参加を快く思っていない人が多いとの結果が出ている。 |
09月11日(水) | パラン・プラチャーラート党に所属する活動家のルアンクライ元上院議員はこの程、新政権発足に伴う新閣僚の写真撮影の際にペートーンターン首相らが手でハートの形を作る手ハートをしたことが閣僚にあるまじき行為だとして国家汚職制圧委員会(NACC)に訴え出た。 「ペートーンターン首相らは公務の制服を着たままで手ハートをしており、憲法で禁止している閣僚の威厳を傷つける行為に該当する。」と強弁。公式の写真撮影の場でのペートーンターン首相らの手ハート・ポーズをしてことについては、ネット上でも賛否両論が出ている。 |
09月23日(月) | 政治活動家のルアンクライが、プア・タイ党のペートーンターン党首の首相就任に問題がなかったかを調査するよう改めて中央選挙管理委員会に要請。 同氏によれば、「ペートーンターン首は親族企業20社の役員を辞めてから首相になっており問題はないとしているものの、同党首が首相になる前に役員を辞任していたかについては疑問があり、辞任の前に首相になっていれば法律違反であり、首相失職となる可能性がある。」という。 このほか、ルアンクライは、「サービーダー副内相も民間企業の役員を辞任する前に副大臣になった可能性がある。」と指摘している。ルアンクライはこの手の政治絡みの訴えをたびたび起こしている。 |
中核与党プア・タイ党が求めている憲法改正に政治倫理規定が含まれることに批判的な意見が出ている。これに対し、同党所属のチューサク首相府相は、「憲法の基本精神である反腐敗の方針を蔑ろにしようしたものではなく、改憲を通じて何が政治倫理規定違反に該当するかを明確にすることをプア・タイ党は意図している。」と釈明。 プア・タイ党所属のセーターが昨年05月の総選挙に伴い首相に選出されたものの、セーターは先の内閣改造で過去に有罪判決を受けた者を閣僚に起用したことが政治倫理規定違反とされて首相失職となった。このため、プア・タイ党が政治倫理規定違反関連の憲法規定の手直しを予定していることに対しては一部で「同じ失敗を繰り返さないために憲法を改悪しようとしている。」といった批判意見も出ている。 | |
09月24日(火) | チエンマイの日本領事館は09月24日、幹線道路の冠水とピン川水位上昇について、注意喚起。 https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/CMflood20240924.html タイ北部における幹線道路の冠水、ピン川水位上昇について |
09月25日(水) | 25日未明、チエンマイ県を流れるピン川が氾濫し、チエンマイ市街が冠水した。水の深さは深いところで1mに達している。午後07時時点で水位は4.75mに達し、状況はさらに悪化している。灌漑当局はノーンホーイ地区などチエンマイ市街地の住民に避難指示を発令。「市内を流れるピン川の水位は25日午前02時頃に3.9mに達する。」と予測していた。氾濫危険水位は4.2m。 ピン川は25日午前05時時点で4.45mに上昇した後、水位が安定していたが、夕方から再び上昇。商業地区やナイトバザール、低地が浸水した。複数の学校は休校措置を取った。 灌漑局は午後09時から11時に、2011年の壊滅的な洪水で記録された水位5mを超えると予測。川沿いの住民に洪水の悪化に備えるよう勧告している。 |
09月27日(金) | 在チエンマイ日本国総領事館によると、2024年09月27日現在、チエンマイのピン川付近の広い地域で大規模な洪水被害が発生。 https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E6%97%97 チェンマイにおけるピン川付近地域の洪水について(27日の状況)令和6年9月27日 |
09月30日(月) | <数々の政治的訴えを起こしていることで知られる政治活動家のルアンクライがこの程、「ペートーンターン首相による閣僚人事に倫理的問題がある。」として中央選挙管理委員会に対して調査を要請した。ルアンクライが問題視しているのは、ペートーンターン首相がソムサックの保健相就任とタウィーの法相就任を承認したこと。2人はペートーンターンの父親であるタクシンの警察病院特別室入院という形で服役するという特別扱いに便宜を図った人物というのがその理由。 「このように利害関係にある者の閣僚就任をペートーンターン首相が承認したことは憲法に規定された政治倫理規範に反しており、首相と両大臣の計3人は罷免に該当する可能性がある。」という。> |
10月01日(火) | 「過去にTwitter(現在はX)でワチラロンコーン国王に関する悪質な投稿を行った。」として、28歳の男に王室名誉毀損で有罪判決。裁判所は3年の禁錮刑を言い渡したが、罪を認めたため1年6ヶ月に減刑され、さらに執行猶予1年が付与された。 この男は、ソンクラー県にある超王室主義団体「王保護グループ(King Protection Group)」によって告発され、王室名誉毀損法およびコンピュータ犯罪法に基づいて起訴された。問題となったのは、西暦2021年08月に自身のTwitterアカウントで「子供の頃に聞いた噂が本当だった。」と、国王即位前の画像と中傷的なメッセージをリツイートした行為。 08月の審理で男は罪を認め、ソンクラー地方裁判所は有罪判決を下したが、これまでに政治的抗議活動に参加していなかったことや、反省の意が考慮され、1年間の執行猶予が与えられた。執行猶予期間中、男は4回の保護観察官への報告と24時間の社会奉仕活動を行うことが義務付けらている。また、事件後に王室への恩赦を求める嘆願書も提出している。 |
10月02日(水) | 西暦2006年以降にクルングテープなどで反タクシンの大規模街頭デモを展開した組織「民主市民連合(PAD)(黄服)」の創設者の1人、ソンティーが先頃、自身のYouTubeチャンネルで、来年にもタクシンの次女であるペートーンターン首相率いる現政権を批判する大規模な街頭デモを主導する考えを明らかに。これに対し、ペートーンターン首相は、「私は首相になってまだ1か月あまり。こんな私をもう追い出したいと言うのか。」と述べ、大規模反政府デモを思いとどまるようソンティーに呼びかけた。 ソンティーは、「来年の第1四半期(01~03月)まで政府の仕事ぶりを見守る」と述べており、この期間中に政府に倫理的問題などが見つかった場合はデモを決行する意向。 |
在タイ日本国大使館によると、10月05日(土)11時頃から13時頃まで、クルングテープのBTSチットロム駅スカイウォークからBTS国立競技場駅で集会・デモが実施される予定。バンコクにおける集会・デモ情報(10月5日(土)) | |
10月03日(水) | 在チエンマイ日本国総領事館は、「ピン川の水位上昇により、チエンマイ中心部で再度洪水被害の可能性がある。」として、注意喚起。 https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/CMflood20241003.html チェンマイにおけるピン川水位上昇について |
日本外務省は早朝、チエンマイ県のピン川の水位が氾濫注意水位(3.7m)を大きく越える4.95mに達する可能性あるとして、大規模な洪水被害の発生に注意喚起。 日本外務省の「海外安全ホームページ」によると、「タイ灌漑局は03日午後4時に氾濫注意水位(3.7m)を大きく越える4.2mに、04日午前02時に4.95mに達する可能性がある。」と発表した。ピン川沿岸の住民は、状況に応じて家財の移動や電気ブレーカーの切断措置、安全な場所への避難などの対策を取るよう呼び掛けた。 | |
最大野党プラチャーチョン(人民)党のタオピポップ議員が「自家醸造を合法にする。」という酒生産自由化法案を議会に提出していたが、反対237賛成137で否決された。 同案は、個人が私的に楽しむために当局の許可無しに醸造施設を所有して酒を造ることを可能にするというもの。採決で否決される前、与党議員のとりまとめ役であるウィスット・タイ貢献党議員は、「どの家庭でも自由に酒を造るのが可能になったら、死人が出たりして大変なことになる。当局による許可は不可欠」と話していた。「死人が出る」とは、メチルアルコールを混ぜた密造酒を飲んで複数人が死亡した最近の事件を念頭に置いたもの。 なお、以前から数社が国内ビール市場を独占している現状に異を唱えているタオピポップ議員であるが、過去に酒の密造で逮捕されたことがある。 | |
10月04日(金) | タイ灌漑局は、チエンマイ中心部では、今後ピン川の水位はさらに上昇し、大規模な洪水被害をもたらした09月26日の最高水位4.93mを超過する。」という予想を発表しました。在チエンマイ日本国領事館が注意喚起。 https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/CMflood20241004.html チェンマイにおけるピン川の水位上昇について(10月4日午前の状況) |
10月05日(土) | チエンマイ県は、チエンマイ県を縦断する主要河川であるピン川が氾濫し、県内の広範な地域が再び深刻な水害に見舞われた。チエンマイ県の経済活動の中心地域でも水深は1mほどに達した。 同日正午にはムアン郡(県庁所在地)に位置するナワラット橋で過去50年で最高となる水深5.3mを観測。同県は09月26日に酷い水害に見舞われたばかりで、復旧が完了しないうちに再び深刻な水害で打撃を受けることになった。 |
10月08日(火)夕方 | チエンマイの住宅で、洪水により水没した電気自動車(EV)を含む車両が炎上する事故が発生しました。この火災は、EVに隣接していたピックアップトラックにも燃え広がり、大きな被害を齎した。救助隊によると、さらに2台の車両も火の熱で部分的に損傷を受けた。現場には、通報を受けた救助隊と消防隊が急行し、洪水に浸かった車両から出火していることを確認。消防隊は、最初はバケツで周囲の水を使い火を抑えようと試み、その後、ホースを浸水区域に引き込んで消火作業を行った。水位が約30cmに達している中での難しい作業だったが、約20分で火は鎮火された。 この火災で、合計4台の車両が影響を受け、EVとピックアップトラックの2台は完全に焼失、他の2台は部分的に損傷を受けました。火災は洪水により浸水した住宅の駐車場で発生し、住民はすでに洪水の影響で避難していたため、怪我人はいなかった。 現在、当局は火災の原因を調査中で、水位が下がり次第、警察と法医学チームによるさらに詳細な調査が行われる予定。 |
10月07日(月) | 在チエンマイ日本総領事館の7日午後6時30分の発表によると、チエンマイ市の一部地域では洪水の影響により停電や断水が続き、幹線道路や一部交通機関が運休している。同領事館によると、電気や上水道などの生命線は徐々に復旧しつつあるが、一部地域では停電と断水が続いている。 タイ民間航空局(CAAT)によると、チエンマイ国際空港は通常どおり稼働中。空港へ繋がる道路の一部が不通になっているため、余裕を持って空港へ行くよう呼び掛けている。 鉄道はこれまでの降雨と洪水の影響で、チエンマイーランパーン間は不通(クルングテープーランパーン間は運行)。長距離バスはチエンマイのバスターミナルが冠水し、復旧の目処が立っていない。クルングテープーチエンマイ行きなどのバスは通常どおり運行中だが、臨時発着所(バスターミナル出入口近辺にある高速道路側のGHBANK付近)を設置して対応している。 07日12時現在、チエンマイ県交通警察が発表した市内通行止めは以下の地域。 (1)通行止め又は一部通行止め ・ノーンプラティープ交差点:チャルーンムアン通方面は通行止め。 ・マヒドン通:通常通行可。但し一部冠水している区間があるため通行の際は注意を要する。 ・チャンクラーン通:ラケーン交差点からマヒドン通までの区間は通行止め。 ・チャンクラーン通(セーンタワン交差点からラケーン通):通常通行可。但し一部冠水している区間があるため通行の際は注意を要する。 ・チャルーンプラテート通:アナンタラーリゾートからメンライ橋までの区間は通行止め。 ・サンナールン通の踏切-ムアンカーイ寺院-カーウィラアヌクーン学校-サンパーコイ市場方面:通行止め。 ・内環状線のピン川に架かるパーデート橋:通行止め。 (2)これまで通行止めとなっていた国道11号線(スーパーハイウェイ、チエンマイーランパーン線)は現在通常通行が可能。 |
10月08日(火) | タクシンの次女であるペートーンターン、プア・タイ党党首を首相とする新政権が誕生したことを受けて、過去に反タクシンを標榜して大規模な反政府デモを展開した「民主市民連合(PAD)(黄服)」の創設者の1人、ソンティーが再び反政府デモを主導する可能性を示唆しているが、ソムキット内閣官房副長官はこのほど、「政府は外圧には屈しない。反政府的な行動に政府が備える必要もない。」と言い切った。 ソムキット内閣官房副長官によれば、「ペートーンターン政権は国民の声に耳を傾けて、国民が何を欲しているかをよく理解しているほか、国民が意見を表明するのを制限していない。現政権を批判している人々には、デモなどの行動に出るのではなく、話し合いで解決策を見いだすべく、要望を文書にしたためて政府に提出してほしい。」 なお、タイでは過去に反政府デモなどが激化して社会が混乱し、これを収めるとの理由で軍部がクーデターを起こして政権が転覆するという事件が複数回発生している。 |
10月09日(水) | 主要与党プームチャイ・タイ党の党首を務めるアヌティン副首相兼内相はこの程、「プームチャイ・タイ党創設者の1人で、西暦2005~2006年にかけてタクシン政権で閣僚を務めたネウィンが先頃、タクシンに会って話をした。」と明らかに。「ここにはアヌティン党首も同席した。」という。 同党首は頻繁にタクシンの自宅を訪ねて一緒に食事などをしているが、10月04日がネウィンの66歳の誕生日であることから、誕生日祝いで同氏をタクシン宅に誘ったもの。「タクシンは過去にネウィンと仲違いしていた。」との報道もあり、記者からは「2人は仲直りしたのか?」との質問が出たが、アヌティンは、「2人が仲違いしていたという話は全くの嘘。」と返答。なお、タクシンについては、「娘のペートンタン首相を背後から操っているのでないか。」と院政を疑う声が支配的。 |
10月10日(木) | タイのティラユット・スワンケソーン弁護士は、国家転覆の疑いで、政府中核与党のプア・タイ党を憲法裁判所に提訴。ティラユット弁護士は、「ペートーンターン・チナワット首相の父親であるタクシン・チナワットが、政権の中核であるプア・タイ党に影響を与え、立憲君主を脅かしている。」と主張。 ティラユット弁護士は、裏付けとなる証拠などを記した文書5080頁に渡る請願書を裁判所に提出。立憲民主制を脅かす事件として、「職権乱用罪で有罪判決を受けたタクシンが、プア・タイ党を利用して刑期の短縮を図った。」ことや、「プア・タイ党主導の政権樹立と娘のペートンターンの首相任命に、タクシンが主導的な役割を果たした。」など6項目を挙げた。6つの容疑は以下の通り。 1.タクシンが警察病院の特別室に長期入院するという形での服役を可能にすべくプア・タイ党に法務省の許可を取得するよう命じた。 2.タクシンはタイとカンボジアの両国が領有権を主張する海域での海洋資源開発に関する交渉においてカンボジアが有利になるようプア・タイ党に命じた。(タクシンはフン・セン前首相などカンボジア政府首脳と親交がある。) 3.タクシンとプア・タイ党は個人的利益のために憲法改正を推し進めようとしている。 4.タクシンは次女のペートーンターン、プア・タイ党党首が首相に就任できるよう与党首脳会議に影響力を行使した。 5.タクシンはプア・タイ党を通じてパラン・プラチャーラート(国民国家の力)党を連立政権から排除させた。 6.タクシンは公開討論会で自身の画策をプア・タイ党の政策のように偽って発表させ、受け入れさせた。 ティラユット弁護士は、「個人の自由意志に基づき単独で行動している。」と主張。パラン・プラチャラート(国民国家の力党)のプラウィット党首らの代理で行動していることを否定したが、同党のパイブーン書記長に相談を求めたことを認めた。パイブーンは、ティラユット弁護士と請願書について話したが、「政党は請願に関与していない。」と述べた。ティラユット弁護士は、昨年05月の総選挙で最多議席を獲得したカウクライ(前進)党の解党を求める請願書を憲法裁判所に提出し、同党を解党させることに成功した。 一方、プラサート・チャンタラルーントーン副首相兼デジタル経済社会大臣は同日、「詳細は不明だが、特に心配していない。党の法律チームを設立して対処する。」と述べた。 |
10月18日(日) | タイ野党のプラチャーチョン(人民)党(旧カウクライ(前進)党)のナッタポン党首は、10月25日に時効を迎える「タクバイ事件」について、日本とイギリスに逃亡中の容疑者2人のタイ移送を外国政府と交渉するよう政府に求めた。 タクバイ事件は西暦2004年10月25日に深南部ナラーティワート県のタクバイ郡で発生。政府施設で銃器を盗んだ容疑で拘留されていた6人の釈放を求め、警察署前で抗議活動をしていたデモ参加者を、治安部隊が強制的に解散。拘束した78人をトラックで移送中、全員が窒息などで死亡した。 元プア・タイ(タイ貢献)党のピサルは事件当時、軍人として南部を管轄する第4軍管区を指揮。タイ警察は、ピサルが事件に関与したとして指名手配。ピサルは逮捕状が発行される前にタイを出国。15日付でプア・タイ党を離党。ピサルは日本に滞在中という。 ナッタポン党首は、「容疑者2人がイギリスと日本に滞在していることが判明し、各機関が全力で追跡している。」と発言。タイは日本と犯罪人引渡し条約を締結していないが、時効前の引き渡し実現へペートーンターン・チナワット首相が自ら外交交渉するよう求めた。 |
10月21日(月) | タイ選挙管理委員会は、「タクシン・チナワット元首相が政権与党のプア・タイ党や連立政権を組む5党に影響力を及ぼし、裏で操作している疑いがある。」として、正式調査の開始を決定。「プア・タイ党の解党を求める6件の請願書の中に、タクシンの不正行為が記載されていた。タイ選管は不正行為について、信憑性がある。」と判断した。タイ選管は30日以内に調査を行うが、延長される可能もある。 情報筋によると、「不正行為が認められた場合、プア・タイ党の幹部23人が10年間の政治的権利を失う可能性がある。党首のペートーンターン・シナワット首相や党副党首のチューサック・シリニン首相府付大臣、チュンラパン・アモーンウィワット財務副大臣らが含まれる。」という。 プア・タイ党と連立政権を組む各党は、「請願者らが社会不安を引き起こしている。」として選管の調査を批判している。 |
10月22日(火) | 中核プア・タイ党が部外者であるタクシンに牛耳られているのは憲法違反として、同党の解散を求める複数の訴えが中央選挙管理委員会に提出されている。これについて同党関係筋はこのほど、以前は貢献党に友好的だったが、その後敵対するようになった者による政治的な駆け引きとの見方を示した。 プア・タイ党はタクシン派であり、タクシンの次女であるペートーンターン首相が党首を務めているが、タクシンは党役員でも党員でもない。このため、部外者であるタクシンがプア・タイ党を強い影響下に置いているのは憲法違反として解党請求が出されている。 中央選管は請求に伴い調査を進めているが、「請求に裏付けがある。」と判断した場合は憲法裁判所にプア・タイ党解党を請求することになる。 なお、タクシンが昨年08月末に15年ぶりにタイに帰国する以前から「国外にいながらプア・タイ党を牛耳っている。」といった訴えはあったが、これまでのところ、訴えに裏付けありとの判断は下っていない。 |
10月31日(木) | ペートーンターン・チナワット現首相の父親であるタクシン・チナワット元首相が西暦2001年にカンボジアと交わした、両国による領有主張が重複するタイ湾海域(OCA)とそこでの海底資源開発についての覚書(MOU)を巡り、与野党がやり合っている。タイの暦である仏暦2544年(西暦2001年)に取り交わされたことから「MOU44」と名付けられた同覚書の問題はこれまでにも何度か蒸し返されてきたが、最近も10月30日に、「解釈によってはタイが領土を失いかねない、自ら分け与える行為。」とする野党パラン・プラチャーラット党の記者会見を、翌31日にプームタム・ウェーチャヤチャイ副首相兼国防省が「タイの領土は安全。」と明言する場面を、タイの各メディアがそれぞれ報じた。 タイとカンボジアのタイ湾一帯の国境は、西暦1907年当時のシャムとフランス領インドシナの間で確定されたが、西暦1972年になってカンボジアが現在のタイ東部トラート県のクット島半分を含む領土とタイ湾海域の領有を主張し、領海問題が起こった。タクシン政権だった西暦2001年、両国の間でOCAと海底資源開発に関するMOUが交わされたが、アピシット政権だった西暦2008年に両国国境地域に建つプレアビヒア寺院が世界遺産に登録され、帰属を巡って武力衝突にまで発展。関係悪化によって西暦2009年にタイ側からの一方的なMOUの破棄となった。 その後、タクシンの妹であるインラック・チナワットが首相に就任し、西暦2011年に前政権で破棄したMOUを元に交渉を再開することが確認され、西暦2022年のプラユット政権ではプラウィット・ウォンスワン副首相がカンボジアのフン・セン首相と会談し、同問題を話し合った。 タイでは現在、セーター前政権とペートーンターン現政権に政治的に関与するタクシンを非難する声が高まっており、今回のタイ・カンボジアの領海問題も、反タクシン運動の一環であることは明らか。タクシン元首相は2023年に海外逃亡から帰国して恩赦を受け、最近は政治の場に姿を表すようになっている。今回のMOUを巡る騒ぎで、「タクシンが戻ってくると必ず政治が荒れる。」、「タクシンは売国奴、愛国心で成り立つ軍政の方がまし。」という声が国民から聞かれ始め、ペートーンターン政権の頭痛の種となっている。 ちなみにパラン・プラチャーラット党の党首は、西暦2022年にカンボジアでフン・セン首相と会談したプラウィット副首相。同党は今回のペートーンターン政権でそれまでの連立与党から野党に追いやられている。 MOUに関しても、インラック以降の歴代の政権は、OCAの問題を棚上げにして海底資源開発の話し合いを優先したいようだが上手く行かず、もともと進展の気配はない。 |
11月13日(水) | 「部外者であるタクシン・チナワットが第1与党プア・タイ党で政治的な影響力を行使しているのは憲法違反がの状態である。」との訴えに対して検察当局が憲法裁判所に起訴する手続きを執った。憲法裁判所は11月22日にも判決を下す見込み。タクシンとプア・タイ党が訴えられており、容疑が認められれば同党の解党処分もあり得る。 訴えを起こしたのはティーラワット・スワンケーソン弁護士で、「タクシンによる組閣や次女であるペートーンターンの首相就任への関与など、政治家でない身分でありながら政治的な影響力を行使している。」と主張。また、「タイとカンボジアとの領有主張が重複するタイ湾海域(OCA)を巡るタクシン政権時の同国との密約などが国家の安全を脅かす。」今回の提訴の容疑は6件に及ぶ。 タクシンを巡っては、公に姿を表すことが目立つようになってきて、一部の国民に疑問を持たせていた。OCAに関しては、野党パラン・プラチャーラット党によって蒸し返されており、今月に入っても密約はあったなかった、といった与野党の応酬が続いている。 プア・タイ党は、タクシンが西暦1998年に創設したタイ・ラック・タイ党の流れを汲むタクシン派政党。タクシンはプア・タイ党の役員でも党員でもなく部外者。だが、「タクシンは国外逃亡して事実上の亡命生活を送っていたときからタクシン派政党に強い影響力を及ぼしていた。」とされ、以前にも「タクシンがタクシン派政党を牛耳っているのは、部外者による政党支配を禁じた憲法規定に違反しており、解党処分とすべき。」といった意見が出ていた。なお、タクシンは、「国外逃亡中に南鮮で現地新聞社のインタビューで不敬な発言があった。」として起訴されており、いつ裁判が始まり、どのような判決が下るかにも関心が集まっている。 ティーラワット弁護士は、昨年05月の下院選で最多議席を獲得したカウクライ党(前進党)を憲法裁に提訴して違憲という判決を引き出している。同党は今年08月に解党させられた。 |
タクシン・チナワットは午後、ウドーンターニー県行政機構(PAO)の次期行政長官選挙にプア・タイ党から立候補したサラーウット・ペットパノムポーンの応援に駆け付け、群衆を前に演説した。国外逃亡後、タクシンが公の場で選挙活動をするのは18年ぶり。 タクシンは13日午後03時頃、ウドーンターニー国際空港に到着。空港には「赤服」と呼ばれるタクシンの支持者が集まり、プラカードを掲げるなどして到着を歓迎した。 同県クムパワーピー郡の寺院で開かれた選挙集会に出席したタクシンは、サラーウット候補に投票するよう呼び掛け。1万Bを給付するデジタル財布政策や債務再編計画、違法麻薬の取り締まり、教育の推進など、現政権の政策について語り、「来年はタイ経済が改善し、政府の政策は国民を幸せにする。」と聴衆に訴えた。 一部の解説者は、「プア・タイ党が同県で再び優位に立とうと決意している。」と分析。同県はプア・タイ党の政治的拠点で通常は圧勝するが、昨年の選挙では10選挙区のうち3選挙区で敗北した。 同県の次期行政長官選挙は、現職のウィチアン・カオカムが健康上の理由で任期満了の2ヶ月前に辞任したことを受け、11月24日に実施される予定。 | |
11月14日(木) | [タクシンの次女ペートーンターン首相が党首を務めるプア・タイ党を中核とする現連立政権は任期を全うできず、短命に終わる.]との指摘が一部で出ているが、タクシンは、訪問先の東北部ウドンタニー県で「現政権が残りの任期2年半ほどを全うできると確信している。」と明言。 「プア・タイ政権が任期を全うできない。。」との見方は、同党が部外者であるタクシンの支配下にあって憲法に違反しているとの訴えが4件も出ていることなどが理由。だが、ウドンタニー県行政機構(PAO)の機構長選挙に出馬しているプア・タイ党候補の応援演説でタクシンは、「現政権は任期を全うする。政府に問題は起きない。与党間に意見の相違があるのは当たり前で、ペートーンターン首相が与党の代表を集めて話をすることで蟠りは解消できる。」と力説。 |
11月17日(日) | 今年08月に解党処分を受けたカウクライ(前進)党の元党首であるピターは、大勢のタイ人が経済的理由から外国に出稼ぎに出ている状況について、「このような労働力流出に歯止めをかける必要がある。」と力説。 ピターは、ウドンタニー県行政機構の機構長選挙に立候補しカウクライ党の後継政党で野党第1党のプラチャーチョン(人民)党の候補を応援するため同県を訪れたもので、ここで、「外国でタイ東北部出身のタイ人に会うことがあるが、その多く『不本意ながら(タイでの)生活が苦しいので高収入が得られる外国に働き来た。』と言っていた。このような出稼ぎ労働者を減らすためにウドンタニーを機会に溢れた地域にしたい。」と強調。 ピターによれば、「機構長選に出馬しているカニソンプラチャーチョン党候補はこの先4~8年のうちにウドンタニーを経済的機会の多い場所に発展させるという試案を持っており、期待してほしい。」 なお、ピター党首(当時)率いるカウクライ党は昨年の総選挙で最多議席を獲得したものの、同党が選挙運動期間中に「不敬罪を規定した刑法112条の改正を訴えたことが立憲君主制の転覆を企てた。」と憲法裁判所に判断され、有罪、解党となった。タイでは下院議員は政党所属が必須であるため、カウクライ党の所属議員はプラチャーチョン党に移籍した。 |
11月19日(火) | 1インラック・チナワットが来年2025年04月のソンクラーン(タイ正月)までにタイに帰国する見込みであることを、兄であるタクシン・チナワットが明らかに。タクシンは今年04月には、「年内に戻れるかもしれない。」と語っていた。 インラックは、首相在任中に実施した米買い取り制度を巡り、国に多大な損失を与えたとして職務怠慢の容疑に問われ、裁判中の2017年8月に国外に逃亡した。これまで、アラブ首長国連邦や日本などでの滞在が何度か確認されていたが、タイには7年以上も帰国していない。 当時の米買い取り制度は結局、WTO(世界貿易機構)の規則などを理由に輸出できなくなったその年の米を大量に倉庫で眠らせることになった。西暦2024年の現在でも相当数が処分できないまま。 |
11月20日(水) | タクシン(75)は先頃、実妹の「インラック(57)が来年04月までにタイに帰国できる。」との見通しを示した。タクシンは首相在任中の西暦2006年に起きた軍事クーデターで首相の座を追われ、その後の一時帰国など紆余曲折を経て23年8月末に15年ぶりに帰国。そのまま服役して釈放され現在に至っている。インラックは西暦2011年08月~2014年05月まで首相を務めたものの、失政などの罪に問われて裁判にかけられて17年半ばに国外逃亡したまま、現在も以前のタクシンと同じように事実上の亡命生活を送っている。 タクシンは先頃、日経新聞のNIKKEI Asiaとのインタビューの中で、「来年04月のソンクラン祭(04月13日のタイ正月)までにインラック元首相は帰国できるはず。」と述べた。 インラックも帰国すれば収監される可能性があるものの、タクシンは、「インラックのタイ帰国には何も障壁はないはず。」と考えている。 |
11月22日(金) | 憲法裁判所は、「タクシン・チナワットと第1与党プア・タイ党が、立憲君主制の転覆を謀った。」との請願6件を棄却。弁護士のティーラワット・スワンケーソンがタクシンとプア・タイ党に対して訴えを起こし、検察が起訴の手続きを取ったものの、憲法裁の受理には至らなかった。ティラユットは、タクシンがプア・タイ党に干渉し、立憲君主制を打倒しようとしていると主張。国家転覆容疑(憲法第49条)6件の請願を提出していた。 請願書の1番と3~6番について、裁判官9人は全員一致で、「請願書の内容が裁判所の条件・基準を満たしていない。」と結論付けた。また国家間の係争海域における資源開発の共同利用計画を通じタイとカンボジアとの領有主張が重複するタイ湾海域(OCA)に関しても、タクシンがカンボジアに利益をもたらしていたという2番の請願書についても、「タクシンの影響力は確認されない。」として、7:2で却下された。 |
11月23日(土) | 「タクシンと中核与党プア・タイ党が立憲君主制の転覆を試みた。」との訴えがこの程、憲法裁判所に棄却されたが、中央選挙管理委員会のサワン事務局長は、プア・タイ党の部外者であるタクシンが同党を実質的に支配し、連立政権を牛耳っているとの疑いについて中央選管は調査を継続する方針であることを明らかに。 |
11月24日(日) | タウィー法相はこの程、「情報セキュリティ関連法があるためにタクシンの警察病院入院期間中の診療記録を未だに国家汚職制圧委員会(NACC)に提出できないでいる。」と説明。 タクシンは昨年08月末に帰国してすぐに首相在任中の不正容疑などで禁錮刑を言い渡されて服役し、今年08月に正式に釈放された。だが、刑務所で過ごしたのは正味1日に満たず、病気を理由にクルングテープ都心の警察病院特別室に入院するという形で服役することが許されていた。 この入院については、学識経験者や野党議員から「病気というのは元首相を特別扱いするための口実ではないのか」といった指摘が出ており、「病気だったことを証明するために診療記録を開示せよ。」との要求も出ている。 しかし、タウィー法相によれば、「タクシンの診療記録は実際に存在するものの、警察病院がこれを関係当局などに提出するにはタクシン本人の同意が必要であり、このため、NACCにまだ提出できていない。」 |
11月25日(月) | ナルモン・ピンヨーンシンワット農業・協同組合相は、米農家への386億B(1700億円)規模の給付を明らかに。生産量の引き上げを目指す支援策で、今週29日にチエンマイ県で開かれる移動閣議に提出される。今回の支援策は、耕作面積1ライ(1600㎡)当たり1000B、1世帯当たり10ライまでの給付で、およそ468万世帯が対象となる。 米農家への支援は、インラック政権時に米買い取り制度として実施され、公金が注入された農作物は輸出できないというWTO(世界貿易機構)の規則に抵触するなどして、国内の倉庫に大量の米を眠らせることとなり、米輸出国トップの座から転げ落ちた。インラック元首相が有罪を受けたのも、米買い取り制度がきっかけで、西暦2017年08月に国外に逃亡したまま、現在も帰国できていない。今回、ペートーンターン政権で再び、生産量の引き上げという名目で米農家への支援が実施されることとなった。 タイの米輸出量はインドに次ぐ世界第2位で、農業・協同組合省によると今年は通年で900万t以上、2200億バーツ相当の輸出が見込まれている。 |
西暦2006年に当時のタクシン首相の退陣を求めて大規模な反政府デモを開始した「民主市民連合(PAD)」の指導者だったソンティ(77)が、タマサート大学が11月24日に開いた公開討論会の席上、「ペートンタン首相は知識に欠け、政府は遵法精神を欠いている。」と批判し、「市民は知識を備える時が来た。」と指摘し、来年から毎月公開討論会を行うよう提言。 同氏は先にペートンタン政権を批判する大規模な街頭デモを提唱しており、街頭デモ決行を改めて市民に促したものとも受け止められている。 これに対して中核与党プア・タイ党の重鎮、プームタム副首相兼国防相は、「政府は既にチェックを受けており、政府の仕事ぶりを監視するチャンネルもすでに存在している。」と述べ、ソンティによる大規模街頭デモに否定的な考えを考えを明らかにし、また、ソンティは「街頭デモがタイ経済にマイナスの影響を及ぼすことを考える必要がある。」と呼び掛けた。 なお、ソンティはメディアとのインタビューの中で、「ペートーンターン政権に対する街頭デモを実行するかどうかまで決めていない。あえて、やりたいとは思わないが、必要ならばやるしかない。」と述べた。 | |
11月27日(水) | 過去に反タクシン組織の指導者としてタクシン派政権を批判する大規模な街頭デモなどを主導したソンティが「来年になったらタクシン派の現政権の責任を追及する街頭デモを展開する可能性がある。」と一部で報じられている。だが、最大野党のプラチャーチョン党は、「ソンティの反政府活動には加わらない。」と表明。 昨年05月の総選挙で最多議席を獲得したものの、選挙運動期間中に不敬罪を規定した刑法112条の改正を公約に掲げたことが憲法裁判所によって立憲民主制転覆の試みと判断され解党処分となったカウクライ党の後継政党「プラチャーチョン党」の広報担当、パリットによれば、「プラチャーチョン党は議会システムの中で役割を果たすことを方針としており、街頭デモなどを通じて政治的考えを表明することなどは考えていない。」 また、ナタウット首相顧問が「反政府の街頭デモが軍事クーデターの呼び水になりかねない。」との考えを示したことに対しては、「何に基づいてそのようなことを言うのか理解できない。」と否定的見解を見せた。 |
「過去に反タクシンの大規模な反政府デモなどを主導したソンティが現在のタクシン派プア・タイ党率いる政権を批判する街頭デモを来年にも展開する。」と報じられているが、これについて、かつてタクシン支持組織の幹部だったナタウット首相顧問は、「街頭デモで政情不安となり不法な政権奪取に繋がりかねない。」と述べ、「街頭デモが軍部にクーデターの口実を与える可能性にある。」との見方を示した。 実際、タイでは過去に軍部が政情不安を鎮めるためとの理由でクーデターを決行して全権を掌握したことがある。過去にはタクシン派が激しく反タクシン派に対抗し、これが事態を悪化させ軍部の介入を招いたことがあるが、ナタウットによれば、タクシン派の現政権は反政府派との対立・衝突を極力回避したい考え。 | |
12月02日(月) | インラック政権(西暦2011年08月~2014年05月)で商務相を務めたブンソンが、矯正局から仮釈放が認められた。これで「事実上の亡命生活を続けている、タクシンの実妹インラック元首相(57)のタイ帰国とタイでの自由な生活が実現に一歩近づいた。」との見方が出ている。
ブンソン元商務相(64)は、インラック政権の米農家支援プログラムに絡む不正などで有罪となって48年の禁錮刑を言い渡されたものの、2回にわたって減刑されて刑期が10年に短縮され、西暦2028年04月に正式に釈放となる予定。 インラックも米農家支援プログラムなどに絡む不正容疑で裁判に掛けられたが、禁錮5年の有罪判決が下る前に国外に逃亡しており、帰国すれば収監されることになる。 だが、昨年08月末に帰国したタクシンは、国外逃亡中に実刑判決を受けていたものの、帰国後に恩赦による刑期短縮や仮釈放を経て現在すでに自由の身となっている。インラック元首相も帰国後に刑期が短縮されて早期に自由の身となる可能性があり、今回のブンソンの仮釈放がその布石との見方が専ら。 |
12月09日(月) | 与党第2党プームチャイ・タイ党のアヌティン党首(副首相兼内相)は、軍事クーデターの可能性を小さくすることが目的とされる国防省管理法改正案に反対を表明。 タイではこれまでに何度となく軍部が武力で全権を掌握するクーデターが起きているが、同党首によれば、「同案に基づいた法改正が実現しても軍事クーデターのような反乱の防止に役立つとは思えず、また、クーデターを防止するには政治家がクーデターの口実にできるような状況を作り出さないことが肝要。」という。 同党首は、「軍部がクーデターを起こす状況はいくつかあるが、そのほとんどは政治が作り出す状況だ。我々政治家がこのような状況を生み出さなければクーデターは起きない。」、「プームチャイ・タイ党は、国防省管理法改正案が議会に上程されてもこの案には賛成票を投じない。」と言い切った、 |
12月10日(火) | 与党プア・タイ党が挙げた、クーデターを防止するための「国防省管理法改正案」が不評。野党で親軍王党派のパラン・プラチャーラット党はもちろん、与党第2党のプームチャイ・タイ党、同じく与党で王党派のルワムタイ・サーンチャート党も反対の意を示している。 プア・タイ党はペートーンターン・チナワット現首相の父親のタクシンが実質的な支配者。西暦2006年の外遊中にクーデターが起き、そのまま逃亡生活に入った経験を持つ。また、タクシンの妹のインラックが首相だった西暦2014年にもクーデターが起き、政権が覆された。 プームチャイ・タイ党党首のアヌティン・チャーンウィーラクーン副首相兼内相は、「クーデターは政治的な僅かな理由で生まれ、実際に起きれば憲法が停止される。次のクーデターの口実になるだけ。」と、同案を冷ややかに評価。 |
軍事クーデターの防止を目的にした国防省管理法改正案に対し、与党ルワムタイ・サーンチャート(タイ団結立国)党(UTN)と野党パラン・プラチャーラット(国民国家の力)党(PPRP)も反対を表明した。これで同案に不同意なのは、先に党首が反対の態度を明らかにした与党プームチャイ・タイ(タイ威信)党を合わせ与党2党、野党1党の計3党となった。 ルワムタイ・サーンチャート党の広報担当は、「我党は国防省に関する事柄に政治家が関与するのを許すいかなる案にも反対する。」と表明。パラン・プラチャーラット党も「国防省管理法改正案は国軍を害するものであり、政治家が国軍を政治的駆け引きの道具に使うことに繋がる。我党はこの案の可決をあらゆる手段を用いて阻止する。」としている。 同案はタクシン派の中核与党プア・タイ党に所属するプラユット議員が提案したもの。タクシン派は過去にタクシン派政権が軍事クーデターで倒されたこともあって以前から軍部と対立しており、プア・タイ党も軍部に否定的姿勢をとっている。ただ、現在の連立政権の樹立において、プア・タイ党はこれまで敵対関係だった親軍政党と止むを得ず手を組んでおり、軍事関連で与党間の意見の相違が表面化している。 | |
12月11日(水) | 軍事クーデター予防が目的とされる国防省管理法改正案に与党を含め複数の政党が反対を表明していることを受け、ペートーンターン首相は、「政府は軍事に介入する積りはない。」と明言。さらにペートーンターンは、「法案については賛否両論あるが、全ての意見に耳を傾けてほしい。現代の政府は軍事に介入しようとは思っていない。だが、国のためになることは各方面の協力を得てやらなければならない。」と述べ、軍事クーデターの可能性を引き下げる法改正に理解を求めた。 タイではこの90年ほどの間に20回近くの軍事クーデターが起きており、タクシン派政権も何度か倒されている。また、反タクシン勢力の背後に軍部の存在があったことも知られており、ペートーンターン首相などタクシン一族が軍部に好意を抱いていないのは周知の事実。 クーデターを防止するために国防省管理法を改正するという案は、プアタイ党所属のプラユット・シリパニット下院議員が示したものだが、同党を実質的に支配するタクシンの差し金というのが大方の予想だった。 直近の軍事クーデターは西暦2014年05月にタクシン派政権が倒されたもの。当時はタクシン率いるタクシン派政権が駆逐された06年の軍事クーデターから8年も経っており、「軍部は経済的損失の大きさも分かっているのでもうクーデターなど起こさない。」という雰囲気の中で起きた驚きの軍部の叛乱だった。このため、とりわけタクシン派は軍部の恐ろしさが身に沁みており、「軍部への警戒を緩められない。」との見方が支配的。 |
裁判で有罪判決を受けるのを嫌い国外逃亡し、以来7年にわたり事実上の亡命生活を続けているインラック元首相について、法律専門家のウィサヌ元副首相はこのほど、「法の裁きを受ける覚悟があるなら、いつでもタイに帰国することができる。」と述べた。 同じく有罪判決を嫌って国外逃亡した実兄のタクシンは、昨年08月末に15年ぶりに帰国し、有罪判決の言い渡し、収監、恩赦による減刑、仮釈放などを経て現在自由の身となっている。そのため、「インラックも来年にもタイに帰国して軽い刑で自由の身になる。」との見方が出ている。 ウィサヌによれば、「インラックが帰国した場合、裁判所に出頭して有罪判決を受け収監され、恩赦による減刑などを求めるという通常の手続きを取ることになる見通し。」また、タクシンは病気を理由に刑務所でなく警察病院の特別室で服役することが許可され、厳しい批判を浴びたが、ウィサヌは、「鉄格子のある刑務所ではないが、(病室も刑務所と同じ)拘禁施設であると理解できる。」と指摘し一方で、インラックについては「重病という話も聞いたことがないので、帰国して服役するのに問題はないはず。また、(減刑のために)国王の恩赦を請求することになるが、この件について私は発言を控える。」と述べた。 | |
12月12日(木) | 軍事クーデター防止を目的としたとされる国防省管理法改正案は与党の一部からの反発もあり紛糾しているが、同案を提出したプラユット、プア・タイ党議員は、「引き下がる積りはない。」としながらも同案を取り下げて手直しし、頃合いを見計らって再び議会に提出する意向を示した。 「タイではこれまでに何度ととなく政治的混乱などを理由に軍部が武力で国民に選ばれた政府を打倒する軍事クーデターが起きており、このような状況を改めるべき。」との意見が以前から存在する。だが、クーデター防止のために軍部の力を弱めることなどには親軍派の反対がある他、「軍部を刺激して暴発を招くのではないか。」と懸念する意見も出ている。 プラユット議員は、「軍部に悪意は抱いていないが、国家の安定のためには軍部の力を制限することも必要。」と述べている。 |
12月14日(土) | タクシンが首相を務めていた西暦2001年にカンボジアとの間で取り交わされた覚え書きが原因で現政権がクート島の領有権を巡って野党などから非難されているが、タクシンはこの程開かれたセミナーの席上、「タイ東部トラート県クート島はタイ領。」と強調し、「覚え書きはカンボジアとの話し合いを進めるための枠組みに過ぎない。」と説明。 覚え書きの添付地図では、クート島の南側半分がカンボジア領と理解されるような表示になっており、この覚え書きに基づいて現政権がカンボジアとタイの両国が領有権を主張する海域での共同海洋資源開発を進めるとしていることから「クート島の半分をカンボジア領と認め、領有権を放棄するもの。」といった政府批判が巻き起こっている。 なお、クート島はタイ人が住み、タイが管理している島で、覚え書きがタイ国内の反政府的な人々に政府批判の材料を与える格好となっているが、カンボジアが表だってクート島の半分の領有権を主張したことは今のところないとのこと。 |
12月15日(日) | 中核与党プア・タイ党に隠然たる影響力を有するとされるタクシンが先頃、重要な閣僚会議を欠席した一部閣僚を批判。このため、「与党間に亀裂が生じつつある。」との見方も出ているが、プア・タイ党のソラウォン幹事長は、「タクシンは大先輩であり、その言葉には価値があり、我々も常に耳を傾けている。」としながらも「連立政権は任期を全うするために今でも結束している。」と強調。 「タクシンの批判の矛先はプームチャイ・タイ党(与党第2党)。」との見方もあるが、アヌティン同党党首は、「我が党が批判されたとの認識はない。定例閣僚会議は通常毎週火曜日に開かれているが、(重要案件が審議された)閣僚会議は水曜日に開かれており、日程の変更を私は聞かされていなかった。」と説明。 |
12月16日(月) | 汚職取締委員会(NACC)は、「有罪判決を受けていたタクシン・チナワットが帰国時、刑務所に収監された直後に警察病院に移送された件について、収監逃れの疑いがあるとして調査を開始する。」と発表。「関係者からの重要な証言があり、調査に値するいくつかの証拠が見つかった。」という。 タウィー・ソートソーン法相などはこれまで、警察病院での診療記録は存在するものの法的にタクシンの同意がなければ提出できないと、NACCの要請を躱していた。NACCは今回、「入院を許可した法務省矯正局とそれを受け入れた警察病院の職員12人から事情を聴取する。」という。 タクシンは西暦2023年08月22日、プライベートジェット機でドンムアン空港に降り立ち、15年ぶりの帰国を果たした。禁錮8年を宣告されていたため、そのままクルングテープ都内の刑務所に収監されたが、身柄はその日の夜に警察病院に移された。心筋虚血 高血圧、肺線維症、脊椎変性などの持病を抱え、胸の痛みや高血圧などの症状があったための入院と説明された。「入院は刑務所から出たいだけ」の仮病と見る向きが多く、当初から批判を受けていた。刑務所外での治療は法的に120日間のみ認められているが、タクシンは12月22日以降も入院を続け、今年02月18日に仮釈放されて退院した。08月31日、恩赦によって短縮された1年の刑期を終えたことにしている。 |
12月17日(火) | タイの隣国マレーシアのアンワル首相によれば、マレーシアは来年、東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国を務めることから、タイのタクシンを非公式なアドバイザーに任命する予定。タクシン氏の次女ペートンタン首相がマレーシアを公式訪問した際の合同記者発表の場でアンワル首相が明らかに。マレーシアはタクシンをASEANに関する非公式顧問に任命し、他のASEAN加盟国のメンバーからなるチームでも非公式顧問とする予定。 アンワル首相によれば、「西暦2001~2006年にかけてタイの首相を務めたタクシンは顔が広く、マレーシアの非公式ASEAN顧問に適任とのこと。 |
12月18日(水) | 憲法裁判所は、「当局の計らいでタクシンが刑務所でなく警察病院の特別室に入院するという形で服役することが許可されたのは不当。」として、タウィー・ソッドソン法務大臣と矯正局、クルングテープ留置所所長に対して提出されたコンデーチャー・チャイラット弁護士の訴状を証拠不十分と判断して棄却。 コンデーチャー・チャイラット弁護士は「3者はタクシンが他の受刑者には与えられていない待遇を受けるのを支援し、権利と自由を保護する憲法第27条に違反しており、立憲君主制の打倒を禁止する憲法第49条にも違反する。」と訴えていた。憲法裁は、コンデーチャー氏の訴えに根拠が無く、3者が立憲君主制を打倒しようとする行為を行ったことを証明していないとの判決を下した。 また憲法裁は、ソンティヤ―・サワッディーが提出していた「プア・タイ党とペートーンターン・チナワット首相に対する訴えも棄却した。ソンティヤー氏は、同党とペートンターン氏が選挙公約に掲げていたデジタル・ウォレット政策を実行しておらず、選挙公約の変更や変更を規制する憲法第257条と258条に違反する。」と訴えていたが、憲法裁はソンティヤー氏の権利は侵害されていないと判断した。 タクシンは西暦2006年にニューヨーク滞在中に軍事クーデターで首相の座を追われ、首相在任中の汚職などの罪に問われることになった。一度はタイに帰国して裁判に臨んだものの、判決が出る前に国外逃亡。昨年08月末に15年ぶりにタイに帰国した。すぐに有罪判決が言い渡されたものの、タクシンは収監されたその日の夜に体調不良を訴えて警察病院に緊急搬送され、そのまま同病院の特別室で刑期を全うし、刑務所に戻ることはなかった。 これについては、「最初から決まっていた筋書き。」、「あからさまな特別扱い。」といった批判が出ており、タクシンの診療記録の開示を求める意見もあったが、政府は「個人情報は勝手に開示できない。」として要求を突っぱねている。 コンデチャー弁護士は訴えの中で、「タウィー法相、矯正局長、刑務所長らがタクシンへの不当な特別扱いを容認した責任を追及すべき。」と主張していた。 |
12月19日(木) | タクシンの1人息子パントンテー(45)について、先頃ネット上で「国家経済戦略の長に任命された。」との情報が流れたが、中核与党プア・タイ党は「そのような事実はない。」とすぐに否定。同党の広報担当者によれば、X(旧ツイッター)に「パントンテーが政府の経済関連の重要な役職に就くことになった。」との書き込みがあったが、「全く根拠のない話」とのこと。 パントンテーは名門国立タマサート大学に入学したものの1年で退学し、無試験で入学できる公開大学のラムカムヘーン大学に入学。タクシン一族の関連会社の役員などを務めたようだが、今のところ政治の表舞台に立ったことがない。 |
12月23日(月) | 「連立政権を構成する与党の間に軋轢が生じている。」との見方があるが、ペートーンターン首相は、「与党は結束している。」と力説。 与党内の不和が囁かれるようになったのは、中核与党プア・タイ党の実質的党首とされるタクシンが与党第2党プームチャイ・タイ党と同党党首のアヌティン副首相兼内相に批判的発言をした。」と報じられたため。また、先頃、タクシンとアヌティンが一緒にゴルフをしたが、これには、蟠りを解消するためのものであり、亀裂が存在することの証左とする見方も出ている。 だが、ペートーンターン首相は、「父(タクシン)とアヌティンは20年来の知り合いであり、一緒にゴルフをするのは特別なことではない。」と説明。 |
12月24日(火) | タクシンは、連立政権を構成する政党に対し、政権が任期を全うできるよう一丸となって国政に当たるよう求めた。 タクシンの次女ペートーンターン首相率いる現政権については、「タクシンが一部与党を批判したとして政党間に亀裂が生じている。」とも報じられているが、チエンマイ県で約1ヶ月後に投開票が予定されている行政機構(PAO)の機構長選挙に名乗りを上げている中核与党プア・タイ党の候補者を応援するため同県を訪れたタクシンは、来年の政治状況について問われると、「大きなことは起きず、政治は今と同じだろう。政権を構成する政党にも変化はない。意見の異なるのは普通のことだが、とにかく我々は任期満了まで結束していなければならない。」と返答。 |
2685年01月05日(日) | 中核与党プア・タイ党の実質的指導者とされるタクシンは生まれ故郷チエンマイ県の隣県であるチエンライ県でこのほど、県行政機構県(オー・ボー・チョー)長選挙に立候補しているプア・タイ党候補を応援する演説を行った。黒人を差別していると捉えられる発言をし、各方面から批判を受けている。「この中で人種差別的発言があった。」とアンカナー・ニーラパイチット上院議員が批判し、タクシンに公の場で謝罪するよう求めている。 黒人差別と捉えられたタクシンの発言は、「アフリカの人々は肌が黒くて、呼吸しづらいのではないかと思うほど鼻が潰れている。それでも数百万Bも稼ぐモデルになっている。タイ人のほうがずっと見栄えが良い。(タイ人は)鼻、顎、胸を大きくしたりする必要はない。生まれ持った美しさを備えた少数民族のカレン族などを含む多くのタイ人が国際的なモデルになる時がやって来た。」というもの。 これについてタイ国家人権委員会の委員経験者のアンナー・議員は、「タクシンの発言は憲法に抵触しており、タイが加盟している様々な国際機関の規範にも違反している。」と批判し、タクシンの娘である「ペートーンターン首相も真剣に受け止めるべき問題である。」 |
01月07日(火) | 「タクシンがチエンライ県で行った演説の中で人種差別的発言をした。」としてアンカナー・ニーラパイチット上院議員から批判され、謝罪を要求されている問題で、タクシンの次女ペートーンターン首相は、アンカナー上院議員の抗議に関する記者からの質問に対し、「差別発言だったかどうか、まずは考えてから質問してもらいたい。父の発言にアフリカ人を侮蔑するような意図はなかったと確信している。」と述べて擁護。その後で、ペートーンターン首相によれば、「タクシンはタイ女性は生まれ持った美しさがあり、美容整形などをする必要がないことを言いたいがためにアフリカ人を引き合いに出したに過ぎず、アフリカ人を貶める積りはなかった。」と、父親と似たような言葉を添えた。 「タクシンはスーパーモデルとして大金を稼いでいるアフリカ人を例に挙げ、その容姿を揶揄する発言があった。」などと批判されている。 |
01月10日(金) | 在タイ日本国大使館が、クルングテープの10月14日事件記念塔(ラチャダムヌン通り)で反タクシン王党派グループによる集会が開催で注意喚起。バンコクにおける集会情報1月11日(土) |
中核与党プア・タイ党の事実上の指導者とされるタクシンが行政機構長選挙に関連して有権者に見返りを与えるような発言をしたと問題視する指摘が出ている。これについて、中央選挙管理委員会のイティポン委員長はこのほど、「発言内容をまずよく検討する必要がある。」と述べ、即答を避けた。 タクシンはチエンライ県の県行政機構長選挙に立候補しているプア・タイ党候補の応援演説の中で、一般家庭の電気料金を現在の1ユニット当たり約4Bから3.70Bに引き下げることを約束したとされているが、これが有権者への利益供与に該当する可能性があると指摘されている。 なお、イティポン委員長によれば、「行政機構長選挙に関しては、各都県の選管が選挙違反がないかを監視しているが、今のところ重大な選挙違反の報告はない。」 | |
01月15日(水) | 賭博場を含む複合娯楽施設を建設する形でカジノを合法化するという計画を政府が進める中、最大野党プラチャーチョン(人民)党のランシマン議員はこの程、「このような複合施設計画には支那の怪しい実業家が投資し、不正に取得した資金をカジノを使って洗浄することも考えられる。」と述べ、計画に反対を表明。 同議員によれば、違法な活動に関わりがあるかもしれない支那の実業家などがカジノを備えた複合娯楽施設を足場にタイで違法商売を展開することが予想されるものの、タイ政府はこれに対処するために具体的な対策を打ち出せていないのが現状だ。」、この他、「政府はカジノを備えた複合娯楽施設がタイに観光客とカネを呼び込むのに役立つ。」としているが、この分野ではマカオやシンガポールが強力な敵となるのは必至。さらに日本も大阪にカジノを開帳する可能性があり、日本とも競合することになりそうだ。」 また、国立チュラローンコーン大学法学部のナチャポン講師も「不十分な法整備や緩い対策では犯罪組織などが複合施設をマネーロンダリングに利用しかねない。」と警告している。 |
「チエンライ県で先頃、中核与党プア・タイ党の実質的指導者とされるタクシンが、県行政機構長選挙に出馬した同党候補を応援するために演説の中で電気料金の引き下げなどを約束した。」として「選挙違反ではないか。」との指摘が出るなど物議を醸している。プア・タイ党幹部のプームタム副首相はこの程、「タクシンの発言は県行政機構長選におけるプア・タイ党の選挙対策助言者としての発言であり、それが常にプア・タイ党の方針と一致しているわけではない。」と説明。そのため、プームタム副首相は、「タクシンの発言についてプア・タイ党が心配したり、責任を取ったりしたりする必要はない。」、「タクシンが何を話そうと、その責任は彼個人にある」と強調。 | |
01月16日(木) | 最大野党プラチャーチョン(人民)党のナタポン党首はこの程、政府の責任を追及する不信任案審議が03月末までに行われるとの見通しを示し、同党による政府の責任追及のための情報提供を国民に呼びかけた。 同党首によれば、「02月中旬には下院で憲法改正に向けた議論が行われる予定で、これを避けて不信任案審議を行う必要がある。」という。同党では、「約20項目について政府に説明を求めることにしているが、現在党内でそれぞれの担当者が情報収集に努めており、これに市民も協力してほしい。」 同党首は、「一般市民からの情報提供の他、公務員など政府関係者からもすでに情報が寄せられており、感謝したい。」と述べている。 |
01月23日(木) | タクシンは一昨年08月末に15年ぶりに帰国した後すぐに収監され、昨年08月、正式に釈放されて自由の身となったが、タクシンの服役は最初の数時間を除き全て警察病院特別室への入院であった。「この入院による服役は不正な特別扱い。」との見方が支配的であり、かつてのタクシン支持組織幹部であるチャトゥポンを含む市民グループがこのほど、政府庁舎前に集まりタクシンの次女であるペートーンターン首相に事実関係解明の調査に便宜を図るよう求める書簡を政府担当者に手渡した。 同グループによれば、「服役入院については国家汚職制圧委員会(NACC)やタイ医務評議会(MCT)が調査しようとしているが、矯正局や警察病院の協力が得られていない。」という。関係筋によれば、タクシンが病院に留まって治療を受け続けなければならないほどの状態だったかどうかが焦点となっているものの、「個人情報であることを理由に治療記録などは開示されない可能性が高い。 |
01月31日(金) | 在タイ日本国大使館によると、02月01日(土)午前10時頃からクルングテープラチャダムヌンノック通の国連ビル前で、王党派グループによる集会が行われる見込みと注意喚起。バンコクにおける集会(明日2月1日(土)) |
タクシンはこの程、「経済政策の失敗でひどい状態にあるタイ経済をこの先3年間で立て直す。」と明言。 タクシンはチエンライ県で県行政機構長選挙に中核与党プア・タイ党から出馬している候補の応援演説の中で、「タイ経済は大きく均衡を欠いている。国内のあらゆるところで経済が破綻しており、国民の所得は減っている。にもかかわらず商業銀行の収益は14%成長している。この不均衡は過去の経済政策の誤りが招いたものである。」と指摘。タクシンによれば、「タイに端を発するとされる西暦1997年のアジア通貨危機に伴う経済危機でタイ経済は大打撃を受けたが、その時より現在のタイの経済状況の方が酷い。」 | |
02月01日(土) | 在タイ日本国大使館によると、02月01日(土)16時頃から、クルングテープのビルマ大使館前でミャンマー人グループによる集会が行われる見込み。バンコクにおける集会(本日2月1日(土)) |
02月02日(日) | タクシン・チナワットが、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相を訪問した。出国のための保釈金は500万Bだった。 タクシンは、アンワル首相から「ASEANに関する個人顧問」に任命されており、今回の訪問ではビルマの軍事政権や特殊詐欺犯罪を中心に意見を交わしたという。タイの各メディアが外電として伝えるところによると、アンワル首相は「タクシンとの会談は生産的だった。」と述べた。 タクシンは西暦2024年06月18日、国王夫妻と王位継承者への批判を禁じた不敬罪の容疑で、タイ最高検察庁に起訴された。有罪と認められた場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。現在は保釈保証金50万Bの支払いで保釈されているが、出国は禁止。今回のマレーシアへの出国も500万Bの保釈金を新たに支払った他、帰国後3日以内に裁判所および入国管理局に出頭しなければならない。 |
タイ国内76県で02月01日に実施された県行政機構(オー・ボー・チョー、PAO)選挙で、連立与党第1党プア・タイ党支持の機構長18人、同2党プームチャイ・タイ党支持の機構長13人がそれぞれ当選した。今回の統一選では、全47県で機構長、ほか29県で機構議員が選ばれた。投票率は60%弱の模様。 若者から圧倒的な支持を受けているとされる自由主義派の野党プラチャーチョン党は、北部ラムプーン県のみで支持候補者を当選させるに止まった。ただタクシン家出身のチエンマイ県では、同家が率いるプア・タイ党と激戦を演じた模様。投票率は75%に達したとされる。プラチャーチョン党は、西暦2023年の下院選で第1党となったにも関わらず野党に追いやられたカウクライ党(前進党、同年に解党)の後継党。 ほか、機構長に当選したのは、プラチャーティパット(民主)党(連立与党)支持が3人、チャート・タイ・パッタナー党(旧チャート・タイ党)支持およびプラチャーチャート党(イスラム系)支持がそれぞれ2人、パラン・プラチャーラット党(野党)支持およびルワム・タイ・サーンチャート党(タイ国家団結党、プラユット元首相系)がそれぞれ1人、独立候補(無所属)6人。 タイ北部ではかつてはプア・タイ党が圧倒的な支持を誇ったが、今回のPAO機構長選では、チエンマイ県で激戦、タクシン・チナワットが応援演説に駆け付けた肝煎りのチエンライ県で無所属現職に敗北、ラムプーン県で敗北と、タクシンの影響力に明らかな陰りが見られる。 | |
02月05日(水) | 最大政党プラチャーチョン(人民)党所属の下院議員のまとめ役のパコンウット議員によれば、「野党は03月の不信任案審議に向けて02月07日に準備会議を開く予定。」という。この会議は全ての野党の代表が出席する予定で、夕食会の後に記者発表が行われる パコンウット議員は、「いつ不信任案審議を行うかはまだ最終的に決まっていない。審議日程は与党議員のまとめ役と野党議員のまとめ役が国会議長(下院議長)と協議して決める必要があるものの、03月中に行われる可能性が高い」と指摘。 また。、中核与党プア・タイ党の実質的指導対象ターゲットにタクシンは含まれるのか?」との質問が記者から出たが、同議員は、[今のところタクシンを標的にすることは考えていない。]と返答。 |
02月10日(月) | タクシン(75)はこの程、実妹のインラック(57)の帰国について、「まだ複数の要因を検討する必要がある。」と述べ、すぐに実現する状況にはないとの見方を示した。 インラックはタクシン同様、不正などの罪に問われて裁判中に国外逃亡。タクシンは生活に終止符を打ち、一昨年08月にタイに戻り、警察病院入院という形で服役した後、昨年08月に正式釈放となった。このことから、「インラックはいつ帰国するのか。」に関心が集まっている。 タクシンは、インラックの帰国について「障害となるようなものは何もない。(今年04月の)タイの旧正月(ソンクラン)の直前に帰国できるだろう。」と述べているようだ。タクシンは02月09日、報道陣を前に「(インラックの帰国)計画に変更はない。」とするが、詳細には言及しなかった。 |
野党陣営は近く不信任案を提出して政府の責任を追及する姿勢を見せているが、タクシンはこの程、「不信任案審議後に内閣を改造する必要はない。」と述べ、「不信任案審議での野党の口撃で政府が打撃を受けることはない。」との見方を示した。 タクシンの次女ペートンタン首相も「不信任案審議後も閣僚は同じ地位に留まる。」と述べており、内閣改造の必要はないとの姿勢を堅持している。 「不信任案審議に伴い農相が入れ替わるのではないか?」との見方も一部で出ているが、タクシンは農相交代に否定的な見解を示す。また、「内閣改造について首相から相談を受けるのではないか?」との質問に対しても「首相には自身で決める権限がある。」と返答し、「相談の必要はない。」と強調した。 | |
02月11日(火) | ペートーンターン首相が先頃、「支那を公式訪問し、習近平国家主席と会談した際、習主席が『カジノ解禁が犯罪増加に繋がる恐れがある。』とタイ政府に警告した。」と報じられている。 これについてペートーンターンは政府庁舎で、報道陣を前に、カジノの件について習主席と話し合ったことを認め、習主席からタイ政府のカジノ合法化案について詳しい情報を求められたことを明らかに。 支那では、特別行政区のマカオのカジノは世界的に有名だが、支那本土では賭博を法律で禁止している。 ペートーンターンによれば、習主席に対して「タイ政府がホテル・レストラン・娯楽施設など備えた複合施設の中にカジノを開設する予定であり、また、賭博を禁止して地下に潜られるよりは合法化して課税する方がよいと考えているなどと説明した。」 |
党陣営が不信任案を提出する準備を進めているが、ペートーンターン首相はこの程、「不信任案審議の中で父親であるタクシンに関する野党議員の質問に答える用意がある。」と明らかに。 首相在任中の不正行為などの罪に問われたものの、昨年08月、正式に釈放されたタクシンは今や自由の身で、中核与党プア・タイ党の役員などには就任していないが、先頃行われた県行政機構選挙では同党候補のために応援演説を行うなど政治的活動を活発化させており、一部でこれを快く思わない批判的な意見も出ている。不信任案審議でも野党側からタクシンに関する質問が出ることが予想されているが、これに関する記者の質問に対しペートンタン首相は、「首相としてどのような批判にも答える用意をしておく必要がある。」と述べ、自分の言葉で説明する意向を示した。 なお、野党陣営は不信任案を02月27日に提出する方針。不信任案の審議日数について野党側は5日を要求する予定というが、政府は最長でも3日と考えているようだ。 | |
02月15日(土) | 刑事裁判所はこのほど、タクシンがブルネイで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)の会議にASEANの非公式顧問として出席するため同国を訪問することを許可した。タクシンは昨年12月、今年のASEAN議長国であるマレーシアからASEANの非公式顧問に任命されている。 タクシンは首相在任中の不正などの罪についてはすでに刑期を全うしており、昨年08月に正式に釈放された。だが、同氏は事実上の亡命生活中の西暦2015年、「訪問先の南鮮で地元新聞社とのインタビューの中で不敬な発言をした。」として訴タクシン同氏は500万Bの保証金を納めることで出国が許可された。また、同氏は今回の出国でブルネイのほか、ベトナムとカンボジアの訪問を予定していたが、認められたのはブルネイ訪問だけだった。 なお、タクシンは先頃、裁判所の許可を得て隣国マレーシアを訪問しており、保釈中の出国は今回が2回目となる。 |
02月17日(月) | 日本外務省が、ラマダン期間中の海外渡航・滞在に関する注意喚起。【広域情報】ラマダン期間中の海外渡航・滞在に関する注意喚起 |
03月04日(火) | タイ野党陣営は先頃、ペートーンターン首相の不信任案を下院議長に提出しており、03月中に同案に関する審議が行われ見通し。これについてペートーンターン首相はこの程、「野党議員の質問には事実とデータに基づいてしっかり返答する用意ができている」と述べて、自信をのぞかせた。 野党側は、指導力の欠如や実父タクシンの政治的役割などについて首相の責任を追及する見通し。ペートーンターン首相は、「指導力が欠如している。」との野党の批判については、自身の指導力に関する情報を公開するので、それをもとに国民に判断してもらうのがよいとの考えを示すとともに、「不信任案審議は私を国民によく知ってもらうためのよい機会になる。」 |
03月06日(木) | 刑事裁判所は、タクシン・チナワットの出国要請を却下した。タクシンは07日からのインドネシアでのアセアン関連の会議に出席する予定でいた。 02月初めのマレーシア訪問と同中旬のブルネイ訪問のための出国は、保釈金の支払いを条件に認められたが、同月のベトナムとカンボジアの訪問予定では、出国が却下されていた。今回の出国要請の却下を刑事裁判所は、「認めるに値する理由が見当たらない。」と説明。 タクシンは西暦2024年06月18日、国王夫妻と王位継承者への批判を禁じた不敬罪の容疑で、タイ最高検察庁に起訴された。有罪と認められた場合、1件につき最長15年の禁錮刑が科される。現在は保釈保証金50万Bの支払いで保釈されているが、出国は禁止。 |
03月08日(土) | 野党陣営が先頃提出したペートーンターン首相の不信任案について近く下院で審議が行われる予定だが、ワンムハマトノー下院議長は審議の中で首相の実父タクシンに言及しないよう野党側に要請した。ワンムハマトノー議長によれば、「提出された不信任案は首相に関するものであり、無関係なタクシンワンムハマトノーに絡めて首相に質問することは国会審議の規則に違反する。」 これに対し、最大野党プラチャーチョン党のパリット議員などは、憲法も国会審議の規則も下院議長に不信任案審議の内容を決める権限を与えていないと指摘しており、野党陣営は議長の要請を無視してタクシンに関する質問を首相にぶつけるものと予想されている。 |
午後07時頃 | イスラム過激派のテロで以前から治安が極度に悪化しているタイ最南部3県のうちナラティワート県とパタニー県の複数ヶ所で最近、爆弾事件が発生し、3人が死亡し、13人が重軽傷を負った。 ナラティワート県スンガイコーロク郡で、黒色の服を着た武装集団を乗せたピックアップトラックが郡役所前にやって来て、警備担当者に発砲したり、爆発物を投げ込んだりして逃走。警備担当者1人が死亡し、11人が負傷した。この他、スンガイコーロク郡の複数か所で爆弾攻撃があった。夜にはパタニー県サーイブリ郡でも攻撃があり、死傷者が出ている。 「ペートーンターン首相の実父でタクシンが02月23日にナラティワート、パタニー、ヤラーの最南部3県を訪れており、これが今回のテロ攻撃に繋がった。」との指摘もある。 |
03月09日(日) | タイ野党陣営が先頃、ペートーンターン首相の不信任案を提出。03月中に同案に関する審議が下院で行われる見通し。また、この審議でペートーンターンの実父タクシンに関連する質問を首相にしないよう野党側に呼びかけていたワンムハマトノー下院議長は、「不信任案からタクシンに関連する文言を削除するのを野党側が拒んだ場合、下院で同案を取り上げない積りだ。」と述べた。ワンムハマトノー下院議長は不信任案を受け取ったすぐ後、最大野党プラチャーチョン党のナタポン党首に同案からタクシンに言及した文言を削除するよう求めていた。 下院議長によれば、「国会審議に関する規則では、審議で無関係の第三者に言及することが禁じられており、不信任案審議でタクシンに関する質問を首相にすることはできない。」 |
03月17日(月) | ソラウォン観光スポーツ相によれば、03月24日にペートーンターン首相の不信任案に関する審議が国会で開始されることから、その準備のため首相は与党首脳と21日に夕食会を開いて対応を協議する予定。 野党陣営は当初、不信任案に首相の実父タクシンに関連する事柄を盛り込んでいたが、ワンムハマトノー下院議長が、「閣僚ではないタクシンは部外者」として、国会審議で同氏に関する質問をすることに抵抗。結局、野党側が折れてタクシンを審議で取り上げないことに同意した。ソラウォン観光スポーツ相によれば、「ペートーンターン首相は野党議員から出されるであろう全ての質問に答える準備ができている。」不信任案審議は26日まで3日間行われる見通し。 |
03月20日(木) | ペートーンターン首相の不信任案は3月24日に国会審議が開始される予定だが、野党議員のとりまとめ役で最大野党プラチャーチョン党のパコンウット議員によれば、「不信任案審議は24日と25日の2日間行われ、野党議員による質疑時間は合計28時間に設定された。これは、政府や内閣の代表との協議の中で合意されたもの。」という。 具体的には、野党が質疑できる時間が28時間であるのに対し、政府関係者と閣僚の応答時間は7時間、下院の正副議長の発言時間が2時間となる。 審議ではペートーンターン首相に関連する質疑だけが行われる予定。プラチャーチョン党のナタポン党首は、「中核与党プア・タイ党の政策や決定が国益より家族の利益を重視していないかを重点的に質問することになる。」と説明。 |
03月23日(日) | タイのタクシン・チナワットは、亡命中の妹であるインラックについて、「今年のソンクラーン祭りに帰国できない。」と認めた。タクシンは昨年、「インラックが西暦2025年04月に帰国する。」と述べていた。タクシンは、「今はインラックの帰国の時機ではない。」と述べ、「帰国して欲しいが、希望と現実は必ずしも一致しない」。と記者団に語った。帰国の障害になっている要因については詳細を明かさなかった。 タクシンは西暦2023年08月、亡命先から15年ぶりにタイへ帰国。「ソンクラーンを共に祝うため、インラックをタイに呼び戻す計画だ。」と述べていた。 |
タクシンが一昨年08月末に15年ぶりに帰国し、首相在任中の罪で収監されたものの、実質的に警察病院の特別室に入院する形で服役することが認められことについては、法や規則に違反した特別扱いがあったとの指摘が多数浮上。ただ、この点について国家汚職制圧委員会(NACC)のサロート事務局長は、「個人情報の保護などが障壁となって調査が進んでいない。」と認めている。 タクシンは帰国してすぐに収監されたが、その日のうちに体調不良を訴えて警察病院に緊急搬送され恩赦で刑期は8分の1に短縮され、その後は一度も刑務所に戻ることなく、仮釈放を経て昨年08月31日に刑期満了で正式に釈放となった。そのため、タクシンの「病気」については詐病を疑う声が多く出ているものの、警察病院を含め関係当局は個人情報であることを理由に治療内容などの公開を拒否している。 | |
03月25日(火) | ペートーンターン首相の不信任案に関する審議2日目の03月25日、最大野党プラチャーチョン(人民)党のランシマン議員が首相の実父タクシンの健康状態に関する首相の発言について質問。 ランシマン議員によれば、「タクシンは一昨年08月22日、15年に及ぶ事実上の亡命生活に終止符を打ちタイに戻ったが、帰国の2日前にペートーンターン首相は「父は健康」と発言。だが、タクシンは帰国直後に複数の疾患があると診断され、警察病院の特別室に長期入院する形で服役することになったことから、快適な服役を可能とするためタクシンが病気と偽った可能性がある。」 この質問に対しペートーンターン首相は、「私は当時、(首相ではなく)何も権限はなかった。」などと返答。関係当局によるタクシンの特別扱いの可能性を否定した。 また、不信任案審議では、タクシン一族による不動産取得について、野党議員から「法的に問題」との指摘があったが、ペートーンターン首相は、「関係当局が合法であることを確認済みである。」として、法的に問題はないとの立場を繰り返した。 |
03月26日(水) | 在タイ日本国大使館は、3月28日(金)14時から16時、クルングテープの在タイ、イスラエル大使館周辺で、イスラエル・パレスチナ情勢に関連した集会・デモ行進が行われる見込みとして、注意喚起。クルングテープ所在の在タイ・イスラエル大使館周辺における集会・デモ行進(3月28日(金)) |
タイ下院は、ペートーンターン・チナワット首相に対する不信任決議案は、下院議員の大多数の反対をもって否決された。これを受け首相は、反対票を投じた議員らに謝意を示すとともに、「内閣改造をする必要はない。」との考えを明らかに。採決では出席した下院議員487人中319人が反対、162人が賛成、7人が棄権。また、野党タイサーン・タイ党所属議員6人のうち5人が反対票を投じたことを、同党創設者のスダラット党首は「投票してくれた有権者への裏切り」と非難した。また、棄権した議員7人のうち4人は、チュアン、バンヤット、チュリンなど連立政権参加に否定的だった与党プラチャーティパット(民主)党幹部だった。 なお、最大野党プラチャーチョン(人民)党のナタポン党首によれば、同党は「不信任案審議で野党が取り上げた首相の疑惑については独立機関に捜査を要請する方針。」 タイ下院は24日と25日の2日間、不信任案を議論。野党は、「ペートーンターン首相には職務に必要な知識や成熟度、政治的意志が欠けている。」と批判。野党は、政権与党が電気料金の高騰や農産物価格の下落などの主要課題を解決していないと述べた。経済効果に疑問符が付いている給付金政策についても批判。また、「ペートーンターン首相の記者や会見への回答も問題視。主要な経済問題に関する質問を避けたり、間違った回答をしたりする。」と指摘した。さらに、「ペートーンターン首相が、父親のタクシン・チナワットの影響を不法に受けている。」と主張。「ペートーンターン首相は、タクシンの健康状態について虚偽の証言をしている。」と追及した。 タクシンは西暦2023年08月、海外亡命から15年ぶりに帰国。汚職罪などで有罪判決を受けて刑務所に移送されたが、同日、重病を理由に警察病院の個室へ再移送された。 | |
03月28日(金) | 2025年3月28日13時20分頃、ミャンマーを震源とする地震が発生。在タイ日本国大使館からの注意喚起。 タイで地震、クルングテープでも比較的大きな揺れ ビルマ震源の地震はM8.2 ~ クルングテープでは建設中ビル崩壊も、余震に注意 【緊急】【注意喚起】ビルマ(タイ国境付近)における地震の発生 |
タイ気象局は、「13時20分、ビルマを震源とするマグニチュード8.2、深さ10kmの地震が発生した。」と発表。また、「午後1時32分から午後06時30分までに余震が22回あった。」と報告している。震源地はメーホンソーン県パンマパー郡の北西約326kmで、クルングテープを含むタイ北部・中部の広い範囲で揺れが感じられた。クルングテープでは建設中のビルが崩壊するなど、大きな被害が出ている。タイ気象局はマグニチュードを8.2と発表。 震源地付近の地震情報(ビルマ) 13:20 M8.2 深さ10km 13:32 M7.1 深さ10km 13:32 M6.5 深さ10km 14:24 M4.0 深さ10km 14:37 M5.2 深さ10km 14:42 M3.9 深さ10km タイ国内の地震情報 14:49 メーホンソーン県パーイ郡、M3.3、深さ3km 現在も大きな余震が続いており、当局は市民に対して屋外など安全な場所に退避し、状況が落ち着くまで注意を続けるよう呼びかけている。 | |
タイ政府は03月27日の閣議で、カジノを含む複合娯楽施設を開設する「カジノ合法化案」を承認した。チラユ政府報道官によれば、下院と上院の承認を受けた後、国王が承認すれば、タイ国内の複数ヶ所に複合娯楽施設が建設されることになる。 カジノ合法化は、これまでに何度か政府が取り組んだものの、根強い反対意見があり、実現しなかった。そのため、現政権のカジノ合法化案に対しても反対する動きがあり、反対派はカジノ開設を阻止すべく抗議行動を活発化させる構えを見せている。 一方、最大野党プラチャーチョン(人民)党のパリット議員によれば、「総選挙の公約でもないカジノ合法化を中核与党プア・タイ党が急いでいるのは不自然であり、表に出せない何らかの裏取引が存在する可能性がある。」 | |
03月29日(土) | ビルマ中部で28日午後に発生した強い地震で、ビルマでこれまでに1644人が死亡した。3408人が負傷し、139人が行方不明になっている。ビルマ国軍が29日に発表。 米地質調査所(USGS)によると、マグニチュード7.7。震源地はビルマ、ザガイン市の北西16㎞で、震源の深さは10㎞。その地震の12分後にも、2回目の地震が発生した。震源地はザガインの南18㎞、マグニチュード6.4だった。 |
03月31日(月) | 在タイ日本国大使館が「ミャンマーにおける地震の発生(第三報)」を発出。【注意喚起】ミャンマーにおける地震の発生(第三報) |
04月01日(火) | |
04月02日(水) | |
04月03日(木) | |
04月04日(金) | |
04月05日(土) | |